JP2005249897A - 静電潜像現像用キャリアおよび現像剤並びにプロセスカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】皮膜の耐久性に優れ、使用雰囲気によらず、安定な帯電性を有する静電潜像現像用キャリアキャリアを提供すること。
【解決手段】 磁性を有する微粉体表面に樹脂皮膜を設けた構成を有するキャリアであり、少なくとも該樹脂皮膜が下記一般式(1)で表される化合物Aおよび、またはその縮合生成物を含有する皮膜を有することを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
(RO)SiRNH(ROR) (1)
式中、RはC1〜3のアルキル基、RはC1〜8の直鎖アルキレン鎖、RはC1〜2の直鎖アルキレン鎖、RはC1〜4のアルキル基を表す。
【選択図】 なし

Description

本発明は電子写真方式の画像作成装置に用いるキャリアおよび現像剤並びに該現像剤を用いたプロセスカートリッジに関する。
近年、電子写真方式を用いるプリント装置は急速にカラー化が進み、プリント速度の高速化が進んでいる。
従来から、二成分現像法は高速なプリントに適し、非磁性トナーの取り扱いが容易なため、フルカラー画像の形成装置に広く利用されてきた。しかし、二成分現像装置は、一成分現像装置にくらべ、トナー収納容積とは別に現像剤の収納容積が必要であり、その攪拌機構を具備する必要があるため、現像装置が大型化、複雑化しやすいという欠点がある。フルカラープリント装置では装置内に各色の現像装置を備える必要があるため、各現像ユニットの小型化は必須であり、そのために現像剤量の少量化が必要である。
現像剤中のキャリアは現像装置内でトナーとの摩擦、スリーブやブレードなどの摺擦部材、規制部材やスクリュー、パドルなどの攪拌搬送部材により機械的な摩擦や衝撃を繰り返し受けている。 現像剤を少量化することは、プリント枚数あたりのトナーとキャリアの摩擦機会の増加、キャリアが現像部を通過する頻度の増加を意味し、結果として現像ユニット内のキャリアの疲労が急速に進行する。
プリント速度の高速化も相まって、キャリアの耐久性、特にキャリア表層の樹脂皮膜の耐磨耗性とトナーや他部材によるキャリア表面の汚染(スペント)を防ぎながら、長期間に渡って、速やかな帯電性を維持することが、以前にもまして重要になってきている。最近のデジタル複写機やプリンタでは負極性に帯電した感光体を用いて、ネガポジ現像を行う場合が多く、負極性に帯電したトナーを用いる場合が多い。トナーを負に帯電するために、樹脂皮膜中に窒素を含有する有機化合物を含有させる例が多く知られている。たとえば、シリコーン樹脂にアミノシランカップリング剤を混合して用いる例や、ある種の酸アミドを内添する例、メラミン、グアナミンなどのアミノ化合物やその誘導体を内添する例などである。
中でも、特開昭62−121463号公報他、多数の特許に見られるように、アミノシラン化合物は、キャリアに強い正帯電を与えること、温湿度変化に対して安定した帯電量が得られることから好ましく用いられているが、一方でその反応性の高さ、自己縮合性により、樹脂皮膜の生成条件や、用いる樹脂皮膜の構成によっては、表面への偏析や、樹脂皮膜内での局在化が生じやすく、キャリアの使用開始から比較的短期間に帯電能力の変動が生じたり、塗布工程での温湿度雰囲気による帯電能力のばらつきを生じやすいといった不具合があった。
特開昭62−121463号公報
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、樹脂皮膜の耐久性に優れ、使用雰囲気によらず、安定な帯電性を有する静電潜像現像用キャリアを提供することにある。また、本発明の目的は現像剤の使用開始時から安定した帯電発生能力を維持し、耐久性に優れたキャリアを提供することにある。更に、本発明の目的は該静電潜像現像用キャリアを用いたプロセスカートリッジを提供することにある。
本発明は下記の構成を有するキャリアおよびこのキャリアを用いた現像剤に係るものであり、この構成によって上記の目的が達成される。
(1)磁性を有する微粉体表面に樹脂皮膜を設けた構成を有するキャリアであり、少なくとも該樹脂皮膜が下記一般式(1)で表される化合物Aおよび、またはその縮合生成物を含有することを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
(RO)SiRNH(ROR) (1)
式中、R〜Rは以下の基を表す。
:C1〜3のアルキル基
:C1〜8の直鎖アルキレン鎖
:C1〜2の直鎖アルキレン鎖
:C1〜4のアルキル基
(2)化合物Aが下記構造の化合物であることを特徴とする上記(1)記載の静電潜像現像用キャリア。
(HCO)Si(CH)NH(CHOCH
(3)磁性を有する微粉体表面に樹脂皮膜を設けた構成を有するキャリアであり、少なくとも該樹脂皮膜が下記一般式(2)で表される化合物Bおよび/またはその縮合生成物を含有することを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
(RO)SiRNHRNH(ROR) (2)
式中、R〜Rは以下の基を表す。
:C1〜3のアルキル基
,R :C1〜8の直鎖アルキレン鎖
:C1〜2の直鎖アルキレン鎖
:C1〜4のアルキル基
(4)化合物Bが下記構造の化合物および/またはその縮合生成物を含有することを特徴とする上記(3)記載の静電潜像現像用キャリア。
(HCO)SiCNHCNH(CHOCH
(5)樹脂皮膜を構成する樹脂が少なくとも、シラノールおよびまたは加水分解可能な基を有するシリコーン化合物の縮合生成物を含有することを特徴とする上記(1)〜(4)の静電潜像現像用キャリア。
(6)樹脂皮膜が分子量1000〜20000のであるメチルシリコーン化合物の縮合生成物を含有することを特徴とする上記(5)記載の静電潜像現像用キャリア。
(7)樹脂皮膜がさらにN−アルコキシアルキル化ポリアミド、およびまたはその縮合生成物を含有することを特徴とする上記(5)、(6)の静電潜像現像用キャリア。
(8)樹脂皮膜がアルコキシアルキル化率が20〜70mol%であるN-メトキシメチル化ポリアミドであることを特徴とする上記(7)の静電潜像現像用キャリア。
(9)樹脂皮膜が触媒として沸点が100℃以上である固体有機酸を含有することを特徴とする上記(1)〜(3)の静電潜像現像用キャリア。
(10)樹脂皮膜が、被服層を構成する樹脂成分と組成の異なる金属酸化物微粒子を含有することを特徴とする請上記(1)〜(9)の静電潜像現像用キャリア。
(11)金属酸化物微粒子がアルミナ微粒子であることを特徴とする上記(10)の静電潜像現像用キャリア。
(12)アルミナ微粒子が皮膜樹脂量に対して1wt%から70wt%の範囲で含有することを特徴とする上記(11)の静電潜像現像用キャリア。
(13)アルミナ微粒子が0.01μm〜0.7μmの平均粒子径を有することを特徴とする上記(11)、(12)の静電潜像現像用キャリア。
(14)体積固有抵抗が10−2Ωcm〜10Ωcmの低抵抗物質を含有することを特徴とする上記(1)〜(13)の静電潜像現像用キャリア。
(15)上記(1)〜(14)のキャリアと、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有し、該キャリアに対して相対的に負帯電性を有するトナーとからなる静電潜像現像用現像剤。
(16)現像剤に用いるトナーが有彩色の着色剤を含有することを特徴とする上記(15)の静電潜像現像用現像剤。
(17)現像剤に用いるトナーがサリチル酸金属錯体化合物を含有することを特徴とする上記(15)、(16)の静電潜像現像用現像剤
(18)感光体と、帯電手段、現像手段、クリ−ニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカ−トリッジにおいて、前記現像手段は、現像剤を保持し、該現像剤は、上記(15)〜(17)の静電潜像現像用現像剤であることを特徴とするプロセスカ−トリッジ。
本発明は、キャリアの樹脂皮膜構造に帯電調整剤として末端の第一アミンをアルコキシアルキル化したアミノシラン化合物を含有することにより、該帯電調整剤を皮膜の樹脂成分と架橋形成せしめ、同時に反応性に富む第一アミン量を抑制することにより、キャリア表面がトナーや、使用雰囲気に由来する化学物質により変質することを抑制し、経時使用時の帯電量低下が無く帯電安定性を向上できる。また、第一アミンの表面偏在を抑制し、使用開始初期の帯電量変動(初期変動)を抑えることが出来るので、信頼性に優れた静電潜像現像用キャリア、および現像剤を提供できる。
また、本発明の静電潜像現像用現像剤をプロセスカ−トリッジに装着することにより、画質の優れたプロセスカ−トリッジを提供することができる。
本発明は、磁性を有する微粉体表面に樹脂皮膜を設けた構成を有するキャリアにおいて、該樹脂皮膜中に特定の化合物を有する構成を有する。
樹脂皮膜内に含有する成分としては、従来アミノシランカップリング剤として知られる化合物の末端第一アミンを全て、もしくは一部、アルコキシアルキル化した化合物である。樹脂皮膜中に従来のアミノシラン化合物を含有する場合、先に述べたとおり、高い帯電付与能力や、温湿度による帯電量の環境変動に対しては、安定な挙動を示すものの、温湿度など製造雰囲気によって樹脂皮膜内での偏在が生じやすく、表層に偏在した活性な第一アミンは、使用するトナーや外的な雰囲気によっては容易に変質し、帯電性の変化が生じるという問題があった。
そこで、末端アミンをアルコキシアルキル化して用いることにより樹脂皮膜の主たる構造と架橋反応可能とすることが可能となり、先の偏析や、第一アミンの変質による帯電量の変動が少ないキャリアが得られることが分かった。
本キャリアにおいて樹脂皮膜に含有する化合物としては次のような構造の化合物が用いられる。
(RO)SiRNH(ROR
式中、R〜Rは以下の基を表す。
:C1〜3のアルキル基
:C1〜8の直鎖アルキレン鎖
:C1〜2の直鎖アルキレン鎖
:C1〜4のアルキル基
代表的には次に示す構造を有する化合物などが好ましく用いられる。
(HCO)SiCNH(CHOCH
アミノシラン化合物として、主鎖に第二アミンを有する構造の化合物は帯電安定性および樹脂皮膜の強度の面から好ましく用いられる。そのような化合物としてはたとえば下記構造の化合物を挙げることができる。
(RO)SiRNHRNH(ROR
式中、R〜Rは以下の基を表す。
:C1〜3のアルキル基
,R :C1〜8の直鎖アルキレン鎖
:C1〜2の直鎖アルキレン鎖
:C1〜4のアルキル基
代表的には、帯電付与性及び経時帯電安定性の面から、下記の構造を有する化合物が好ましく用いられる。
(HCO)SiCNHCNH(CHOCH
上記化合物は、いずれも従来公知のアミノシラン化合物の末端アミンをアルコキシアルキル化して得られる。アミノシラン化合物のアルコキシアルキル化には例えば次のような方法を用いることができる。以下、メトキシメチル化の方法を例示する。
アミノシラン化合物をメタノール中に溶解し、この溶液に必要に応じて液性を塩基性に保ちながらホルムアルデヒド水溶液を滴下する。反応熱による温度過上昇が生じないよう、必要に応じて冷却しながら、30℃〜60℃で約1時間還流し、メトキシメチル化アミノシランの溶液が得られる。
こうした化合物の例としては、例えば次に示す化合物を挙げることができる。
CHOCHHN(CH23Si(OCH33
CHOCHHN(CH23Si(OC253
CHOCHHNCH2CH2CH2Si(CH3)2(OC25)
CHOCH2HNCH2CH2CH2Si(CH3)(OC252
CHOCHHNCH2CH2NHCH2Si(OCH33
CHOCHHNCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(CH3)(OCH32
CHOCHHNCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH33
OCHHN(CH23Si(OCH33
OCHHN(CH23Si(OC253
OCHHNCH2CH2CH2Si(CH3)2(OC25)
OCHHNCH2CH2CH2Si(CH3)(OC252
OCHHNCH2CH2NHCH2Si(OCH33
OCHHNCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(CH3)(OCH32
OCHHNCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH33
OCHHN(CH23Si(OCH33
OCHHN(CH23Si(OC253
OCHHNCH2CH2CH2Si(CH3)2(OC25)
OCH2HNCH2CH2CH2Si(CH3)(OC252
OCHHNCH2CH2NHCH2Si(OCH33
OCHHNCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(CH3)(OCH32
OCHHNCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH33
OCHHN(CH23Si(OCH33
OCHHN(CH23Si(OC253
OCHHNCH2CH2CH2Si(CH3)2(OC25)
OCH2HNCH2CH2CH2Si(CH3)(OC252
OCHHNCH2CH2NHCH2Si(OCH33
OCHHNCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(CH3)(OCH32
OCHHNCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH33
これら帯電制御材料は皮膜形成樹脂に混合、もしくは分散し、キャリアのコアとなる磁性粉に塗布し、樹脂皮膜を形成して用いる。
キャリアの樹脂皮膜の構成材料としては、従来公知の樹脂組成物を用いることが出来る。なかでも下記式で表わされる繰り返し単位を含むシリコーン樹脂は好ましく用いることができる
Figure 2005249897
前記式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、炭素数1〜4の低級アルキル基、またはアリール基(フェニル基、トリル基など)を示し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基、またはアリーレン基(フェニレン基など)を示す。
こうした樹脂の例としては、例えばストレートシリコーン樹脂として、KR271、KR272、KR282、KR252、KR255、KR152(信越化学工業社製)、SR2400、SR2406(東レダウコーニングシリコーン社製)などが例示できる。
中でもメチルシリコーン樹脂は、低スペント性、帯電量の環境変動が小さいことなどの理由から好ましく用いられる。シリコーン樹脂の分子量としては、1000〜100000、好ましくは1000〜20000程度である。用いる樹脂の分子量が100000より大きい場合、塗布時に塗布液粘度が上昇しすぎ、塗膜の均一性が十分得られなかったり、硬化後に樹脂皮膜の密度が十分に上がらない場合がある。1000より小さいと硬化後の樹脂皮膜が脆くなるなどの不具合が生じやすい。
他にも変性シリコーン樹脂も好ましく用いられ、例えばエポキシ変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、フェノール変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、アルキッド変性シリコーンなどが例示される。上記変性シリコーン樹脂の具体例としては、エポキシ変性物:ES−1001N、アクリル変性シリコーン:KR−5208、ポリエステル変性物:KR−5203、アルキッド変性物:KR−206、ウレタン変性物:KR−305(以上、信越化学工業社製)、エポキシ変性物:SR2115、アルキッド変性物:SR2110(東レダウコーニングシリコーン社製)などが挙げられる。
更に、本発明では、キャリア芯材粒子表面を被覆する樹脂として、以下に示すものを単独または上記シリコーン樹脂と混合して使用することも可能である。
ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂などがある。
また、樹脂皮膜の材料として、N-アルコキシアルキル化ポリアミドをシリコーン樹脂と混合、架橋して得られる相互の縮合物を用いることは、帯電の安定性、および樹脂皮膜強度の向上の両面から、好ましく用いられる。
ポリアミドとしては、主鎖のアミド結合の水素原子をアルコキシアルキル化した、溶媒可溶化ポリアミドを用い、該ポリアミドの低級アルコール溶液と、該ポリアミドと反応性を有する樹脂を1種もしくは複数種および必要に応じて架橋を促進する触媒を混合溶解して調製したコート液を磁性を有するキャリア芯材に塗布、乾燥し、加熱硬化することによって樹脂皮膜を形成する。ここでいうポリアミドとは、一般的な、ジカルボン酸とジアミンから得られるものや、各種のラクタムの開環縮重合によりなるポリアミドなどである。
たとえば、ポリアミドのメトキシメチル化の方法としては、蟻酸のようなポリアミドを溶解し、酸性雰囲気中、メタノールなどの低級アルコールの存在下で、ホルマリンと反応させることにより行う。こうして得られたメトキシメチル化ポリアミドはその反応比に応じてメタノールなど低級アルコールに対する溶解性が向上するため、キャリア表面に樹脂皮膜形成することが容易になる。また、該ポリアミドは未架橋の状態ではゴム弾性を示し、適当な酸触媒の存在下で加熱することにより、自己のメトキシ基と主鎖のアミド結合の活性水素との間で縮合することにより、架橋し硬度が増す。これをシラノール縮合性シリコーンと混合して、樹脂皮膜として塗布し、同じく酸触媒の存在下で加熱することにより、シリコーンとポリアミド間の相互の架橋構造を有する樹脂皮膜が形成される。
本発明ではさらに、この樹脂皮膜中に金属酸化物粒子を混合せしめることにより、その皮膜強度をいっそう強靭なものとする。樹脂皮膜中への金属酸化物粒子の導入は、たとえば、次のように行う。 可溶化ポリアミドをメタノール中に、必要に応じて加熱しながら溶解する。 溶解した溶液に、金属酸化物粒子を混合し、ホモジナイザーのような分散装置を用いて、均一に分散する。該分散溶液を別途用意したシラノール縮合性シリコーンの非水溶媒溶液と混合、同様にホモジナイザーで攪拌し、適宜帯電調整剤、抵抗調整剤を混合し、キャリア芯材に塗布する。
ここで本発明に用いられるポリアミドの例を示すと、例えばジアミンとしては1,6ヘキサンジアミン、1,8−オクタジアミン、1,2−プロパンジアミンなどの直鎖アルキルジアミン、分岐型アルキルジアミン、m−フェニレンジアミン、P−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン、N−フェニル−p−フェニルジアミン,4,4−ジアミノジフェニルアミンなどの芳香族ジアミン、カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、ドデカン酸、マロン酸、などの多価脂肪酸、芳香族ジカルボン酸、各種のアミノ酸などの縮重合体、これら複数種のモノマーからなる共重合体、また、各種のカプロラクタムの開環縮重合やアミノウンデカン酸などのアミノ酸の自己縮重合体、それら相互の共重合体などである。
ポリアミドの可溶化のためのアルキルアルコキシ化処理は、アミド結合の活性水素の置換率にして20〜70mol%程度がよい。これより少ない場合には、アルコール可溶性が乏しく、皮膜形成時に析出したり、皮膜形成後に偏析したりするなどの不具合がある。皮膜の十分な硬化を行うために、酸性下で加温することが好ましいが、用いる酸触媒としては有機物の固体酸をコート剤溶液に含有させることが好ましい。
触媒の沸点が100℃以下では、皮膜乾燥時に触媒の蒸発を伴い、架橋形成のための追加熱によって樹脂皮膜の硬化が十分に行うことができない。中でも二塩基酸以上の多価カルボン酸化合物は好ましく用いられる。酸触媒の例としては、乳酸、ラウリン酸、クロトン酸、コハク酸、グルタール酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバチン酸、シュウ酸、コハク酸、グリコール酸、マロン酸、マレイン酸、イタコン酸、酒石酸、安息香酸、フタル酸、トリメリット酸、ベンジルスルホン酸、トルエンスルホン酸などの代表的な
有機酸、塩酸、硫酸、硝酸、次亜燐酸等の無機酸などを単独、もしくは、混合して用いることができるが、先の架橋反応を適切にすすめるためには、少なくとも1種類の酸触媒が100℃以上の沸点を持つものを選択すればよい。
キャリア芯材粒子表面に樹脂層を形成するための方法としては、スプレードライ法、浸漬法、あるいはパウダーコーティング法など公知の方法が使用できる。
特に、流動床型コーティング装置を用いる方法は、均一な塗付膜を形成するのに有効である。
キャリア芯材粒子表面上に形成する樹脂層の厚みは、通常0.02〜1μm、好ましくは0.03〜0.8μmである。樹脂層の厚みはきわめて小さいことから、樹脂層を被覆した芯材粒子からなるキャリアとキャリア芯材粒子の粒度分布は実質的に同じである。
本発明のキャリアは、磁性粉をフェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂など公知の樹脂中に分散した形態を持つ、所謂樹脂分散キャリアであることができる。
樹脂皮膜の構成材料として、さらに樹脂成分とは異なる組成の金属酸化物微粒子を含有させることができる。樹脂皮膜の厚さに対して、適切な含有量、粒子径を選択することにより、樹脂皮膜の強度を著しく向上させることができる。
こうした微粒子としては、従来公知の材料を単独、もしくは、混合して用いることが可能であり、
代表的にはシリカ、酸化チタン、アルミナなどがある。なかでも、トナーを負極性に帯電させるため、アルミナ粒子は好ましく用いられる。樹脂皮膜中の微粒子含有量は、皮膜材料によっても適宜選択されるが、好ましくは1〜70wt%の範囲である。1wt%以下では、皮膜強度の向上効果が十分ではなく、70wt%を超えると、皮膜から微粒子の脱離が生じやすくなり、耐久性に不具合を生ずる場合がある。
用いる微粒子の平均粒径は、皮膜の厚さによるが、0.01〜0.7μmの範囲が好ましい。皮膜の厚さに対して用いる粒子径を適宜選択される。ここでいう皮膜厚さとは、キャリアの樹脂皮膜成分のうち、該微粒子成分を含まない樹脂成分の体積をキャリア芯材の表面積で除した値である。キャリア芯材の表面積はキャリア芯材の重量平均粒子径を求め、相当する球体の表面積として求めた計算値とし、この皮膜厚さに対して含有する微粒子の平均粒子径が0.01〜1倍の粒径の範囲が好ましい。0.01倍より小さいと、粒子充填による皮膜強度向上の効果が認められない。1倍より大きいと樹脂皮膜から粒子の離脱が生じやすくなる。
また、キャリアの電気抵抗を適正にするために、樹脂皮膜中に導電性物質を含有させることが可能である。ここでいう導電性物質とは、公知の導電性材料を用いることができる。導電性物質の例としてはたとえば、導電性ZnO,Al等の金属粉,各種の方法で作られたSnO及び種々の元素をドープしたSnO,ホウ化物,例えばTlB,ZnB,MoB,炭化ケイ素及び導電性高分子(ポリアセチレン,ポリパラフェニレン,ポリ(パラ−フェニレンスルフィド),ポリピロール)などがあるが、最も好ましくは導電性のカーボンブラックである。
本発明のキャリアはトナーと攪拌し、二成分現像方式に用いられる現像剤として機能する。このとき、用いるトナーは本キャリアと摩擦帯電した場合に、相対的に負帯電性を示すものが好ましい。
本発明においては、上記キャリアと混合して用いられるトナーの例としては、従来公知の製造方法により作製されたものが全て用いることができる。すなわち、熱可塑性樹脂を主成分とするバインダー樹脂中に、着色剤、微粒子、そして帯電制御剤、離型剤等を含有させたものであり、混練粉砕法、各種の重合法、造粒法などの各種のトナー製法によって作成された不定形または球形のトナーであることができる。また、磁性トナー及び非磁性トナーのいずれも使用可能である。
トナーのバインダー樹脂としては以下のものを、単独あるいは混合して使用できる。
スチレン系バインダー樹脂として、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;アクリル系バインダーとして、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレーが挙げられ、その他、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられる。
また、ポリエステル樹脂は、スチレン系やアクリル系樹脂に比して、トナーの保存時の安定性を確保しつつ、より溶融粘度を低下させることが可能である。このようなポリエステル樹脂は、例えば、アルコールとカルボン酸との重縮合反応によって得ることができる。
アルコールとしては、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオールなどのジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノーAなどのエーテル化ビスフェノール類、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール単位体、その他の2価のアルコール単位体、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエスリトールジペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の三価以上の高アルコール単量体を挙げることができる。
また、ポリエステル樹脂を得るために用いられるカルボン酸としては、例えばパルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価の有機酸単量体、これらの酸の無水物、低級アルキルエステルとリノレイン酸からの二量体、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4− ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸エンボール三量体酸、これらの酸の無水物等の三価以上の多価カルボン酸単量体を挙げることができる。
エポキシ系樹脂としては、ビスフェノールAとエポクロルヒドリンとの重縮合物等があり、例えば、エポミックR362、R364、R365、R366、R367、R369(以上、三井石油化学工業(株)製)、エポトートYD−011、YD−012、YD−014、YD−904、YD−017、(以上、東都化成(株)製)エポコ−ト1002、1004、1007(以上、シェル化学社製)等の市販のものが挙げられる。
本発明に使用される着色剤としては、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、ハンザイエローG、ローダミン6G、レーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系、染顔料など、従来公知のいかなる染顔料をも単独あるいは混合して使用し得る。
また、トナーに磁性体を含有させて磁性トナーとすることも可能である。磁性体としては、鉄、コバルトなどの強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Znフェライト、Baフェライトなどの微粉末が使用できる。
トナーの摩擦帯電性を充分に制御する目的で、いわゆる帯電制御剤、例えばモノアゾ染料の金属錯塩、ニトロフミン酸およびその塩、サリチル酸、ナフトエ塩、ジカルボン酸のCo、Cr、Fe等の金属錯体アミノ化合物、第4級アンモニウム化合物、有機染料などを含有させることができる。
さらにまた、本発明で用いるトナーには必要に応じて離型剤を添加してもよい。
離型材料としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、カルナウバワックス、マイクロクリスタリンワックス、ホホバワックス、ライスワックス、モンタン酸ワックス等を単独または混合して用いることができるが、これらに限定されるものではない。
トナーには、添加剤を添加することができる。良好な画像を得るためには、トナーに十分な流動性を付与することが肝要である。これには、一般に流動性向上材として疎水化された金属酸化物の微粒子や、滑剤などの微粒子を外添することが有効であり、金属酸化物、有機樹脂微粒子、金属石鹸などを添加剤として用いることが可能である。これら添加物の具体例としては、テフロン(登録商標)、ステアリン酸亜鉛のごとき滑剤や、酸化セリウム、炭化ケイ素などの研磨剤;例えば表面を疎水化したSiO2、TiO2等の無機酸化物などの流動性付与剤;ケーキング防止剤として知られるもの、および、それらの表面処理物などが挙げられる。トナーの流動性を向上させるためには、特に、疎水性シリカが好ましく用いられる。
本発明で用いるトナーにおいて、その重量平均粒径Dtは9.0〜4.0μm、好ましくは7.5〜4.5μmである。キャリアに対するトナーの割合は、キャリア100重量部当り、トナー2〜25重量部、好ましくは4〜15重量部の割合である。
本発明の静電潜像現像用キャリアとトナーとからなる静電潜像現像用現像剤は、感光体と、帯電手段、現像手段、クリ−ニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカ−トリッジにおいて用いることができる。
図1に本発明の静電潜像現像用現像剤を有するプロセスカ−トリッジを備えた画像形成装置の概略構成を示す。
図において、1はプロセスカ−トリッジ全体を示し、2は感光体、3は帯電手段、4は現像手段、5はクリーニング手段を示す。
本発明においては、上述の感光体2、帯電装置手段3、現像手段4及びクリ−ニング手段5等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカ−トリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカ−トリッジを複写機やプリンタ−等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。
本発明の静電潜像現像用現像剤を有するプロセスカ−トリッジを備えた画像形成装置の動作を説明すると次の通りである。
感光体が所定の周速度で回転駆動される。感光体は回転過程において、帯電手段によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレ−ザ−ビ−ム走査露光等の像露光手段からの画像露光光を受け、こうして感光体の周面に静電潜像が順次形成され、形成された静電潜像は、次いで現像手段によりトナ−現像され、現像されたトナ−像は、給紙部から感光体と転写手段との間に感光体の回転と同期されて給送された転写材に、転写手段により順次転写されていく。像転写を受けた転写材は感光体面から分離されて像定着手段へ導入されて像定着され、複写物(コピ−)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体の表面は、クリ−ニング手段によって転写残りトナ−の除去を受けて清浄面化され、更に除電された後、繰り返し画像形成に使用される。
以下、実施例を本発明を具体的に説明する。本発明はここに例示される実施例に限定されるものではない。
<製造例>
(合成例1)化合物1の製造
メタノール10部に下記アミノシランカップリング剤10部を溶解した。この液を氷浴中で冷却し、液温を30℃以下に保ちながら、ホルムアルデヒド(37%)液の4部を滴下した。混合時の発熱が終了後、25℃で1時間攪拌し化合物1の溶液を得た。
(HCO)Si(CH)NH(CHOCH) (化合物1)
(合成例2) 化合物2の製造
メタノール10部に下記アミノシランカップリング剤10部を溶解した。この液を氷浴中で冷却し、液温を30℃以下に保ちながら、ホルムアルデヒド(37%)液の4部を滴下した。混合時の発熱が終了後、25℃で1時間攪拌し化合物2の溶液を得た。
(HCO)SiCNHCNH(CHOCH) (化合物2)
(製造例1)キャリアAの製造
メチルシリコーン樹脂トルエン溶液(分子量15000 固形分20wt%)100部に、トルエン100部、カーボンブラック(BP2000)1部を加え、ホモジナイザーで分散した。得られた分散液に、触媒としてジブチルスズジアセテート、トルエン溶液(固形分濃度40wt%)1部、先の化合物1溶液2部を加え、攪拌し、コート液を得た。この液を流動床乾燥装置にて体積平均粒子径38μm、1000ガウスにおける磁気モーメント76emu/gのフェライト芯材に塗布して樹脂皮膜を設けた。得られた粉体は、230℃にて2時間加熱乾燥し、皮膜厚さ0.6μmのキャリア粒子Aを得た。
皮膜の厚さはキャリア芯材に対する、コート液の塗布量によって調整した。本キャリアをギャップ2mm、電極面積100mmの平行電極を有するセルに充填し、印加電圧100Vおよび500Vにおける抵抗率を測定した。このキャリアの電気抵抗は LogR 14.2Ωcm(50V/mm),13.4Ωcm(250V/mm)であった。
(製造例2)キャリアBの製造
製造例1において、化合物1に代えて、化合物2溶液を用いる以外は、すべて製造例3と同様にしてキャリアBを得た。皮膜の厚さは0.61μm、電気抵抗はLogR 14.1Ωcm(50V/mm)、13.8Ωcm(250V/mm)であった。
(製造例3)キャリアCの製造
還流器を備えた攪拌可能なガラス容器にメトキシメチル化ポリアミド(ナガセケムテック株式会社製 EF30T)20部、クエン酸1部、メタノール80部を入れ、ウォーターバスで60℃に加熱、攪拌して、メトキシメチル化ポリアミドメタノール溶液を作成した。
この溶液にメチルシリコーン樹脂トルエン溶液(分子量15000 固形分20wt%)100部、トルエン100部、イソプロパノール100部、カーボンブラック(BP2000)1部を加え、ホモジナイザーで分散した。
得られた分散液に、触媒としてジブチルスズジアセテート、トルエン溶液(固形分濃度40wt%)1部、先の化合物2の溶液2部、アジピン酸1部を加え、攪拌し、コート液を得た。
この液体を流動床乾燥装置にてフェライト芯材に塗布して樹脂皮膜を設けた。得られた粉体は、210℃にて2時間加熱乾燥し、皮膜厚さ0.59μmのキャリア粒子Cを得た。 このキャリアの電気抵抗は、LogR 13.8Ωcm(50V/mm),12.9Ωcm(250V/mm)であった。
(製造例4)キャリアDの製造
還流器を備えた攪拌可能なガラス容器にメトキシメチル化ポリアミド(ナガセケムテック株式会社製 EF30T)20部、クエン酸1部、メタノール80部を入れ、ウォーターバスで60℃に加熱、攪拌して、メトキシメチル化ポリアミドメタノール溶液を作成した。この溶液に平均粒子径0.3μmのアルミナ粒子8部を加え、ホモジナイザーで攪拌した。
この溶液を攪拌しながら、メチルシリコーン樹脂トルエン溶液(分子量15000 固形分20wt%)100部、トルエン100部、イソプロパノール100部、カーボンブラック(BP2000)1部を徐々に加え、更にホモジナイザーで分散した。得られた分散液に、触媒としてジブチルスズジアセテート、トルエン溶液(固形分濃度40wt%)1部、先の化合物2の溶液2部、アジピン酸1部を加え、攪拌し、コート液を得た。
この液体を流動床乾燥装置にてフェライト芯材に塗布して樹脂皮膜を設けた。得られた粉体は、210℃にて2時間加熱乾燥し、皮膜厚さ0.59μmのキャリア粒子Dを得た。 このキャリアの電気抵抗はLogR13.8Ωcm(50V/mm),12.9Ωcm(250V/mm)であった。
(製造例5)キャリアE
製造例4においてアジピン酸1部をパラトルエンスルホン酸のトルエン溶液(固形分濃度40wt%)1.25部、安息香酸0.5部とする以外は全て製造例6と同様にしてキャリアEを得た。 このキャリアの電気抵抗はLogR14.0Ωcm(50V/mm),13.0Ωcm(250V/mm)であった。
(製造例6)キャリアFの製造
製造例4において、用いるアルミナ粒子を平均粒子径0.3μmのアルミナ粒子8部を加え、平均粒子径0.01μmのアルミナ粒子8部とする以外は全て製造例6と同様にしてキャリアFを得た。
(製造例7)キャリアGの製造
製造例1において化合物1に代えて下記構造の化合物を用いた以外は全て製造例3と同様にしてキャリアGを得た。
NH(CH)Si(OCH)
<実施例1>
製造例1で作成したキャリアA93部とIPSIO Color8000用マゼンタトナー7部を混合し、現像剤とし、これをIPSIO Color8000に装填して、画像面積率12%、文字画像パターンを用いて1千枚の連続プリントを行った。現像剤の一部を取り出し、続けて10万枚の連続プリント試験を行った。
使用開始前、1千枚プリント後、10万枚連続プリント終了時のそれぞれ現像剤の帯電量を測定した。また、10万枚プリント終了時の画像の地肌汚れを評価した。
現像剤の帯電量は、現像装置のスリーブ上から少量の現像剤を採取し、ブローオフ法に基づいて行った。キャリアの膜厚は、キャリアを破砕し、走査型電子顕微鏡で断面像を観察して求めた。
地肌汚れの評価は目視評価で4段階の評価とし、以下のように表記した。
◎:地肌汚れは全く認められない
〇:地肌汚れはほとんど認められず、ストックした紙の端面汚れなし。
△:僅かに地肌汚れが認められ、ストックした紙端面の着色がみられる。許容可能
×:許容不可
<実施例2〜6>
実施例1においてキャリアAに換えてキャリアB〜Fをそれぞれ用いて、同様に現像剤としこれを実施例2〜6として画像評価を行った。結果を同様に表に示す。
<比較例1>
実施例1においてキャリアAに換えてキャリアGを用いて、実施例1と同様にして得られた現像剤について画像評価を行った。結果を同様に表1に示す。
Figure 2005249897
樹脂皮膜のアミノシランカップリング剤末端の第一アミンをメトキシメチル化することにより、現像剤使用開始〜1千枚までの帯電量低下が抑制される。
本発明の静電潜像現像用キャリアは、耐久性に優れ、使用雰囲気によらず安定な帯電性を有するので、電子写真方式を用いるプリント装置における二成分現像剤のキャリア成分として用いることができる。
プロセスカートリッジの構成を示す概略図である。
符号の説明
1 プロセスカートリッジ
2 感光体
3 帯電手段
4 現像手段
5 クリーニング手段

Claims (18)

  1. 磁性を有する微粉体表面に樹脂皮膜を設けた構成を有するキャリアであり、少なくとも該樹脂皮膜が下記一般式(1)で表される化合物Aおよび、またはその縮合生成物を含有することを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
    (RO)SiRNH(ROR) (1)
    式中、R〜Rは以下の基を表す。
    :C1〜3のアルキル基
    :C1〜8の直鎖アルキレン鎖
    :C1〜2の直鎖アルキレン鎖
    :C1〜4のアルキル基
  2. 化合物Aが下記構造の化合物であることを特徴とする請求項1記載の静電潜像現像用キャリア。
    (HCO)Si(CH)NH(CHOCH)
  3. 磁性を有する微粉体表面に樹脂皮膜を設けた構成を有するキャリアであり、少なくとも該樹脂皮膜が下記一般式(2)で表される化合物Bおよび/またはその縮合生成物を含有することを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
    (RO)SiRNHRNH(ROR) (2)
    式中、R〜Rは以下の基を表す。
    :C1〜3のアルキル基
    ,R :C1〜8の直鎖アルキレン鎖
    :C1〜2の直鎖アルキレン鎖
    :C1〜4のアルキル基
  4. 化合物Bが下記構造の化合物および/またはその縮合生成物を含有することを特徴とする請求項3記載の静電潜像現像用キャリア。
    (HCO)SiCNHCNH(CHOCH
  5. 樹脂皮膜を構成する樹脂が少なくとも、シラノールおよびまたは加水分解可能な基を有するシリコーン化合物の縮合生成物を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
  6. 樹脂皮膜が分子量1000〜20000のであるメチルシリコーン化合物の縮合生成物を含有することを特徴とする請求項5記載の静電潜像現像用キャリア。
  7. 樹脂皮膜がさらにN−アルコキシアルキル化ポリアミド、およびまたはその縮合生成物を含有することを特徴とする請求項5または6記載の静電潜像現像用キャリア。
  8. 樹脂皮膜がアルコキシアルキル化率が20〜70mol%であるN-メトキシメチル化ポリアミドであることを特徴とする請求項7記載の静電潜像現像用キャリア。
  9. 樹脂皮膜が触媒として沸点が100℃以上である固体有機酸を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
  10. 樹脂皮膜が、被服層を構成する樹脂成分と組成の異なる金属酸化物微粒子を含有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
  11. 金属酸化物微粒子がアルミナ微粒子であることを特徴とする請求項10記載の静電潜像現像用キャリア。
  12. アルミナ微粒子が皮膜樹脂量に対して 1wt%から70wt%の範囲で含有することを特徴とする請求項11記載の静電潜像現像用キャリア。
  13. アルミナ微粒子が0.01μm〜0.7μmの平均粒子径を有することを特徴とする請求項11または12記載の静電潜像現像用キャリア。
  14. 体積固有抵抗が10−2Ωcm〜10Ωcmの低抵抗物質を含有することを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
  15. 請求項1〜14記載のキャリアと、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有し、該キャリアに対して相対的に負帯電性を有するトナーとからなる静電潜像現像用現像剤。
  16. 現像剤に用いるトナーが有彩色の着色剤を含有することを特徴とする請求項15記載の静電潜像現像用現像剤。
  17. 現像剤に用いるトナーがサリチル酸金属錯体化合物を含有することを特徴とする請求項15または16記載の静電潜像現像用現像剤。
  18. 感光体と、帯電手段、現像手段、クリ−ニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカ−トリッジにおいて、前記現像手段は、現像剤を保持し、該現像剤は、請求項15〜17のいずれかに記載の静電潜像現像用現像剤であることを特徴とするプロセスカ−トリッジ。
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