JP2005240713A - 遠心圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遠心圧縮機において、ディフューザとしての機能を損なうことなく低流量時における流体の逆流によるサージングの発生を抑制可能とする。
【解決手段】ケーシング11の内部にインペラ14を回転可能に支持し、流体を吸入してインペラ14に導く吸込通路15を設けると共に、インペラ14の回転により昇圧された流体を吐出口17に導くディフューザ16を設け、このディフューザ16の壁面の裏側に、インペラ14の回転方向に沿って第1、第2環状通路21,31を設け、ディフューザ16とこの各環状通路21,31とを第1、第2連通路22,32によって連通する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流体を昇圧して圧縮流体とする遠心圧縮機に関し、特に、圧縮流体の吐出側に設けられるディフューザに関するものである。
図7は、従来の遠心圧縮機の正面図、図8は、図7のVIII−VIII断面図、図9は、従来の遠心圧縮機のディフューザで発生するサージング現象を説明するための概略図、図10−1は、従来の遠心圧縮機におけるディフューザ出口での圧力分布を表すグラフ、図10−2は、従来の遠心圧縮機におけるディフューザ入口での流れ角を表すグラフである。
従来の遠心圧縮機において、図7及び図8に示すように、ケーシング101には回転軸102が回転自在に支持され、この回転軸102には複数の羽根103を有するインペラ104が固定されている。そして、このケーシング101には、インペラ104の軸方向に沿った吸込通路105が形成されると共に、インペラ104の外周側に径方向に沿ったディフューザ106が形成され、このディフューザ106の外周部がスクロール107が連結されている。
従って、図示しないモータにより回転軸102を回転すると、インペラ104が回転し、流体が吸込通路105を通して吸い込まれ、このインペラ104を流過する過程で昇圧された後、ディフューザ106に吐出され、ここで圧縮流体の動圧が静圧に変換されてスクロール107に送られる。
ところで、遠心圧縮機は、サージ流量とチョーク流量との範囲で安定した運転を実行することができる。このサージ流量とは、流量を減少していったときにサージ現象が発生する最低流量範囲であり、チョーク流量とは、流量を増加していったときにチョーク現象が発生する最大流量範囲である。しかし、遠心圧縮機では、この安定して運転することのできる流量範囲が狭いため、急加速時などの過渡的な運転変化時に、ディフューザで流体が失速してサージングが発生してしまう。
即ち、図9に示すように、ディフューザ106は、シュラウド側の環状円板と111とハブ側の環状円板112とから構成され、このディフューザ106での流体の流速分布Aは、中央部で高く、シュラウド側及びハブ側の各環状円板111,112の壁面近傍で低くなっている。そのため、ディフューザ106の流量が減少すると、特に、シュラウド側の環状円板111の壁面近傍で逆流Bが発生し、時間の経過と共にこの逆流Bが周方向に複数発生して旋回失速状態となる。そして、更に流体の流量が減少すると、ディフューザ106の吐出口107まで逆流領域Cが拡大し、サージングが発生する。
そこで、このディフューザでのサージングを防止した技術が、例えば、下記特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載された遠心圧縮機は、ディフューザの2つの壁面の少なくとも一方に流路幅の急拡大部を含む凹部を形成し、この凹部の出口部に流体流に対向する流れ分岐用突起を形成したものである。従って、凹部及び流れ分岐用突起の作用により、ディフューザに流入する流体は噴流となって流速分布が一様となり、逆流を抑制して流量範囲の下限であるサージ限界を有効に低下することができる。
実開昭57−005998号公報
上述した従来の遠心圧縮機にあっては、ディフューザでの逆流がインペラの出口側で発生しやすいため、ディフューザにおけるインペラの出口側の壁面に凹部を設け、この凹部によりディフューザに流入する流体を噴流として流速分布を一様とし、逆流を抑制している。ところで、遠心圧縮機のディフューザの機能は、インペラで圧縮された流体の流速を減少することで圧力を上昇させることである。しかし、従来の遠心圧縮機のように、ディフューザにおけるインペラの出口側の壁面に凹部を設けてしまうと、ここでの流路断面積が拡大するため、流体を十分に昇圧することができず、ディフューザとしての本来の機能が損なわれてしまう。
また、スクロール付の遠心圧縮機では、このスクロール107の影響がディフューザ106を流動する流体の圧力や流れ角などに影響を与えている。即ち、図7及び図10−1に示すように、ディフューザ106の出口部では、角度0から角度Aまでの範囲θ1でスクロール107がディフューザ106から吐出される流体に与える影響が大きく、角度Aで流体の圧力が大きく変動し、ほぼ180度反対側の角度Bでは安定したものとなっている。この現象は、ディフューザ106の流量が少ないほど大きく変動(減少)する傾向を表している。一方、図7及び図10−2に示すように、ディフューザ106の入口部でも、角度0から角度Aまでの範囲θ1でスクロール107がディフューザ106から吐出される流体に与える影響が大きく、角度Aで流体の流れ角が大きく変動し、ほぼ180度反対側の角度Bでは安定したものとなっている。この現象は、ディフューザ106の流量が少ないほど大きく変動(増加)する傾向を表している。
上述した従来の遠心圧縮機のように、ディフューザの壁面に凹部を設けただけでは、流体の十分な昇圧ができないばかりか、周方向における流体の圧力分布や流れ角の変動を抑制することができない。そのため、ディフューザにおける流体の圧力分布や流れ角の変動が激しい位置では、サージ流量が大きくなって安定運転流量範囲が狭くなり、局所的なサージングが発生してしまうという問題がある。
本発明はこのような問題を解決するものであって、ディフューザとしての機能を損なうことなく低流量時における流体の逆流によるサージングの発生を抑制可能とした遠心圧縮機を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するための請求項1の発明の遠心圧縮機は、ケーシングの内部にインペラが回転可能に配設され、該ケーシングに流体を吸入して前記インペラに導く吸込通路が設けられると共に、前記インペラの回転により昇圧された流体を吐出口に導くディフューザが設けられた遠心圧縮機において、前記ディフューザの壁面の裏側に前記インペラの回転方向に沿った環状通路が設けられると共に、前記ディフューザと前記環状通路とが該ディフューザの幅より狭い幅の連通路により連通されたことを特徴とするものである。
請求項2の発明の遠心圧縮機では、前記連通路の幅は、前記ディフューザの幅の10%〜20%に設定されたことを特徴としている。
請求項3の発明の遠心圧縮機では、前記環状通路の等価直径は、前記連通路の幅の2倍以上に設定されたことを特徴としている。
請求項4の発明の遠心圧縮機では、前記環状通路は、前記ディフューザの入口側と出口側にそれぞれ設けられたことを特徴としている。
請求項5の発明の遠心圧縮機では、流体が前記吸込通路から前記ディフューザに湾曲して流動する外側の壁面の裏側に前記環状通路が設けられる一方、前記ディフューザの内側の壁面の裏側に流体の流動方向に沿った循環通路が設けられ、該循環通路の一方が前記インペラの流体出口から所定距離をもった前記ディフューザの壁面に開口し、前記循環通路の他方が前記吐出口側における前記ディフューザの壁面に開口することを特徴としている。
請求項1の発明の遠心圧縮機によれば、ケーシングの内部にインペラを回転可能に配設し、ケーシングに流体を吸入してインペラに導く吸込通路を設けると共に、インペラの回転により昇圧された流体を吐出口に導くディフューザを設け、このディフューザの壁面の裏側にインペラの回転方向に沿って環状通路を設けると共に、ディフューザと環状通路とをディフューザの幅より狭い幅の連通路により連通したので、ディフューザを通る流体は高圧部から環状通路を通して低圧部に流れることで、周方向における圧力分布や流量分布が一様化することとなり、また、狭い幅の連通路によりディフューザとしての機能を損なうことなく適正に昇圧することができ、局所的な流体の逆流の生成を抑制してサージングまでの流量範囲を拡大することができ、その結果、低流量時における流体の逆流によるサージングの発生を確実に抑制することができる。
請求項2の発明の遠心圧縮機によれば、連通路の幅を、ディフューザの幅の10%〜20%に設定したので、連通路がディフューザを流れる流体に与える影響を低減することで乱流の発生を防止し、スムースな流れを確保することができる。
請求項3の発明の遠心圧縮機によれば、環状通路の等価直径を、連通路の幅の2倍以上に設定したので、ディフューザにおける流体の圧力変動を早期に収拾させることができ、周方向における圧力分布や流量分布を確実に一様化することができる。
請求項4の発明の遠心圧縮機によれば、環状通路を、ディフューザの入口側と出口側にそれぞれ設けたので、ディフューザの入口側で流体流量分布が一様化し、ディフューザの出口側で流体圧力分布が一様化することとなり、すべての領域でのサージングの発生を抑制することができる。
請求項5の発明の遠心圧縮機によれば、流体が吸込通路からディフューザに湾曲して流動する外側の壁面の裏側に環状通路を設ける一方、ディフューザの内側の壁面の裏側に流体の流動方向に沿った循環通路を設け、この循環通路の一方をインペラの流体出口から所定距離をもったディフューザの壁面に開口し、循環通路の他方を吐出口側におけるディフューザの壁面に開口したので、逆流が生じやすいディフューザの壁面近傍を流れる流体は、他方の開口から循環通路に進入して一方の開口から吐出する循環流となり、ディフューザでの見掛けの流量が増加することで、壁面近傍の流れがスムースなものとなり、また、環状通路により周方向における圧力分布や流量分布が一様化することとなり、流体の逆流の生成を抑制してサージングまでの流量範囲を拡大することができる。
以下に、本発明に係る遠心圧縮機の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1に係る遠心圧縮機の要部断面(図1のI−I断面)図、図2は、実施例1の遠心圧縮機の正面図である。
本実施例の遠心圧縮機において、図1及び図2に示すように、ケーシング11は中空形状をなし、ほぼ中央部には回転軸12が回転自在に支持されており、この回転軸12には、ボス部12aが一体に取付けられ、このボス部12aの外周部に複数の羽根13が均等間隔で取付けられることで、インペラ14が構成されている。このケーシング11には、インペラ14の軸方向に沿った吸込通路15が形成されており、流体をこの吸込通路15を介してインペラ14の前面部に取込可能となっている。また、ケーシング11には、インペラ14の外周側に径方向に沿ったディフューザ16が形成されており、インペラ14で圧縮した流体をディフューザ16に吐出可能となっている。そして、ディフューザ16の外周部には流体を外部に排出するスクロール17が形成されている。
従って、図示しないモータにより回転軸12を回転すると、インペラ14が回転し、流体が吸込通路15を通してケーシング11内吸い込まれる。すると、流体は回転するインペラ14を流過する過程で昇圧された後、ディフューザ16に吐出され、このディフューザ16にて圧縮流体の動圧が静圧に変換され、スクロール17を通して外部に排出される。
本実施例では、このように構成された遠心圧縮機にて、ディフューザ16の壁面の裏側に、インペラ14の回転方向に沿って円形断面形状をなす環状通路21,31が設けられ、ディフューザ16とこの環状通路21,31とが各連通路22,32によって連通されている。この環状通路21,31は、ディフューザ16における周方向の流体の圧力分布や流量分布を一様化することで、特に、低流量時における流体の逆流の発生を抑制し、サージングを防止するものである。
即ち、ディフューザ16は、シュラウド側の環状円板23とハブ側の環状円板33とから構成されており、流体が吸込通路15からインペラ14を通過してディフューザ16に湾曲して流動する内側の壁面側、つまり、シュラウド側の環状円板23の壁面23aにおけるインペラ14側(ディフューザ16の入口側)に第1環状通路21が形成されている。この第1環状通路21は、直径がD1であり、このインペラ14の外周側に全周にわたってリング状をなして形成されている。そして、ディフューザ16と第1環状通路21とは、ディフューザ16の幅Cより狭い幅C1を有するリング状の第1連通路22によって連通されている。
また、流体が吸込通路15からインペラ14を通過してディフューザ16に湾曲して流動する外側の壁面側、つまり、ハブ側の環状円板33の壁面33aにおけるスクロール17側(ディフューザ16の出口側)に第2環状通路31が形成されている。この第2環状通路31は、直径がD2であり、このインペラ14及び第1環状通路21よりも外周側に全周にわたってリング状をなして形成されている。そして、ディフューザ16と第2環状通路31とは、ディフューザ16の幅Cより狭い幅C2を有するリング状の第2連通路32によって連通されている。
そのため、ディフューザ16は、その入口側に第1環状通路21が生成され、第1連通路22を介して連通すると共に、その出口側に第2環状通路31が生成され、第2連通路32を介して連通している。
この場合、第1、第2連通路22,32の幅C1,C2は、ディフューザ16の幅Cの10%〜20%になるように設定されている。また、第1、第2環状通路21,31の直径(等価直径)D1,D2は、第1、第2連通路22,32の幅C1,C2の2倍以上になるように設定されている。
従って、インペラ14の回転により吸込通路15から吸入された流体は、ケーシング11内で昇圧された後にディフューザ16に流動するとき、特に、流量が比較的少量である場合には、ディフューザ16の周方向の各位置で圧力や流量が変動し、壁面23a,33aの周方向における局所的な位置で逆流が生じやすい。ところが、ディフューザ16には、第1、第2連通路22,32を介して第1、第2環状通路21,31が連通されているため、ディフューザ16を流動する流体のうち、周方向に部分的に存在する高圧流体が近傍の連通路22,32を通して環状通路21,31に吸い込まれて周方向を低圧側に流動し、移動した環状通路21,31の高圧流体が近傍の連通路22,32を通してディフューザ16の周方向における低圧部分に押し出されることとなる。そのため、ディフューザ16では、周方向における圧力分布や流量分布が均一化されることとなり、流体は周方向に一様な流れとなり、壁面23a、33aの近傍の流れがスムースなものとなり、流体の逆流の生成を抑制し、サージングまでの流量範囲を拡大することができる。
このように実施例1の遠心圧縮機にあっては、ケーシング11の内部にインペラ14を回転可能に支持し、流体を吸入してインペラ14に導く吸込通路15を設けると共に、インペラ14の回転により昇圧された流体を吐出口17に導くディフューザ16を設け、このディフューザ16の壁面の裏側に、インペラ14の回転方向に沿って第1、第2環状通路21,31を設け、ディフューザ16とこの各環状通路21,31とを第1、第2連通路22,32によって連通している。
従って、ディフューザ16を流動する高圧流体は、連通路22,32から環状通路21,31に吸い込まれて周方向に流動し、連通路22,32からディフューザ16の低圧部分に押し出されることとなり、ディフューザ16では、周方向における圧力分布や流量分布を一様化することができ、また、狭い幅の連通路22,32によりディフューザ16としての機能を損なうことなく適正に昇圧することができ、局所的な流体の逆流の生成を抑制してサージングまでの流量範囲を拡大することができ、その結果、低流量時における流体の逆流によるサージングの発生を確実に抑制することができる。
また、ディフューザ16の入口部に第1環状通路21を設け、出口部に第2環状通路31を設けたことで、ディフューザ16の入口側で流体流量分布を一様化し、ディフューザ16の出口側で流体圧力分布を一様化することができ、すべての領域でのサージングの発生を抑制することができる。
図3は、本発明の実施例2に係る遠心圧縮機の要部断面図、図4は、図3のIV−IV断面図、図5は、実施例2の遠心圧縮機におけるディフューザの概略図、図6は、実施例2の遠心圧縮機における循環通路の変形例を表す概略図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
本実施例の遠心圧縮機において、図3及び図4に示すように、ディフューザ16の入口部にて、壁面23aの裏側に、このディフューザ16に流動する流体の一部を循環させる循環通路41が設けられている。この循環通路41は、ディフューザ16の壁面23aに沿って流れる流体を取り込んで戻し、インペラ14の流体出口14a付近に噴出することで、ディフューザ16を流動する流体の見掛けの流量を増加し、低流量時における流体の逆流の発生を抑制し、サージングを防止するものである。また、ディフューザ16の出口部にて、壁面33aの裏側に、インペラ14の回転方向に沿って環状通路31が設けられ、ディフューザ16とこの環状通路31とが連通路32によって連通されている。この環状通路31は、ディフューザ16における周方向の流体の圧力分布や流量分布を一様化することで、周方向における局所的な流体の逆流の発生を抑制し、サージングを防止するものである。
即ち、流体が吸込通路15からインペラ14を通過してディフューザ16に湾曲して流動する内側の壁面、つまり、シュラウド側の環状円板23の壁面23aにおけるインペラ14側に凹部42が形成されている。この凹部42はインペラ14の径方向に沿った全長がLであり、このインペラ14の外周側に全周にわたってリング状をなして形成されている。そして、この凹部42には、支持部材としての複数の支柱43によりリング形状をする蓋部材44が固定されている。この支柱43は円柱形状をなし、凹部42内に所定間隔で固定されている。蓋部材44は、凹部42とほぼ同形状をなし、表面がディフューザ16の壁面と均一な平坦面を有している。
そのため、ディフューザ16の壁面に形成された凹部42に所定隙間をあけて蓋部材44が位置することで、両者の間に循環通路41が形成されることとなり、一方の第1開口45は、インペラ14の流体出口14aから所定距離をもって位置し、他方の第2開口46は、スクロール17側に位置している。
この場合、図5に示すように、インペラ14の回転軸12の回転中心(回転軸心)から循環通路41の第1開口45までの距離A1は、インペラ14の回転軸12の中心から流体出口14aまでの距離Aの1.05倍〜1.20倍になるように設定されている。また、循環通路41の第1開口部45と第2開口部46との距離B1は、ディフューザ16の長さBの50%以下になるように設定されている。更に、循環通路41の幅C1は、ディフューザ16の幅Cの10%〜20%になるように設定されている。
従って、インペラ14の回転により吸込通路15から吸入された流体は、ケーシング11内で昇圧された後にディフューザ16に流動するとき、特に、流量が比較的少量である場合には、壁面23aにおけるインペラ14側の近傍で逆流が生じやすい。ところが、この壁面23aに循環通路21が形成されているため、ディフューザ16を流動する流体の一部が蓋部材44の平面部で逆流を生じつつ第2開口46からこの循環通路41に進入し、循環流となって第1開口45からディフューザ16に吐出することとなる。そのため、このディフューザ16におけるインペラ14の流体出口14aの近傍では、流体の見掛けの流量が増加することで、壁面23aの近傍の流れがスムースなものとなり、流体の逆流の生成を抑制し、サージングまでの流量範囲を拡大することができる。
また、ディフューザ16では、周方向の各位置で圧力や流量が変動して局所的な位置で逆流が生じやすい。ところが、ディフューザ16は連通路32を介して環状通路31が連通されているため、ディフューザ16の高圧流体が環状通路31を通して低圧側に流動すること隣、ディフューザ16の周方向における圧力分布や流量分布が一様化され、流体の局所的な逆流の生成によるサージングを抑制することができる。
このように実施例2の遠心圧縮機にあっては、ディフューザ16の入口側の壁面23aの裏側に、流体の流動方向に沿って循環通路41を設ける一方、出口側の壁面33aの裏側に、インペラ14の回転方向に沿って環状通路31を設けている。
従って、逆流が生じやすいディフューザ16の入口側を流れる流体は、循環通路31を通してインペラ14の流体出口14aに突出する循環流となり、ディフューザ16での見掛けの流量が増加することで、流体の逆流の生成を抑制することができる。また、ディフューザ16の出口側を流れる流体は、環状通路31を通して高圧側から低圧側に流れ、周方向における圧力分布や流量分布が一様化することで、流体の逆流の生成を抑制することができる。その結果、ディフューザ16のすべての領域にわたり、ディフューザ16としての機能を損なうことなく流体を適正に昇圧することができ、且つ、流体の逆流の生成を抑制してサージングまでの流量範囲を拡大することができ、その結果、低流量時における流体の逆流によるサージングの発生を確実に抑制することができる。
なお、上述の実施例2では、ディフューザ16の壁面23aに凹部42を形成し、この凹部42に所定隙間をあけて複数の支柱3を用いて蓋部材44を固定することで、循環通路41を形成したが、循環通路41はこの構造に限定されるものではない。例えば、図6に示すように、循環通路51を、ディフューザ16の壁面22aに形成された凹部42に支持部材としての複数の案内翼52を用いて蓋部材44を固定することで構成してもよい。この案内翼52は第2開口46から第1開口45に向かってインペラ14の回転方向に所定角度傾斜し、且つ、先細形状をなし、凹部42内に所定間隔で固定されている。
従って、第2開口46から循環通路51に進入した循環流は、各案内翼52により旋回速度が付与されるため、第1開口45からディフューザ16に吐出される流体は旋回流となり、インペラ14の流体出口14aからの旋回流との速度差や旋回角度差をなくし、ディフューザ16でのスムースな流れを確保することができる
また、上述した各実施例では、環状通路21,31を円形断面形状としたが、その形状に限定されるものではなく、角形断面形状、矩形断面形状、楕円断面形状などであっても良く、ディフューザとこの環状通路を連通する連通路の幅ができるだけ狭く、ディフューザを流動する流体に悪影響を与えないようにすることが望ましい。そして、環状通路や連通路をリング状に設ける必要はなく、予め流体の高圧領域と低圧領域が判明していれば、両者が連通するように環状通路を設けたり、連通路を部分的に設けたりしても良い。
そして、環状通路を設ける位置は、連通路を介してディフューザと連通することができれば、どこでも良く、また、その数も1つや2つに限定されるものではなく、ディフューザの長さや幅あるいは性能等に応じて適宜設定すればよいものである。
更に、循環通路41,51の位置を、ディフューザ16にて、シュラウド側の環状円板23の壁面23a側で、且つ、インペラ14側に設けたが、ハブ側の環状円板33の壁面33a側に設けたり、スクロール17側に設けてもよいものである。また、循環通路41,51を、インペラ14の外周側に全周にわたってリンク形状をなして設けたが、周方向に所定間隔をあけて複数形成しても良いものである。
本発明に係る遠心圧縮機は、ディフューザの壁面の裏側に環状通路を設け、ディフューザを流れる流体の圧力と流量を一様化することで、局所的な逆流の発生によるサージングを抑制するものであり、この遠心圧縮機を適用した船舶用過給機、自動車用過給機、産業用圧縮機、航空用小型ガスタービンに有用である。
本発明の実施例1に係る遠心圧縮機の要部断面(図1のI−I断面)図である。 実施例1の遠心圧縮機の正面図である。 本発明の実施例2に係る遠心圧縮機の要部断面図である。 図3のIV−IV断面図である。 実施例2の遠心圧縮機におけるディフューザの概略図である。 実施例2の遠心圧縮機における循環通路の変形例を表す概略図である。 従来の遠心圧縮機の正面図である。 図7のVIII−VIII断面図である。 従来の遠心圧縮機のディフューザで発生するサージング現象を説明するための概略図である。 従来の遠心圧縮機におけるディフューザ出口での圧力分布を表すグラフである。 従来の遠心圧縮機におけるディフューザ入口での流れ角を表すグラフである。
符号の説明
11 ケーシング
12 回転軸
14 インペラ
15 吸込通路
16 ディフューザ
17 スクロール
21 第1環状通路
22 第1連通路
31 第2環状通路
32 第2連通路
41,51 循環通路
42 凹部
43 支柱(支持部材)
44 蓋部材
45 第1開口
46 第2開口
52 案内翼(支持部材)

Claims (5)

  1. ケーシングの内部にインペラが回転可能に配設され、該ケーシングに流体を吸入して前記インペラに導く吸込通路が設けられると共に、前記インペラの回転により昇圧された流体を吐出口に導くディフューザが設けられた遠心圧縮機において、前記ディフューザの壁面の裏側に前記インペラの回転方向に沿った環状通路が設けられると共に、前記ディフューザと前記環状通路とが該ディフューザの幅より狭い幅の連通路により連通されたことを特徴とする遠心圧縮機。
  2. 請求項1記載の遠心圧縮機において、前記連通路の幅は、前記ディフューザの幅の10%〜20%に設定されたことを特徴とする遠心圧縮機。
  3. 請求項1記載の遠心圧縮機において、前記環状通路の等価直径は、前記連通路の幅の2倍以上に設定されたことを特徴とする遠心圧縮機。
  4. 請求項1記載の遠心圧縮機において、前記環状通路は、前記ディフューザの入口側と出口側にそれぞれ設けられたことを特徴とする遠心圧縮機。
  5. 請求項1記載の遠心圧縮機において、流体が前記吸込通路から前記ディフューザに湾曲して流動する外側の壁面の裏側に前記環状通路が設けられる一方、前記ディフューザの内側の壁面の裏側に流体の流動方向に沿った循環通路が設けられ、該循環通路の一方が前記インペラの流体出口から所定距離をもった前記ディフューザの壁面に開口し、前記循環通路の他方が前記吐出口側における前記ディフューザの壁面に開口することを特徴とする遠心圧縮機。
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