JP2005007445A - ネジ穴を有する鋳物の作製方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ネジ穴を有する鋳物を作製するに際し、鋳物を製作後に機械加工にてネジ穴を設ける別途の工程を経る必要がなく、また鋳造する度に鋳込み用ナットを準備する必要もなく、鋳造工程の中で、同時に直接ネジ穴を有する鋳物を作製する方法を提供する。
【解決手段】鋳物5にネジ穴5aを設けるためのボルト3として、鋳物5の材料より融点が高い材料を用いて作製されたものを使用する。鋳型1内に発泡材2を入れてボルト3の先端側の周りを囲み、金属を流し込まない領域に砂4を入れてボルト3の基部側を砂4で固め、ボルト3全体を支持する。次に、発泡材2を入れた領域に金属を流し込んで固化する。そして、鋳型1から砂4を取り出し、ボルト3をネジ山に沿って外す。
【選択図】 図1
【解決手段】鋳物5にネジ穴5aを設けるためのボルト3として、鋳物5の材料より融点が高い材料を用いて作製されたものを使用する。鋳型1内に発泡材2を入れてボルト3の先端側の周りを囲み、金属を流し込まない領域に砂4を入れてボルト3の基部側を砂4で固め、ボルト3全体を支持する。次に、発泡材2を入れた領域に金属を流し込んで固化する。そして、鋳型1から砂4を取り出し、ボルト3をネジ山に沿って外す。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋳造物にネジ穴を設けるに際し、鋳造物を作製後に機械加工によりネジ穴加工を行ったり、鋳造の都度鋳込み用ナットを用意する必要がなく、鋳造物を作製する際に同時に直接ネジ穴が成形されるようにした鋳造物の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、金属を溶かして鋳型に流し込んで鋳造物を成形する鋳造技術が知られており、この技術で成形された各種の部品が用いられている(例えば、特許文献1乃至5)。
【0003】
ところで、鋳物にネジ穴を設ける方法として、鋳造物を成形した後に機械加工によりネジ穴を設ける方法がある。図2は、鋳物にネジ穴を設ける従来の方法を説明するための概念図である。この従来の方法は、図2に示すように、型6内に金属を流してそのまま固化させて成形した鋳物7に、ドリル8を図の矢印の方向に回転させて進行させることで穴を開け、その後、タップ9で穴の内側面にネジ溝を切ってネジ穴7aを設ける方法である。この方法は、ネジ穴7aが小径の場合によく用いられている。
【0004】
一方、ネジ穴が大径の場合には、所定のネジ穴が設けられた鋳込み用ナットを埋め込んで鋳込み、結果として鋳物にネジ穴を設ける方法がある。図3は、鋳込み用ナットを用いて鋳造することでネジ穴を有する鋳物を作製する方法を説明するための概念図で、(a)は鋳込む前の状態、(b)は鋳込んだ後の状態を示した図である。所定のネジ穴10aを有する鋳込み用ナット10を鋳造の度に用意し、図3(a)に示すように、発泡スチロールなどの発泡材12で鋳込み用ナット10を囲んで型11に入れ、鋳込み用ナット10のネジ穴10aが開口する面側に砂13を入れて固める。そして、図3(b)に示すように、発泡材12を入れた領域に金属を流し込んで固化させて鋳物14を得る。この際、鋳物14に埋め込んだ鋳込み用ナット10にネジ穴10aが設けられているので、結果として鋳物14にネジ穴10aを設けたことになる。
【0005】
【特許文献1】
特開平07−144665号公報
【特許文献2】
特開平09−001520号公報
【特許文献3】
特開2000−145387号公報
【特許文献4】
特開2000―312962号公報
【特許文献5】
特開2002−078263号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図2に示した方法では、鋳造物を作製した後に機械加工により穴開け作業を行うために別工程を経なければならず、鋳物を鋳造場所から機械加工を行う場所に移動させることが必要となり、その分手間がかかる、という課題がある。
一方、図3に示した方法では、所望のネジ穴の口径に応じた鋳込み用ナット10を、鋳造を行う度に用意する必要があり、しかも、その鋳込み用ナット10は鋳物と一体となるので、繰り返し用いることができない、という課題がある。また、鋳込み用ナット10は所定の幅を有するので、ネジ穴を設ける箇所に制約があり、必ずしも所望の位置に設けることができない、という課題がある。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑み、ネジ穴を有する鋳物を作製するに際し、鋳物を製作後に機械加工にてネジ穴を設ける2工程を経る必要がなく、また鋳造する度に鋳込み用ナットを準備する必要もなく、鋳造工程の中で、同時に直接ネジ穴を有する鋳物を作製する方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、ネジ穴を有する鋳物の作製方法において、上記鋳物の融点より高い融点の材料を用いてボルトを作製し、該ボルトの基部側を型材に保持するとともに、形成すべきネジ穴に対応する長さに上記ボルトの先端側を鋳型内に挿入する第一工程と、上記挿入したボルト先端側を含む鋳型内に金属を流し込んで上記鋳物を得る第二工程と、上記鋳物から上記ボルトをネジ山に沿って外す第三工程とを順に行うことを特徴とする。
前記第一工程において、前記鋳型内に発泡材を充填してボルトを鋳型内に挿入する際にその先端側を該発泡材で囲むように構成すれば好ましい。
【0009】
本発明によれば、鋳物にネジ穴を設けるためのボルトとして、鋳物の素材の融点よりも高融点の材料で作製されたものを用い、ボルトの先端側を鋳物からネジ山に沿って抜くことによりネジ穴を有する鋳物を作製することができ、鋳物に機械加工を施す必要がない。また、鋳込み用ボルトは再度使用できるので、同じ口径の鋳込み用ボルトを多数準備する必要がない。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態のネジ穴を有する鋳物の作製方法を説明するための概略図で、(a)〜(c)はそれぞれ各工程の概略を示した断面図である。
【0011】
第一工程として、図1(a)に示すように、砂,粘度或いは石膏などで成型すべき鋳造物に対応する空間を内部に形成した鋳型1を作製する。この際、ボルト3の基部側を砂等で形成した型材4に保持し、ボルト3の先端側を所定の長さに鋳型1内に挿入する。さらに、本実施例では、鋳型1内の空間に発泡スチロールなどの発泡材2を入れ、挿入したボルト3の先端側がその発泡材2にて囲まれるようにボルト3を配設する。すなわち、鋳型1で発泡材2が入らない領域には砂等の型材4が入れられ、発泡材2で囲まれていない部分(基部側)のボルト3の周りを砂で固める。これにより、ボルト3全体を水平に保って支持する。なお、発泡材2に差し込むボルト3の先端側は、成型すべき鋳造物に形成するネジ穴のサイズに実質的に一致する径と長さになる。
ここで、ボルト3は、第二工程で流し込む金属類(例えば鉄)の融点より融点が高い材料、例えばモリブデンとかタングステンなどを用いてネジ山を形成して作製されたものである。なお、ボルト3の一部を発泡材2に挿し込んで鋳型1に入れても良い。
【0012】
次に、第二工程として、鋳型1で発泡材2を入れた領域に、ボルト3の融点より融点が低い金属類を溶かして流し込み、図1(b)に示すように鋳物5として固化させる。この際、発泡材2は溶融金属内で溶解する。
最後に、第三工程として、鋳型1の一部の砂等で成る型材4を砕いて脱型し、図1(c)に示すようにネジを外す要領でネジ山に沿って鋳物5からボルト3を外す。
【0013】
以上のように、本発明の実施の形態では、鋳物材料の金属より融点の高い金属材料で作製したボルトを用いているので、第二工程で流し込んだ金属類の温度の影響でボルト3が熔解することはない。従って、固化後、成型した鋳物から表面にネジ山を形成したボルト3を捩じりながら外すことで、ネジ穴5aを有する鋳物5を得ることができる。また、ボルト3は、鋳物を成型した後引き抜くことになるので、繰り返し用いることができ、従来の技術のように、その都度鋳込み用ナットを準備する必要がない。また、鋳込み用ナットを用いないので、ネジ穴を設ける箇所が、鋳込み用ナットの大きさで制限されることはない。さらに、鋳造した後にその場でボルト3を外すことでネジ穴5aを有する鋳物5を得ることができるので、改めてネジ穴を設けるために機械加工を行う必要がない。よって、鋳物にネジ穴を設けるための機械加工を行う場所に鋳物を移動させる必要がないので、手間がかからなくなる。
【0014】
本発明は、上記した事項に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲で種々変更が可能であり、それらも本発明の範囲に含まれることはいうまでもない。
【0015】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように、本発明によれば、鋳物にネジ穴を設けるためのボルトとして、融点が鋳物、すなわち流し込む金属材料の融点より高い材料で作製されたものを用いることにより、流し込んだ金属材料の熱でボルトが鋳物に溶着することがなく、固化後、ボルトをネジ山に沿って外すことで、ネジ穴を有する鋳物を得ることができる。しかも鋳込み用ナットを用いないので、その都度鋳込み用ナットを準備する必要がない。また、改めてネジ穴を設けるための機械加工を行う必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るネジ穴を有する鋳物の作製方法を説明するための概略図で、(a)乃至(c)はそれぞれ各工程の概略を示した断面図である。
【図2】鋳物にネジ穴を設ける従来の第1の方法を説明するための概念図である。
【図3】鋳込み用ナットを用いてネジ穴を有する鋳物を作製する従来の第2の方法を説明するための概念図で、(a)は鋳込む前の状態、(b)は鋳込んだ後の状態をそれぞれ示した図である。
【符号の説明】
1,6,11 鋳型
2,12 発泡材
3 ボルト
4,13 砂等の型材
5,7,14 鋳物
5a,7a,10a ネジ穴
8 ドリル
9 タップ
10 鋳込み用ナット
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋳造物にネジ穴を設けるに際し、鋳造物を作製後に機械加工によりネジ穴加工を行ったり、鋳造の都度鋳込み用ナットを用意する必要がなく、鋳造物を作製する際に同時に直接ネジ穴が成形されるようにした鋳造物の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、金属を溶かして鋳型に流し込んで鋳造物を成形する鋳造技術が知られており、この技術で成形された各種の部品が用いられている(例えば、特許文献1乃至5)。
【0003】
ところで、鋳物にネジ穴を設ける方法として、鋳造物を成形した後に機械加工によりネジ穴を設ける方法がある。図2は、鋳物にネジ穴を設ける従来の方法を説明するための概念図である。この従来の方法は、図2に示すように、型6内に金属を流してそのまま固化させて成形した鋳物7に、ドリル8を図の矢印の方向に回転させて進行させることで穴を開け、その後、タップ9で穴の内側面にネジ溝を切ってネジ穴7aを設ける方法である。この方法は、ネジ穴7aが小径の場合によく用いられている。
【0004】
一方、ネジ穴が大径の場合には、所定のネジ穴が設けられた鋳込み用ナットを埋め込んで鋳込み、結果として鋳物にネジ穴を設ける方法がある。図3は、鋳込み用ナットを用いて鋳造することでネジ穴を有する鋳物を作製する方法を説明するための概念図で、(a)は鋳込む前の状態、(b)は鋳込んだ後の状態を示した図である。所定のネジ穴10aを有する鋳込み用ナット10を鋳造の度に用意し、図3(a)に示すように、発泡スチロールなどの発泡材12で鋳込み用ナット10を囲んで型11に入れ、鋳込み用ナット10のネジ穴10aが開口する面側に砂13を入れて固める。そして、図3(b)に示すように、発泡材12を入れた領域に金属を流し込んで固化させて鋳物14を得る。この際、鋳物14に埋め込んだ鋳込み用ナット10にネジ穴10aが設けられているので、結果として鋳物14にネジ穴10aを設けたことになる。
【0005】
【特許文献1】
特開平07−144665号公報
【特許文献2】
特開平09−001520号公報
【特許文献3】
特開2000−145387号公報
【特許文献4】
特開2000―312962号公報
【特許文献5】
特開2002−078263号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図2に示した方法では、鋳造物を作製した後に機械加工により穴開け作業を行うために別工程を経なければならず、鋳物を鋳造場所から機械加工を行う場所に移動させることが必要となり、その分手間がかかる、という課題がある。
一方、図3に示した方法では、所望のネジ穴の口径に応じた鋳込み用ナット10を、鋳造を行う度に用意する必要があり、しかも、その鋳込み用ナット10は鋳物と一体となるので、繰り返し用いることができない、という課題がある。また、鋳込み用ナット10は所定の幅を有するので、ネジ穴を設ける箇所に制約があり、必ずしも所望の位置に設けることができない、という課題がある。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑み、ネジ穴を有する鋳物を作製するに際し、鋳物を製作後に機械加工にてネジ穴を設ける2工程を経る必要がなく、また鋳造する度に鋳込み用ナットを準備する必要もなく、鋳造工程の中で、同時に直接ネジ穴を有する鋳物を作製する方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、ネジ穴を有する鋳物の作製方法において、上記鋳物の融点より高い融点の材料を用いてボルトを作製し、該ボルトの基部側を型材に保持するとともに、形成すべきネジ穴に対応する長さに上記ボルトの先端側を鋳型内に挿入する第一工程と、上記挿入したボルト先端側を含む鋳型内に金属を流し込んで上記鋳物を得る第二工程と、上記鋳物から上記ボルトをネジ山に沿って外す第三工程とを順に行うことを特徴とする。
前記第一工程において、前記鋳型内に発泡材を充填してボルトを鋳型内に挿入する際にその先端側を該発泡材で囲むように構成すれば好ましい。
【0009】
本発明によれば、鋳物にネジ穴を設けるためのボルトとして、鋳物の素材の融点よりも高融点の材料で作製されたものを用い、ボルトの先端側を鋳物からネジ山に沿って抜くことによりネジ穴を有する鋳物を作製することができ、鋳物に機械加工を施す必要がない。また、鋳込み用ボルトは再度使用できるので、同じ口径の鋳込み用ボルトを多数準備する必要がない。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態のネジ穴を有する鋳物の作製方法を説明するための概略図で、(a)〜(c)はそれぞれ各工程の概略を示した断面図である。
【0011】
第一工程として、図1(a)に示すように、砂,粘度或いは石膏などで成型すべき鋳造物に対応する空間を内部に形成した鋳型1を作製する。この際、ボルト3の基部側を砂等で形成した型材4に保持し、ボルト3の先端側を所定の長さに鋳型1内に挿入する。さらに、本実施例では、鋳型1内の空間に発泡スチロールなどの発泡材2を入れ、挿入したボルト3の先端側がその発泡材2にて囲まれるようにボルト3を配設する。すなわち、鋳型1で発泡材2が入らない領域には砂等の型材4が入れられ、発泡材2で囲まれていない部分(基部側)のボルト3の周りを砂で固める。これにより、ボルト3全体を水平に保って支持する。なお、発泡材2に差し込むボルト3の先端側は、成型すべき鋳造物に形成するネジ穴のサイズに実質的に一致する径と長さになる。
ここで、ボルト3は、第二工程で流し込む金属類(例えば鉄)の融点より融点が高い材料、例えばモリブデンとかタングステンなどを用いてネジ山を形成して作製されたものである。なお、ボルト3の一部を発泡材2に挿し込んで鋳型1に入れても良い。
【0012】
次に、第二工程として、鋳型1で発泡材2を入れた領域に、ボルト3の融点より融点が低い金属類を溶かして流し込み、図1(b)に示すように鋳物5として固化させる。この際、発泡材2は溶融金属内で溶解する。
最後に、第三工程として、鋳型1の一部の砂等で成る型材4を砕いて脱型し、図1(c)に示すようにネジを外す要領でネジ山に沿って鋳物5からボルト3を外す。
【0013】
以上のように、本発明の実施の形態では、鋳物材料の金属より融点の高い金属材料で作製したボルトを用いているので、第二工程で流し込んだ金属類の温度の影響でボルト3が熔解することはない。従って、固化後、成型した鋳物から表面にネジ山を形成したボルト3を捩じりながら外すことで、ネジ穴5aを有する鋳物5を得ることができる。また、ボルト3は、鋳物を成型した後引き抜くことになるので、繰り返し用いることができ、従来の技術のように、その都度鋳込み用ナットを準備する必要がない。また、鋳込み用ナットを用いないので、ネジ穴を設ける箇所が、鋳込み用ナットの大きさで制限されることはない。さらに、鋳造した後にその場でボルト3を外すことでネジ穴5aを有する鋳物5を得ることができるので、改めてネジ穴を設けるために機械加工を行う必要がない。よって、鋳物にネジ穴を設けるための機械加工を行う場所に鋳物を移動させる必要がないので、手間がかからなくなる。
【0014】
本発明は、上記した事項に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲で種々変更が可能であり、それらも本発明の範囲に含まれることはいうまでもない。
【0015】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように、本発明によれば、鋳物にネジ穴を設けるためのボルトとして、融点が鋳物、すなわち流し込む金属材料の融点より高い材料で作製されたものを用いることにより、流し込んだ金属材料の熱でボルトが鋳物に溶着することがなく、固化後、ボルトをネジ山に沿って外すことで、ネジ穴を有する鋳物を得ることができる。しかも鋳込み用ナットを用いないので、その都度鋳込み用ナットを準備する必要がない。また、改めてネジ穴を設けるための機械加工を行う必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るネジ穴を有する鋳物の作製方法を説明するための概略図で、(a)乃至(c)はそれぞれ各工程の概略を示した断面図である。
【図2】鋳物にネジ穴を設ける従来の第1の方法を説明するための概念図である。
【図3】鋳込み用ナットを用いてネジ穴を有する鋳物を作製する従来の第2の方法を説明するための概念図で、(a)は鋳込む前の状態、(b)は鋳込んだ後の状態をそれぞれ示した図である。
【符号の説明】
1,6,11 鋳型
2,12 発泡材
3 ボルト
4,13 砂等の型材
5,7,14 鋳物
5a,7a,10a ネジ穴
8 ドリル
9 タップ
10 鋳込み用ナット
Claims (2)
- ネジ穴を有する鋳物の作製方法において、
上記鋳物の融点より高い融点の材料を用いて作製したボルトを、該ボルトの基部側を型材に保持するとともに、形成すべきネジ穴に対応する長さに上記ボルトの先端側を鋳型内に挿入する第一工程と、
上記挿入したボルト先端側を含む鋳型内に金属を流し込んで上記鋳物を得る第二工程と、
上記鋳物から上記ボルトをネジ山に沿って外す第三工程と、を順に行うことを特徴とするネジ穴を有する鋳物の作製方法。 - 前記第一工程において、前記鋳型内に発泡材を充填し、前記ボルトを鋳型内に挿入する際にその先端側を該発泡材で囲むことを特徴とする、請求項1に記載のネジ穴を有する鋳物の作製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003175490A JP2005007445A (ja) | 2003-06-19 | 2003-06-19 | ネジ穴を有する鋳物の作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003175490A JP2005007445A (ja) | 2003-06-19 | 2003-06-19 | ネジ穴を有する鋳物の作製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005007445A true JP2005007445A (ja) | 2005-01-13 |
Family
ID=34098663
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003175490A Pending JP2005007445A (ja) | 2003-06-19 | 2003-06-19 | ネジ穴を有する鋳物の作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005007445A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007247067A (ja) * | 2006-03-15 | 2007-09-27 | Doniar Sa | Liga技術における単層又は複数層の金属構造の製造方法及びそれにより得られる構造 |
CN111515367A (zh) * | 2020-05-06 | 2020-08-11 | 芜湖泓鹄材料技术有限公司 | 实型铸造球铁拉延模铸件弹顶销过孔缩孔的控制方法 |
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KR20220166591A (ko) * | 2021-06-10 | 2022-12-19 | 권선복 | 와이어로프용 인장장치의 제조방법 및 이 제조방법에 의해 제조된 와이어로프용 인장장치 |
-
2003
- 2003-06-19 JP JP2003175490A patent/JP2005007445A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007247067A (ja) * | 2006-03-15 | 2007-09-27 | Doniar Sa | Liga技術における単層又は複数層の金属構造の製造方法及びそれにより得られる構造 |
JP2014159645A (ja) * | 2006-03-15 | 2014-09-04 | Rolex Sa | Liga技術における単層又は複数層の金属構造の製造方法及びそれにより得られる構造 |
CN111515367A (zh) * | 2020-05-06 | 2020-08-11 | 芜湖泓鹄材料技术有限公司 | 实型铸造球铁拉延模铸件弹顶销过孔缩孔的控制方法 |
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