JP2005249237A - 空気調和機の室内ユニット - Google Patents

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Yoshikimi Tazumi
欣公 田積
Koichi Sakai
浩一 酒井
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Abstract

【課題】 吹出し風路各コーナー部から吹出した風は四方向に設けられた開口部目掛け吹き込むことにより通風抵抗が増大し、風量の低下および騒音の上昇につながる。すなわち、風量性能の低下と騒音の上昇という問題点を有している。
【解決手段】本実施例の吹出し端風路内ダクト7は各コーナー部の吹出し流を吹出し口へ抵抗とならずに吹出す構成となっている。すなわち、吹出し口の通風抵抗増大が殆どなく風量性能が向上する。また、これによる騒音低減の効果を得る。
【選択図】図3

Description

本発明は住宅などの空調に用いる空気調和機の室内ユニットに関する。
このような空気調和機の室内ユニットとして、特許文献1に記載されたものが知られている。すなわち、図11は、天井取付け型のこの種の室内ユニットを示すが、この室内ユニットは、下面側が開口する筺体1と、この筺体1内のほぼ中央部に配置される送風機2とを有する。筐体1は、概略は平面視で矩形状に形成されるとともに、詳細にはその四隅が斜め方向に形成された八角形状に形成されている。
また図示の室内ユニットは、筐体1の内周面に沿って配置される断熱材3と、この断熱材3よりも内周側における送風機2の周囲に沿って平面視で矩形状になるように配置される熱交換器4と、この熱交換器3よりも下方の部位に設けられるドレン皿5とを有する。ドレン皿5は、筐体1に対応して平面視で概略矩形状かつ詳細には八角形状に形成されている。ドレン皿5の中央部には、送風機2よりも下方の部位において、この送風機2のための吸込み口6が形成されている。ドレン皿5において、吸込み口6の周囲には、送風機2から送り出されかつ熱交換器4を通過した後の空気流のための吹出し口7が形成されている。この吹出し口7は、ドレン皿5の概略矩形状の四辺に沿った4箇所においてそれぞれ直線状に開口している。しかし、ドレン皿5の四隅の斜め方向に形成された部分では開口していない。図12に示すように、ドレン皿5の内部には、吹出し口7を形成するためのダクト8が形成されている。このダクト8は、ドレン皿5の内部において開口縁9を有する。
10はベルマウスで、ドレン皿5の吸込み口6と送風機2の吸入側とを結ぶように配置されるとともに、そのように配置されることで、熱交換器4の空気吸込み側通路と空気吹出し側通路とを区画するように構成されている。すなわち、ベルマウス10の内側に空気吸込み側通路が形成され、かつその外側に空気吹出し側通路が形成される。
このような構成において、送風機2を運転すると、室内の空気が吸込み口6からベルマウス8を通ってこの送風機2に吸込まれるとともに、送風機2から吐出された空気は、熱交換器4を通ることにより熱交換されたうえで、ベルマウス8の外側における空気吹出し側通路を通って、吹出し口7から室内に吹出される。
特開平10−19370号公報
ところが、送風機2からの空気はこの送風機2の周囲にほぼ一様に吐出されるが、上記のようにドレン皿5の四隅の斜め方向に形成された部分では吹出し口7が形成されていない。このため、図12に示すように、送風機2からドレン皿5の四隅に吐出された空気11は、ダクト8および吹出し口7の端部に向かって吹き込むように流れる。図12において、12は、四隅以外の矩形の四辺に向けて吐出された空気であるが、図示のように四隅からの空気11の吹き込みによって特にダクト8の端部における開口縁9の近傍の部分で空気12に乱れが生じる。これにより、局所的に空気流に乱れが生じて風量が低下したり、あるいは通風抵抗が増大したり、局所的な空気流の乱れや風速の増大を原因とする騒音が発生したりする。
そこで本発明は、上記従来の問題点を解決するもので、吹出し風路において室内ユニットのコーナー部からの吹き込み流による騒音の増加や風量性能の低下を防止した空気調和機の室内ユニットを提供することを目的とする。
この目的を達成するために本発明の空気調和機の室内ユニットは、送風機と、この送風機の周囲に沿って配置された熱交換器と、前記熱交換器よりも下方に設けられた平面視で矩形状のドレン皿と、前記ドレン皿よりも上側における熱交換器よりも外側の位置において前記矩形の四辺に沿って形成された、熱交換後の空気のための通気路と、前記通気路に連通するように、前記ドレン皿における熱交換器よりも外側の位置の矩形の四辺に沿って、前記矩形におけるコーナー部を除いて設けられた、熱交換後の空気のための吹出し口と、前記通気路における前記矩形のコーナー部に対応した部分を塞ぐ塞ぎ部材と、前記塞ぎ部材を貫通した状態で設けられて、前記通気路における塞ぎ板で塞がれたコーナーの部分から前記吹出し口への通風路を形成するためのダクトと、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、上記において、ダクトが、塞ぎ部材における上部かつ熱交換器から距離をおいた外側の位置に設けられていることが好適である。
本発明によれば、上記において、ダクトが、吹出し口よりも上側の位置へ向かう通風路を形成可能な横向きの開口と、下向きの分流用開口とを有することが好適である。
本発明によれば、上記において、ダクトと塞ぎ部材との接続部が曲面によって形成されていることが好適である。
本発明によれば、上記において、ダクトが、吹出し口へ向かう熱交換後の空気のための通気路の内部に突出して設けられるとともに、その突出部の断面形状が三角形状に形成され、かつ前記三角形の一辺が、前記吹出し口へ向かう熱交換後の空気の流れを案内する方向に形成されていることが好適である。
本発明によれば、上記において、三角形の一辺が、吹出し口へ向かう熱交換後の空気の流れを案内する曲線を描くように、ダクトの壁部が曲面で形成されていることが好適である。
本発明によれば、上記において、ダクトが長さの異なる複数の小通路に区画されていることが好適である。
本発明によれば、上記において、下向きの分流用開口は、ダクトの壁部に貫通状態で形成されたスリットにて構成されていることが好適である。
以上のように本発明によると、通気路における矩形のコーナー部に対応した部分を塞ぐ塞ぎ部材と、この塞ぎ部材を貫通した状態で設けられて、通気路における塞ぎ板で塞がれたコーナーの部分から吹出し口への通風路を形成するためのダクトとを具備するため、コーナーの部分からの空気流を、熱交換器から吹出し口へ向かう空気流への大きな抵抗とならないように導くことが可能となり、このため、吹出し口への通風抵抗を殆ど増大させることなく風量性能を向上させることができるうえに、これによる騒音低減の効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら、図11および図12において示した部材と同じ部材には同じ参照番号を付して、詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1の空気調和機の室内ユニットの分解斜視図である。断熱材3とドレン皿5とは、筐体1に合わせて、平面視で概略矩形状かつ詳細には八角形状に形成されている。21、22は、それぞれにおける四隅の斜め方向のコーナー部である。
図1〜図3に示すように、熱交換器4よりも外周側かつ断熱材3よりも内周側の部分には、熱交換器4によって熱交換された空気のための通気路23が形成されている。そして断熱材3と熱交換器4との間には、通気路23におけるコーナー部21、22に対応した部分25を塞ぐための塞ぎ板24が設けられている。そしてこの塞ぎ板24の中央部には、通気路23におけるコーナー部21、22に対応した部分25に流れ込んだ空気11を、室内ユニットの内部において、本来的に吹出し口7から吹出されるべき空気12の流れの抵抗とならない部分に導くためのダクト26が設けられている。
詳細には、ダクト26が、たとえばドレン皿5に形成された空気の吹出し口7における端部の開口縁を外れた位置などに向けて空気11を導き吹出させるような開口27を有することで、空気11の流れは、熱交換器4を通過した後に本来的に吹出し口7から吹出されるべき空気12の流れの抵抗とはならない。よって、吹出し口7における通風抵抗の増大や局所的な風速の増大による空気12の流れへの乱れの発生が殆どなく、風量性能が向上する。また、これによる騒音低減の効果を得ることもできる。
(実施の形態2)
図4に示すように、塞ぎ板24のダクト26が、この塞ぎ板24における上部で、しかも図1に示される熱交換器4よりも断熱材3に近い外側の位置に設けられている。また図4において、12は熱交換器4を水平方向に通過した後に流れの方向を変えて本来的に吹出し口7から下向きに吹出されるべき空気であるが、その一部がダクト26に衝突している。
このような構成であると、上記のように空気12の一部がダクト26に衝突しているが、ダクト26が上部の外側に設けられていることから、ごく一部のみの衝突にとどまるとともに、ダクト26の設置位置にもとづきその衝突力は大きなものとはならない。このため、空気12の流れに対する抵抗を増大させることがないように、コーナー部からダクト26を通った空気11の吹出し流を導くことが可能となる。すなわち、吹出し口7における通風抵抗の増大や局所的な風速の増大が殆どなく、風量性能が向上する。また、これによる騒音低減の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
図5に示すように、塞ぎ板24におけるダクト26よりも下側の位置の部分に、下向きに開口した分流吹出し口28が形成されている。29は、分流吹出し口28から吹出される空気を示す。なお、図5に示す例では、図4に示したものと同様に、ダクト26は、塞ぎ板24における上部で、しかも図1に示される熱交換器4よりも断熱材3に近い外側の位置に設けられている。
このような構成によれば、下向きの分流吹出し口28を設けることにより、ダクト26よりも下側の位置において下向きに吹出した方が抵抗が少なくなる空気29についてはその分流吹出し口28から吹出し、吹出し流が低抵抗となるダクト26から吹出した方が抵抗が少なくなる空気11については、吹出し風路内の空気流に対して低抵抗となる空気流を吹出し可能なダクト26から吹出す。また、これによって、四隅のコーナー部21、22からの吹出し流の風量が著しく増加する。したがって、実施の形態1及び2の効果が助長され、低騒音化と風量性能の向上とが図られる。
(実施の形態4)
図6に示すように、塞ぎ板24とダクト26との接続部20が、円弧状の断面を有するなどの曲面によって形成されている。
このような構成であると、図1の熱交換器4からコーナー部21、22に対応した部分25に吐出された空気11は、塞ぎ板24とダクト26との接続部20が曲面によって形成されていることで、円滑にダクト26の内部に導かれてその開口27から吹出される。このため、通風抵抗が増加することを抑制できる。そして、これにより、コーナー部21、22に対応した部分25から吹出す空気11の風量を著しく増加させることができる。したがって、実施の形態1、2、3の効果が助長され、低騒音化と風量性能の向上とが図られる。
(実施の形態5)
図7に示すように、塞ぎ板24は矩形状に形成され、ダクト26は、その通風部断面形状が、塞ぎ板24の上辺に対応した一辺と、塞ぎ板24の外側すなわち図1の断熱材3に近い方の側辺に対応した一辺とを二辺とする直角三角形状となるように構成されている。しかも、図示のように、塞ぎ板24の上辺に対応した一辺よりも、塞ぎ板24の外側の側辺に対応した一辺の方が長くなるような直角三角形状の断面になるように、ダクト26の形状が設定されている。30は、直角三角形の斜辺を形成するためのダクト26の壁部である。
このような構成であると、ダクト26によって、このダクト26から吹出される空気11の流れが、熱交換器4を通過した後に本来的に吹出し口7から吹出されるべき空気12の流れの抵抗とはならないようにすることができるのみならず、このダクト26における直角三角形の斜辺を形成するための壁部30は、本来的に吹出し口7から吹出されるべき空気12の流れを案内しやすい方向に形成されることになるため、この空気12の流れが壁部30に衝突しにくい。よって、本来的に吹出し口7から吹出されるべき空気12の流れについての抵抗を増大させることなしに、コーナー部21、22に対応した部分25から吹出される空気11の流れを導くことが可能となる。したがって、実施の形態1、2、3、4の効果が助長され、低騒音化と風量性能の向上とを図ることができる。
(実施の形態6)
図7のものと同様の構成であるが、図8に示すように、熱交換器4を水平方向に通過した後に流れの方向を変えて本来的に吹出し口7から下向きに吹出されるべき空気12の流れの方向に対応して、直角三角形の斜辺により形成された壁部30が、ダクト26の内部に向けて突出する形状の曲面によって形成されている。
このような構成によれば、直角三角形の斜辺により形成された壁部30が、空気12の流れの方向に対応した曲面によって形成されているため、空気12の流れについての抵抗が増大することなく、コーナー部21、22に対応した部分25から吹出される空気11の流れを導くことが可能となる。したがって、特に実施の形態5の効果が助長され、低騒音化と風量性能の向上とを図ることができる。
(実施の形態7)
図9に示すように、塞ぎ板24における上部かつ外側の位置に設けられたダクト26を任意の数の小通路31、32に区画し、たとえば図示のように上下二つの小通路31、32に区画して、空気11が分離して吹出すように構成されている。各小通路31、32の通路長さは、任意に設定することができる。ここでは、上側の小通路31の方が下側の小通路32よりも通路長さが長くなるように構成されている。
このような構成であると、図1における吹出し口7の開口に向けて任意の吹出し流分布形態で空気11を吹出すことが可能となるため、抵抗が増大することなしに、コーナー部21、22に対応した部分25からの空気11をより均一に導くことが可能となる。したがって、実施の形態1〜6の効果が助長され、低騒音化と風量性能の向上とを図ることができる。
(実施の形態8)
図10に示すように、塞ぎ板24における上部かつ外側の位置に設けられたダクト26を構成する下側の壁部33に任意の数のスリット34が貫通状態で形成されている。スリット34の方向も任意であるが、図示のようにダクト26の通気方向と直交する方向に細長く形成するのが好適である。
このような構成であると、ダクト26の先端の開口27から空気11を横向きに吹出させることができるのみならず、そのスリット34から空気11を下向きに吹出させることができるため、これらの空気11と本来的に吹出し口7から下向きに吹出されるべき空気12とが、空気12の流れに対する抵抗を増大させることなく均一に混合した状態で、吹出し口7からの吹出し流となることを実現できる。したがって、実施の形態1〜7の効果が助長され、低騒音化と風量性能の向上とを図ることができる。
本発明の空気調和機の室内ユニットは、コーナーの部分からの空気流を、熱交換器から吹出し口へ向かう空気流への大きな抵抗とならないように導くことが可能となり、このため、吹出し口への通風抵抗を殆ど増大させることなく風量性能を向上させることができるうえに、これによる騒音低減の効果を得ることができるものであって、住宅などの空調に用いる空気調和機の室内ユニットとして好適である。
本発明の実施の形態1の空気調和機の室内ユニットの分解斜視図 同空気調和機の室内ユニットの吹出し部付近の拡大底面図 同空気調和機の室内ユニットの吹出し部付近の拡大斜視図 本発明の実施の形態2の空気調和機の室内ユニットにおけるダクトの拡大斜視図 本発明の実施の形態3の空気調和機の室内ユニットにおけるダクトの拡大斜視図 本発明の実施の形態4の空気調和機の室内ユニットにおけるダクトの拡大斜視図 本発明の実施の形態5の空気調和機の室内ユニットにおけるダクトの拡大斜視図 本発明の実施の形態6の空気調和機の室内ユニットにおけるダクトの拡大斜視図 本発明の実施の形態7の空気調和機の室内ユニットにおけるダクトの拡大斜視図 本発明の実施の形態8の空気調和機の室内ユニットにおけるダクトの拡大斜視図 従来の空気調和機の室内ユニットの分解斜視図 同空気調和機の室内ユニットにおける吹出し部付近の拡大斜視図
符号の説明
2 送風機
4 熱交換器
5 ドレン皿
7 吹出し口
21 コーナー部
22 コーナー部
23 通気路
24 塞ぎ板
26 ダクト

Claims (8)

  1. 送風機と、
    この送風機の周囲に沿って配置された熱交換器と、
    前記熱交換器よりも下方に設けられた平面視で矩形状のドレン皿と、
    前記ドレン皿よりも上側における熱交換器よりも外側の位置において前記矩形の四辺に沿って形成された、熱交換後の空気のための通気路と、
    前記通気路に連通するように、前記ドレン皿における熱交換器よりも外側の位置の矩形の四辺に沿って、前記矩形におけるコーナー部を除いて設けられた、熱交換後の空気のための吹出し口と、
    前記通気路における前記矩形のコーナー部に対応した部分を塞ぐ塞ぎ部材と、
    前記塞ぎ部材を貫通した状態で設けられて、前記通気路における塞ぎ板で塞がれたコーナーの部分から前記吹出し口への通風路を形成するためのダクトと、
    を具備することを特徴とする空気調和機の室内ユニット。
  2. ダクトは、塞ぎ部材における上部かつ熱交換器から距離をおいた外側の位置に設けられていることを特徴とする請求項1記載の空気調和機の室内ユニット。
  3. ダクトは、吹出し口よりも上側の位置へ向かう通風路を形成可能な横向きの開口と、下向きの分流用開口とを有することを特徴とする請求項1または2記載の空気調和機の室内ユニット。
  4. ダクトと塞ぎ部材との接続部が曲面によって形成されていることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項記載の空気調和機の室内ユニット。
  5. ダクトは、吹出し口へ向かう熱交換後の空気のための通気路の内部に突出して設けられるとともに、その突出部の断面形状が三角形状に形成され、かつ前記三角形の一辺が、前記吹出し口へ向かう熱交換後の空気の流れを案内する方向に形成されていることを特徴とする請求項2記載の空気調和機の室内ユニット。
  6. 三角形の一辺が、吹出し口へ向かう熱交換後の空気の流れを案内する曲線を描くように、ダクトの壁部が曲面で形成されていることを特徴とする請求項5記載の空気調和機の室内ユニット。
  7. ダクトは長さの異なる複数の小通路に区画されていることを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項記載の空気調和機の室内ユニット。
  8. 下向きの分流用開口は、ダクトの壁部に貫通状態で形成されたスリットにて構成されていることを特徴とする請求項3記載の空気調和機の室内ユニット。
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