JP2005248085A - 記録液、液体カートリッジ、液体吐出カートリッジ及び液体吐出装置 - Google Patents

記録液、液体カートリッジ、液体吐出カートリッジ及び液体吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 吐出特性を向上させる。
【解決手段】 トリオール類及び含窒素環状化合物を含有させ、所定の条件で位相限定相関法を用いて得られる液表面の干渉縞模様の一致度の最小値が加熱開始から250秒後以降に生じるようにさせることで、インク2の保水性が高められてノズル42a内で増粘若しくは固化することが抑制されることから、吐出特性が向上する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、対象物に記録を行うための記録液、この記録液が充填される液体カートリッジ、記録液を対象物に吐出する液体吐出カートリッジ、液体吐出装置に関する。
液体を吐出する装置として、対象物となる記録紙に対してインク吐出ヘッドより記録液、いわゆるインクを吐出させて、画像や文字を記録するインクジェット型のプリンタ装置がある。このインクジェット型のプリンタ装置は、低ランニングコスト、装置の小型化、印刷画像のカラー化が容易という利点がある。
そして、インク吐出ヘッドよりインクを吐出するインクジェット記録方式は、例えばディフレクション方式、キャビティ方式、サーモジェット方式、サーマルインクジェット方式、スリットジェット方式、スパークジェット方式等があり、これらに代表される種々の作動原理により、インクを微少な液滴にしてインク吐出ヘッドの吐出口、いわゆるノズルより吐出させて記録紙に着弾させ、画像や文字等の記録を行う。
インクジェット型のプリンタ装置としては、インク吐出ヘッドが記録紙の幅方向、すなわち記録紙の搬送方向と略直交する方向に移動することによって所定の色のインクを記録紙に着弾させるシリアル型のプリンタ装置がある。
また、記録紙の幅とほぼ同じ範囲をインクの吐出範囲とした、すなわち記録紙の幅方向に並設させたノズルを備えるインク吐出ヘッドより記録紙の幅方向に一度にインクを吐出する、いわゆるラインヘッド型のプリンタ装置がある(特許文献1を参照。)。
ところで、このようなインクジェット記録方式に用いるインクに対しては、ノズルが目詰まりを起こさないことが求められている。特に、ラインヘッド型のプリンタ装置においては、記録紙の幅方向に5000個〜20000個程度並設されたノズル全てで目詰まりを起こさないようなインクが求められている。
しかしながら、従来のインクジェット記録方式に用いるインクにおいては、例えばプリンタ装置が長時間続けて印刷動作を行っていない場合に、ノズル内やノズル近傍で乾燥して増粘又は固化することがあり、このような固化したインクがノズルの目詰まりを生じさせることがある。
それどころか、一枚の記録紙に印刷しているときでも、例えば所定時間間隔を空けて印刷する、いわゆる間欠吐出したときに、次のインク吐出を待っている間にインクが増粘し、所定時間間隔を空けて吐出した直後、すなわち間欠吐出直後で、インクを吐出できなかったり、所定の方向に吐出することが困難になったりすることがある。
特に、ラインヘッド型のプリンタ装置の場合、ノズル数が多いことからインクが乾燥し易く、例えば5秒〜10秒程度間隔を空けて間欠吐出すると、5秒〜10秒の間にインクが乾燥して増粘し、間欠吐出したときの吐出特性が劣化することがある。
特開2003−341087号公報
本発明は、乾燥しにくく、間欠吐出したときに吐出特性の劣化が起こることを抑制できる記録液、この記録液が充填された液体カートリッジ、この記録液を吐出する液体吐出カートリッジ、液体吐出装置を提供するものである。
上述した目的を達成する本発明に係る記録液は、対象物に記録を行うために当該対象物に付着され、水を有する溶媒と、この溶媒に溶解若しくは分散される色素とを含有し、昇温速度を0.25℃/秒にして30℃から60℃まで加熱したときに変化する記録液の表面の干渉縞模様を現在と0.25秒前とで比較する位相限定相関法より得られる干渉縞模様の一致度の最小値が加熱を開始してから250秒以降に生じることを特徴としている。
本発明に係る記録液は、対象物に記録を行うために対象物に付着され、色素と、色素を分散若しくは溶解させる溶媒とを有し、溶媒が、水と、有機性値(OV)に対する無機性値(IV)の比率(I/O)が2.5以上のトリオール類及び含窒素環状化合物とを含有していることを特徴としている。
本発明に係る液体カートリッジは、記録液を吐出して対象物に付着させる液体吐出装置に着脱自在に装着され、液体吐出装置に対する記録液の供給源となり、記録液が充填された液体充填部を有し、記録液が、水を有する溶媒と、この溶媒に溶解若しくは分散される色素とを含有し、昇温速度を0.25℃/秒にして30℃から60℃まで加熱したときに変化する記録液の表面の干渉縞模様を現在と0.25秒前とで比較する位相限定相関法より得られる干渉縞模様の一致度の最小値が加熱を開始してから250秒以降に生じることを特徴としている。
本発明に係る液体カートリッジは、記録液を吐出して対象物に付着させる液体吐出装置に着脱自在に装着され、液体吐出装置に対する記録液の供給源となり、記録液が充填された液体充填部を有し、記録液が、色素と、色素を分散若しくは溶解させる溶媒とを有し、溶媒が、水と、有機性値(OV)に対する無機性値(IV)の比率(I/O)が2.5以上のトリオール類及び含窒素環状化合物とを含有していることを特徴としている。
本発明に係る液体吐出カートリッジは、記録液を吐出して対象物に付着させる液体吐出装置に着脱自在に装着され、記録液が充填された液体充填部と、液体充填部より供給された記録液を吐出する吐出口を有する吐出手段とを備え、記録液が、水を有する溶媒と、この溶媒に分散若しくは溶解される色素とを含有し、昇温速度を0.25℃/秒にして30℃から60℃まで加熱したときに変化する記録液の表面の干渉縞模様を現在と0.25秒前とで比較する位相限定相関法より得られる干渉縞模様の一致度の最小値が加熱を開始してから250秒以降に生じることを特徴としている。
本発明に係る液体吐出カートリッジは、記録液を吐出して対象物に付着させる液体吐出装置に着脱自在に装着され、記録液が充填された液体充填部と、液体充填部より供給された記録液を吐出する吐出口を有する吐出手段とを備え、記録液が、色素と、色素を分散若しくは溶解させる溶媒とを有し、溶媒が、水と、有機性値(OV)に対する無機性値(IV)の比率(I/O)が2.5以上のトリオール類及び含窒素環状化合物とを含有していることを特徴としている。
本発明に係る液体吐出装置は、記録液が充填された液体充填部と、液体充填部より供給された記録液を吐出する吐出口を有する吐出手段とを備え、吐出口より吐出した記録液を対象物に付着させ、記録液が、水を有する溶媒と、この溶媒に溶解若しくは分散される色素とを含有し、昇温速度を0.25℃/秒にして30℃から60℃まで加熱したときに変化する記録液の表面の干渉縞模様を現在と0.25秒前とで比較する位相限定相関法より得られる干渉縞模様の一致度の最小値が加熱を開始してから250秒以降に生じることを特徴としている。
本発明に係る液体吐出装置は、記録液が充填された液体充填部と、液体充填部より供給された記録液を吐出する吐出口を有する吐出手段とを備え、吐出口より吐出した記録液を対象物に付着させ、記録液が、色素と、色素を分散若しくは溶解させる溶媒とを有し、溶媒が、水と、有機性値(OV)に対する無機性値(IV)の比率(I/O)が2.5以上のトリオール類及び含窒素環状化合物とを含有していることを特徴としている。
本発明によれば、所定の条件で位相限定相関法を用いて得られる記録液表面の干渉縞模様の一致度の最小値が加熱開始から250秒後以降に生じるようにさせる、すなわち記録液が加熱による蒸発で起こる液の流動が活発化して現在と0.25秒前との記録液表面の干渉縞模様が最も変化して一致しないときが加熱開始から250秒以降に生じるようにさせることで、記録液の溶媒、具体的には水の蒸発を抑制させる。
本発明によれば、記録液の溶媒として、水の他に、有機性値(OV)に対する無機性値(IV)の比率(I/O)が2.5以上のトリオール類及び含窒素環状化合物を含有させることで、トリオール類及び含窒素環状化合物の保水力が高いことから、記録液における水の蒸発を抑制させる。
本発明によれば、記録液の位相限定相関法により得られる記録液表面の干渉縞模様の一致度の最小値が加熱開始から250秒後以降に生じるようにさせることで、記録液の溶媒の蒸発を抑制させることができる。
また、本発明によれば、記録液の溶媒に有機性値(OV)に対する無機性値(IV)の比率(I/O)が2.5以上のトリオール類及び含窒素環状化合物を含有させることで、記録液の溶媒の蒸発を抑制させることができる。
これにより、本発明によれば、例えば記録液が吐出口内に滞留した場合に、吐出口や吐出口近傍で記録液が乾燥して増粘若しくは固化することを抑制することができ、増粘若しくは固化した記録液による吐出口の目詰まりを防ぐことができる。
したがって、本発明によれば、例えば所定時間間隔を空けて記録液を吐出する、いわゆる間欠吐出したときに、所定時間間隔を空けて吐出した直後、すなわち間欠吐出直後に吐出した記録液が増粘し、インクを吐出することや所定の方向に吐出することが困難になるといった不具合を防止することができる。すなわち、本発明によれば、間欠吐出したときの吐出特性の劣化を防ぐことができる。
以下、本発明を適用した記録液、液体カートリッジ、液体吐出カートリッジ及び液体吐出装置を、図1に示すインクジェットプリンタ装置(以下、プリンタ装置と記す。)1を参照にしながら詳細に説明する。
このプリンタ装置1は、図1及び図2に示すように、所定の方向に走行する記録紙Pに対してインク2等を吐出して画像や文字を印刷するものである。また、このプリンタ装置1は、記録紙Pの印刷幅に合わせて、記録紙Pの幅方向、すなわち図1中矢印W方向にインク吐出口(ノズル)を略ライン状に並設した、いわゆるライン型のインクジェットプリンタ装置である。そして、このプリンタ装置1は、対象物である記録紙Pに対し、液体としてインク2を吐出し、着弾させることによって、例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理装置より入力された文字データや画像データ等に応じたインクドットからなる画像や文字等を記録、すなわち印刷するものである。
このプリンタ装置1は、液体吐出カートリッジであるプリンタヘッドカートリッジ(以下、ヘッドカートリッジという。)3と、このヘッドカートリッジ3が装着される装置本体であるプリンタ本体4とを備えている。
また、このプリンタ装置1では、ヘッドカートリッジ3が消耗品として取り扱われており、プリンタ本体4に対してヘッドカートリッジ3が着脱可能とされることにより、ヘッドカートリッジ3を容易に交換することが可能となっている。
先ず、記録紙Pに着弾させることで印刷が行われるインク2について説明する。インク2は、ヘッドカートリッジ3に対するインク2の供給源となり、ヘッドカートリッジ3に対して着脱可能に装着される後述するインクカートリッジ11に充填され、ヘッドカートリッジ3の後述するインク吐出ヘッド24に供給され、このインク吐出ヘッド24に複数備わる後述するヘッドチップ33のノズル42aより記録紙Pに吐出される。
そして、インク2は、色素となる水溶性染料や各種顔料等といった色材及びこの色材を分散させる溶媒を含有し、さらに詳しくは溶媒として、少なくとも、水と、有機性値(OV)に対する無機性値(IV)の比率(I/O)が2.5以上のトリオール類及び含窒素環状化合物とを含有している。なお、以下では、有機性値(OV)に対する無機性値(IV)の比率(I/O)のことを、便宜上、単にI/O値と記す。
インク2に含有される色材としては、従来公知の染料、顔料、着色ポリマー微粒子などを単独で、あるいは混合して用いることができるが、特に水溶性染料を用いることが好ましい。ここで水溶性染料としては、酸性染料、直接染料、塩基性染料、反応性染料、食用染料のいずれでも良いが、水への溶解度、発色性や堅牢性などの観点から適宜選択することが好ましい。
具体的に、イエロー系の水溶性染料としては、例えばC.I.アシッドイエロー17、同23、同42、同44、同79、同142、C.I.フードイエロー3、同4、C.I.ダイレクトイエロー1、同12、同24、同26、同33、同44、同50、同86 、同120、同132、同142、同144、C.I.ダイレクトオレンジ26、同29、同62、同102、C.I.ベーシックイエロー1、同2、同11、同13、同14、同15、同19、同21、同23、同24、同25、同28、同29、同32、同36、同40、同41、同45、同49、同51、同53、同63、同64、同65、同67、同70、同73、同77、同87、同91、C.I.リアクティブイエロー1、同5、同11、同13、同14、同20、同21、同22、同25、同40、同47、同51、同55、同65、同67等を挙げることができる。
マゼンダ系の水溶性染料としては、例えばC.I.アシッドレッド1、同8、同13、同14、同18、同26、同27、同35、同37、同42、同52、同82、同87、同89、同92、同97、同106、同111、同114、同115、同134、同186、同249、同254、同289、C.I.フードレッド7、同9、同14、C.I.ダイレクトレッド1、同4、同9、同13、同17、同20、同28、同31、同39、同80、同81、同83、同89、同225、同227、C.I.ベーシックレッド2、同12、同13、同14、同15、同18、同22、同23、同24、同27、同29、同35、同36、同38、同39、同46、同49、同51、同52、同54、同59、同68、同69、同70、同73、同78、同82、同102、同104、同109、同112、C.I.リアクティブレッド1、同14、同17、同25、同26、同32、同37、同44、同46、同55、同60、同66、同74、同79、同96、同97等を挙げることができる。
シアン系の水溶性染料としては、例えばC.I.アシッドブルー9、同29、同45、同92、同249、C.I.ダイレクトブルー1、同2、同6、同15、同22、同25、同71、同76、同79、同86、同87、同90、同98、同163、同165、同199、同202、C.I.ベーシックブルー1、同3、同5、同7、同9、同21、同22、同26、同35、同41、同45、同47、同54、同62、同65、同66、同67、同69、同75、同77、同78、同89、同92、同93、同105、同117、同120、同122、同124、同129、同137、同141、同147、同151、C.I.リアクティブブルー1、同2、同7、同14、同15、同23、同32、同35、同38、同41、同63、同80、同95等を挙げることができる。
ブラック系の水溶性染料としては、例えばC.I.アシッドブラック1、同2、同7、同24、同26、同94、C.I.フードブラック1、同2、C.I.ダイレクトブラック19、同22、同32、同38、同51、同56、同71、同74、同75、同77、同154、同168、同171、C.I.ベーシックブラック2、同8、C.I.リアクティブブラック3、同4、同7、同11、同12、同17等を挙げることができる。
インク2に対する上述した色材の添加量は、例えばインク2全重量に対して1重量%〜10重量%の範囲、より好ましくは3重量%〜5重量%の範囲であり、インク2の粘度、乾燥性、吐出安定性、発色性や印画物の保存安定性などを考慮して決定される。
インク2は上述したように水を溶媒として使用するものであるが、インク2に所望の物性を与え、色材の水への溶解性や分散性を改良し、特にインク2の乾燥を防止する目的で、水の他に、I/O値が2.5以上のトリオール類及び含窒素環状化合物を含有している。
このトリオール類及び含窒素環状化合物は、インク2中で高い保水性を示すことから、インク2が短時間外気に曝されただけ、具体的には数秒〜数十秒程度外気に曝されただけでインク2に増粘や固化が生じることを抑制させるように作用する。
具体的に、I/O値が2.5以上のトリオール類としては、例えば2−ヒドロキシメチル−2’−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシメチル−2’−エチル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシメチル−2’−プロピル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシ−3−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシ−1,4−ブタンジオール、2−ヒドロキシ−3−メチル−1,4−ブタンジオール、2−ヒドロキシ−3−エチル−1,4−ブタンジオール、3−ヒドロキシ−1,5−ペンタンジオール、3−ヒドロキシメチル−1,5−ペンタンジオール、2−ヒドロキシ−1,5-ペンタンジオール、2−ヒドロキシメチル−1,5−ペンタンジオール等が挙げられ、これらのうちの何れか一種若しくは複数種を混合して用いる。
ここでI/O値について説明する。無機性値(IV)及び有機性値(OV)は、例えば「有機概念図−基礎と応用−」甲田善生著 三共出版(1984)、「系統的有機定性分析(混合物編)」藤田・赤塚著 風間書房(1974)、「染料理論化学」黒木宣彦著 槙書店(1966)、「ファインケミカルズ」飛田・内田著 丸善(1982)、「有機化合物分離法」井上・上原・南著 裳華房(1990)等に記載されている有機概念図論より求めることができる。
この有機概念図論とは、有機化合物の物理的化学的物性について、電気的親和力による物性の程度を「無機性」と呼び、VanDerWaals力による物性の程度を「有機性」と呼び、これらの組み合わせで被化合物の物理的特性を捕らえる手法である。
すなわち、I/O値において、ある化合物の無機性値(IV)が大きくなると、分極し易くなって水への溶解性が高まり、ある化合物の有機性値(OV)が大きくなると、親油性が高まり、水への溶解性が低下して有機溶剤への溶解性が高まる。
このことを踏まえると、インク2に含有されるトリオール類のI/O値が2.5未満である場合、親水性に乏しくなってインク2中の水が蒸発し易くなってインク2が短時間ノズル42a内で滞留されただけで増粘若しくは固化され、増粘若しくは固化したインク2がノズル42aを目詰まりさせる等、吐出安定性を劣化させる虞がある。
以下の表1に、上述したトリオール類の無機性値(IV)、有機性値(IO)、I/O値を示す。なお、ここでのI/Oは、上述した「有機概念図−基礎と応用−」甲田善生著の13ページ、表1.1に基づいて算出したものである。
Figure 2005248085
表1に示すトリオール類では、I/O値が2.5以上であり、インク2に含有されることによりインク2中の水が蒸発することを抑制することができ、後述するノズル42a内でインク2が短時間滞留している間に増粘若しくは固化することが抑えられ、ノズル42a内で増粘若しくは固化したインク2による不吐出や吐出曲がり等といった吐出特性の劣化を防止できる。
また、インク2の保水力を向上させる目的で含有される含窒素環状化合物としては、例えば2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾイリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等を挙げることができ、これらのうちの何れか一種若しくは複数種を混合して用いる。
インク2中には、上述したI/O値が2.5以上のトリオール類及び含窒素環状化合物の全体量が、インク2全重量に対して5重量%〜30重量%の範囲、より好ましくは5重量%〜20重量%の範囲で含有させる。
インク2に対するトリオール類及び含窒素環状化合物の含有量が5重量%より少なくなると、上述した作用効果を得ることが困難になる。一方、インク2に対するトリオール類及び含窒素環状化合物の含有量が30重量%より多くなると、インク2の粘度が高くなってインク2の記録紙Pに対する浸透性を劣化させる虞がある。
インク2には、水、I/O値が2.5以上のトリオール類、含窒素環状化合物の他に、従来公知の有機溶媒を併用することができる。
具体的に、溶媒として使用可能な有機溶剤としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のジオール類や、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類や、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリルエーテル類や、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類や、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類や、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の含硫黄化合物類等を挙げることができる。
インク2における上述した有機溶剤の添加量は、インク2全重量に対して5重量〜50重量%の範囲、より好ましくは5重量%〜35重量%の範囲であり、色材の場合と同様にインク2の粘度、乾燥性や吐出安定性などを考慮して決定される。
また、インク2において、上述したI/O値が2.5以上のトリオール類及び含窒素環状化合物による作用効果を阻害しない範囲で、従来公知の界面活性剤を添加することができる。
具体的に、従来公知の界面活性剤としては、例えば多環フェノールエトキシレート等の特殊フェノール型非イオン界面活性剤や、グリセライトのエチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコールオレート、ポリオキシアルキレンタロエート、ソルビタンラウリルエステル、ソルビタンオレイルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンオレイルエステル等のエステル型非イオン界面活性剤や、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアマイド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアマイド等のアマイド型非イオン界面活性剤や、アセチレングリコール及びそのエチレンオキサイド付加物や、アルコールサルフェートナトリウム塩、高級アルコールサルフェートナトリウム塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩、アルキルベンゼンスルフォン酸ナトリウム塩等の陰イオン界面活性剤や、モノ長鎖アルキルカチオン、ジ長鎖アルキルカチオン、アルキルアミンオキサイド等の陽イオン界面活性剤や、ラウリルアミドプロピル酢酸ベタイン、ラウリルアミノ酢酸ベタイン等の両性界面活性剤等を挙げることができ、これらうちの何れか一種又は複数種を混合して用いることができる。
さらに、インク2には、例えばpH調整剤、キレート試薬、防腐防剤、防錆剤等を添加させることも可能である。
具体的に、pH調整剤等としては、例えばジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等が挙げられ、これらを単独或いは混合して用いることができる。キレート試薬としては、例えばエチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等が挙げられ、これらを単独或いは混合して用いることができる。防腐剤としては、例えはデヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が挙げられ、これらを単独或いは混合して用いることができる。防錆剤としては、例えば酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等が挙げられ、これらを単独或いは混合して用いることができる。その他にも、インク2には、例えば特開平9−227811号公報で提案されているような紫外線吸収剤等を適宜添加することもできる。
このような構成のインク2を調製する際は、上述した色材、溶媒、従来公知の界面活性剤等を所定の配合比で混合し、常温或いは40℃〜80℃程度に加熱ながらスクリュー等で攪拌、分散させることで調製できる。
以上で説明したインク2の保水性を確かめる方法としては、例えば位相限定相関法等を用いて液表面の干渉縞模様の一致度を検出することにより保水性を確かめる方法がある。この位相限定相関法とは、図3に示すように、登録画像と入力画像とを比較する際の計算プロセス(アルゴリズム)であり、フーリエ位相相関とも言われており、画像のフーリエ変換の振幅成分を一定として位相成分のみを使用して画像の一致度を検出する方法である。
この位相限定相関法をインク2に応用した場合、インク2の表面における干渉縞模様を現在と所定時間前とで比較し、インク2表面の干渉縞模様の一致度を検出でき、インク2の乾燥状態を見ることができる。インク2表面における干渉縞は、インク2が乾燥若しくは硬化する際に、インク2より溶媒等が蒸発している過程のときは液表面や内部の微細構造の変化により激しく動き、インク2の乾燥や硬化が進むにつれて動きが緩慢になり、インク2が乾燥若しくは硬化すると動きが停止する。
そして、インク2においては、位相限定相関法で液表面の干渉縞模様を測定したときに、現在と所定時間前との表面における干渉縞模様の差が大きいほど、すなわち干渉縞模様の一致度が小さいほど、溶媒が蒸発して液表面に微少な波が絶えず立っている状態であり、一致度最小値においては最も溶媒の蒸発が活発に起こっている状態を示している。
一方、インク2においては、位相限定相関法で液表面の干渉縞模様を測定したときに、現在と所定時間前との表面における干渉縞模様の差が小さいほど、すなわち干渉縞模様の一致度が大きいほど、溶媒の蒸発が抑制されている状態であり、干渉縞模様の一致度最小値を超えてから再び一致度が大きくなったときは蒸発する溶媒が少なくなってインク2の増粘や固化が進んでいる状態を示している。
このことを考慮すると、インク2においては、位相限定相関法より得られる所定の時間前後での液表面の干渉縞模様の一致度の最小値が加熱を開始してからなるべく遅い時間に現れる方が保水性は高いといえる。
具体的に、インク2においては、例えば0.2mlのインク試料を昇温速度0.25℃/1秒で30℃から60℃まで昇温させ、0.05秒毎に試料液表面の干渉縞模様を測定し、0.25秒前の試料液表面の干渉縞模様と比較するといった測定条件で位相限定相関法にて液表面の干渉縞模様の一致度を検出したときに、試料液表面の干渉縞模様の一致度の最小値が加熱開始から250秒後以降に生じるようにさせる。
このように、インク2においては、上述した測定条件で位相限定相関法を用いて液表面の干渉縞模様の一致度を検出したときに、液表面の干渉縞模様の一致度の最小値が加熱開始から250秒後以降に生じるようにさせることで水の蒸発を抑制できることから、例えば間欠吐出したときに後述するノズル42a内で短時間滞留している間に増粘若しくは固化することが抑えられ、ノズル42a内で増粘若しくは固化して吐出特性を劣化させることを防止できる。
位相限定相関法によりインク2表面の干渉縞模様の一致度を検出することが可能な装置としては、例えば干渉縞模様の測定にレーザ光等を用いる東洋精機社製の非接触法乾燥・硬化時間測定装置(装置名:キュアログラフST−I)等が挙げられる。
具体的に、この装置は、図4に示すように、例えば試料テーブル101上の試料液102表面の干渉縞に試料液102の上方からレーザ光を照射したときの反射光をCCD(Charge-Ccoupled Device)カメラ等の撮像素子103で撮像し、初期画像と一定時間後の画像とを比較して干渉縞模様の一致度を0%〜100%の数値にして出力することが可能である。このように、試料液102の上方からレーザ光を照射し、反射光を撮像素子103で撮像する方法を上方反射法という。
そして、この装置を用いれば、所定時間前後におけるインク2表面の干渉縞模様の一致度の検出を容易に行え、インク2の保水性を適切に測定することができる。
なお、位相限定相関法については、その原理等が特開2002−25491号公報等に記載されている。
ここで、I/O値が2.5以上のトリオール類及び含窒素環状化合物を含有させたインクと、トリオール類及び含窒素環状化合物を含有させてないインクについて、東洋精機社製の非接触法乾燥・硬化時間測定装置を用いて液表面の干渉縞模様の一致度を検出した結果を図5に示す。
なお、図5においては、トリオール類及び含窒素環状化合物が含有されているインクをA(図5中実線)で示し、トリオール類及び含窒素環状化合物が含有されていないインクをB(図5中破線)で示している。具体的には、インクAには、インク全体に対し、トリオール類を2重量%、含窒素環状化合物を4重量%、合計で6重量%含有させている。
また、図5においては、縦軸が所定時間前後での液表面の干渉縞模様の一致度を示し、横軸が加熱時間を示している。そして、ここでは、温度25℃、湿度55%雰囲気中、0.2mlのインク試料を、30℃で100秒間保持してから昇温速度0.25℃/1秒で30℃から60℃まで昇温させたときに、すなわち0秒〜100秒の間は30℃で一定、
100秒〜220秒の間は0.25℃/1秒の昇温速度で30℃から60℃まで加熱、220秒以降は60℃で一定となるように温度を変化させたときに、0.05秒毎に試料液表面の干渉縞模様を撮像し、現在の干渉縞模様と0.25秒前の干渉縞模様とにおける模様の一致度を検出している。
図5に示す測定結果から、インクAは干渉縞模様の一致度の最小値が加熱開始から、具体的には温度が上昇し始めてから260秒後に現れ、インクBは干渉縞模様の一致度の最小値が加熱開始から100秒後に現れていることがわかる。
このことから、インクAでは、トリオール類及び含窒素環状化合物が含有させることで、上述した測定条件で液表面の干渉縞模様の一致度を検出したときに、液表面の干渉縞模様の一致度の最長値が加熱開始から250秒以降に生じることがわかる。すなわち、トリオール類及び含窒素環状化合物を溶媒として用いるインク2では、これら化合物が含有されない従来のインクに比べ、保水性が向上されていることがわかる。
そして、以上で説明したインク2は、図2に示すように、イエローを呈するものがインクカートリッジ11yに収容され、マゼンタを呈するものがインクカートリッジ11mに収容され、シアンを呈するものがインクカートリッジ11cに収容され、ブラックを呈するものがインクカートリッジ11kに収容される。
次に、ヘッドカートリッジ3について説明する。このヘッドカートリッジ3は、インク2を吐出する吐出口であるノズル42aを記録紙Pの幅に対応する長さで略直線状に複数並べて配置した、いわゆるライン型のプリンタヘッドである。
このヘッドカートリッジ3は、図1及び図2に示すように、インクを収容するインクカートリッジ11が装着されるカートリッジ本体21を備え、このカートリッジ本体21には、カラー印刷に対応して、イエロー、シアン、マゼンダ、ブラックの4色からなるインクカートリッジ11y,11m,11c,11kが着脱可能となっている。
これら4つのインクカートリッジ11y,11m,11c,11kは、例えば樹脂材料等を射出成形することで、全体略直方体状に形成された容器であり、その内部に各色に対応したインク2を収容している。また、これら4つのインクカートリッジ11y,11m,11c,11kは、内部の洗浄を行った際に塵埃等の微少な異物が容易に除去されるように、インクと接する内面が外面より表面粗さが小さくなっている。また、これら4つのインクカートリッジ11y,11m,11c,11kは、なるべく多くのインク2を収容するために、カートリッジ本体21の長辺方向に対応した長尺形状とされている。そして、各インクカートリッジ11y,11m,11c,11kは、カートリッジ本体21の短辺方向に並んで配置される。なお、これら4つのインクカートリッジ11y,11m,11c,11kは、インクの消費量が最も多いブラックのインクカートリッジ11kが、他のインクカートリッジ11y、11m、11cより容量が大きく、他に比べて厚みを有する以外は同じ構造を有している。したがって、これらインクカートリッジ11y,11m,11c,11kの構成を、以下まとめてインクカートリッジ11として説明する。なお、インクカートリッジ11は、強度や耐インク性を有するポリプロピレン等の樹脂材料等を射出成形することにより成形される。
インクカートリッジ11は、図6に示すように、インク2を収容するインク収容部12と、インク収容部12からヘッドカートリッジ3のカートリッジ本体21にインク2を供給するインク供給部13と、外部よりインク収容部12内に空気を取り込む外部連通孔14と、外部連通孔14より取り込まれた空気をインク収容部12内に導入する空気導入路15と、外部連通孔14と空気導入路15との間でインク2を一時的に貯留する貯留部16とを有している。
インク収容部12は、気密性の高い材料によりインク2を収容するための空間を形成している。インク収容部12は、略矩形に形成され、長手方向の寸法が使用する記録紙Pの幅方向、すなわち図6中矢印W方向で略同じ寸法となるように形成されている。
インク供給部13は、インク収容部12の下側略中央部に設けられている。このインク供給部13は、インク収容部12と連通した略突形状のノズルであり、このノズルの先端が後述するヘッドカートリッジ3の接続部23に嵌合されることにより、インクカートリッジ11のカートリッジ容器11とヘッドカートリッジ3のカートリッジ本体21を接続する。そして、インク2は、インク供給部14を介してインク収容部であるインクカートリッジ11から吐出手段を備えるカートリッジ本体21に供給される。
外部連通孔14は、インクカートリッジ11外部からインク収容部12に空気を取り込む通気口であり、ヘッドカートリッジ3のタンク装着部22に装着されたときも、外部に臨み外気を取り込むことができるように、タンク装着部22への装着時に外部に臨む位置であるインクカートリッジ11の上面の所定位置に、ここでは上面略中央に設けられている。外部連通孔14は、インクカートリッジ11がカートリッジ本体21に装着されてインク収容部12からカートリッジ本体21側にインク2が流下した際に、インク収容部12内のインク2が減少した分に相当する分の空気を外部よりインクカートリッジ11内に取り込む。
空気導入路15は、インク収容部12と外部連通孔14とを連通し、外部連通孔14より取り込まれた空気をインク収容部12内に導入する。これにより、このインクカートリッジ11がカートリッジ本体21に装着された際に、ヘッドカートリッジ3のカートリッジ本体21にインク2が供給されてインク収容部12内のインク2が減少し内部が減圧状態となっても、インク収容部12には、空気導入路15によりインク収容部12に空気が導入されることから、内部の圧力が平衡状態に保たれてインク2をカートリッジ本体21に適切に供給することができる。
貯留部16は、外部連通孔14と空気導入路15との間に設けられ、インク収容部12に連通する空気導入路15よりインク2が漏れ出た際に、いきなり外部に流出することがないようにインク2を一時的に貯留する。この貯留部16は、長い方の対角線をインク収容部12の長手方向とした略菱形に形成され、インク収容部12の最も下側に位置する頂部に、すなわち短い方の対角線上の下側に空気導入路15を設けるようにし、インク収容部12より進入したインク2を再度インク収容部12に戻すことができるようにされている。また、貯留部16は、短い方の対角線上の最も下側の頂部に外部連通孔14を設けるようにし、インク収容部12より進入したインク2が外部連通孔14より外部に漏れにくくする。
以上のような構成のインクカートリッジ11は、上述した構成の他に、例えばインク収容部12内のインク2の残量を検出するための残量検出部や、インクカートリッジ11y,11m,11c,11kを識別するための識別部等を備えている。
次に、以上のように構成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのインク2を収納したインクカートリッジ11y,11m,11c,11kが装着されるヘッドカートリッジ3について説明する。
ヘッドカートリッジ3は、図2及び図6に示すように、上述したインクカートリッジ11とカートリッジ本体21とによって構成され、カートリッジ本体21は、インクカートリッジ11が装着されるタンク装着部22y,22m,22c,22k(以下、全体を示すときには単にタンク装着部22ともいう。)と、インク供給部13と接続されてインク2が供給される接続部23と、インク2を吐出するインク吐出ヘッド24と、インク吐出ヘッド24を保護するヘッドキャップ25とを有している。
インクカートリッジ11が装着されるタンク装着部22は、インクカートリッジ11が装着されるように上面をインクカートリッジ11の挿脱口として略凹形状に形成され、ここでは4本のインクカートリッジ11が記録紙Pの幅方向と略直交方向、すなわち記録紙Pの走行方向に並んで収納されている。タンク装着部22は、インクカートリッジ11が収納されることから、インクカートリッジ11と同様に印刷幅の方向に長く設けられている。カートリッジ本体21には、インクカートリッジ11が収納装着される。
タンク装着部22は、図2に示すように、インクカートリッジ11が装着される部分であり、イエロー用のインクカートリッジ11yが装着される部分をタンク装着部22yとし、マゼンタ用のインクカートリッジ11mが装着される部分をタンク装着部22mとし、シアン用のインクカートリッジ11cが装着される部分をタンク装着部22cとし、ブラック用のインクカートリッジ11kが装着される部分をタンク装着部22kとし、各タンク装着部22y,22m,22c,22kは、隔壁22aによりそれぞれ区画されている。なお、上述したようにブラックのインクカートリッジ11kは、一般的に使用量が多いことから、インク2の内容量が大きくなるように厚く形成されているため、幅が他のインクカートリッジ11y,11m,11cよりも大きくなっている。このため、タンク装着部22kは、インクカートリッジ11kの厚みに合わせて他のタンク装着部22y,22m,22cよりも広くなっている。
各タンク装着部22y,22m,22c,22kの長手方向略中央には、インクカートリッジ11y,11m,11c,11kがタンク装着部22y,22m,22c,22kに装着されたとき、インクカートリッジ11y,11m,11c,11kのインク供給部13が接続される接続部23が設けられている。
この接続部23は、タンク装着部22に装着されたインクカートリッジ11のインク供給部13からカートリッジ本体21の底面に設けられたインク2を吐出するインク吐出ヘッド24にインク2を供給するインク供給路となる。
インク吐出ヘッド24は、カートリッジ本体21の底面に沿って配設されており、接続部23から供給されるインク2をインク液滴iにして吐出するインク吐出口である後述するノズル42aが各色毎に記録紙Pの幅方向、すなわち図6中矢印W方向に略ライン状をなすように設けられている。
インク吐出ヘッド24は、吐出面24aよりも上方に位置して、上述したインク供給部14からインク2が供給されるインク供給口31と、このインク供給口31から供給されたインク2を各ノズル42aへと導くインク流路32とを有している。
インク供給口31は、インク流路32の上面中央部に設けられ、上述した接続部23と連通されている。インク流路32は、後述する各色ノズル42aにインク2が供給されるように記録紙の幅に相当する長さに亘って略ライン状を成すように設けられている。
さらに、インク吐出ヘッド24には、後述するノズル42aを所定数で一組とするヘッドチップ33が、色毎に千鳥状に配置されている。すなわち、このヘッドチップ33は、図7に示すように、色毎にインク流路32を挟んで記録紙Pの幅方向に互い違いに並ぶように配置されている。
ヘッドチップ33は、図8に示すように、ベースとなる回路基板41と、複数のノズル42aが形成されたノズルシート42と、回路基板41とノズルシート42との間をノズル42a毎に区画するフィルム43と、インク流路32を通して供給されたインク2を加圧するインク液室44と、インク液室44に供給されたインク2を加熱する発熱抵抗体45とを有している。
回路基板41は、例えばシリコンウエハ、ガラス基板等といったケイ素含有材料等からなる基板上に、ロジックIC(Integrated Circuit)やドライバートランジスタ等からなる制御回路が形成されると共に、インク液室44の上面部や、インク流路32の一部等を形成している。すなわち、回路基板41は、半導体回路基板である。
ノズルシート42は、吐出面24aに向かって縮径されたノズル42aが穿設されると共に、回路基板41とフィルム43を挟んで対向配置されることで、インク液室44の下面部を形成している。
フィルム43は、例えば露光硬化型のドライフィルムレジストからなり、上述したインク流路32と連通される部分を除いて各ノズル42aの周囲を囲むように形成されている。また、このフィルム43は、回路基板41とノズルシート42との間に介在されることによって、インク液室44の側面部を形成している。
インク液室44は、上述した回路基板41、ノズルシート42及びフィルム43により囲まれることで、ノズル42a毎にインク流路32から供給されたインク2を加圧する加圧空間を形成している。
発熱抵抗体45は、インク液室44に臨む回路基板41上に配置されると共に、この回路基板41の制御回路と電気的に接続されている。そして、この発熱抵抗体45は、制御回路により制御されることでインク液室44内のインク2を加熱する。
このような構成のヘッドチップ33では、回路基板41の制御回路が発熱抵抗体45を制御し、選択された発熱抵抗体45に対して、例えば1〜3マイクロ秒程度の間だけパルス電流を供給する。
これにより、発熱抵抗体45が急速に加熱される。すると、発熱抵抗体45と接するインク液室44内のインク2に気泡が発生する。そして、このイン加圧室47内において、気泡が膨張しながらインク2を加圧し、押し退けられたインク2の液滴がノズル42aから吐出される。また、インク2の液滴が吐出された後は、インク液室44にインク流路32を通してインク2が供給されることによって、再び吐出前の状態へと戻る。
具体的には、発熱抵抗体45によってインク2が急速に加熱されると、インク2の温度は急速に沸点を超えて上昇する。そして、インク温度が300℃程度に熱せられて自発核生成温度に達すると、瞬間的に発熱抵抗体45上に蒸すのインク気泡bが発生する。そして、インク液室44内では、図9に示すように、インク2中の過剰エネルギーが一気に放出されてインク気泡bの内圧が上昇する。
そして、インク気泡bは、急激に成長する。そして、インク液室44内のインク2は、図10に示すように、インク気泡bの成長の勢いでノズル42aから飛び出し、インク気泡bはその膨張に伴い減圧されて収縮する。ノズル42aより飛び出したインク2は、その慣性とインク気泡bの収縮によってノズル42aより外に伸びた尾が切れる、すなわちノズル42aよりインク2がインク液滴iの状態で吐出される。
そして、インク液室44内のインク気泡bは、発熱抵抗体45上で崩壊する。そして、インク液室44には、元のメニスカス(ノズル42aの液面)に戻ろうとするノズル42aの毛細管力によってノズル42aより吐出された量と同量のインク2が、インク流路32から供給される。このようにして、ヘッドチップ33では、インク液滴iをノズル42aより吐出する。
なお、上述したヘッドチップ33は、回路基板41の一主面上にフィルム43を全面に亘って形成し、フォトリソグラフィ技術を用いてフィルム43をインク液室44に対応した形状に成形した後に、この上にノズルシート42を積層することで形成される。また、上述したヘッドチップ33は、発熱抵抗体45によってインク2を加熱しながら吐出させる電気熱変換方式を採用しているが、このような方式に限定されず、例えば圧電素子等の電気機械変換素子によってインク2の液滴を電気機械的に吐出させる電気機械変換方式を採用したものであってもよい。
そして、上述した各色に対応したインク供給部14の下方には、それぞれインク吐出ヘッド24が設けられている。そして、カートリッジ本体21の底面部には、各色のインク吐出ヘッド24の吐出面24aが、それぞれカートリッジ本体21の短尺方向に並んで設けられており、これらは連続した吐出面24aを形成している。
すなわち、ヘッドカートリッジ3は、各色に対応するインク吐出ヘッド24が一体化されて連続した吐出面24aを形成する、いわゆるマルチラインヘッドを有している。そして、このインク吐出ヘッド24には、色毎に、ノズル42aを100個〜5000個程度備え、全体では吐出面24aに400個〜20000個程度のノズル42aが設けられている。また、このインク吐出ヘッド24においては、各ノズル42aより約7000分の1秒程度の間隔でインク液滴iを吐出する、いわゆる高速吐出を行うことが可能になっている。
ヘッドキャップ25は、図2に示すように、インク吐出ヘッド24を保護するために設けられたカバーであり、印刷動作するときにはインク吐出ヘッド24より退避する。ヘッドキャップ25は、図2中矢印W方向の両端に開閉方向に設けられた一対の係合突部25aと、長手方向に設けられインク吐出ヘッド24の吐出面24aに付着した余分なインク2を吸い取るクリーニングローラ25bとを有している。
ヘッドキャップ25は、係合突部25aがインク吐出ヘッド24の吐出面24aに図2中矢印W方向とは略直交方向に亘って設けられたに一対の係合溝25bに係合され、この一対の係合溝25bに沿ってインクカートリッジ11の短手方向、すなわち図2中矢印W方向とは略直交方向に開閉するようにされている。
そして、ヘッドキャップ25においては、開閉動作時に、クリーニングローラ25bがインク吐出ヘッド24の吐出面24aに当接しながら回転することで、余分なインク2を吸い取り、インク吐出ヘッド24の吐出面24aをクリーニングする。
このクリーニングローラ25bには、例えば吸湿性の高い部材、具体的にはスポンジ、不織布、織布等が用いられる。また、ヘッドキャップ25は、印刷動作しないときにはインク吐出ヘッド24内のインク2が乾燥しないように吐出面24aを閉塞する。
以上のような構成のヘッドカートリッジ3では、上述したようにインク吐出ヘッド24がノズル42aを複数備えている分、インク2の乾燥が促進されやすくなっているが、インク2においては上述したI/O値が2.5以上のトリオール類及び含窒素環状化合物が含有されて保水性が高められており、例えば間欠吐出したとき等、インク2がノズル42a内で短時間滞留している間に増粘若しくは固化することが抑えられることから、ノズル42a内で増粘若しくは固化したインク2による吐出特性の劣化を防止することができる。
次に、以上で説明したヘッドカートリッジ3が装着されるプリンタ装置1を構成するプリンタ本体4について図面を参照して説明する。
プリンタ本体4は、図1及び図11に示すように、ヘッドカートリッジ3が装着されるヘッドカートリッジ装着部51と、ヘッドカートリッジ3をヘッドカートリッジ装着部51に保持、固定するためのヘッドカートリッジ保持機構52と、ヘッドキャップを開閉するヘッドキャップ開閉機構53と、記録紙Pを給排紙する給排紙機構54と、給排紙機構54に記録紙Pを供給する給紙口55と、給排紙機構54から記録紙Pが出力される排紙口56とを有する。
ヘッドカートリッジ装着部51は、ヘッドカートリッジ3が装着される凹部であり、走行する記録紙Pにデータ通り印刷を行うために、インク吐出ヘッド24の吐出面24aと走行する記録紙Pの紙面とが互いに略平行となるようにヘッドカートリッジ3が装着される。
そして、ヘッドカートリッジ3は、インク吐出ヘッド24内のインク詰まり等で交換する必要が生じる場合等があり、インクカートリッジ11程の頻度はないが消耗品であるため、ヘッドカートリッジ装着部51に対して着脱可能にヘッドカートリッジ保持機構52によって保持される。
ヘッドカートリッジ保持機構52は、ヘッドカートリッジ装着部51にヘッドカートリッジ3を着脱可能に保持するための機構であり、ヘッドカートリッジ3に設けられたつまみ52aをプリンタ本体4の係止孔52b内に設けられた図示しないバネ等の付勢部材に係止することによってプリンタ本体4に設けられた基準面4aに圧着するようにしてヘッドカートリッジ3を位置決めして保持、固定できるようにする。
ヘッドキャップ開閉機構53は、ヘッドカートリッジ3のヘッドキャップ25を開閉する駆動部を有しており、印刷を行うときにヘッドキャップ25を開放してインク吐出ヘッド24の吐出面24aが記録紙Pに対して露出するようにし、印刷が終了したときにヘッドキャップ25を閉塞してインク吐出ヘッド24を保護する。
給排紙機構54は、記録紙Pを搬送する駆動部を有しており、給紙口55から供給される記録紙Pをヘッドカートリッジ3のインク吐出ヘッド24まで搬送し、ノズル42aより吐出されたインク液滴iが着弾し、印刷された記録紙Pを排紙口56に搬送して装置外部へ排出する。
給紙口55は、給排紙機構54に記録紙Pを供給する開口部であり、トレイ55a等に複数枚の記録紙Pを積層してストックすることができる。排紙口56は、インク液滴iが着弾し、印刷された記録紙Pを排出する開口部である。
次に、以上のように構成されるプリンタ装置1の印刷動作について説明する。なお、本動作は、例えば装置内に備わる図示しないROM(Read Only Memory)等といった記憶手段に格納された処理プログラム等に基づいて図示しないCPU(Central Processing Unit)の演算処理等により実行されるものである。
先ず、ユーザが、印刷動作をプリンタ装置1が実行するように、プリンタ本体4の前面側に設けられている操作ボタン等を操作して命令する。
そして、印刷動作を行う際は、各駆動機構53,54を駆動させて記録紙Pを印刷可能な位置まで移動させる。具体的には、図12に示すように、ヘッドキャップ開閉機構53を構成する駆動モータ等を駆動させてヘッドキャップ25をヘッドカートリッジ3に対してプリンタ装置1の前面側、すなわちトレイ55a側に移動させ、インク吐出ヘッド24の吐出面24aを露出させる。
また、給排紙機構54では、図示しない駆動モータ等を駆動させ、記録紙Pを搬送させる。具体的に、給排紙機構54では、図12に示すように、トレイ55aから給紙ローラー61によって記録紙Pを引き出し、同一方向に回転する一対の分離ローラー62a,62bによって引き出された記録紙Pの一枚を反転ローラー63に搬送して搬送方向を反転させた後に搬送ベルト64に記録紙Pを搬送し、搬送ベルト64に搬送された記録紙Pをプラテン板65が所定の位置で保持させる。このようにして、給排紙機構54では、インク2が着弾される位置まで記録紙Pを搬送させる。
次に、印刷位置まで搬送された記録紙Pには、ヘッドチップ33の発熱抵抗体45に所定の間隔でパルス電流が供給されることでインク吐出ヘッド24の各ノズル42aより所定の間隔で吐出されたインク液滴iが着弾され、インクドットからなる画像や文字等が記録される。
このとき、インク吐出ヘッド24においては、インク液室45等に収容されるインク2に上述したI/O値が2.5以上のトリオール類及び含窒素環状化合物が含有され、インク2の保水性が高められており、例えば間欠吐出したとき等、インク2がノズル42a内で短時間滞留したときでも増粘若しくは固化することが抑えられることから、ノズル42a内で増粘若しくは固化したインク2による吐出特性の劣化を防止することができる。
このようにして、給排紙機構54によって走行している記録紙Pには、インク液滴iが適切に吐出、着弾され、印刷データに応じた文字や画像が優れた画質で印刷されることになる。そして、印刷が終了した記録紙Pは、給排紙機構54によって排紙口56まで搬送され、排出される。
以上で説明したプリンタ装置1おいては、インク2にI/O値が2.5以上のトリオール類及び含窒素環状化合物を含有させることでインク2の保水性が高められることから、ノズル42aから臨むインク2から水が蒸発することが抑えられている。
また、プリンタ装置1においては、所定の条件で位相限定相関法を用いて得られるインク2表面の干渉縞模様の一致度の最小値が加熱開始から250秒後以降に生じるようにさせている、すなわちインク2の保水性を高い状態にさせていることから、ノズル42aから臨むインク2から水が蒸発することが抑えられている。
これにより、プリンタ装置1では、インク2の保水性が高められていることから、例えばインク2がノズル42a内に滞留した場合に、ノズル42a内やノズル42a近傍でインク2が乾燥して増粘若しくは固化することを抑制することができ、増粘若しくは固化したインク2によるノズル42aの目詰まりを防止できる。
したがって、プリンタ装置1では、例えば所定時間間隔を空けてインク2を吐出する、いわゆる間欠吐出したときに、所定時間間隔を空けて吐出した直後、すなわち間欠吐出直後に吐出したインク2が増粘し、インク2を吐出することが困難になったり、インク2を所定の方向に吐出することが困難になったりするといった吐出特性の劣化を防止できる。
以上では、プリンタ本体4に対してヘッドカートリッジ3が着脱可能であり、更に、ヘッドカートリッジ3に対してインクカートリッジ11が着脱可能なプリンタ装置1を例に取り説明したが、プリンタ本体4とヘッドカートリッジ3とが一体化されたプリンタ装置にも適用可能である。
以上は、本発明をプリンタ装置に適用した例について説明したが、本発明は、以上の例に限定されるものではなく、液体を吐出する他の液体吐出装置に広く適用することが可能である。例えばファクシミリやコピー機、液体中のDNAチップ用吐出装置(特開2002−253200号公報)、プリンタ配線基板の配線パターンを形成するための導電性粒子を含む液体を吐出したりする液体吐出装置等にも適用可能である。
以上では、1つの発熱抵抗体45がインク2を加熱して吐出するインク吐出ヘッド24を例に挙げて説明したが、このような構造に限定されることはなく、複数の圧力発生素子を備え、各圧力発生素子に異なるエネルギー又は異なるタイミングでエネルギーを供給することで吐出方向を制御することが可能な吐出手段を備える液体吐出装置にも適用可能である。
以上では、発熱抵抗体45でインク2を加熱しながらノズル42aから吐出させる電気熱変換方式を採用しているが、このような方式に限定されず、例えばピエゾ素子といった圧電素子等の電気機械変換素子等によってインクを電気機械的にノズルより吐出させる電気機械変換方式(特開昭55−65559号公報、特開昭62−160243号公報、特開平2−270561号公報)を採用した液体吐出装置にも適用可能である。
以上では、ライン型のプリンタ装置1を例に挙げて説明したが、このことに限定されることはなく、例えばインクヘッドが記録紙Pの走行方向と略直交する方向に移動するシリアル型の液体吐出装置にも適用可能である。
以下、上述した本発明を実証するための実施例、及び実施例に対して比較するための比較例について説明する。
〈実施例1〉
実施例1では、ブラック系のインクを調製した。ブラック系のインクを調製する際は、色材となるフードブラック2を4重量部と、溶媒として水を80重量部と、その他の溶媒としてジエチレングリコール6重量部と、エチレングリコール4重量部と、さらにI/O値が5のトリオール類である2−ヒドロキシメチル−2’−エチル−1,3−プロパンジオール(以下、TMPと記す。)を3重量部と、含窒素環状化合物である2−ピロリドンと記すを3重量部とを混合し、ミリポア社製のポアサイズ0.22μmのメインブランフィルター(商品名:Millex−0.22)にて濾過し、トリオール類及び含窒素環状化合物をインク全体量に対して6重量%含有させたブラック系のインクを調製した。
〈実施例2〉
実施例2では、TMPを4重量部加え、2−ピロリドンを2重量部加えたこと以外は、上述した実施例1と同様にしてトリオール類及び含窒素環状化合物をインク全体量に対して6重量%含有させたブラック系のインクを調製した。
〈実施例3〉
実施例3では、TMPを2重量部加え、2−ピロリドンを4重量部加えたこと以外は、上述した実施例1と同様にしてトリオール類及び含窒素環状化合物をインク全体量に対して6重量%含有させたブラック系のインクを調製した。
〈比較例1〉
比較例1では、TMPの代わりにジエチレングリコールモノブチルエーテルを用いたこと以外は、上述した実施例3と同様にして含窒素環状化合物をインク全体量に対して4重量%含有させたブラック系のインクを調製した。
〈比較例2〉
比較例2では、2−ピロリドンの代わりにジエチレングリコールモノブチルエーテルを用いたこと以外は、上述した実施例2と同様にしてトリオール類をインク全体量に対して4重量%含有させたブラック系のインクを調製した。
〈比較例3〉
比較例3では、TMPの代わりにジエチレングリコールモノブチルエーテルを用い、2−ピロリドンの代わりにイソプロパノールを用いたこと以外は、上述した実施例2と同様にしてブラック系のインクを調製した。すなわち、トリオール類及び含窒素環状化合物を含有しないインクを調製した。
〈比較例4〉
比較例4では、水以外の溶媒に、エチレングリコール4重量部と、イソプロパノール2重量部と、ジエチレングリコールモノブチルエーテル9重量部とを用いたこと以外は、上述した実施例1と同様にしてブラック系のインクを調製した。すなわち、トリオール類及び含窒素環状化合物を含有しないインクを調製した。
そして、これら実施例及び比較例について、防振台上に設置し、さらに防風板で囲った、東洋精機社製の非接触法乾燥・硬化時間測定装置(装置名:キュアログラフST−I)を用い、所定時間前後でのインク表面の干渉縞模様の一致度を検出し、インクの加熱を開始してから一致度の最小値が生じるまでの時間を測定した。なお、ここでは、温度25℃、湿度55%雰囲気中、0.2mlのインク試料を加熱ステージ上に設けられた、直径10mm、深さ約1mmの試料設置用窪みに均一に広がるように注いだ後、30℃で100秒間保持してから昇温速度0.25℃/1秒で30℃から60℃まで昇温させたときに、0.05秒毎に試料液表面の干渉縞模様を撮像し、現在の干渉縞模様と0.25秒前の干渉縞模様とにおける模様の一致度を検出した。
また、各実施例及び各比較例について、調製したインクをインクカートリッジに充填してヘッドカートリッジに装着したライン型のインクジェットプリンタ装置にてインクを吐出した後に、一旦、吐出を停止してノズルから臨むインクを外気に15秒曝してから、再び吐出を開始してインク液滴を1000発吐出させた。このとき、ノズル内のインクを15秒間外気に曝した後に、インク吐出を再び開始した直後、すなわち間欠吐出直後のインク不吐出の発数を数えた。なお、この間欠吐出直後の不吐出発数の測定は、温度25℃、湿度55%雰囲気中で行った。
以下、表2に、各実施例及び各比較例におけるインク表面の干渉縞模様の一致度の最小値が生じるまでの時間、間欠吐出直後の不吐出発数を測定した結果を示す。
Figure 2005248085
表2に示す評価結果から、トリオール類及び含窒素環状化合物をインク全体量に対して6重量%含有させた実施例1〜実施例3は、インク表面の干渉縞模様の一致度の最小値がインクの加熱開始から、具体的には温度が上昇し始めてから250秒以降に現れ、間欠吐出直後の不吐出発数も10発以下であることがわかる。
これらに対し、含窒素環状化合物を4重量%含有する比較例1、トリオール類を4重量%含有する比較例2、トリオール類及び含窒素環状化合物を含有しない比較例3及び比較例4は、インク表面の干渉縞模様の一致度の最小値がインクの加熱開始から250秒より早く現れ、間欠吐出直後の不吐出発数も20発以上と各実施例に比べて多くなっていることがわかる。
比較例1及び比較例2では、インク中に含有されるトリオール類又は含窒素環状化合物のどちらか一方しか含有しないためにインクの保水力を向上させることが困難となり、インク吐出を停止した15秒間の間にインクが増粘して、間欠吐出直後にインクを適切に吐出することが困難になり、不吐出発数が多くなる。
また、比較例3及び比較例4では、インク中にトリオール類及び含窒素環状化合物が含有されていないことから、インクの保水力を向上させることができず、比較例1及び比較例2と同様の理由で、不吐出発数がさらに多くなる。
一方、各実施例では、インク中に含有されるトリオール類及び含窒素環状化合物の含有されており、インクの保水性が向上されることから、インク吐出を停止した15秒間の間にインクが増粘することを抑制でき、間欠吐出直後のインク不吐出発数を少なく抑えることができる。すなわち、各実施例においては、各比較例に比べ、間欠吐出直後の吐出特性を向上させることができる。
以上のことから、トリオール類及び含窒素環状化合物を含有させ、所定の条件で位相限定相関法を用いて得られる液表面の干渉縞模様の一致度の最小値が加熱開始から250秒後以降に生じるようにさせたインクは、保水性が高められて間欠吐出直後の吐出特性が優れていることがわかる。
本発明が適用されたインクジェットプリンタ装置を示す分解斜視図である。 同インクジェットプリンタ装置に備わるプリンタヘッドカートリッジを示す分解斜視図である。 位相限定相関法の計算フローを説明するため図である。 位相限定相関法を用いてインク表面の干渉縞模様の一致度を検出する上方反射法を説明するための図である。 位相限定相関法を用いて検出したインク表面の干渉縞模様の一致度と加熱時間と関係を示す特性図である。 同プリンタヘッドカートリッジを模式的に示す図である。 同プリンタヘッドカートリッジの吐出面を一部透視して示す平面図である。 同プリンタヘッドカートリッジに備わるヘッドチップの示す断面図である。 同ヘッドチップの発熱抵抗体上に気泡が発生した状態を模式的に示す断面図である。 同ヘッドチップのノズルよりインク液滴が吐出された状態を模式的に示す断面図である。 同インクジェットプリンタ装置の構成を示す透視側面図である。 同インクジェットプリンタ装置の駆動機構の構成を一部透視して示す側面
符号の説明
1 インクジェットプリンタ装置(液体吐出装置)、2 インク、3 プリンタヘッドカートリッジ、4 プリンタ本体、11 インクカートリッジ、21 カートリッジ本体、23 接続部、24 インク吐出ヘッド、24a 吐出面、25 ヘッドキャップ、33 ヘッドチップ、42a ノズル

Claims (20)

  1. 対象物に記録を行うために当該対象物に付着される記録液において、
    水を有する溶媒と、上記溶媒に分散若しくは溶解される色素とを含有し、
    昇温速度を0.25℃/秒にして30℃から60℃まで加熱したときに変化する当該記録液の表面の干渉縞模様を現在と0.25秒前とで比較する位相限定相関法より得られる上記干渉縞模様の一致度の最小値が加熱を開始してから250秒以降に生じることを特徴とする記録液。
  2. 上記溶媒は、水の他に、有機性値(OV)に対する無機性値(IV)の比率(I/O)が2.5以上のトリオール類及び含窒素環状化合物を含有していることを特徴とする請求項1記載の記録液。
  3. 対象物に記録を行うために当該対象物に付着される記録液において、
    色素と、上記色素を分散若しくは溶解させる溶媒とを有し、
    上記溶媒は、水と、有機性値(OV)に対する無機性値(IV)の比率(I/O)が2.5以上のトリオール類及び含窒素環状化合物とを含有していることを特徴とする記録液。
  4. 上記溶媒は、上記トリオール類として、2−ヒドロキシメチル−2’−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシメチル−2’−エチル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシメチル−2’−プロピル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシ−3−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシ−1,4−ブタンジオール、2−ヒドロキシ−3−メチル−1,4−ブタンジオール、2−ヒドロキシ−3−エチル−1,4−ブタンジオール、3−ヒドロキシ−1,5−ペンタンジオール、3−ヒドロキシメチル−1,5−ペンタンジオール、2−ヒドロキシ−1,5-ペンタンジオール、2−ヒドロキシメチル−1,5−ペンタンジオールのうちの何れか一種又は複数種を含有し、
    上記含窒素環状化合物として、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾイリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトンのうちの何れか一種又は複数種を含有していることを特徴とする請求項3記載の記録液。
  5. 記録液を吐出して対象物に付着させる液体吐出装置に着脱自在に装着され、上記液体吐出装置に対する上記記録液の供給源となる液体カートリッジにおいて、
    上記記録液が充填された液体充填部を有し、
    上記記録液は、水を有する溶媒と、上記溶媒に分散若しくは溶解される色素とを含有し、
    昇温速度を0.25℃/秒にして30℃から60℃まで加熱したときに変化する当該記録液の表面の干渉縞模様を現在と0.25秒前とで比較する位相限定相関法より得られる上記干渉縞模様の一致度の最小値が加熱を開始してから250秒以降に生じることを特徴とする液体カートリッジ。
  6. 上記溶媒は、水の他に、有機性値(OV)に対する無機性値(IV)の比率(I/O)が2.5以上のトリオール類及び含窒素環状化合物を含有していることを特徴とする請求項5記載の液体カートリッジ。
  7. 記録液を吐出して対象物に付着させる液体吐出装置に着脱自在に装着され、上記液体吐出装置に対する上記記録液の供給源となる液体カートリッジにおいて、
    上記記録液が充填された液体充填部を有し、
    上記記録液は、色素と、上記色素を分散若しくは溶解させる溶媒とを有し、
    上記溶媒は、水と、有機性値(OV)に対する無機性値(IV)の比率(I/O)が2.5以上のトリオール類及び含窒素環状化合物とを含有していることを特徴とする液体カートリッジ。
  8. 上記溶媒は、上記トリオール類として、2−ヒドロキシメチル−2’−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシメチル−2’−エチル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシメチル−2’−プロピル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシ−3−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシ−1,4−ブタンジオール、2−ヒドロキシ−3−メチル−1,4−ブタンジオール、2−ヒドロキシ−3−エチル−1,4−ブタンジオール、3−ヒドロキシ−1,5−ペンタンジオール、3−ヒドロキシメチル−1,5−ペンタンジオール、2−ヒドロキシ−1,5-ペンタンジオール、2−ヒドロキシメチル−1,5−ペンタンジオールのうちの何れか一種又は複数種を含有し、
    上記含窒素環状化合物として、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾイリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトンのうちの何れか一種又は複数種を含有していることを特徴とする請求項7記載の液体カートリッジ。
  9. 記録液を吐出して対象物に付着させる液体吐出装置に着脱自在に装着される液体吐出カートリッジにおいて、
    上記記録液が充填された液体充填部と、
    上記液体充填部より供給された上記記録液を吐出する吐出口を有する吐出手段とを備え、
    上記記録液は、水を有する溶媒と、上記溶媒に分散若しくは溶解される色素とを含有し、
    昇温速度を0.25℃/秒にして30℃から60℃まで加熱したときに変化する当該記録液の表面の干渉縞模様を現在と0.25秒前とで比較する位相限定相関法より得られる上記干渉縞模様の一致度の最小値が加熱を開始してから250秒以降に生じることを特徴とする液体吐出カートリッジ。
  10. 上記溶媒は、水の他に、有機性値(OV)に対する無機性値(IV)の比率(I/O)が2.5以上のトリオール類及び含窒素環状化合物を含有していることを特徴とする請求項9記載の液体吐出カートリッジ。
  11. 上記吐出口が、略ライン状に並んで複数設けられていることを特徴とする請求項9記載の液体吐出カートリッジ。
  12. 記録液を吐出して対象物に付着させる液体吐出装置に着脱自在に装着される液体吐出カートリッジにおいて、
    上記記録液が充填された液体充填部と、
    上記液体充填部より供給された上記記録液を吐出する吐出口を有する吐出手段とを備え、
    上記記録液は、色素と、上記色素を分散若しくは溶解させる溶媒とを有し、
    上記溶媒は、水と、有機性値(OV)に対する無機性値(IV)の比率(I/O)が2.5以上のトリオール類及び含窒素環状化合物とを含有していることを特徴とする液体吐出カートリッジ。
  13. 上記溶媒は、上記トリオール類として、2−ヒドロキシメチル−2’−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシメチル−2’−エチル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシメチル−2’−プロピル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシ−3−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシ−1,4−ブタンジオール、2−ヒドロキシ−3−メチル−1,4−ブタンジオール、2−ヒドロキシ−3−エチル−1,4−ブタンジオール、3−ヒドロキシ−1,5−ペンタンジオール、3−ヒドロキシメチル−1,5−ペンタンジオール、2−ヒドロキシ−1,5-ペンタンジオール、2−ヒドロキシメチル−1,5−ペンタンジオールのうちの何れか一種又は複数種を含有し、
    上記含窒素環状化合物として、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾイリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトンのうちの何れか一種又は複数種を含有していることを特徴とする請求項12記載の液体吐出カートリッジ。
  14. 上記吐出口が、略ライン状に並んで複数設けられていることを特徴とする請求項12記載の液体吐出カートリッジ。
  15. 記録液が充填された液体充填部と、上記液体充填部より供給された上記記録液を吐出する吐出口を有する吐出手段とを備え、上記吐出口より吐出した上記記録液を対象物に付着させる液体吐出装置において、
    上記記録液は、水を有する溶媒と、上記溶媒に分散若しくは溶解される色素とを含有し、
    昇温速度を0.25℃/秒にして30℃から60℃まで加熱したときに変化する当該記録液の表面の干渉縞模様を現在と0.25秒前とで比較する位相限定相関法より得られる上記干渉縞模様の一致度の最小値が加熱を開始してから250秒以降に生じることを特徴とする液体吐出装置。
  16. 上記溶媒は、水の他に、有機性値(OV)に対する無機性値(IV)の比率(I/O)が2.5以上のトリオール類及び含窒素環状化合物を含有していることを特徴とする請求項15記載の液体吐出装置。
  17. 上記吐出口が、略ライン状に並んで複数設けられていることを特徴とする請求項15記載の液体吐出装置。
  18. 記録液が充填された液体充填部と、上記液体充填部より供給された上記記録液を吐出する吐出口を有する吐出手段とを備え、上記吐出口より吐出した上記記録液を対象物に付着させる液体吐出装置において、
    上記記録液は、色素と、上記色素を分散若しくは溶解させる溶媒とを有し、
    上記溶媒は、水と、有機性値(OV)に対する無機性値(IV)の比率(I/O)が2.5以上のトリオール類及び含窒素環状化合物とを含有していることを特徴とする液体吐出装置。
  19. 上記溶媒は、上記トリオール類として、2−ヒドロキシメチル−2’−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシメチル−2’−エチル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシメチル−2’−プロピル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシ−3−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシ−1,4−ブタンジオール、2−ヒドロキシ−3−メチル−1,4−ブタンジオール、2−ヒドロキシ−3−エチル−1,4−ブタンジオール、3−ヒドロキシ−1,5−ペンタンジオール、3−ヒドロキシメチル−1,5−ペンタンジオール、2−ヒドロキシ−1,5-ペンタンジオール、2−ヒドロキシメチル−1,5−ペンタンジオールのうちの何れか一種又は複数種を含有し、
    上記含窒素環状化合物として、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾイリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトンのうちの何れか一種又は複数種を含有していることを特徴とする請求項18記載の液体吐出装置。
  20. 上記吐出口が、略ライン状に並んで複数設けられていることを特徴とする請求項18記載の液体吐出装置。
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