JP2005248217A - 生成形体の製造方法、および焼結体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】成形処理後、成形型を抜く工程を不要にすることで、例えば複雑な形状の成形品であっても精度よく成形することができるなどの様々な利点を得られるようにすること。
【解決手段】粉体を含んだ流動体を合成樹脂からなる成形型に充填し、高速遠心成型法を用いて成形処理(n2)して生成形体を形成し、該成形処理後、上記生成形体を収めた成形型を有機溶媒を用いて溶解する溶解処理(n3)を施して上記成形型を除去し、上記生成形体を取り出した後、焼結処理を施す。
【選択図】図1
【解決手段】粉体を含んだ流動体を合成樹脂からなる成形型に充填し、高速遠心成型法を用いて成形処理(n2)して生成形体を形成し、該成形処理後、上記生成形体を収めた成形型を有機溶媒を用いて溶解する溶解処理(n3)を施して上記成形型を除去し、上記生成形体を取り出した後、焼結処理を施す。
【選択図】図1
Description
この発明は、セラミック製品や金属製品をえるための生成形体の製造方法、および焼結体の製造方法に関する。
近年、セラミック等の粉末を含んだ成形品には、電子部品などの精度が要求されるものや、複雑な形状のものが多い。このような成形品の代表的な製造方法として、例えば射出成形がある。しかし、射出成形では、合わせた型を開いて成形品を取り出すため、成形品が複雑な形状である場合、型を抜く工程において、成形品が破損してしまうというおそれがある。
また、型を抜き易くするため、射出成形用の型は、抜き勾配等を考慮して設計されなければならない。このため、そのような型を用いて製造される成形品は、その形状が制約される。
また、型を抜き易くするため、射出成形用の型は、抜き勾配等を考慮して設計されなければならない。このため、そのような型を用いて製造される成形品は、その形状が制約される。
一方、上述するような電子部品などの精密品の製造に適している成形処理の方法として、高速遠心成形法が提案されている。
中でも、下記、特許文献1における高速遠心成形法による生成形体の製造方法は、粉体を含んだ泥漿を割型に充填して、高速遠心機にかけるものであって、割型と該割型を収容する枠との間に蝋、あるいは低融点合金を充填して、成形中に泥漿が割型の隙間から漏洩することを防止している。
中でも、下記、特許文献1における高速遠心成形法による生成形体の製造方法は、粉体を含んだ泥漿を割型に充填して、高速遠心機にかけるものであって、割型と該割型を収容する枠との間に蝋、あるいは低融点合金を充填して、成形中に泥漿が割型の隙間から漏洩することを防止している。
しかし、このような高速遠心成形法では、型を外す前段で、割型と該割型を収容する枠との間に充填した蝋、又は低融点合金を除去しなければならないため、手間を要し、改良の余地がある。
しかも、割型を使用しているので、上述した射出成形法による場合と同様に型抜きの際に、成形品が破損するおそれがある。
すなわち、上述のように成形に割型を用いれば、例えば図14に示したように、成形品36の一部が破損するおそれがある。図14はボルトを得るための成形品の成形例を示しており、精度を要する螺子山36aが成形型34、34を抜く際に、破損してしまう。
その上、図14に示したように、成形処理後の成形品36の側面には、一対の割型34、34の合わせ目であるパーティングライン35が残ってしまう。このため、成形品によっては、機能面や外観面において問題が生じるおそれもある。
そこで本発明は、成形処理後、成形型を抜く工程を不要にすることで、例えば複雑な形状の成形品であっても精度よく成形することができるなどの様々な利点を得られるようにすることを目的とする。
本発明の生成形体の製造方法は、粉体を含んだ流動体を、成形型に充填し、成形処理して、生成形体を形成し、該成形処理後、上記生成形体を収めた成形型を溶解する溶解処理を施して上記成形型を除去し、上記生成形体を取り出すことを特徴とする。
上記粉体には、ステンレス合金、カルボニル鉄、チタン合金、その他の金属合金粉末、或いは、チタンアルミニウムなどの金属間化合物粉末、アルミナ粉末、ジルコニア、炭化ケイ素、コージエライト、炭化タングステン、窒化アルミニウム、べリリア、マグネシア磁器などのセラミック粉末など、或いは、これらを混合した微細な粉末からなるものを使用できる。
また、上記成形処理は、射出成形、高速遠心成形法、鋳込み成形、加圧鋳込み成形などが採用できる。
中でも、高速遠心成形法を採用すれば、常温で成形できる、成形条件の設定が容易である、などの数々の利点を有する。
中でも、高速遠心成形法を採用すれば、常温で成形できる、成形条件の設定が容易である、などの数々の利点を有する。
上記流動体は、生成形体の原料となる粉体に対し採用する成形処理に適した流動性をもたせるために必要に応じて液体やバインダなどを混合させたものである。
また、上記溶解処理は、例えば、加熱による溶融処理、光による溶融処理、さらには、溶媒による溶解処理など、上記成形型を溶解する処理である。
また、本発明の生成形体の製造方法では、上記成形処理を、生成形体に対して中空部を形成する中子を入れて行うと、様々な形状の生成形体を得ることができる。
上記成形型には、一体型を用いるとよい。高速遠心成形法で成形する場合でも蝋や低融点合金が不要となる。
上記生成形体の製造方法により製造した生成形体に対しては、中焼結処理、及び本焼結処理を施せば、焼結体を形成することができる。
上記中焼結処理は、流動体にバインダを含んだ場合、このバインダを除去する処理であって、この中焼結処理において成形型を除去し、成形時に中子を使用した場合はバインダに加えてその中子を除去することも可能である。
また、上記記成形型が合成樹脂製であれば、上記溶解処理を有機溶媒で溶解させて行うことができる。そして、中子も合成樹脂製であれば、有機溶媒により、成形型とともに、溶融できる。
上記有機溶媒には、メチレンクロライド、ぎ酸、酢酸メチル、アセトン、熱エチルアルコール、トリクレン、アクリルをはじめその他の有機溶媒として、塩化メチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、テトラヒドロフラン等を採用することができる。
上記有機溶媒には、メチレンクロライド、ぎ酸、酢酸メチル、アセトン、熱エチルアルコール、トリクレン、アクリルをはじめその他の有機溶媒として、塩化メチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、テトラヒドロフラン等を採用することができる。
また、上記成形型を、合成樹脂で形成する場合は、例えば、有機溶媒を上記ぎ酸、或いはトリクレンとすれば、合成樹脂を酢酸ビニル樹脂、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラールなどで形成すると溶解する。以下同様に、酢酸メチルに対しては、酢酸ビニル、塩化ビニル酢酸ビニル共重合が溶解し、アクリル、パラフィンに対しては、メチレンクロライドが溶解し、熱エチルアルコールに対しては、酢酸ビニル樹脂が溶解する。
この発明の生成形体の製造方法によれば、流動体を成形型で成形した後、溶解処理により成形型を除去して生成形体を取り出すため、これまでのように成形品を成形型から抜き取る脱型処理が不要である。よって、生成形体は、逆勾配や、アンダーカットを有した、従来の成形方法では製造不可能であった形状であっても成形することができる。
また、脱型工程が不要であるため、生成形体を成形型から取り出す際に、生成形体が崩れてしまうという事態を防止できる。このため、例えば電子部品や螺子等の精密な部分を有する部品の製造に好適な製法となる。
また、この発明の焼結体の製造方法によれば、上述のように精度の高い生成形体から製造できるので、所望通りの焼結体を確実に造ることができるという効果を得られる。
この発明の一実施形態を、以下図面を用いて説明する。
図1は焼結体を製造するための工程を示す工程図であり、焼結体の原料としての粉体を含む流動体20(図4、図6参照)を得るための混合処理(ステップn1)、該混合処理(ステップn1)で得た流動体20から生成形体22(図8、図9参照)を得るための成形処理(ステップn2)、該成形処理(ステップn2)に用いた成形型16(図3、図4参照)を溶解する溶解処理(ステップn3)、該溶解処理(ステップn3)を経て取り出された生成形体22を中焼結して粉体とともに混合されたバインダを除去する中焼結処理(ステップn4)、該中焼結処理(ステップn4)を経た中焼結体29(図11参照)に対し、所望の形状になるように切削加工する切削処理(ステップn5)、該切削処理(ステップn5)を経て所望の形状になった中焼結体29に対し焼結を施す本焼結処理(ステップn6)を有する。
図1は焼結体を製造するための工程を示す工程図であり、焼結体の原料としての粉体を含む流動体20(図4、図6参照)を得るための混合処理(ステップn1)、該混合処理(ステップn1)で得た流動体20から生成形体22(図8、図9参照)を得るための成形処理(ステップn2)、該成形処理(ステップn2)に用いた成形型16(図3、図4参照)を溶解する溶解処理(ステップn3)、該溶解処理(ステップn3)を経て取り出された生成形体22を中焼結して粉体とともに混合されたバインダを除去する中焼結処理(ステップn4)、該中焼結処理(ステップn4)を経た中焼結体29(図11参照)に対し、所望の形状になるように切削加工する切削処理(ステップn5)、該切削処理(ステップn5)を経て所望の形状になった中焼結体29に対し焼結を施す本焼結処理(ステップn6)を有する。
上記成形処理(ステップn2)では、例えば射出成形法、高速遠心成形法などの成形材料としての流動体20を型内で固める様々な成形法を採用できるが、この例では、高速遠心成形法を採用する。
すなわち、上記流動体20は、金属粉体からなる粉体を含み、高速遠心成形法に適した泥漿を得るべくアルコールや水などの液体とバインダなど必要材料を混合[ステップn1(図1参照)]したものである。
また、この例では成形型16には、合成樹脂のものを用いた例を説明する。
図2は、このような焼結体の製造方法によって形成され得る焼結体の一例としてのディーゼルエンジン用の燃料噴射ノズル11(以下、ノズル11という)の一部破断側面図である。
このノズルは、ノズル11の軸方向に穿設された中空の内孔部12と、この内孔部12の先端に設けられたテーパコーン状のシート部13と、このシート部13の先端に設けられた円筒内壁面14a及び半球面14bからなるホール部14とを有している。そして、上記ホール部14の半球面14bには、放射状に延びる複数の噴孔15が形成されている。
このような形状のノズル11を形成するためには、図3に示したような成形型16と図4に示したような中子17を用いる。
上記成形型16は、一体型であって、アクリルで形成し、有底円筒状に形成され、上端外周部には、鍔部16aが形成されている。
上記中子17は、アクリル製であって、上記内孔部12を形成する幹部17aと、上記噴孔15を形成する複数本の枝部17b…と、これら枝部17bの先端に形成するとともに、複数本の枝部17b…を一体化し、成形型16の内底面に定置されるリング状の接地部17cを有している。
中子17の上部には、上記接地部17cを成形型16の内底面に接地した状態の中子17を保持する中子保持部材19を取り付けている。なお、中子保持部材19は、上記成形型16、および上記中子17と同じアクリルで形成している。
また、図中19aは、上記流動体20を注入する貫通孔であり、19bは、中子17の保持位置を規制する鍔部である。
また、図中19aは、上記流動体20を注入する貫通孔であり、19bは、中子17の保持位置を規制する鍔部である。
これら成形型16と中子17を用いての成形処理(ステップn2)は図4に示したように行う。すなわち、上記中子保持部材19を取り付けた中子17を成形型16内に挿入し[図4(a)]、中子17の接地部17cを成形型16内の内底面に接地させ、中子保持部材19の鍔部19bを成形型16の上端部に当接させる[図4(b)]。
次に、中子保持部材19における貫通孔19aから流動体20を注入して図4(c)に示すごとく、流動体20を成形型16内に充填する。
続いて、流動体20を充填した成形型16を図5に示すごとく高速遠心機24における回転アーム24a端部に枢着された保持枠18に嵌め込んで取り付ける。
図6は、成形型16を保持枠18に取り付けた状態を示す断面図である。
保持枠18は、円板状の底面部材18aと、該底面部材18aを着脱可能に取り付ける円筒状の外周側面部材18bとで構成している。上記着脱はボルト18cの螺合により行う。
図6は、成形型16を保持枠18に取り付けた状態を示す断面図である。
保持枠18は、円板状の底面部材18aと、該底面部材18aを着脱可能に取り付ける円筒状の外周側面部材18bとで構成している。上記着脱はボルト18cの螺合により行う。
上記成形型16は、その外周部を保持枠18の内周部に密着した状態で取り付けられる。成形型16は、一体型で形成しているため、高速遠心機24を駆動しても、例えば成形型を割型で形成した場合のように、一対の割型どうしを接触させたときにできる隙間が存在しないため、流動体20が成形型16の外側へ漏洩することはない。このため、別途、漏洩を防止するために成形型16と保持枠18との間に蝋等を充填するような手間は不要である。
そして、高速遠心機24を駆動し、回転アーム24aを回転させると、保持枠18には遠心力Fが作用するため、保持枠18は、図7(a)に示したように底面部材18aを下にした状態から図7(b)に示したように底面部材18aを水平に上げた状態に姿勢を変更する。このような、回転を所定時間継続させて、流動体20に対して成形型16の底面方向に遠心力Fを作用させる。
このような高速遠心成形法による成形処理(ステップn2)の後は、保持枠18から成形型16を取り外す。遠心力Fにより成形型16が保持枠18に対して強固に嵌着して取り外しが困難な場合は、図8に示したように保持枠18の底面部材18aを取り外して、例えば棒状の部材23などにより成形型16を押し上げれば、成形型16を容易に取り出すことができる。
成形処理(ステップn2)後の成形型16内は、図9(a)に示したように、上部に上澄み液21が浮き上がり、下部に流動体20中の粉体などの成分が沈降した状態となって、生成形体22が形成される。
成形処理(ステップn2)後の成形型16内は、図9(a)に示したように、上部に上澄み液21が浮き上がり、下部に流動体20中の粉体などの成分が沈降した状態となって、生成形体22が形成される。
上澄み液21を捨てた後、次の溶解処理(ステップn3)に移行する。該溶解処理(ステップn3)は、図10に示したように上記生成形体22を成形型16ごと、例えばメチレンクロライドなどの有機溶媒37を貯液した処理槽38中に浸漬させて行う。いわゆる、溶媒脱脂である。
なお、上記溶解処理(ステップn3)では、生成形体22が崩れたり変形したりしない限り、有機溶媒37を撹拌流動せしめたり、超音波を併用したりする等、溶解を促進する手段を用いることも可能である。
上記溶解処理(ステップn3)を行うことにより、アクリル製である成形型16、中子17、および中子保持部材19は、溶解させられ、このとき、流動体20が上記有機溶媒37に溶けるバインダ等の粒子を含む場合には、その粒子も溶解させられる。
このように溶解処理(ステップn3)を経ると、図9(b)に示したごとく生成形体22を取り出すことができる。
つまり、生成形体22を成形型16から物理的に取り出す脱型処理が不要である。
つまり、生成形体22を成形型16から物理的に取り出す脱型処理が不要である。
続いて、中焼結処理(ステップn4)に移行する。この中焼結処理(ステップn4)では、上記溶解処理(ステップn3)で取り出した生成形体22を真空炉内でおよそ120度/時の昇温速度で約700度程度まで上昇させて、加熱処理し、流動体20中に混合したバインダなどの粒子を除去する。いわゆる脱脂である。
また、上記溶解処理(ステップn3)で、中子17が完全に除去できずに残留していても、この中焼結処理(ステップn4)によって中子17を完全に除去することができる。
なお、上記成形型16、中子17、および中子保持部材19、又はこれらのうちの少なくともいずれか一つが上記中焼結処理(ステップn4)において溶融できる材質である場合は、その中焼結処理(ステップn4)で除去してもよい。
続いて、切削処理(ステップn5)に移行する。すなわち、上記ノズル11の形状にすべく図11に示したように中焼結体29に対して切削加工を行う。つまり、中子17の接地部17c対応部位の近傍を含む不要部位と、その他内側の不要部位とを適宜切削して噴孔15を露出させるとともに、所望の形状に形成する。
そして最後に、切削処理(ステップn5)を経た中焼結体29に対して本来の焼結温度(例えば1300〜1400度位)で加熱処理する本焼結処理(ステップn6)に移行し、焼結体としてのノズル11を得る(図2参照)。
なお、切削処理(ステップn5)と本焼結処理(ステップn6)とは、順序を入れ替えるもよい。
なお、切削処理(ステップn5)と本焼結処理(ステップn6)とは、順序を入れ替えるもよい。
焼結体としてのノズル11は、以上のようにして製造されるので、次のような様々な効果を得ることができる。
すなわち、生成形体22の取り出しは、溶解処理(ステップn3)で成形型16などを溶解して行うので、成形型16を生成形体22から分離して外すこれまでの脱型処理が不要である。
このため、脱型を考慮した形に拘束されることなく、いわゆる逆勾配、アンダーカットを有するような様々な形の生成形体を得ることができる。
すなわち、生成形体22の取り出しは、溶解処理(ステップn3)で成形型16などを溶解して行うので、成形型16を生成形体22から分離して外すこれまでの脱型処理が不要である。
このため、脱型を考慮した形に拘束されることなく、いわゆる逆勾配、アンダーカットを有するような様々な形の生成形体を得ることができる。
また、成形型16に力を加えて外すのではないため、生成形体22が脱型時に損傷してしまうことを防ぐことができる。
つまり、複雑な形状、精密な形状の生成形体22を確実に得ることができる。
つまり、複雑な形状、精密な形状の生成形体22を確実に得ることができる。
その上、成形型16には、脱型のための押し出しピンが不要である。つまり、成形型16の構成が簡素であるとともに、押し出しピンで押し出したときに出来るピンの跡が残ることもない。
さらに、成形体16には一体型を用いるので割型を用いたときのように流動体20の漏洩防止手段を講ずる必要がない。この結果、工程の省略等の利点が得られる。
また、パーティングラインが出来ないので製品形状の精度を高めることができる。
また、パーティングラインが出来ないので製品形状の精度を高めることができる。
成形処理(ステップn2)は、高速遠心成形法で行うので、常温で成形できる、成形処理(ステップn2)後にできた上澄み液21を再利用できるので経済的である、成形条件の設定が容易である、などのメリットを有する。
また、成形処理(ステップn2)では、中子17を利用するので、中空部を有する複雑な形状の生成形体22であっても形成できる。そしてこの中子17は合成樹脂で形成したので、成形型16の溶解処理(ステップn3)と同時に容易に溶解除去でき、成形処理(ステップn2)後に力をかけて分解する必要がないので破壊するおそれがなく、寸法精度の高い生成形体22を確実に得られる。
また、この発明の構成と、上記一形態の構成との対応において、この発明の焼結体は、上記一形態のディーゼルエンジン用噴射ノズル11に対応するも、この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではない。
例えば、前記溶解処理(ステップn3)は熱や光によって行うことができる。熱で行う場合には、成形型16がアクリルの場合、例えば200度程度で行うとよい。また、成形処理(ステップn2)は射出成形で行うもよい。
さらに例えば、以下に示す金属製品の製造方法にも適用できる。
図12は、高速遠心成形法で金属製品の一例としてのボルトを製造する場合の成形型31を示しており、この成形型31は、上面が開口した有底筒状をなし、生成形体22に対応した形状のキャビティ32を有する一体型である。
なお、前述した一実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略した。以下の実施形態についても、前述した一実施形態と同様の構成について同一の符号を付してその説明を省略する。
図12は、高速遠心成形法で金属製品の一例としてのボルトを製造する場合の成形型31を示しており、この成形型31は、上面が開口した有底筒状をなし、生成形体22に対応した形状のキャビティ32を有する一体型である。
なお、前述した一実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略した。以下の実施形態についても、前述した一実施形態と同様の構成について同一の符号を付してその説明を省略する。
このような一体型である成形型31を使用すれば、上述したように溶解処理(ステップn3)によって、成形型31のみ除去して生成形体22を取り出すことができる。
すなわち、図14に示したように成形型34に割型を使用した場合のように、一対の割型34、34を物理的に分離させてボルト36を取り出す必要がない。このため、螺子山36aが破損してしまうこともない。
すなわち、図14に示したように成形型34に割型を使用した場合のように、一対の割型34、34を物理的に分離させてボルト36を取り出す必要がない。このため、螺子山36aが破損してしまうこともない。
次に、図13(a)は、射出成形法で金属製品の一例としてのミニチュア軸受け25の外輪25a[図13(b)参照]を製造する場合の成形型27を示している。軸受け25は図13(b)に示したように先端部が円錐形をした軸部材26を回転可能に受けるもので、リング状の内周面にはボール25bが摺動する凹溝25cを有している。
このため、上記成形型27は、上記外輪25aの外形を成形する外形を成形する外形成形部27aと、該外形成形部27aの内側に位置して上記凹溝25cを有する形状に成形する内形成形部27bとを有し、成形する生成形体に対応した形状のキャビティ27cを有した一体型である。
上記成形型27を用いて、キャビティ27c内に射出成形用に調製した流動体を射出する成形処理(ステップn2)を施した後、溶解処理(ステップn3)を行えば、成形型27のみを溶解して、外輪25a用の生成形体(図
示せず)を取り出すことができる。
示せず)を取り出すことができる。
すなわち、上記ミニチュア軸受け25の外輪25aのように、これまでの射出成形では成形が不可能であった形状であっても、脱型工程を行う必要がないため、容易に成形型27から外輪25a用の生成形体(図示せず)を取り出すことができる。
そして、上記取り出した生成形体に上記ステップn4以降の処理を施せば、上述例のミニチュア軸受け25の外輪25aのようなこれまで塑性加工によって製造していた細かな製品でも、簡単、且つ高精度に製造できる。
塑性加工で製造されていた金属製品の他、鍛造等で製造されていた製品も本発明の製造方法で製造が可能である。
塑性加工で製造されていた金属製品の他、鍛造等で製造されていた製品も本発明の製造方法で製造が可能である。
成形品の要求される寸法精度や使用目的に応じて、成形型には、一体型に限らず割型を使用するもよい。
11…ディーゼルエンジン用燃料噴射ノズル(焼結体)
16、27、31…成形型
17…中子
20…流動体
22、30…生成形体
37…有機溶媒
16、27、31…成形型
17…中子
20…流動体
22、30…生成形体
37…有機溶媒
Claims (6)
- 粉体を含んだ流動体を成形型に充填し、成形処理して生成形体を形成し、
該成形処理後、上記生成形体を収めた成形型を溶解する溶解処理を施して上記成形型を除去し、上記生成形体を取り出す
生成形体の製造方法。 - 前記成形処理を高速遠心成形法により行う
請求項1に記載の生成形体の製造方法。 - 前記成形型が一体型である
請求項1、又は請求項2に記載の生成形体の製造方法。 - 前記成形処理を、生成形体に対して中空部を形成する中子を入れて行う
請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の生成形体の製造方法。 - 請求項1から請求項4のうちのいずれか一項に記載の生成形体の製造方法で製造した生成形体に対し、中焼結処理、及び本焼結処理を順に施す
焼結体の製造方法。 - 前記成形型を合成樹脂で形成するとともに、
前記溶解処理を有機溶媒による溶解で行う
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の生成形体の製造方法、又は請求項5に記載の焼結体の製造方法。
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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