JP2005251699A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】上流領域または中流領域の電解質膜が湿潤されるとともに下流領域の流路の閉塞またはフラッディングが防止される燃料電池を提供する。
【解決手段】燃料電池は、流される流体が注入および排出される入口および出口と膜電極接合体に面する面に設けられて上記入口と上記出口とを連通する流路とを有するセパレータが備えられた燃料電池において、上記セパレータの流路は、上記流体の流れる方向の上流領域と中流領域との一部に、流される流体の速度が一旦減少するように構成された低速流路部が設けられた。
【選択図】図1

Description

この発明は、固体高分子形燃料電池に関し、特に固体高分子形燃料電池に用いられるセパレータに関するものである。
従来の固体高分子形燃料電池(以下、燃料電池と称す。)に用いられるセパレータは、膜電極接合体に接する面に流路溝が一定の深さで、本数および折り返しの回数が燃料電池の特性に合わせて調整されて設けられている。そして、燃料電池は、80℃程度の温度で運転され、生成水が水蒸気としてではなく、水滴として排出されるので、水滴が排出されやすいようにセパレータを重力方向に沿うように立てられて構成されている。また、空気入口マニホールドが上側に、空気出口マニホールドが下側にくるように配置される(例えば、特許文献1参照。)。
このような燃料電池に加湿された空気および燃料が供給されると、反応に伴って生成される生成水の水滴が、空気流路溝の下流領域に溜まりやすい。そして、その空気流路溝に面する空気極が過剰に濡らされることによりガス拡散性が阻害される。また、空気流路溝が一時的に閉塞されたり、空気流量が変動したりするため、セル電圧が変化してしまうという不具合が生じる。この不具合は、飽和に近く加湿され、流量が空気の数分の1で流速の遅い燃料側でも生じる。
逆に、空気および燃料の加湿温度を低くして運転すると、空気流路溝の上流領域や中流領域における固体高分子電解質膜(以下、電解質膜と称す。)の加湿が不足してしまう。そのため、電流が空気流路溝の下流領域に面する電解質膜に集中し、セル電圧が空気および燃料を高温で加湿した場合に比べて100mV近く低下し、連続運転に伴うセル電圧の低下も数倍大きくなるなど、出力特性や寿命特性に関して大きな問題がある。
そこで、この不具合を防止するために、流路溝の深さを変化させる方法が提案されている。空気流路溝の深さを漸次深くし、水滴の滞留による空気の閉塞に起因する出力低下を防止するセパレータが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、燃料流路溝の深さを漸次浅くすることにより流速が早められ、水滴の滞留による燃料の閉塞に起因する出力低下を防止するセパレータが開示されている。流速が早められることにより水滴が速やかに排出される効果が得られる(例えば、特許文献3参照。)。
特開2001−143722号公報 特開平8−138696号公報 特開平11−16590号公報
しかし、空気流路溝の深さをその上流領域から下流領域にかけて漸次深くすると、空気の流速が遅くなり、空気の滞留時間が増えて、空気流路溝の下流領域に面する空気極に水分が吸収されやすくなり、空気極の過度の濡れによるフラッディング(Flooding)が起こりやすいという欠点があった。さらに、フラッディングが起こると、電解質膜の電気抵抗が著しく低下して電流が流れやすくなり、燃料電池のセル面内の電流が酸素濃度の低い空気流路溝の下流領域に集中して、セル電圧が低下するという問題もある。
また、従来は、冷却水の流路溝の深さも一定に構成されているが、除去できる熱量も一定で、空気流路溝の電流密度の高い下流領域で十分な熱を取り去ることができない。発熱の大きな部分の冷却が不十分になると、局部的な高温による電極や電解質膜への不可逆的なダメージを与えることがある。
この発明の目的は、上流領域または中流領域の電解質膜が適切に湿潤されるとともに下流領域の流路の閉塞またはフラッディングが防止される燃料電池を提供することである。
この発明に係る燃料電池は、流される流体が注入および排出される入口および出口と膜電極接合体に面する面に設けられて上記入口と上記出口とを連通する流路とを有するセパレータが備えられた燃料電池において、上記セパレータの流路は、上記流体の流れる方向の上流領域と中流領域との一部に、流される流体の速度が一旦減少するように構成された低速流路部が設けられた。
この発明に係わる燃料電池の効果は、セパレータに設けられた流路の上流領域から中流領域において、流路溝の一部に、溝深さを他の溝深さよりも深くした低速流路部を設けたので、小さな水滴を低速流路部に滞留させることにより、低速流路部に面した電極を効果的に加湿できると共に、下流領域において水滴が成長して流路が閉塞されたり、フラッディングされたりする可能性を少なくすることができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係わる酸化剤セパレータの酸化剤用流路溝が設けられた面の平面図である。図2は、図1のA−A断面における断面図である。図3は、図1のB−B断面における断面図である。
燃料電池は、図示しないが、電解質膜とその両側から挟持する酸化剤電極および燃料電極とから構成されている膜電極接合体と、膜電極接合体を両側から挟持し、酸化剤電極および燃料電極それぞれに酸化剤および燃料を供給する流路が設けられた酸化剤セパレータおよび燃料セパレータとが1組として構成されている。そしてこの組が多数積層されて所望の燃料電池が構成されている。以下の説明において、酸化剤セパレータを例に挙げて説明するが、燃料セパレータも酸化剤セパレータと同様であるので、説明は省略する。
図1に示すように、酸化剤セパレータ1は、長方形の板である。長手方向の1端部に酸化剤入口マニホールド2、冷却水入口マニホールド3および燃料出口マニホールド4が貫通するように設けられている。また、長手方向の他端部に酸化剤出口マニホールド5、冷却水出口マニホールド6、燃料入口マニホールド7が貫通するように設けられている。
さらに、酸化剤セパレータ1の膜電極接合体に面する片面10に、酸化剤入口マニホールド2と酸化剤出口マニホールド5とを連通する酸化剤流路8が設けられている。
酸化剤流路8は、酸化剤セパレータ1の片面10側から掘るように形成された流路溝9a、9bの開口部が膜電極接合体により蓋をされるようにして構成される管路からなる。そして、酸化剤流路8の流路断面積は、流路溝9a、9bの深さと幅とを定めることにより定めることができる。土手11は、膜電極接合体に接している。また、酸化剤セパレータ1の外周部12は、膜電極接合体の電解質膜と接している。この外周部12に接した電解質膜は、図示しない燃料セパレータの外周部と酸化剤セパレータ1の外周部12とに挟持されることにより空気と燃料とを封止することができる。酸化剤流路8は、2本の流路溝9a、9bからなる。
各流路溝9a、9bは、図1に示すように酸化剤入口マニホールド2から酸化剤セパレータ1の長手方向の右手方向(以下、右手方向と称す。)に延びる1段目の流路溝片15a、その1段目の流路溝片15aに連なり、流れの方向を反転する第1の反転部16a、その第1の反転部16aに連なり酸化剤セパレータ1の長手方向の左手方向(以下、左手方向と称す。)に延びる2段目の流路溝片15b、その2段目の流路溝片15bに連なり、流れの方向を反転する第2の反転部16b、その第2の反転部16bに連なり、右手方向に延び、酸化剤出口マニホールド5に接続される3段目の流路溝片15cにより構成されている。各流路溝9a、9bは、酸化剤入口マニホールド2から酸化剤出口マニホールド5との間の長さをおおよそ3等分する領域に分けて考えることができる。酸化剤入口マニホールド2から順に上流領域、中流領域、下流領域と呼ぶことにする。流路溝9aは、上流領域に属する1段目の流路溝片15aに低速流路部17が設けられている。また、流路溝9bは、中流領域に属する2段目の流路溝片15bに低速流路部17が設けられている。
この低速流路部17は、図2、図3に示すように、他の部分の流路溝(以下、標準速度流路部と称す。)と異なり、流路溝の深さが標準速度流路部の深さの2倍である。流路溝の深さが2倍になると流速が半分になり、低速流路部17では、小さな水滴が滞留しやすくなる。小さな水滴が滞留すると、水がリザーバとなって、温度に関係なく空気の湿度を飽和水蒸気近くに保つ効果がある。
また、管路を流される流体の速度は、管路の断面積に反比例するので、上述のように流路溝の深さを深くすることにより、断面積が大きくなり、流速が遅くなる。この説明では、流路溝の深さを深くすることにより断面積を大きくしているが、流路溝の幅を大きくしてもよいし、両者を併せてもよい。
また、図1の流路パターンは、酸化剤だけでなく燃料および冷却水にも用いることができる一般的な流路パターンである。セパレータの両面を使って、酸化剤流路、燃料流路または冷却水流路のうちの2つを構成してもよい。また、それぞれ別々にして構成してもよい。この構成は燃料電池スタックの構成に依存する。
酸化剤セパレータ1と燃料セパレータは、黒鉛を樹脂によって結合した黒鉛板である。そして、硬化前の樹脂に黒鉛粉末を混合し、混練り後、金型に注型され、硬化されて作製される。このように、流路溝の深さは金型を所定の形状に加工することにより変えることができる。また、後工程として、切削加工により流路溝を形成してもよい。
次に、酸化剤セパレータ1が膜電極接合体を挟持することにより形成される酸化剤流路8に空気が流される様子を説明する。
空気は、比較的低温で加湿不十分な状態で酸化剤入口マニホールド2から酸化剤流路8に流される。流路溝9a、9bの上流領域において、空気は温度が高くなり、湿度が低くなるが、酸素濃度が高いので、急激に反応が起こり、生成水と燃料側からプロトンに伴って搬送されてくる水とが一緒になり、空気中の水分が増えて飽和蒸気圧に達し、小さな水滴が生成される。空気の流速が早いとき、生じた小さな水滴がすみやかに流路溝9a、9bの中流領域に搬送される。
しかし、2本の流路溝9a、9bのうち、図1に上側のものとして図示されている流路溝9aは、上流領域に属する1段目の流路溝片15aが低速流路部17になっているので、生じた小さな水滴は、この低速流路部17に滞留して再度蒸発し、低速流路部17に面する空気極を十分に加湿する。小さな水滴は流路溝9a、9bの上流領域に滞留し、その中流領域および下流領域に流される空気の速度は高速に戻るので、成長した大きな水滴によって流路溝9a、9bの下流領域が閉塞されたり、フラッディングされたりする可能性が少なくなる。
一方、図1に下側のものとして図示されている流路溝9bのうち、その上流領域に流される空気の速度は高速に維持されているので、小さな水滴はその中流領域まで搬送される。そして、中流領域に属する2段目の流路溝片15bが低速流路部17になっているので、空気の流速が半分に減り、小さな水滴はここに滞留する。滞留した小さな水滴は、再度蒸発し、その低速流路部17に面する空気極が十分に加湿される。
また、流路溝9bの下流領域では、小さな水滴がすでに蒸発して消費され、水滴の成長が制約されるので、成長した大きな水滴によって流路溝9bが閉塞されたり、フラッディングされたりする可能性が少なくなる。
このように、流路溝9a、9bの上流領域または中流領域に低速流路部17が設けられているので、その低速流路部17が設けられた流路溝9a、9bで流速が半減される。そして、小さな水滴が滞留し、空気極が効果的に加湿されるので、加湿温度の低い空気が供給されても燃料電池が安定に動作する。
また、小さな水滴は低速流路部17が設けられた上流領域や中流領域で消費され、水滴の大きさの成長を抑えることができるので、流路溝の下流領域での閉塞やフラッディングを効果的に防止することができる。
実施の形態2.
図4は、この発明の実施の形態2に係わる酸化剤セパレータの酸化剤用流路溝が設けられた面の平面図である。図5は、図4のA−A断面における断面図である。
実施の形態1の酸化剤セパレータ1は、流路溝の本数が2本で折り返し回数が2回であるが、実施形態2の酸化剤セパレータ20は、流路溝の本数が3本で折り返し回数が6回である。
酸化剤セパレータ20の形状は、有効面積が100cm、流路溝幅が1.2mm、土手幅が1.3mm、低速流路部の深さが1mm、標準速度流路部の深さが0.5mmである。図示しない燃料セパレータも同様な形状である。燃料電池は、図示しない膜電極接合体が酸化剤セパレータ20と燃料セパレータとにより挟持されて構成されたセルが3つ積層されて構成されている。
各流路溝21a、21b、21cは、図4に示すように酸化剤入口マニホールド2から酸化剤セパレータ20の長手方向の右手方向(以下、右手方向と称す。)に延びる1段目の流路溝片22a、その1段目の流路溝片22aに連なり、流れの方向を反転する第1の反転部23a、その第1の反転部23aに連なり酸化剤セパレータ20の長手方向の左手方向(以下、左手方向と称す。)に延びる2段目の流路溝片22b、その2段目の流路溝片22bに連なり、流れの方向を反転する第2の反転部23b、その第2の反転部23bに連なり、右手方向に延びる3段目の流路溝片22c、その3段目の流路溝片22cに連なり、流れの方向を反転する第3の反転部23c、その第3の反転部23cに連なり、左手方向に延びる4段目の流路溝片22d、その4段目の流路溝片22dに連なり、流れの方向を反転する第4の反転部23d、その第4の反転部23dに連なり、右手方向に延びる5段目の流路溝片22e、その5段目の流路溝片22eに連なり、流れの方向を反転する第5の反転部23e、その第5の反転部23eに連なり、左手方向に延びる6段目の流路溝片22f、その6段目の流路溝片22fに連なり、流れの方向を反転する第6の反転部23f、その第6の反転部23fに連なり、右手方向に延び、酸化剤出口マニホールド5に接続される7段目の流路溝片22gにより構成されている。
各流路溝21a、21b、21cは、酸化剤入口マニホールド2から酸化剤出口マニホールド5との間の長さをおおよそ3等分された領域に分けて考えることができる。酸化剤入口マニホールド2から順に上流領域、中流領域、下流領域と呼ぶことにする。流路溝21aは、上流領域に属する1段目の流路溝片22a、中流領域に属する3段目の流路溝片22cおよび5段目の流路溝片22eに低速流路部24が設けられている。また、流路溝21bは、上流領域に属する2段目の流路溝片22b、中流領域に属する4段目の流路溝片22dおよび5段目の流路溝片22eに低速流路部24が設けられている。また、流路溝21cは、上流領域に属する1段目の流路溝片22a、中流領域に属する3段目の流路溝片22cおよび5段目の流路溝片22eに低速流路部24が設けられている。
各流路溝21a、21b、21cに設けられた低速流路部24の長さの合計が等しくなるようにしてある。
次に、この実施の形態2のセパレータを用いた燃料電池の耐久試験を行った。同時に、比較するために比較例として、酸化剤セパレータおよび燃料セパレータの形状を有効面積が100cm、流路溝幅が1.2mm、土手幅が1.3mm、流路溝の深さが0.5mmとし、それらを用いて実施の形態2と同様に作製した燃料電池を評価した。
耐久試験では、運転温度が73℃、空気の加湿温度が65℃、燃料の加湿温度が65℃のもとにおいて昼夜連続運転して、特性を測定した。実施の形態2の燃料電池は比較例に比べて、セル電圧が50mVほど高くなり、寿命としての1000時間昼夜連続運転後のセル電圧の低下が比較例では20mV程度であるのに対して、実施の形態2では2mV程度であり、寿命が長くなる結果が得られた。
このように複数の低速流速部が流路の複数の領域に設けられているので、流路の上流領域と中流領域とに面する電解質膜が別々に加湿され、出力が高くなるとともに寿命が長くなる。
また、各流路溝の向流する流路溝に低速流路部が設けられているので、電極面全面に渡り均一に加湿され、さらに出力が高くなるとともに寿命が長くなる。すなわち、空気が右手方向に流される流路溝片だけに低速流路部が設けられると、小さな水滴は右側に滞留しやすく、空気が左手方向に流される流路溝片だけに低速流路部が設けられると、小さな水滴は左側に滞留しやすい。実施の形態2のように、空気が向流される流路溝片にそれぞれ低速流路部が設けられることにより、より均一な加湿が可能になる。
また、各流路溝に設けられた低速流路部の長さの合計が等しいので、各流路溝に流すことのできる空気の流量を同じにすることができ、電極の全面に亘って均一に空気を供給できる。
実施の形態3.
図6は、この発明の実施の形態3に係わる酸化剤セパレータの酸化剤用流路溝が設けられた面の平面図である。図7は、図6のA−A断面における断面図である。
実施の形態3のセパレータ30は、片面に酸化剤の流路溝31a、31b、31cが実施の形態2と同様に本数が3本および折り返し回数が6回からなるパターンを有して設けられ、他面に冷却水流路溝34が設けられている。各流路溝31a、31b、31cは、上流領域に属する2段目の流路溝片32bと中流領域に属する4段目の流路溝片32dに低速流路部33が設けられている。
また、他面の冷却水流路溝34は、酸化剤の2段目の流路溝片32bと4段目の流路溝片32dに対向する部分に低速流路部35が設けられている。
実施の形態3についても、実施の形態2の場合と同様に3セルスタックを組み立てて昼夜連続で運転し、比較例と比べた。実施の形態3の3セルスタックのセル電圧が比較例よりも45mVほど高くなり、寿命も1000時間昼夜連続運転後で3mV程度の低下にとどまり、寿命が長くなる結果が得られた。
このように酸化剤流路の上流領域または中流領域の特定部分に低速流路部が集中して設けられているので、小さな水滴が集中的に滞留し、その特定部分の空気極が集中的に加湿され、反応電流密度が高い部分を固定化することができる。同時に、固定化した反応電流密度の高い部分に対応するように、冷却も集中することにより、セル面内の温度分布を均一化し、局部的な高温によるセルのダメージを防止することができる。
実施の形態4.
図8は、この発明の実施の形態4に係わる酸化剤セパレータの冷却水用流路溝が設けられた面の平面図である。図9は、図8のA−A断面における断面図である。
実施の形態4の固体高分子形燃料電池用セパレータ40は、一方の面に酸化剤用の流路溝が設けられ、他方の面に冷却水流路溝41a、41bが設けられている。この酸化剤用の流路溝は、実施の形態2と同様であり、説明は省略する。
冷却水流路溝41a、41bは、それぞれセパレータ40の2つに分けられた有効部分42a、42bに設けられている。一方の冷却水流路溝41aは、酸化剤用の流路溝の上流領域と中流領域とに対向する有効部分42aに設けられている。他方の冷却水流路溝41bは、酸化剤用の流路溝の中流領域と下流領域とに対向する有効部分42bに設けられている。酸化剤用の流路溝の下流領域に対向する冷却水流路溝41bに低速流路部43が設けられている。冷却水の低速流路部43では、冷却水の流速が遅くなると、その部分では、他の部分よりも多くの熱を取り去ることができる。
実施の形態4の燃料電池の冷却能力として、セル温度の最高温度と最低温度の差異が3℃ほど改善される。
酸化剤流路の下流領域に重畳する位置に、冷却水流路溝41bの低速流路部43が設けられて冷却能力が高められるので、酸化剤流路の下流領域に面する膜電極接合体での急激な温度上昇を防止し、セルにダメージを与える可能性を低くすることができる。
また、一方の冷却水流路溝41aにおける圧力損失が他方の冷却水流路溝41bより大きいので、冷却水流路溝41aに流れる冷却水流量が冷却水流路溝41bよりも少なくなる。そのため、酸化剤用の流路溝の上流領域および中流領域が設けられたセパレータの部分が冷やされる量が下流領域よりも小さいので、発熱量の少ない上流領域および中流領域と発熱量の多い下流領域との温度を均一に保つことができる。
なお、実施の形態3、4では、酸化剤セパレータの他面に冷却水用流路溝が設けられた例について説明したが、燃料セパレータの他面に冷却水用流路溝を設けてもよい。すなわち、燃料セパレータの膜電極接合体に面する片面に燃料流路溝が設けられ、反対面に冷却水用流路溝が設けられる。そして、発熱量の大きな酸化剤流路溝の下流領域と重畳する冷却水流路溝に低速流路部を設ける。このように燃料セパレータ側に設けられた冷却水流路溝の低速流路部から発熱量の多い膜電極接合体の部分をより強く冷却できるので、均一な温度に保つことができる。
また、酸化剤セパレータおよび燃料セパレータと別個に冷却水セパレータを酸化剤セパレータと燃料セパレータとの間に挿入してもよい。すなわち、冷却水セパレータは、片面に冷却水流路溝が設けられ、その冷却水流路溝のうち発熱量の大きな酸化剤流路溝の下流領域と重畳する位置に低速流路部が設けられるので、発熱量の多い膜電極接合体の部分をより強く冷却できるので、均一な温度に保つことができる。
この発明の実施の形態1に係わる酸化剤セパレータの酸化剤用流路溝が設けられた面の平面図である。 図1のA−A断面における断面図である。 図1のB−B断面における断面図である。 この発明の実施の形態2に係わる酸化剤セパレータの酸化剤用流路溝が設けられた面の平面図である。 図4のA−A断面における断面図である。 この発明の実施の形態3に係わる酸化剤セパレータの酸化剤用流路溝が設けられた面の平面図である。 図6のA−A断面における断面図である。 この発明の実施の形態4に係わる酸化剤セパレータの冷却水流路溝が設けられた面の平面図である。 図8のA−A断面における断面図である。
符号の説明
1、20、30、40 酸化剤セパレータ、2 酸化剤入口マニホールド、3 冷却水入口マニホールド、4 燃料出口マニホールド、5 酸化剤出口マニホールド、6 冷却水出口マニホールド、7 燃料入口マニホールド、8 酸化剤流路、9a、9b、21a〜21c、31a〜31c 流路溝、10 (酸化剤セパレータの)片面、11 土手、12 外周部、15a〜15c、22a〜22g、32b、32d 流路溝片、16a、16b、23a〜23f 反転部、17、24、33 低速流路部、34、41a、41b 冷却水流路溝、35、43 (冷却水流路溝の)低速流路部、42a、42b 有効部分。

Claims (5)

  1. 流される流体が注入および排出される入口および出口と膜電極接合体に面する面に設けられて上記入口と上記出口とを連通する流路とを有するセパレータが備えられた燃料電池において、
    上記セパレータの流路は、
    上記流体の流れる方向の上流領域と中流領域との一部に、流される流体の速度が一旦減少するように構成された低速流路部が設けられたことを特徴とする燃料電池。
  2. 上記流路は、少なくとも2箇所に上記低速流路部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載する燃料電池。
  3. 上記流路は、複数の流路溝を有し、
    上記複数の流路溝それぞれに設けられた上記低速流路部の長さの合計が同じであることを特徴とする請求項1または2に記載する燃料電池。
  4. 上記セパレータは、
    流される冷却水が注入および排出される冷却水入口および冷却水出口と上記膜電極接合体に接する面の反対面に設けられて上記冷却水入口と上記冷却水出口とを連通する冷却水用流路溝とを有し、
    上記冷却水用流路溝は、酸化剤が流される上記セパレータに設けられた上記流路の下流領域に重畳する領域に低速流路部が設けられたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載する燃料電池。
  5. 2つの上記セパレータにより挟持され、流される冷却水が注入および排出される冷却水入口および冷却水出口と上記冷却水入口と上記冷却水出口とを連通する冷却水流路溝とが設けられた冷却水セパレータを有し、
    上記冷却水用流路溝は、酸化剤が流される上記セパレータに設けられた上記流路の下流領域に重畳する領域に低速流路部が設けられたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載する燃料電池。
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