JP2005241433A - トルクセンサ用信号処理回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単且つ安価な回路構成によりトルク検出精度の向上を実現すること、周囲温度の変動などに影響されない安定した検出出力を得ること。
【解決手段】 交流電源回路29から正弦波交流電圧が印加されるブリッジ回路24は、トルク伝達軸の外周面にトルク作用状態で透磁率が互いに異なる方向へ変化するように配置された第1及び第2磁歪材の透磁率変化に応じてインダクタンスが変化する第1及び第2検出コイル18及び19の直列回路を含んで構成される。ブリッジ回路24の不平衡電圧出力は、差動増幅器32により増幅された後に、DC変換回路33によりトルク伝達軸に対する印加トルクに応じた電圧レベルのトルク信号に変換される。振幅調整回路30は、ブリッジ回路24に流れるブリッジ電流のレベルをシャント抵抗31により検出し、その検出レベルが小さい場合ほど交流電源回路29の出力電圧の振幅が増大するように制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、トルク伝達軸の外周面にトルク作用状態で透磁率が異なる方向へ変化するように配置された第1及び第2磁歪材を利用してトルク検出を行う磁歪式のトルクセンサのための信号処理回路に関する。
一般的な磁歪式トルクセンサは、トルク伝達軸の外周面にトルク作用状態で一方が圧縮され且つ他方が引張られる状態で第1及び第2磁歪材を配置すると共に、これら磁歪材の透磁率変化に応じてインダクタンスが変化する少なくとも一対の検出コイルと抵抗値が同一の2つの抵抗器とによりブリッジ回路を構成するという基本構造を備えている。従来では、トルク伝達軸に加わるトルクを計測するために、ブリッジ回路に数十kHz程度の周波数の交流電圧を印加し、この印加状態でブリッジ回路から差動増幅器を通じて出力される不平衡電圧を当該交流電圧に同期して検波することにより直流電圧に変換し、その変換出力をトルクに対応した電圧レベルのトルク信号として得る構成の信号処理回路を設けることが行われている(例えば、特許文献1参照)。
実用新案登録第2545762号公報(図1、図4)
上記従来のトルクセンサ用信号処理回路では、複雑な回路構成とならざるを得ない同期検波回路が必要になるため、コストが高騰すると共にその占有スペースが大きくなるという問題点があった。また、検出コイルは、抵抗温度係数が比較的大きい銅により形成されるのが一般的であるため、トルクセンサ周辺の温度変化に伴い検出コイルの抵抗値が比較的大きく変動するという事情がある。ところが、このように検出コイルの抵抗値が変動すると、ブリッジ回路に流れるブリッジ電流も変動することになるため、ブリッジ回路から差動増幅器を通じて出力される不平衡電圧も変動することになり、結果的に安定したトルク信号を得ることが困難になるという問題点があった。
本発明は上記のような問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、簡単且つ安価な回路構成によりトルク検出精度の向上を実現できると共に、周囲温度の変動などに影響されない安定した検出出力を得ることが可能になるなどの効果を奏するトルクセンサ用信号処理回路を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、トルク伝達軸の外周面にトルク作用状態で透磁率が互いに異なる方向へ変化するように配置された第1及び第2磁歪材と、これら第1及び第2磁歪材の透磁率変化に応じてインダクタンスが変化するように配置された少なくとも一対の検出コイルにより構成されるブリッジ回路とを備えたトルクセンサのための信号処理回路において、
前記ブリッジ回路に交流電圧を印加する交流電源回路と、前記ブリッジ回路の不平衡電圧出力を差動増幅する差動増幅器と、この差動増幅器の出力を直流電圧信号に変換するDC変換回路とを備えた上で、
前記交流電源回路を、出力電圧の振幅が調整可能に構成され、前記ブリッジ回路に流れるブリッジ電流のレベルが小さい場合ほど当該ブリッジ回路に印加する交流電圧の振幅が増大するように制御される構成としたものである(請求項1)。
本発明の構成によれば、交流電源回路からブリッジ回路に交流電圧が印加される。また、トルク伝達軸にトルクが印加されたときには第1及び第2の磁歪材の透磁率が互いに異なる方向へ変化し、これに応じて対をなす検出コイルのインダクタンスも変化する。このため、印加トルクが大きい場合ほどブリッジ回路の不平衡状態が拡大するようになり、当該ブリッジ回路は、印加トルクの大きさに応じたレベルの不平衡電圧出力を発生するようになる。この不平衡電圧出力は、差動増幅器により増幅された後に、DC変換回路において直流電圧信号に変換される。
従って、DC変換回路からは、トルク伝達軸に対する印加トルクが大きい場合ほど高い電圧レベルとなる直流電圧信号が得られるようになり、この直流電圧信号を印加トルクに対応したトルク信号として利用できる。このため、ブリッジ回路の出力を印加トルクに応じた電圧レベルのトルク信号として取り出すための手段として、簡単な構成で済むDC変換回路を用いれば良いから、従来構成のように複雑な回路構成が必要となる同期検波回路が不要になり、従って簡単且つ安価な回路構成とすることができる。
また、周囲温度変化の影響などによって、検出コイルの抵抗値が変動した場合には、これに応じてブリッジ回路に流れるブリッジ電流も変動することになるが、このような変動が発生した場合には、交流電源回路の出力電圧の振幅が、ブリッジ回路に流れるブリッジ電流のレベルが小さい場合ほど増大するように制御される。従って、検出コイルの抵抗値が増大した場合、つまりブリッジ電流が減る方向の変化が発生した場合には、ブリッジ回路に印加される交流電圧のレベルが大きくなってブリッジ電流の減少が回避されるようになり、また、検出コイルの抵抗値が減少した場合、つまりブリッジ電流が増える方向の変化が発生した場合には、ブリッジ回路に印加される交流電圧のレベルが小さくなってブリッジ電流の増大が回避されるようになる。この結果、ブリッジ回路に流れるブリッジ電流の不用意な変動が抑制されるようになり、これにより周囲温度の変動などに影響されない安定した検出出力を得ることが可能になる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1実施例について図1ないし図5を参照しながら説明する。
図3にはトルクセンサの機械的構造が示されている。この図3において、磁歪材料で形成されたトルク伝達軸11は、ブラケット12に軸受13及び14を介して支持されており、両端の入力側連結部11a及び出力側連結部11bがブラケット12から突出された構造となっている。トルク伝達軸11は、ステンレス鋼などの金属により円柱状に形成されたもので、その中央部部分の外周面には、短冊形状とされた複数本の第1磁歪材15が平行配列状に形成されている共に、同じく短冊形状とされた複数本の第2磁歪材16が平行配列状に形成されている。この場合、各磁歪材15及び16は、トルク伝達軸11の軸方向に対して互いに異なる方向へ45°だけ傾斜した状態となるように配置される。このような配置とされた結果、トルク伝達軸11にトルクが作用した状態では、第1磁歪材15及び第2磁歪材16の一方に圧縮応力、他方に引張応力が働くようになるから、逆磁歪効果により磁歪材15及び16の一方の透磁率が増加し、他方の透磁率が低下するようになる。
尚、上記各磁歪材15及び16は、種々の方法で形成可能であるが、例えば、トルク伝達軸11の表面に各磁歪材15及び16に沿った複数本のスリットを形成し、それらスリット間に挟まれた凸状部の頂部に磁歪合金材料をメッキなどにより設けるという方法も可能である。
ブラケット12内には、プラスチック製のボビン17がトルク伝達軸11を包囲した状態で収納されており、このボビン17には、第1磁歪材15及び第2磁歪材16の周囲にそれぞれ所定ギャップを存して位置された状態の第1検出コイル18及び第2検出コイル19が巻装されている。つまり、各検出コイル18及び19は、対応する磁歪材15及び16の透磁率変化に応じてインダクタンスが変化するように配置されている。
第1検出コイル18の両端は、ボビン17及びブラケット12を貫通した状態で設けられた2本の第1接続ピン20(1本のみ図示)の一端側に半田付けなどにより接続されている。また、第2検出コイル19の両端は、同じくボビン17及びブラケット12を貫通した状態で設けられた2本の第2接続ピン21(1本のみ図示)の一端側に半田付けなどにより接続されている。各接続ピン20及び21の他端側は、ブラケット1の外側端面に固定されたプリント配線基板22の配線パターンに対し半田付けなどにより接続されている。このプリント配線基板22上には、センサ出力を得るための信号処理回路を構成する電子部品23群が実装されている。
図1にはトルクセンサ及びその信号処理回路の電気的構成が機能ブロックなどを使用して概略的に示され、図2にはその具体的回路構成が示されている。
図1において、ブリッジ回路24は、第1抵抗器25及び第2抵抗器26を直列接続した第1ハーフブリッジ回路27と、前記第1検出コイル18及び第2検出コイル19を直列接続した第2ハーフブリッジ回路28とを並列に接続して形成されている。
上記ブリッジ回路24の第1入力端子24a及び第2入力端子24b間には、交流電源回路29から正弦波状の交流電圧が印加されるようになっている。この交流電源回路29は、出力電圧の振幅を外部信号により調整可能に構成されたもので、その振幅調整が振幅調整回路30からの信号により行われる構成となっている。
交流電源回路29とブリッジ回路24との間の通電路には、当該ブリッジ回路24に流れる電流(以下、ブリッジ電流とも呼ぶ)を検出するためのシャント抵抗31が挿入されている。前記振幅調整回路30は、シャント抵抗31の端子電圧に基づいてブリッジ電流を検出すると共に、その検出電流のレベルが低い場合ほど前記交流電源回路29の出力電圧の振幅が大きくなるように制御する。つまり、ブリッジ回路24に流れる電流が減少する方向に変化した場合には、交流電源回路29の出力電圧の振幅が大きくなるように調整され、以てブリッジ電流が増大する方向に制御されることになる。
ブリッジ回路24からの電圧出力、つまり第1ハーフブリッジ回路27及び第2ハーフブリッジ回路28の各中点間に発生する不平衡電圧は、差動増幅器32により増幅された後に、DC変換回路33により直流電圧信号に変換され、この直流電圧信号が、トルク伝達軸11に対する印加トルクに応じた電圧レベルのトルク信号として出力されることになる。
上記した交流電源回路29、振幅調整回路30、シャント抵抗31、差動増幅器32及びDC変換回路33は、具体的には図2のように構成されている。
即ち、図2において、シャント抵抗31は、ブリッジ回路24の第2入力端子24bとグランド端子との間に接続されており、振幅調整回路30は、その入力段に、シャント抵抗31の端子電圧を受けるピークホールド回路34を備えている。このピークホールド回路34は、ピークホールドのためのダイオード34a及びコンデンサ34bとオペアンプ34c、34dなどを組み合わせた周知構成のもので、シャント抵抗31の端子電圧の一方の極性側(正側)のピークをホールドし、以て当該端子電圧をそのピーク値に応じたレベルの直流電圧信号Vdに変換するために設けられている。
振幅調整回路30は、上記直流電圧信号Vdを増幅するための差動増幅器35と、当該直流電圧信号Vdのレベルに応じて変化する電圧出力を発生するための出力段回路36とを備えている。
上記差動増幅器35は、オペアンプ35aなどを利用した周知構成のもので、ピークホールド回路34から出力される直流電圧信号Vdと基準電圧発生回路35bからの直流基準電圧Vsとの差電圧を増幅する構成となっている。この場合、直流電圧信号Vdと直流基準電圧Vsとの差電圧は、シャント抵抗31の端子電圧が低くなるのに伴い拡大する方向へ変化するように設定されており、また、オペアンプ35aには、その反転入力端子に直流電圧信号Vdが入力され、非反転入力端子に直流基準電圧Vsが入力されるように接続されている。従って、差動増幅器35からは、シャント抵抗31の端子電圧が低くなるのに伴い高いレベルとなる正電位の直流電圧信号が出力されることになる。
上記出力段回路36は、差動増幅器35からの出力信号によってベースバイアスされるnpn型のバイポーラトランジスタ36a、このトランジスタ36aによりベースバイアスされるpnp型のバイポーラトランジスタ36bなどを備えており、特にトランジスタ36bは、エミッタが定電圧電源端子+Vccに接続され、コレクタが振幅調整回路30の出力端子Voutに接続されている。この場合、上記トランジスタ36a及び36bは、活性領域(線形領域)で動作するように設定されるものであり、従って、出力端子36cからは、差動増幅器35から出力される直流電圧信号のレベルが高い状態時(シャント抵抗31の端子電圧が低い状態時)ほど高いレベルとなる電圧出力が発生することになる。
交流電源回路29は、CR時定数を利用した正弦波発振回路37と、その正弦波発振出力により動作される電圧印加回路38とを組み合わせて構成されている。
上記正弦波発振回路37は、オペアンプ37aと、このオペアンプ37aの出力端子及び反転入力端子間に接続されたCR回路による3段ローパスフィルタとを組み合わせた周知構成の移相発振回路37bより成るもので、そのオペアンプ37aの電源は、前記振幅調整回路30の出力端子Voutから供給されるようになっていると共に、オペアンプ37aの非反転入力端子には、上記出力端子Voutからの出力電圧を分圧する分圧回路39からの電圧信号(出力端子Voutからの出力電圧に比例したレベルの電圧信号)が与えられる構成となっている。このように構成された結果、正弦波発振回路37から出力される正弦波発振信号の振幅は、振幅調整回路30の出力端子Voutからの出力電圧レベルに比例して変化することになる。
上記電圧印加回路38は、正弦波発振回路37から出力される正弦波発振信号と分圧回路39からの電圧信号との差電圧を増幅する差動増幅器38aと、この差動増幅器38aからの出力をブーストするためのバッファ回路38bとを含んで構成される。この場合、バッファ回路38bは、定電圧電源端子+Vccとグランド端子との間にnpn型及びpnp型の各バイポーラトランジスタ38c及び38dをプッシュプル接続して構成されたもので、その出力端子が充放電用のコンデンサ40を介してブリッジ回路24の第1入力端子24aに接続されている。尚、上記トランジスタ38c及び38dは、活性領域で動作するものである。
従って、上記のように構成された交流電源回路29は、振幅調整回路30からの出力電圧のレベルが高い場合ほど振幅が大きい状態となる正弦波交流出力を発生するものであり、その交流出力はコンデンサ40を通じてブリッジ回路24に印加されることになる。この場合、振幅調整回路30からの出力電圧は、前述したように、シャント抵抗31の端子電圧が低い状態時ほど高いレベルとなるものである。この結果、シャント抵抗31の端子電圧が低い状態時、つまりブリッジ回路24に流れる電流が小さい状態時ほど、当該ブリッジ回路24に供給される交流電圧のレベルが高くなるものであり、このようなフィードバック制御が行われることによりブリッジ電流が所定レベルに保持されるようになる。尚、振幅調整回路30からの出力電圧のレベルは、当該振幅調整回路30内の基準電圧発生回路35bからの直流基準電圧Vsのレベルに依存することになるから、その直流基準電圧Vsの大きさを調整することによってブリッジ回路24に流れる電流のレベルを設定できることになる。
一方、差動増幅器32は、オペアンプ32aを利用した周知構成のもので、ブリッジ回路24の電圧出力、つまり第1ハーフブリッジ回路27及び第2ハーフブリッジ回路28の各中点間に発生する不平衡電圧を増幅して交流電圧信号Vsub を出力する構成となっている。
DC変換回路33は、ピークホールド回路41と補助差動増幅器42とによって構成されている。この場合、ピークホールド回路41は、ピークホールドのためのダイオード41a及びコンデンサ41bとオペアンプ41c、41dなどを組み合わせた周知構成のもので、差動増幅器32からの交流電圧信号Vsub の一方の極性側(正側)のピークをホールドし、以て当該交流電圧信号Vsub をそのピーク値に応じたレベルの直流電圧信号(以下、これを検出電圧Vtと呼ぶ)に変換するために設けられている。
補助差動増幅器42は、オペアンプ42aなどを利用した周知構成のもので、ピークホールド回路41から出力される検出電圧Vtと基準電圧供給回路43からの直流基準電圧Vs′との差電圧を増幅する。このような増幅信号が、トルク伝達軸11に対する印加トルクに応じた電圧レベルのトルク信号として出力されることになる。
要するに、上記した本実施例の構成によれば、DC変換回路33からは、トルク伝達軸11に対する印加トルクが大きい場合ほど高い電圧レベルとなるトルク信号が出力されることになる。このため、ブリッジ回路24の不平衡出力に基づいて印加トルクに応じた電圧レベルのトルク信号を取り出すための手段として、簡単な構成で済むDC変換回路33を用いれば良いから、従来構成のように複雑な回路構成が必要となる同期検波回路が不要になり、従って簡単且つ安価な回路構成とすることができる。また、このように回路構成が簡単化する結果、トルクセンサに組み込まれた信号処理回路のための回路素子の占有スペースが小さくなる。このため、プリント配線基板22の小型化が可能になるから、トルクセンサ全体の小型化に寄与できるようになる。
また、第1及び第2検出コイル18及び19は、銅線により構成されるのが一般的であるため、その抵抗値が周囲温度変化の影響によって比較的大きく変動するという事情がある。このように第1及び第2検出コイル18及び19の抵抗値が変動した場合には、これに応じてブリッジ回路24に流れるブリッジ電流も変動することになるが、このような変動があった場合には、トルクセンサの感度が不安定になるという事情がある。
つまり、図4には、周囲温度やブリッジ電流などを一定に保持した条件下で、トルク伝達軸11に対する印加トルクを複数段階に変化させたときの検出電圧Vtの測定結果が示され、図5には、ブリッジ電流(ブリッジ回路24に流れる電流)を複数段階に変化させた状態で、「検出電圧Vt÷印加トルク」で定義されるトルクセンサ感度(図4の特性曲線の傾きに相当)を測定した結果が示されている。上記図5からは、ブリッジ電流に依存してトルクセンサ感度が変化することが分かる。従って、周囲温度や電源電圧などの変動の影響により、ブリッジ回路24に流れるブリッジ電流が変動すると、トルクセンサ感度も変動することになり、安定した検出出力を得ることが困難になる。
これに対して、本実施例においては、ブリッジ回路24に流れるブリッジ電流の変動が発生した場合には、交流電源回路29の出力電圧の振幅が、当該ブリッジ電流のレベルが小さい場合ほど増大するようにフィードバック制御される。従って、周囲温度や電源電圧の変動などに応じて第1及び第2検出コイル18及び19の抵抗値が増大した場合、つまりブリッジ電流が減る方向の変化が発生した場合には、交流電源回路29からブリッジ回路24に印加される交流電圧のレベルが大きくなってブリッジ電流の減少が回避されるようになり、また、上記検出コイル18及び19の抵抗値が減少した場合、つまりブリッジ電流が増える方向の変化が発生した場合には、ブリッジ回路24に印加される交流電圧のレベルが小さくなってブリッジ電流の増大が回避されるようになる。この結果、ブリッジ回路24に流れるブリッジ電流の不用意な変動が抑制されるようになり、これにより周囲温度の変動などに影響されない安定した検出出力を得ることが可能になる。
(第2の実施の形態)
図6には本発明の第2実施例が示されており、以下これについて前記第1実施例と異なる部分のみ説明する。
即ち、前記第1実施例では、交流電源回路29とブリッジ回路24との間の通電路にシャント抵抗31を挿入する構成としたが、本実施例では、図6に示すように、ブリッジ回路24内において、第2ハーフブリッジ回路28(第1及び第2検出コイル18及び19を直列接続した回路)と直列にシャント抵抗31を接続する構成としている。
このような構成とした本実施例によっても前記第1実施例と同様の効果を奏するものである。特に、本実施例の構成によれば、シャント抵抗31によって、第1及び第2検出コイル18及び19の抵抗値変動に起因した電流変化分のみを検出できるようになるから、ブリッジ電流のフィードバック制御を行うときの精度を高め得るようになる。尚、ブリッジ回路24の第1のハーフブリッジ回路27を構成する第1及び第2抵抗器25及び26については、温度抵抗係数が小さなものを選択できるため上記のようなフィードバック制御に悪影響が出ることはない。
(第3の実施の形態)
図7には本発明の第3実施例が示されており、以下これについて前記第1実施例と異なる部分のみ説明する。
図7は第1実施例における図2に相当するものである。この図7の例では、差動増幅器32による増幅出力を直流電圧信号に変換するために設けられたDC変換回路44は、差動増幅器32からの出力信号のピーク値及びボトム値をそれぞれ検出するピークホールド回路45(ピーク検出回路に相当)及びボトムホールド回路46(ボトム検出回路に相当)と、これらホールド回路45及び46からの出力の差信号を増幅する補助差動増幅器47とにより構成されている。
ピークホールド回路45は、ピークホールドのためのダイオード45a及びコンデンサ45bとオペアンプ45c、45dなどを組み合わせた周知構成のものである。また、ボトムホールド回路46は、ボトムホールドのためのダイオード46a及びコンデンサ46bとオペアンプ46c、46dなどを組み合わせた周知構成のものである。補助差動増幅器47は、オペアンプ47aなどを利用した周知構成のもので、ピークホールド回路45からの出力電圧と、ボトムホールド回路46からの出力電圧との差電圧を増幅する。このような増幅信号が、トルク伝達軸11に対する印加トルクに応じた電圧レベルのトルク信号として出力されることになる。
このように構成された本実施例においても前記第1実施例と同様の効果を奏することができる。特に、本実施例によれば、出力段を構成するDC変換回路44において、ブリッジ回路24の不平衡電圧を増幅する差動増幅器32からの出力信号のピーク値及びボトム値の差信号を増幅することにより、トルク伝達軸11に対する印加トルクに応じた電圧レベルのトルク信号が出力されることになるから、中間回路に用いられている構成部品における電気的特性の温度ドリフトなどのような出力誤差要因が相殺されるようになり、検出出力の安定化を実現できることになる。
(第4の実施の形態)
図8には前記第1実施例と同様の効果を奏する本発明の第4実施例が示されており、以下これについて第1実施例と異なる部分のみ説明する。
即ち、図8には、第1実施例における交流電源回路29に代えて設けられる交流電源回路48の回路構成が示されている。この場合、第1実施例における交流電源回路29は、移相発振回路37bより成る正弦波発振回路37及び電圧印加回路38などを主体に構成されたものであるが、本実施例による交流電源回路48は、フィルタ型発振回路より成る正弦波発振回路49と、この発振回路49の出力を受ける電圧印加回路50を主体に構成されている。
上記正弦波発振回路49は、方形波信号を発生するコンパレータ51と、その方形波信号を正弦波信号に整形するためのバンドパスフィルタ52とを備えたものである。この場合、コンパレータ51は、定電圧電源端子+Vccの出力電圧を分圧する分圧回路53からの電圧信号と前記電圧印加回路50の出力信号を受けるオペアンプ51aと、このオペアンプ51aの出力によって活性領域(線形領域)で導通されるnpn型のバイポーラトランジスタ51bとを備えており、当該トランジスタ51bは、コレクタが抵抗51cを介して振幅調整回路30(図2参照)の出力端子Voutに接続され、エミッタがグランド端子に接続されている。従って、コンパレータ51から出力される方形波信号の振幅は、振幅調整回路30の出力端子Voutからの出力電圧レベルに比例して変化することになる。また、バンドパスフィルタ52は、オペアンプ52a及びCR回路を利用して構成された周知構成のもので、コンパレータ51からの方形波信号を正弦波信号に変換して電圧印加回路50に与える。尚、このバンドパスフィルタ52から出力される正弦波信号の振幅も、振幅調整回路30の出力端子Voutからの出力電圧レベルに比例して変化することになる。
電圧印加回路50は、正弦波発振回路49のバンドパスフィルタ52から出力される正弦波発振信号をブーストするためのバッファ回路50aなどを含んで構成される。この場合、バッファ回路50aは、定電圧電源端子+Vccとグランド端子との間にnpn型及びpnp型の各バイポーラトランジスタ50b及び50cをプッシュプル接続して構成されたもので、その出力端子が充放電用のコンデンサ40を介してブリッジ回路24の第1入力端子24aに接続されている。尚、上記トランジスタ50b及び50cは、活性領域で動作するものである。
従って、上記のように構成された交流電源回路48においても、第1実施例における交流電源回路29と同様に、振幅調整回路30からの出力電圧のレベルが高い場合ほど振幅が大きい状態となる正弦波交流出力を発生するものであり、その交流出力はコンデンサ40を通じてブリッジ回路24(図2参照)に印加されることになる。
(その他の実施の形態)
尚、本発明は上記した各実施例に限定されるものではなく、以下に述べるような拡大或いは変形が可能である。
ブリッジ回路に流れるブリッジ電流を検出するためにシャント抵抗31を利用する構成としたが、ブリッジ電流の検出を他の手段で行っても良いことは勿論である。また、検出コイルは複数対設けても良い。
本発明の第1実施例を示す全体の電気的構成図 具体的な回路構成図 トルクセンサの縦断面図 作用説明用の特性図その1 作用説明用の特性図その2 本発明の第2実施例を示す図1相当図 本発明の第3実施例を示す図2相当図 本発明の第4実施例を示す要部の回路構成図
符号の説明
11はトルク伝達軸、15は第1磁歪材、16は第2磁歪材、18は第1検出コイル、19は第2検出コイル、24はブリッジ回路、29は交流電源回路、30は振幅調整回路、31はシャント抵抗、32は差動増幅器、33はDC変換回路、34はピークホールド回路、35は差動増幅器、36は出力段回路、37は正弦波発振回路、38は電圧印加回路、41はピークホールド回路、42は補助差動増幅器、44はDC変換回路、45はピークホールド回路(ピーク検出回路)、46はボトムホールド回路(ボトム検出回路)、47は補助差動増幅器、48は交流電源回路、49は正弦波発振回路、50は電圧印加回路を示す。

Claims (3)

  1. トルク伝達軸の外周面にトルク作用状態で透磁率が互いに異なる方向へ変化するように配置された第1及び第2磁歪材と、これら第1及び第2磁歪材の透磁率変化に応じてインダクタンスが変化するように配置された少なくとも一対の検出コイルにより構成されるブリッジ回路とを備えたトルクセンサのための信号処理回路において、
    前記ブリッジ回路に交流電圧を印加する交流電源回路と、
    前記ブリッジ回路の不平衡電圧出力を差動増幅する差動増幅器と、
    この差動増幅器の出力を直流電圧信号に変換するDC変換回路とを備え、
    前記交流電源回路は、出力電圧の振幅を調整可能に構成され、前記ブリッジ回路に流れるブリッジ電流のレベルが小さい場合ほど当該ブリッジ回路に印加する交流電圧の振幅が増大するように制御されることを特徴とするトルクセンサ用信号処理回路。
  2. 前記ブリッジ回路に流れるブリッジ電流を検出し、検出電流が小さい場合ほど前記交流電源回路から出力される交流電圧の振幅を増大させるように制御する振幅調整回路を備えたことを特徴とする請求項1記載のトルクセンサ用信号処理回路。
  3. 前記DC変換回路は、前記差動増幅器からの出力信号のピーク値及びボトム値をそれぞれ検出するピーク検出回路及びボトム検出回路と、これら検出回路からの出力の差信号を増幅する補助差動増幅器とにより構成されることを特徴とする請求項1または2記載のトルクセンサ用信号処理回路。

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