JP2005246303A - メタル触媒担体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 矩形状又は台形状の波形を有する金属製のオフセット波板1と平板2とを重ね合わせて巻き回し、かつオフセット波板1の頂部5及び底部6を平板2に当接させたコア3を備えたメタル触媒担体において、排気ガスの浄化効率を向上すると共に触媒活性温度に達するまでの時間を短縮し、かつ効率良く製造できるようにする。
【解決手段】 オフセット波板1における平板2との当接部に開口部7を設ける。
【選択図】 図3
【解決手段】 オフセット波板1における平板2との当接部に開口部7を設ける。
【選択図】 図3
Description
本発明は、エンジン等から排出される排気ガスを浄化する触媒コンバータのメタル触媒担体に関する。
図2はこの種のメタル触媒担体の一例を概略的に示す外観斜視図、図3はその一部の拡大分解斜視図である。
このメタル触媒担体は、台形状の波形を有する金属製のオフセット波板1と平板2とを重ね合わせて巻き回して成るコア3を備えており、このコア3は外筒4内に挿入されている。
オフセット波板1は、例えば金属板をプレス加工することにより形成され、多数の台形状の波を有しており、波の稜線方向に隣り合う波列の位相が半ピッチづつずれた状態となっている。
これにより、オフセット波板1の頂部5及び底部6の稜線は、凸部5a及び凹部6aがガス流れ方向(矢印方向)に一定間隔をおいて形成された状態となっている。なお、頂部5及び底部6はほぼ全面が平板2に当接した状態となっている。
この種のメタル触媒担体では、オフセット波板1の頂部5及び底部6が平板2と重なり合う構造となっているため、その分、排気ガス担体との有効接触面積が小さくなり、排気ガスの浄化効率が低下するという問題がある。
また、この重なり合い部分は、他の部分に比べて熱伝達性が悪く、温度上昇が遅いため、メタル触媒担体全体が、エンジン始動時から触媒活性温度に達するまでの時間が長くなるという問題がある。
このような問題点を解消するために、平板2におけるオフセット波板1の頂部5及び底部6が当接する部位に開口部を設けるようにすると、オフセット波板1と平板2とを重ねて巻き回す際に、平板2の開口部とオフセット波板1の頂部5及び底部6とを位置合わせるのが困難であるため、製造効率が悪くなってしまう。
本発明の目的は、矩形状又は台形状の波形を有する金属製のオフセット波板と平板とを重ね合わせて巻き回し、かつオフセット波板の頂部及び底部を平板に当接させたコアを備えたメタル触媒担体において、排気ガスの浄化効率を向上すると共に触媒活性温度に達するまでの時間を短縮し、かつ効率良く製造できるようにすることにある。
本発明のメタル触媒担体は、矩形状又は台形状の波形を有するオフセット波板1と平板2とを重ね合わせて巻き回し、かつオフセット波板1の頂部5及び底部6を平板2に当接させたコア3を備えたメタル触媒担体であって、オフセット波板1における平板2との当接部に開口部7又は切欠部が設けられたことを特徴としている。なお、開口部又は切欠部は全ての当接部に設けるようにしてもよいし、一部の当接部にのみ設けるようにしてもよい。
本発明のメタル触媒担体は、オフセット波板における平板との当接部に開口部又は切欠部を設けたことにより、オフセット波板と平板との重なり合い部分の面積が小さくなり、排気ガスの浄化効率が向上すると共に、触媒活性温度に達するまでの時間を短縮することができる。また、オフセット波板側に開口部を設けたことにより、オフセット波板の当接部と平板との位置合わせが不要となるため、効率良く製造することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態であるメタル触媒担体の一部の拡大分解斜視図である。なお、本実施形態において、上記従来例と同一又は類似の部分には同一の符号を付してあり、重複する説明を省略してある。
本実施形態のメタル触媒担体の全体構造は図2と同様であるので説明を省略する。そして、本実施形態では、図1に示すように、オフセット波板1の頂部5に複数個の開口部7を設けている。これらの開口部7はそれぞれ頂部5の凸部5aに設けられており、排気ガスの流れ方向(矢印方向)に千鳥足状に配置された状態となっている。
このような開口部7を設けたことにより、オフセット波板1と平板2との重なり合い部分の面積が小さくなることにより、排気ガスの浄化効率を向上することができる。また、触媒活性温度に達するまでの時間を短縮することができる。
また、オフセット波板1側に開口部7を設けたことにより、オフセット波板1の頂部5と平板2との位置合わせが不要となるため、効率良く製造することができる。
さらに、本実施形態では、開口部7が頂部5の凸部5aに設けられており、ガス流れ方向に千鳥足状に配置された状態となっているため、開口部7が直線状に配置された場合と比べてオフセット波板1及び平板2の温度分布を均一にすることができ、昇温時間を短縮することができる。
排気ガスは波の内部を流れる際、オフセットフィン8の部分で流れが直角に曲がるため、この部分におけるガスの滞留時間が他の部分よりも長くなる。これにより、排気ガスが触媒に接触する時間が長くなり、排気ガスを効率良く浄化することができる。
さらに、開口部7がガス流れ方向に直線状に配置された場合と比べて開口部7間の直線状の部分の面積が大きくなるため、平板2との接合強度が大きくなるという利点もある。
なお、オフセット波板1及び平板2は、熱伝導性、生産性、製造コスト、耐久性等の点で、Fe、Cr、Al元素を含有するステンレス鋼により形成すると好ましく、厚みは10〜100μmであることが好ましい。
また、頂部5に対する開口部7の面積は40〜90%であることが好ましい。すなわち、開口面積が40%未満であると本発明の効果が得られにくく、90%よりも大きいと、オフセット波板1と平板2との接合面積が小さすぎて強度の点で問題が生じるからである。
なお、本実施形態では、オフセット波板1の頂部5に開口部7を設けているが、底部6に設けるようにしてもよく、頂部5及び底部6に設けるようにしてもよい。
また、開口部7のかわりに切欠部を設けるようにしてもよい。
また、オフセット波板1の波形形状は矩形状であってもよい。
その他にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に種々の改変を施すことができる。
1 オフセット波板
2 平板
3 コア
5 頂部
6 底部
7 開口部
2 平板
3 コア
5 頂部
6 底部
7 開口部
Claims (5)
- 矩形状又は台形状の波形を有するオフセット波板(1)と平板(2)とを重ね合わせて巻き回し、かつオフセット波板(1)の頂部(5)及び底部(6)を平板(2)に当接させたコア(3)を備えたメタル触媒担体であって、オフセット波板(1)における平板(2)との当接部に開口部(7)又は切欠部が設けられたことを特徴とするメタル触媒担体。
- 開口部(7)又は切欠部が、排気ガスの流れ方向に千鳥足状に配置されたことを特徴とする請求項1記載のメタル触媒担体。
- オフセット波板(1)及び平板(2)が、Fe、Cr、Al元素を含有するステンレス鋼から成ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のメタル触媒担体。
- オフセット波板(1)及び平板(2)の厚みが10〜100μmであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項記載のメタル触媒担体。
- オフセット波板(1)における開口部(7)又は切欠部が設けられた当接部に対する開口部(7)又は切欠部の面積が40〜90%であることを特徴とする請求項1〜請求項4記載のメタル触媒担体。
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Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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2004
- 2004-03-05 JP JP2004062373A patent/JP2005246303A/ja active Pending
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