JP2005240700A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】スクロール圧縮機の自転防止機構の信頼性を向上すること。
【解決手段】フロントケースの端面14には周方向に90度おきに4つのリング穴が設けられる。クランク室10にはフロントケースの外部から外部潤滑油供給通路20を通って潤滑油が供給される。また、クランク室の潤滑油は、外部潤滑油排出通路25を通ってフロントケースの外部へ排出される。フロントケースの端面14には、クランク室10から各リング穴4内までを連通する潤滑油供給通路(溝)26、27、28、29が設けられる。また、当該端面14には、各リング穴4内からクランク室10までを連通する潤滑油排出通路21、22、23、24も設けられる。潤滑油供給通路26、27、28、29は、前記リングから前記クランク室の外周円19へ引いた接線に沿って設けられる。潤滑油排出通路21、22、23、24は、リング穴内から前記クランク室までを連通するように設けられる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、空気調和装置や冷凍装置などに具備されるスクロール圧縮機に関し、更に詳しくは、いわゆるピン−リング式自転防止機構に適した潤滑構造を有するスクロール圧縮機に関する。
一般に、スクロール圧縮機は、端板の一側面に渦巻き状の壁体を立設した固定スクロールと、端板の一側面に固定スクロールの壁体と実質的に同一形状の渦巻き状の壁体を立設した旋回スクロールとを有している。そして、固定スクロールと旋回スクロールとの各端板の一側面を向き合わせ、互いの壁対を組み合わせて配置する。この状態で固定スクロールに対して旋回スクロールの自転を防止しつつ公転旋回運動させ、各壁体間に形成した圧縮室の容積を漸次減少させることによってスクロール圧縮機は当該圧縮室内の流体を圧縮する。
前述の自転防止機構の種類としては、オルダムリング式、ボールカップリング式、ピン−リング式などが一般的であるが、ピン−リング式自転防止機構は、図7に示すように、フロントケース54と旋回スクロールの端板53とは複数のピン52とリング51で係合される。具体的には、旋回スクロールの端板53に周方向で90度おきに4本のピン52が挿嵌され、当該ピン52がフロントケース54の4つのリング51内にそれぞれ遊挿される。これによって旋回スクロールの旋回運動に伴う自転が防止される(たとえば、特許文献1)。
特開平10−220367号公報
しかしながら、近年、空気調和装置や冷凍装置の効率化の要請からスクロール圧縮機のさらなる高速回転化が望まれるところ、従来よりもスクロール圧縮機を高速回転させ、上記ピン52とリング51との面圧や摺動速度が高くなると、当該ピン52とリング51が焼き付いてしまうという問題点があった。焼き付くか否かは主に縦軸に面圧(P)、横軸に摺動速度(V)をとったP−V線図によって評価されるが、許容されるピン52とリング51との間の面圧および摺動速度は負の傾きをもつ一次直線の関係(面圧を上げるには摺動速度を減らさねばならず、摺動速度を上げるには面圧を下げなければならない関係)にあり、従来技術のままでは、面圧若しくは回転速度を上げることができなかった。また、ピン52とリング51との間の潤滑は周辺雰囲気によるミスト潤滑に頼っているのが現状で円滑な給油が困難だった。
そこで、本発明は上記に鑑みてなされたものであって、いわゆるピン−リング式自転防止機構を採用するスクロール圧縮機の当該リング穴内を円滑に潤滑することにより、ピンとリングの焼き付きを防止し、信頼性の高いスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、請求項1に係るスクロール圧縮機は、旋回スクロールとフロントケースとが複数のピンとリングとで係合され、自転防止を行うスクロール圧縮機において、前記フロントケースの内側中心部のクランク室から前記各リングが挿嵌されるリング穴内まで連通する潤滑油供給通路と、前記リング穴内から前記クランク室、または前記フロントケース外部まで連通する潤滑油排出通路と、を有するようにしたものである。
クランクやバランスウェイトが回転自在に収められているクランク室には潤滑油が溜まっており、当該潤滑油も上記クランク等によってクランク室内を回動する。フロントケースの内側中心部のクランク室からリング穴内まで連通する潤滑油供給通路が設けられると、上記回動する潤滑油がリング穴内に自然に入り込むようになる。そして、潤滑油は、リング内においてピンと当該リングとの摩耗を軽減させる。また、リング穴内からクランク室まで、またはリング穴内から前記フロントケース外部まで連通する潤滑油排出通路が設けられると、上記リング穴内を潤滑した潤滑油がクランク室に戻ったり、フロントケース外部に排出されたりするので、潤滑油の円滑な循環が可能となる。なお、潤滑油供給通路および潤滑油排出通路は、リング穴に挿嵌されるリングの下部に当該通路を設けてもよいし、リングに小孔を設けてリング内と潤滑油供給通路および潤滑油排出通路とを連通するようにしてもよい。
また、請求項2に係るスクロール圧縮機は、前記スクロール圧縮機において、前記リング穴は、前記リングの高さからスラストプレート厚さを減じた長さ以上の深さの深座ぐり部を有し、当該深座ぐり部より深い部分の径は前記リングの内径よりも大きく、かつ前記リングの外形よりも小さくなるようにしたものである。
リング穴にはリングが圧入若しくは遊嵌され、リングの下部には油溜まりが形成される。当該油溜まりは、潤滑油供給通路からの油を一時的に溜まりやすくする作用がある。特に圧縮機の低速回転時には高速回転時に比べ、潤滑油供給通路からの潤滑油の供給が少なめとなることから、この油溜まりを有していることが重要となる。深座ぐり部より深い部分の径をリングの内径よりも大きく、かつリングの外形よりも小さくしたのは、ピンがリング内周面に沿って回転する際にリング穴底部に当たらないようにするためである。なお、ピンの長さはリングの高さより短くてもよいし、リングの高さ以上穴の深さ以下となるようにしてもよい。
また、請求項3に係るスクロール圧縮機は、前記スクロール圧縮機において、前記潤滑油供給通路は、クランクおよびバランスウェイトによって慣性力が与えられる潤滑油の当該慣性力を逃がす方向で、かつ前記リング穴に向かう方向で前記クランク室から前記リング穴内まで連通するようにしたものである。
潤滑油の慣性力を逃がす方向とは、フロントケースの端面の内周壁に直角となる方向よりも回転方向に傾く方向ということになる。潤滑油供給通路は、当該逃げる方向であれば直線状に限らず曲線状にして設けてもよい。なお、ここでの慣性力とは、慣性が生じる方向の力という意味であり、物理学上の慣性力とは異なる。つまり、潤滑油が円運動していると考えた場合に、ここでの慣性力の向きは接線方向であり、物理学上の半径方向外向きとなる慣性力とは異なる。
また、請求項4に係るスクロール圧縮機は、前記スクロール圧縮機において、前記潤滑油供給通路は、前記リングから前記クランク室の外周円へ引いた接線に沿って設けられるようにしたものである。
潤滑油が円運動していると考えた場合に、当該潤滑油の慣性力の向きは接線方向であり、この方向に潤滑油供給通路が設けられていると、潤滑油が流動抵抗を最小にして自然に当該供給通路に入り込むようになる。なお、「リングから」というのは、リングの中心のみならず端点からという意味も含む。
また、請求項5に係るスクロール圧縮機は、前記スクロール圧縮機において、前記潤滑油排出通路は、リング穴内から前記クランク室までを連通するように設けられるようにしたものである。
潤滑油排出通路はが上記のように設けられると、潤滑油供給通路と共に、クランク室からリング穴内、リング穴内からクランク室という潤滑油の循環が成立する。しかもその循環はスクロール圧縮機本来の動作によって実現可能となる。また、スクロールによる圧縮過程で最も負荷が大きくなる方向から離れた地点において、潤滑油を供給、排出でき、当該負荷が大きくなる方向の壁に穴等を設ける必要がなく、当該方向のフロントケース壁面ひいてはリング穴の剛性を確保できるという利点もある。
また、請求項6に係るスクロール圧縮機は、前記スクロール圧縮機において、前記潤滑油排出通路は、リング穴内から前記フロントケース外部に連通するように設けられるようにしたものである。
このようにしても、円滑な潤滑が可能になると共に、スクロールによる圧縮過程で最も負荷が大きくなる方向から離れた地点から潤滑油を排出することによって、当該方向の壁面ひいてはリング穴の剛性を確保できる。
また、請求項7に係るスクロール圧縮機は、前記スクロール圧縮機において、前記潤滑油排出通路は、水平方向よりも上向きで前記リング穴内から前記クランク室または前記フロントケース外部までを連通するように設けられるようにしたものである。
一般に、スクロール圧縮機は空気調和装置等の一部として配置され、上下方向の向きが決まっている。したがって、フロントケースもある一定方向が重力方向となることが決まっている。潤滑油排出通路を水平方向よりも上向きにしてクランク室やフロントケース外部へ潤滑油を排出するようにしておけば、リング内に溜まる潤滑油が重力作用によって余計に排出されるのを防止できる。
本発明にかかるスクロール圧縮機によれば、リング内に潤滑油が効率よく循環し、円滑な潤滑がなされるので、ピンとリングの摺動部分の焼き付きを防止し、信頼性の高いスクロール圧縮機を構築できる。
以下に、本発明にかかるスクロール圧縮機の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明に係るスクロール圧縮機の構成を示す断面図である。既述したように、スクロール圧縮機1は、ハウジング7にボルトで固定された固定スクロール2に対して旋回スクロール3が自転を防止しつつ公転旋回運動することにより冷媒等を圧縮するものである。旋回スクロールの後ろ側(図面下側)では、フロントケース6がハウジング7に固定される。また、フロントケース6は、旋回スクロール3からのスラスト力を支持する。フロントケース6と旋回スクロール3とが接触する概円環状の面にはリング穴4が設けられる。
旋回スクロール3の上記接触面にはピン5が挿嵌され、残りは突出する。当該ピン5はリング穴4の数だけあり、ピン5の突出部は、フロントケース6のリング穴4に遊挿される。フロントケース6の内側中心部には、クランク9やバランスウェイト8が格納されるクランク室が設けられる。
図2は、フロントケースの内側端面を示す外観図である。同図は、図1のA方向から見たときの図である。図に示すように、フロントケース6の端面14には周方向に90度おきに4つのリング穴4が設けられる。それぞれのリング穴4にはリング15が圧入若しくは遊嵌され、当該リング15の内側に旋回スクロール側からのピン16が遊挿される。なお、当該リング穴4を設ける数は本発明において問題とはならず、理論的には2つ以上設置することにより自転防止が可能となる。
旋回スクロールは、ピン16がリング穴4のリング15内に遊挿されることでフロントケースと係合し、クランク9によって公転旋回するときの自転が防止される。このときピン16は、リング15内に沿って旋回スクロールの公転方向と同一方向に回転する。クランク室10にはフロントケースの外部から外部潤滑油供給通路20を通って潤滑油が供給される。また、クランク室の潤滑油は、外部潤滑油排出通路25を通ってフロントケースの外部へ排出される。
上記外部潤滑油排出通路25から排出される潤滑油は、ストレーナー(図示省略)で不純物を取り除き、再び外部潤滑油供給通路20に入るようにしてもよい。この際、スクロール圧縮機の外部、例えば自動車空調装置で使用される場合は、フロントグリル付近で冷やされるようにすれば、潤滑油の冷却作用が増し、さらに好ましい潤滑油循環が得られる。
フロントケースの端面14には、クランク室10から各リング穴4内までを連通する潤滑油供給通路(溝)26、27、28、29が設けられる。また、当該端面14には、各リング穴4内からクランク室10までを連通する潤滑油排出通路21、22、23、24も設けられる。
図3は、潤滑油供給通路とリング穴と構造を示す断面図である。リング穴4は、リング15の高さからスラストプレート厚さを減じた長さ以上の深さの深座ぐり部45を有し、これより深い部分の径はリング15の内径よりも大きく、かつリングの外形よりも小さいようにする。これにより、リング15は深座ぐり部45の段差に据わる。そして、リング15よりも下にできる油溜まり46を通って潤滑油供給通路27からの潤滑油が流入する。また、潤滑油排出通路36にもリング15内から当該油溜まり46を通った潤滑油が排出される。
油溜まり46は、リング穴4内の潤滑油を保持する役目も果たす。特に旋回スクロールが低速回転のときでもリング穴4内が枯渇することなく、適度な潤滑油を保持できるという利点がある。ピン16の長さについては、リング15の高さと同じとしてもよいし、穴の底に触れない限りリング15の高さ以上としてもよい。ピン16の長さをリング15の高さ以上にすると、リング穴の下部にできる油だまり46にある潤滑油を回転撹拌する作用が生まれる。これにより、油だまり46の潤滑油が安易に排出されるのを防止し、リング内の潤滑に寄与させることができる。
図2に戻って、潤滑油供給通路26、27、28、29は、クランク9及びバランスウェイト17によってかき回される潤滑油の慣性力を逃がす方向で、かつ前記リングに向かう方向で前記クランク室と前記リング内とを連通する。潤滑油は、クランク9およびバランスウェイト17が回転することによって当該回転と同方向(図では反時計回り方向)に慣性力をもつようになる。したがって、潤滑油の慣性力を逃がす方向とは、フロントケースの端面14の内周壁に直角となる方向Nよりも回転方向に傾く方向11ということになる。潤滑油供給通路26、27、28、29は、当該逃げる方向であれば直線状に限らず曲線状にして設けてもよい。なお、ここでの慣性力とは、慣性が生じる方向の力という意味であり、物理学上の慣性力とは異なる。
上記のように潤滑油供給通路26、27、28、29を設けるとクランク室10で慣性力をもった潤滑油がスムーズに当該潤滑油供給通路26、27、28、29に流れ込むようになる。最もスムーズに流れるようにするには、潤滑油供給通路26、27、28、29を、リング15からクランク室10の内周円19への接線に沿って設けるとよい。クランク室10を出た潤滑油の慣性力は接線方向に向くからである。
図4は、潤滑油供給通路を示す外観図である。上述したように、潤滑油供給通路26、27、28、29は、リング15からクランク室10の内周円19への接線に沿って設けるとよいが、リング15の中心31から内周円19への接線30に沿わせる場合のみならず、リング15の端部から当該内周円19への接線32に沿わせてもよいし、反対側の端部から当該内周円19への接線33に沿わせるようにしてもよい。なお、この場合であっても潤滑油供給通路26、27、28、29は、直線状に限らず曲線状にして設けてもよい。
図2に戻って、潤滑油排出通路21、22、23、24は、すべてリング穴内と前記クランク室とを連通するように設けられる。これにより、クランク室10からリング穴4内、リング穴4内からクランク室10という潤滑油の循環が成立する。しかもその循環はスクロール圧縮機本来の動作によって実現可能となる。また、スクロールによる圧縮過程で最も負荷が大きくなる方向Dから離れた地点において、潤滑油を供給、排出することによって、当該方向Dのフロントケース壁面ひいてはリング穴4の剛性を確保できるという利点もある。なお、潤滑油排出通路21、22、23、24の断面積を潤滑油供給通路よりも小さく採ると、リング穴4の底部の油溜まりに潤滑油が適当に溜まりやすくなり旋回スクロールの低速回転時でもリング15に適切な潤滑を施せる。
このように、本発明にかかるスクロール圧縮機によれば、リング内に潤滑油が効率よく循環し、円滑な潤滑がなされるので、ピンとリングの摺動部分の信頼性が向上する。このため、P−V線図の焼き付き臨界点がP方向又はV方向に上昇し、従来のミスト潤滑に頼っていた状態よりも焼き付きにくくなる。これにより、さらなる高速化に適したスクロール圧縮機を構築できる。
図5は、本発明の変形例を示す外観図である。この例では、潤滑油排出通路35、36、37、38が、すべてリング穴4内から前記フロントケース外部に連通するように設けられる点が特徴である。このようにしても、円滑な潤滑が可能になると共に、スクロールによる圧縮過程で最も負荷が大きくなる方向Dから潤滑油を排出することによって、当該方向Dのフロントケース壁面ひいてはリング穴4の剛性を確保できる。潤滑油が潤滑油排出通路35、36、37、38からフロントケース外部へ排出されると、クランク室10の潤滑油は減っていく傾向にあるが、足りなくなる分は排出される潤滑油の量に応じて、または定期的に外部潤滑油供給通路から補うようにすればよい。
図6は、本発明の別の変形例を示す外観図である。この例では、潤滑油排出通路36、41がリング15内とフロントケース外部とを、潤滑油排出通路39、40がリング15内とクランク室10とを連通するように設けられる点が特徴である。一般に、スクロール圧縮機は空気調和装置等の一部として配置される上下方向の向きが決まっている。したがって、フロントケースもある一定方向42が重力方向となることが決まる。
この例では、重力が下向きとなる場合を示している。潤滑油排出通路36、41を上向きにしておき、その他の潤滑油排出通路39、40を水平方向にすれば、リング15内に溜まる潤滑油が重力作用によって余計に排出されるのを防止できる。つまり、すべての潤滑油排出通路36、39、40、41が水平方向よりも上向きで、リング穴4内からクランク室10またはフロントケース外部までを連通するように設計すれば、重力による潤滑油の余計な排出が防止される。
潤滑油排出通路36、39、40、41を上記のようにしても、円滑な潤滑が可能になると共に、スクロールによる圧縮過程で最も負荷が大きくなる方向Dから離れた地点から潤滑油を排出することによって、当該方向Dの壁面ひいてはリング15の剛性を確保できる。この場合、上記の例よりは、クランク室10の潤滑油が減っていく傾向が小さいが、足りなくなる分は定期的、または排出される潤滑油の量に応じて外部潤滑油供給通路から補うようにすればよい点は同様である。
以上のように、本発明にかかるスクロール圧縮機は、空気調和装置や冷凍装置の一部として具備されるもので、今後も高速回転化が予想される当該スクロール圧縮機の生産、使用等にかかるものである。
本発明に係るスクロール圧縮機の構成を示す断面図である。 フロントケースの内側端面を示す外観図である。 潤滑油供給通路とリング穴と構造を示す断面図である。 潤滑油供給通路を示す外観図である。 本発明の変形例を示す外観図である。 本発明の別の変形例を示す外観図である。 従来のピンーリング係合状態を示す断面図である。
符号の説明
1 スクロール圧縮機
2 固定スクロール
3、53 旋回スクロール
4、50 リング穴
5、16、52 ピン
6、54 フロントケース
7 ハウジング
8 バランスウェイト
9 クランク
10 クランク室
15、51 リング
16、52 ピン
17 バランスウェイト
19 フロントケース内周円
20 外部潤滑油供給通路
21、22、23、24、35、36、37、38、39、40、41 潤滑油排出通路
25 外部潤滑油排出通路
26、27、28、29 潤滑油供給通路

Claims (7)

  1. 旋回スクロールとフロントケースとが複数のピンとリングとで係合され、自転防止を行うスクロール圧縮機において、
    前記フロントケースの内側中心部のクランク室から前記各リングが挿嵌されるリング穴内まで連通する潤滑油供給通路と、前記リング穴内から前記クランク室、または前記フロントケース外部まで連通する潤滑油排出通路と、
    を有することを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 前記リング穴は、前記リングの高さからスラストプレート厚さを減じた長さ以上の深さの深座ぐり部を有し、当該深座ぐり部より深い部分の径は前記リングの内径よりも大きく、かつ前記リングの外形よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記潤滑油供給通路は、クランクおよびバランスウェイトによって慣性力が与えられる潤滑油の当該慣性力を逃がす方向で、かつ前記リング穴に向かう方向で前記クランク室から前記リング穴内まで連通することを特徴とする請求項1または2に記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記潤滑油供給通路は、前記リングから前記クランク室の外周円へ引いた接線に沿って設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のスクロール圧縮機。
  5. 前記潤滑油排出通路は、リング穴内から前記クランク室までを連通するように設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のスクロール圧縮機。
  6. 前記潤滑油排出通路は、リング穴内から前記フロントケース外部に連通するように設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のスクロール圧縮機。
  7. 前記潤滑油排出通路は、水平方向よりも上向きで前記リング穴内から前記クランク室または前記フロントケース外部までを連通するように設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のスクロール圧縮機。
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