JP2005251356A - 不揮発性半導体メモリ装置、並びに不揮発性半導体メモリ装置のデータ読み出し方法およびデータ消去方法 - Google Patents

不揮発性半導体メモリ装置、並びに不揮発性半導体メモリ装置のデータ読み出し方法およびデータ消去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】不揮発性半導体メモリ装置において、データ読み出し時の消費電力およびゲートディスターブを低減すること。1V以下の低電圧で駆動すること。
【解決手段】データの読み出しをおこなう際に、読み出し対象のMONOSトランジスタでは、ゲート電位と基板電位とを同じ−0.5Vにしてゼロバイアスとし、読み出し対象でないMONOSトランジスタでは、ゲート電圧をマイナスバイアスにする。データを消去する際には、MONOSトランジスタのゲート電位を−16V程度とし、基板電位を−8V程度とする。また、データが消去された状態でのMONOSトランジスタの閾値電圧を−0.2V〜−0.5Vとすることによって、1V以下の低電圧で駆動する。さらに、MONOSトランジスタのトップ膜の厚さを制御して、消去ベリファイをおこなわなくても、データが消去された状態での閾値電圧がほぼ一定となるようにし、消去ベリファイ回路を不要とする。
【選択図】 図5



Description

この発明は、不揮発性半導体メモリ装置に関し、特に、ゲート電極と半導体表面との間にONO(酸化膜−窒化膜−酸化膜)積層膜を有するいわゆるMONOS(金属−酸化膜−窒化膜−酸化膜−半導体)構造を備えた不揮発性半導体メモリ装置の構成、並びにデータの読み出し方法および消去方法に関する。
従来、選択トランジスタにMONOS構造を有する複数のメモリトランジスタを接続したメモリブロックを、マトリックス状に複数、配置することによって、メモリアレイを構成した不揮発性半導体メモリ装置が公知である。このような構成の不揮発性半導体メモリ装置において、メモリトランジスタの書き込みまたは消去時に、選択されたメモリトランジスタのMONOS構造内の窒化膜に、バンド間トンネリングに起因して発生したホールをソース線側とビット線側の双方の不純物領域から注入するようにしたものが公知である(たとえば、特許文献1参照。)。
この特許文献1に開示された不揮発性半導体メモリ装置では、当該文献の図9から明らかなように、データが書き込まれた状態およびデータが消去された状態のいずれにおいても、メモリトランジスタの閾値電圧は正の電圧である。そのため、選択されたメモリトランジスタ(以下、選択メモリトランジスタとする)のゲート電極に、両閾値電圧の間の正の電圧(特許文献1では、2.5V)を印加したときにドレイン電流が流れるか否かによって、データの有無を判別することができる。つまり、選択メモリトランジスタにデータが書き込まれていれば、ゲート電極に印加された電圧よりも閾値電圧が高くなるので、ドレイン電流は流れない。選択メモリトランジスタにデータが書き込まれていない場合、あるいはデータが消去されている場合には、ゲート電極に印加された電圧が閾値電圧よりも高くなるので、ドレイン電流が流れる。
特開2003−204000号公報(図1〜図4、図9)
しかしながら、上記特許文献1に記載された不揮発性半導体メモリ装置では、選択メモリトランジスタのゲート電極に、バイアス電圧を印加してデータを読み出すため、低消電化を図る際の妨げになるという問題点がある。また、たとえば1V以下の低電圧でメモリ装置を駆動することができないという問題点がある。また、ゲート電極がPウェルに対してプラスバイアスとなり、Pウェルからの電子注入モードとなるため、データ読み出し時にゲートディスターブが起こるという問題点がある。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、データ読み出し時の消費電力を低減することができる不揮発性半導体メモリ装置、または1V以下の低電圧で駆動することができる不揮発性半導体メモリ装置、さらには、データ読み出し時のゲートディスターブを低減することができる不揮発性半導体メモリ装置を提供することを目的とする。また、そのような不揮発性半導体メモリ装置からデータを読み出す方法や、データを消去する方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる不揮発性半導体メモリ装置は、第1導電型半導体層の表面層に、複数の第2導電型半導体領域が離れて形成され、該第2導電型半導体領域間のチャネル形成領域の表面上に、前記第2導電型半導体領域または前記チャネル形成領域から供給されたキャリアを通過させるトンネル膜が積層され、該トンネル膜上に、前記トンネル膜を通過したキャリアを蓄積する絶縁性の電荷蓄積膜が積層され、該電荷蓄積膜上に、ゲート電極と同電荷蓄積膜との間でのキャリアの授受を阻止するトップ膜が積層され、該トップ膜上に前記ゲート電極が積層されたゲート構造を有し、かつデータが書き込まれた状態での閾値電圧が正の電圧であり、データが消去された状態での閾値電圧が負の電圧である一つのトランジスタよりなる複数のメモリセルと、選択されたメモリセルからデータを読み出す際に、当該選択メモリセルのトランジスタのゲート電極に、前記第1導電型半導体層と同じ負の電位を印加するバイアス供給手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2の発明にかかる不揮発性半導体メモリ装置は、請求項1に記載の発明において、前記バイアス供給手段は、選択されたメモリセルからデータを読み出す際に、選択されていないメモリセルのトランジスタのゲート電極に、当該非選択メモリセルのトランジスタがカットオフ状態となる負の電位を印加することを特徴とする。
請求項3の発明にかかる不揮発性半導体メモリ装置は、請求項1に記載の発明において、選択されたメモリセルからデータを読み出す際に、前記バイアス供給手段は、当該選択メモリセルのトランジスタのソース電位を前記第1導電型半導体層と同じ負の電位とし、また、前記選択メモリセルのトランジスタのゲート電極に共通に接続されたゲート電極を有する非選択メモリセルのトランジスタのソースは、オープンとされることを特徴とする。
請求項4の発明にかかる不揮発性半導体メモリ装置は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明において、前記トランジスタのトップ膜の厚さは、データが消去された状態での閾値電圧が−0.2V〜−0.5Vとなるような厚さであることを特徴とする。
請求項5の発明にかかる不揮発性半導体メモリ装置は、請求項4に記載の発明において、前記トランジスタは、データの書き込みがおこなわれていないときの初期閾値電圧が−0.05V以下であるヒステリシス特性を有することを特徴とする。
請求項1〜5の発明によれば、メモリセルが一つのトランジスタで構成されている1トランジスタ型のメモリセルにおいて、データの読み出し時に選択メモリセルのトランジスタのゲート電極が第1導電型半導体層と同じ電位になるので、ゼロバイアスでデータの読み出しがおこなわれる。したがって、データ読み出し時の消費電力の低減を図ることができる。また、データが消去された状態での閾値電圧が−0.2V〜−0.5Vであれば、1V以下の低電圧での駆動が可能であるので、より一層、低消電化を図ることができる。また、データの読み出し時に、非選択メモリセルのトランジスタのゲート電極が第1導電型半導体層に対してマイナスバイアスとなることによって、ゲートディスターブの問題が解消される。さらに、トップ膜の厚さの制御により、消去ベリファイをおこなわなくても、データが消去された状態での閾値電圧がほぼ一定となるので、消去ベリファイ回路が不要となる。
請求項6の発明にかかる不揮発性半導体メモリ装置は、第1導電型半導体層の表面層に、複数の第2導電型半導体領域が離れて形成され、該第2導電型半導体領域間のチャネル形成領域の表面上に、前記第2導電型半導体領域または前記チャネル形成領域から供給されたキャリアを通過させるトンネル膜が積層され、該トンネル膜上に、前記トンネル膜を通過したキャリアを蓄積する絶縁性の電荷蓄積膜が積層され、該電荷蓄積膜上に、ゲート電極と同電荷蓄積膜との間でのキャリアの授受を阻止するトップ膜が積層され、該トップ膜上に前記ゲート電極が積層されたゲート構造を有し、かつデータが書き込まれた状態での閾値電圧が正の電圧であり、データが消去された状態での閾値電圧が負の電圧である一つのトランジスタよりなる複数のメモリセルと、前記トランジスタに書き込まれているデータを消去する際に、トランジスタのゲート電極に負の高電位を印加し、前記第1導電型半導体層に、前記負の高電位を降圧した負の中間電位を印加するバイアス供給手段と、を備えることを特徴とする。
請求項7の発明にかかる不揮発性半導体メモリ装置は、請求項6に記載の発明において、前記バイアス供給手段は、前記トランジスタに書き込まれているデータを消去する際に、トランジスタのドレイン電位およびソース電位をゼロボルトにすることを特徴とする。
請求項8の発明にかかる不揮発性半導体メモリ装置は、請求項6または7に記載の発明において、前記バイアス供給手段は、選択されたメモリセルにデータを書き込む際に、当該選択メモリセルのトランジスタのゲート電位をゼロボルトとし、同トランジスタのドレイン電位およびソース電位、並びに前記第1導電型半導体層の電位を前記負の中間電位とすることを特徴とする。
請求項9の発明にかかる不揮発性半導体メモリ装置は、請求項8に記載の発明において、前記バイアス供給手段は、選択されたメモリセルにデータを書き込む際に、前記選択メモリセルのトランジスタのゲート電極に共通に接続されたゲート電極を有する選択されていないメモリセルのトランジスタのドレインおよびソースを、オープンにすることを特徴とする。
請求項10の発明にかかる不揮発性半導体メモリ装置は、請求項6〜9のいずれか一つに記載の発明において、前記バイアス供給手段は、逆バイアス電圧の印加により一定電圧の前記負の高電位を発生するツェナーダイオード、該ツェナーダイオードで発生した電圧を抵抗分割して前記負の中間電位を生成する抵抗、および前記ツェナーダイオードに逆バイアス電圧を供給する電圧発生回路を備えていることを特徴とする。
請求項11の発明にかかる不揮発性半導体メモリ装置は、請求項10に記載の発明において、前記電圧発生回路は、昇圧クロックの入力に基づいて前記ツェナーダイオードの逆バイアス電圧を発生させるチャージポンプ回路であることを特徴とする。請求項10または11の発明によれば、バイアス供給手段を簡素な回路で構成することができる。
請求項12の発明にかかる不揮発性半導体メモリ装置は、請求項6〜11のいずれか一つに記載の発明において、前記負の中間電位は、前記負の高電位の40%以上60%以下、好ましくは45%以上51%以下、より好ましくは50%であることを特徴とする。
また、請求項13の発明にかかる不揮発性半導体メモリ装置は、第1導電型半導体層の表面層に、複数の第2導電型半導体領域が離れて形成され、該第2導電型半導体領域間のチャネル形成領域の表面上に、前記第2導電型半導体領域または前記チャネル形成領域から供給されたキャリアを通過させるトンネル膜が積層され、該トンネル膜上に、前記トンネル膜を通過したキャリアを蓄積する絶縁性の電荷蓄積膜が積層され、該電荷蓄積膜上に、ゲート電極と同電荷蓄積膜との間でのキャリアの授受を阻止するトップ膜が積層され、該トップ膜上に前記ゲート電極が積層されたゲート構造を有し、かつデータが書き込まれた状態での閾値電圧が正の電圧であり、データが消去された状態での閾値電圧が負の電圧である一つのメモリトランジスタと、該メモリトランジスタを選択する一つの選択トランジスタと、を有する複数のメモリセルと、選択されたメモリセルからデータを読み出す際に、当該選択メモリセルのメモリトランジスタのゲート電極に、前記第1導電型半導体層と同じ負の電位を印加するバイアス供給手段と、を備えることを特徴とする。
請求項13の発明によれば、メモリセルがメモリトランジスタと選択トランジスタの二つのトランジスタで構成されている2トランジスタ型のメモリセルにおいて、データの読み出し時に選択メモリセルのメモリトランジスタのゲート電極が第1導電型半導体層と同じ電位になるので、ゼロバイアスでデータの読み出しがおこなわれる。したがって、データ読み出し時の消費電力の低減を図ることができる。
請求項14の発明にかかる不揮発性半導体メモリ装置は、第1導電型半導体層の表面層に、複数の第2導電型半導体領域が離れて形成され、該第2導電型半導体領域間のチャネル形成領域の表面上に、前記第2導電型半導体領域または前記チャネル形成領域から供給されたキャリアを通過させるトンネル膜が積層され、該トンネル膜上に、前記トンネル膜を通過したキャリアを蓄積する絶縁性の電荷蓄積膜が積層され、該電荷蓄積膜上に、ゲート電極と同電荷蓄積膜との間でのキャリアの授受を阻止するトップ膜が積層され、該トップ膜上に前記ゲート電極が積層されたゲート構造を有し、かつデータが書き込まれた状態での閾値電圧が正の電圧であり、データが消去された状態での閾値電圧が負の電圧である一つのメモリトランジスタと、該メモリトランジスタを選択する一つの選択トランジスタと、を有する複数のメモリセルと、前記メモリトランジスタに書き込まれているデータを消去する際に、メモリトランジスタのゲート電極に負の高電位を印加し、前記第1導電型半導体層に、前記負の高電位を降圧した負の中間電位を印加するバイアス供給手段と、を備えることを特徴とする。
請求項15の発明にかかる不揮発性半導体メモリ装置は、請求項14に記載の発明において、前記バイアス供給手段は、選択されたメモリセルにデータを書き込む際に、当該選択メモリセルのメモリトランジスタのゲート電位をゼロボルトとし、同メモリトランジスタのドレイン電位およびソース電位、並びに前記第1導電型半導体層の電位を前記負の中間電位とすることを特徴とする。
また、請求項16の発明にかかる不揮発性半導体メモリ装置のデータ読み出し方法は、第1導電型半導体層の表面層に、複数の第2導電型半導体領域が離れて形成され、該第2導電型半導体領域間のチャネル形成領域の表面上に、前記第2導電型半導体領域または前記チャネル形成領域から供給されたキャリアを通過させるトンネル膜が積層され、該トンネル膜上に、前記トンネル膜を通過したキャリアを蓄積する絶縁性の電荷蓄積膜が積層され、該電荷蓄積膜上に、ゲート電極と同電荷蓄積膜との間でのキャリアの授受を阻止するトップ膜が積層され、該トップ膜上に前記ゲート電極が積層されたゲート構造を有し、かつデータが書き込まれた状態での閾値電圧が正の電圧であり、データが消去された状態での閾値電圧が負の電圧である一つのトランジスタよりなる複数のメモリセルを備えた不揮発性半導体メモリ装置からデータを読み出すにあたって、選択されたメモリセルのトランジスタのゲート電極に、前記第1導電型半導体層と同じ負の電位を印加し、当該選択メモリセルのトランジスタのソース電位を前記第1導電型半導体層と同じ負の電位とし、当該選択メモリセルのトランジスタのゲート電極から独立したゲート電極を有する選択されていないメモリセルのトランジスタのゲート電極に、当該非選択メモリセルのトランジスタがカットオフ状態となる負の電位を印加し、当該選択メモリセルのトランジスタのゲート電極に共通に接続されたゲート電極を有する選択されていないメモリセルのトランジスタのソースを、オープンにすることを特徴とする。
この請求項16の発明によれば、メモリセルが一つのトランジスタで構成されている1トランジスタ型のメモリセルからデータを読み出す際に、選択メモリセルのトランジスタのゲート電極を第1導電型半導体層に対してゼロバイアスとした状態でデータを読み出すことができるので、データ読み出し時の消費電力の低減を図ることができる。その際、選択されていないメモリセルのトランジスタのゲート電極が第1導電型半導体層に対してマイナスバイアスとなることによって、ゲートディスターブの問題が解消される。
また、請求項17の発明にかかる不揮発性半導体メモリ装置のデータ消去方法は、第1導電型半導体層の表面層に、複数の第2導電型半導体領域が離れて形成され、該第2導電型半導体領域間のチャネル形成領域の表面上に、前記第2導電型半導体領域または前記チャネル形成領域から供給されたキャリアを通過させるトンネル膜が積層され、該トンネル膜上に、前記トンネル膜を通過したキャリアを蓄積する絶縁性の電荷蓄積膜が積層され、該電荷蓄積膜上に、ゲート電極と同電荷蓄積膜との間でのキャリアの授受を阻止するトップ膜が積層され、該トップ膜上に前記ゲート電極が積層されたゲート構造を有し、かつデータが書き込まれた状態での閾値電圧が正の電圧であり、データが消去された状態での閾値電圧が負の電圧である一つのトランジスタよりなる複数のメモリセルを備えた不揮発性半導体メモリ装置に書き込まれているデータを消去するにあたって、複数のメモリセルよりなる消去対象のメモリブロックに含まれるトランジスタのゲート電極に負の高電位を印加し、当該トランジスタのドレイン電位およびソース電位をゼロボルトにし、前記第1導電型半導体層に、前記負の高電位を降圧した負の中間電位を印加することを特徴とする。
この請求項17の発明によれば、メモリセルが一つのトランジスタで構成されている1トランジスタ型のメモリセルに書き込まれたデータを消去する際に、ゲート電極に負の高電位を印加し、ドレイン電位およびソース電位をゼロボルトにし、第1導電型半導体層に負の中間電位を印加するだけで、データを消去することができる。
また、請求項18の発明にかかる不揮発性半導体メモリ装置のデータ読み出し方法は、第1導電型半導体層の表面層に、複数の第2導電型半導体領域が離れて形成され、該第2導電型半導体領域間のチャネル形成領域の表面上に、前記第2導電型半導体領域または前記チャネル形成領域から供給されたキャリアを通過させるトンネル膜が積層され、該トンネル膜上に、前記トンネル膜を通過したキャリアを蓄積する絶縁性の電荷蓄積膜が積層され、該電荷蓄積膜上に、ゲート電極と同電荷蓄積膜との間でのキャリアの授受を阻止するトップ膜が積層され、該トップ膜上に前記ゲート電極が積層されたゲート構造を有し、かつデータが書き込まれた状態での閾値電圧が正の電圧であり、データが消去された状態での閾値電圧が負の電圧である一つのメモリトランジスタと、該メモリトランジスタを選択する一つの選択トランジスタと、を有する複数のメモリセルを備えた不揮発性半導体メモリ装置からデータを読み出すにあたって、選択されたメモリセルの選択トランジスタをオン状態にし、当該選択メモリセルのメモリトランジスタのゲート電極に、前記第1導電型半導体層と同じ負の電位を印加し、当該メモリトランジスタのソース電位を前記第1導電型半導体層と同じ負の電位とし、当該メモリトランジスタのゲート電極に共通に接続されたゲート電極を有する選択されていないメモリセルのメモリトランジスタのソース電位を、ゼロボルトにすることを特徴とする。
この請求項18の発明によれば、メモリセルがメモリトランジスタと選択トランジスタの二つのトランジスタで構成されている2トランジスタ型のメモリセルからデータを読み出す際に、選択メモリセルのメモリトランジスタのゲート電極を第1導電型半導体層に対してゼロバイアスとした状態でデータを読み出すことができるので、データ読み出し時の消費電力の低減を図ることができる。
また、請求項19の発明にかかる不揮発性半導体メモリ装置のデータ消去方法は、第1導電型半導体層の表面層に、複数の第2導電型半導体領域が離れて形成され、該第2導電型半導体領域間のチャネル形成領域の表面上に、前記第2導電型半導体領域または前記チャネル形成領域から供給されたキャリアを通過させるトンネル膜が積層され、該トンネル膜上に、前記トンネル膜を通過したキャリアを蓄積する絶縁性の電荷蓄積膜が積層され、該電荷蓄積膜上に、ゲート電極と同電荷蓄積膜との間でのキャリアの授受を阻止するトップ膜が積層され、該トップ膜上に前記ゲート電極が積層されたゲート構造を有し、かつデータが書き込まれた状態での閾値電圧が正の電圧であり、データが消去された状態での閾値電圧が負の電圧である一つのメモリトランジスタと、該メモリトランジスタを選択する一つの選択トランジスタと、を有する複数のメモリセルを備えた不揮発性半導体メモリ装置に書き込まれているデータを消去するにあたって、複数のメモリセルよりなる消去対象のメモリブロックに含まれる選択トランジスタをオン状態にし、当該メモリブロックに含まれるメモリトランジスタのゲート電極に負の高電位を印加し、当該メモリトランジスタのソース電位およびドレイン電位をゼロボルトにし、前記第1導電型半導体層に、前記負の高電位を降圧した負の中間電位を印加することを特徴とする。
この請求項19の発明によれば、メモリセルがメモリトランジスタと選択トランジスタの二つのトランジスタで構成されている2トランジスタ型のメモリセルに書き込まれたデータを消去する際に、メモリトランジスタのゲート電極に負の高電位を印加し、メモリトランジスタのドレイン電位およびソース電位をゼロボルトにし、第1導電型半導体層に負の中間電位を印加するだけで、データを消去することができる。
本発明によれば、ゼロバイアスでデータを読み出すことができるので、データ読み出し時の消費電力を低減することができるという効果を奏する。また、1V以下の低電圧で駆動することができるので、消費電力を低減することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる不揮発性半導体メモリ装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる不揮発性半導体メモリ装置のメモリセルアレイの一部を示す回路図である。図1に示すように、実施の形態1では、各メモリセルは、一つのトランジスタで構成されており、メモリセルアレイは、NOR型のメモリ構成となっている。そして、特に限定しないが、たとえば、第1のソース配線S1に、第1のトランジスタQ11、第2のトランジスタQ12、第3のトランジスタQ13および第4のトランジスタQ14のそれぞれのソース端子が接続されている。また、第1のドレイン配線D1に第1のトランジスタQ11、第2のトランジスタQ12、第3のトランジスタQ13および第4のトランジスタQ14のそれぞれのドレイン端子が接続されている。
同様に、たとえば、第5のトランジスタQ21、第6のトランジスタQ22、第7のトランジスタQ23および第8のトランジスタQ24のそれぞれのソース端子は、第2のソース配線S2に接続されている。第5のトランジスタQ21、第6のトランジスタQ22、第7のトランジスタQ23および第8のトランジスタQ24のそれぞれのドレイン端子は、第2のドレイン配線D2に接続されている。
第1のトランジスタQ11および第5のトランジスタQ21のそれぞれのゲート端子は、第1のゲート配線MG1に接続されている。第2のトランジスタQ12および第6のトランジスタQ22のそれぞれのゲート端子は、第2のゲート配線MG2に接続されている。第3のトランジスタQ13および第7のトランジスタQ23のそれぞれのゲート端子は、第3のゲート配線MG3に接続されている。第4のトランジスタQ14および第8のトランジスタQ24のそれぞれのゲート端子は、第4のゲート配線MG4に接続されている。なお、図1において、矢印とVPWは、基板(後述するPウェル)に印加される電位を表している。
図2は、各メモリセルのトランジスタの構成を示す断面図である。ここでは、シリコン半導体を例にして説明するが、シリコン以外の半導体材料を用いてもよい。図2に示すように、第1導電型シリコン半導体層であるPウェル(またはP型半導体基板)1に接してその上に、たとえばシリコン酸化膜よりなるトンネル膜2が設けられている。電荷蓄積膜3は、絶縁性の材料、たとえばシリコン窒化膜でできており、トンネル膜2に接してその上に設けられている。電荷蓄積膜3の上には、たとえばシリコン酸化膜よりなるトップ膜4が電荷蓄積膜3に接して設けられている。たとえばポリシリコン膜よりなるゲート電極5は、トップ膜4に接してその上に設けられている。トップ膜4により、ゲート電極5と電荷蓄積膜3との間で電子やホールの授受が起こるのを防いでいる。
Pウェル1の表面層には、トンネル膜2、電荷蓄積膜3、トップ膜4およびゲート電極5からなるゲートスタック構造をマスクとしてN型不純物イオンを自己整合的にイオン注入することにより形成されたLDD(ライトリ・ドープド・ドレイン)領域6が、ゲートスタック構造の直下のPウェル1に形成されるチャネル形成領域を挟んで形成されている。ゲートスタック構造の側部には、たとえばシリコン酸化膜よりなるサイドウォール膜7が設けられている。ソース領域8およびドレイン領域9は、ゲートスタック構造およびサイドウォール膜7をマスクとしたN型不純物イオンの自己整合的なイオン注入により、Pウェル1の表面層に形成されている。
ここで、特に限定されるものではないが、各部の寸法および不純物濃度の一例を挙げる。Pウェル1の不純物濃度は9×1017cm-3程度であり、ソース領域8およびドレイン領域9の不純物濃度は3×1020cm-3程度であり、LDD領域6の不純物濃度は6.5×1019cm-3程度である。チャネル長(図2のL)は0.6μm程度であり、LDD領域6上のゲート電極5の長さ、すなわちオーバーラップ量(図2のΔL)は0.2μm程度である。したがって、実効チャネル長は0.2μm程度である。このように、オーバーラップ量ΔLが大きいので、後述するデータ消去時に、チャネル形成領域の全域でホットホールの注入が起こる。チャネル幅は6μm程度である。
トンネル膜2の厚さは2.5nm程度である。その理由は、後述するデータの書き込み時に、モディファイドFN(Fowler Nordheim)トンネリングによって、Pウェル1に形成されたチャネルからトンネル膜2を介して電荷蓄積膜3に電子を注入することができるからである。また、データ保持特性、すなわち注入された電子を保持する特性に優れるからである。電荷蓄積膜3の厚さは8nm程度である。トップ膜4の厚さは2.5nm程度であり、その理由は、データ消去時の閾値電圧Vthを−0.2〜−0.5V程度に制御するためである。
図11は、本発明者らが、図2に示す構成のデバイスのトップ膜4の厚さを変えたときのヒステリシス特性を調べた結果を示す図である。このヒステリシス特性から明らかなように、トップ膜4の膜厚が2.5nm以下であれば、データ消去時の閾値電圧Vthが−0.2〜−0.5V程度になることがわかる。また、データ消去時の閾値電圧Vthがセンスレベルを超えないようにするため、図11に示すように、ヒステリシス特性において、初期の閾値電圧Vthが−0.05V以下になるように、デバイスの特性を制御する。
上述したように、図2に示す構成のデバイスは、データの消去状態ではディプレーション状態で動作する。これは、データの消去状態においては、電荷蓄積膜3にホールが注入されており、それによってPウェル1の表面にチャネルが形成されているからである。図3は、図2に示す構成のデバイスのV−I特性を模式的に示す図である。図3に示すように、データが消去されると、閾値電圧Vthは負の電圧となる。データが書き込まれると、電荷蓄積膜3に電子が蓄積されるので、閾値電圧Vthは正の電圧となる。
図4に、データの消去状態とデータの書き込み状態における閾値電圧Vthのばらつきを模式的に示す。図4に示すように、データ消去状態における閾値電圧Vthのばらつきの範囲が負の電圧の範囲内にあり、かつデータ書き込み状態における閾値電圧Vthのばらつきの範囲が正の電圧の範囲内にあるように、デバイスの特性を制御する。そうすることによって、選択されたメモリセル(以下、選択メモリセルとする)からデータを読み出す際には、選択メモリセルのトランジスタのゲート電極5とPウェル1との電位差(電圧)を0V(ゼロボルト)にすればよい。そのときに、ドレイン電流が流れればデータが消去された状態であり、流れなければデータが書き込まれた状態であることがわかる。
一方、データの読み出し時に、選択されていないメモリセル(以下、非選択メモリセルとする)では、Pウェル1に対するゲート電極5の電位差(電圧)を、データ消去時の閾値電圧Vthのばらつきの範囲よりも低くなるようにする。たとえば、Pウェル1に対するゲート電極5の電圧を−1V程度にすれば、非選択メモリセルのトランジスタがカットオフ状態となる。したがって、非選択メモリセルのトランジスタでは、ドレイン電流は流れない。また、その際に、非選択メモリセルのトランジスタのゲート電極5がPウェル1に対してマイナスバイアスとなり、ホール注入モードとなる。これは、従来のPウェルからの電子注入モードとは異なり、ゲートディスターブの問題に対して有利な状態であるので、ゲートディスターブの問題が起こるのを回避することができる。
つぎに、図1に示す構成のメモリセルアレイに対するデータの読み出し動作について、図5および図6を用いて説明する。図5は、図1に読み出し動作時の電位を記入した図であり、図6は、図5の要部を読み出し回路部分も含めて示す概略図である。読み出し対象である選択メモリセルを、図5および図6において丸印で囲んだ第2のトランジスタQ12とする。また、第1〜第8のトランジスタQ11〜Q14,Q21〜Q24のデータ消去状態の閾値電圧を、特に限定しないが、たとえば−0.3V程度とする。
図示しないバイアス供給回路により、Pウェル1、第2のゲート配線MG2および第1のソース配線S1の電位を−0.5Vとする。第1のゲート配線MG1、第3のゲート配線MG3および第4のゲート配線MG4の電位を−1Vとする。そして、第2のソース配線S2および第2のドレイン配線D2をオープンにする。このような電位関係とすることによって、第2のトランジスタQ12のゲート電圧は0Vとなる。なお、特に断らない限り、ゲート電圧とは、Pウェル1に対するゲート電極5の電位差のことである。
上述したように、第2のトランジスタQ12にデータが書き込まれていれば、閾値電圧は正の電圧であるので、第1のドレイン配線D1にドレイン電流は流れない。第1のドレイン配線D1の電位は、あらかじめPMOSトランジスタQ3により0Vにプリチャージされている。したがって、図6に示す読み出し回路のインバータ11からは、相対的に電位レベルが低いロー(L)が出力される。一方、第2のトランジスタQ12にデータが書き込まれていなければ、閾値電圧は負の電圧であるので、第1のドレイン配線D1にドレイン電流が流れる。それによって、第1のドレイン配線D1の電位が下がるので、インバータ11からは、相対的に電位レベルが高いハイ(H)が出力される。
その際、第2のトランジスタQ12とともに第1のソース配線S1に接続された非選択メモリセルのトランジスタ、すなわち第1のトランジスタQ11、第3のトランジスタQ13および第4のトランジスタQ14のゲート電圧は−0.5Vである。このゲート電圧の値は、データ消去状態の閾値電圧よりも低いので、これら第1、第3および第4のトランジスタQ11,Q13,Q14はカットオフ状態となり、ドレイン電流が流れない。したがって、第2のトランジスタQ12からのデータの読み出しに対して、何ら影響を及ぼさない。
また、第2のドレイン配線D2がオープンであるため、第2のトランジスタQ12とともに第2のゲート配線MG2に接続された非選択メモリセルである第6のトランジスタQ22、並びに、第6のトランジスタQ22とともに第2のソース配線S2に接続された非選択メモリセルである第5のトランジスタQ21、第7のトランジスタQ23および第8のトランジスタQ24からは、データが出力されない。このような動作により、選択メモリセルの第2のトランジスタQ12からのみ、データが出力される。
つぎに、図1に示す構成のメモリセルアレイに対するデータの消去動作について、図7を用いて説明する。図7は、図1に消去動作時の電位を記入した図である。図示しないバイアス供給回路により、第1〜第4のゲート配線MG1〜MG4の電位を、−13〜−20V、たとえば−16Vとする。Pウェル1の電位を、第1〜第4のゲート配線MG1〜MG4の電位の40〜60%程度、好ましくは45〜51%、より好ましくは50%、すなわち−8Vとする。第1および第2のソース配線S1,S2、並びに、第1および第2のドレイン配線D1,D2の電位を0Vとする。
このような電位関係とすることによって、Pウェル1とソース領域8との界面、およびPウェル1とドレイン領域9との界面で発生したホットホールが、チャネルの全域に注入される。そして、チャネルの全域からトンネル膜2を介して電荷蓄積膜3にホールが注入される。このような動作により、消去対象のメモリブロックに含まれるメモリセルが消去状態となる。
つぎに、図1に示す構成のメモリセルアレイに対するデータの書き込み動作について、図8を用いて説明する。図8は、図1に書き込み動作時の電位を記入した図である。書き込み対象である選択メモリセルを、図8において丸印で囲んだ第2のトランジスタQ12とする。
図示しないバイアス供給回路により、Pウェル1、第1のソース配線S1および第1のドレイン配線D1の電位を−8Vとする。第2のゲート配線MG2の電位を0Vとする。そして、第1のゲート配線MG1、第3のゲート配線MG3、第4のゲート配線MG4、第2のソース配線S2および第2のドレイン配線D2をオープンにする。このような電位関係とすることによって、第2のトランジスタQ12では、モディファイドFNトンネリングによりチャネルからトンネル膜2を介して電荷蓄積膜3に電子が注入される。このような動作により、書き込み対象のメモリセルは書き込み状態となる。
その際、第1のゲート配線MG1、第3のゲート配線MG3および第4のゲート配線MG4がオープンであるため、第2のトランジスタQ12とともに第1のソース配線S1に接続された非選択メモリセルの第1のトランジスタQ11、第3のトランジスタQ13および第4のトランジスタQ14では、書き込みが起こらない。また、第2のドレイン配線D2および第2のソース配線S2がオープンであるため、第2のトランジスタQ12とともに第2のゲート配線MG2に接続された非選択メモリセルである第6のトランジスタQ22、並びに、第6のトランジスタQ22とともに第2のソース配線S2に接続された非選択メモリセルである第5のトランジスタQ21、第7のトランジスタQ23および第8のトランジスタQ24でも、書き込みが起こらない。このような動作により、選択メモリセルの第2のトランジスタQ12にのみ、データが書き込まれる。
ここで、消去動作時の第1〜第4のゲート配線MG1〜MG4の電位およびPウェル1の電位を上述した範囲に設定した理由について説明する。消去時のホットホールの注入は、Pウェル1とドレイン領域9との界面のpn接合が逆バイアスによりブレークダウンして、Pウェル1に電流が流れる際に生じる。そこで、本発明者らは、図2に示す構成のデバイスにおいて、ドレイン電位およびソース電位を0Vとし、ゲート電極5に−8Vを印加した状態で、Pウェル1に印加する電位(基板電位Vb)を変化させたときにPウェル1に流れる電流(基板電流Ib)を測定した。
図12は、その測定結果を示す図である。図12から明らかなように、基板電位Vbが0Vから−7Vをわずかに超える程度まででは、基板電流Ibは10-12〜10-9A程度である。そして、基板電位Vbが−7.5V程度になると、pn接合のブレークダウンが始まり、急激に基板電流Ibが流れ始める。さらに、基板電位Vbが−10.0V程度なると、ブレーク電流によりpn接合が破壊に至る。したがって、基板電位Vbが−7.5〜−9.5Vであるときに、電荷蓄積膜3にホットホールを注入させることができるということがわかる。
また、図11に示すヒステリシス特性より、ゲート電極5とPウェル1との電位差、すなわちゲート電圧の最適値は−8Vであることがわかる。そこで、ドレイン電位およびソース電位を0Vとし、Pウェル1の電位を−7.5Vとし、ゲート電極5の電位を−15.5Vとすれば、ゲート電極5に対するPウェル1の印加電圧比は51%となる。また、ドレイン電位およびソース電位を0Vのままで、Pウェル1の電位を−9.5Vとし、ゲート電極5の電位を−17.5Vとすれば、ゲート電極5に対するPウェル1の印加電圧比は45%となる。したがって、Pウェル1に印加する電位は、ゲート電極5に印加する電位を45〜51%に降圧した電位であるのが最適である。
以上の説明では、トップ膜の膜厚が2.5nmであり、その場合にゲート電圧の最適値である−8Vを例にして好適な印加電圧比を記したが、図11より分かるとおり、最適値以外の電位差、たとえば−7Vや−9Vを用いることも可能である。また、トップ膜の膜厚が異なる場合には、その膜厚に応じてゲート電圧の最適値も異なる。
また、濃度を調整することにより、ブレークダウン電圧を変えることができるので、Pウェル1の電位を−5Vから−12Vまで変化させ、それに合わせてゲート電極5の電位を−13Vから−20Vまで変化させることができる。この場合の、ゲート電極5に対するPウェル1の印加電圧比は40〜60%程度となる。つまり、Pウェル1に印加する電位を、ゲート電極5に印加する電位を40〜60%程度に降圧した電位とすることもできる。印加電圧比は、〔([ゲート電極5の電位]−[Pウェル1の電位])/[ゲート電極5の電位]×100〕の計算式より算出される。
つぎに、消去動作時に第1〜第4のゲート配線MG1〜MG4およびPウェル1に印加する電位を発生させるバイアス供給回路について説明する。図9は、各メモリセルのトランジスタにバイアス供給回路を接続した様子を示す概略図であり、図10は、そのバイアス供給回路の一例を示す回路図である。図9に示すように、バイアス供給回路21は、各メモリセルのトランジスタQmn(ただし、m=1,2,…、n=1,2,…)のゲート電極5に負の高電位(−Vppとする)を印加し、その負の高電位−Vppを40〜60%程度に降圧した負の中間電位(−Vpp/2とする)をPウェル1に印加する。
図10に示すように、バイアス供給回路21は、たとえば、逆バイアス電圧の印加により負の高電位−Vppを発生するツェナーダイオード22と、ツェナーダイオード22で発生した電圧を抵抗分割して負の中間電位−Vpp/2を生成する抵抗23,24と、ツェナーダイオード22に逆バイアス電圧を供給する電圧発生回路であるチャージポンプ回路25とを備えている。チャージポンプ回路25は、昇圧クロックの入力に基づいてチャージフェーズとトランスファーフェーズの動作を交互におこなう複数のコンデンサ26a〜26jおよび複数のトランジスタよりなるスイッチ27a〜27jと、複数のインバータ28a〜28dを有する。
上述した実施の形態1において、データを書き込む際に、選択メモリセルのトランジスタが接続されたソース配線およびドレイン配線と、Pウェル1に印加する−8Vの電位を、バイアス供給回路21から供給するようにしてもよい。また、データを読み出す際に、選択メモリセルのトランジスタが接続されたソース配線と、各ゲート配線とPウェル1に印加する−0.5Vまたは−1Vの電位を、バイアス供給回路21から供給するようにしてもよい。ただし、本実施の形態の不揮発性半導体メモリ装置が時計に使用される場合には、時計に内蔵されるレギュレータから−0.5Vまたは−1Vの電位を供給することもできる。
つぎに、本発明者らが、図2に示す構成のデバイスについてデータの書き換え特性を調べた結果について説明する。図13は、その書き換え特性を示す特性図である。書き込み条件は、5ms、−7.0Vであり、消去条件は5ms、−14.0V/−7.0Vである。図13より、書き換えを1000回おこなった後でも、十分な閾値電圧差が得られていることがわかる。
なお、図1では、ソース配線およびドレイン配線を2本ずつ示し、各ソース配線に4個のトランジスタが接続されているとしたが、ソース配線およびドレイン配線の数や、各ソース配線に接続されるトランジスタの数は、これに限定されるものではない。また、各部の寸法や不純物濃度、印加電位なども上記例に限定されない。また、バイアス供給回路21は、チャージポンプ回路以外の電圧発生回路を有する構成であってもよい。
実施の形態2.
図14は、本発明の実施の形態2にかかる不揮発性半導体メモリ装置のメモリセルアレイの一部を示す回路図であり、図15は、そのメモリセルアレイの平面図である。図14に示すように、実施の形態2では、各メモリセルは、一つのメモリトランジスタと一つの選択トランジスタで構成されている。
そして、特に限定しないが、たとえば、第1のソース配線VS1に、第1のメモリトランジスタQ41および第2のメモリトランジスタQ42のそれぞれのソース端子が接続されている。第1のメモリトランジスタQ41のドレイン端子は、第1のメモリトランジスタQ41を選択するための第1の選択トランジスタQ51を介して第1のビット線OUT1に接続されている。第2のメモリトランジスタQ42のドレイン端子は、第2のメモリトランジスタQ42を選択するための第2の選択トランジスタQ52を介して第1のビット線OUT1に接続されている。
同様に、第2のソース配線VS2に、第3のメモリトランジスタQ61および第4のメモリトランジスタQ62のそれぞれのソース端子が接続されている。第3のメモリトランジスタQ61のドレイン端子は、第3のメモリトランジスタQ61を選択するための第3の選択トランジスタQ71を介して第2のビット線OUT2に接続されている。第4のメモリトランジスタQ62のドレイン端子は、第4のメモリトランジスタQ62を選択するための第4の選択トランジスタQ72を介して第2のビット線OUT2に接続されている。
第1のメモリトランジスタQ41および第3のメモリトランジスタQ61のそれぞれのゲート端子は、第1のメモリゲート配線MG1に接続されている。第2のメモリトランジスタQ42および第4のメモリトランジスタQ62のそれぞれのゲート端子は、第2のメモリゲート配線MG2に接続されている。第1の選択トランジスタQ51および第3の選択トランジスタQ71のそれぞれのゲート端子は、第1の選択ゲート配線SG1に接続されている。第2の選択トランジスタQ52および第4の選択トランジスタQ72のそれぞれのゲート端子は、第2の選択ゲート配線SG2に接続されている。
なお、図14において、矢印とVPWは、基板(後述するPウェル)に印加される電位を表している。また、図15において、符号31はコンタクトホールであり、符号32はトランジスタ形成領域である。
図16は、各メモリセルのトランジスタの構成を示す断面図である。ここでは、シリコン半導体を例にして説明するが、シリコン以外の半導体材料を用いてもよい。図16に示すように、Pウェル1に、図2に示す実施の形態1と同様の構成のメモリトランジスタと、通常のNMOSトランジスタよりなる選択トランジスタが形成されている。メモリトランジスタについては、実施の形態1と同じ符号を付して、説明を省略する。なお、図16では、LDD領域が省略されている。
選択トランジスタは、Pウェル1に接してその上に、たとえばシリコン酸化膜よりなるゲート酸化膜32を介して、たとえばポリシリコン膜よりなるゲート電極35が設けられた構成となっている。Pウェル1の表面層には、ゲート酸化膜32およびゲート電極35からなるゲートスタック構造を挟んで、ソース領域とドレイン領域39が設けられている。選択トランジスタのソース領域は、メモリトランジスタのドレイン領域9と共通である。特に限定されるものではないが、メモリトランジスタの各部の寸法および不純物濃度は、実施の形態1と同じである。
つぎに、図14に示す構成のメモリセルアレイに対するデータの読み出し動作について、図17を用いて説明する。図17は、図14に読み出し動作時の電位を記入した図である。読み出し対象である選択メモリセルを、図17において丸印で囲んだ第2のメモリトランジスタQ42とする。また、第1〜第4のメモリトランジスタQ41,Q42,Q61,Q62のデータ消去状態の閾値電圧を、特に限定しないが、たとえば−0.2〜−0.5Vとする。
図示しないバイアス供給回路により、第1のソース配線VS1、第1のメモリゲート配線MG1、第1の選択ゲート配線SG1、第2のメモリゲート配線MG2およびPウェル1の電位を−1Vとする。第2の選択ゲート配線SG2および第2のソース配線VS2の電位を0Vとする。そして、第2のビット線OUT2をオープンにする。このような電位関係とすることによって、第2のメモリトランジスタQ42のゲート電圧は0Vとなる。また、第2の選択トランジスタQ52がオン状態となる。
第2のメモリトランジスタQ42にデータが書き込まれていれば、閾値電圧は正の電圧であるので、第1のビット線OUT1にドレイン電流は流れない。したがって、第1のビット線OUT1の電位は、あらかじめプリチャージされた0Vのままである。第1のビット線OUT1に接続された図示しない読み出し回路が、図6に示す読み出し回路と同じ構成の場合には、その読み出し回路のインバータ(図6のインバータ11)を介して相対的に電位レベルが低いロー(L)が出力される。一方、第2のメモリトランジスタQ42にデータが書き込まれていなければ、閾値電圧は負の電圧であるので、第1のビット線OUT1にドレイン電流が流れる。それによって、第1のビット線OUT1の電位が下がるので、図示しない読み出し回路のインバータを介して相対的に電位レベルが高いハイ(H)が出力される。
その際、第2のメモリトランジスタQ42とともに第1のソース配線VS1に接続された非選択メモリセルについては、その非選択メモリセルの第1の選択トランジスタQ51がオフ状態であるので、この第1の選択トランジスタQ51に接続された第1のメモリトランジスタQ41は、第1のビット線OUT1から切り離されている。したがって、第2のメモリトランジスタQ42からのデータの読み出しに対して、何ら影響を及ぼさない。
また、第2のビット線OUT2がオープンであるため、第2のメモリトランジスタQ42とともに第2のメモリゲート配線MG2に接続された非選択メモリセルの第4のメモリトランジスタQ62、および第4のメモリトランジスタQ62とともに第2のソース配線VS2に接続された非選択メモリセルの第3のメモリトランジスタQ61からは、データが出力されない。このような動作により、選択メモリセルの第2のメモリトランジスタQ42からのみ、データが出力される。
つぎに、図14に示す構成のメモリセルアレイに対するデータの消去動作について、図18を用いて説明する。図18は、図14に消去動作時の電位を記入した図である。図示しないバイアス供給回路により、第1および第2のメモリゲート配線MG1,MG2の電位を、−13〜−20V、たとえば−16Vとする。Pウェル1の電位を、第1および第2のメモリゲート配線MG1,MG2の電位の40〜60%程度、たとえば−8Vとする。第1および第2の選択ゲート配線SG1,SG2、第1および第2のソース配線VS1,VS2、並びに、第1および第2のビット線OUT1,OUT2の電位を0Vとする。
このような電位関係とすることによって、第1〜第4の選択トランジスタQ51,Q52,Q71,Q72がオン状態となり、第1〜第4のメモリトランジスタQ41,Q42,Q61,Q62のドレイン電位が0Vとなる。したがって、Pウェル1とソース領域8との界面、およびPウェル1とドレイン領域9との界面で発生したホットホールが、チャネルの全域に注入される。そして、チャネルの全域からトンネル膜2を介して電荷蓄積膜3にホールが注入される。このような動作により、消去対象のメモリブロックに含まれるメモリセルが消去状態となる。
つぎに、図14に示す構成のメモリセルアレイに対するデータの書き込み動作について、図19を用いて説明する。図19は、図14に書き込み動作時の電位を記入した図である。書き込み対象である選択メモリセルを、図19において丸印で囲んだ第2のメモリトランジスタQ42とする。
図示しないバイアス供給回路により、Pウェル1、第1のソース配線VS1、第1のメモリゲート配線MG1、第1の選択ゲート配線SG1および第1のビット線OUT1の電位を−8Vとする。第2の選択ゲート配線SG2および第2のメモリゲート配線MG2の電位を0Vとする。そして、第2のソース配線VS2および第2のビット線OUT2をオープンにする。このような電位関係とすることによって、第2の選択トランジスタQ52がオン状態となり、第2のメモリトランジスタQ42のドレイン電位が、Pウェル1と同じ−8Vになる。したがって、第2のメモリトランジスタQ42では、モディファイドFNトンネリングによりチャネルからトンネル膜2を介して電荷蓄積膜3に電子が注入される。このような動作により、書き込み対象のメモリセルは書き込み状態となる。
その際、第2のメモリトランジスタQ42とともに第1のソース配線VS1に接続された非選択メモリセルについては、その非選択メモリセルの第1の選択トランジスタQ51がオフ状態であるので、この第1の選択トランジスタQ51に接続された第1のメモリトランジスタQ41では、書き込みが起こらない。また、第2のソース配線VS2および第2のビット線OUT2がオープンであるため、第2のメモリトランジスタQ42とともに第2のメモリゲート配線MG2に接続された非選択メモリセルの第4のメモリトランジスタQ62、および第4のメモリトランジスタQ62とともに第2のソース配線VS2に接続された非選択メモリセルの第3のメモリトランジスタQ61でも、書き込みが起こらない。このような動作により、選択メモリセルの第2のメモリトランジスタQ42にのみ、データが書き込まれる。
バイアス供給回路については、実施の形態1と同じであるので、説明を省略する。データを書き込む際に、選択メモリセルのメモリトランジスタが接続されたソース配線およびビット線と、非選択メモリセルのメモリトランジスタおよび選択トランジスタがそれぞれ接続されたメモリゲート配線および選択ゲート配線と、Pウェル1に印加する−8Vの電位を、バイアス供給回路から供給するようにしてもよいのは、実施の形態1と同様である。また、データを読み出す際に、選択メモリセルのトランジスタが接続されたソース配線と、各ゲート配線とPウェル1に印加する−1Vの電位を、バイアス供給回路から供給するようにしてもよい。ただし、本実施の形態の不揮発性半導体メモリ装置が時計に使用される場合には、時計に内蔵されるレギュレータから−1Vの電位を供給することもできる。
なお、図14では、ソース配線およびビット線を2本ずつ示し、各ソース配線に2個のメモリトランジスタと2個の選択トランジスタが接続されているとしたが、ソース配線およびビット線の数や、各ソース配線に接続されるメモリトランジスタおよび選択トランジスタの数は、これに限定されるものではない。印加電位は上記例に限定されない。
以上説明したように、各実施の形態によれば、読み出し対象のトランジスタのゲート電位が基板電位と同じになるゼロバイアスでデータの読み出しをおこなうので、データ読み出し時の消費電力の低減を図ることができる。また、データが消去された状態での閾値電圧が−0.2V〜−0.5Vであり、1V以下の低電圧での駆動が可能であるので、より一層、低消電化を図ることができる。また、実施の形態1では、データの読み出し時に、読み出し対象でないトランジスタのゲート電圧をマイナスバイアスにするので、ゲートディスターブの問題が解消される。さらに、トップ膜4の厚さを制御することにより、消去ベリファイをおこなわなくても、データが消去された状態での閾値電圧がほぼ一定となるので、消去ベリファイ回路が不要となる。また、バイアス供給回路21を簡素な回路で構成することができる。
以上のように、本発明にかかる不揮発性半導体メモリ装置は、電池で駆動可能な低消費電力の機器内に、データ等を記憶するために設けられる記憶装置に有用であり、特に、腕時計や携帯情報端末(PDA)や携帯電話機などに内蔵される記憶装置に適している。
実施の形態1にかかる不揮発性半導体メモリ装置のメモリセルアレイの一部を示す回路図である。 実施の形態1におけるメモリセルのトランジスタの構成を示す断面図である。 図2に示すデバイスのV−I特性を模式的に示す特性図である。 図2に示すデバイスのデータ消去状態とデータ書き込み状態における閾値電圧Vthのばらつきを模式的に示す特性図である。 図1に示すメモリセルアレイからデータを読み出す際の電位関係を説明する回路図である。 図5の要部を読み出し回路部分も含めて示す概略図である。 図1に示すメモリセルアレイからデータを消去する際の電位関係を説明する回路図である。 図1に示すメモリセルアレイにデータを書き込む際の電位関係を説明する回路図である。 図2に示すメモリセルのトランジスタとバイアス供給回路との接続を示す概略図である。 図9に示すバイアス供給回路の構成を示す回路図である。 図2に示すデバイスのヒステリシス特性を示す図である。 図2に示すデバイスにおいて基板電位と基板電流との関係を調べた結果を示す特性図である。 図2に示すデバイスにおいてデータの書き換え特性を調べた結果を示す特性図である。 実施の形態2にかかる不揮発性半導体メモリ装置のメモリセルアレイの一部を示す回路図である。 図14に示したメモリセルアレイを示す平面図である。 実施の形態2におけるメモリセルのトランジスタの構成を示す断面図である。 図14に示すメモリセルアレイからデータを読み出す際の電位関係を説明する回路図である。 図14に示すメモリセルアレイからデータを消去する際の電位関係を説明する回路図である。 図14に示すメモリセルアレイにデータを書き込む際の電位関係を説明する回路図である。
符号の説明
Q11〜Q14,Q21〜Q24 トランジスタ
Q41,Q42,Q61,Q62 メモリトランジスタ
Q51,Q52,Q71,Q72 選択トランジスタ
1 第1導電型半導体層(Pウェル)
2 トンネル膜
3 電荷蓄積膜
4 トップ膜
5 ゲート電極
6,8,9 第2導電型半導体領域(LDD領域、ソース領域、ドレイン領域)
21 バイアス供給回路
22 ツェナーダイオード
23,24 抵抗
25 チャージポンプ回路



Claims (19)

  1. 第1導電型半導体層の表面層に、複数の第2導電型半導体領域が離れて形成され、該第2導電型半導体領域間のチャネル形成領域の表面上に、前記第2導電型半導体領域または前記チャネル形成領域から供給されたキャリアを通過させるトンネル膜が積層され、該トンネル膜上に、前記トンネル膜を通過したキャリアを蓄積する絶縁性の電荷蓄積膜が積層され、該電荷蓄積膜上に、ゲート電極と同電荷蓄積膜との間でのキャリアの授受を阻止するトップ膜が積層され、該トップ膜上に前記ゲート電極が積層されたゲート構造を有し、かつデータが書き込まれた状態での閾値電圧が正の電圧であり、データが消去された状態での閾値電圧が負の電圧である一つのトランジスタよりなる複数のメモリセルと、
    選択されたメモリセルからデータを読み出す際に、当該選択メモリセルのトランジスタのゲート電極に、前記第1導電型半導体層と同じ負の電位を印加するバイアス供給手段と、
    を備えることを特徴とする不揮発性半導体メモリ装置。
  2. 前記バイアス供給手段は、選択されたメモリセルからデータを読み出す際に、選択されていないメモリセルのトランジスタのゲート電極に、当該非選択メモリセルのトランジスタがカットオフ状態となる負の電位を印加することを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体メモリ装置。
  3. 選択されたメモリセルからデータを読み出す際に、前記バイアス供給手段は、当該選択メモリセルのトランジスタのソース電位を前記第1導電型半導体層と同じ負の電位とし、また、前記選択メモリセルのトランジスタのゲート電極に共通に接続されたゲート電極を有する非選択メモリセルのトランジスタのソースは、オープンとされることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体メモリ装置。
  4. 前記トランジスタのトップ膜の厚さは、データが消去された状態での閾値電圧が−0.2V〜−0.5Vとなるような厚さであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の不揮発性半導体メモリ装置。
  5. 前記トランジスタは、データの書き込みがおこなわれていないときの初期閾値電圧が−0.05V以下であるヒステリシス特性を有することを特徴とする請求項4に記載の不揮発性半導体メモリ装置。
  6. 第1導電型半導体層の表面層に、複数の第2導電型半導体領域が離れて形成され、該第2導電型半導体領域間のチャネル形成領域の表面上に、前記第2導電型半導体領域または前記チャネル形成領域から供給されたキャリアを通過させるトンネル膜が積層され、該トンネル膜上に、前記トンネル膜を通過したキャリアを蓄積する絶縁性の電荷蓄積膜が積層され、該電荷蓄積膜上に、ゲート電極と同電荷蓄積膜との間でのキャリアの授受を阻止するトップ膜が積層され、該トップ膜上に前記ゲート電極が積層されたゲート構造を有し、かつデータが書き込まれた状態での閾値電圧が正の電圧であり、データが消去された状態での閾値電圧が負の電圧である一つのトランジスタよりなる複数のメモリセルと、
    前記トランジスタに書き込まれているデータを消去する際に、トランジスタのゲート電極に負の高電位を印加し、前記第1導電型半導体層に、前記負の高電位を降圧した負の中間電位を印加するバイアス供給手段と、
    を備えることを特徴とする不揮発性半導体メモリ装置。
  7. 前記バイアス供給手段は、前記トランジスタに書き込まれているデータを消去する際に、トランジスタのドレイン電位およびソース電位をゼロボルトにすることを特徴とする請求項6に記載の不揮発性半導体メモリ装置。
  8. 前記バイアス供給手段は、選択されたメモリセルにデータを書き込む際に、当該選択メモリセルのトランジスタのゲート電位をゼロボルトとし、同トランジスタのドレイン電位およびソース電位、並びに前記第1導電型半導体層の電位を前記負の中間電位とすることを特徴とする請求項6または7に記載の不揮発性半導体メモリ装置。
  9. 前記バイアス供給手段は、選択されたメモリセルにデータを書き込む際に、前記選択メモリセルのトランジスタのゲート電極に共通に接続されたゲート電極を有する選択されていないメモリセルのトランジスタのドレインおよびソースを、オープンにすることを特徴とする請求項8に記載の不揮発性半導体メモリ装置。
  10. 前記バイアス供給手段は、逆バイアス電圧の印加により一定電圧の前記負の高電位を発生するツェナーダイオード、該ツェナーダイオードで発生した電圧を抵抗分割して前記負の中間電位を生成する抵抗、および前記ツェナーダイオードに逆バイアス電圧を供給する電圧発生回路を備えていることを特徴とする請求項6〜9のいずれか一つに記載の不揮発性半導体メモリ装置。
  11. 前記電圧発生回路は、昇圧クロックの入力に基づいて前記ツェナーダイオードの逆バイアス電圧を発生させるチャージポンプ回路であることを特徴とする請求項10に記載の不揮発性半導体メモリ装置。
  12. 前記負の中間電位は、前記負の高電位の40%以上60%以下、好ましくは45%以上51%以下、より好ましくは50%であることを特徴とする請求項6〜11のいずれか一つに記載の不揮発性半導体メモリ装置。
  13. 第1導電型半導体層の表面層に、複数の第2導電型半導体領域が離れて形成され、該第2導電型半導体領域間のチャネル形成領域の表面上に、前記第2導電型半導体領域または前記チャネル形成領域から供給されたキャリアを通過させるトンネル膜が積層され、該トンネル膜上に、前記トンネル膜を通過したキャリアを蓄積する絶縁性の電荷蓄積膜が積層され、該電荷蓄積膜上に、ゲート電極と同電荷蓄積膜との間でのキャリアの授受を阻止するトップ膜が積層され、該トップ膜上に前記ゲート電極が積層されたゲート構造を有し、かつデータが書き込まれた状態での閾値電圧が正の電圧であり、データが消去された状態での閾値電圧が負の電圧である一つのメモリトランジスタと、該メモリトランジスタを選択する一つの選択トランジスタと、を有する複数のメモリセルと、
    選択されたメモリセルからデータを読み出す際に、当該選択メモリセルのメモリトランジスタのゲート電極に、前記第1導電型半導体層と同じ負の電位を印加するバイアス供給手段と、
    を備えることを特徴とする不揮発性半導体メモリ装置。
  14. 第1導電型半導体層の表面層に、複数の第2導電型半導体領域が離れて形成され、該第2導電型半導体領域間のチャネル形成領域の表面上に、前記第2導電型半導体領域または前記チャネル形成領域から供給されたキャリアを通過させるトンネル膜が積層され、該トンネル膜上に、前記トンネル膜を通過したキャリアを蓄積する絶縁性の電荷蓄積膜が積層され、該電荷蓄積膜上に、ゲート電極と同電荷蓄積膜との間でのキャリアの授受を阻止するトップ膜が積層され、該トップ膜上に前記ゲート電極が積層されたゲート構造を有し、かつデータが書き込まれた状態での閾値電圧が正の電圧であり、データが消去された状態での閾値電圧が負の電圧である一つのメモリトランジスタと、該メモリトランジスタを選択する一つの選択トランジスタと、を有する複数のメモリセルと、
    前記メモリトランジスタに書き込まれているデータを消去する際に、メモリトランジスタのゲート電極に負の高電位を印加し、前記第1導電型半導体層に、前記負の高電位を降圧した負の中間電位を印加するバイアス供給手段と、
    を備えることを特徴とする不揮発性半導体メモリ装置。
  15. 前記バイアス供給手段は、選択されたメモリセルにデータを書き込む際に、当該選択メモリセルのメモリトランジスタのゲート電位をゼロボルトとし、同メモリトランジスタのドレイン電位およびソース電位、並びに前記第1導電型半導体層の電位を前記負の中間電位とすることを特徴とする請求項14に記載の不揮発性半導体メモリ装置。
  16. 第1導電型半導体層の表面層に、複数の第2導電型半導体領域が離れて形成され、該第2導電型半導体領域間のチャネル形成領域の表面上に、前記第2導電型半導体領域または前記チャネル形成領域から供給されたキャリアを通過させるトンネル膜が積層され、該トンネル膜上に、前記トンネル膜を通過したキャリアを蓄積する絶縁性の電荷蓄積膜が積層され、該電荷蓄積膜上に、ゲート電極と同電荷蓄積膜との間でのキャリアの授受を阻止するトップ膜が積層され、該トップ膜上に前記ゲート電極が積層されたゲート構造を有し、かつデータが書き込まれた状態での閾値電圧が正の電圧であり、データが消去された状態での閾値電圧が負の電圧である一つのトランジスタよりなる複数のメモリセルを備えた不揮発性半導体メモリ装置からデータを読み出すにあたって、
    選択されたメモリセルのトランジスタのゲート電極に、前記第1導電型半導体層と同じ負の電位を印加し、当該選択メモリセルのトランジスタのソース電位を前記第1導電型半導体層と同じ負の電位とし、当該選択メモリセルのトランジスタのゲート電極から独立したゲート電極を有する選択されていないメモリセルのトランジスタのゲート電極に、当該非選択メモリセルのトランジスタがカットオフ状態となる負の電位を印加し、当該選択メモリセルのトランジスタのゲート電極に共通に接続されたゲート電極を有する選択されていないメモリセルのトランジスタのソースを、オープンにすることを特徴とする不揮発性半導体メモリ装置のデータ読み出し方法。
  17. 第1導電型半導体層の表面層に、複数の第2導電型半導体領域が離れて形成され、該第2導電型半導体領域間のチャネル形成領域の表面上に、前記第2導電型半導体領域または前記チャネル形成領域から供給されたキャリアを通過させるトンネル膜が積層され、該トンネル膜上に、前記トンネル膜を通過したキャリアを蓄積する絶縁性の電荷蓄積膜が積層され、該電荷蓄積膜上に、ゲート電極と同電荷蓄積膜との間でのキャリアの授受を阻止するトップ膜が積層され、該トップ膜上に前記ゲート電極が積層されたゲート構造を有し、かつデータが書き込まれた状態での閾値電圧が正の電圧であり、データが消去された状態での閾値電圧が負の電圧である一つのトランジスタよりなる複数のメモリセルを備えた不揮発性半導体メモリ装置に書き込まれているデータを消去するにあたって、
    複数のメモリセルよりなる消去対象のメモリブロックに含まれるトランジスタのゲート電極に負の高電位を印加し、当該トランジスタのドレイン電位およびソース電位をゼロボルトにし、前記第1導電型半導体層に、前記負の高電位を降圧した負の中間電位を印加することを特徴とする不揮発性半導体メモリ装置のデータ消去方法。
  18. 第1導電型半導体層の表面層に、複数の第2導電型半導体領域が離れて形成され、該第2導電型半導体領域間のチャネル形成領域の表面上に、前記第2導電型半導体領域または前記チャネル形成領域から供給されたキャリアを通過させるトンネル膜が積層され、該トンネル膜上に、前記トンネル膜を通過したキャリアを蓄積する絶縁性の電荷蓄積膜が積層され、該電荷蓄積膜上に、ゲート電極と同電荷蓄積膜との間でのキャリアの授受を阻止するトップ膜が積層され、該トップ膜上に前記ゲート電極が積層されたゲート構造を有し、かつデータが書き込まれた状態での閾値電圧が正の電圧であり、データが消去された状態での閾値電圧が負の電圧である一つのメモリトランジスタと、該メモリトランジスタを選択する一つの選択トランジスタと、を有する複数のメモリセルを備えた不揮発性半導体メモリ装置からデータを読み出すにあたって、
    選択されたメモリセルの選択トランジスタをオン状態にし、当該選択メモリセルのメモリトランジスタのゲート電極に、前記第1導電型半導体層と同じ負の電位を印加し、当該メモリトランジスタのソース電位を前記第1導電型半導体層と同じ負の電位とし、当該メモリトランジスタのゲート電極に共通に接続されたゲート電極を有する選択されていないメモリセルのメモリトランジスタのソース電位を、ゼロボルトにすることを特徴とする不揮発性半導体メモリ装置のデータ読み出し方法。
  19. 第1導電型半導体層の表面層に、複数の第2導電型半導体領域が離れて形成され、該第2導電型半導体領域間のチャネル形成領域の表面上に、前記第2導電型半導体領域または前記チャネル形成領域から供給されたキャリアを通過させるトンネル膜が積層され、該トンネル膜上に、前記トンネル膜を通過したキャリアを蓄積する絶縁性の電荷蓄積膜が積層され、該電荷蓄積膜上に、ゲート電極と同電荷蓄積膜との間でのキャリアの授受を阻止するトップ膜が積層され、該トップ膜上に前記ゲート電極が積層されたゲート構造を有し、かつデータが書き込まれた状態での閾値電圧が正の電圧であり、データが消去された状態での閾値電圧が負の電圧である一つのメモリトランジスタと、該メモリトランジスタを選択する一つの選択トランジスタと、を有する複数のメモリセルを備えた不揮発性半導体メモリ装置に書き込まれているデータを消去するにあたって、
    複数のメモリセルよりなる消去対象のメモリブロックに含まれる選択トランジスタをオン状態にし、当該メモリブロックに含まれるメモリトランジスタのゲート電極に負の高電位を印加し、当該メモリトランジスタのソース電位およびドレイン電位をゼロボルトにし、前記第1導電型半導体層に、前記負の高電位を降圧した負の中間電位を印加することを特徴とする不揮発性半導体メモリ装置のデータ消去方法。



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