JP2005247348A - 易開封性包装袋 - Google Patents

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Madoka Yamaguchi
円 山口
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Abstract

【課題】 包装袋に形成した開封用ノッチのヒートシール部エッジの角部で怪我をしにくく、また、開封用ノッチの位置がわかりやすい包装袋を提供する。
【解決手段】 少なくとも一層の合成樹脂フィルムを有する積層フィルム6をヒートシールすることにより作製した包装袋において、ヒートシール部10の開封用ノッチ4上に打ち抜き部5を形成する。









Description

本発明は、洗剤、漂白剤、柔軟剤等の詰め替え用包装袋や、カレールー、スパゲティーソース、シチュー、中華惣菜等のレトルト食品を収納した包装袋に関する。
プラスチックフィルムを基材とし、これに他のフィルムを積層した多層プラスチックフィルム製の包装袋は、引き裂き強度が高く、外力を加えても破れることがほとんどなく、また、廃棄の際にも、小さく折り畳んで廃棄、すなわち、減容化が容易なため、各種生活用品、食品等の包装袋として広く用いられている。
このような多層プラスチックフィルムによる包装袋において、上記のように、引き裂き強度が高いため、包装袋の開封の際には、包装袋のヒートシール部の最適開封位置に設けられたUV字形状またはI字形状の引き裂き開封用のノッチを開封の始点として開封されている。
しかしながら、UV字形状のノッチでは、ヒートシール部分のエッジにおいてノッチの口が開いていることにより、ノッチの角部で手に怪我をしたり、また、買い物袋に入れたとき、他の商品に傷を付けてしまうという問題を潜在的に有している。
I字形状のノッチにおいては、ノッチの先端が鋭利であり、引き裂き力が一点に集中することから、開封性に優れてはいるものの、ヒートシール部分のエッジにおいて、ノッチの口が閉じているため、ノッチの場所がわかりにくいといった問題があった。
このような問題を解決するために、ノッチが少なくとも二本の曲線により形成されており、角部を有していないものが提案されている(特許文献1を参照)。
しかし、上記特許文献1に記載のノッチ形状はノッチによる手の怪我、ノッチ位置の視認性においては、満足できるものの、ノッチの形成性において満足できるものではない。すなわち、包装袋の製袋工程では、隣り合った二袋分のノッチを一遍に打ち抜き形成し、その後、ふたつの袋を切り離すため、ノッチの形成位置や袋の切り離し位置にズレが生じると片方の袋に角状のバリが発生するという問題がある。
また、特許文献2では、包装袋のヒートシール部内で、且つ、ノッチ先端から離れた位置に欠損部を形成した包装袋が提案されている。
しかし、ノッチ位置の視認性については、満足できるものの、欠損部の形状によってはI字形状のノッチの優れた開封性を損ねる可能性がある。
特開平9−323754号公報(許請求の範囲、段落0005及び図2) 特開2000−109097号公報(特許請求の範囲、段落0005及び図3)
本願の発明は、1.包装袋に形成したノッチのヒートシール部エッジの角部で手に怪我をしにくい易開封性包装袋を提供することと、2.包装袋のヒートシール部に形成されたノッチの位置がわかりやすい包装袋を提供することを、発明が解決すべき課題とするものである。
すなわち、I字形状のノッチの優れた開封性、安全性を維持したまま、ノッチ位置の視認性を改善することを本願の発明の課題とするものである。
本発明者は、多層プラスチックフィルムをヒートシールすることにより作製した包装袋において、包装袋の開封位置に形成したI字形状のノッチ上に打ち抜き部を形成したことを特徴としている。
本発明における易開封性包装袋は容易に引き裂き開封することができ、ノッチのヒートシール部エッジの角部で手に怪我をしにくく、さらには、ノッチ位置の視認性に優れている。
以下、添付図面を参照して、本発明に従って構成された易開封性包装袋の好適実施形態について更に詳細に説明する。
図1に本発明の易開封性包装袋が図示されている。
図1に示された易開封性包装袋1は、表裏2枚の胴材2と底材3からなる自立性包装袋の例を示したものである。
易開封性包装袋1の上部の開封位置には、I字形状のノッチ4が形成されている。そして、I字形状のノッチ4上には打ち抜き部5が形成されている。
図2、図3は、易開封性包装袋1の開封位置の部分拡大図を示すものであり、I字形状のノッチ4上には、それぞれ円形の打ち抜き部5、6角形の打ち抜き部5が形成されている。
図4は、別の実施態様を示す図であり、I字形状のノッチ4上に円形の打ち抜き部5を形成し、更に、I字形状のノッチ4の周縁には、I字形状のノッチ4の延長線上を避けた位置に複数の打ち抜き部5を形成したものである。
本発明の易開封性包装袋の形態は特に限定されず、上記自立性包装袋の他、表裏2枚胴材の周縁をヒートシールした四方シール袋等を挙げることができる。
図5は、本発明の易開封性包装袋1を構成する多層プラスチックフィルム(積層フィルム)6の層構成を示す1例である。
上記多層プラスチックフィルム6は、包装袋の最内層を構成するシーラント樹脂層9と、シーラント樹脂層に隣接する樹脂層を有する二層以上のフィルムからなる多層プラスチックフィルムが使用される。
シーラント樹脂層9に適した材料としては、例えば、低−、中−、或いは高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体、結晶性ポリプロピレン等のポリオレフィン類が挙げられる。
また、包装袋の最外層7に適した材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル類、ナイロン6、ナイロン66、パラまたはメタキシリレンアジパミド等のポリアミド類が挙げられる。
さらに、内容物の性状によりガスバリヤ性を必要とする場合にはアルミニウム等の金属箔、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体をケン化したもの、塩化ビニリデン、メタキシリレンアジパミド等のガスバリヤ性フィルムを中間層8として使用することもできる。ガスバリヤ性フィルムとしては、上記の他、酸化珪素や酸化アルミニウムを蒸着したポリエステルまたはポリアミドフィルム等も使用することができる。
各層は、通常、接着剤を介して隣接する樹脂層と積層され、包装袋を構成する多層プラスチックフィルム(積層フィルム)となる。
接着剤を形成する材料としては、ポリエチレンイミン樹脂、アルキルチタネート樹脂、ポリエステル−イソシアネート系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテル系樹脂等から選ばれた接着性樹脂を使用する。
多層プラスチックフィルムは、ウェットラミネーション法、ドライラミネーション法、押出しラミネーション法、共押出しラミネーション法、サンドイッチラミネーション法等通常の方法により製造することができる。また、必要に応じてラミネートフィルムを構成する各フィルムを、コロナ処理、オゾン処理等により前処理してもよい。
好適な多層プラスチックフィルムの層構成としては下記のようなものを挙げることができる。
・PET/Ny/AL/PP
・PET/AL/Ny/PP
・金属酸化物被覆PET/Ny/PP
・PET/印刷層/金属酸化物被覆PET/Ny/PP
尚、上記層構成中のPET、Ny、AL、PPは、それぞれ、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ナイロンフィルム、アルミニウム箔、ポリプロピレン系樹脂フィルムである。また、金属酸化物被覆PETは、酸化アルミ及び/又は酸化珪素を蒸着またはコーティングしたポリエチレンテレフタレートフィルムである。上記層構成において、PPを線状低密度ポリエチレンのようなポリエチレン系フィルムに置き換えることも可能である。さらに、内容物が特に酸素を嫌うようなものの場合には、例えば鉄粉、酸化性樹脂のような酸素吸収剤をPP層中に添加してもよい。
易開封用ノッチおよび打ち抜き部は包装袋の製袋工程の中で形成される。すなわち、例えば、四方シール袋であれば、巻出しロールから巻き出した表裏2枚の多層プラスチックフィルムの周辺をサイドシールおよびボトムシールにてヒートシールした後、ノッチ、打ち抜き部形成治具により打ち抜き成形により、ノッチ、打ち抜き部が形成される。その後、隣接する包装袋と切り離されて易開封性包装袋とされる。
以下、本発明について実施例を挙げて更に詳細に説明するが、以下の具体例は本発明を限定するものではない。
胴材2として外側から厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルム、7μmのアルミニウム箔、70μmのポリプロピレンフィルムをウレタン系接着剤を介してドライラミネートした多層プラスチックフィルム、底材3として外側から12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、15μmの二軸延伸ナイロンフィルム、7μmのアルミニウム箔、70μmのポリプロピレンフィルムを胴材と同様にドライラミネートした多層プラスチックフィルムを使用して、高さ180mm、幅130mm、底材の折り込み幅36mmの自立性包装袋を作製した。
この自立性包装袋のサイドシール10の包装袋上端から20mmの位置には、I字形状のノッチ4上に直径3mmの円形の打ち抜き部5を形成した。なお、サイドシール10は、I字形状のノッチ4の近傍では、シール幅10mmの幅広シール10aとし、それ以外の部分はシール幅5mmの幅狭シール10bとした。
本発明において、打ち抜き部5の形状は、円形、楕円形、菱形、星形、三角と任意に設定することができる。
さらに、I字形状のノッチ4上に形成する打ち抜き部5に加えて、I字形状のノッチ4の周辺に複数の打ち抜き部を形成してもよい。但し、この場合には、I字形状のノッチの延長線上を避けた位置に打ち抜き部を形成することが好ましい。I字形状のノッチの延長線上に打ち抜き部を形成すると打ち抜き部の形状によっては引き裂き開封性を損ねる場合がある。
本発明の易開封性包装袋の1例を示す図である。 本発明の易開封性包装袋の開封位置の1例を示す部分拡大図である。 本発明の易開封性包装袋の開封位置の他の例を示す部分拡大図である。 本発明の易開封性包装袋の開封位置の更に他の例を示す部分拡大図である。 本発明の易開封性包装袋を構成する積層フィルムの層構成の1例を示す断面図である。
符号の説明
1:易開封性包装袋
2:胴材
3:底材
4:I字形状のノッチ
5:打ち抜き部
6:積層フィルム
7:最外層
8:中間層
9:シーラント層
10:サイドシール








Claims (5)

  1. 少なくとも一層の合成樹脂フィルムを有する積層フィルムをヒートシールすることにより作製した包装袋において、ヒートシール部の開封用ノッチ上に打ち抜き部を形成したことを特徴とする易開封性包装袋。
  2. 開封用ノッチがI字形状のノッチであることを特徴とする請求項1に記載の易開封性包装袋。
  3. 前記打ち抜き部の形状が円または多角形であることを特徴とする請求項1または2に記載の易開封性包装袋。
  4. 前記易開封用ノッチの周縁に少なくとも一つの打ち抜き部を形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の易開封性包装
    袋。
  5. 打ち抜き部が開封用ノッチの延長線上にないことを特徴とする請求項4に記載の易開封性包装袋。















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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008074466A (ja) * 2006-09-22 2008-04-03 Dainippon Printing Co Ltd ユニバーサルデザインパウチ
JP2011157117A (ja) * 2010-02-02 2011-08-18 Toppan Printing Co Ltd 包装体

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0369552U (ja) * 1989-11-14 1991-07-10

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