JP2005246301A - 排ガス処理体およびそれを含むバグフィルタ - Google Patents

排ガス処理体およびそれを含むバグフィルタ Download PDF

Info

Publication number
JP2005246301A
JP2005246301A JP2004062339A JP2004062339A JP2005246301A JP 2005246301 A JP2005246301 A JP 2005246301A JP 2004062339 A JP2004062339 A JP 2004062339A JP 2004062339 A JP2004062339 A JP 2004062339A JP 2005246301 A JP2005246301 A JP 2005246301A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust gas
predetermined
catalyst
peripheral surface
filter medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004062339A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Ide
義弘 井手
Kenro Uejima
賢郎 上島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Heavy Industries Ltd filed Critical Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority to JP2004062339A priority Critical patent/JP2005246301A/ja
Publication of JP2005246301A publication Critical patent/JP2005246301A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Filtering Materials (AREA)
  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract


【課題】 バグフィルタにおいて用いられ、所定の物質を安定して分解することができ、排ガスの処理効率を向上させることができる排ガス処理体を提供する。
【解決手段】 濾材27を通過した排ガスは、排ガス処理体1の外周面4側から微小な空隙6に流入し、微小な空隙6を通過して内周面5側へ流れる。濾材27を通過した排ガスに含まれる所定の物質7は、前記空隙6を通過することによって、所定の触媒7に接触して吸着され、所定の触媒7による分解反応によって分解される。排ガス処理体1は、外周面4および内周面5間に所定の厚みを有するので、排ガスが外周面4および内周面5間を通過する際に、排ガスが所定の触媒7に接触する面積を増加させることができ、さらに空隙6を微小とすることによって、排ガスを所定の触媒7に効率よく接触させることができ、所定の物質の分解率を向上させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、バグフィルタにおいて用いられ、排ガスに含まれる所定の物質を分解する排ガス処理体、およびそれを含むバグフィルタに関する。
ごみ焼却処理施設などにおけるダイオキシン類削減対策の徹底に伴って、前記ごみ焼却処理施設の集塵装置には、バグフィルタが用いられるようになっており、その後段にバグフィルタによって除去することができないダイオキシン類および窒素酸化物などの有害物質を除去するための所定の触媒を担持する所定の触媒反応搭を設置して、両者の組み合わせによって排ガスを浄化している。バグフィルタおよび所定の触媒反応搭は、いずれも排ガスとの大きな接触面積を必要とするので、それぞれ大型のケーシングを並べて設置する必要があり、これらを設置するためには、大きなスペースが必要となる。このため設置スペースが小さく、排ガスを効率的に浄化処理することができる排ガス処理装置が望まれている。
このような問題に鑑み、従来の技術として、排ガスに含まれる窒素酸化物を除去するために、濾布に所定の触媒を担持させたフィルタハウスが開示されている(たとえば特許文献1参照)。同様に、所定の触媒と、濾布などを含む濾材と機械的に一体化したものは、たとえば特許文献2〜7に開示されている。
また他の従来の技術として、濾布を保持する、放射状薄板または網目金網のケージに所定の触媒を担持させる、またはフィルタ本体の内部に所定の触媒を担持したフィンを放射状に配置し、濾布と所定の触媒とを別体で設けるバグフィルタが開示されている(たとえば特許文献8,9)。
特開昭55−145520号公報 特公平4−36729号公報 特開平3−221146号公報 特開平4−219124号公報 特開平10−230119号公報 特開平9−276705号公報 特開2001−269528号公報 特開2001−54707号公報 特開平3−178308号公報
所定の触媒と、濾布などを含む濾材と機械的に一体化した従来の技術では、濾材および所定の触媒を分離することができない。したがって、経年劣化によって濾材および所定の触媒を取り替えるためには、濾材および所定の触媒を同時に取り替える必要がある。濾材と、所定の触媒とは、劣化の要因が異なるので、同時に寿命が尽きる時期が異なるが、濾材の寿命および所定の触媒の寿命に関係なく、一方が劣化した時に、濾材および所定の触媒の両者を交換する必要がある。このためランニングコストが高くなるという問題がある。
また濾布に所定の触媒を担持させる場合、所定の触媒と濾布との固着強度が得られにくく、たとえば空気圧によって濾布に付着した微粒子状物質を払い落とすときに、所定の触媒が壊れたり、濾布から剥離したりしてしまい、耐久性に欠けるという問題がある。また所定の触媒を濾材に付着させるための工程において、所定の触媒の調製に必要な焼成条件が濾布の耐熱性で制限され、安定した所定の触媒を得ることができない。言い換えれば、前記焼成に耐え得る材料によって濾材を形成する必要があり、濾材を形成する材料の選定範囲が狭くなるという問題がある。
また他の従来の技術の濾布と所定の触媒とを別体で設けるバグフィルタでは、濾布と所定の触媒とを分離することができるので、ランニングコストを低減することができる。しかしながら、濾布を保持するケージを放射状薄板または細目金網によって形成し、このケージに所定の触媒を担持させる場合、排ガスがケージを通過する際に、所定の触媒との十分な接触面積を得ることができないので、排ガスに含まれる所定の物質の除去効率が低く、所定の物質が十分に分解されることなく排出されてしまうという問題がある。またフィルタ内部に、所定の触媒を担持するフィンを放射状に配置する場合においても、排ガスは所定の触媒との十分な接触面積を得ることができず、排ガスに含まれる所定の物質の分解が十分ではなく、実用に足りるダイオキシンの除去効率を得ることができない、言い換えれば排ガスの通過速度を速くして、処理速度を向上させることができないという問題がある。
このため所定の触媒を安定して担持することができるとともに、担持される所定の触媒が、排ガスとの十分な接触面積を有し、排ガスに含まれるダイオキシン類などの所定の物質の除去効率を向上することができる排ガス処理体が望まれている。
したがって本発明の目的は、バグフィルタにおいて用いられ、所定の物質を安定して分解することができ、排ガスの処理効率を向上させることができる排ガス処理体を提供することである。
本発明は、排ガス通気路内に設置され、排ガスに含有される所定の物質を含む複数の微粒子状物質の一部を濾材によって除去するバグフィルタに用いられる排ガス処理体であって、
筒形状であって、外周面および内周面間に所定の厚みを有し、外周面および内周面間にわたって連通する微小な空隙が形成され、前記外周面が前記濾材によって外囲され、前記濾材を通過した排ガスが前記空隙を通過することによって、排ガスに含まれる複数の微粒子状物質の残部に含まれる所定の物質を分解する所定の触媒を有することを特徴とする排ガス処理体である。
本発明に従えば、濾材を通過することによって複数の微粒子状物質の一部が除去された排ガスが、筒形状の外周面側から微小な空隙に流入し、微小な空隙を通過して内周面側へ流れる。前記複数の微粒子状物質の一部は、たとえば塵埃などの比較的粒子径の大きな微粒子状物質を含む。濾材を通過した排ガスに含有される微粒子状物質の残部に含まれる所定の物質は、前記空隙を通過することによって、所定の触媒に接触して吸着され、所定の触媒による分解反応によって分解される。排ガス処理体は、外周面および内周面間に所定の厚みを有するので、排ガスが外周面および内周面間を通過する際に、排ガスが所定の触媒に接触する面積を増加させることができ、さらに空隙を微小とすることによって、排ガスを所定の触媒に効率よく接触させることができる。これによって排ガスに含まれる所定の物質の分解率を向上させることができる。前記所定の物質は、たとえばダイオキシン類および窒素酸化物などを含む。
また排ガス処理体は、濾材とは別体で形成されるので、濾布に所定の触媒を担持させる従来の技術ように、濾材によって所定の触媒を形成する際の焼成条件が制限されることがない。
また本発明は、環状の板状体と、軸線方向に対を成す前記板状体に連なり、周方向に間隔をあけて軸線方向に隣接する各板状体を連結するリブとを含んで構成されるハニカム構造を有し、前記ハニカム構造を構成する各板状体およびリブの外表面に所定の触媒が付着されて形成されることを特徴とする。
本発明に従えば、前記構成によって排ガス処理体を実現することができる。排ガス処理体には、板状体およびリブによって、外周面および内周面間にわたって連通するハニカム状の微小な空隙が形成される。板状体およびリブの外表面には、所定の触媒が付着されるので、前記微小な空隙に臨む排ガス処理体の外表面にも所定の触媒が付着形成されており、これによって空隙を通過する排ガスを所定の触媒に効率的に接触させることができる。
排ガス処理体は、環状の板状体とリブとを積層して構成されるので、環状の板体の内径および外径を調整することによって、排ガス処理体の外周面および内周面間の厚みを容易に調整することができ、またリブの周方向の間隔および軸線方向の長さを調整することによって、ハニカム構造の各微小な空隙の断面積、つまり排ガスが通過する流路の断面積を容易に調整することができ、また積層する板状体の数によって、軸線方向の長さを容易に調整することができるので、設計の自由度が向上され、所望の形状の排ガス処理体を形成することができる。
さらに本発明は、螺旋状の索条体に所定の間隔で交互に折り返された帯状体が介在されて積層され、前記帯状体の外表面に所定の触媒が付着されて形成されることを特徴とする。
本発明に従えば、前記構成によって排ガス処理体を実現することができる。排ガス処理体には、螺旋状の索条体に帯状体を介在させることによって、帯状体は軸線方向に所定の間隔をあけて積層され、外周面および内周面間にわたって微小な空隙が形成される。帯状体の外表面には、所定の触媒が付着されるので、前記微小な空隙に臨む排ガス処理体の外表面にも所定の触媒が形成されており、これによって空隙を通過する排ガスを所定の触媒に効率的に接触させることができる。
帯状体を螺旋状に積層することによって、可及的に少ない部品点数で排ガス処理体を形成することができ、組み立てが容易となり、生産性が向上される。帯状体の幅を調整することによって、排ガス処理体の外周面および内周面間の厚みを容易に調整することができ、また帯状体を軸線方向に折り返す間隔および折り返した山と山との間の軸線方向の距離を調整することによって、各微小な空隙の断面積、つまり排ガスが通過する流路の断面積を容易に調整することができ、また螺旋の巻数によって軸線方向の長さを調整することができるので、設計の自由度が向上され、所望の形状の排ガス処理体を形成することができる。
さらに本発明は、ウール状部材を所定のかさ密度で筒形に形成し、前記ウール状部材の外表面に所定の触媒が付着されて形成されることを特徴とする。
本発明に従えば、前記構成によって排ガス処理体を実現することができる。排ガス処理体は、ウール状部材を所定のかさ密度で筒形状に形成して構成されるので、形状の変更が容易であり、また、かさ密度を調整することによって、微小な空隙によって形成される排ガスの流路の断面積を容易に調整することができるので、設計の自由度が向上し、所望の形状の排ガス処理体を形成することができる。また排ガス処理体を、プレス加工などを用いることなく形成することができ、排ガス処理体を容易に形成することができる。またウール状部材は、外表面の外気との接触面積が大きく、このようなウール状部材の外表面に所定の触媒が付着されるので、所定の触媒が排ガスに接触する接触面積を大きくすることができ、空隙を通過する排ガスを所定の触媒に効率的に接触させることができる。ウール状部材は、たとえばスチールウールおよびセラミック繊維などを含む。
さらに本発明は、前記排ガス処理体と、
排ガス処理体の外周面を外囲し、排ガスに含まれる複数の微粒子状物質の一部を取り除く濾材と、
内部空間に濾材および排ガス処理体が配置され、外部空間から微粒子状物質を含む排ガスが導かれ、排ガス処理体の外周面側から排ガスを供給する第1空間と、前記濾材および所定の触媒担体によって浄化され、排ガス処理体の内周面側に通気した排ガスを外部空間に導く第2空間とが形成されるフィルタ槽とを含むことを特徴とするバグフィルタである。
本発明に従えば、外部空間からフィルタ層の内部空間である第1空間に導かれた排ガスは、まず濾材を通過し、この濾材によって複数の微粒子状物質の一部が除去される。前記複数の微粒子状物質の一部とは、複数の微粒子状物質のうち、塵埃などの比較的粒径の大きな微粒子物質である。濾材を通過した排ガスは、排ガス処理体を通過することによって、所定の物質が除去され、第2空間から再びフィルタ槽の外部空間へと導かれる。このようなバグフィルタでは、微粒子状物質の除去と、所定の物質の除去とを同時に行うことができ、少ない設置スペースで効率的に排ガスを浄化することができる。
またこのようなバグフィルタでは、濾材と排ガス処理体とを別々に交換することができるので、従来の技術の所定の触媒と、濾布などを含む濾材と機械的に一体化したバグフィルタと比較して、ランニングコストを低減することができる。また排ガスの流れ方向の上流側となる排ガス処理体の外周面が、濾材によって外囲されるので、所定の触媒に塵埃などの比較的粒子径の大きな微粒子状物質が付着してしまうことが減少させて、所定の触媒の性能の劣化を防止することができ、つまり所定の触媒による所定の触媒反応の効率を維持することができ、所定の触媒の寿命を可及的に延ばすことができる。
本発明によれば、所定の触媒を形成する際の焼成条件が濾材によって制限されることがないので、高性能かつ安定した所定の触媒を形成することができるとともに、濾布と組み合わせてバグフィルタを構成する場合に、濾布を形成する材料の選定範囲が広くなり、設計の自由度が向上する。
また本発明によれば、排ガスが、ハニカム状の微小な空隙を通過することによって効率的に所定の触媒と接触するので、所定の触媒によって排ガスに含まれる所定の物質を効率的に吸着して分解させることができ、処理効率を向上させることができる。また排ガス処理体は、板状体とリブとを積層して形成されるので、排ガス処理体の設計の自由度が向上し、所望の形状の排ガス処理体を容易に形成することができる。
また本発明によれば、排ガスが、積層される板状体間の微小な空隙を通過することによって効率的に所定の触媒と接触するので、所定の触媒によって排ガスに含まれる所定の物質を効率的に吸着して分解させることができ、処理効率を向上させることができる。また排ガス処理体は、索条体と帯状体とを螺旋状に積層して形成されるので、排ガス処理体の設計の自由度が向上し、所望の形状の排ガス処理体を容易に形成することができる。
また本発明によれば、排ガスが、ウール状部材によって形成される微小な空隙を通過することによって効率的に所定の触媒と接触するので、所定の触媒によって排ガスに含まれる所定の物質を効率的に分解させることができ、所定の物質を効率的に吸着して分解させることができ、処理効率を向上させることができる。また排ガス処理体は、ウール状部材を所定のかさ密度で筒形状に形成して構成されるので、設計の自由度が向上し、所望の形状の排ガス処理体を形成することができる。
また本発明によれば、前記濾材および排ガス処理体を含んでバグフィルタを形成することによって、排ガスに含まれる微粒子状物質のうち大部分を占める塵埃を、濾材によって除去することができ、濾材を通過した所定の有害物質を排ガス処理体の所定の触媒によって分解して、清浄な排ガスとすることができるので、少ない設置スペースで、効率的に排ガスを浄化することができる。したがって、設置スペースが限られた排ガス処理施設において、好適に用いることができる。
また濾材と、所定の触媒を担持する排ガス処理体とを別々に構成しているので、濾布に所定の触媒を担持させる従来の技術ように、濾材によって所定の触媒を形成する際の焼成条件が制限されることがないので、排ガス処理体に所定の触媒を安定して担持させることができ、たとえば排ガスの流れ方向下流側から所定の風圧を与えて、濾材に付着した微粒子状物質を払い落とす場合でも、この所定の風圧によって、所定の触媒が振り落とされることが防止され、排ガス処理体の交換期間を可及的に延ばすことができる。
図1は、本発明の実施の一形態の排ガス処理体1を示す斜視図であり、図1では、排ガス処理体1とともに、この排ガス処理体1を保持するリテーナ2も示している。図2は、排ガス処理体1を構成する触媒担体3の一部を分解して示す斜視図である。図3は、触媒担体3を外周面側から見て部分的に示す側面図である。図4は、触媒担体3を内周面側から見て部分的に示す側面図である。図5は、排ガス処理体1を保持するリテーナ2の構造を示す斜視図である。
排ガス処理体1は、排ガス通気路内に設置され、排ガスに含有される複数の微粒子状物質の一部を濾材によって除去するバグフィルタに用いられる。排ガス処理体1は、バグフィルタの濾材の、排ガス方向の流れ方向下流側に配置される。排ガス処理体1には、前記濾材によって塵埃などの微粒子状物質の一部が除去された排ガスが供給される。排ガス処理体1は、濾材を通過することによって複数の微粒子状物質の一部が除去された排ガスから、所定の物質を除去する。前記濾材によって除去される複数の微粒子状物質の一部は、たとえば塵埃などの比較的粒子径の大きな微粒子状物質である。また非ガス処理体によって分解される所定の物質は、ダイオキシン類を含む。ダイオキシン類は、ポリ塩化ジベンゾ−P−ジオキシン(略称:PCDD)、ポリ塩化ジベンゾフラン(略称:PCDF)、およびコプラナーポリ塩化ビフェル(略称:コプラナーPCB)を含む。
排ガス処理体1は、円筒形状に形成され、この排ガス処理体1には、外周面4および内周面5間にわたって連通する微小な空隙6が形成される。排ガス処理体1の外周面4は、濾材によって外囲され、濾材を通過した排ガスは、排ガス処理体1の外周面4側から流入し、微小な空隙6を通過して、内周面5側に流れる。排ガス処理体1は、所定の触媒7を有する。所定の触媒7は、排ガス処理体1の外表面の全領域で外部に露出しており、前記微小な空隙6にも露出している。排ガスは、排ガス処理体1の外周面4側から空隙6に流入し、内周面5側へと通過し、内周面5によって囲まれる内側通気路8を通って、軸線方向一方へと流れる。排ガスに含まれる所定の物質は、前記空隙6を通過することによって、所定の触媒7に接触して吸着され、所定の触媒7による分解反応によって分解される。所定の触媒7は、酸化チタン、酸化バナジウムおよび酸化モリブデンを含む。
排ガスに含まれるダイオキシン類は、排ガス処理体1に担持される所定の触媒7によって吸着されて、分解される。たとえばダイオキシン類は、所定の触媒7によって以下のように分解される。
Figure 2005246301
所定の触媒7によって、化1で表わされる基本骨格を有するダイオキシン類の、炭素炭素結合および/または炭素酸素結合、たとえば1位の炭素原子と2位の炭素原子との間の結合、および1位の炭素原子に最も近くに位置する炭素原子と酸素原子との結合などが開裂し、二酸化炭素(化学式:CO)、水(化学式:HO)および塩化水素(化学式:HCl)などの毒性の少ない化合物に分解される。
排ガス処理体1は、円筒形状の外周面4および内周面5間に所定の厚みTh1を有する。前記所定の厚みTh1は、たとえば5ミリメートル(mm)以上50ミリメートル(mm)未満に選ばれる。所定の厚みTh1が、5mm未満であると排ガスが空隙6を通過する際に、排ガスとの十分な接触面積を得ることができない。また所定の厚みT1が50mm以上であると、圧損が大きくなり、排ガスの処理速度が低下してしまう。所定の厚みを前記範囲に選ぶことによって、排ガスが外周面4および内周面5間を通過する際に、空隙6に露出する所定の触媒7と、排ガスとが接触する接触面積を十分に得ることができ、言い換えれば排ガスが所定の触媒7と接触することができる期間を十分に得ることができ、かつ排ガスが空隙6を流れることによる圧損を可及的に抑制することができる。
本実施の形態において排ガス処理体1は、環状の板状体11と、軸線L1方向に対を成す前記板状体11に連なり、周方向に間隔をあけて軸線方向に隣接する各板状体11を連結するリブ9とを含んで構成されるハニカム構造の触媒担体3の外表面に所定の触媒7を付着して形成される。
前記板状体11は円環形状を有する。図2に示すように、板状体11は、平板状であって、軸線方向一表面12および他表面13が平面に形成される。板状体11は、ステンレス鋼板によって形成される。
前記リブ9は、円環形状を有し、図2に示すように、周方向に所定の間隔をあけて軸線方向一方および他方に突出する突出部14を有するコルゲート状部材15によって形成される。コルゲート状部材15は、ステンレス鋼板によって形成される。コルゲート状部材15は、円環形状の板状体を、プレス加工することによって形成される。前記コルゲート状部材15の外周部16は、略台形状に折り曲げられ、内周部17は略三角形状に折り曲げられる。
図3および図4に示すように、コルゲート状部材15は、外周部16および内周部17とで、軸線方向の寸法H1が均一となるように形成される。前記軸線方向の寸法は、軸線方向一方および他方に突出する突出部14の相互に最も離反する端部間の距離である。これは、円環形状の板状体をプレス加工するときに、内周と外周との比率に応じて、外周の高さから所定の高さを減らし、軸線L1から離反するにつれて、突出部74の形状を三角形状から台形状になだらかに変えることによって形成される。これによって、コルゲート状部材15の軸線方向の寸法H1を均一化することができ、積層される板状体11間の距離を均一化することができる。
触媒担体3の外径および内径の寸法は、所望の物質の除去性能を満たすものであることに加えて、内側通気路8における排ガスが、所定の流速で流れ、かつ後述するバグフィルタにおける濾材洗浄手段による所定の風圧の伝播を妨げることがない大きさ、つまり通風圧損が微小となるように選ばれる。触媒担体3の外径は、たとえば120ミリメートル(mm)〜220ミリメートル(mm)に選ばれ、内径は、たとえば60ミリメートル(mm)〜200ミリメートル(mm)に選ばれる。また排ガス処理体1の軸線方向の寸法H2は、たとえば1メートル(m)〜8メートル(m)程度に選ばれる。
板状体11の外径R1の寸法は、たとえば180mmに選ばれ、内径R2は、たとえば140mmに選ばれる。また板状部材を形成するためのプレス加工される板状体の厚みは、たとえば0.1mmに選ばれ、コルゲート状部材15の軸線方向の厚みH1は、たとえば4mmに選ばれる。またコルゲート状部材15の外周端で、軸線方向に相互に突出する突出部14のうち、軸線方向一方に突出する第1突部18の周方向の間隔W1、および軸線方向他方に突出する第2突部19の周方向の間隔W2はそれぞれ、たとえば約4.4mmに選ばれる。またコルゲート状部材15の内周端で、軸線方向一方に突出する第1突部18の周方向の間隔W3、および軸線方向他方に突出する第2突部19の周方向の間隔W4はそれぞれ、たとえば約3.4mmに選ばれる。またコルゲート状部材15の外周端で、軸線方向一方に突出する第1突部18で軸線L1に垂直に形成される部分21(以下、尾根部21という)の幅W5、および軸線方向他方に突出する第2突部19で軸線L1に垂直に形成される部分22(以下、谷部22という)の幅W6はそれぞれ、たとえば0.1mmに選ばれる。
コルゲート状部材15の外径および内径は、それぞれ板状体11の外径および内径に等しく選ばれる。板状体11およびコルゲート状部材15の板厚は、たとえば0.1mmに選ばれる。またコルゲート状部材15を形成するためにプレス加工される円環状の板状体の寸法は、外径が395mmであり、内径が355mmである。
前記寸法は、一例であり、これに限定されることはないが、少なくとも所定の流速の排ガスが通過したときに、触媒担体3に担持される触媒による所定の物質の分解率が、予め定める値、たとえば90パーセント以上であって、かつ圧損が微小であり、さらに積層される板状体11およびコルゲート状部材15によって、前記コルゲート状部材15が押し潰されないような寸法に選ばれる。
平板状の板状体11と、コルゲート状部材15とは、それぞれの軸線を重ねた状態で、軸線方向に交互に複数積層され、軸線まわりの複数箇所でスポット接合される。たとえば平板状の板状体11と、コルゲート状部材15とは、周方向に所定の間隔をあけて20箇所でスポット溶接される。板状体11およびコルゲート状部材15を交互に積層するだけで、ハニカム構造を容易に実現することができる。
ハニカム構造を構成する各板状体11およびリブ9の外表面、すなわち触媒担体3の外表面に所定の触媒7が付着される。所定の触媒7は、以下のようにして形成される。
図6は、触媒担体3に所定の触媒7を付着させる触媒付着工程の手順を示すフローチャートである。触媒付着工程の処理を開始すると、第1工程(S1)では、触媒担体3の外表面23を、所定の液体によって荒らす。前記所定の液体は、たとえば蓚酸および塩酸などを含む。触媒担体3を、前記所定の液体に第1の所定の時間T1浸す、または触媒担体3に所定の液体を降り掛ける。前記第1の所定の時間T1は、たとえば0.5分(min)〜5分(min)に選ばれる。
第1工程が終了すると第2工程(S2)に移り、第2工程では、第1工程の処理が終了した触媒担体3を乾燥する。第2工程における乾燥時間は、前記第1工程で触媒担体3に付着した所定の液体が蒸発する時間よりも長く選ばれる。
第2工程が終了すると第3工程(S3)に移り、第3工程では、第1の所定の溶液に触媒担体3を浸漬させた後、自然乾燥させる。前記第1の所定の溶液は、粘度を調整したチタニアゾルである。チタニアゾルの粘度は、たとえば10度(℃)〜25(℃)程度の常温で、数100(Pa・s)に選ばれる。触媒担体3をチタニアゾルを入れた浸漬槽に浸漬したのち、触媒担体3を前記浸漬槽から所定の速度で引き上げて、たとえば10度(℃)〜25(℃)程度の常温で第2の所定の時間T2乾燥させる。前記第2の所定の時間T2は、たとえば1秒(s)〜30秒(s)に選ばれる。また触媒担体3を浸漬槽から引き上げる速度は、一定速度とする。
第3工程が終了すると第4工程(S4)に移り、第4工程では、前記第3工程で自然乾燥させた触媒担体3を、第1の所定の温度t1の熱風で、第3の所定の温度T3で乾燥させる。前記第1の所定の温度t1は、たとえば100℃〜120℃に選ばれ、第3の所定の時間t3は、たとえば1時間(hr)〜5時間(hr)に選ばれる。
第4工程が終了すると第5工程(S5)に移り、第5工程では、第4工程(S4)の処理後の触媒担体3を第2の所定の温度t2で、第4の所定の時間T4焼成する。前記第2の所定の温度t2は、たとえば320℃〜480℃に選ばれ、第4の所定の時間T4は、たとえば30分(min)〜4時間(hr)に選ばれる。このように300℃以上の高い温度で焼成することによって、所定の触媒7を確実に触媒担体3に付着させることができ、所定の触媒7の安定性を向上させることができるとともに、後述するバグフィルタ24において、濾材洗浄手段25から供給される所定の風圧によって、触媒が剥離してしまうことが防止される。以上の工程によって、触媒担体3の外表面23上に、アナターゼ型の酸化チタン(化学式:TiO)層が形成される。
第5工程が終了すると第6工程(S6)に移り、第6工程では、第5工程の処理後の触媒担体3(以後、排ガス処理体1の前駆体という)を、第2の所定の溶液に浸漬させた後、乾燥させる。前記第2の所定の溶液は、メタバナジン酸アンモニウムおよびモリブデン酸アンモニウム混合溶液である。前記排ガス処理体1の前駆体を、第2の所定の溶液を入れた浸漬槽に浸漬したのち、排ガス処理体1の前駆体を前記浸漬槽から所定の速度で引き上げて、たとえば10℃から25℃の程度の常温で第5の所定の時間T5乾燥させる。前記第5の所定の時間T5は、たとえば4時間(hr)〜48時間(hr)に選ばれる。また排ガス処理体1の前駆体を浸漬槽から引き上げる速度は、一定速度とする。
前記第2の所定の溶液であるメタバナジン酸アンモニウムおよびモリブデン酸アンモニウム混合液溶液に含まれる溶質の濃度は、次の第7工程で形成される酸化バナジウムおよび酸化モリブデン層に含まれるバナジウムおよびモリブデンの量が、第6工程で形成される酸化チタン層に含まれるチタンの量に対して、それぞれ1パーセント(%)〜10パーセント(%)となり、1パーセント(%)〜10パーセント(%)となるように調製する。
第6工程が終了すると第7工程(S7)に移り、第7工程では、第6工程の終了後の排ガス処理体1の前駆体を、第3の所定の温度t3で、第6の所定の時間T6焼成する。前記第3の所定の温度t3は、たとえば300℃〜450℃に選ばれる。このように300℃以上の高い温度で焼成することによって、所定の触媒7を確実に前駆体に付着させることができ、所定の触媒7の安定性を向上させることができるとともに、後述するバグフィルタ24において、濾材洗浄手段25からの所定の風圧によって、触媒が剥離してしまうことが防止される。第6および第7工程によって、前記酸化チタン層の外表面上に、バナジウム酸化物(化学式:V)および酸化モリブデン酸化物(化学式:M)層が形成される。第6および第7工程によって、酸化バナジウムおよび酸化モリブデンを、補助触媒として、触媒担体3に担持させることができる。
以上の工程によって、触媒担体3に所定の触媒7を付着して、担持させることができる。酸化チタン層およびバナジウム酸化物およびモリブデン酸化物層を含む所定の触媒7の触媒担体3の外表面23から所定の触媒7の外表面間の厚さは、たとえば0.01ミリメートル以上であればよく、好ましくは、0.05ミリメートル(mm)以上に選ばれる。所定の触媒7の厚みが0.01mm未満となると、所定の触媒7による十分な触媒反応を得ることができない。
前記触媒担体3に付着された所定の触媒7の排気ガスとの単位面積あたりの接触面積は、排ガス処理体1の軸線方向の単位長さを1mとして、単位長さあたり3平方メートル(m)〜30平方メートル(m)に選ばれる。このように所定の触媒7と、排気ガスとの単位面積あたりの接触面積を大きくすることができるので、排ガスを所定の触媒7に効率的に接触させることができ、言い換えれば処理効率を向上させることができる。
図7は、前述した排ガス処理体1が用いられるバグフィルタ24を模式的に示す断面図である。図7では、排ガスの流れを2点鎖線の矢符で示している。たとえば焼却炉または高炉などの炉で発生した微粒子状物質を含む排ガスは、前記炉の炉頂から延びるガス輸送管によって間接熱交換器に供給され、熱交換によって冷却され、冷却用熱交換器に導かれて冷却され、ガス輸送管によってバグフィルタ24に導かれる。本実施の形態のバグフィルタ24は、いわゆる乾式除塵器に、触媒浄化機能を付加した構成を有する。
バグフィルタ24は、前述した排ガス処理体1と、濾材27と、リテーナ2とフィルタ槽28と、濾材洗浄手段25を含む。フィルタ槽28は、内部空間に、前記排ガス処理体1と、濾材27と、リテーナ2とを収容する。フィルタ槽28には、排ガス処理体1、濾材27およびリテーナ2を組とする組体が、複数設けられる。フィルタ槽28には、ガス流入部31と、ガス流出部32が形成される。ガス流入部31は、フィルタ槽28の下部28Aに形成され、ガス流出部32はフィルタ槽28の上部28Bに形成される。ここで上下方向とは、重力の作用する方向に平行な方向である。フィルタ槽28には、内部空間を仕切る仕切板33が形成され、これによってガス流入部31に連なる第1空間34と、ガス流出部連なる第2空間35とが形成される。前記仕切板33には、排ガス処理体を保持する保持体であるリテーナ2を着脱自在に保持するリテーナ保持部36が形成される。
排ガス処理体1は、図1に示すようにリテーナ2に保持される。リテーナ2は、フィルタ槽28に形成されるリテーナ保持部36に着脱自在に保持される。リテーナ保持部36は、孔部37を有し、この孔部37にリテーナ保持部36を挿通させて保持する。リテーナ保持部36が形成される仕切板33は、排ガスの通気領域を制限する機能を有し、前記リテーナ保持部36の孔部37からのみ排ガスが、第1空間34から第2空間35へと移動することができる。前記リテーナ保持部36は、所定の間隔をあけて複数形成される。
リテーナ2は、有底筒状の枠体41を有する。枠体41は、たとえばステンレスなどの剛性を有する材料によって形成される。枠体41は、複数の棒状部材42を含んで形成される。前記棒状部材42は、軸線方向に所定の間隔をあけて形成される円環状棒部材43と、軸線方向に延び、周方向に所定の間隔をあけて配置され、前記円環状棒部材43と相互に連結される接続棒状部材44と、軸線方向一端部で底部を形成する底形成棒部材45とを含む。前記接続棒状部材44は、周方向に所定の間隔をあけて3本以上設けられる。隣合う円環状棒部材43間の所定の間隔は、および隣合う接続棒状部材44間の所定の間隔は、排ガスの通気を妨げないように選ばれる。底形成棒部材45は、内部に保持する排ガス処理体1の軸線方向一方への移動を阻止する。前記底形成棒部材45は、板状部材によって形成されてもよい。
リテーナ2は、枠体41の内部に排ガス処理体1を着脱自在に保持する。リテーナ2の内径R3は、排ガス処理体1の外径R1よりもわずかに大きく選ばれ、排ガス処理体1は、リテーナ2の軸線方向他方から枠体41の内部に挿入される。排ガス処理体1の軸線方向他端部46は、リテーナ保持部36に当接して保持される。
リテーナ2の枠体41の軸線方向一端部47には、リテーナ係合部48が形成される。リテーナ係合部48は、前述したリテーナ保持部36に係合されて、保持される。リテーナ保持部36は、前記リテーナ2の軸線方向一端部47で、複数の接続棒部材44の端部を、互いに枠体41の軸線L2から離反する方向に折り曲げることによって形成される。軸線方向に垂直な仮想一平面上における接続棒部材44の、前記軸線L2からの距離は等しく選ばれ、前記リテーナ保持部36の孔部37の孔の内径は、リテーナ保持部36の外径に略等しく選ばれる。またリテーナ2が排ガス処理体1を保持した状態で、排ガス処理体1の軸線L1とリテーナ2の軸線L2とは重なる。孔部37にリテーナ2を挿通して保持させたときに、排ガス処理体1の軸線L1は、鉛直方向に延びる。したがって、複数のリテーナ2をリテーナ保持部36に保持させたときに、軸線方向一端部および他端部間にわたって、各リテーナ2を等間隔で配置することができ、これによって複数の排ガス処理体1を通過する排ガスの速度を均質化することができる。したがって、各リテーナ2に保持される排ガス処理体1における排ガスの浄化処理の処理量に偏りがなく、これによって処理された排ガスをより均質にすることができる。
また触媒担体3は、リテーナ2に着脱自在に保持されるので、排ガス処理体1の交換時に、この排ガス処理体1のみを交換することができる。したがってリテーナ2まで交換する必要がなく、交換部品を最小限とすることができ、ランニングコストを低減することができる。
前記リテーナ2は、前述したように枠体41の内部に排ガス処理体1を保持するとともに、枠体41の外周部に、濾材27を保持する。濾材27は、排ガス処理体1の外周面4に密接または微小な間隔をあけて配置される。濾材27は、リテーナ2および排ガス処理体1の外周面4を外囲する。濾材27は、伸縮性を有し、リテーナ2および排ガス処理体1の外周面4に密着、または外周面4からわずかに離間して保持される。これによって濾材と排ガス処理体1との間隙を通って、第2空間35へと移動する排ガスを防止し、濾材27を通過した排ガスを、排ガス処理体1の空隙6へと流入させることができる。
濾材27は、たとえば濾布によって実現される。濾布は、たとえばメンブレンフィルタおよびフェルトなどを含む。濾布は、たとえば有機物の繊維によって形成される。たとえば前記有機物の繊維は、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂を含む。前記濾布の目付けは、たとえば200グラム/平方メートル(g/m)〜800グラム/平方メートル(g/m)に選ばれる。これによって、排ガスに含まれる塵埃などの比較的粒子径の大きな微粒子物質を効率的に除去することができる。濾材27の排ガス処理体1の軸線方向他端部に臨む部分には、排ガスを通気させない排ガス非通気部51が形成される。この排ガス非通気部51は、たとえば濾布を複数積層することによって形成され、内側通気路8の軸線方向他端から排ガスが流入することが防止される。
また排ガスの流れ方向の上流側となる排ガス処理体1の外周面4が、濾材27によって外囲されるので、所定の触媒7に塵埃などの比較的粒子径の大きな微粒子状物質が付着してしまうことが減少させて、所定の触媒7の性能の劣化を防止することができ、つまり所定の触媒7による触媒反応の効率を維持することができ、所定の触媒7の寿命を可及的に延ばすことができる。
フィルタ槽28に着脱自在に保持されるリテーナ2を上方に引き抜くことによって、リテーナ2をリテーナ保持部36から容易に離脱させることができる。このようにリテーナ2をリテーナ保持部36から離脱させることによって、濾材27および排ガス処理体1を容易に交換することができる。
ガス輸送管によって導かれた排ガスは、ガス流入部からフィルタ槽28の第1空間34に流入する。前記ガス流入部31は、濾材27の下端部よりも下方となる位置に形成される。第1空間34に流入する排ガスは、たとえば150℃〜220℃である第1空間34に導かれた排ガスは、まず濾材27を通過する。これによって塵埃などの比較的粒径の大きな微粒子物質が除去される。濾材27を通過した排ガスは、排ガス処理体1の外周面4側から微小な空隙6に流入する。排ガスは、排ガス処理体1の外周面4の全周囲から空隙6に流入する。排ガスが微小な空隙6を通過することによって、所定の触媒7によって排ガスに含まれる所定の物質が除去され、内周面5側の内側通気路8から、所定の物質が除去されて浄化された排ガスが第2空間35へと流入する。排ガスの濾過風速は、たとえば0.5m/分〜2m/分に選ばれる。
外周面全体の面積に対して内側通気路8の第2空間35に連通する出力孔の面積は小さいので、出力部における圧力は入力部よりも小さくなり、圧力差によって第2空間35に排ガスが効率的に導かれる。このようにバグフィルタ24では、塵埃などの比較的粒径の大きな微粒子状物質の除去と、所定の物質であるダイオキシン類の除去とを同時に行うことができ、少ない設置スペースで効率的に排ガスを浄化し、清浄な排ガスを排出することができる。このような排ガス処理体1を含むバグフィルタ24を排ガス処理施設に用いることによって、排ガス処理装置の設置スペースを小さくすることができる。
またバグフィルタ24では、濾材27と排ガス処理体1とを別々に交換することができる。濾材27は、突発的な事故によって破損する可能性が高く、また濾材27の寿命は、たとえば2〜3年であるが、これに対して所定の触媒7の寿命は3〜6年であるので、濾材27と排ガス処理体1を別々に交換することができるバグフィルタ24は、従来の技術の所定の触媒と、濾布などを含む濾材と機械的に一体化したバグフィルタと比較して、ランニングコストを低減することができる。このようなバグフィルタ27は、熱損失が少なく99パーセント程度の除塵率で微粒子状物質を除去することができる。また排ガス処理体1は、濾材27とは別体で形成されるので、濾布に所定の触媒を担持させる従来の技術ように、濾材27によって所定の触媒を形成する際の焼成条件が制限されることがない。言い換えれば、濾材27の材質が、所定の触媒形成のための温度によって制限されることなく、これによって濾材27の材質の選択の自由度が向上され、バグフィルタ24の設計の自由度が向上される。
本発明の実施の形態では、複数に分割した触媒担体3に、触媒付着工程によって所定の触媒7を付着させ、この後リテーナ2に保持させてもよい。これによって、たとえば触媒担体3が大形化しても、触媒担体3を分割した状態で所定の触媒7を付着させることによって、所定の溶液への浸漬に用いられる浸漬槽、および焼成に用いられる加熱炉を大形化する必要がない。また分割された状態で所定の触媒7を担持させることによって、1つ1つの分割体を小さくすることができるので、排ガス処理体1の交換が容易になる。さらにリテーナ2に保持させることで触媒担体3を一体化しても、前述の実施の形態と同様な効果を得ることができる。また逆に軸線方向に所望の長さとなるように触媒担体3を形成した後に、触媒付着工程によって所定の触媒7を付着させてもよい。この場合には、所望の長さに形成された触媒担体3を1回の触媒付着工程で処理するので、製造工程を可及的少なくすることができ、生産性を向上することができる。
前記濾材洗浄手段25は、圧縮空気発生源52と、圧縮空気輸送管53とを含む。圧縮空気発生源52は、たとえば圧縮ポンプによって実現される。圧縮空気輸送管53は、第2空間35内に配置され、各リテーナ2の上部に臨んで開口する空気出力部54を有する。濾材洗浄手段25は、圧縮空気発生源52によって生成する圧縮空気を、圧縮空気輸送管53を介して第2空間35から排ガス処理体1の内側通気路8に、言い換えれば排ガス処理体1の、排ガスの流れ方向下流側から上流側に所定の圧力の空気を噴射する。これによって、濾材27に吸着された微粒子状物質を、濾材から振り落とすことができる。このような濾材洗浄手段25によって、定期的に濾材27から微粒子状物質を振り落とすことによって、濾材27の目詰まりを防止して、濾材27の交換期間を長くすることができる。したがって、定期的な濾材27の交換の頻度を減少させることができ、ランニングコストが低減されたバグフィルタ24を構成することができる。濾材27によって排ガスから除去された微粒子状物質は、フィルタ槽28の底部55に蓄積される。フィルタ槽28には、底部55にホッパー部56が形成され、ホッパー部56の下部に開閉可能なフィルタ孔部57が形成される。フィルタ槽28に蓄積された微粒子状物質は、前記フィルタ孔部57から、フィルタ槽28の外部に搬出することができる。
また本実施の形態において、触媒担体3は、板状体11とコルゲート状部材15と積層して構成されるので、環状の板状体11およびコルゲート状部材11の内径および外径を調整することによって、排ガス処理体1の外周面4および内周面5間の厚みを容易に調整することができ、またリブ9の突出部14の周方向の間隔および軸線方向の寸法H2を調整することによって、ハニカム構造の各微小な空隙6の断面積、つまり排ガスが通過する流路の断面積を容易に調整することができ、また積層する板状体11およびコルゲート状部材15の数によって、軸線方向の寸法H1を容易に調整することができるので、設計の自由度が向上され、所望の形状の排ガス処理体1を形成することができる。
本実施の形態において、触媒担体3は、ステンレス材料によって実現されるが、触媒担体3は、所定の剛性を有する他の金属材料によって形成されてもよい。
また本発明の実施の他の形態において、触媒担体3は、たとえばムライトを含むセラミックペーパーによって形成してもよい。
図8は、本発明の他の実施の形態の排ガス処理体61を示す斜視図である。図9は、排ガス処理体61を構成する触媒担体63の一部を分解して示す斜視図である。図10は、触媒担体63を内周面側から見て部分的に示す側面図である。図11は、触媒担体63を外周面側から見て部分的に示す側面図である。本実施の形態において、前述の実施の形態と同様な構成には、同様の符号を付してその説明を省略する。
排ガス処理体61は、前述の図1に示す排ガス処理体61と同様な機能を有する。排ガス処理体61は、排ガス通気路内に設置され、排ガスに含有される複数の微粒子状物質の一部を濾材によって除去するバグフィルタに用いられる。排ガス処理体61は、バグフィルタの濾材の、排ガス方向の流れ方向下流側に配置される。排ガス処理体61には、前記濾材によって塵埃などの微粒子状物質の一部が除去された排ガスが供給される。排ガス処理体61は、濾材を通過することによって複数の微粒子状物質の一部が除去された排ガスから、所定の物質を除去する。
排ガス処理体61は、円筒形状に形成され、この排ガス処理体61には、外周面64および内周面65間にわたって連通する微小な空隙65が形成される。排ガス処理体61の外周面64は、濾材によって外囲され、濾材を通過した排ガスは、排ガス処理体61の外周面64側から流入し、微小な空隙66を通過して、内周面65側に流れる。排ガス処理体61は、所定の触媒7を有する。所定の触媒7は、排ガス処理体61の外表面の全領域で外部に露出しており、前記微小な空隙66にも露出している。排ガスは、排ガス処理体61の外周面64側から空隙66に流入し、内周面65側へと通過し、内周面65によって囲まれる内側通気路68を通って、軸線方向一方へと流れる。排ガスに含まれる所定の物質は、前記空隙66を通過することによって、所定の触媒7に接触して吸着され、所定の触媒7による分解反応によって分解される。
排ガス処理体61は、円筒形状の外周面64および内周面65間に所定の厚みTh2を有する。前記所定の厚みTh2は、たとえば5ミリメートル(mm)以上50ミリメートル(mm)未満に選ばれる。所定の厚みTh2が、5mm未満であると排ガスが空隙を通過する際に、排ガスとの十分な接触面積を得ることができない。また所定の厚みT2が50mm以上であると、圧損が大きくなり、排ガスの処理速度が低下してしまう。所定の厚みを前記範囲に選ぶことによって、排ガスが外周面および内周面間を通過する際に、空隙に露出する所定の触媒7と、排ガスとが接触する接触面積を十分に得ることができ、言い換えれば排ガスが所定の触媒7と接触することができる期間を十分に得ることができ、かつ排ガスが空隙を流れることによる圧損を可及的に抑制することができる。
本実施の形態において排ガス処理体61は、螺旋状の索条体70に所定の間隔で交互に折り返された帯状体71が介在されて積層されて形成される触媒担体63の外表面に、所定の触媒7が付着されて形成される。前記索条体70は、たとえばワイヤ部材によって実現される。ワイヤ部材は、たとえばステンレス材料によって形成される。
帯状体71は、たとえば所定の厚みを有する帯状の板状体を、所定の間隔で、軸線L3方向一方および他方に交互に折り返されて形成される。帯状体71は、ステンレス鋼鈑によって形成される。ワイヤ部材を帯状体71に介在させることによって、積層される帯状体71の、軸線方向一方および他方に突出する突出部74同士が密着することが防止され、積層される帯状体71の間に、所定の空隙66を形成することができる。前記ワイヤ部材は、触媒担体63の外周面64および内周面65間で、所定の間隔をあけて2条以上設けられる。本実施の形態では触媒担体63には所定の間隔をあけて2条の索条体が設けられる。これによって外周面64から内周面65間にわたって、積層される帯状体71間の間隔を均一化することができる。帯状体71と索条体70とは、周方向に所定の間隔をあけた位置で、スポット溶接によって接合される。
帯状体71は、帯状の板状体を、ロールプレス加工することによって形成される。前記帯状体の外周部76は、略台形状に折り曲げられ、内周部77は略三角形状に折り曲げられる。
図10および図11に示すように、帯状体71は、外周部76および内周部77とで、軸線方向の寸法H3が均一となるように形成される。前記軸線方向の寸法H3は、軸線方向一方および他方に突出する突出部74の相互に最も離反する端部間の距離である。これは、帯状の板状体をロールプレス加工するときに、内周と外周との比率に応じて、外周の高さから所定の高さを減らし、軸線L3から離反するにつれて、突出部74の形状を三角形状から台形状になだらかに変えることによって形成される。これによって、コルゲート状部材15の軸線方向の寸法H3を均一化することができ、積層される帯状体71間の距離を均一化することができる。
触媒担体63の外径および内径の寸法は、所望の物質の除去性能を満たすものであることに加えて、内側通気路68における排ガスが、所定の流速で流れ、前述したバグフィルタにおける濾材洗浄手段による所定の風圧の伝播を妨げることがない大きさ、つまり通風圧損が微小となるように選ばれる。触媒担体63の外径は、たとえば120ミリメートル(mm)〜220ミリメートル(mm)に選ばれ、内径は、たとえば60ミリメートル(mm)〜200ミリメートル(mm)に選ばれる。また排ガス処理体61の軸線方向の寸法H2は、たとえば1メートル(m)〜8メートル(m)程度に選ばれる。
触媒担体63の外径R3の寸法は、たとえば180mmに選ばれ、内径R4は、たとえば140mmに選ばれる。また帯状体71を形成するためのプレス加工される帯状板体の厚みは、たとえば0.1mmに選ばれ、軸線方向で折り返される突部間の軸線方向の寸法H3は、たとえば3.3mmに選ばれる。また帯状体71の外周端で、前記突出部74のうち軸線方向一方に突出する第1突部78の周方向の間隔W8、および軸線方向他方に突出する第2突部79の周方向の間隔W9はそれぞれ、たとえば約4.4mmに選ばれる。また帯状体71の内周端で、軸線方向一方に突出する第1突部78の周方向の間隔W10、および軸線方向他方に突出する第2突部79の周方向の間隔W11はそれぞれ、たとえば約3.4mmに選ばれる。また帯状体71の外周端で、軸線方向一方に突出する第1突部78で軸線L3に略垂直に形成される部分82(以下、尾根部82という)の幅W12、および軸線方向他方に突出する第2突部79でに軸線L3に略垂直に形成される部分83(以下、谷部83という)の幅W12はそれぞれ、たとえば0.1mmに選ばれる。また帯状体を形成するためにロールプレス加工される帯状の板体の幅は、40mmに選ばれる。
前記寸法は、一例であり、これに限定されることはないが、少なくとも所定の流速の排ガスが通過したときに、触媒担体63に担持される触媒による所定の物質の分解率が、予め定める値、たとえば90パーセント以上であって、かつ圧損が微小であり、さらに積層される帯状体71によって、この帯状体71が押し潰されないような寸法に選ばれる。
触媒担体63を、帯状体71を螺旋状に積層することによって形成するので、可及的に少ない部品点数で排ガス処理体61を形成することができ、組み立てが容易となり、生産性が向上される。また帯状体71の幅W7を調整することによって、排ガス処理体61の外周面64および内周面65間の厚みを容易に調整することができ、また帯状体71を軸線方向に折り返す間隔および軸線方向の寸法H3を調整することによって、各微小な空隙66の断面積、つまり排ガスが通過する流路の断面積を容易に調整することができ、また帯状体71の螺旋の巻数によって軸線方向の寸法H4を調整することができるので、設計の自由度が向上され、所望の形状の排ガス処理体61を形成することができる。
前記触媒担体63には、前述した図6に示す触媒付着工程と同様にして、帯状体71の外表面に所定の触媒7が付着される。
本実施の形態の排ガス処理体61が用いられるバグフィルタは、前述の図7に示すバグフィルタにおける排ガス処理体61を本実施の形態の排ガス処理体61に代えた構成であるので、その説明を省略する。本実施の形態の排ガス処理体61は、前述の実施の形態の排ガス処理体61と同様に、図5に示す前述のリテーナに保持される。このようなバグフィルタにおいても、前述のバグフィルタと同様な効果を達成することができる。
本発明の他の実施の形態において、前記帯状体71を前述したセラミックペーパーによって形成してもよい。
図12は、本発明の実施のさらに他の形態の排ガス処理体91を示す斜視図であり、図12では、排ガス処理体91とともに、この排ガス処理体91を保持するリテーナ92も示している。図13は、排ガス処理体91を保持する保持体であるリテーナ92の構造を示す斜視図である。本実施の形態において、前述の実施の形態と同様な構成には、同様の符号を付してその説明を省略する。
排ガス処理体91は、前述の図1に示す排ガス処理体1と同様な機能を有する。排ガス処理体91は、排ガス通気路内に設置され、排ガスに含有される複数の微粒子状物質の一部を濾材によって除去するバグフィルタに用いられる。排ガス処理体91は、バグフィルタの濾材の、排ガス方向の流れ方向下流側に配置される。排ガス処理体91には、前記濾材によって塵埃などの微粒子状物質の一部が除去された排ガスが供給される。排ガス処理体91は、濾材を通過することによって複数の微粒子状物質の一部が除去された排ガスから、所定の物質7を除去する。
排ガス処理体91は、円筒形状に形成され、この排ガス処理体91には、外周面94および内周面95間にわたって連通する微小な空隙96が形成される。排ガス処理体91の外周面94は、濾材によって外囲され、濾材を通過した排ガスは、排ガス処理体91の外周面94側から流入し、微小な空隙96を通過して、内周面95側に流れる。排ガス処理体91は、所定の触媒7を有する。所定の触媒7は、排ガス処理体91の外表面の全領域で外部に露出しており、前記微小な空隙96にも露出している。排ガスは、排ガス処理体91の外周面94側から空隙96に流入し、内周面95側へと通過し、内周面95によって囲まれる内側通気路98を通って、軸線方向一方へと流れる。排ガスに含まれる所定の物質は、前記空隙96を通過することによって、所定の触媒7に接触して吸着され、所定の触媒7による分解反応によって分解される。
排ガス処理体91は、円筒形状の外周面94および内周面95間に所定の厚みTh3を有する。前記所定の厚みTh3は、たとえば5ミリメートル(mm)以上50ミリメートル(mm)未満に選ばれる。所定の厚みTh3が、5mm未満であると排ガスが空隙96を通過する際に、排ガスとの十分な接触面積を得ることができない。また所定の厚みT3が50mm以上であると、圧損が大きくなり、排ガスの処理速度が低下してしまう。所定の厚みを前記範囲に選ぶことによって、排ガスが外周面94および内周面95間を通過する際に、空隙96に露出する所定の触媒7と、排ガスとが接触する接触面積を十分に得ることができ、言い換えれば排ガスが所定の触媒7と接触することができる期間を十分に得ることができ、かつ排ガスが空隙96を流れることによる圧損を可及的に抑制することができる。
本実施の形態において排ガス処理体91は、ウール状部材101を所定のかさ密度で筒形に形成して構成される触媒担体93の外表面に、所定の触媒7が付着されて形成される。
触媒担体93の外径および内径の寸法は、所望の物質の除去性能を満たすものであることに加えて、内側通気路68における排ガスが、所定の流速で流れ、前述したバグフィルタにおける濾材洗浄手段による所定の風圧の伝播を妨げることがない大きさ、つまり通風圧損が微小となるように選ばれる。触媒担体63の外径は、たとえば120ミリメートル(mm)〜220ミリメートル(mm)に選ばれ、内径は、たとえば60ミリメートル(mm)〜200ミリメートル(mm)に選ばれる。また排ガス処理体61の軸線方向の寸法H5は、たとえば30センチメートル(cm)〜8メートル(m)程度に選ばれる。
ウール状部材101は、スチールウールによって実現される。スチールウールは、所定の幅および所定の厚みを有する。前記所定の幅は、たとえば0.2センチメートル(cm)程度であり、所定の厚みは、たとえば0.03ミリメートル(mm)〜0.05ミリメートル(mm)に選ばれる。また所定のかさ密度は、1立法メートル(m)あたり、100キログラム(kg)以上250キログラム(kg)未満に選ばれる。所定のかさ密度が、100kg/m未満であると、触媒と排ガスとの十分な接触面積が得られない。また所定のかさ密度が、250kg/m以上となると、排ガスが流れにくくなる。所定のかさ密度を範囲に選ぶことによって、排ガスと触媒との十分な接触面積を得ることができ、さらに排ガスの圧損による影響が少ない。
前記触媒担体93には、前述した図6に示す触媒付着工程と同様にして、ウール状部材101の外表面に所定の触媒7が付着される。
本実施の形態の排ガス処理体91が用いられるバグフィルタは、前述の図7に示すバグフィルタにおいて、図1に示す前述の実施の形態の排ガス処理体1およびリテーナ2を、図12および図13に示す排ガス処理体91およびリテーナ92に代えた構成であるので、異なる部分についてのみ説明する。
本実施の形態の触媒担体を保持するリテーナ92は、前述の図5に示すリテーナ2の構成と同様であり、リテーナ92の構成に加えて、内円筒状部102を含む構成であるので、同様の構成には、同様の符号を付して、その説明を省略する。内円筒状部102は、直円筒形状を有し、直円筒形状の枠体41の内部に、その軸線を枠体の軸線と重ねて配置され、枠体41に固定される。内円筒状部102は、網目状部材によって形成される。前記網目状部材の網の目の面積は、たとえば0.3平方センチメートル(cm)〜3平方センチメートル(cm)に選ばれる。これによって、排ガスの通気を妨げることなく、またウール状部材101によって形成される排ガス処理体91が、内円筒状部102の内周面102の内側に入り、内部側通気路を塞いでしまうことが防止される。また排ガス処理体91を形成するウール状部材101は、リテーナ92の内円筒状部に絡めることによって、リテーナ92に着脱自在に保持される。このように排ガス処理体91をウール状部材101によって形成すること、リテーナ92の軸線周りの外周面94側からであっても排ガス処理体91のリテーナ92への装着および離脱が可能となるので、排ガス処理体91のリテーナ92への着脱がより容易となる。本実施の形態の排ガス処理体91は、前述の実施の形態の排ガス処理体91と同様に、図5に示す前述のリテーナ92に保持される。このようなバグフィルタにおいても、前述のバグフィルタと同様な効果を達成することができる。
排ガス処理体91は、ウール状部材101を所定のかさ密度で筒形状に形成して構成されるので、形状の変更が容易であり、また、かさ密度を調整することによって、微小な空隙96によって形成される排ガスの流路の断面積を容易に調整することができるので、設計の自由度が向上し、所望の形状の排ガス処理体91を形成することができる。また排ガス処理体91を、プレス加工などを用いることなく形成することができ、排ガス処理体91を容易に形成することができる。
本実施の形態では、排ガス処理体91をウール状部材101によって形成しているが、本発明の他の実施の形態において、排ガス処理体91は、たとえばフェルト状部材によって形成してもよい。
以下に、前述の実施の形態の排ガス処理体1、61,91の実施例1〜3について説明する。
[実施例1]
前述した図1に示す実施の形態の排ガス処理体1を以下の表1および表2に示す条件で作成した。実施例1の排ガス処理体1をメタルコアハニカム触媒と記載する。
表1は、触媒担体3に関連する条件を示す。
Figure 2005246301
表2は、触媒形成工程における条件を示す。
Figure 2005246301
形成したメタルコアハニカム触媒の、触媒の厚みは、おおむね0.3mmであった。また触媒の重量は、軸線方向の寸法H2が300mmである場合、約2.9キログラム(kg)であった。また触媒のガス接触面積は、軸線方向の長さ1メートル(m)あたり約16平方メートル(m)である。このような排ガス処理体を、軸線方向の寸法を150mmに形成して、分解率試験装置110によって、クロロトルエンの分解率を測定した。
図14は、排ガス処理体の所定の物質の分解率を測定する分解率試験装置110を模式的に示す図である。ダイオキシン類は猛毒であり、その扱いが困難であるため、分解率の試験では、所定の物質として、ダイオキシン類の代替物質であるクロロトルエン(化学式:C(CH)Cl)を用いた。クロロトルエンは、ダイオキシン類に温度特性が近似しており、クロロトルエンの分解率からダイオキシン類の分解率と近似するので、ダイオキシン類の分解率を推定することができる。クロロトルエンの分解率とダイオキシン類の分解率は、ほぼ等しいと考えることができる。ここでは、ダイオキシン類の代替物質として、トリクロロベンゼンを用いたが、たとえばダイオキシン類の代替物質として、クロロトルエン(化学式:CH(CH)Cl)、ジクロロベンゼン(化学式:CHCl)、およびトリクロロフェノール(化学式:CClO)などを用いても同様に、ダイオキシン類の分解率を推定することができる。
分解率試験装置110は、ボイラ式ごみ焼却炉から排出される擬似的な排ガスを生成するガス生成部111と、内部に濾材と排ガス処理体が配置されバグフィルタを形成する恒温槽112とを含む。
ガス生成部111は、クロロトルエン供給手段113、窒素ガス供給手段114、加熱手段115、水供給手段116、および空気供給手段117を含む。クロロトルエン供給手段113は、恒温水槽に浸され、液体状のクロロトルエンが収容される収容体118を有する。窒素ガス供給手段114は、前記クロロトルエンが収容される収容体118に窒素ガスを供給する。これによって液体状のクロロトルエンを気化させて、気化されたクロロトルエンが収容体118から流出し、輸送管によって加熱手段115に導かれる。窒素ガス供給手段114は、前記収容体113に窒素ガスを供給するとともに、第1バルブ119および前記輸送管を介して加熱手段115にも窒素ガスを供給する。加熱手段115は、たとえば電気ヒータによって実現され、気化したクロロトルエンと、窒素ガスと、水供給手段116から供給される水とを所定の温度に加熱する。加熱手段115によって加熱されたガスは、空気供給手段117から供給される空気と混合されて、輸送管を介して恒温層112に導かれる。ガス生成部111によって、ボイラ式ごみ焼却炉から排出される窒素および水分を含む排ガスと同様な組成を有するガスが、恒温槽112に供給されるように、クロロトルエン供給手段113、窒素ガス供給手段114、加熱手段115、水供給手段116、および空気供給手段117による、クロロトルエン、窒素ガス、水、および空気の供給量を調節した。
前述したフィルタ槽と同様の機能を有する恒温槽112の内部に、濾材、および前記メタルコアハニカム触媒を装着した前述したリテーナに相当する濾布ゲージ110を保持させた。メタルコアハニカム触媒の外周面は、濾材によって覆われるようにし、メタルコアハニカム触媒の外周面からのみガスが流入するように構成した。濾材は、テトラフルオロエチレンに所定の割合でガラスを混入させて形成される繊維を用いた濾布によって形成され、目付けは約650kg/mとした。
ガス生成部111からの恒温槽112に供給されるガスに含まれるクロロトルエンの濃度は、30ppmとし、濾過風量を6mN/h(200℃において濾過風速約2m/分)とした。このとき、高温槽に流入させるガスに含まれるクロロトルエンの濃度と、濾材およびメタルコアハニカム触媒を通過して恒温槽112から流出するガスに含まれるクロロトルエンの濃度とをサンプリングし、ガス温度と分解率との関連を測定した。
図15は、実施例1におけるメタルコアハニカム触媒を用いたときのガス温度とクロロトルエン分解率との関係を示すグラフである。図15において横軸は、ガス温度(℃)を示し、縦軸はクロロトルエンの分解率(%)を示す。図15にも示すように、クロロトルエンの分解率は、170℃で約57%、180°で約72%、および200℃で約92%であった。
この結果から、排ガスの風速を毎分1m程度とすると、排ガスの温度が180℃以上であれば90%以上の分解率が期待できる。また通風圧損は、微小であり測定することができなかった。
[実施例2]
前述した図8に示す実施の形態の排ガス処理体を以下の条件で形成した。所定の触媒形成工程における各設定条件は、実施例1と同じであり、表2に示される。実施例2の排ガス処理体を、スパイラルコアハニカム所定の触媒と記載する。
表3は、触媒担体に関連する条件を示す。
Figure 2005246301
スパイラルメタルコア触媒の、触媒の重量は、軸線方向の寸法H4が300mmである場合、約2.2キログラム(kg)であった。また触媒のガス接触面積は、軸線方向の長さ1メートル(m)あたり約12mである。このような排ガス処理体を、軸線方向の寸法を150mmに形成して、前述した分解試験装置110によって、クロロトルエンの分解率を測定した。濾材および排ガスの成分についても実施例1と同じ条件とした。ただし、濾過風量を6mN/h(200℃において濾過風速約2m/分)とした。
図16は、実施例2におけるメタルコアスパイラル触媒を用いたときのガス温度とクロロトルエン分解率との関係を示すグラフである。図16において横軸は、ガス温度(℃)を示し、縦軸はクロロトルエンの分解率(%)を示す。図16には、比較例として、引用文献4に示す従来の技術のバグフィルタによって、同様な条件で試験した場合のクロロトルエンの分解率を同時に示している。図16において比較例の結果を点線で示す。比較例のバグフィルタでは、本発明と同じ成分の所定の触媒を担持させたとする。所定の触媒の担持量は、通気度の確保などから、目付け量の20パーセント(%)とし、100グラム(g)/m程度である。
図16では、排ガス処理体に通ガス後、約1時間が経過し、クロロトルエンの濃度が安定した時点における分解率を示す。図16に示すように、クロロトルエンの分解率は、排ガス温度が170℃で約79.30%であり、排ガス温度が180℃で90.06%であり、排ガス温度が200℃で99.00%であり、220℃で99.90パーセントであり、240℃で99.98%であった。本実施例においても、通風圧損は微小であり、測定することができなかった。
本実施例のメタルコアスパイラス触媒を用いると、従来の技術のバグフィルタと比較して、低温から高温まで、分解率を向上させることができること判る。特に200度程度であってもクロロトルエンを99パーセント(%)分解することができ、たとえば焼却炉において燃焼温度が低下した場合、冷却装置によって排出ガスの温度が低下してしまう場合においても、ダイオキシン類が外部に排出されることが防止され、さらにボイラ式焼却炉などの燃焼温度が低く、ダイオキシン類が排ガスに含まれ炉外に排出される焼却炉であっても、排ガスに含まれるダイオキシン類を効率的に除去することができ、安全性が向上される。
[実施例3]
前述した図12に示す実施の形態の排ガス処理体を以下の条件で形成した。所定の触媒形成工程における各設定条件は、実施例1と同じであり、表1に示される。実施例3の排ガス処理体を、ウール状所定の触媒と記載する。
表4は、触媒担体に関連する条件を示す。
Figure 2005246301
触媒担体の重量は700gであり、そのうちウール状部材の重量は300gであり、ウール状触媒の、触媒の重量は400gであった。ウール状部材の重量から、触媒のガス接触面積は、軸線方向の長さ1メートル(m)あたり約15mである。
分解率試験装置は、実施例1と同じものを用いた。濾材および排ガスの成分についても実施例1と同じ条件とした。ただし、濾過風量を6mN/h(200℃において濾過風速約2m/分)とした。
図17は、実施例3におけるウール状触媒を用いたときのガス温度とクロロトルエン分解率との関係を示すグラフである。図17において横軸は、ガス温度(℃)を示し、縦軸はクロロトルエンの分解率(%)を示す。図17には、比較例として、引用文献4に示す従来の技術のバグフィルタによって、同様な条件で試験した場合のクロロトルエンの分解率を同時に示している。この比較例については、実施例2と同じである。図17において比較例の結果を点線で示す。
図17では、排ガス処理体に通ガス後、約1時間が経過し、クロロトルエンの濃度が安定した時点における分解率を示す。図17に示すように、クロロトルエンの分解率は、排ガス温度170℃で78%であり、排ガス温度180℃で90%であり、排ガス温度200℃で99%であった。
本実施例のウール状触媒を用いると、従来の技術のバグフィルタと比較して、低温から高温まで、分解率を向上させることができること判る。特に200度程度であってもクロロトルエンを99パーセント(%)分解することができ、たとえば焼却炉において燃焼温度が低下した場合、冷却装置によって排出ガスの温度が低下してしまう場合においても、ダイオキシン類が外部に排出されることが防止され、さらにボイラ式焼却炉などの燃焼温度が低く、ダイオキシン類が排ガスに含まれ炉外に排出される焼却炉であっても、排ガスに含まれるダイオキシン類を効率的に除去することができ、安全性が向上される。
本実施の各実施の形態において、触媒担体は、直円筒形状に形成されているが、筒形状であれば同様の効果を得ることができる。また前述した本発明の各実施の形態において排ガス処理体は、前述の所定の触媒に限らず、分解すべき所定の物質を分解することができる他の所定の触媒を触媒担体に担持させて形成されてもよい。また所定の物質をダイオキシン類としているが、所定の物質は、窒素酸化物(化学式:NOx)および硫黄酸化物(化学式:SOx)などであってもよい。
前述した各実施の形態において、排ガス処理体は、前述したリテーナ部を含んで構成されてもよい。この場合、リテーナ部にも所定の触媒を担持させてもよく、リテーナ部に所定の触媒を担持させると、排ガスが所定の触媒と接触する接触面積をさらに増加させることができる。
また前述した各実施の形態において、リテーナと排ガス処理体とを溶接および接着剤などによって固定してもよい。この場合、排ガス処理体の交換時には、リテーナも同時に交換する必要があるが、リテーナと排ガス処理体とが一体化されているので、排ガス処理体の交換がより容易となる。
本発明の実施のさらに他の形態において、前述した各実施の形態の排ガス処理体を備えるバグフィルタにおいて、排ガス処理体に形成されている所定の触媒に、所定の光を照射する構成としてもよい。所定の触媒に所定の光を照射することによって、所定の触媒の表面に活性な酸素種が生成され、これによって所定の触媒反応をさらに促進させることができ、所定の物質の分解率をさらに向上させることができる。
また本発明の実施のさらに他の形態において、前述の各実施の形態を組み合わせて排ガス処理体およびバグフィルタを構成してもよい。また複数の排ガス処理体を軸線まわりに重ねて配置してもよい。たとえば第1の排ガス処理体の内面側に、第1の排ガス処理体内周面の径よりも小さな外周面の径を有する第2の排ガス処理体を配置して、第1および第2の排ガス処理体において担持する所定の触媒を異なるものにしてもよい。
本発明の実施の一形態の排ガス処理体1を示す斜視図である。 排ガス処理体1を構成する触媒担体3の一部を分解して示す斜視図である。 触媒担体3を外周面側から見て部分的に示す側面図である。 触媒担体3を内周面側から見て部分的に示す側面図である。 排ガス処理体1を保持するリテーナ2の構造を示す斜視図である。 触媒担体3に所定の触媒7を付着させる触媒付着工程の手順を示すフローチャートである。 排ガス処理体1が用いられるバグフィルタ24を模式的に示す断面図である。 本発明の他の実施の形態の排ガス処理体61を示す斜視図である。 排ガス処理体61を構成する触媒担体63の一部を分解して示す斜視図である。 触媒担体63を内周面側から見て部分的に示す側面図である。 触媒担体63を外周面側から見て部分的に示す側面図である。 本発明の実施のさらに他の形態の排ガス処理体91を示す斜視図である。 排ガス処理体91を保持する保持体であるリテーナ92の構造を示す斜視図である。 排ガス処理体の所定の物質の分解率を測定する分解率試験装置110を模式的に示す図である。 実施例1におけるメタルコアハニカム触媒を用いたときのガス温度とクロロトルエン分解率との関係を示すグラフである。 実施例2におけるメタルコアスパイラル触媒を用いたときのガス温度とクロロトルエン分解率との関係を示すグラフである。 実施例3におけるウール状触媒を用いたときのガス温度とクロロトルエン分解率との関係を示すグラフである。
符号の説明
1,61,91 排ガス処理体
3,63,93 触媒担体
7 所定の触媒
24 バグフィルタ
27 濾材
6,66,96 空隙

Claims (5)

  1. 排ガス通気路内に設置され、排ガスに含有される所定の物質を含む複数の微粒子状物質の一部を濾材によって除去するバグフィルタに用いられる排ガス処理体であって、
    筒形状であって、外周面および内周面間に所定の厚みを有し、外周面および内周面間にわたって連通する微小な空隙が形成され、前記外周面が前記濾材によって外囲され、前記濾材を通過した排ガスが前記空隙を通過することによって、排ガスに含まれる複数の微粒子状物質の残部に含まれる所定の物質を分解する所定の触媒を有することを特徴とする排ガス処理体。
  2. 環状の板状体と、軸線方向に対を成す前記板状体に連なり、周方向に間隔をあけて軸線方向に隣接する各板状体を連結するリブとを含んで構成されるハニカム構造を有し、前記ハニカム構造を構成する各板状体およびリブの外表面に所定の触媒が付着されて形成されることを特徴とする請求項1記載の排ガス処理体。
  3. 螺旋状の索条体に所定の間隔で交互に折り返された帯状体が介在されて積層され、前記帯状体の外表面に所定の触媒が付着されて形成されることを特徴とする請求項1記載の排ガス処理体。
  4. ウール状部材を所定のかさ密度で筒形に形成し、前記ウール状部材の外表面に所定の触媒が付着されて形成されることを特徴とする請求項1記載の排ガス処理体。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の排ガス処理体と、
    排ガス処理体の外周面を外囲し、排ガスに含まれる複数の微粒子状物質の一部を取り除く濾材と、
    内部空間に濾材および排ガス処理体が配置され、外部空間から微粒子状物質を含む排ガスが導かれ、排ガス処理体の外周面側から排ガスを供給する第1空間と、前記濾材および所定の触媒担体によって浄化され、排ガス処理体の内周面側に通気した排ガスを外部空間に導く第2空間とが形成されるフィルタ槽とを含むことを特徴とするバグフィルタ。
JP2004062339A 2004-03-05 2004-03-05 排ガス処理体およびそれを含むバグフィルタ Pending JP2005246301A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004062339A JP2005246301A (ja) 2004-03-05 2004-03-05 排ガス処理体およびそれを含むバグフィルタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004062339A JP2005246301A (ja) 2004-03-05 2004-03-05 排ガス処理体およびそれを含むバグフィルタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005246301A true JP2005246301A (ja) 2005-09-15

Family

ID=35027294

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004062339A Pending JP2005246301A (ja) 2004-03-05 2004-03-05 排ガス処理体およびそれを含むバグフィルタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005246301A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200446600Y1 (ko) 2009-08-26 2009-11-11 조광섭 집진기용 필터 케이지 및 이를 포함하는 필터백 어셈블리
WO2014194185A1 (en) * 2013-05-31 2014-12-04 Johnson Matthey Public Limited Company Installation tools for structured catalysts
JP2016112499A (ja) * 2014-12-15 2016-06-23 コットレル工業株式会社 セラミックフィルタ用リテーナ及び隔壁型式集塵装置
KR20230123327A (ko) * 2022-02-16 2023-08-23 한국수력원자력 주식회사 교체형 촉매탑
WO2024033260A1 (de) * 2022-08-11 2024-02-15 Mws Mikrowellen-Systeme Vertriebs Gmbh Filtereinheit

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200446600Y1 (ko) 2009-08-26 2009-11-11 조광섭 집진기용 필터 케이지 및 이를 포함하는 필터백 어셈블리
WO2014194185A1 (en) * 2013-05-31 2014-12-04 Johnson Matthey Public Limited Company Installation tools for structured catalysts
US9573106B2 (en) 2013-05-31 2017-02-21 Johnson Matthey Public Limited Company Installation tools for structured catalysts
JP2016112499A (ja) * 2014-12-15 2016-06-23 コットレル工業株式会社 セラミックフィルタ用リテーナ及び隔壁型式集塵装置
KR20230123327A (ko) * 2022-02-16 2023-08-23 한국수력원자력 주식회사 교체형 촉매탑
WO2023158105A1 (ko) * 2022-02-16 2023-08-24 한국수력원자력 주식회사 교체형 촉매탑
KR102627850B1 (ko) * 2022-02-16 2024-01-23 한국수력원자력 주식회사 교체형 촉매탑
WO2024033260A1 (de) * 2022-08-11 2024-02-15 Mws Mikrowellen-Systeme Vertriebs Gmbh Filtereinheit

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102209923B1 (ko) 필터 백 어셈블리
KR101635388B1 (ko) 공정 폐가스 처리용 스크러버
KR20020042718A (ko) 메시형 구조물 상에 지지된 촉매 존재하의 질소 산화물의전환
CZ223196A3 (en) Material for removing gaseous contaminating substances from exhaust gases and process for preparing thereof
CN101511446A (zh) 排气中微量有害物质的除去装置和其运行方法
JP6249689B2 (ja) 排ガス処理再生触媒及び排ガス処理触媒の再生方法
CN109414647B (zh) 一种用于低温气体清洁的方法和用于该方法的催化剂
JPH04118027A (ja) 排ガスの処理方法
JP2005246301A (ja) 排ガス処理体およびそれを含むバグフィルタ
KR20070010725A (ko) 집진장치를 이용한 분진 및 질소산화물, 황산화물처리기술개발.
EP3808428B1 (en) Gas purification filter, method for manufacturing gas purification filter, and gas purification system
JP2018176079A (ja) 燃焼排ガス処理方法、燃焼排ガス処理装置およびそれのメンテナンス方法
JP2001246209A (ja) ガス透過体、その製造方法、及び除塵装置
JP2007209899A (ja) 金属水銀酸化用触媒及び金属水銀酸化用触媒を備えた排ガス浄化用触媒とその製造方法
JPH11290693A (ja) 空気浄化触媒、該空気浄化触媒の製造方法、該空気浄化触媒を用いた触媒構造体及び該触媒構造体を備えた空気調和機
JPH1015351A (ja) 空気浄化用の触媒体と空気浄化装置
JP2002320863A (ja) 触媒の再生方法
JPH02307509A (ja) オゾン分解器
SK6612002A3 (en) Method for decomposing chlorine-containing organic compound in exhaust gas and catalyst for use in the method
JP3971578B2 (ja) 排ガス処理装置
JP2007222826A (ja) ガス浄化部材及びガス浄化装置
CN116255636A (zh) 脱脂炉用废气燃烧装置以及脱脂系统
JP2007185574A (ja) 亜酸化窒素の分解触媒
JP2010115600A (ja) 酸化触媒及びそれを用いた排気処理装置
JP2005218685A (ja) 光触媒分解法による空気清浄装置および空気清浄方法