JP2005248997A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 変位軸周りの軸受での摩耗や焼き付きを効果的に防止できるとともに、これらの軸受の寿命低下を最大限に抑えることができるトロイダル型無段変速機を提供する。
【解決手段】 本発明のトロイダル型無段変速機は、パワーローラ6とトラニオン4との間に設けられ、パワーローラ6に加わるスラスト方向の荷重を支承する第1の軸受7と、変位軸5とパワーローラ6との間に設けられた第2の軸受30とを備え、第1の軸受7は、内輪7aと、外輪7bと、これら内輪および外輪の軌道面上で転動する複数の転動体8と、これらの複数の転動体8を転動自在に保持する保持器9とを備え、変位軸5の第2の軸部5bと保持器9とが一体に形成されるとともに、トラニオン4側から第1の軸受7へ潤滑油を供給する第1の油路52と、第2の軸受30と第1の油路52とを連通させる第2の油路54とを有している。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明のトロイダル型無段変速機は、パワーローラ6とトラニオン4との間に設けられ、パワーローラ6に加わるスラスト方向の荷重を支承する第1の軸受7と、変位軸5とパワーローラ6との間に設けられた第2の軸受30とを備え、第1の軸受7は、内輪7aと、外輪7bと、これら内輪および外輪の軌道面上で転動する複数の転動体8と、これらの複数の転動体8を転動自在に保持する保持器9とを備え、変位軸5の第2の軸部5bと保持器9とが一体に形成されるとともに、トラニオン4側から第1の軸受7へ潤滑油を供給する第1の油路52と、第2の軸受30と第1の油路52とを連通させる第2の油路54とを有している。
【選択図】 図1
Description
本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機に関する。
図5は、一般的なトロイダル型無段変速機の要部を示すものであり、トルク入力軸としての回転軸1の周囲には、それぞれの内周面同士を互いに対向させた入力側ディスク2と出力側ディスク3とが回転自在に支持されている。この場合、入力側ディスク2は、回転軸1の軸方向への移動が可能となるように、回転軸1に対して駆動結合され、一方、出力側ディスク3は、入力側ディスク2から離れる方向への移動が制限されるように、入力側ディスク2と対向して取り付けられている。
また、入力側ディスク2と出力側ディスク3との間には、両ディスク2,3の中心軸に対し捻れの位置にある枢軸(図示しない)を中心として揺動するトラニオン4が設けられている。このトラニオン4には変位軸5が設けられ、この変位軸5の周囲には、入力側ディスク2と出力側ディスク3との間に挟持された状態で回転自在に支持されたパワーローラ6が設けられている。さらに、パワーローラ6とトラニオン4との間には、このパワーローラ6に加わるスラスト方向の荷重を支承するスラスト転がり軸受(スラスト玉軸受)7が設けられている。
入力側ディスク2および出力側ディスク3の内周面2a,3aはそれぞれ断面が円弧状の凹面であり、パワーローラ6の周面(トラクション面)6aは球面状の凸面であり、この周面6aと内周面2a,3aとが互いに当接している。スラスト転がり軸受7は、パワーローラ6によって形成される内輪7aと、外輪7bと、内輪7aおよび外輪7bの転動面に保持されている複数の転動体8と、これら複数の転動体8を転動自在に保持する保持器9とを備えている。言い換えると、パワーローラ6の大端面(転動面)6bにスラスト転がり軸受7の内輪軌道が形成されるとともに、外輪7bの内側面(転動面)19にスラスト転がり軸受7の外輪軌道が形成されている。また、この場合、前記内輪軌道および前記外輪軌道は、転動体8を案内するために、パワーローラ6の大端面6b上および外輪7bの内側面19上にそれぞれ対向して周方向に形成された円形状の溝22,24によって構成されている。そして、転動体8は、パワーローラ6と外輪7bとに挟持されて周方向に転動し、また、これらの転動体8がそれぞれ溝22,24に沿って適切な間隔を保ちつつ転動するように、保持器9が組み合わされる。
上記構成のトロイダル型無段変速機においては、入力側ディスク2が回転すると、パワーローラ6を介して出力側ディスク3が逆回転するため、回転軸1に入力された回転運動は、逆回転運動として出力側ディスク3へと伝達されて取り出される。この際、パワーローラ6の周面6aが入力側ディスク2の外周付近と出力側ディスク3の中心付近とにそれぞれ当接するように変位軸5の傾斜角度を変化させると、回転軸1から出力側ディスク3と連結される出力ギアへの増速が行なわれ、これとは逆に、パワーローラ6の周面6aが入力側ディスク2の中心付近と出力側ディスク3の外周付近とにそれぞれ当接するように変位軸5の傾斜角度を変化させると、回転軸1から前記出力ギアへの減速が行なわれる。更に、両者の中間の変速比についても、変位軸5の傾斜角度を適当に調節することにより、ほぼ無段階に得ることができる。なお、変位軸5(パワーローラ6の回転軸)の傾斜角度は、前記枢軸を中心としたトラニオン4の揺動に応じて変化する。
このように、トロイダル型無段変速機は、2枚のディスク2,3の中間にパワーローラ6を挟み込み、トラクションドライブによって大きな接線力を伝えることにより動力伝達を行なう。そのため、パワーローラ6には接線力の2倍の大きなラジアル荷重が作用する。従来、このラジアル荷重を支持する方法としては、内輪を形成するパワーローラ6の内周面とトラニオン4に組み付けられた変位軸5との間にラジアルニードル軸受30を配置し、このラジアルニードル軸受30を介して変位軸5によりパワーローラ6を支持するようにしている。
しかし、パワーローラ6に作用するラジアル荷重は非常に大きく、また、パワーローラ6自体も2枚のディスク2,3の押し付け力により内径が変化(内周側が変形)するため、パワーローラ6の内周面と変位軸5との間に設けられたラジアルニードル軸受30が早期剥離を起こし、寿命が低下するという問題があった。そのため、これを防ぐべく、ラジアルニードル軸受30にクラウニングを設けたり(例えば特許文献1参照)、ラジアルニードル軸受30の寸法を大きくしたりしなければならない。しかしながら、このように、変位軸5の軸受部のみに対策を施しても、軸受部全体の寿命低下を効果的に抑えることは難しい。
そこで、変位軸5と保持器9とを一体にすることが考えられる。すなわち、変位軸5と保持器9とが一体に形成されていると、変位軸5は、パワーローラ6によって形成される内輪7aと同じ向きに回転するため、互いの相対回転数すなわち応力の繰り返し数は、従来の変位軸に比べて半減する。そのため、変位軸5の軸受部の寿命低下を最大限に且つ効果的に抑えることが可能になる。
ところで、変位軸5と保持器9とを一体にする場合には、これらに関与するラジアルニードル軸受30およびスラスト転がり軸受7において摩耗や焼き付きが起こり易く、そのため、ラジアルニードル軸受30およびスラスト転がり軸受7への潤滑を考慮しなければならない。
すなわち、一般に、トロイダル型無段変速機において、スラスト転がり軸受7の転動体8は、ディスク2,3の押付け力によるパワーローラ6の変形や接線力によるパワーローラ6の偏心により、内外輪7a,7bとの接触位置がそれぞれ異なり、そのため、公転速度も異なる。したがって、保持器9と転動体8との間では、互いの接触により大きな摩擦力が働くが、これに加えて変位軸5と保持器9とを一体にすると、ラジアルニードル軸受30およびスラスト転がり軸受7において摩耗や焼き付きが起こり易くなる。
また、変位軸5と保持器9とが一体になっている場合、保持器9とパワーローラ6とが同一部材によって形成され且つ転動体8を収容する保持器9のポケット部が疲労強度の大きい変位軸5と同一部材によって形成されていると、転動体8と保持器9との接触により、転動体8の摩耗や焼き付きが起こるという問題もある。
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、変位軸周りの軸受での摩耗や焼き付きを効果的に防止できるとともに、これらの軸受の寿命低下を最大限に抑えることができるトロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載のトロイダル型無段変速機は、それぞれの内周面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対し捻れの位置にある枢軸を中心として揺動するトラニオンと、このトラニオンに設けられた変位軸と、この変位軸の周囲に軸受部を介して回転自在に支持された状態で、前記第1のディスクと第2のディスクとの間に挟持されたパワーローラと、このパワーローラと前記トラニオンとの間に設けられ、パワーローラに加わるスラスト方向の荷重を支承する第1の軸受と、前記変位軸と前記パワーローラとの間に設けられた第2の軸受とを備え、前記変位軸は、前記トラニオンに支持される第1の軸部と、第1の軸部に対して偏心し且つ前記パワーローラを支持する第2の軸部とから成り、前記第1の軸受は、前記パワーローラの大端面によってその軌道が形成される内輪と、外輪と、これら内輪および外輪の軌道面上で転動する複数の転動体と、これらの複数の転動体を転動自在に保持する保持器とを備えて成るトロイダル型無段変速機であって、前記変位軸の前記第2の軸部と前記保持器とが一体に形成されるとともに、前記トラニオン側から前記第1の軸受へ潤滑油を供給する第1の油路と、前記第2の軸受と前記第1の油路とを連通させる第2の油路とを有していることを特徴とする。
この請求項1に記載された発明においては、変位軸の第2の軸部と保持器とが一体に形成されているため、第1の軸受の寿命低下の抑制は勿論のこと、第2の軸受の寿命低下をも最大限に抑えることができる。また、トラニオン側から第1の軸受へ潤滑油を供給する第1の油路と、第2の軸受と第1の油路とを連通させる第2の油路とが設けられているため、第1の軸受と第2の軸受とを効果的且つ十分に潤滑することができ、これらの軸受での摩耗や焼き付きを防止することができる。
また、請求項2に記載のトロイダル型無段変速機は、請求項1に記載された発明において、前記第2の油路は、前記転動体を収容する保持器のポケット部の径方向内側に複数設けられていることを特徴とする。
この請求項2に記載された発明においては、前記第2の油路が前記転動体を収容する保持器のポケット部の径方向内側に複数設けられているため、潤滑油を第2の軸受へと最短距離で迅速に供給することができるとともに、第2の軸受を満遍なく潤滑することができる。
また、請求項3に記載のトロイダル型無段変速機は、それぞれの内周面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対し捻れの位置にある枢軸を中心として揺動するトラニオンと、このトラニオンに設けられた変位軸と、この変位軸の周囲に軸受部を介して回転自在に支持された状態で、前記第1のディスクと第2のディスクとの間に挟持されたパワーローラと、このパワーローラと前記トラニオンとの間に設けられ、パワーローラに加わるスラスト方向の荷重を支承する第1の軸受と、前記変位軸と前記パワーローラとの間に設けられた第2の軸受とを備え、前記変位軸は、前記トラニオンに支持される第1の軸部と、この第1の軸部に対して偏心し且つ前記パワーローラを支持する第2の軸部とから成り、前記第1の軸受は、前記パワーローラの大端面によってその軌道が形成される内輪と、外輪と、これら内輪および外輪の軌道面上で転動する複数の転動体と、これらの複数の転動体を転動自在に保持する保持器とを備えて成るトロイダル型無段変速機であって、前記保持器は、本体と、前記転動体を収容するポケット部とから成り、前記本体は前記変位軸の前記第2の軸部と一体に形成されるとともに、前記ポケット部は前記第2の軸部と別体に形成されていることを特徴とする。
この請求項3に記載された発明においては、保持器の本体が変位軸の第2の軸部と一体に形成されているため、第1の軸受の寿命低下の抑制は勿論のこと、第2の軸受の寿命低下をも最大限に抑えることができる。また、保持器のポケット部が第2の軸部と別体に形成されているため、変位軸(第2の軸部)の疲労強度を大きく確保しつつ、ポケット部での転動体の摩耗および焼き付きを防止することができる。
なお、請求項3に記載されたトロイダル型無段変速機においては、請求項4に記載されるように、前記トラニオン側から前記第1の軸受へ潤滑油を供給する第1の油路と、前記第2の軸受と前記第1の油路とを連通させる第2の油路とを更に有していることが望ましい。これにより、請求項1と同様の作用効果を得ることができる。また、請求項3に記載されたトロイダル型無段変速機においては、請求項5に記載されるように、前記第2の油路が前記ポケット部の径方向内側に複数設けられていることが望ましい。これにより、請求項2と同様の作用効果を得ることができる。
本発明のトロイダル型無段変速機は、保持器の少なくとも本体と変位軸の第2の軸部とが一体に形成される構成において、トラニオン側から第1の軸受へ潤滑油を供給する第1の油路と、第2の軸受と第1の油路とを連通させる第2の油路とを設けることにより、あるいはこれに代え又はこれに加えて、保持器の本体を変位軸の第2の軸部と一体に形成し且つ保持器のポケット部を変位軸の第2の軸部と別体に形成することにより、変位軸周りの軸受での摩耗や焼き付きを効果的に防止できるとともに、これらの軸受の寿命低下を最大限に抑えることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明の特徴は、変位軸の形状および潤滑形態を改良した点にあり、その他の構成および作用は前述した従来の構成および作用と同様であるため、以下においては、本発明の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分については、図5と同一の符号を付してその詳細な説明を省略することにする。
図1および図2は本発明の第1の実施形態を示している。図示のように、トラニオン4には変位軸5が設けられている。この変位軸5の周囲には、入力側ディスク2と出力側ディスク3(共に図1には図示しない)との間に挟持された状態で回転自在に支持されたパワーローラ6が設けられている。さらに、パワーローラ6とトラニオン4との間には、このパワーローラ6に加わるスラスト方向の荷重を支承する第1の軸受としてのスラスト転がり軸受(スラスト玉軸受)7が設けられている。スラスト転がり軸受7は、パワーローラ6の周面6aを外周に形成している内輪7aと、外輪7bと、内輪7aおよび外輪7bの転動面に保持されている複数の転動体8と、この複数の転動体8を転動自在に保持する保持器9とを備えている。保持器9は、図2に示すように、転動体8を収容保持するポケット55を周方向に沿って複数有している。
また、変位軸5は、互いに平行で且つ偏心した第1の軸部5aと第2の軸部5bとから構成されている。この場合、第1の軸部5aは、外輪7と一体的に形成されており、そしてトラニオン4の内孔の内側に軸受32を介して支持されている。一方、第2の軸部5bは、保持器9と一体に形成されており、その周囲に第2の軸受としてのラジアルニードル軸受30を介してパワーローラ6を支持している。
トラニオン4は、その両側の折れ曲がり壁部60,60により、パワーローラ6を収容するための凹状のポケット部Pを形成している。また、各折れ曲がり壁部60,60の外側面には、各枢軸4a,4aが互いに同心的に設けられている。なお、これらの枢軸4a,4aはそれぞれ、図示しない一対の支持板に対して揺動自在および軸方向に変位自在に支持されている。また、トラニオン4の一端部(図1の左端部)には駆動ロッド50が結合されるとともに、この駆動ロッド50の中間部外周面には図示しない駆動ピストンが固設されており、該駆動ピストンは図示しない駆動シリンダ内に油密に嵌装されている。
また、本実施形態においては、トラニオン4側からスラスト転がり軸受7へ潤滑油を供給する第1の油路52が設けられている。この第1の油路52は、トラニオン4の長手方向(図1の左右方向)に沿って延びる第1の通路52aと、この第1の通路52aと垂直にトラニオン4に形成された第2の通路52bと、外輪7bのざぐり底面によって形成された第3の通路52cと、第2の軸部5bと外輪7bとの間に確保された空間によって形成される第4の通路52dとを有している。
また、本実施形態においては、ラジアルニードル軸受30と第1の油路52(第4の通路52d)とを連通させる第2の油路54が設けられている。特に、本実施形態において、第2の油路54は、保持器9のポケット55の径方向内側に複数設けられている。
したがって、このような構成では、図示しない前記駆動シリンダ内の油が、図1に矢印で示すように、第1の油路52を通じてスラスト転がり軸受7へと供給されるとともに、第2の油路54を通じてラジアルニードル軸受30へと供給される。
以上説明したように、本実施形態では、変位軸5の第2の軸部5bと保持器9とが一体に形成されているため、スラスト転がり軸受7の寿命低下の抑制は勿論のこと、ラジアルニードル軸受30の寿命低下をも最大限に抑えることができる。また、トラニオン4側からスラスト転がり軸受7へ潤滑油を供給する第1の油路52と、ラジアルニードル軸受30と第1の油路52とを連通させる第2の油路54とが設けられているため、スラスト転がり軸受7とラジアルニードル軸受30とを効果的且つ十分に潤滑することができ、これらの軸受7,30での摩耗や焼き付きを防止することができる。
また、本実施形態では、第2の油路54が保持器9のポケット55の径方向内側に複数設けられているため、潤滑油をラジアルニードル軸受30へと最短距離で迅速に供給することができるとともに、ラジアルニードル軸受30を満遍なく潤滑することができる。
図3は本発明の第2の実施形態を示している。図示のように、本実施形態において、保持器9は、本体9aと、本体9aと別体で且つ転動体8を収容するポケット部9b(ポケット55を有する)とから成る。また、本体9aは第2の軸部5bと一体に形成されるとともに、ポケット部9bは第2の軸部5bと別体に形成されている。なお、第1の実施形態のような油路52,54は形成されていない。
このような構成では、保持器9の本体9aが変位軸5の第2の軸部5bと一体に形成されているため、スラスト転がり軸受7の寿命低下の抑制は勿論のこと、ラジアルニードル軸受30の寿命低下をも最大限に抑えることができる。また、保持器9のポケット部9bが変位軸5の第2の軸部5bと別体に形成されているため、第2の軸部5bの疲労強度を大きく確保しつつ、ポケット部9bでの転動体8の摩耗および焼き付きを防止することができる。
図4は本発明の第3の実施形態を示している。図示のように、本実施形態は、第1の実施形態と第2の実施形態とを組み合わせた形態を成している。すなわち、保持器9は、本体9aと、本体9aと別体で且つ転動体8を収容するポケット部9bとから成る。また、本体9aは第2の軸部5bと一体に形成されるとともに、ポケット部9bは第2の軸部5bと別体に形成されている。更に、トラニオン4側からスラスト転がり軸受7へ潤滑油を供給する第1の油路52と、ラジアルニードル軸受30と第1の油路52(第4の通路52d)とを連通させ且つポケット部9bの径方向内側に設けられた複数の第2の油路54とが設けられている。
したがって、このような構成によれば、前述した第1の実施形態および第2の実施形態の両方の作用効果を得ることができる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることは言うまでもない。例えば、油路52,54の位置および数は、前述した実施形態で設定された位置および数に限定されず、任意の位置および数を設定することができる。
本発明は、シングルキャビティ型やダブルキャビティ型など、様々なタイプのトロイダル型無段変速機に適用することができる。
2 入力側ディスク
3 出力側ディスク
4 トラニオン
5 変位軸
5a 第1の軸部
5b 第2の軸部
6 パワーローラ
7 スラスト転がり軸受(第1の軸受)
7a 内輪
7b 外輪
8 転動体
9 保持器
9a 本体
9b ポケット部
30 ラジアルニードル軸受(第2の軸受)
52 第1の油路
52 第2の油路
3 出力側ディスク
4 トラニオン
5 変位軸
5a 第1の軸部
5b 第2の軸部
6 パワーローラ
7 スラスト転がり軸受(第1の軸受)
7a 内輪
7b 外輪
8 転動体
9 保持器
9a 本体
9b ポケット部
30 ラジアルニードル軸受(第2の軸受)
52 第1の油路
52 第2の油路
Claims (5)
- それぞれの内周面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対し捻れの位置にある枢軸を中心として揺動するトラニオンと、このトラニオンに設けられた変位軸と、この変位軸の周囲に軸受部を介して回転自在に支持された状態で、前記第1のディスクと第2のディスクとの間に挟持されたパワーローラと、このパワーローラと前記トラニオンとの間に設けられ、パワーローラに加わるスラスト方向の荷重を支承する第1の軸受と、前記変位軸と前記パワーローラとの間に設けられた第2の軸受とを備え、前記変位軸は、前記トラニオンに支持される第1の軸部と、第1の軸部に対して偏心し且つ前記パワーローラを支持する第2の軸部とから成り、前記第1の軸受は、前記パワーローラの大端面によってその軌道が形成される内輪と、外輪と、これら内輪および外輪の軌道面上で転動する複数の転動体と、これらの複数の転動体を転動自在に保持する保持器とを備えて成るトロイダル型無段変速機において、
前記変位軸の前記第2の軸部と前記保持器とが一体に形成されるとともに、前記トラニオン側から前記第1の軸受へ潤滑油を供給する第1の油路と、前記第2の軸受と前記第1の油路とを連通させる第2の油路とを有していることを特徴とするトロイダル型無段変速機。 - 前記第2の油路は、前記転動体を収容する保持器のポケット部の径方向内側に複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。
- それぞれの内周面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対し捻れの位置にある枢軸を中心として揺動するトラニオンと、このトラニオンに設けられた変位軸と、この変位軸の周囲に軸受部を介して回転自在に支持された状態で、前記第1のディスクと第2のディスクとの間に挟持されたパワーローラと、このパワーローラと前記トラニオンとの間に設けられ、パワーローラに加わるスラスト方向の荷重を支承する第1の軸受と、前記変位軸と前記パワーローラとの間に設けられた第2の軸受とを備え、前記変位軸は、前記トラニオンに支持される第1の軸部と、この第1の軸部に対して偏心し且つ前記パワーローラを支持する第2の軸部とから成り、前記第1の軸受は、前記パワーローラの大端面によってその軌道が形成される内輪と、外輪と、これら内輪および外輪の軌道面上で転動する複数の転動体と、これらの複数の転動体を転動自在に保持する保持器とを備えて成るトロイダル型無段変速機において、
前記保持器は、本体と、前記転動体を収容するポケット部とから成り、前記本体は前記変位軸の前記第2の軸部と一体に形成されるとともに、前記ポケット部は前記第2の軸部と別体に形成されていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。 - 前記トラニオン側から前記第1の軸受へ潤滑油を供給する第1の油路と、前記第2の軸受と前記第1の油路とを連通させる第2の油路とを更に有していることを特徴とする請求項3に記載のトロイダル型無段変速機。
- 前記第2の油路は、前記ポケット部の径方向内側に複数設けられていることを特徴とする請求項4に記載のトロイダル型無段変速機。
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Legal Events
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