JP2005247039A - 樹脂製燃料容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ピンチオフ部の基端部と容器本体の外周面との交差部から容器本体の内面まで達するような亀裂が発生する事を防止する。
【解決手段】 ピンチオフ部20を、基端側の剛性部21と、剛性部21の先端面21bに設けられた衝撃吸収部22とによって構成する。衝撃吸収部22の基端部の幅を剛性部21の先端における幅より狭くするとともに、衝撃吸収部22を剛性部21の先端面21bの中央部に配置する。これにより、剛性部22と衝撃吸収部22との間に、剛性部22の先端面と衝撃吸収部22の側面22aとによって区画される段部23を形成する。この段部23のコーナー部を、ピンチオフ部20のうち、ピンチオフ部20の先端部に作用する幅方向への外力に対して最も強度が低い部分である脆弱部24とする。
【選択図】 図2


Description

この発明は、自動車のガソリンタンクのような燃料を収容するための燃料容器、特に樹脂で形成された樹脂製燃料容器に関する。
図4は、この発明の対象である樹脂製燃料容器の一例としてのガソリンタンクのタンク本体1を示す。このタンク本体1は、図5に示す積層体2によって構成されている。積層体2は、タンク本体1の内側から外側へ向かって順次配置された内層2a、バリア層2b及び外層2cを有しており、内層2aとバリア層2bとは接着剤2dによって接着固定され、バリア層2bと外層2cとは接着剤2eによって接着固定されている。内層2a及び外層2cは、タンク本体1の強度を確保するためのものであり、バリア2b層を構成する樹脂より強度が高い樹脂によって構成されている。一方、バリア層2bは、タンク本体1内のガソリンが積層体2を透過してタンク本体1の外部に気体となって漏れ出るのを防止するためのものであり、ガソリンに対する透過阻止性が高い樹脂によって構成されている。
上記タンク本体1は、例えば図6に示すブロー成形法によって製造される。ブロー成形法は、周知のように、まず図6において想像線で示すパリソン3を成形した後、そのパリソン3を一対の金型K1,K2の内部に収容するとともに、パリソン3の上下の端部を金型K1,K2によって挟み付ける。その状態でパリソン3内に加圧空気を導入することによってパリソン3を金型K1,K2の内面に押し付ける。これにより、内部に、ガソリンを収容する収容空間(この空間は、最終的には密閉空間になる。)を有するタンク本体1を成形するものである。
タンク本体1をブロー成形した場合には、パリソン3のうち、金型K1,K2の上下の端部によって挟持された部分がピンチオフ部3aになり、金型K1,K2から外側に突出した部分がバリ3bになる。バリ3bは、成形完了後に切除されるが、ピンチオフ部3aは、タンク本体1の外面に残る(図4参照)。ピンチオフ部3aは、積層体2,2を外側に突出させ、それぞれの内層2aどうしを互いに溶着又は融着(この発明においては、両者を含めて溶着と称する。)することによって形成されている。したがって、ピンチオフ部3aは、図7に示すように、互いに溶着されて一体化した内層2a,2a、この内層2a,2aの外側に存するバリア層2b,2b、及びバリア層2b,2bの外側に存する外層2c,2cによって構成されている。
ピンチオフ部3aにおいては、バリア層2b,2b間に内層2a,2aが存しているので、バリア層2b,2bがタンク本体1の周方向に連続することがなく、互いに離れている。このため、タンク本体1内のガソリンがバリア層2b,2b間に存する内層2a,2aを透過して外部に漏れてしまうおそれがある。このようなガソリンの漏れをできる限り少なくするために、下記特許文献1に記載のものにおいては、図7に示すように、ピンチオフ部3aの幅を基端側から先端側へ向かうにしたがって漸次狭くし、ピンチオフ部3aの先端面におけるバリア層2b,2b間の間隔Wを狭くしている。このようにすると、ガソリンが通過する内層2a,2aの断面積が狭くなる。これにより、ガソリンの漏れをできる限り少なくしようとするものである。
特開2001−97053
ピンチオフ部3aの幅を狭くする場合には、それと同時にピンチオフ部3aの高さHを所定の高さ以上にする必要がある。これは、バリア層2b,2b間の内層2a,2aの高さH方向における長さくを長くすることにより、ガソリンがタンク本体1内から外部に至るまでの通路長さを長くするためである。ところが、ピンチオフ部3aの高さを高くすると、ピンチオフ部3aの先端部にその幅方向を向く外力が作用したとき、ピンチオフ部3aの基端部、特にピンチオフ部3aの側面とタンク本体1の外面との交差部4に大きな応力が発生する。この結果、タンク本体1に交差部4から内面まで達する亀裂が発生し、その亀裂を通って液体のガソリンが漏れるおそれがある。
勿論、図8に示すように、ピンチオフ部3aの高さHを低くすれば、交差部4に大きな応力が作用するのを防止することができる。ところが、ピンチオフ部3aの高さを低くすると、バリア層2b,2b間に存する内層2a,2aの高さ方向における長さが短くなってしまうため、ガソリンが漏れ易くなってしまう。しかも、ピンチオフ部3aの幅方向における中央部と対向するタンク本体1の内周面に、大きな凹部5が形成される。すなわち、ピンチオフ部3aの形成時には、ピンチオフ部3aの先端部に位置する内層2a,2aが金型K1,K2の積層体3,3に対する挟持力により図8において矢印で示すようにタンク本体1の内部側へ向かって押し出される。ところが、ピンチオフ部3aの高さHが低いと、内層2a,2aの内側への押し出し量が少ない。このため、タンク本体1の内周面に大きな凹部5が形成されてしまう。この凹部5の底面の中央部には、屈曲部5aが形成される。この屈曲部5aは、外側に向かって凹むように屈曲している。このため、屈曲部5aにおけるタンク本体1の強度が他の部分の強度より大幅に低下し、タンク本体1のピンチオフ部3aにおける強度が実用に供することができない程度にまで低下してしまう。このため、ピンチオフ部3aの高さを所定の高さ以下にしたガソリンタンクは実際には製造されていない。
この発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、燃料に対する透過阻止性が高い樹脂からなるバリア層、並びにこのバリア層より強度が高い樹脂によって構成され、かつ上記バリア層の内側と外側とにそれぞれ積層された内層及び外層を有する積層体により内部に燃料の収容空間が形成された容器本体を備え、上記容器本体の外面の一部に上記容器本体の外側に突出した上記積層体の内層どうしを溶着することにより、外側に突出する突条の形態をなすピンチオフ部が形成された樹脂製燃料容器において、上記ピンチオフ部の突出方向における中間部に、上記ピンチオフ部の先端部に作用する上記ピンチオフ部の幅方向への外力に対する強度が上記ピンチオフ部の他の部分の強度より低い脆弱部を形成したことを特徴としている。
この場合、上記ピンチオフ部が、その基端側に形成された剛性部と、この剛性部の先端部に形成された衝撃吸収部とを有し、上記衝撃吸収部の基端部の幅が上記剛性部の先端部の幅より狭く設定されることにより、上記剛性部の先端部と上記衝撃吸収部の基端部との間に段部が形成され、この段部のコーナー部によって上記脆弱部が構成されていることが望ましい。
また、上記ピンチオフ部の幅が基端側から先端側へ向かうにしたがって漸次狭くなるように、上記ピンチオフ部の両側面が上記ピンチオフ部に隣接する上記容器本体の外面に対して傾斜させられており、上記ピンチオフ部の両側面が、上記ピンチオフ部の突出方向の中間部において上記ピンチオフ部の内側に凹むように屈曲させられ、その屈曲部が上記脆弱部とされていることが望ましい。
上記特徴構成を有するこの発明によれば、脆弱部の強度がピンチオフ部の他の部分の強度より低いので、ピンチオフ部の先端部にその幅方向を向く外力が作用した場合には、亀裂が脆弱部に発生する。この場合、脆弱部がピンチオフ部の突出方向の中間部に形成されているから、亀裂の発生箇所も容器本体の外面から外方に離れている。よって、亀裂が容器本体の内面に達するのを防止することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
まず、この発明が適用された実施の形態の燃料タンクについて述べると、この実施の形態では、図4に示すガソリンタンクのタンク本体(容器本体)1にこの発明が適用されている。ただし、この発明は、ガソリンタンクのタンク本体1のみならず、軽油用の燃料タンク、その他各種の燃料容器の容器本体に適用可能である。また、容器本体内に収容される燃料としては、液体燃料及び気体燃料のいずれでもよい。
タンク本体1は、積層体によって構成されている。積層体は、ガソリン(燃料)に対する透過阻止性が高い樹脂からなるバリア層、並びにこのバリア層を構成する樹脂より弾性係数及び/又は靭性が高い(この発明において強度が高いと称する。)を有し、バリア層の内側と外側とにそれぞれ積層された内層及び外層を有するものであれば、その種類を問わない。したがって、図5に示す積層体2を用いることも可能であるが、この実施の形態では図1に示す積層体10が用いられている。積層体10は、内層11、バリア層12及び外層13を有しており、内層11とバリア層12とは接着剤層16によって接着固定され、バリア層12と外層13とは、接着剤層17によって接着固定されている。内層11とバリア層12とは、内層11を構成する樹脂に接着剤を混合させたり、内層11を構成する樹脂と接着剤とを重合させたりすることによって内層11に接着性を持たせ、接着剤層16を介在させることなく、直接固着するようにしてもよい。これは、外層13とバリア層12とについても同様である。
内層11は、バリア層12を構成する樹脂より高い強度を有する樹脂、例えばポリエチレン又は高密度ポリエチレン(HDPE)によって構成されている。バリア層12は、タンク本体1内に収容されるガソリン(燃料)の透過を阻止する透過阻止性が、内層11及び外層12をそれぞれ構成する樹脂より高い樹脂、例えばエチレンビニルアルコール共重合体によって構成されている。外層13は、外側のバージン層14と内側の再生材層15とを有している。バージン層14は、バリア層12を構成する樹脂より強度が高い樹脂によって構成されている。バージン層14は、内層11を構成する材質と同一の材質によって構成するのが望ましい。特に、耐候性を向上させるために、カーボンブラック(MB:マスターバッチ)を混入するのが望ましい。再生層15は、積層体10を用いてタンク本体1をブロー成形したときに発生する端材を粉砕溶融した後、共押出成形してなるものである。したがって、再生層15は、内層11、バージン層14及びバリア層12をそれぞれ構成する樹脂が混合した混合材によって構成されている。混合材であるから、再生層14もバリア層12より強度が高くなっている。バージン層14と再生層15とは、互いに溶着されており、再生層15は、バリア層12に接着材層17を介して接着固定されている。
タンク本体1は、ブロー成形、ニ分割部品加熱圧着法又はニ分割部品加熱溶着法に代表されるように、成形された容器本体が接合面を有する成形法で成形される。このような成形法では、接合部上を突条の形態で延びるピンチオフ部が形成されるからであり、ピンチオフ部にこの発明が適用される。
図2は、この発明が適用されたピンチオフ部20を示している。ピンチオフ部20は、図6に示すブロー成形によって図4に示すタンク本体1を成形したときに、ピンチオフ部3aに代わって形成されている。したがって、ピンチオフ部20は、ピンチオフ部3aと同様に、タンク本体1から外側に突出して互いに溶着された積層体10,10によって構成されており、積層体10,10の各内層11どうしの溶着部上を延びる突条の形態として形成されている。ピンチオフ部20は、その長手方向と直交するいずれの断面においても、互いに溶着された内層11,11(溶着部を想像線で示す。)と、各内層11,11の外側に配置されたバリア層12,12と、バリア層12,12の外側に配置された外層13,13とから構成されている。なお、図2においては、接着剤層16,17が省略されている。
ピンチオフ部20は、タンク本体1の外面に設けられた基端側の剛性部21と、この剛性部21の先端部に設けられた衝撃吸収部22とを有している。
剛性部21は、タンク本体1の外面に、そこから突出するようにして設けられた下部21Aと、この下部21Aの先端部(上端部)に設けられた上部21Aとによって構成されている。下部21Aは、断面台形状に形成されている。下部21Aの両側面21a,21aは、タンク本体1のピンチオフ部20に近接した部分の外面に対する傾斜角度が小さい傾斜面として形成されている。これにより、下部21Aが断面台形上に形成されている。上部21Bは、下部21Aの先端面(上端面)に一体に設けられている。上部21Bは、ピンチオフ部20の長手方向と直交する方向(内層11,11の溶着部と直交する方向)の寸法(以下、同方向の寸法を幅と称する。)が、内層11,11の溶着部に沿ったタンク本体1の内外方向の寸法(以下、同方向の寸法を高さと称する。)より長い断面長方形状をなしている。上部21Bの幅は、下部21Aの先端面の幅と同一に設定されている。しかも、上部21Bは、下部21Aの先端面と同一位置に配置されている。
衝撃吸収部22は、上部21Bの先端面(上端面)21bの幅方向における中央部に配置されている。しかも、衝撃吸収部22の下端部の幅は、上部21Bの幅より狭くなっている。したがって、上部21Bと衝撃吸収部22との間には、上部21Bの先端面21bと衝撃吸収部22の側面22aとからなる段部23が形成されている。この段部23におけるコーナー部が脆弱部24になっている。つまり、上部21Bの先端面21bと衝撃吸収部22の側面22aとの交差部が脆弱部24になっている。脆弱部24は、上部21Bと衝撃吸収部22との間の不連続部になっている。しかも、衝撃吸収部22の基端部の幅が、上部21Bの幅より狭くなっているのみならず、脆弱部24において急激に減少している。このため、脆弱部24は、ピンチオフ部20の上端部にその幅方向を向く外力が作用したとき、当該外力に対しピンチオフ部20のうちで最も強度が低い箇所になっている。
衝撃吸収部22は、その基端側(図2において下端側)から先端側(図2において上端側)へ向かうにしたがって漸次狭くなっている。これにより、衝撃吸収部22の先端面におけるバリア層12,12間の間隔Wが狭くされている。また、衝撃吸収部22の幅が基端側から先端側へ向かうにしたがって漸次狭くなっているのに対応して、衝撃吸収部22の両側面22a,22aがピンチオフ部20に隣接するタンク本体1の外面に対して傾斜している。この場合、衝撃吸収部22の両側面22aの傾斜角度は、下部21Aの両側面21aの傾斜角度より大きいのみならず、直角に近い大きな角度に設定されている。衝撃吸収部22の両側面22aは、それとピンチオフ部20に隣接するタンク本体1の外面とのなす角が直角になるようにしてもよく、その場合もこの発明では傾斜しているものと称する。なお、上部21Bの先端面21bがピンチオフ部20に隣接するタンク本体1の外面とほぼ平行になっているので、ピンチオフ部20に隣接するタンク本体1の外面に対する衝撃吸収部22の両側面22a,22aの傾斜角度は、上部21Bの先端面21bに対する衝撃吸収部22の両側面22a,22aの傾斜角度と同一になっている。
上記のように構成されたピンチオフ部20を有するガソリンタンクにおいては、衝撃吸収部22の基端部の幅が上部21Bの上端部の幅より狭く、それらの間に段部23が形成されているので、ピンチオフ部20の先端部にその幅方向を向く外力が作用した場合には、脆弱部24に応力が集中する。その結果、当該外力に対する脆弱部24の強度がピンチオフ部20の他のいずれの部分の強度よりも低くなる。したがって、当該外力によってピンチオフ部20に亀裂が発生する場合には、必ず脆弱部24から亀裂が発生する。つまり、この発明では、ピンチオフ部20の基端部をその幅方向に作用する外力に対して最も弱い部分とすることなく、ピンチオフ部20の高さ方向における中間部に形成された脆弱部24を最も弱い部分とし、その脆弱部24から亀裂を発生させるようにしているのである。脆弱部24から発生した亀裂は、タンク本体1の内側へ向かうことなく、他方の脆弱部24側へ向かって延びる。仮に、タンク本体1の内側へ向かったとしても、脆弱部24が剛性部21のタンク本体1外面からの突出量の分だけタンク本体1の外面から離れているので、亀裂がタンク本体1の内面まで達することがない。通常は、亀裂がタンク本体1の内面に達する前に衝撃吸収部22がその基端部(脆弱部24)から破断してしまう。したがって、このガソリンタンクによれば、液体のガソリンが亀裂から外部に漏れるような事態が発生することを未然に防止することができる。
また、このように亀裂の問題を解決することができるので、ピンチオフ部20の突出高さ(タンク本体1の外面から外側へ向かった突出量)を高くすることができる。したがって、ピンチオフ部20に対応するタンク本体1の内面には小さな凹部1aが形成されるだけであり、大きな凹部が形成されたり、当該凹部の底面に屈曲部が形成されることもほとんどない。
さらに、衝撃吸収部22の幅を剛性部21の先端部の幅より狭くするのみならず、その幅を基端側から先端側へ向かうにしたがって狭くしているから、ピンチオフ部20の先端面に露出するバリア層12,12の間隔Wを狭くすることができる。これにより、バリア層12,12の間の内層11,11を通って外部に漏れる気体ガソリンの量を減少させることができる。
図3は、この発明の他の実施の形態におけるピンチオフ部20Aを示している。このピンチオフ部20Aにおいては、上記ピンチオフ部20の剛性部21に代えて剛性部21′が設けられている。剛性部21′の幅は、基端側から先端側へ向かうにしたがって狭くなっている。これに対応して、剛性部21′の両側面21c,21cが、タンク本体1の外面のピンチオフ部20Aに隣接する箇所に対して傾斜している。両側面21c,21cの傾斜角度は、衝撃吸収部22の両側面22a,22aの傾斜角度より小さく設定されている。しかも、剛性部21′の先端部の幅が衝撃吸収部22の基端部の幅と同一になっている。したがって、剛性部21′の両側面21c,21cは、それぞれの先端部において衝撃吸収部22の両側面22a,22aと交差している。この結果、ピンチオフ部20Aの側面全体としては、ピンチオフ部20Aの高さ方向における中間部においてピンチオフ部20Aの内側へ向かって凹むように屈曲した屈曲面になっている。そして、その屈曲部、つまり側面21cと側面22aとの交差部が、ピンチオフ部20Aの先端部にその幅方向に作用する外力に対して最も強度の低い脆弱部25になっている。したがって、ピンチオフ部20Aの先端部(衝撃吸収部22の先端部)にその幅方向を向く外力が作用した場合には、脆弱部25から亀裂が発生する。よって、このピンチオフ部20Aを形成した場合にも、先の実施の形態と同一の効果が得られる。
この発明に係る燃料容器の容器本体を構成する積層体の一例の一部を拡大して示す断面図である。 この発明の一実施の形態のピンチオフ部を示す拡大断面図である。 この発明の他の実施の形態のピンチオフ部を示す拡大断面図である。 この発明が適用されるガソリンタンクのタンク本体の一例を示す斜視図である。 図4に示すガソリンタンクのタンク本体を構成する積層体の一例の一部を拡大して示す断面図である。 図4に示すガソリンタンクのタンク本体をブロー成形する際の概略構成を示す図である。 従来のピンチオフ部の一例を示す拡大断面図である。 仮想のピンチオフ部を示す拡大断面図である。
符号の説明
1 (ガソリンタンクの)タンク本体(容器本体)
10 積層体
11 内層
12 バリア層
13 外層
20 ピンチオフ部
20A ピンチオフ部
21 剛性部
21′ 剛性部
21c 側面(ピンチオフ部の側面)
22 衝撃吸収部
22a 側面(ピンチオフ部の側面)
23 段部
24 脆弱部
25 脆弱部

Claims (3)

  1. 燃料に対する透過阻止性が高い樹脂からなるバリア層、並びにこのバリア層より強度が高い樹脂によって構成され、かつ上記バリア層の内側と外側とにそれぞれ積層された内層及び外層を有する積層体により内部に燃料の収容空間が形成された容器本体を備え、上記容器本体の外面の一部に上記容器本体の外側に突出した上記積層体の内層どうしを溶着することにより、外側に突出する突条の形態をなすピンチオフ部が形成された樹脂製燃料容器において、
    上記ピンチオフ部の突出方向における中間部に、上記ピンチオフ部の先端部に作用する上記ピンチオフ部の幅方向への外力に対する強度が上記ピンチオフ部の他の部分の強度より低い脆弱部を形成したことを特徴とする樹脂製燃料容器。
  2. 上記ピンチオフ部が、その基端側に形成された剛性部と、この剛性部の先端部に形成された衝撃吸収部とを有し、上記衝撃吸収部の基端部の幅が上記剛性部の先端部の幅より狭く設定されることにより、上記剛性部の先端部と上記衝撃吸収部の基端部との間に段部が形成され、この段部のコーナー部によって上記脆弱部が構成されていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂製燃料容器。
  3. 上記ピンチオフ部の幅が基端側から先端側へ向かうにしたがって漸次狭くなるように、上記ピンチオフ部の両側面が上記ピンチオフ部に隣接する上記容器本体の外面に対して傾斜させられており、上記ピンチオフ部の両側面が、上記ピンチオフ部の突出方向の中間部において上記ピンチオフ部の内側に凹むように屈曲させられ、その屈曲部が上記脆弱部とされていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂製燃料容器。
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