JP2005292717A - 静電潜像現像用キャリア、静電潜像現像剤及びプロセスカートリッジ - Google Patents

静電潜像現像用キャリア、静電潜像現像剤及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】 静電潜像現像用キャリアにおいて、長期に安定した帯電付与能力を有し、被覆層の耐摩耗性、接着性に優れ、トナーのスペントによる帯電変動のない静電潜像現像用キャリアを提供し、帯電性の環境変動、放置帯電量低下を抑制し、使用環境による画像濃度変動、地肌汚れ、トナーによる機内汚染などがなく、良質な画像が得られる静電潜像現像用キャリアを提供する。
【解決手段】 キャリアの芯材表面に被覆層を有し、該被覆層がN−アルコキシアルキル化ポリアミドと、シラノール基および/または加水分解可能な基を有するシリコーンを含む1種類以上の前記N−アルコキシアルキル化ポリアミド樹脂と反応可能な樹脂とから得られる縮合物、及びアルミナ粒子を含有し、アルミナ粒子の粒径Dと、被覆層のアルミナ粒子を含まない場合の樹脂分の膜厚hとの比D/hが0.1〜1.0であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法に用いられる二成分現像剤に用いられるキャリア、現像剤、およびプロセスカートリッジに関し、特にキャリアの被覆層の改善に関する。
近年、電子写真方式を用いるプリント装置は急速にカラー化が進み、また、そのプリント速度の高速化が進んでいる。従来から、二成分現像法は高速なプリントに適し、非磁性トナーの取り扱いが容易なため、フルカラー画像の形成装置にも広く利用されてきた。しかし、フルカラープリント装置は装置内に複数の現像装置を備える必要があり、モノクロ機に比べ、装置が大型化し、重量が大きくなるなどの欠点があった。特に二成分現像装置は、一成分現像装置に比べ、トナーとは別に現像剤の収納容積と、その攪拌機構を具備する必要があり、現像ユニットの小型化のためには、現像剤量の少量化が必須であった。
現像剤中のキャリアは現像装置内でトナーとの摩擦、スリーブやブレードなどの摺擦部材、規制部材やスクリュー、パドルなどの攪拌搬送部材により機械的な摩擦や衝撃を繰り返し受けている。現像剤を少量化することは、プリント枚数あたりのトナーとキャリアの摩擦機会の増加、キャリアが現像部を通過する頻度の増加を意味し、結果として現像ユニット内のキャリアの疲労が急速に進行する。プリント速度の高速化も相まって、キャリアの耐久性、特にキャリア表層の被覆層の高い耐磨耗性とトナーや他部材によるキャリア表面の汚染(スペント)を防ぎながら、長期間に渡って、速やかな帯電性を維持することが以前にもまして重要になってきている。
最近のデジタル複写機やプリンタでは負極性に帯電した感光体を用いて、ネガポジ現像を行なう場合が多く、負極性に帯電したトナーを用いる場合が多い。トナーを負に帯電するために、キャリア被覆層中に窒素を含有する有機化合物を含有させる例が多く知られている。
たとえば、シリコーン樹脂にアミノシランカップリング剤を混合して用いる例や、ある種の酸アミドを内添する例、メラミン、グアナミンなどのアミノ化合物やその誘導体を内添する方法、アミノ基を有するアクリルの共重合体などを被覆層に用いる方法などである。
こうした窒素含有有機材料をコート材料として用いる例として、従来から、ポリアミドを用いる例が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、ナイロンに代表されるポリアミド樹脂は、一般にトナーに負帯電性を付与するには、好ましい材料であるが、その多くが溶媒溶解性に乏しいため、溶液を塗布するなど簡易な方法で層形成することが困難であったり、ポリアミド自体の耐磨耗性が充分でないなどの問題点もあった。
そこで、ポリアミドを溶媒可溶化して用いる例として、アミド結合の水素原子をアルコキシ化、アルコキシアルキル化して用いる例が開示され(例えば、特許文献1〜6参照)、また、そうしたポリアミドを主鎖に有するグラフトポリマーを用いる例が開示されている(例えば、特許文献7、8参照)。しかし、主成分にこうしたポリアミドを用いた被覆層は被覆層の耐磨耗性において充分とはいえなかった。
また、N−メトキシメチル化ポリアミドを含有し、表面抵抗のLogRが13以下であることが開示されており、ポリアミドを一部メトキシメチル化することによって、被覆層抵抗を低抵抗化することが示されている(例えば、特許文献9参照。)が、残留メトキシ基によるキャリアの低抵抗化はメトキシ基の高い水親和性によりもたらされるものであり、帯電量の環境変動性、現像剤帯電量の保存性低下が大きいなどの不具合があった。
皮膜強度を上げる方法としてはコート樹脂中に硬質微粒子を含有する方法が知られている。例えば硬質の微粒子を、それより軟質の結着樹脂中に分散させる方法(特許文献10)や、結着樹脂膜厚より大きい粒径の粒子を分散させることにより、キャリア高耐久化をはかった方法(特許文献11)などが知られている。 しかしながら、硬質微粒子を加えることにより皮膜強度はあがるものの、ランニングによる帯電量の安定性が十分とは言えなかった。
特開昭49−115549号公報(第1頁左下欄第3行目〜第6行目の特許請求の範囲、第2頁右上欄第19行目〜左下欄第16行目) 特開平1−118150号公報(第1頁左下欄第4行目〜末行目の特許請求の範囲第1項) 特開平1−118151号公報(第1頁左下欄第4行目〜右上欄第1行目の特許請求の範囲第1項) 特開平4−188160号公報(第1頁左下欄第4行目〜第7行目の特許請求の範囲、第3頁右上欄第6行目〜第12行目、第3頁右下欄第4行目〜第14行目) 特開2001−201894号公報(第2頁第1欄第1行目〜第45行目の特許請求の範囲) 特許第3044390号公報(第1頁第1欄第1行目〜第9行目の請求項1、第3頁第5欄第8行目〜第13行目、第3頁第6欄第2行目〜第8行目、第3頁第6欄第19行目〜第34行目) 特許第2835971号公報(第1頁第1欄第1行目〜第2頁第11行目の特許請求の範囲、第3頁第5欄第41行目〜第4頁第7欄第22行目) 特許第2835972号公報(第1頁第1欄第1行目〜第2欄第10行目の特許請求の範囲、第3頁第6欄第13行目〜第43行目) 特許第02932192号公報(第1頁第1欄第1行目〜第2欄第9行目の特許請求の範囲、第2頁第4欄第42行目〜第3頁第6欄第7行目、第3頁第5欄第46行目〜第6欄第35行目) 特開平8−286431号公報(特許請求範囲第2項第1欄第1行目〜第10行目) 特開2001−188388号公報(特許請求範囲第2項第1欄第1行目〜第29行目)
本発明は、上述した実情を考慮してなされたもので、長期に渡り安定した帯電付与能力を有し、かつ、被覆層の耐摩耗性や、磁性を有する微粉体と被覆層との接着性に優れ、トナー組成物のスペントによる帯電変動のない静電潜像現像用キャリアを提供し、また、帯電性の環境変動、放置帯電量低下を抑制し、さまざまな使用環境においても画像濃度変動、地肌汚れ、トナーによる機内汚染などの不具合がなく、良質な画像を得ることができる静電潜像現像用キャリアを提供し、この静電潜像現像用キャリアを用いた静電潜像用現像剤、およびプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、アルミナ粒子を含有した静電潜像現像用キャリアであって、前記キャリアの芯材上の被覆層が、N−アルコキシアルキル化ポリアミドと、少なくとも、シラノール基および/または加水分解可能な基を有するシリコーンとの縮合物を有し、前記アルミナ粒子の粒径Dと、前記被覆層のアルミナ粒子を含まない場合の樹脂分の膜厚hとの比D/hが0.1〜1.0である静電潜像現像用キャリアを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記被覆層のアルミナ粒子の含有量が5〜70%の範囲である請求項1に記載の静電潜像現像用キャリアを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記被覆層のアルミナ粒子の粒径が0.05μm以上1.0μm以下である請求項1又は2に記載の静電潜像現像用キャリアを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記被覆層の有するポリアミドがメトキシ化率20〜70%のN−メトキシメチル化ポリアミドを用いた請求項1に記載の静電潜像現像用キャリアを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記被覆層中に触媒として沸点が100℃以上である固体有機酸を含有する請求項1から4のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリアを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記被覆層中にメチロールメラミンを有する請求項1から5のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリアを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、前記被覆層中にメチロールベンゾグアナミンを有する請求項1から6のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリアを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、前記被覆層中に比抵抗が1×10-4〜1×107Ωcmの低抵抗物質を含有する請求項1から7のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリアを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、前記被覆層の印加電界50V/mmにおける対数電気抵抗率LogRが14以上であり、250V/mmにおける対数電気抵抗率LogRが16以下である請求項1から8のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリアを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、前記低抵抗物質が導電性カーボンである請求項8に記載の静電潜像現像用キャリアを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、請求項1から10のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリアと静電潜像現像用トナーとを有する静電潜像現像剤を特徴とする。
また、請求項12に記載の発明は、感光体と、この感光体の表面を帯電させる帯電ブラシと、前記感光体の表面に形成される静電潜像を請求項11記載の静電潜像現像剤を用いて現像する現像部と、前記感光体の表面に残存する現像剤を払拭するブレードとを具備するプロセスカートリッジを特徴とする。
本発明によれば、現像用キャリアの芯材表面に被覆層を有し、該被覆層がN−アルコキシアルキル化ポリアミドと、少なくとも、シラノール基および/または加水分解可能な基を有するシリコーンを含む1種類以上の前記N−アルコキシアルキル化ポリアミド樹脂と反応可能な樹脂との混合物から得られる縮合物、及びアルミナ粒子を含有し、該アルミナ粒子の粒径Dと、前記被覆層のアルミナ粒子を含まない場合の樹脂分の膜厚hとの比D/hが0.1〜1.0であることを特徴とする静電潜像現像用キャリアにより、上記樹脂を用いた被覆層を設けたキャリアによって、被覆層の帯電性、磨耗性の優れたキャリアを提供し、上記アルミナ粒子により、ランニングによる経時の帯電量の変動と経時の膜削れを改善し、極めて高い耐久性を示し、使用環境による変化を低減した、信頼性の優れたキャリアを提供することが可能となる。
また、被覆層のアルミナ粒子の含有量が皮膜重量の5%〜70%の範囲である静電潜像現像用キャリアにより、皮膜の耐磨耗効果を発現し、しかも、微粒子の脱離が生じないキャリアを得ることが可能となる。
さらに、被覆層のアルミナ粒子の粒径が0.05μm〜1.0μm以下である静電潜像現像用キャリアにより、膜の補強効果を発現し、ランニングによる帯電安定性の劣化のないキャリアを得ることが可能となる。
さらに、被覆層のポリアミドがメトキシ化率20%〜70%のN−メトキシメチル化ポリアミドである静電潜像現像用キャリアにより、ポリアミドのアルコール可溶性の不足による、被覆層形成時における析出、被覆層形成後の偏析などの不具合を防止することができ、メトキシ化率が過剰の場合の被覆層密度の低下による磨耗性の悪化を防止することが可能となる。
さらに、被覆層中に触媒として沸点が100℃以上である固体有機酸を含有するキャリアにより、被覆層の硬化を充分に行なうことができる。
さらに、被覆層中にメチロールメラミンを有すること、さらに、前記被覆層中にメチロールベンゾグアナミンを有する静電潜像現像用キャリアにより、被覆層の被覆層強度と高い帯電量とを同時に得ることが可能となる。
さらに、被覆層中に比抵抗が1×10-4〜1×107Ωcmの低抵抗物質、例えば導電性カーボン等を含有させ、被覆層の印加電界50V/mmにおける対数電気抵抗率のLogRが14以上であり、250V/mmにおける電気抵抗率のLogRが16以下である静電潜像現像用キャリアにより、放置時の帯電量低下、また、温湿度による帯電量の変動を大きくすることを防止し、また、連続印刷時のキャリアのチャージアップによる画像濃度の低下を防止することが可能となる。
さらに、本発明の静電潜像現像用キャリアと静電潜像現像用トナーとからなる静電潜像現像剤により、さらに、また感光体と、この感光体の表面を帯電させる帯電ブラシと、前記感光体の表面に形成される静電潜像を前記静電潜像現像剤を用いて現像する現像部と、前記感光体の表面に残存する現像剤を払拭するブレードとを具備することを特徴とするプロセスカートリッジにより、帯電性の環境変動、放置帯電量低下を抑制し、さまざまな使用環境においても画像濃度変動、地肌汚れ、トナーによる機内汚染などの不具合がなく、良質な画像を得ることが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明に用いられるポリアミドとしては、主鎖のアミド結合の水素原子をアルコキシアルキル化した、溶媒可溶化ポリアミドを用い、該ポリアミドの低級アルコール溶液と、該ポリアミドと反応性を有する樹脂を1種もしくは複数種および必要に応じて架橋を促進する触媒を混合溶解して調製したコート液を磁性を有するキャリア芯材に塗布、乾燥し、加熱硬化することによって被覆層を形成する。ここでいうポリアミドとは、一般的な、ジカルボン酸とジアミンから得られるものや、各種のラクタムの開環縮重合によりなるポリアミドなどである。
たとえば、ポリアミドをメトキシメチル化する方法としては、蟻酸のようなポリアミド溶解可能な酸性雰囲気中、メタノールなどの低級アルコールの存在下で、ホルマリンと反応させることにより行なう。
こうして得られたメトキシメチル化ポリアミドは、その反応比に応じてメタノールなど低級アルコールに対する溶解性が向上するため、キャリア表面に被覆層形成することが容易になる。また、該ポリアミドは未架橋の状態ではゴム弾性を示し、適当な酸触媒の存在下で加熱することにより、自己のメトキシ基と主鎖のアミド結合の活性水素との間で縮合することにより、架橋し硬度が増す。これをシラノール縮合性シリコーンと混合して、キャリア被覆層として塗布し、同じく酸触媒の存在下で加熱することにより、シリコーンとポリアミド間の相互の架橋構造を有する被覆層が形成される。
さらに本発明では前記樹脂中にアルミナ粒子の添加を行い、前記アルミナ粒子の粒径(D)を樹脂分の膜厚(h)で割った値(D/h)が0.1〜1.0の関係を満たすようにする。即ちN−アルコキシアルキル化ポリアミドと、少なくともシラノール基およびまたは加水分解可能な基を有するシリコーンを含む前記N−アルコキシアルキル化ポリアミド樹脂と反応可能な1種類以上の樹脂の混合物から得られる縮合物中に上記の範囲でアルミナ粒子の添加を行うことにより、ランニングによる経時の帯電量の変動と経時の膜削れが改善され極めて高い耐久性を示すことを見出した。
D/hが0.1より小さい場合は、アルミナ粒子添加による膜の補強効果が弱く、経時の膜強度が十分得られない。またD/hが1.0より大きい場合は、樹脂分の膜厚に対し微粒子の粒径が大きいことから、コートキャリア表面の凹凸が大きくなりやすく、またアルミナ粒子表面の被覆層が薄くなりやすいので、ランニングによる帯電量の安定性が十分得られない。
ここで言う被覆層の樹脂分の膜厚とは、アルミナ粒子を含まない樹脂成分のみに換算した膜厚であり、例えば下記の数式(1)により簡単に求められる。
キャリア芯材の平均粒径dに対し、膜厚hが十分に薄い場合は下記の式が成り立つ。
(d:芯材平均粒径、h:樹脂分の膜厚、WD:全芯材重量、WC:全コート樹脂重量、ρD:芯材比重、ρC:コート樹脂比重)
Figure 2005292717
さらに好ましくは前記皮膜のアルミナ粒子の含有量が皮膜重量の5%〜70%の範囲であることが望ましい。より好ましくは20〜40%の範囲である。5%未満では皮膜の耐磨耗効果が発現しにくく、70%を超えると、微粒子の脱離が生じやすくなる。
さらに好ましくはアルミナ粒子の粒径は0.05μm以上、1.0μm以下であることが望ましい。0.05μm未満の粒子では膜の補強効果が発現しにくく、1.0μmより大きな粒子では問題ない程度ではあるがランニングによる帯電安定性が劣る。
より好ましくは、アルミナ粒子の粒径が0.05μm以上1.0μm以下である。
被覆層中へのアルミナの導入は、たとえば、次のように行なう。
可溶化ポリアミドをメタノール中に、必要に応じて加熱しながら溶解する。
溶解した溶液に、アルミナ粒子を混合し、ホモジナイザーのような分散装置を用いて均一に分散する。
該分散溶液を別途用意したシラノール縮合性シリコーンの非水溶媒溶液と混合、同様にホモジナイザーで攪拌し、適宜帯電調整剤、抵抗調整剤を混合し、キャリア芯材に塗布する。
ここで本発明に用いられるポリアミドの例を示すと、例えばジアミンとしては1,6−ヘキサンジアミン、1,8−オクタジアミン、1,2−プロパンジアミンなどの直鎖アルキルジアミン、分岐型アルキルジアミン、m−フェニレンジアミン、P−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン、N−フェニル−p−フェニルジアミン、4,4−ジアミノジフェニルアミンなどの芳香族ジアミン、カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、ドデカン酸、マロン酸などの多価脂肪酸、芳香族ジカルボン酸、各種のアミノ酸などの縮重合体、これら複数種のモノマーからなる共重合体、また、各種のカプロラクタムの開環縮重合やアミノウンデカン酸などのアミノ酸の自己縮重合体、それら相互の共重縮合体などである。
ポリアミドの可溶化のためのアルキルアルコキシ化処理は、アミド結合の活性水素の置換率にして20〜70mol%程度がよい。これより少ない場合には、アルコール可溶性が乏しく、被覆層形成時に析出したり、被覆層形成後に偏析するなどの不具合がある。70%より多いと、被覆層密度が低下し、磨耗性が悪化する。
被覆層の充分な硬化を行なうために、酸性下で加温することが好ましいが、用いる酸触媒としては有機物の固体酸をコート剤溶液に含有させることが好ましい。触媒の沸点が100℃以下では、被覆層乾燥時に触媒の蒸発を伴い、架橋形成のための追加熱によって被覆層の硬化が充分に行なうことができない。中でも二塩基酸以上の多価カルボン酸化合物は好ましく用いられる。
酸触媒の例としては、乳酸、ラウリン酸、クロトン酸、コハク酸、グルタール酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバチン酸、シュウ酸、コハク酸、グリコール酸、マロン酸、マレイン酸、イタコン酸、酒石酸、安息香酸、フタル酸、トリメリット酸、ベンジルスルホン酸、トルエンスルホン酸などの代表的な有機酸、塩酸、硫酸、硝酸、次亜燐酸等の無機酸などを単独、もしくは、混合して2種以上用いることができるが、先の架橋反応を適切に進めるためには、少なくとも1種類の酸触媒が100℃以上の沸点を持つものを選択すればよい。
ここでいう反応可能な樹脂とは、ポリアミド中に有するメトキシ基との縮合反応性を有するアルコール、アルキロール、カルボン酸や、活性水素を有するアミノ基などを有する樹脂をいう。代表的には熱硬化性を示す樹脂が用いられる。中でも、シリコーン樹脂はその被覆層強度とともに、得られる被覆層の表面エネルギーが低いことから、キャリアにトナーが付着、汚染する、いわゆるスペント性の抑制効果もあり、好ましく用いられる。用いるシリコーンとしては、シラノール基を有するシリコーン樹脂が用いられる。加熱によるシラノール基とポリアミドのメトキシ基間の架橋とともに、ポリアミドの触媒として用いる有機酸とのエステルが生成し、残留の酸触媒による帯電性の負極性化が抑制される。被覆層の帯電量制御、および被覆層強度の向上の目的で、他の架橋型樹脂を混合させることも可能である。
なかでもヘキサメチロールメラミン、テトラメチロールベンゾグアナミンに代表される、各種のアルキロールメラミン、およびそのアルキルエーテルなどの誘導体は、被覆層強度と高い帯電量とを同時に得られるため、好ましく用いられる。被覆層強度の向上の目的で、微量のフェノール樹脂を含有させることも好ましい。フェノール樹脂の含有量は好ましくは、最表層を形成する樹脂中の2%以上10%以下であり、好ましくは4%〜8%である。2%以下では被覆層強度の向上効果が得られず、10%を超える場合、フェノールの負帯電性により、経時的な帯電性の低下が見られる。
本発明に用いるアルコキシアルキル化ポリアミドは、非架橋状態ではその電気抵抗が低いため、画像形成時に地肌汚れや現像剤の帯電量の放置低下、温湿度による帯電量の変動などの不具合があるため、シリコーン樹脂との架橋構造を形成するための加熱工程により、残留するメトキシ成分を充分に分解する必要がある。こうして得られるキャリアの電気抵抗率は50V/mmにおけるLogRが14以上17以下であり、250V/mmにおける電気抵抗率のLogRが8以上16以下が好ましい範囲である。50V/mmにおける電気抵抗率のLogRが14より小さいと放置時の帯電量低下が大きく、また、温湿度による帯電量の変動が大きい。また、250V/mmにおける電気抵抗率のLogRが16より大きいと、連続印刷時にキャリアのチャージアップによる画像濃度の低下が生じ好ましくない。
キャリアの電気抵抗を適正にするために、キャリア被覆層中に導電性物質を含有させることが可能である。ここでいう導電性物質とは、比抵抗が1×10-4〜1×107Ωcmの下記の公知の導電性材料を用いることができる。導電性物質の例としてはたとえば、導電性ZnO、Al等の金属粉、各種の方法で作られたSnO2及び種々の元素をドープしたSnO2、ホウ化物、例えばTlB2、ZnB2、MoB2、炭化ケイ素及び導電性高分子(ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリ(パラ−フェニレンスルフィド)、ポリピロール)などがあるが、最も好ましくは導電性のカーボンブラックである。なかでも、カーボンブラックは広範囲に抵抗値を得られるために好ましく用いられる。
本発明で使用することが出きるキャリア芯材は、重量平平均粒径10〜100μmであって、例えば、鉄、コバルトなどの強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Baフェライトなどの従来より公知の磁性体が使用できる。
本発明の被覆樹脂の形成方法はスプレードライ法、浸漬法、あるいはパウダーコーティング法など公知の方法が使用できる。
本発明に使用されるトナーとしては、バインダー樹脂としての熱可塑性樹脂を主成分とし、着色剤、微粒子、そして帯電制御剤、離型剤等を含むものである。また、一般公知の粉砕法、重合法等の各種のトナー製法により作製されたトナーを用いることができる。
バインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレン−o−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体などのスチレン−(メタ)アクリレート共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソブチレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または芳香族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが単独あるいは混合して使用できる。
ポリエステル樹脂としては、アルコールと酸との重縮合反応によって得られ、例えばアルコールとしては、ポリエチレングリコール、ジエチルグリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオールなどのジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールAなどのエーテル化ビスフェノール類、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール単量体、その他の2価のアルコール単量体、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−サルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ショ糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の3価以上の高級アルコール単量体を挙げることができる。
また、ポリエステル樹脂を得るために用いられるカルボン酸としては、例えばパルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価の有機酸単量体、これらの酸の無水物、低級アルキルエステルとリノレイン酸からの二量体、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボン酸−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸エンボール三量体、これらの酸の無水物等の3価以上の多価カルボン酸単量体を挙げることができる。
さらにエポキシ樹脂としては、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの重縮合物等があり、例えば、エポミックR362、R364、R365、R366、R367、R369(以上、三井石油化学工業社製)、エポトートYD−011、YD−014、YD−904、YD−017(以上、東都化成社製)、エポコート1002、1004、1007(以上、シェル化学社製)等の市販のものがある。
着色剤としては、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、ハンザイエローG、ローダミン6Gレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系、染顔料など、従来公知の染顔料を単独あるいは混合して使用し得る。
また、トナーは、通常使用されるトナーと同様に摩擦帯電性を制御する目的で含有せしめる薬剤を含有していても何ら不都合はない。そうした、いわゆる極性制御剤としては、例えばモノアゾ染料の金属錯塩、ニトロフミン酸及びその塩、サリチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のCo、Cr、Fe、Zn等の金属錯体等を単独または混合して用いることができるが、これらに限定されるものではない。カラートナーに使用される極性制御剤は無色であることが必要であり、極性を有するポリマー型の極性制御性物質は好ましく用いられる。
本発明に使用されるトナーには流動性改質剤を添加することができる。流動性改質剤の例としては、有機樹脂微粒子、金属石鹸など、ポリテトラフロロエチレン系フッ素樹脂、ステアリン酸亜鉛のごとき滑剤、或いは酸価セリウム、炭化ケイ素などの研磨剤、一般に流動性改質の目的に用いられる公知の金属酸化物、代表的には酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウムなどの酸化金属微粒子、およびその表面を疎水化した粒子などである。これらのいずれの微粉末もその表面を疎水化することは流動性の面で優れた効果をもたらす。表面を疎水化処理するためには、例えば、シランカップリング剤やシリル化剤として一般に知られる珪素化合物を粒子表面と接触、反応させることができる。
疎水化剤としては例えばクロロシラン類としては代表的にトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、エチルジクロロシラン、ジエチルクロロシラン、トリエチルクロロシラン、プロピルジクロロシラン、ジプロピルジクロロシラン、トリプロピルクロロシランなどアルキルクロロシラン、フェニルクロロシランなど。そのフッソ置換体としてフルオロアルキルクロロシラン、パーフルオロアルキルクロロシランの類。シリルアミン類としては、代表的にヘキサメチルジシラザン、ジエチルアミノトリメチルシラン、ジエチルアミノトリメチルシランなど。シリルアミド類としては、代表的にN,O−ビストリメチルシリルアセトアミド、N−トリメチルシリルアセトアミド、ビストリメチルシリルトリフルオロアセトアミドなど。また、アルコキシシラン類として、メチルトリアルコキシシラン、ジメチルジアルコキシシラン、トリメチルアルコキシシラン、エチルジアルコキシシラン、ジエチルアルコキシシラン、トリエチルアルコキシシラン、プロピルトリアルコキシシラン、ジプロピルジアルコキシシラン、トリプロピルアルコキシシランなど、アルキルクロロシランや、フェニル基を有するフェニルアルコキシシランなど。また、そのフッソ置換体としてフルオロアルキルアルコキシシランの類、パーフルオロアルキルアルコキシシランの類、シリコーンオイルとして、ジメチルシリコーンオイル、およびその誘導体、フッ素置換体、ジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサンなどシロキサンの類など、一般公知の疎水化剤として用いられ化合物が使用できる。
本発明の静電潜像現像用キャリアと静電潜像現像用トナーとからなる静電潜像現像剤で、感光体に形成された静電潜像を本発明の静電潜像現像剤を用いて現像する現像部を少なくとも有し、これに関連する他の手段を現像部と一体化したプロセスカートリッジを使用し画像を形成する画像形成装置により、帯電性の環境変動、放置帯電量低下を抑制し、さまざまな使用環境においても画像濃度変動、地肌汚れ、トナーによる機内汚染などの不具合がなく、良質な画像を得ることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、本発明はここに例示される実施例に限定されるものではない。
製造例
[製造例1]
メトキシメチル化ポリアミド(ナガセケムテック株式会社製、EF30T)10部と、シラノール基含有メチルシリコーン樹脂(SiOH含有量1重量%、MW15000)の固形分濃度20wt%トルエン溶液を固形分量10部相当とを混合、溶解し、さらに酢酸を用いてpH4とし、50℃にて3時間還流した。この溶液の固形分量20部に対してアルミナ粒子(粒径0.1μm)を30部と、さらにカーボンブラック(BP2000)5部とを、メタノール80部、アセトン80部、トルエン80部を加えて希釈した液体をホモジナイザーで攪拌、分散して、コート液を得た。この液体の固形分55部に対して5部のクエン酸を溶解し、流動床乾燥装置を用いてフェライト芯材(重量平均径35μm)に対して樹脂分の膜厚が0.6μmとなるように塗布し、ポリアミド−シリコーン樹脂混合被覆層を設けた。得られた粉体は、210℃にて2時間加熱乾燥して、キャリアAを得た。
上記キャリア抵抗率を、次の方法により測定した。
図1に示すように、電極間距離2mm、表面積2×4cmの一対の平行平板電極(12a)、(12b)を収容したフッ素樹脂製容器からなるセル(11)にキャリア(13)を充填し、両極間に100Vの直流電圧を印加し、ハイレジスタンスメーター4329A(横川ヒューレットパッカード株式会社製)を用いて直流抵抗を測定し、電気抵抗率LogR・Ωcmを算出した。印加電圧100Vおよび500Vにおける抵抗率をそれぞれ測定した。
このキャリアの電気抵抗率のLogRは14.8Ω・cm(50V/mm)、13.5Ω・cm(250V/mm)であった。
[製造例2]
製造例1において、添加するアルミナ粒子の粒径を0.5μmにした以外は、すべて同様にしてキャリアBを得た。このキャリアの電気抵抗率のLogRは15Ω・cm(50V/mm)、13.7Ω・cm(250V/mm)であった。
[製造例3]
製造例2において、溶液の固形分量に対してアルミナ粒子の添加量を75部とした以外はすべて製造例2と同様にしてキャリアCを得た。このキャリアの電気抵抗率LogRは、14.4Ω・cm(50V/mm)、 13.3Ω・cm(250V/mm)であった。
[製造例4]
製造例2において、溶液の固形分量に対してアルミナ粒子の添加量を3部とした以外はすべて同様にしてキャリアDを得た。このキャリアの電気抵抗率のLogRは15.1Ω・cm(50V/mm)、 13.8Ω・cm(250V/mm)であった。
[製造例5]
製造例2において、アルミナ粒子の粒径を1.1μm、樹脂分の膜厚を1.2μmとした以外はすべて同様にしてキャリアEを得た。このキャリアの電気抵抗率のLogRは14.2Ω・cm(50V/mm)、 13.3Ω・cm(250V/mm)であった。
[製造例6]
製造例2において、アルミナ粒子の粒径を0.04μm、樹脂分の膜厚を0.3μmとした以外はすべて同様にしてキャリアFを得た。このキャリアの電気抵抗率のLogRは14.8Ω・cm(50V/mm)、 13.8Ω・cm(250V/mm)であった。
[製造例7]
製造例2において、さらにヘキサブトキシメチル化メラミンのトルエンとブタノール混合溶液(固形分量2部相当)を添加し、同様に被覆層を形成してキャリア粒子Gを得た。このキャリアの電気抵抗率のLogRは15.2Ω・cm(50V/mm)、13.8Ω・cm(250V/mm)であった。
[製造例8]
製造例2において、さらにテトラブトキシメチル化ベンゾグアナミンのトルエンとブタノール混合溶液(固形分量2部相当)を添加し、同様に被覆層を形成してキャリア粒子Hを得た。このキャリアの電気抵抗率のLogRは15.1Ω・cm(50V/mm)、13.7Ω・cm(250V/mm)であった。
[製造例9]
製造例2において、クエン酸に代えてアジピン酸を用いた以外はすべて同様にしてキャリアIを得た。このキャリアの電気抵抗率のLogRは14.6Ω・cm(50V/mm)、14Ω・cm(250V/mm)であった。
[製造例10]
製造例1において、樹脂分の膜厚を1.2μmとした以外はすべて同様にしてキャリアJを得た。このキャリアの電気抵抗率のLogRは14.6Ω・cm(50V/mm)、13.5Ω・cm(250V/mm)であった。
[製造例11]
製造例1において、粒径が0.8μmのアルミナ粒子を使用した以外はすべて同様にしてキャリアKを得た。このキャリアの電気抵抗率のLogRは14Ω・cm(50V/mm)、12.9Ω・cm(250V/mm)であった。
[製造例12]
製造例1においてアルミナ粒子を添加しないこと以外はすべて同様にしてキャリアLを得た。このキャリアの電気抵抗率のLogRは14.5Ω・cm(50V/mm)、13.5Ω・cm(250V/mm)であった。
[製造例13]
製造例12においてシリコーン樹脂を添加しないこと以外はすべて同様にしてキャリアMを得た。このキャリアの電気抵抗率のLogRは13.6Ω・cm(50V/mm)、12.3Ω・cm(250V/mm)であった。
[製造例14]
製造例12において、200℃での追加熱をせずに、キャリア粒子を得た。このキャリアNの電気抵抗率のLogRは10.5Ω・cm(50V/mm)、8.7Ω・cm(250V/mm)であった。
キャリア製造例をまとめたものを表1にしめす。
Figure 2005292717
[実施例1]
製造例1で作成したキャリアA93部とIPSIO Color8000用黒トナー7部を混合し、現像剤とし、これをIPSIO Color8000に装填して、画像面積率12%、文字画像チャートを用いて20万枚の連続プリント試験を行なった。
試験開始時、および、連続プリント10万枚及び20万終了時の現像剤を少量抜き出し、この現像剤中のキャリアの帯電量を測定した。また、10万枚及び20万枚終了時の画像の地肌汚れ、現像剤の帯電量を同様に評価した。
現像剤の帯電量は、現像装置のスリーブ上から少量の現像剤を採取し、公知のブローオフ法に基づいて行なった。
キャリアの樹脂分の膜厚は数式(1)から計算で求めた。
地肌汚れの評価は目視評価で4段階の評価とした。
スペント量は、現像剤から分離したキャリア1gをMEK、トルエンの1:1混合溶液10gに溶解し、その上澄み液を分光光度計にて320nm〜700nmの吸光度を測定し、その平均の吸光度を評価した。
評価結果を表2に示す。表中記載の記号は◎:大変良好、○:良好、△:若干不良、×:不良(×は許容不可のレベル)とした。
[実施例2〜9、比較例1〜5]
実施例1においてキャリアAに換えてキャリアB〜Nをそれぞれ用いて(2参照)、同様に現像剤とし、画像評価を行なった。結果を同様に表2に示す。
Figure 2005292717
本発明のキャリア抵抗率を測定するセルの概略斜視図である。
符号の説明
11 セル
12a,12b 平行平板電極
13 キャリア

Claims (12)

  1. アルミナ粒子を含有した静電潜像現像用キャリアであって、前記キャリアの芯材上の被覆層が、N−アルコキシアルキル化ポリアミドと、少なくとも、シラノール基および/または加水分解可能な基を有するシリコーンとの縮合物を有し、前記アルミナ粒子の粒径Dと、前記被覆層のアルミナ粒子を含まない場合の樹脂分の膜厚hとの比D/hが0.1〜1.0であることを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
  2. 前記被覆層のアルミナ粒子の含有量が5〜70%の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像用キャリア。
  3. 前記被覆層のアルミナ粒子の粒径が0.05μm以上1.0μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電潜像現像用キャリア。
  4. 前記被覆層の有するポリアミドがメトキシ化率20〜70%のN−メトキシメチル化ポリアミドを用いたことを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像用キャリア。
  5. 前記被覆層中に触媒として沸点が100℃以上である固体有機酸を含有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
  6. 前記被覆層中にメチロールメラミンを有することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
  7. 前記被覆層中にメチロールベンゾグアナミンを有することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
  8. 前記被覆層中に比抵抗が1×10-4〜1×107Ωcmの低抵抗物質を含有することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
  9. 前記被覆層の印加電界50V/mmにおける対数電気抵抗率LogRが14以上であり、250V/mmにおける対数電気抵抗率LogRが16以下であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
  10. 前記低抵抗物質が導電性カーボンであることを特徴とする請求項8に記載の静電潜像現像用キャリア。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリアと静電潜像現像用トナーとを有する静電潜像現像剤。
  12. 感光体と、この感光体の表面を帯電させる帯電ブラシと、前記感光体の表面に形成される静電潜像を請求項11記載の静電潜像現像剤を用いて現像する現像部と、前記感光体の表面に残存する現像剤を払拭するブレードとを具備することを特徴とするプロセスカートリッジ。
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