JP2005251738A - 非水電解質二次電池及び非水電解質二次電池の製造方法 - Google Patents

非水電解質二次電池及び非水電解質二次電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】非水電解液の注液時間を短縮することが可能な非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】容器1と、前記容器1内に収納され、正極5と負極7がセパレータ6を介して捲回された電極体2と、前記容器1内に収容される非水電解液と、前記容器1の開口部に配置された封止部材10とを具備し、
前記容器1の底部及び前記封止部材10のうち一方に1個以上の注液口が、かつ他方に注液時に排気口として機能する孔が1個以上設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は非水電解質二次電池に係り、特に、この電池へ電解液を注液するための電池構造と注液方法に関するものである。
近年、電子機器の小型化、軽量化はめざましく、それに伴い、電源となる電池に対しても小型軽量化の要望が非常に大きい。一次電池の分野では既にリチウム電池等の小型軽量電池が実用化されているが、これらは一次電池であるが故に繰り返し使用できず、その用途は限られたものであった。一方、二次電池の分野では、従来鉛蓄電池、ニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル−水素蓄電池等が用いられてきたが、これらは小型軽量化という点で問題点を有している。
そこで登場したのが、非水電解質二次電池である。非水電解質二次電池は小型軽量でかつ高容量で充放電可能であり、小型ビデオカメラ、携帯電話、ノートパソコン等の携帯用電子・通信機器等に用いられるようになっている。非水電解質二次電池では、負極活物質としてリチウムイオンを吸蔵・脱離し得るカーボン系材料が用いられ、正極活物質として、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiFeO2等のリチウム含有遷移金属酸化物が用いられ、かつ電解液として有機溶媒に溶質としてリチウム塩を溶解したイオン伝導体が用いられ、電池として組み立てられた後、初回の充電により正極活物質から放出されたリチウムイオンがカーボン粒子内に吸蔵されて充放電可能となる。
この非水電解質二次電池の製造方法の一例を説明する。正極活物質および負極活物質をそれぞれ金属製の芯体(例えば金属箔)に塗布して正極板および負極板とし、これらをその間にセパレータを介在させて巻回して電極体とする。この電極体を金属製の外装缶内に挿入した後、封口体により外装缶を封缶する。この後、封口体に設けられた開孔部より外装缶内に電解液を充填し、開孔部を封止することにより組み立てられる。非水電解質二次電池に用いられる有機溶媒として、酸化電位が5V以上のカーボネート系有機溶媒などが挙げられる。このカーボネート系有機溶媒の主な具体例としては、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート、メチルエチルカーボネートなどが挙げられる。これら有機溶媒は、水系電解液に比べてイオン伝導性が低いため、電極表面積を大きくとった巻き取り型電池にすることが多く、セル外装缶内容積に対して電極体の占める割合が大きくなる。そのために電極体への電解液の浸透速度が遅くなるにも拘わらず、封口体に設けられる注液孔は通常1つである。注液孔が1つであると、ポンプ等により電解液を注液孔から外装缶内に送り込んでも、外装缶内の気体の逃げ場がないため、電解液が外装缶内に入り難い。
そこで、その注液性改善の具体例として、特許文献1がある。特許文献1には、注液用の開孔部を並列に2つ設け、そのうちの一方からセル内の気体の吸引、もう一方から電解液を注入するリチウムイオン電池が記載されている。
特許文献1では、セル内の気体を吸引しつつ電解液の注入を行なうものの、電解液を上方から注入しているため、注入時に気泡が混入しやすい。このため、セル内の気体と電解液との交換が進まず、注液時間が長くなるという問題点がある。
特開平10−241741号公報
本発明は、非水電解液の注液時間を短縮することが可能な非水電解質二次電池及び非水電解質二次電池の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る非水電解質二次電池は、容器と、
前記容器内に収納され、正極と負極がセパレータを介して捲回された電極体と、
前記容器内に収容される非水電解液と、
前記容器の開口部に配置された封止部材とを具備し、
前記容器の底部及び前記封止部材のうち一方に1個以上の注液口が、かつ他方に注液時に排気口として機能する孔が1個以上設けられていることを特徴とするものである。
本発明に係る非水電解質二次電池の製造方法は、正極と負極がセパレータを介して捲回された電極体を、底部に1個以上の孔が設けられた容器内に収納する工程と、
前記容器の開口部に、1個以上の孔が設けられた封止部材を取り付ける工程と、
前記封止部材が取り付けられた容器を、前記容器の底部あるいは前記封止部材が上面となるように配置し、前記上面に位置する孔から排気を行なって前記容器内を減圧雰囲気にしつつ、下面に位置する孔から非水電解液を注入する工程と、
前記容器内に前記電極体及び前記非水電解液を密閉するための封止処理を施す工程と
を具備することを特徴とするものである。
本発明によれば、非水電解液の注液時間を短縮することが可能な非水電解質二次電池及び非水電解質二次電池の製造方法を提供することができる。
本発明に係る非水電解質二次電池及びその製造方法について説明する。
まず、本発明に係る非水電解質二次電池を図1〜図3を参照して説明する。
図1は本発明に係る非水電解質二次電池の一例である角形非水電解質二次電池の概略を示す部分切欠斜視図で、図2は図1の角形非水電解質二次電池に用いられる容器の概略を示す斜視図で、図3は図2の容器底面に形成された第1の孔が封止された状態を示す部分拡大断面図である。
図1に示すように、正極端子を兼ねている金属製の有底矩形筒状容器1内には、電極体2が収納されている。容器1は、例えば、アルミニウムもしくはアルミニウム合金から形成されている。図2に示すように、容器1の底面には、第1の円形孔3が開口されている。この円形孔3は、非水電解液を容器1内に注入する際にセル内の気体を排気する排気口として機能するものである。正極外部端子4は、容器1の底部外面に溶接されている。電極体2は、正極5、セパレータ6及び負極7がこの順序で積層され、扁平状に捲回されたものである。絶縁板8は、容器1の底部内面と電極体2の間に配置されている。
中央付近に開口部を有するスペーサ9は、電極体2の上方に配置されている。中央付近に穴が開口されている金属製の封口板10(封止部材)は、容器1の開口部にレーザ溶接されている。封口板10は、例えばアルミニウムもしくはアルミニウム合金から形成されており、第2の円形孔11が開口されている。この第2の円形孔11は、非水電解液の注入口として機能するものである。負極端子12は、封口板11の穴にハーメチックシールを介して配置されている。負極7から引き出された負極タブ13は、負極端子12の下端に溶接されている。
電解液の注入は、上下を逆さにした状態でセルを配置して行われる。具体的には、容器1の底部を上にして配置し、容器1の底面の第1の孔(排気口)3からセル内の気体を排気しつつ、封口板10に形成された第2の円形孔11(注液口)から非水電解液を注入する。その結果、電極体2の上の方から減圧処理を施しつつ、電極体2の下の方から非水電解液を注液することができるため、注液の際に気泡が混入するのを回避することができる。したがって、セル内の気体と電解液の置換を迅速に行なうことができるため、注液時間の短縮を図ることができる。
非水電解液を注入後、注液口と排気口は封止されるため、容器1内に電極体2及び非水電解液を密閉することができ、良好な充放電特性を得ることができる。排気口3については、図3に示すように、ゴム栓14を挿入し、溶接などにより所定箇所15を容器底面に固定することによって、排気口3を封止することが可能である。一方、注液口11については、封止蓋(図示せず)で塞ぎ、レーザ溶接により封止蓋を封口板10に固定することによって、注液口11を封止することができる。
以下、正極、負極、セパレータ、非水電解液及び容器について説明する。
1)正極
この正極は、例えば、以下に説明する方法で作製される。正極活物質と炭素系導電剤と結着剤とを、有機溶剤のような溶媒と共に混合することによりスラリーあるいはペーストを得る。スラリーあるいはペーストを、スラリーの場合はダイコーター、ドクターブレード等を用いて、ペーストの場合はローラコーティング法等により集電体(例えば、アルミニウム箔)に塗布して、活物質層を塗布した正極板を形成する。この後、活物質層を塗布した正極板を乾燥機中に通過させて、スラリーあるいはペースト作製に必要であった溶剤を除去して乾燥させる。乾燥後、この乾燥正極板をロールプレス機により圧延して正極板とする。
正極活物質としては、種々の酸化物、例えば二酸化マンガン、リチウムマンガン複合酸化物、リチウム含有ニッケル酸化物、リチウム含有コバルト酸化物、リチウム含有ニッケルコバルト酸化物、リチウム含有ニッケルコバルトマンガン酸化物、リチウム含有ニッケルマンガン酸化物、リチウム含有鉄酸化物、リチウム含有鉄マンガン酸化物、リチウムを含むバナジウム酸化物や、二硫化チタンや二硫化モリブデンなどのカルコゲン化合物などを用いることができる。
結着剤としては、例えば、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリル、エポキシ樹脂などを挙げることができる。
炭素系導電剤としては、例えば、グラファイト、アセチレンブラックなどを挙げることができる。
正極活物質、炭素系導電剤及び結着剤の配合割合は、正極活物質80〜98重量%、炭素系導電剤1〜10重量%、結着剤1〜10重量%の範囲であることが好ましい。
2)負極
負極は、例えば、以下に説明する方法で作製される。負極活物質と結着剤等とを溶媒と共に混合して、スラリーあるいはペーストとする。スラリーあるいはペーストを、スラリーの場合はダイコーター、ドクターブレード等を用いて、ペーストの場合はローラコーティング法等により集電体(例えば、銅箔)に塗布して、活物質層を塗布した負極板を形成する。この後、活物質層を塗布した負極板を乾燥機中に通過させて、スラリーあるいはペースト作製に必要であった溶剤を除去して乾燥させる。この乾燥負極板をロールプレス機により圧延して負極板とする。
負極活物質には、例えば、リチウムを吸蔵・放出する炭素材料を使用することができる。この炭素材料は、炭素質であっても、黒鉛質であっても良い。炭素質材料と黒鉛質材料の具体例としては、黒鉛、コークス、炭素繊維、球状炭素、熱分解気相炭素質物、樹脂焼成体の他に、熱硬化性樹脂、等方性ピッチ、メソフェーズピッチ系炭素あるいはメソフェーズ小球体などに熱処理(例えば500〜3000℃)を施したものが挙げられる。中でも、(002)面の面間隔d002が0.34nm以下である黒鉛結晶を有する黒鉛質材料を用いるのが好ましい(特に、メソフェーズピッチ系炭素繊維が容量や充放電サイクル特性が高くなり好ましい)。
結着剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、スチレンブタジエンラバー(SBR)、ポリテトラフルオロエチレン(PTEF)、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、ポリビニルアルコール(PVA)などを挙げることができる。
負極活物質及び結着剤の配合割合は、負極活物質90〜98重量%、結着剤2〜10重量%の範囲であることが好ましい。
3)セパレータ
セパレータとしては、例えば、微多孔性の膜、織布、不織布、これらのうち同一材または異種材の積層物等を用いることができる。セパレータを形成する材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合ポリマー、エチレン−ブテン共重合ポリマー等を挙げることができる。セパレータの形成材料としては、前述した種類の中から選ばれる1種類または2種類以上を用いることができる。
前記セパレータの厚さは、30μm以下にすることが好ましく、さらに好ましい範囲は25μm以下である。また、厚さの下限値は5μmにすることが好ましく、さらに好ましい下限値は8μmである。
前記セパレータは、120℃、1時間での熱収縮率を20%以下であることが好ましい。前記熱収縮率は、15%以下にすることがより好ましい。
前記セパレータは、多孔度が30〜60%の範囲であることが好ましい。多孔度のより好ましい範囲は、35〜50%である。
前記セパレータは、空気透過率が600秒/100cm3 以下であることが好ましい。空気透過率は、100cm3の空気がセパレータを透過するのに要した時間(秒)を意味する。空気透過率の上限値は500秒/100cm3 にすることがより好ましい。また、空気透過率の下限値は50秒/100cm3 にすることが好ましく、さらに好ましい下限値は80秒/100cm3 である。
セパレータの幅は、正極と負極の幅に比べて広くすることが望ましい。このような構成にすることにより、正極と負極がセパレータを介さずに直接接触するのを防ぐことができる。
4)非水電解液
非水電解液としては、非水溶媒(例えば有機溶媒)に溶質としてリチウム塩を溶解したイオン伝導体であって、イオン伝導率が高く、正・負の各電極に対して化学的、電気化学的に安定で、使用可能温度範囲が広くかつ安全性が高く、安価なものを使用することが望ましい。
非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)と鎖状カーボネートを含む混合溶媒を使用することができる。
エチレンカーボネート(EC)は、リチウムイオン伝導性が高く、負極表面に良好な表面保護被膜を形成するという利点を有する。ECの非水溶媒全体積に対する比率(x)は、20〜50体積%の範囲にすることが望ましい。ECの非水溶媒全体積に対する比率(x)を20体積%未満にすると、良好な表面保護被膜を形成できなくなる恐れがある。ECは、良好な表面保護被膜の形成に寄与する反面、凝固点と粘度が高いため、ECの比率(x)が50体積%を超えると、非水電解質のイオン伝導度が低下して低温放電特性と充放電サイクル寿命が著しく低下する恐れがある。ECの比率(x)のより好ましい範囲は25〜50体積%の範囲内で、さらに好ましい比率(x)は、25〜45体積%の範囲内である。
鎖状カーボネートには、メチルエチルカーボネート(MEC)が必須成分として含まれていると良い。この場合、MECのみを鎖状カーボネートとして用いても、MECに他の鎖状カーボネートを併用しても良い。MECと併用する他の鎖状カーボネートは凝固点が低く、かつ粘度の低いものが望ましい。さらに、分子量の比較的小さい溶媒が望ましい。これは低温での放電特性が良好になるためである。また、電解液の粘度が下がると、注液性も良くなる。他の鎖状カーボネートとしては、ジエチルカーボネート(DEC)及びジメチルカーボネート(DMC)のうちの少なくとも一方が好ましい。特に、優れた充放電サイクル特性を得る観点からは、MECとDECを含む鎖状カーボートが好ましく、一方、優れた低温放電特性を得る観点からは、MECとDMCを含む鎖状カーボネートが望ましい。
鎖状カーボネートの非水溶媒全体積に対する比率(y)は、40〜80体積%の範囲であることが好ましい。鎖状カーボネートの非水溶媒全体積に対する比率(y)を40体積%未満にすると、十分な低温放電特性を得られなくなる恐れがある。鎖状カーボネートの非水溶媒全体積に対する比率(y)が80体積%を超えると、ガス発生が顕著になり、高温での電池特性が劣化する恐れがある。鎖状カーボネートの比率(y)のより好ましい範囲は50〜80体積%の範囲内で、さらに好ましい比率(y)は、55〜75体積%の範囲内である。
非水溶媒中には、ECと鎖状カーボネート以外の他の溶媒(以下、副成分と称す)を含有させることができる。この副成分としては、例えば、ビニレンカーボネート(VC)、ビニルエチレンカーボネート(VEC)、フェニルエチレンカーボネート(phEC)、プロピレンカーボネート(PC)、γ−バレロラクトン(VL)、プロピオン酸メチル(MP)、プロピオン酸エチル(EP)、2−メチルフラン(2Me−F)、フラン(F)、チオフェン(TIOP)、カテコールカーボネート(CATC)、エチレンサルファイト(ES)、12−クラウン−4(Crown)、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(Ether)等を挙げることができる。使用する副成分の種類は、1種類もしくは2種類以上にすることができる。
中でも、ビニレンカーボネート(VC)を非水溶媒に含有させると、界面抵抗が低くて熱安定性に優れる保護被膜を初充電時に負極表面に生成することが可能となり、充電された状態で高温環境下に保管した際の内部抵抗の上昇をさらに抑えることができるため、保管後の容量回復率をより高くすることができる。
非水溶媒中の副成分の体積比率は、10重量%以下の範囲内にすることが望ましい。これは、副成分の体積比率を10重量%よりも多くすると、充電状態で高温環境下に保管した際、副成分と正極の反応により、正極の界面抵抗が大きく上昇したり、副成分の分解によるガス発生を生じたりすることにより、容量回復率が低くなる可能性があるからである。副成分の体積比率のさらに好ましい範囲は、0.01〜5重量%である。
さらに副成分として、界面活性剤を加えても良い。界面活性剤を加えることによって、電解液の粘度を下げ、セパレータとの濡れ性を良くし、電極内への電解液の浸透を促すことができる。添加する界面活性剤として、トリオクチルフォスフェイト(TOP)やフェニルベンゼンなどが挙げられる。界面活性剤の添加量は、3%以下が好ましく、さらには0.1〜1%の範囲内にすることが好ましい。
溶質としては電子吸引性の強いリチウム塩を使用することができる。例えば、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[Li(CF3SO22N]、Li(C25SO22N、LiC49SO3等が好適である。使用する電解質の種類は、1種類または2種類以上にすることができる。中でも、LiPF6あるいはLiBF4を含むものが好ましい。また、Li(CF3SO22NおよびLi(C25SO22Nのうち少なくとも一方からなるイミド塩と、LiBF4及びLiPF6のうち少なくともいずれか一方からなる塩とを含有する混合塩Aか、あるいはLiBF4及びLiPF6の双方を含有する混合塩Bを用いると、高温でのサイクル寿命をより向上することができる。また、電解質の熱安定性が向上されるため、高温環境下で貯蔵時の自己放電による電圧低下を抑えることができる。
前記電解質の前記非水溶媒に対する溶解量は、0.5〜2.5モル/Lとすることが望ましい。さらに好ましい範囲は、1〜2.5モル/Lである。
非水電解液の量は、電池単位容量100mAh当たり0.2〜0.6gにすることが好ましい。非水電解液量のより好ましい範囲は、0.25〜0.55g/100mAhである。
5)容器
前述した図1では、容器1をアルミニウムもしくはアルミニウム合金から形成した例を説明したが、容器の形成材料はこれに限らず、例えば、鉄、ステンレスなどから形成することができる。なお、封口部材である封口板10についても、アルミニウムやアルミニウム合金の代わりに、鉄、ステンレスなどから形成することが可能である。
容器の板厚(肉厚)は、0.4mm以下にすることが望ましく、さらに好ましい範囲は0.3mm以下で、かつ0.15mm以上である。容器の板厚(肉厚)は、以下に説明する方法で測定される。すなわち、容器の封止部を除く領域において、互いに1cm以上離れて存在する3点を任意に選択し、各点の厚さを測定し、平均値を算出し、この値を容器の板厚(肉厚)とする。
次いで、本発明に係る非水電解質二次電池の製造方法について説明する。
(第1工程)
正極と負極がセパレータを介して捲回された電極体を、底部に1個以上の第1の孔が設けられた容器内に収納する。この際、電極体の渦巻面が容器の開口部から見えるように収納することが望ましい。これにより、後述する第3工程において非水電解液の注入方向を電極体の捲回の軸方向と平行にすることができる。
電極体は、例えば、負極と正極とセパレータとを巻き取り機により渦巻き状に捲回した後、最外周をテープ止めし、角形容器内に挿入できるような形にプレス機で成形することにより得られる。
角筒型の容器は、例えば、アルミニウム合金あるいはアルミニウム金属の1枚板からプレス加工により得られ、正極端子を兼ねている。この容器の開口部より上述のように作製した電極体を挿入する。
(第2工程)
容器の開口部に、1個以上の第2の孔が設けられた封止部材を取り付ける。
具体的には以下に説明するような方法で行なうことが可能である。負極の負極集電体に電気的に接続されている負極タブを封止部材の負極端子に溶接し、正極の正極集電体に電気的に接続されている正極タブを封止部材本体に溶接する。次いで、容器の開口部に封止部材を載置した後、封止部材の周囲と容器とを溶接する。
(第3工程)
前記封止部材が取り付けられた容器を、容器底部あるいは封止部材が上面となるように配置し、前記上面に位置する第1の孔もしくは第2の孔から排気を行なって前記容器内を減圧雰囲気にしつつ、下面に位置するもう一方の孔から非水電解液を注入する。
第3工程の一例を図4を参照して説明する。
まず、封止部材10が取り付けられた容器1を、容器1の底面を上面にして配置する。容器1の第1の孔(排気口)3から排気を行なって容器内を減圧雰囲気にしつつ、封止部材10の第2の孔(注液口)11から非水電解液を注入する。
この図4においては、注液時の電解液の流れ方向は、捲回された電極体の軸方向に一致している。この注液を下から、吸引を上から行うことによって、注液時に非水電解液中に気泡が混入するのを少なくすることができる。また、セル内に余分なスペーサを入れる必要がないので、セル内部の空隙を多くすることができ、非水電解液の注入をよりスムーズに行なうことができる。
減圧処理は、容器内の圧力が400torr〜150torrの範囲内に維持されるように行なうことが望ましい。これは以下に説明する理由によるものである。圧力が400torrを超えると、セル内の気体と電解液との交換がスムーズに行なわれなくなるために注液時間の短縮を十分に図れない恐れがある。一方、圧力を150torr未満にすると、セル内に注入された非水電解液が揮発する恐れがある。
(第4工程)
前記容器内に前記電極体及び前記非水電解液を密閉するための封止処理を施す。
前述した図4の場合には、第1の孔(排気口)3にゴム栓を挿入して固定すると共に、第2の孔(注液口)11を封止蓋で塞ぐことにより、容器1内に電極体及び非水電解液を密閉する。
第4工程後、初充放電を施すことができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明に係る非水電解質二次電池の一例である角形非水電解質二次電池の概略を示す部分切欠斜視図。 図1の角形非水電解質二次電池に用いられる容器の概略を示す斜視図。 図2の容器底面に形成された第1の孔が封止された状態を示す部分拡大断面図。 本発明に係る非水電解質二次電池の製造方法における注液工程を模式的に示す斜視図。
符号の説明
1…容器、2…電極体、3…排気口(第1の孔)、5…正極、6…セパレータ、7…負極、8…絶縁板、10…封口板(封止部材)、11…注液口(第2の孔)。

Claims (4)

  1. 容器と、
    前記容器内に収納され、正極と負極がセパレータを介して捲回された電極体と、
    前記容器内に収容される非水電解液と、
    前記容器の開口部に配置された封止部材とを具備し、
    前記容器の底部及び前記封止部材のうち一方に1個以上の注液口が、かつ他方に注液時に排気口として機能する孔が1個以上設けられていることを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記電極体は、前記正極と前記負極が前記セパレータを介して円筒形状もしくは扁平形状に捲回された構造を有することを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
  3. 正極と負極がセパレータを介して捲回された電極体を、底部に1個以上の孔が設けられた容器内に収納する工程と、
    前記容器の開口部に、1個以上の孔が設けられた封止部材を取り付ける工程と、
    前記封止部材が取り付けられた容器を、前記容器の底部あるいは前記封止部材が上面となるように配置し、前記上面に位置する孔から排気を行なって前記容器内を減圧雰囲気にしつつ、下面に位置する孔から非水電解液を注入する工程と、
    前記容器内に前記電極体及び前記非水電解液を密閉するための封止処理を施す工程と
    を具備することを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法。
  4. 非水電解液の注入方向は、前記電極体の捲回の軸方向と平行であることを特徴とする請求項3記載の非水電解質二次電池の製造方法。
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