JP2005246922A - インクの供給構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 装置の小型化が実現可能なインク供給構造を提供することを目的とする。
【解決手段】 インクカートリッジ30を内部に収容するホルダ60の底壁71には、インク供給口33に連結可能とされたインク受け入れ部81が形成されるとともに、底壁71の裏面71Aにはインク受け入れ部81に連なりチューブ連結部92に至るインク溝83が設けられている。このインク溝83はプラスチックシートFによって全体を覆われヒートシールされる。これにより、カートリッジ30から流出されたインクはインク供給口33、インク流路(インク溝83)、チューブ連結部92を経て送液チューブSに送られる。このようにインク受け入れ部81と送液チューブSとの間にインク流路を介在させる構成としたから送液チューブSの引き出し方向を任意に設定出来る。従って、ホルダ底壁71の裏面71A以外の場所から送液チューブSを配索することが可能となり、省スペース化が図れる。
【選択図】 図8
Description
このものは、プリンタ本体の前面左側部に、インクカートリッジホルダが配置されている。このインクカートリッジホルダは前方に開口しており、そこより、インクカートリッジを内部に収容させるようになっている。また、インクカートリッジホルダの背面壁には各インクカートリッジに対して接続可能とされた棒状のインク出口が設けられるとともに、背面壁の奥側はインク出口とヘッドとの間を繋ぐチューブの配索経路とされている。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、装置の小型化が実現可能なインク供給構造を提供することを目的とする。
請求項1の発明によれば、インクカートリッジから流出されたインクはカートリッジ連結部、インク流路、チューブ連結部を経て送液チューブに送られる。このようにカートリッジ連結部と送液チューブとの間にインク流路を介在させる構成としたから送液チューブの引き出し方向を任意に設定出来る。従って、カートリッジベースの裏面以外の場所から送液チューブを配索することが可能となり、省スペース化が図れる。また、ベース本体と補助部材の合わせ面同士を突き合わせるだけでインク流路が形成されるから、構造も簡便である。
請求項2ないし請求項4の発明によれば、カートリッジ連結部或いはチューブ連結部はベース本体に一体成形される。従って、これらを別部品とする場合に比較して構成部品の点数を削減することが出来る。
<請求項5の発明>
請求項5の発明によれば、補助部材をベース本体に装着する際に干渉するものが少なく、作業性がよい。
請求項6又は請求項7の発明によれば、補助部材をシートにより構成しているからスペースをとらない。また、インク流路は溝をシートによって覆う簡単なものであるから、生産効率もよい。
請求項8又は請求項9の発明によれば、インク溝に対するシートの取り付けは熱溶着によりなされるから、他に取り付けのための専用部品(例えば、ねじ等)を必要としない。また、溶着リブの断面形状は先細りする形状であるからシートを溶着させる際に融け易く、接着に対する信頼性が高まる。
請求項10又は請求項11の発明によれば、側壁によりインクカートッリッジの保護が図られる。また、ベース本体にインクカートリッジが装着された時にはロックアームがインクカートリッジに係止して同インクカートリッジを抜止めするからインクカートリッジの保持が安定する。
カートリッジ内に空気を供給する場合には、空気を供給するための経路を長くとる必要がある(インクの乾き防止)が、請求項12の発明によれば、インクカートリッジ内に空気を導入するための空気流路がベース本体及び補助部材によって形成されている。したがって、こうした経路を別部品(例えば、チューブ等)により構成する場合に比較して部品点数を削減することができるし、また、省スペース化にも寄与する。
請求項13の発明によれば、空気流路は空気溝を補助部材によって覆うことで形成されるから、構造が簡便である。
<請求項14の発明>
請求項14の発明によれば、空気流路は蛇行状に屈曲するからインクカートリッジ内のインクの乾きを遅延させることが出来る。
請求項15の発明によれば、空気流路内にはインク貯め部が設けられているから空気流入口を介してインクが空気流路内に逆流したとしても、そこに、インクを貯めておくことが出来る。
請求項16の発明によれば、逆流したインクが空気流入口、空気流路の経路を辿って開放口からカートリッジベースにしみ出したとしても、しみ出したインクはインク吸収体によって吸収される。また、インク吸収体はカートリッジベースの側面に沿わせた状態で支持されるから、取り付けが容易に出来る。
請求項17の発明によれば、インク吸収体が開放口を塞ぐことがないから、空気の出入りに支障を来すことがない。
<請求項18の発明>
請求項18の発明によれば、インク吸収体とインクカートリッジとの間には押さえ板が介在されているから、インク吸収体により吸収されたインクがインクカートリッジに付着することがない。
図1は本実施形態に適用された複合機の記録機構を後方から視た斜視図である。本記録機構20はインクジェット式であって、その後側(図1の手前側)には記録ユニット21が配されている。記録ユニット21は記録ヘッド(本発明の記録部に相当)22cを有するキャリッジ22、キャリッジガイド23、キャリッジ駆動モータ203、タイミングベルト204を主体として構成されている。
これにより、記録紙に対するキャリッジ22の高さが位置決めされるとともに、キャリッジ駆動モータ203が駆動されると、ガイド部24Bによる案内作用を受けて突部22bが摺動部24A、25A上を摺動するとともに、キャリッジ22は記録紙を横断する方向へ往復動する。
図3に示すように第2弁体55の本体部56の下端部分は、カートリッジ30がホルダ60に装着される前の状態にあっては、カートリッジ30の下面から突出した状態にある。また、エアパッキン51の底面には円筒状のリップ53が設けられており、第2弁体55の下端部分を取り囲むようになっている。
ホルダ60は箱形をなすとともに、図2における手前側の側壁にはホルダ60が装着される筐体に対してホルダ60を固定するための抜止めリブ69b及び案内部69aを有する係止爪69(図2参照)が形成されている。また、図6に示すように底壁71のうち右側の縁部は側方に張り出しており(張り出し部64)、その先端部分には筐体に対する差し込み部691が形成されている。
図6に示すように、ホルダ60の内部には3つの区画壁65が設けられている。この区画壁65は一方側の側壁(図6に示す上側に位置する側壁)61から対向する側壁62に向けて真っ直ぐに伸びており、ホルダ60内部を4つのカートリッジ収容室68に区画している。カートリッジ収容室68の幅寸法は左から3室はほぼ同幅とされ、右側の室は他の室に比べていくらか広くとられている。尚、この区画壁65の先端側は側壁62に到達していないが、これは、側壁62に近い部分に後述するフォーム(本発明のインク吸収体に相当する)100を各カートリッジ収容室68に跨った状態で敷設するためである。
尚、ホルダ60の底壁71にはロック爪67Aの外形に倣った開口71Bが設けられているが、これはロック爪67Aを成形する際の金型の型開き動作を考慮した逃がし孔である。
尚、この状態においては図4に示すように、エアパッキン51のリップ53が座面部85の上面に内向きに屈曲した状態で弾設することで、空気タワー38の内周部分と座面部85との間がシールされるようになっている。また、本実施形態においては、第1弁体45と第2弁体55の開放のタイミングは、やや、第2弁体55の方が早く開放するようになっている。このような設定とするのは、カートリッジ30が未使用状態にあるときには、インク室31の気圧が大気圧に比べて低く設定されているため同時あるいは第1弁体45の方を早く開放してしまうと、送液チューブSを介して記録ヘッド22cからインクが吸収されることで、記録ヘッド22cのノズル部22dに形成されたメニスカスが破壊されてしまう。そのため、第2弁体55を先に開放させることで、メニスカスの破壊を防止するようにしてある。
インク溝83は底壁71の裏面71A、すなわちカートリッジ30が装着される側とは反対側の面に各インク受け入れ部81毎に形成(凹設)されている。
一方、張り出し部64には図7に示すように、図示上方に伸びる(カートリッジ30側に突出)筒状のチューブ連結部92が4つ並設されている。このチューブ連結部92には記録ヘッド22cに連なる送液チューブSの一端側が外嵌されるようになっている。そして、これら各チューブ連結部92に各インク溝83の終端部分が連なるようになっている。
尚、このインク溝83をプラスチックシートFで覆ったものが本発明のインク流路に相当し、空気溝をシートで覆ったものが本発明の空気流路に相当する。
空気溝93はカートリッジ30の並び方向に4つ設けられている。これら各空気溝93は座面部85を取り囲む大きさに形成されたインク貯め部95と、このインク貯め部95の図示上方に形成される蛇行部97よりなる。蛇行部97は左右に蛇行しながらインク受け入れ部81の手前まで伸び、その先端部分には底壁71を上下に貫通する開放口98が設けられている。また、図8における最も右側に位置する空気溝93は他の空気溝93に比べて異形とされているが、これは、インク溝83の配索スペースを避けて空気溝93を形成したためである。
カートリッジ30の取り替えをするには、まず、空になったカートリッジ30をホルダ60より取り外す。それには、カートリッジ30に係止した弾性ロックアーム67の先端部分をロック解除方向に押し込んで弾性ロックアーム67による係止を解く。その状態からカートリッジ30を上方に引き上げてやれば、インクパッキン41からインク受け入れ部81が後退してカートリッジ30はホルダ60から取り外される。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
33…インク供給口
60…ホルダ
71…底壁
81…インク受け入れ部
83…インク溝
92…チューブ連結部
F…プラスチックシート
Claims (18)
- インク供給口を有するインクカートリッジより流出するインクを送液チューブを経て記録部に供給するインクの供給構造であって、
前記インクカートリッジの装着により前記インク供給口に連なって前記インクを前記インクカートリッジから流し出させるカートリッジ連結部と、このカートリッジ連結部に連なるインク流路と、このインク流路に連なり前記送液チューブが連結されるチューブ連結部とを有するカートリッジベースを備え、
このカートリッジベースはベース本体と、これに重ね合わせた補助部材とから構成されるとともに、前記インク流路を前記ベース本体と前記補助部材との合わせ面間に形成したことを特徴とするインクの供給構造。 - 前記カートリッジ連結部は前記インク供給口に差し込まれる筒状をなし、前記ベース本体に一体的に成形されていることを特徴とする請求項1に記載のインクの供給構造。
- 前記チューブ連結部は前記送液チューブを外嵌させる筒状をなし、前記ベース本体に一体的に成形されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクの供給構造。
- 前記チューブ連結部は前記送液チューブを外嵌させ、かつ前記インクカートリッジの装着方向に沿って突出する筒状をなすとともに、前記ベース本体に対して一体的に成形されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクの供給構造。
- 前記補助部材は前記ベース本体のうち前記インクカーリッジとは反対側の面に装着されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のインクの供給構造。
- 前記ベース本体には前記補助部材と対向する側の面に前記インク流路を構成するインク溝が形成され、そのインク溝が前記補助部材によって覆われていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のインクの供給構造。
- 前記補助部材は前記ベース本体に貼りつけられ前記インク溝を覆うプラスチック製のシートであることを特徴とする請求項6に記載のインクの供給構造。
- 前記インク溝の溝縁には同インク溝に沿って伸び、かつ前記シートを熱溶着させる溶着リブが設けられたことを特徴とする請求項7に記載のインクの供給構造。
- 前記溶着リブの溶着前の断面形状は、基端側から先端側に向かうに連れて先細りする形状であることを特徴とする請求項8に記載のインクの供給構造。
- 前記ベース本体には、前記インクカートリッジが前記ベース本体に装着された時には、前記インクカートリッジの側方を取り囲む側壁が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のインクの供給構造。
- 前記ベース本体には、前記インクカートリッジが前記ベース本体に装着された時には、前記インクカートリッジに弾性係止して同インクカートリッジを抜止め状態に保持する弾性ロックアームが設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のインクの供給構造。
- 前記インクカートリッジには前記インクの流れに伴い、前記インクカートリッジ内に空気を流入させるための空気流入口が弁体により常時は閉じて形成され、
前記ベース本体には、前記インクカートリッジの装着により前記空気流入口の前記弁体を開放して前記空気流入口に連通する空気連結部が設けられ、
前記ベース本体と前記補助部材との合わせ面間には、一端側が前記空気連結部に連なり、他端側に大気に開放する開放口を有する空気流路が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれかに記載のインクの供給構造。 - 前記ベース本体には前記補助部材と対向する側の面に前記空気流路を構成する空気溝が形成され、その空気溝が前記補助部材によって覆われていることを特徴とする請求項12に記載のインクの供給構造。
- 前記空気流路は蛇行状に屈曲していることを特徴とする請求項12又は請求項13に記載のインクの供給構造。
- 前記空気流路の途中には、前記空気流入口を介して前記空気流路側へ逆流したインクを貯留可能なインク貯め部が設けられたことを特徴とする請求項12ないし請求項14のいずれかに記載のインクの供給構造。
- 前記カートリッジベースには板状をなす多孔質のインク吸収材が同カートリッジベースの側面に沿わせて保持され、
前記空気流路の前記開放口は前記インク吸収体に接して開口していることを特徴とする請求項12ないし請求項15のいずれかに記載のインクの供給構造。 - 前記カートリッジベースにおける前記開放口の周縁部には前記インク吸収体側に突出して、同インク吸収体を前記開放口より浮かした状態に支持可能な支持突部が設けられたことを特徴とする請求項16に記載のインクの供給構造。
- 前記インク吸収体は前記ベース本体におけるインクカートリッジ装着面側に配されるとともに、
このインク吸収体と前記インクカートリッジとの間に位置して押さえ板が設けられていることを特徴とする請求項16又は請求項17に記載のインクの供給構造。
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