JP2002320863A - 触媒の再生方法 - Google Patents
触媒の再生方法Info
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Abstract
られず、加熱によって発生する硫黄酸化物やアンモニア
等の有害物質の発生濃度を低く抑制できる触媒の再生方
法を提供することである。 【解決手段】 触媒の再生方法は、排ガス中の被毒物質
により被毒して活性の劣化した触媒に再生ガスを流し昇
温することにより触媒を再生する方法であって、前記再
生ガスの昇温速度を、たとえば250〜450℃の再生
温度で50℃/h以下に、制御することを特徴とする。
Description
関する。さらに詳しくは、排ガス中に含まれる被毒物質
により被毒を受け活性劣化した触媒を再生する方法に関
する。
る方法として、処理効率やコストの面から触媒を用いた
除去方法が様々な分野で用いられており、その例として
は、火力発電所排ガスに含まれる窒素酸化物を還元除去
する選択的触媒還元(SCR)法や、産業廃棄物や都市
廃棄物の焼却施設から発生する排ガス中に含まれるダイ
オキシン類などの有機ハロゲン化合物を触媒に用いて酸
化分解する方法などが挙げられる。これらの方法で用い
られる一般的な触媒としては、チタン、バナジウム、タ
ングステンおよびモリブデンなどの金属の酸化物を含有
するものがある。火力発電所や廃棄物焼却炉から排出さ
れる排ガス中には、アンモニア、硫黄酸化物(SO
x)、高沸点有機化合物、カリウムやナトリウムなどの
アルカリ金属化合物などの触媒被毒物質が含まれてお
り、350℃以下の比較的低温度域で上記の触媒を使用
すると、SOxによりバナジウム酸化物が硫酸塩に変化
して失活したり、触媒に酸性硫酸アンモニウムや硫酸ア
ンモニウム、高沸点有機化合物の蓄積が生じて触媒の比
表面積低下や細孔の閉塞を引き起こしたりするため、触
媒性能が経時的に劣化する。このようにして被毒し活性
劣化した触媒を再生する方法としては、(1)触媒を水
または添加剤入りの水によって洗浄再生する方法、
(2)反応装置から触媒を取り出して加熱炉で高温再生
する方法、(3)予めバーナーなどで加熱されたガスを
触媒に通すことによって熱処理再生する方法、などが知
られている。これらの再生方法には、それぞれ次のよう
な問題点があった。(1)の洗浄再生方法は、水および
添加剤による触媒成分の流出、廃水処理の困難さを有す
ることに加えて、再生効率が低い。(2)および(3)
の加熱再生方法は、加熱方法の如何により、触媒の熱的
劣化を生じさせたり再生効率の低下を引き起こしたりす
る。さらに、加熱によって主に発生する硫黄酸化物やア
ンモニア等の有害物質を排ガス処理装置で処理する必要
があるが、有害物質の最大濃度が数%に達するため、大
規模な排ガス処理装置を設置しなければならない。
再生方法において、再生効率の低下がみられず、加熱に
よって発生する硫黄酸化物やアンモニア等の有害物質の
発生濃度を低く抑制できる触媒の再生方法を提供するこ
とにある。
加熱再生方法について、以下の知見を得ることができ
た。すなわち、250〜450℃の再生温度で触媒を再
生中、硫酸塩化したバナジウムや触媒に蓄積した酸性硫
酸アンモニウムや硫酸アンモニウム、高沸点有機化合物
等が加熱によって逐次分解し、硫黄酸化物やアンモニア
等の有害物質が発生する。触媒を再生する装置を集積化
するために再生ガスの流量を下げると、これらの有害物
質の発生濃度が最大数%に達する。本発明者は、これら
の知見に基づき、鋭意検討した結果、触媒の再生中、触
媒が接触する再生ガスの昇温速度を制御することによっ
て、触媒に熱的損傷を与えることなく再生効率を向上さ
せ、さらに、加熱によって発生する、硫黄酸化物やアン
モニア等の有害物質の発生濃度を制御できる、ことを見
出し、本発明を完成した。すなわち、本発明にかかる触
媒の再生方法は、排ガス中の被毒物質により被毒して活
性の劣化した触媒に再生ガスを流し昇温することによっ
て前記触媒を再生する方法であって、昇温速度を制御す
ることを特徴とする。上記において、好ましくは、前記
再生ガスの昇温速度を250〜450℃の再生温度にお
いて50℃/h以下に制御することである。
て、再生温度とは、硫酸塩化したバナジウムや触媒に蓄
積した酸性硫酸アンモニウムや硫酸アンモニウム、高沸
点有機化合物等が加熱によって逐次分解する温度のこと
であり、たとえば、150〜500℃の範囲、好ましく
は250〜450℃の範囲、さらに好ましくは320〜
450℃の範囲である。前記範囲よりも加熱温度が低い
と再生効率が低くなるため好ましくない。一方、前記範
囲よりも加熱温度が高くなると、触媒成分のシンタリン
グなどの熱的損傷を受けやすくなるため好ましくない。
本発明の触媒の再生方法は、250〜450℃の再生温
度において再生ガスの昇温速度を特定範囲に制御するこ
とを特徴としており、再生温度のどの部分においても、
昇温速度を50℃/h以下、好ましくは20℃/h以下
に制御することが重要である。昇温速度が50℃/hを
超えると、再生効率が低下したり、硫黄酸化物やアンモ
ニア等の有害物質の発生濃度が高くなったりする。しか
も、触媒に流した再生ガスに含まれる有害物質を除去処
理するために、大規模な排ガス処理装置が必要になる。
再生ガスの昇温速度は、再生温度全体において一定範囲
内の制御することも重要であり、再生温度全体におい
て、平均1〜20℃/hの範囲に納まるように制御する
ことが好ましく、平均1〜15℃/hの範囲に制御する
とさらに好ましい。また、再生ガスの昇温パターンにつ
いては、特に限定はなく、再生すべき触媒や被毒物質の
付着量や種類により適宜設定することができる。昇温パ
ターンとしては、たとえば、再生温度を250℃で1時
間保持し、その後、300℃に5時間で昇温し1時間保
持して、さらに400℃の10時間で昇温するような階
段状の昇温パターンでもよい。また、再生温度の範囲内
で昇温速度を変化させても良い。たとえば、昇温速度を
一定値に保つ直線状の昇温パターンでもよく、昇温速度
を指数関数や対数関数的に変化させた曲線状の昇温パタ
ーンでもよい。このような場合も、再生温度のどの部分
においても昇温速度が50℃/h以下になるように制御
し、さらに、再生温度全体における昇温速度を平均1〜
20℃/hの範囲なるように制御することが重要であ
る。触媒の再生時に流す再生ガスの流量は、触媒1kg
に対して0.5m3/h(Normal)以上であるの
が好ましい。再生ガスの流量がこれよりも少ないと、再
生効率が低く、また装置の放熱の影響を受けやすくなる
ため、好ましくない。触媒の再生時に流す再生ガスの線
速は、0.1〜1.0m/s(Normal)、好まし
くは0.1〜0.5m/s(Normal)に調整され
る。再生ガスの線速が上記範囲よりも遅いと、再生効率
が低くなる。一方、再生ガスの線速が上記範囲よりも速
いと、触媒での圧力損失も大きくなり、高い能力の吸気
ブロアや排気ブロア等が必要となったり、エネルギー消
費も多くなるため好ましくない。本発明で用いる再生ガ
スの組成としては、O2 が好ましくは5容量%以上、さ
らに好ましくは7容量%以上;H2Oが好ましくは40
容量%以下;硫黄酸化物(SOx)が好ましくは200
0容量ppm以下、さらに好ましくは1000容量pp
m以下;NH3が好ましくは2000容量ppm以下、
さらに好ましくは1000容量ppm以下;ダストが好
ましくは0.1g/m3(Normal)以下であるこ
とが好適である。これらの範囲を外れると、再生効率は
低くなる。特に、ダストが0.1g/m3(Norma
l)よりも多いと、ダスト成分による触媒の性能劣化も
生じ、再生効率が特に低くなる。触媒に流した再生ガス
に含まれる硫黄酸化物やアンモニアなどの有害物質の濃
度が高くなり10000容量ppmを超える場合、有害
物質処理装置が大規模になるため好ましくない。本発明
にかかる触媒の再生方法の実施に用いる装置としては、
たとえば、火力発電プラントや廃棄物焼却プラント等の
設備から独立した装置であってもよく、それ自体がプラ
ントの排ガス系内に組み込まれている形式のもの、すな
わち、排ガス中の有害物質を除去するための反応に使用
する触媒充填用の反応容器であってもよい。さらに、触
媒での排ガス温度を触媒の処理効率が高くなる温度に昇
温するために、触媒の前段に可燃物を燃焼する設備を設
置するプロセスにおいて、この設備を触媒の再生用とし
ても兼用する形式のものでもよい。本発明の触媒の再生
方法では、触媒に流した再生ガスに含まれる有害物質を
除去処理することが好ましい。その具体的な除去処理方
法としては、スプレー塔、充填塔、気液塔、塗れ壁塔、
スクラバ等を用い、水酸化ナトリウム溶液や水酸化マグ
ネシウム溶液に湿式で除去する方法や、活性炭吸着法、
ドライスクラバ法等の乾式で除去する方法、発生する硫
酸ミスト等をデミスタ、パイプフィルタ等で除去する方
法等を挙げることができる。また、触媒に流した再生ガ
スに含まれる未燃物や高沸点有機化合物は、酸化触媒等
で除去すると好ましい。本発明においては、排ガス中の
被毒物質、特に硫黄化合物や高沸点有機化合物により被
毒を受け活性劣化した触媒をその再生の対象にしている
が、特に制限はない。本発明で対象とする触媒のうち、
温度350℃以下、好ましくは150〜300℃で、窒
素酸化物および/または有機ハロゲン化合物を含有する
排ガスの処理に使用された触媒を再生する場合、特に有
効である。このような触媒としては、たとえば、マンガ
ン、鉄、コバルト、ニッケル、スズ、鉛、リン、亜鉛、
バナジウム、チタン、モリブデン、タングステン、アル
ミニウム、ケイ素、ジルコニウム、セリウム、ランタ
ン、銅、銀、金、白金、パラジウム、ロジウムおよびル
テニウムから選ばれた少なくとも2種以上の元素を含有
する触媒を挙げることができる。これらのうちでも、特
開平10−235191号公報および特願平11−18
0933号公報に記載されているような、チタン酸化物
および/またはケイ素酸化物と、バナジウム、タングス
テンおよびモリブデンからなる群から選ばれる少なくと
も1種類の金属の酸化物とを含む触媒が、本発明の再生
方法において特に好適に用いられる。本発明により再生
する触媒の形状としては、粉体を使用してもよい。ま
た、板状、波板状、網状、ハニカム状、円柱状、円筒状
等の形状の一体成形体でも良いし、アルミナ、シリカ、
コーディライト、チタニア、ステンレス金属等よりなる
板状、波板状、網状、ハニカム状、円柱状、円筒状等の
形状の担体に担持して使用しても良い。触媒はまた、ウ
ォールフロー型等のセラミックフィルターに担持させて
も良い。
容量ppm(Dry)、 O2:10容量%(Dry)、H2O:15容量%、
N2:バランス ガス温度:250℃ 空間速度:15000h-1 そして、脱硝率を下記式にしたがって求めた。結果を表
3に示した。 脱硝率(%)=〔(反応器入口NOx濃度)−(反応器
出口NOx濃度)〕÷(反応器入口NOx濃度)×10
0 (試験例3)実施例1〜3で熱処理再生を行った触媒、
参考例1の新品触媒、および、参考例2の活性劣化した
触媒の各触媒について、ダイオキシン類分解性能確認の
ため、代替物質としてクロロトルエンを用いて、以下に
示す試験条件でクロロトルエン(CT)分解反応を行っ
た。 〔試験条件〕 ガス組成 CT:50容量ppm(Dry)、O2:10容量%
(Dry) H2O:15容量%、N2:バランス ガス温度:220℃ 空間速度:4500h-1 そして、CT分解率を下記式にしたがって求めた。結果
を表3に示した。 CT分解率(%)=(反応器入口CT濃度)−(反応器
出口CT濃度)}÷(反応器入口CT濃度)×100
ンタリング等の熱的損傷を生じさせず、効率よく再生す
ることができる。本発明によればまた、再生ガスの昇温
によって発生する硫黄酸化物やアンモニア等の有害物質
の発生濃度を低く抑制できるため、触媒を再生する装置
の後流側に大規模な排ガス処理装置を設置する必要がな
く、触媒を経済的に大規模に再生することができる。
5)
関する。さらに詳しくは、排ガス中に含まれる被毒物質
により被毒を受け活性劣化した触媒を再生する方法に関
する。
る方法として、処理効率やコストの面から触媒を用いた
除去方法が様々な分野で用いられており、その例として
は、火力発電所排ガスに含まれる窒素酸化物を還元除去
する選択的触媒還元(SCR)法や、産業廃棄物や都市
廃棄物の焼却施設から発生する排ガス中に含まれるダイ
オキシン類などの有機ハロゲン化合物を触媒に用いて酸
化分解する方法などが挙げられる。
しては、チタン、バナジウム、タングステンおよびモリ
ブデンなどの金属の酸化物を含有するものがある。
排ガス中には、アンモニア、硫黄酸化物(SOx)、高
沸点有機化合物、カリウムやナトリウムなどのアルカリ
金属化合物などの触媒被毒物質が含まれており、350
℃以下の比較的低温度域で上記の触媒を使用すると、S
Oxによりバナジウム酸化物が硫酸塩に変化して失活し
たり、触媒に酸性硫酸アンモニウムや硫酸アンモニウ
ム、高沸点有機化合物の蓄積が生じて触媒の比表面積低
下や細孔の閉塞を引き起こしたりするため、触媒性能が
経時的に劣化する。
再生する方法としては、(1)触媒を水または添加剤入
りの水によって洗浄再生する方法、(2)反応装置から
触媒を取り出して加熱炉で高温再生する方法、(3)予
めバーナーなどで加熱されたガスを触媒に通すことによ
って熱処理再生する方法、などが知られている。
な問題点があった。
による触媒成分の流出、廃水処理の困難さを有すること
に加えて、再生効率が低い。(2)および(3)の加熱
再生方法は、加熱方法の如何により、触媒の熱的劣化を
生じさせたり再生効率の低下を引き起こしたりする。さ
らに、加熱によって主に発生する硫黄酸化物やアンモニ
ア等の有害物質を排ガス処理装置で処理する必要がある
が、有害物質の最大濃度が数%に達するため、大規模な
排ガス処理装置を設置しなければならない。
再生方法において、再生効率の低下がみられず、加熱に
よって発生する硫黄酸化物やアンモニア等の有害物質の
発生濃度を低く抑制できる触媒の再生方法を提供するこ
とにある。
加熱再生方法について、以下の知見を得ることができ
た。すなわち、250〜450℃の再生温度で触媒を再
生中、硫酸塩化したバナジウムや触媒に蓄積した酸性硫
酸アンモニウムや硫酸アンモニウム、高沸点有機化合物
等が加熱によって逐次分解し、硫黄酸化物やアンモニア
等の有害物質が発生する。触媒を再生する装置を集積化
するために再生ガスの流量を下げると、これらの有害物
質の発生濃度が最大数%に達する。
検討した結果、触媒の再生中、触媒が接触する再生ガス
の昇温速度を制御することによって、触媒に熱的損傷を
与えることなく再生効率を向上させ、さらに、加熱によ
って発生する、硫黄酸化物やアンモニア等の有害物質の
発生濃度を制御できる、ことを見出し、本発明を完成し
た。
は、排ガス中の被毒物質により被毒して活性の劣化した
触媒に再生ガスを流し昇温することによって前記触媒を
再生する方法であって、昇温速度を制御することを特徴
とする。
の昇温速度を250〜450℃の再生温度において50
℃/h以下に制御することである。
て、再生温度とは、硫酸塩化したバナジウムや触媒に蓄
積した酸性硫酸アンモニウムや硫酸アンモニウム、高沸
点有機化合物等が加熱によって逐次分解する温度のこと
であり、たとえば、150〜500℃の範囲、好ましく
は250〜450℃の範囲、さらに好ましくは320〜
450℃の範囲である。前記範囲よりも加熱温度が低い
と再生効率が低くなるため好ましくない。一方、前記範
囲よりも加熱温度が高くなると、触媒成分のシンタリン
グなどの熱的損傷を受けやすくなるため好ましくない。
0℃の再生温度において再生ガスの昇温速度を特定範囲
に制御することを特徴としており、再生温度のどの部分
においても、昇温速度を50℃/h以下、好ましくは2
0℃/h以下に制御することが重要である。昇温速度が
50℃/hを超えると、再生効率が低下したり、硫黄酸
化物やアンモニア等の有害物質の発生濃度が高くなった
りする。しかも、触媒に流した再生ガスに含まれる有害
物質を除去処理するために、大規模な排ガス処理装置が
必要になる。
いて一定範囲内の制御することも重要であり、再生温度
全体において、平均1〜20℃/hの範囲に納まるよう
に制御することが好ましく、平均1〜15℃/hの範囲
に制御するとさらに好ましい。また、再生ガスの昇温パ
ターンについては、特に限定はなく、再生すべき触媒や
被毒物質の付着量や種類により適宜設定することができ
る。昇温パターンとしては、たとえば、再生温度を25
0℃で1時間保持し、その後、300℃に5時間で昇温
し1時間保持して、さらに400℃の10時間で昇温す
るような階段状の昇温パターンでもよい。また、再生温
度の範囲内で昇温速度を変化させても良い。たとえば、
昇温速度を一定値に保つ直線状の昇温パターンでもよ
く、昇温速度を指数関数や対数関数的に変化させた曲線
状の昇温パターンでもよい。このような場合も、再生温
度のどの部分においても昇温速度が50℃/h以下にな
るように制御し、さらに、再生温度全体における昇温速
度を平均1〜20℃/hの範囲なるように制御すること
が重要である。
媒1kgに対して0.5m3/h(Normal)以上
であるのが好ましい。再生ガスの流量がこれよりも少な
いと、再生効率が低く、また装置の放熱の影響を受けや
すくなるため、好ましくない。
0.1〜1.0m/s(Normal)、好ましくは
0.1〜0.5m/s(Normal)に調整される。
再生ガスの線速が上記範囲よりも遅いと、再生効率が低
くなる。一方、再生ガスの線速が上記範囲よりも速い
と、触媒での圧力損失も大きくなり、高い能力の吸気ブ
ロアや排気ブロア等が必要となったり、エネルギー消費
も多くなるため好ましくない。
O2 が好ましくは5容量%以上、さらに好ましくは7容
量%以上;H2Oが好ましくは40容量%以下;硫黄酸
化物(SOx)が好ましくは2000容量ppm以下、
さらに好ましくは1000容量ppm以下;NH3が好
ましくは2000容量ppm以下、さらに好ましくは1
000容量ppm以下;ダストが好ましくは0.1g/
m3(Normal)以下であることが好適である。こ
れらの範囲を外れると、再生効率は低くなる。特に、ダ
ストが0.1g/m3(Normal)よりも多いと、
ダスト成分による触媒の性能劣化も生じ、再生効率が特
に低くなる。触媒に流した再生ガスに含まれる硫黄酸化
物やアンモニアなどの有害物質の濃度が高くなり100
00容量ppmを超える場合、有害物質処理装置が大規
模になるため好ましくない。
いる装置としては、たとえば、火力発電プラントや廃棄
物焼却プラント等の設備から独立した装置であってもよ
く、それ自体がプラントの排ガス系内に組み込まれてい
る形式のもの、すなわち、排ガス中の有害物質を除去す
るための反応に使用する触媒充填用の反応容器であって
もよい。さらに、触媒での排ガス温度を触媒の処理効率
が高くなる温度に昇温するために、触媒の前段に可燃物
を燃焼する設備を設置するプロセスにおいて、この設備
を触媒の再生用としても兼用する形式のものでもよい。
た再生ガスに含まれる有害物質を除去処理することが好
ましい。その具体的な除去処理方法としては、スプレー
塔、充填塔、気液塔、塗れ壁塔、スクラバ等を用い、水
酸化ナトリウム溶液や水酸化マグネシウム溶液に湿式で
除去する方法や、活性炭吸着法、ドライスクラバ法等の
乾式で除去する方法、発生する硫酸ミスト等をデミス
タ、パイプフィルタ等で除去する方法等を挙げることが
できる。また、触媒に流した再生ガスに含まれる未燃物
や高沸点有機化合物は、酸化触媒等で除去すると好まし
い。
特に硫黄化合物や高沸点有機化合物により被毒を受け活
性劣化した触媒をその再生の対象にしているが、特に制
限はない。本発明で対象とする触媒のうち、温度350
℃以下、好ましくは150〜300℃で、窒素酸化物お
よび/または有機ハロゲン化合物を含有する排ガスの処
理に使用された触媒を再生する場合、特に有効である。
このような触媒としては、たとえば、マンガン、鉄、コ
バルト、ニッケル、スズ、鉛、リン、亜鉛、バナジウ
ム、チタン、モリブデン、タングステン、アルミニウ
ム、ケイ素、ジルコニウム、セリウム、ランタン、銅、
銀、金、白金、パラジウム、ロジウムおよびルテニウム
から選ばれた少なくとも2種以上の元素を含有する触媒
を挙げることができる。これらのうちでも、特開平10
−235191号公報および特願平11−180933
号公報に記載されているような、チタン酸化物および/
またはケイ素酸化物と、バナジウム、タングステンおよ
びモリブデンからなる群から選ばれる少なくとも1種類
の金属の酸化物とを含む触媒が、本発明の再生方法にお
いて特に好適に用いられる。
は、粉体を使用してもよい。また、板状、波板状、網
状、ハニカム状、円柱状、円筒状等の形状の一体成形体
でも良いし、アルミナ、シリカ、コーディライト、チタ
ニア、ステンレス金属等よりなる板状、波板状、網状、
ハニカム状、円柱状、円筒状等の形状の担体に担持して
使用しても良い。触媒はまた、ウォールフロー型等のセ
ラミックフィルターに担持させても良い。
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
触媒を参考例1とする。この新品触媒は外形150mm
×150mm×700mmのハニカム状触媒であり、触
媒成分としてチタン酸化物を70重量%、ケイ素酸化物
を9.5重量%、バナジウム酸化物を10重量%、モリ
ブデン酸化物を5重量%、硫黄分を0.5重量%含有す
る触媒である。
焼却炉のバグフィルター後流で、温度200℃で、硫黄
酸化物を20容量ppm、NH3を80容量ppm、窒
素酸化物を100容量ppm、ダイオキシン類を2ng
−TEQ/m3(Normal)、O2を10容量%含有
する排ガスの処理に使用した。この排ガス曝露で被毒物
質により被毒して活性の劣化した触媒を参考例1とす
る。
被毒し活性の劣化した、参考例2の触媒を以下の手順で
熱処理し、再生した。
し、再生ガスとして空気を用い、触媒1kgあたりの再
生ガスの流量2m3/h(Normal)に調整した。
このときの再生ガスの線速は0.18m/s(Norm
al)であった。
hの昇温速度で250℃まで昇温し、続いて10℃/h
の昇温速度で400℃まで昇温し、触媒の再生処理を行
った。昇温中の硫黄酸化物の濃度は最大1200ppm
であった。
被毒し活性の劣化した、参考例2の触媒を以下の手順で
熱処理し、再生した。
し、再生ガスとして空気を用い、触媒1kgあたりの再
生ガスの流量2m3/h(Normal)に調整した。
このときの再生ガスの線速は0.18m/s(Norm
al)であった。
hの昇温速度で250℃まで昇温し、続いて15℃/h
の昇温速度で340℃まで昇温し、2時間保持した。引
き続いて、10℃/hの昇温速度で400℃まで昇温し
て1時間保持し、触媒の再生処理を行った。昇温中の硫
黄酸化物の濃度は最大1500ppmであった。
被毒し活性の劣化した、参考例2の触媒を以下の手順で
熱処理し、再生した。
し、再生ガスとして空気を用い、触媒1kgあたりの再
生ガスの流量2m3/h(Normal)に調整した。
このときの再生ガスの線速は0.18m/s(Norm
al)であった。
hの昇温速度で250℃まで昇温し、続いて60℃/h
の昇温速度で450℃まで昇温し、触媒の再生処理を行
った。昇温中の硫黄酸化物の濃度は最大8000ppm
であった。
行った触媒、参考例1の新品触媒、および、参考例2の
活性劣化した触媒の各触媒の一部を切り出し、粉砕後圧
縮成形したものを分析サンプルとして蛍光X線測定装置
で各触媒の硫黄分を定量した。
って求めた。結果を表1に示した。 再生効率(%)=〔再生前の触媒中の硫黄分(重量%)
−再生後の触媒中の硫黄分(重量%)〕÷〔再生後の触
媒中の硫黄分(重量%)−新品の触媒中の硫黄分(重量
%)〕×100 (試験例2)実施例1〜3で熱処理再生を行った触媒、
参考例1の新品触媒、および、参考例2の活性劣化した
触媒の各触媒を用い、以下に示す試験条件で脱硝反応を
行った。 〔試験条件〕 ガス組成 NOx:100容量ppm(Dry)、NH3:100
容量ppm(Dry)、 O2:10容量%(Dry)、H2O:15容量%、
N2:バランス ガス温度:250℃ 空間速度:15000h-1 そして、脱硝率を下記式にしたがって求めた。結果を表
3に示した。 脱硝率(%)=〔(反応器入口NOx濃度)−(反応器
出口NOx濃度)〕÷(反応器入口NOx濃度)×10
0 (試験例3)実施例1〜3で熱処理再生を行った触媒、
参考例1の新品触媒、および、参考例2の活性劣化した
触媒の各触媒について、ダイオキシン類分解性能確認の
ため、代替物質としてクロロトルエンを用いて、以下に
示す試験条件でクロロトルエン(CT)分解反応を行っ
た。 〔試験条件〕 ガス組成 CT:50容量ppm(Dry)、O2:10容量%
(Dry) H2O:15容量%、N2:バランス ガス温度:220℃ 空間速度:4500h-1 そして、CT分解率を下記式にしたがって求めた。結果
を表3に示した。 CT分解率(%)=(反応器入口CT濃度)−(反応器
出口CT濃度)}÷(反応器入口CT濃度)×100
ンタリング等の熱的損傷を生じさせず、効率よく再生す
ることができる。
って発生する硫黄酸化物やアンモニア等の有害物質の発
生濃度を低く抑制できるため、触媒を再生する装置の後
流側に大規模な排ガス処理装置を設置する必要がなく、
触媒を経済的に大規模に再生することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】排ガス中の被毒物質により被毒して活性の
劣化した触媒に再生ガスを流し昇温することによって前
記触媒を再生する方法であって、昇温速度を制御するこ
とを特徴とする、触媒の再生方法。 - 【請求項2】250℃から450℃の再生温度における
昇温速度が50℃/h以内の範囲に納まるように制御す
る、請求項1に記載の触媒の再生方法。 - 【請求項3】昇温速度が平均1〜20℃/hの範囲に納
まるように制御する、請求項2に記載の触媒の再生方
法。 - 【請求項4】昇温パターンが階段状である、請求項1か
ら3までのいずれかに記載の触媒の再生方法。 - 【請求項5】再生装置の後流側に有害物質処理装置を設
けておいて前記再生を行うようにする、請求項1から4
までのいずれかに記載の触媒の再生方法。
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JP2010104938A (ja) * | 2008-10-31 | 2010-05-13 | Daicel Chem Ind Ltd | 銅触媒の再生方法 |
JP2011513063A (ja) * | 2008-03-11 | 2011-04-28 | エヴォニク エナジー サーヴィシィズ エルエルシー | 煙道ガス中の燐成分により汚染されたscr触媒の再生方法 |
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