JP2005244886A - テレビ受像機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アレーアンテナが平面パネルに埋設若しく添設され、当該平面パネルが、テレビ受像機本体に対して、その表示画面を覆う状態と、表示画面から離間して、水平姿勢の状態とに切り替え自在に設けられ、かつ、アレーアンテナの受信信号が、受像機本体内部のチューナ部へ供給されている。そして、前記アレーアンテナは、外部から供給する制御信号によって反射と導波の特性切り替えが可能な少なくとも1本の無給電素子とそれと並行に配された給電素子とからなる構成とされている。
【選択図】図2
Description
このような使用形態においては、移動されるどの場所においても、放送の受信が出来るように受信アンテナを工夫する必要がある。この場合、従来の室内アンテナに見られたように、アンテナ自体を移動、回転等して受信感度の調整を行うことも出来るが、そのような室内アンテナでは受像機の移動に際して、邪魔になるし、受信周波数帯がUHFといった高周波帯での微妙な調整作業には適当でないといえる。
ダイバーシティアンテナとしては、特許文献1、特許文献2に記載のものが知られている。
本発明は、上記課題に鑑みて外観を損なうことなく、且つ、容易に受信感度の高い方向を選択することが出来る新規なアンテナ構造を備えたテレビ受像機を提供することを目的とする。
ここで、前記アレーアンテナは、可変リアクタンス素子が装架され、外部から供給する制御電圧によって電気長が切り替え可能な少なくとも1本の無給電素子とそれと並行に配された給電素子とからなる構成とすれば、テレビの設置状態において、無給電素子を反射器とした場合と、導波器とした場合とに切り替えて、受信感度の高い方を選択することが出来る。あるいは、前記無給電素子の装架リアクタンスを3つ以上の状態もしくは連続的に変化させる構成とすれば、より最適な受信感度となる状態を適宜に選択することも可能である。これによって、一層、快適にテレビの視聴が可能となる。
<受像機本体部>
本体部2は、薄型の例えば液晶ディスプレイを主体として構成されており、背面側には、図示はしないが、チューナ部、映像信号処理部、音声信号処理部、ディスプレイ表示駆動部といった公知の受像回路が設けられている。本体部2前面の表示画面2Aの下部には音声スピーカ3が配されている。本体部2の右端面には、高さ、奥行きが本体部2とほぼ等しく、横幅が数センチの縦長の筐体からなるアタッチメント4が連結されている。アタッチメント4は、前記平面パネル11を回動駆動するロータリソレノイド5、並びにそれの駆動回路5Aを設置するために利用される。
<平面パネル>
平面パネル11は、液晶ディスプレイの表示画面2A全体を覆うことが出来る程度の面積と形状を有し、腰が強く、不透明で、薄肉の樹脂板からなる。不透明としたのは、平面パネル11が、図1に実線で示すように表示画面の庇として機能するとき、日光などの外来光を遮断し、表示画面の視認性を向上させるためである。
この平面パネル11内には、図2、3に示すように、平面型のアレーアンテナ12が埋設されている。アレーアンテナ12は、図示するように中央に給電素子13、その両側に無給電素子14、15を平行に配した構成をしている。給電素子13、無給電素子14、15とも、長尺状金属フィルムからなっている。
平面パネル11の1辺は、図2に11Aで示すように、くの字型に屈曲して延長されている。そして、屈曲部11Aの左右両側であって、前記辺11Aと隣り合う辺11B、11C部位には、後述する回転軸を挿入する孔H1、H2が形成されている。なお、平面パネル11を屈曲したのは、平面パネル11の回転中心を、受像機本体部2の天板2B上に設定したからである。回転中心を受像機本体部の前面側に設ければ、平面パネルを屈曲させる必要は無い。
また、アレーアンテナの給電素子13に一端が接続されたフィーダ線16と、無給電素子14、15のバリキャップダイオード17、18と一端が接続された供給線19、20は、1本のケーブル32にまとめて、平面パネル11のアタッチメント4に近い側の端面から引き出され、アタッチメント4内に導入されている。引き出されたケーブル32は、平面パネルの回転に際して、伸縮できるように例えばコイル状に巻かれてある(図参照)。なお、図示はしないが、ケーブル32は、アタッチメント4内を通り、受像機本体2内のチューナ部(フィーダ線16の接続先)、制御部(供給線の接続先)と接続されている。
アタッチメント4の前面下部には、リモートコントロール機器8(図1参照)からのON・OFF信号および選局指令の信号を受信して、受像機本体部に伝送するための無線受信部7が設けられている。リモートコントロール機器8は、テレビ受像機のチャネル切り替え、電源オンオフ等に用いられる既存のものがそのまま利用できる。
図4は、リモートコントロール機器からの指示に従って受像機本体が行う動作を示すフローチャートである。初期状態として、平面パネル11は、表示画面2Aを覆っている状態にあるとしている。このとき、リモートコントロール機器8を操作して、テレビの電源をオンする指示をすると(S1)、受像機本体の制御部がこれを受けて受像機各部への励振を開始する(S2)とともに、ロータリソレノイド5を正転方向へ起動する(S3)。すると、平面パネル11が、表示画面2Aから離間する方向へ回転し始める。回転角が設定角(例えば90度)に達すると(S4)、回転を停止し、永久磁石による自己保持状態になる(S5)。この状態において、平面パネル11は、水平状態に維持されているので、水平偏波であるテレビ電波の受信が可能となる。そして、不透明な平面パネル11は、TVの上方からの光を遮る庇としての役目を為し、屋外等の直射日光下においても鮮明にTV画像を見ることができる。
所要の視聴を行い、リモートコントロール機器8を通じて、電源オフ操作を行うと(S8)、受像機への電源をオフして、受像機をスリープ状態に遷移させると共に(S9)、ロータリソレノイド5を逆転方向に起動する(S10)。これにより、平面パネル11が逆転回動し、表示画面を覆う状態に転じ(S11)、この状態で自己保持される。
<第2の実施の形態>
上記の実施の形態では、リモートコントロール機器を使用し、平面パネルをロータリソレノイドにより自動的に跳ね上げ並びに倒伏動作させる構成としたが、この実施の形態では、そのような道具、機器を使用せず、平面パネル11自体を操作者が回動操作する構成としている。
すなわち、図5に示すように、平面パネル11の一端に挿通した軸21をディスプレイ前面上部に水平に架設する。そして、平面パネル11が、水平姿勢とディスプレイ前面を覆う姿勢との2つの姿勢で、姿勢維持するように、軸21には、図6に示すようにスプリングにより弾発付勢されたボールプランジャ22を設け、他方、平面パネルの、軸挿通孔には、90度の角度離れた箇所にボール受け入れ溝11D、11Eを形成する。
また、ディスプレイの上端にリミットスイッチ形式の電源スイッチ31を設け、他方、平面パネルの対応する箇所にカム11Fを設けて、平面パネル11を水平姿勢まで跳ね上げると、カム11Fが電源スイッチ31の可動接点に当接して、電源オンする構成としている。
<その他の変形例>
上記実施の形態以外に本発明の思想の範囲において改変実施できることはもちろんである。したがって、例えば以下のような実施は可能である。
属片、金属線でも良く、また、平面パネル表面あるいは裏面に導電薄膜を貼着した構成であっても良い
2)第2の実施形態は、平面パネルの回動操作によって電源スイッチをオンオフする構成としているが、電源スイッチを平面パネルとは独立して、操作者が操作する構成とする。そして、当該スイッチをオンすると、平面パネルが跳ね上げ回動する構成とする。一方、平面パネルは、実施の形態1で用いたロータリスイッチを設け、電源オン操作、オフ操作で起動する構成とする。つまり、電源スイッチを操作すると、それに連動して平面パネルが回動する構成とする。
4)平面パネルを、ディスプレイ上端に回動自在に設けた、いわゆる庇状構成としているが、ディスプレイ下端に回動自在に設けた構成で実施することも出来る。その場合、平面パネルは水平姿勢で、低い位置にあるので、アンテナの感度が落ちるとの危惧もあるが、最近の家屋、ビルにおいては、必ずしも上方ほど受信感度が高いとは言えず、むしろ、反射波が下方ほど少ない場合もあり、その場合は、この形態での実施は有効である。
6)アレーアンテナの給電素子からチューナ回路までは、フィーダ線16で接続ているが、同軸ケーブルでもよく、或いは同軸線と等価的に同一なマイクロストリップ線路を用いることも出来る。同軸ケーブルの場合、薄い平面パネルに内蔵することが難しいので、表面に這設する構成で実施できる。これに対してマイクロストリップ線路の場合は、薄く出来るので、平面パネル内に埋設することも可能である。その場合は、無給電素子の信号供給線19、20もマイクロストリップ線路で構成するのが望ましい。
2 本体部、
2A 表示画面、
2B 天板、
2C ブラケット、
3 音声スピーカ、
4 アタッチメント、
4A ブラケット、
5 ロータリソレノイド、
5A 駆動回路、
5B 軸、
5C 電源線、
6 回転軸、
7 無線受信部、
8 リモートコントロール機器、
11 平面パネル、
11A、B、C 辺、
11D、E 受け入れ溝、
11F カム、
12 アレーアンテナ、
13 給電素子、
14、15 無給電素子、
14A、14B、15A、15B 分割フィルム部分、
16 フィーダ線、
17、18 バリキャップダイオード
19、20 供給線、
21 軸、
22 ボールプランジャ、
31 電源スイッチ、
32 ケーブル、
H1、H2、H3 孔、
Claims (6)
- アレーアンテナが平面パネルに埋設若しく添設され、当該平面パネルが、テレビ受像機本体に対して、その表示画面を覆う状態と、表示画面から離間して、水平姿勢の状態とに切り替え自在に設けられ、かつ、アレーアンテナでの受信信号が、受像機本体内部のチューナ部へ供給されていることを特徴とするテレビ受像機。
- 前記アレーアンテナは、可変リアクタンス素子が装架された少なくとも1つの無給電素子と1つの給電素子とからなる請求項1記載のテレビ受像機。
- 前記アレーアンテナは、前記1つの給電素子に対して前記少なくとも1つの無給電素子を平行に配置したことを特徴とする請求項2記載のテレビ受像機。
- 前記アレーアンテナは、前記可変リアクタンス素子が装架された2つ以上の無給電素子を、前記1つの給電素子の両側に且つ該給電素子に平行に配置したことを特徴とする請求項3に記載のテレビ受像機。
- 前記アレーアンテナの給電素子は、長尺状の金属フィルムからなり、無給電素子は、長尺状の金属フィルムと可変リアクタンス素子とを直列接続した構成であることを特徴とする請求項2〜4記載のテレビ受像機。
- テレビ受像機本体は、平面ディスプレイを主体に構成されていることを特徴とする請求項2〜5記載のテレビ受像機。
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