JP2005251649A - 照明装置及びカラー液晶表示装置 - Google Patents

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秀一 芳賀
Koichiro Kakinuma
孝一郎 柿沼
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Masayasu Kakinuma
正康 柿沼
Shina Kirita
科 桐田
Takashi Ishii
俊 石井
Kazuto Shimoda
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Abstract

【課題】 カラー液晶表示パネルを照明する白色光の色度を改善する。
【解決手段】 光源21に使用される白色LEDに応じて、白色LEDから出射される白色光を透過してカラー液晶表示パネル10を照明する白色光の色度をX=0.3且つY=0.3に近似させる波長選択フィルタ22を備え、波長選択フィルタ22を介して出射された光によって、液晶表示パネル11を照明する。波長選択フィルタ22の波長選択性は、高屈折率層Hと低屈折率層Lとの厚さを調整することによって制御する。
【選択図】 図9

Description

本発明は、照明装置及びカラー液晶表示装置に関し、詳しくは、発光ダイオードを使用した照明装置、及び発光ダイオードを使用した照明装置をバックライト光源装置又はフロントライト光源装置として使用するカラー液晶表示装置に関する。
テレビジョン、パソコン、及び携帯型電子機器などに備えられる表示装置として、薄型で軽量なカラー液晶表示装置が普及している。カラー液晶表示装置は、映像を表示するカラー液晶表示パネルと、カラー液晶表示パネルを背面から照射して、カラー液晶表示パネルに表示されている映像を鮮明に映し出すバックライト光源装置を備えている。
バックライト光源装置の光源には、冷陰極蛍光ランプ(Cold Cathode Fluorescent Lamp)が多く使用されている。しかし、冷陰極蛍光ランプには水銀が使用されているために、例えばバックライト光源装置が破壊したときに水銀が流出してしまうなど、環境に悪影響を与えてしまう虞がある。
そこで、白色光を出射する白色LED(Light Emitting Diode)を使用したバックライト光源装置が提案されている。白色LEDから出射される白色光の色度は、理想的には、CIE(Commission Internationale d'Eclairage)によって提案されたXYZ表色系で示した場合に、X=0.3且つY=0.3とされる。
しかしながら、白色LEDから出射される白色光は、分光特性がばらつくために、色度もばらついてしまう。例えば、青色LEDと蛍光体とを組み合わせた白色LED、すなわち、青色LEDから出射された青色光によって励起された蛍光体が発光した蛍光と、青色LEDから出射された青色光とを混合して白色光を出射する白色LEDでは、青色LEDから出射される光の波長やスペクトル強度などの発光特性と、使用されている蛍光体の量及び濃度などとのバランスがくずれることによって、出射される白色光の分光特性がばらつき、出射される光が黄色に近づくためにYの値が上昇したり、青色に近づくためにX及びYの値が低下して、色度がばらついてしまう。
白色LEDから出射される白色光の色度が微妙にばらつくと、液晶に照射される白色光の色度がばらつくために、カラー液晶表示装置に表示される映像の色の再現性も、装置毎にばらついてしまう。
また、カラー液晶表示装置に表示される映像の色の再現性は、機種に応じて決められている。したがって、カラー液晶表示装置を製造するために、白色LEDを大量に購入した場合にも、所定の色の再現性を実現するために使用できる白色LEDの数が限られてしまう。使用できる白色LEDの数が限られてしまうと、カラー液晶表示装置は、製造の際に歩留まりが悪くなり、コストがかかってしまう。
本発明は、以上説明した従来の実情を鑑みて提案されたものであり、X=0.3且つY=0.3に近似した色度の白色光を出射する照明装置、及びX=0.3且つY=0.3に近似した色度の白色光を出射する照明装置によってカラー液晶表示パネルが照明され、映像を表示した場合の色の再現性が良好で、且つ所望の再現性とされているカラー液晶表示装置を提供することを目的とする。
本発明に係る照明装置は、白色光を出射する発光ダイオードと、上記発光ダイオードから出射された白色光が入射され、入射された光のうち特定波長域の光を透過して、透過後の光の色度を、X=0.3且つY=0.3(但し、X及びYは、光の色度を、CIEによって提案されたXYZ表色系で示した場合の座標を示す。)に近似させる波長選択フィルタとを備えることを特徴とする。
また、本発明に係るカラー液晶表示装置は、透過型のカラー液晶表示パネルと、このカラー液晶表示パネルを一方の主面側又は他方の主面側から照明する照明装置とからなるカラー液晶表示装置であって、上記照明装置は、白色光を出射する発光ダイオードと、上記発光ダイオードから出射された白色光が入射され、入射された光のうち特定波長域の光を透過して、透過後の光の色度を、X=0.3且つY=0.3(但し、X及びYは、光の色度を、CIEによって提案されたXYZ表色系で示した場合の座標を示す。)に近似させる波長選択フィルタとを備えることを特徴とする。
本発明に係る照明装置及びカラー液晶表示装置は、光源に使用される発光ダイオードに応じた波長選択性を有しており、発光ダイオードから出射される白色光を透過して、透過した白色光の色度をX=0.3且つY=0.3に近似させる波長選択フィルタが備えられている。
したがって、本発明に係る照明装置及びカラー液晶表示装置は、光源に、出射される白色光の色度がX=0.3且つY=0.3から離れている発光ダイオードを使用することが可能となる。光源に、出射される白色光の色度がX=0.3且つY=0.3から離れている白色発光ダイオードを使用することができるために、本発明に係る照明装置及びカラー液晶表示装置は、製造の際の歩留まりを良好なものとすることができる。すなわち、本発明に係る照明装置及びカラー液晶表示装置は、製造するときに、発光ダイオードを、出射される白色光の色度に基づいて選別して使用する必要がなくなるために、製造に要するコストを低減することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明は、例えば図1に示すような構成のバックライト方式のカラー液晶表示装置100に適用される。
カラー液晶表示装置100は、透過型のカラー液晶表示パネル10と、カラー液晶表示パネル10の一方の主面側(以下、背面側という。)に設けられたバックライト光源装置20とからなる。ユーザは、カラー液晶表示パネル10に映し出された映像を、他方の主面側(以下、表面側という。)から観る。
カラー液晶表示パネル10は、ガラスなどの2枚の透明な基板であるTFT基板11と対向電極基板12とを、互いに対向配置させ、その間隙にツイステッドネマティック液晶が封入された液晶層13を設けた構成とされている。
TFT基板11には、マトリクス状に配置された信号線14と走査線15が形成されている。また、TFT基板11には、信号線14と走査線15との交点に配置されたスイッチング素子としての薄膜トランジスタ16と、画素電極17とが形成されている。薄膜トランジスタ16は、走査線15により順次選択されると共に、信号線14から供給される映像信号を、対応する画素電極17に書き込む。
一方、対向電極基板12の内表面には、対向電極18及びカラーフィルタ19が形成されている。なお、カラー液晶表示パネル10は、TFT基板11が配置されている側が背面側とされ、対向電極基板12が配置されている側が表面側とされる。
このカラー液晶表示装置100では、以上説明した構成のカラー液晶表示パネル10を2枚の偏光板31,32で挟み、バックライト光源装置20によって背面側から白色光が照明された状態でアクティブマトリクス駆動することによって、所望のフルカラー映像表示が得られる。なお、バックライト光源装置20については、詳細を後述する。
このカラー液晶表示装置100は、例えば図2に示す電気的なブロック構成を示す駆動回路200により駆動される。
駆動回路200は、カラー液晶表示パネル10やバックライト光源装置20の駆動電源を供給する電源部110と、カラー液晶表示パネル10を駆動するXドライバ回路120及びYドライバ回路130と、外部からの映像信号が入力端子140を介して供給されるRGBプロセス処理部150と、このRGBプロセス処理部150に接続された映像メモリ160及び制御部170と、バックライト光源装置20を駆動制御するバックライト駆動制御部180等を備えてなる。
この駆動回路200において、入力端子140を介して入力された映像信号は、RGBプロセス処理部150によりクロマ処理等の信号処理がなされ、さらに、コンポジット信号からカラー液晶表示パネル10の駆動に適したRGBセパレート信号に変換されて、制御部170に供給されるとともに、映像メモリ160を介してXドライバ120に供給される。また、制御部170は、RGBセパレート信号に応じた所定のタイミングでXドライバ120及びYドライバ130を制御して、映像メモリ160を介してXドライバ120に供給されるRGBセパレート信号でカラー液晶表示パネル10を駆動することにより、RGBセパレート信号に応じた映像を表示する。
つぎに、バックライト光源装置20について説明する。
バックライト光源装置20は、光源21と、波長選択フィルタ22とを備える。バックライト光源装置20では、光源21から出射される光が、波長選択フィルタ22を介してカラー液晶表示パネル10を照明する。
光源21は、青色光を出射する青色発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)と、青色LEDから出射される青色光によって励起されて蛍光を発する蛍光体とが組み合わされてなる白色LEDを備える。蛍光体は、例えば、青色LEDの周囲に形成されている透明カバーに塗布されている。白色LEDは、青色LEDから出射される青色光と、この青色光によって蛍光体が励起することで発光する蛍光とが混合されてなる白色光を発光する。
なお、光源21に備えられる白色LEDの数は特に限定されないが、本実施の形態では、1つの白色LEDが備えられている。
波長選択フィルタ22は、光源21から出射された白色光を透過してカラー液晶表示パネル10に対して出射する。
波長選択フィルタ22は、光源21から出射した白色光を透過して、透過後の光の色度を、X=0.3且つY=0.3に近似させる。但し、X及びYは、CIE(Commission Internationale d'Eclairage)によって提案されたXYZ表色系で示した場合の座標を示す。
波長選択フィルタ22は、透過後の光の色度をX=0.3且つY=0.3に近似させるために、複数の特定波長域の光に対する高透過特性を持ち、上記特定波長域を除く可視光領域の光に対して高透過特性を持たない波長選択性を有している。波長選択フィルタ22の波長選択性は、光源21に備えられる白色LEDから出射される白色光の色度に応じて決定される。
白色LEDから出射される光の色度は、理想的には、X=0.3且つY=0.3とされる。しかし、白色LEDは、青色LEDから出射される光の波長やスペクトル強度などの発光特性と、使用されている蛍光体の量及び濃度などとのバランスがくずれることによって、図3に示すように、出射される白色光の分光特性にばらつきが生じ、図4に示すように色度にもばらつきが生じる。なお、図4は、XYZ表色系を示しており、横軸は白色光の色度をXYZ表色系で示した場合のX座標の値を示しており、縦軸は白色光の色度をXYZ表色系で示した場合のY座標の値を示している。
すなわち、白色LEDから出射される光の色度には、図4中Cに示すようにX≒0.3且つY≒0.3とされているものもあるが、X=0.3且つY=0.3から大きく外れてしまうものもある。例えば、図4中A及びBに示すように出射される光が黄色光に近づいてYが0.3より上昇したり、図4中D及びEに示すように青色光に近づいてX及びYが0.3より低下するものもある。
白色LEDから出射される光が黄色や青色に近づくと、バックライト光源装置20から出射される白色光、すなわち、カラー液晶表示パネル10を照明する光も黄色や青色に近づくために、カラー液晶表示装置100に表示される映像の色の再現性が低下してしまう。
したがって、バックライト光源装置20では、白色LEDから出射される光の色度がX=0.3且つY=0.3から大きく離れている場合に、波長選択フィルタ22を設け、白色LEDから出射される白色光の分光特性を変化させることによって、白色LEDから出射される白色光の色度をX=0.3且つY=0.3に近似させる。
具体的に説明すると、青色光を出射する青色LEDと、青色LEDから出射される青色光によって励起されて蛍光を発する蛍光体とが組み合わされてなる白色LEDから出射される白色光は、図5(A)に示すように、465nm付近と580nm付近とにピークがある分光特性とされている。波長選択フィルタ22は、465nm付近と580nm付近とにピークがある白色光を、図5(B)に示すように、465nm付近と540nm付近と610nm付近とにピークが生じている分光特性とすること、すなわち、三波長化することによって、光の色度をX=0.3且つY=0.3に近似させる。
白色LEDから出射された光が波長選択フィルタ22を透過することで、白色光の色度がX=0.3且つY=0.3に近似することにより、白色LEDから出射された光が黄色や青色に近い色とされているときにも、カラー液晶表示パネル10を照明する光は白色光に近くなる。したがって、カラー液晶表示装置100に表示される映像の色の再現性が良好なものとなる。また、製品毎に生じる再現性のばらつきは低減される。
波長選択フィルタ22は、例えば図6に示すように、基板40上に、高屈折率材料によって形成された高屈折率層Hと、低屈折率材料によって形成された低屈折率層Lとが、交互に積層された構成とされている。
基板40は、高透明なフィルムであれば良く、例えば、PET(ポリエチレンテレフタラート)や、PC(ポリカーボネート)、COP(シクロオレフィンポリマー)などによって形成されている。また、基板40は、ガラスによって形成されていても良い。
高屈折率材料には、屈折率が1.5以上、好ましくは2.0〜2.7の材料が用いられる。具体的には、例えば、酸化ニオブ(Nb)や、酸化タンタル(Ta)、酸化チタン(TiO)等が用いられる。
低屈折率材料には、屈折率が1.5未満、好ましくは1.3〜1.5の材料が用いられる。具体的には、例えば、二酸化ケイ素(SiO)や、フッ化マグネシウム(MgF)等が用いられる。
高屈折率層Hと低屈折率層Lは、例えば、蒸着法やスパッタリング法等によるドライプロセスによって形成することができる。波長選択フィルタ22の波長選択性は、高屈折率層Hの厚さと低屈折率層Lの厚さとを調整することや、形成するときに使用する材料を変えることなどによって、制御することが可能となる。
つぎに、光源21に使用される白色LEDから出射される光の色度と、白色LEDから出射される光の色度に応じた波長選択フィルタ22の波長選択性について、具体的に、図3中A,B,D,Eで示す分光特性であり、図4中A,B,D,Eで示す色度の白色光を出射する白色LEDと、各白色LEDに対応する波長選択フィルタ22の波長選択性との関係を例に挙げて説明する。
なお、以下の説明では、図3及び図4中A,B,C,D,Eで示す白色光を出射する白色LEDを、それぞれ、第1の白色LEDa、第2の白色LEDb、第3の白色LEDc、第4の白色LEDd、第5の白色LEDeという。また、第1の白色LEDa、第2の白色LEDb、第4の白色LEDd、第5の白色LEDeに対応する波長選択フィルタ22を、それぞれ、第1の波長選択フィルタ22a、第2の波長選択フィルタ22b、第3の波長選択フィルタ22d、第4の波長選択フィルタ22eという。
第1の白色LEDaから出射される光は、図4中Aに示すように、色度がX=0.312且つY=0.324とされている。また、分光特性が、図3中Aに示すように、465nm付近が相対強度約1.00のピークとされており、500nm付近が相対強度約0.19の極小値とされており、540nmから580nm付近が相対強度約0.40のピークとされている。また、NTSC比が、図7に示すように、37.6%とされている。
この第1の白色LEDaを光源21として使用したときには、第1の波長選択フィルタ22aとして、例えば、図8中F1に示すように、波長約500nm〜520nmの光に対する透過率が約22.0%とされており、波長約600nm〜610nmの光に対する透過率が約22.0%とされており、それ以外の400nm以上の光に対する透過率が約100.0%とされている波長選択性を有するものが使用される。
第1の波長選択フィルタ22aを透過することにより、第1の白色LEDaから出射される光は、図9中A2に示すように、色度が、X=0.301且つY=0.302とされる。また、分光特性が、図8中A2に示すように、465nm付近が相対強度約1.00のピークとされており、500nm〜520nm付近が相対強度約0.05とされており、540nm〜580nm付近が相対強度約0.40のピークとされており、約590nm付近が相対強度約0.10の極小値とされており、610nm付近が相対強度約0.35のピークである分布とされている。すなわち、465nm付近と、540nm〜580nm付近と、610nm付近とにピークが生じて三波長化される。また、NTSC比が、図7に示すように、40.1%に上がる。
なお、図9は、XYZ表色系を示しており、横軸は白色光の色度をXYZ表色系で示した場合のX座標の値を示しており、縦軸は白色光の色度をXYZ表色系で示した場合のY座標の値を示している。
また、第2の白色LEDbから出射される光は、図4中Bに示すように、色度がX=0.309且つY=0.308とされている。また、分光特性が、図3中Bに示すように、465nm付近が相対強度約1.00のピークとされており、500nm付近が相対強度約0.18の極小値とされており、540nmから580nm付近が相対強度約0.42のピークとされている。また、NTSC比が、図7に示すように、38.2%とされている。
かかる第2の白色LEDbを光源21として使用したときには、第2の波長選択フィルタ22bとしては、例えば、図10中F2に示すように、波長約475nm〜480nmの光に対する透過率が約90.0%とされており、波長約480nm〜490nmの光に対する透過率が約80.0%とされており、波長約490nm〜520nmの光に対する透過率が約22.0%とされており、波長約600nm〜610nmの光に対する透過率が約13.0%とされており、それ以外の400nm以上の光に対する透過率が約100.0%とされている波長選択性を有するものが使用される。
第2の波長選択フィルタ22bを透過することにより、白色LEDbから出射される光は、色度が、図9に示すように、X=0.300且つY=0.299とされる。また、分光特性が、図10中B2に示すように、465nm付近が相対強度約1.00のピークとされており、490nm〜520nm付近が相対強度約0.05とされており、540nm〜560nm付近が相対強度約0.42のピークとされており、約590nm付近が相対強度約0.5の極小値とされており、約610nm付近が相対強度約0.3のピークとされている。すなわち、465nm付近と、540nm〜580nm付近と、610nm付近とにピークが生じて三波長化される。また、NTSC比が、図7に示すように、38.3%に上がる。
また、第4の白色LEDdから出射される光は、図4中Dに示すように、色度がX=0.290且つY=0.286とされている。また、分光特性が、図3中Dに示すように、465nm付近が相対強度約1.00のピークとされており、500nm付近が相対強度約0.15の極小値とされており、540nmから580nm付近が相対強度約0.32のピークとされている。また、NTSC比が、図7に示すように、37.0%とされている。
この第4の白色LEDdを光源21として使用したときに、第3の波長選択フィルタ22dとしては、例えば、図11中F3に示すように、波長約480nmの光に対する透過率が約28.0%とされており、波長約590nm〜610nmの光に対する透過率が約95.0%とされており、波長約610nmの光に対する透過率が約83.0%とされており、それ以外の400nm以上の光に対する透過率が約100.0%とされている波長選択性を有するものが使用される。
この第3の波長選択フィルタ22dを透過することにより、第4の白色LEDdから出射される光は、図9に示すように、色度が、X=0.300且つY=0.299とされる。また、分光特性が、図11中D2に示すように、465nm付近が相対強度約1.00のピークとされており、480nm付近が相対強度約0.10の極小値とされており、485nm付近が相対強度約0.23のピークとされており、540nm〜560nm付近が相対強度約0.3のピークとされており、約605nm付近が相対強度約0.20の極小値とされており、約610nm付近が相対強度約0.22のピークとされている。すなわち、465nm付近と、480nm付近と、540nm〜580nm付近と、610nm付近とにピークが生じているが、465nm付近と、540nm〜580付近nmと、610nm付近の3カ所にピークが生じており、出射される白色光の色度が制御される。また、NTSC比が、図7に示すように、37.0%に上がる。
また、第5の白色LEDeから出射される光は、図4中Eに示すように、色度がX=0.272且つY=0.282とされている。また、分光特性が、図3中Eに示すように、465nm付近が相対強度約1.00のピークとされており、490nm付近が相対強度約0.10の極小値とされており、495nm付近が相対強度約0.23の極大値とされており、510nm付近が相対強度約0.18の極小値とされており、540nmから580nm付近が相対強度約0.28のピークとされている。また、NTSC比が、図7に示すように、34.6%とされている。
かかる第5の白色LEDeを光源21として使用したときには、第4の波長選択フィルタ22eとしては、例えば、図12中F4に示すように、波長約465nm〜470nmの光に対する透過率が約80.0%とされており、波長約485nmの光に対する透過率が約22.0%とされており、波長約490nmの光に対する透過率が約50.0%とされており、波長約495nmの光に対する透過率が約20.0%とされており、波長約600nmの光に対する透過率が約72.0%とされており、それ以外の400nm以上の光に対する透過率が約100.0%とされている波長選択性を有するものが使用される。
この第4の波長選択フィルタ22eを透過することにより、第5の白色LEDeから出射される光は、色度が、図9に示すように、X=0.300且つY=0.299とされる。また、分光特性が、図12中E2に示すように、465nm付近が相対強度約0.80のピークとされており、490nm〜500nm付近が相対強度約0.05とされており、540nm〜80nm付近が相対強度約0.25のピークとされており、約600nm付近が相対強度0.16の極小値とされており、約610nm付近が相対強度約0.20のピークとされている。すなわち、465nm付近と、540nm〜580nm付近と、610付近nmとにピークが生じて三波長化される。また、NTSC比が、図7に示すように、37.9%に上がる。
なお、図8中A、図10中B、図11中C、図12中Dは、それぞれ、図3中A、B、C、Dと同じである。
以上説明した第1,第2,第3,第4の波長選択フィルタ22a,22b,22d,22eの波長選択性は、高屈折率層Hと低屈折率層Lとの厚さを調整することや、具体的に使用する材料などを変えることによって、制御することが可能となる。
例えば、図13に示すように、高屈折率材料として酸化ニオブ(Nb)を用い、低屈折率材料として二酸化ケイ素(SiO)を用いて、ガラス基板50上に、厚さ400nmの高屈折率層Hと厚さ400nmの低屈折率層Lとを交互に積層し、4層の高屈折率層Hの間にそれぞれ1層ずつ低屈折率層Lが形成されている7層構造の光学多層膜を形成することによって、図10に示す波長選択性を有する第2の波長選択フィルタ22bを形成することが可能となる。
なお、各波長選択フィルタ22を介して出射された光は、波長選択フィルタ22を介さずに出射された光と比較して輝度が低下するが、カラー液晶表示装置100を使用する上で特に支障は生じない程度とされている。具体的に説明すると、第3の白色LEDcから出射される光の輝度を100%とする場合に、80%以上の輝度とされている。
なお、バックライト光源装置20は、白色LEDがカラー液晶表示パネル10の背面と対向する位置に備えられており、白色LEDから出射された光が波長選択フィルタ22に入射する直下型とされていても良い。また、カラー液晶表示パネル10の背面と対向する位置に配置された導光板を備え、導光板の側縁部に白色LEDが設けられており、白色LEDから出射された光が導光板によって導光されて導光板の主面から波長選択フィルタ22に入射するサイドエッジ型とされていても良い。
なお、本実施の形態では、本発明をバックライト光源装置に適用したが、本発明は、フロントライト光源装置に対しても適用することができる。
以上説明したように、本発明を適用したカラー液晶表示装置100は、光源21に使用される白色LEDに応じて、白色LEDから出射される白色光を透過して、カラー液晶表示パネル10を照明する白色光の色度をX=0.3且つY=0.3に近似させる波長選択フィルタ22が備えられている。
したがって、本発明を適用したカラー液晶表示装置100は、光源21に、出射される白色光の色度がX=0.3且つY=0.3から離れている白色LEDを使用することが可能となる。出射される白色光の色度がX=0.3且つY=0.3から離れている白色LEDを使用することができるために、本発明を適用したカラー液晶表示装置100は、製造の際に使用できる白色LEDを選択する必要性がなくなり、歩留まりを良好なものとすることができる。すなわち、本発明を適用したカラー液晶表示装置100は、製造の際に要するコストを低減させることが可能となる。
本発明を適用したカラー液晶表示装置の構成を示す模式的な斜視図である。 上記カラー液晶表示装置の駆動回路を示すブロック図である。 白色LEDから出射される白色光の分光特性のばらつきを示した図である。 白色LEDから出射される白色光の色度のばらつきを示した図である。 465nmと540nmと610nmにピークがあり、三波長化されている光の分光特性の一例を示す図である。 上記カラー液晶表示装置に備えられる波長選択フィルタを示す断面図である。 第1〜第5の白色LEDから出射された光のNTSC比と、第1〜第4の波長選択フィルタを透過した光のNTSC比とを示す図である。 第1の波長選択フィルタの波長選択性と、第1の波長選択フィルタを透過した後の白色光の分光特性とを示す図である。 第1〜第5のLEDから出射された光の色度と、第1〜第4の波長選択フィルタを透過した光の色度とを示す図である。 第2の波長選択フィルタの波長選択性と、第2の波長選択フィルタを透過した後の白色光の分光特性とを示す図である。 第3の波長選択フィルタの波長選択性と、第3の波長選択フィルタを透過した後の白色光の分光特性とを示す図である。 第4の波長選択フィルタの波長選択性と、第4の波長選択フィルタを透過した後の白色光の分光特性とを示す図である。 第2の波長選択フィルタを示す断面図である。
符号の説明
10 カラー液晶表示パネル、11 TFT基板、12 対向電極基板、13 液晶層、14 信号線、16 薄膜トランジスタ、17 画素電極、18 対向電極、19 カラーフィルタ、20 バックライト光源装置、21 光源、22 波長選択フィルタ、31,32 偏光板、40 基板、50 ガラス基板、100 カラー液晶表示装置、110 電源部、120 Xドライバ回路、130 Yドライバ回路、140 入力端子、150 RGBプロセス処理部、160 映像メモリ、170 制御部、180 バックライト駆動制御部、200 駆動回路

Claims (6)

  1. 白色光を出射する発光ダイオードと、
    上記発光ダイオードから出射された白色光が入射され、入射された白色光のうち特定波長域の光を透過させ、透過後の白色光の色度を、X=0.3且つY=0.3(但し、X及びYは、光の色度をCIEによって提案されたXYZ表色系で示した場合の座標を示す。)に近似させる波長選択フィルタとを備えること
    を特徴とする照明装置。
  2. 上記発光ダイオードは、青色光を出射する青色光発光ダイオードと、上記青色光発光ダイオードによって発光された青色光によって励起されて蛍光を発光する蛍光体を有する蛍光発光部とを備えること
    を特徴とする請求項1記載の照明装置。
  3. 上記波長選択フィルタは、高い屈折率を有する高屈折率材料によって形成された高屈折率層と、上記高屈折率材料より低い屈折率を有する低屈折率材料によって形成された低屈折率層とが積層された光学多層膜を備えること
    を特徴とする請求項1記載の照明装置。
  4. 透過型のカラー液晶表示パネルと、このカラー液晶表示パネルを一方の主面側又は他方の主面側から照明する照明装置とからなるカラー液晶表示装置であって、
    上記照明装置は、白色光を出射する発光ダイオードと、
    上記発光ダイオードから出射された白色光が入射され、入射された白色光のうち特定波長域の光を透過させ、透過後の白色光の色度を、X=0.3且つY=0.3(但し、X及びYは、光の色度をCIEによって提案されたXYZ表色系で示した場合の座標を示す。)に近似させる波長選択フィルタとを備えること
    を特徴とするカラー液晶表示装置。
  5. 上記発光ダイオードは、青色光を出射する青色光発光ダイオードと、上記青色光発光ダイオードによって発光された青色光によって励起されて蛍光を発光する蛍光体を有する蛍光発光部とを有すること
    を特徴とする請求項4記載のカラー液晶表示装置。
  6. 上記波長選択フィルタは、高い屈折率を有する高屈折率材料によって形成された高屈折率層と、上記高屈折率材料より低い屈折率を有する低屈折率材料によって形成された低屈折率層とが積層された光学多層膜を備えること
    を特徴とする請求項4記載のカラー液晶表示装置。
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