JP2005239761A - 改質基材 - Google Patents

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Abstract

【課題】
生体成分処理に用いられる基材において、基材を分子量200以上の親水性高分子水溶液と接触させて放射線照射することにより、第一に基材表面の親水性の向上が期待できる。第二に基材の多面を一度に親水性の付与が期待できる。第三に生体成分の吸着抑制を期待することができる。また、抗酸化剤を併用することにより、さらに高い効果が期待できる。
【解決手段】
生体成分処理に用いられる基材において、基材を分子量200以上の親水性高分子水溶液および抗酸化剤と接触させて放射線照射することによって得られうる改質基材。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面が親水化処理された生体成分処理に用いられる改質基材に関する。本発明の改質基材は、生体成分処理用基材として好適に用いることができる。また、生体成分分離膜、医療用具、水処理用分離膜、バイオ実験関連器具、バイオリアクター、分子モーター、DDS(ドラッグ・デリバリー・システム)、タンパクチップ、DNAチップ、バイオセンサー、あるいは、分析機器部品などにも好適に用いることができる。なかでもタンパク質と接触させて用いられる用途、例えばタンパク質分離膜やタンパク質保存容器に好適に用いられる。
基材表面の親水化は、基材に対する生体成分の付着防止、基材の防曇、防滴、防汚処理、水系塗料に対する基材のプライマー処理など様々な分野で利用されている技術である。特にタンパク質などの生体成分を取り扱う際に用いられる器具において、生体成分の器具への付着による減少あるいは消失を少なくしなければならない。例えば、プロテオーム解析などで微量のタンパク質を取り扱う場合に付着成分が多いと、タンパク質の分析を正確に行うことが出来ないだけでなく、タンパク質が消失してしまう恐れがある。
生体成分処理器具の多くは基材として高分子材料が用いられている。その理由は、生体成分処理器具は感染や試料のコンタミネーション等を防ぐために使い捨てであることが多いので、安価かつ成形性に優れている基材の方が有利だからである。しかし、生体成分が基材表面へ吸着する最大の要因は疎水性相互作用であり、基材の疎水性に比例して相互作用は強くなる。一般的に高分子材料表面は疎水性であるのでタンパク質は吸着しやすい状態にある。
このような生体成分付着の問題に対して、基材表面の親水化処理が有効であることが知られている。親水化処理としてはリアクティブイオンエッチング処理、プラズマ処理やイオンクラスタービーム処理のように、基材表面へ親水性の官能基を直接生成する方法がある。また、基材へ親水性化合物をコーティング処理により導入する方法(特開2003−130882号公報)やグラフト処理により導入する方法(特開昭58−40323号公報、特許第3297707号公報)もある。
特開2003−130882号公報 特開昭58−40323号公報 特許第3297707号公報
しかしながら、リアクティブイオンエッチング処理、プラズマ処理やイオンクラスタービーム処理は基材の外表面や板状基材の片面などへは簡便に親水化を行うことができるが、プラズマやイオンクラスタービームなどの影になる部分を親水化することが難しいので、板状の基材の両面や中空形状の基材内外表面などの多面を1回の処理で親水化するのには適していない。また、基材の生体成分の吸着特性は、生体成分と接触する部分の表面状態に依存し、一般的には、表面の親水性が高いほど、さらに表面に固定化された親水性分子の運動性が高いほど、生体成分の基材表面への吸着は抑制される。運動性の高い親水性分子は、その分子運動によって、タンパク質や血小板などの生体成分を排除していると考えられている。リアクティブイオンエッチング処理、プラズマ処理やイオンクラスタービーム処理による親水化は基材表面に水酸基などの親水性官能基が生成することによる、したがって親水性高分子の基材表面への導入による親水化と比較して親水性分子の運動性は低いので、生体成分の付着抑制効果は低く好ましくない。さらに、処理中に高温になる場合があるので基材が変性することもあるため好ましくない。
親水性高分子のコーティング処理は、処理した基材に対して親水性高分子溶液に用いた溶媒が接触した場合、コーティングが剥離するなどして親水性が低下するだけでなく、血液と接触する医療用具の場合は、剥離した物質の患者体内への蓄積が懸念される。また、タンパクチップやバイオセンサーといった分析機器に用いる場合においては、溶出した親水性高分子が分析の阻害因子となりうることが懸念される。また、親水性高分子のグラフト処理はグラフト量に比例して親水性が向上するが、処理する親水性高分子溶液の濃度が高くなると親水性高分子同士で三次元的に架橋してしまうために親水性高分子の運動性が低下してしまい、生体成分の付着抑制効果が低くなるという問題がある。
本発明はかかる従来技術の欠点を改良し、基材を効率的に親水化すること、さらには生体成分の付着が少ない生体成分処理に用いられる基材を提供することをその課題とする。
上記課題を達成するため、本発明は以下の構成を有する。
(1) 生体成分処理に用いられる基材において、基材を分子量200以上の親水性高分子水溶液および抗酸化剤と接触させて放射線照射することによって得られる改質基材。
(2) 基材が高分子材料であることを特徴とする(1)に記載の改質基材。
(3) 生体成分がタンパク質であることを特徴とする(1)または(2)に記載の改質基材。
(4) タンパク質の分離に用いることを特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載の改質基材。
(5) タンパク質吸着量が1μg/cm2以下であることを特徴とする(1)から(4)のいずれかに記載の改質基材。
(6) 放射線照射前の基材のタンパク質吸着量(C)、放射線照射後の基材のタンパク質吸着量(D)の比率(D)/(C)が0.8以下であることを特徴とする(1)から(5)のいずれかに記載の改質基材。
(7) 放射線照射前の基材の水に対する接触角(A)、放射線照射後の基材の水に対する接触角(B)の比率(B)/(A)が0.8以下であることを特徴とする(1)から(6)のいずれかに記載の改質基材。
(8) (1)から(7)のいずれかに記載の改質基材を用いた分離膜。
(9) 該分離膜が中空糸膜であることを特徴とする(8)に記載の分離膜。
本発明は、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスルホン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、シリコンゴム、ポリウレタンから選ばれる基材を分子量200以上の親水性高分子水溶液と接触させて放射線照射することにより、第一に基材表面の親水性の向上が期待できる。第二に基材の多面を一度に親水性の付与が期待できる。第三に生体成分の吸着抑制を期待することができる。また、抗酸化剤を併用することにより、さらに高い効果が期待できる。
本発明では、生体成分処理に用いられる基材を分子量200以上の親水性高分子水溶液および抗酸化剤と接触させた状態で放射線照射することにより、親水性高分子が基材表面に固定化された改質基材を得る。基材の生体成分付着量は、生体成分と接触する部分の表面状態に依存し、一般的には、表面の親水性が高いほど、さらには親水性分子の運動性が大きいほど付着が少なくなる。
本発明において、基材とは親水性を付与させたい材料のことを指す。基材は、高分子材料からなることが好ましい。高分子材料の例としては、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ沸化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリエステル、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、シリコーンゴムなどが挙げられる。また、これらの共重合体でも良い。さらに炭素繊維やガラス状炭素板、カーボンシートなどの炭素板、カーボンナノチューブ、フラーレン等の炭素材料およびこれらと樹脂を混合したコンポジット材料も用いることができる。また、これらの素材の一部が官能基によって置換された材料も基材として適用できる。これらの、炭素材料における親水性付与の反応機構は定かではなく、直接反応するのか、炭素材料に物理的に拘束されている微量の不純物と反応するのかは不明であるが、高分子材料と同様に親水性化させることが可能である。基材の形状としては、繊維、フィルム、シート、板、分離膜、粒子などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
なお、ここで言う固定化とは、親水性高分子が基材に結合している状態のことである。結合としては共有結合、イオン結合、水素結合、疎水性相互作用などがあるが、共有結合は比較的強固な結合であるので親水性効果が持続するため好ましい。また、これら結合を複数組み合せた結合であってもよい。
本発明の改質基材は、表面に親水性高分子が固定化されているとともに、抗酸化剤を用いるため特に親水性高分子の必要以上の架橋、崩壊などが防止されているので、タンパク質や血小板などの生体成分の付着を抑制することができる。したがって、医療用器材として用いられる場合は、本改質基材はフィブリノーゲンなどの凝固関連タンパク質や血小板の付着が少ないので、本改質基材は高い血液適合性が得られる。すなわち本発明の改質基材は、高い血液適合性により医療用基材として好適に用いることができる。例えば、人工血管、カテーテル、血液バッグ、コンタクトレンズ、眼内レンズ、手術用補助器具、血液浄化用モジュールなどにおいて用いられるものを含む。なかでも生体成分と接触させて用いられる用途、例えば人工腎臓などの血液浄化用モジュールに適する。ここで、血液浄化用モジュールとは、血液を体外に循環させて、血中の老廃物や有害物質を取り除く機能を有したモジュールのことをいい、人工腎臓や外毒素吸着カラムなどがある。また、人工腎臓用モジュールとしては、コイル型、平板型、中空糸膜型があるが、処理効率などの点から、中空糸膜型が好ましい。
本発明の改質基材は、生体成分の付着を抑制するという特長を生かして、生体成分分離膜、水処理用分離膜、バイオ実験関連器具、バイオリアクター、分子モーター、DDS、タンパクチップ、DNAチップ、バイオセンサー、あるいは、分析機器部品などにも好適に用いることができる。また、本発明の改質基材は、3次元架橋度の低い親水性高分子が表面に存在するので、易滑性が必要な材料に対しての適用も期待できる。
また、本発明において、親水性高分子とは高分子の主鎖もしくは側鎖に親水性の官能基を含む高分子のことを指す。25℃の水に対する溶解度が好ましくは0.0010重量%以上、より好ましくは0.01重量%以上、さらに好ましくは0.1重量%以上の親水性高分子が本技術に適用しやすい。具体例としては、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミドなどやこれらと他のモノマーとの共重合体や、グラフト重合体などが挙げられる。また、2種類以上の親水性高分子を併用して用いても良い。ポリアルキレングリコール、ポリビニルピロリドン等の非イオン性親水性高分子は、非特異的吸着抑制効果を発揮する。本発明でいうところの非イオン性親水性高分子とはpH4.5およびpH9.5のいずれにおいても、電荷が1meq/g未満である親水性高分子とを指す。ポリエチレンイミンなどのカチオン性親水性高分子は、酸化LDL等の酸性物質の吸着抑制に高い効果を発揮する。デキストラン硫酸、ポリビニル硫酸などのアニオン性高分子は、リゾチウムなどの塩基性物質の吸着抑制に高い効果を発揮する。中でも、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコールまたはポリビニルピロリドンが、吸着抑制効果が高いことから好ましい。ポリビニルピロリドンは、特に吸着抑制効果が高い。また、ポリアルキレングリコールは、後述の抗酸化剤を添加しなくても、高い吸着抑制効果を発揮するというメリットを有する。
本発明において、分子量とは重量平均分子量のことを指す。親水性高分子の分子量が小さいと親水性高分子の分子運動性が小さくなるので、200以上、好ましくは500以上、さらに好ましくは1000以上であるとよい。
放射線はα線、β線、γ線、X線、紫外線、電子線などが用いられる。また、人工腎臓などの医療用具は滅菌することが必要であり、近年は残留毒性の少なさや簡便さの点から、γ線や電子線を用いた放射線滅菌法が多用されている。すなわち、本発明の方法を医療用基材に用いると、基材の滅菌と改質が同時に達成できるので、好ましい。特に人工腎臓は、分離膜が水を抱液した状態である、いわゆるウェットタイプが主流となっているため、この水を親水性高分子溶液を含む水溶液に変えるだけで、本発明の方法が簡便に使用できるため、好ましい。
放射線の吸収線量は好ましくは5kGy以上、より好ましくは10kGy以上、さらに好ましくは15kGy以上である。吸収線量が小さいと親水性高分子のグラフト量が少ないために、十分な効果が得られない。
また、本発明でいうところの抗酸化剤とは、他の分子に電子を与えやすい性質を持つ分子のことを言う。抗酸化剤は、ポリビニルピロリドンなどの親水性高分子が放射線によりラジカル反応を起こす際、その反応を抑制する性質を持つ。抗酸化剤としては、例えば、ビタミンCなどの水溶性ビタミン類、ポリフェノール類、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、グリセリンなどのアルコール類、グルコース、ガラクトース、マンノース、トレハロースなどの糖類、ソジウムハイドロサルファイト、ピロ亜硫酸ナトリウム、二チオン酸ナトリウムなどの無機塩類、尿酸、システイン、グルタチオン、酸素などが挙げられる。これらの抗酸化剤は単独で用いてもよいし、2種類以上混合して用いてもよい。本発明の方法を医療用具に用いる際は、その安全性を考慮する必要があるため、抗酸化剤は毒性の低いものが好適に用いられる。特に、アルコール類、糖類および無機塩類が好ましい。抗酸化剤の添加により、親水性高分子を固定化しつつ、親水性高分子の必要以上の架橋や崩壊を防止し、運動性の高い親水性高分子を基材へ固定化することができる。
水溶液中の抗酸化剤の濃度については、抗酸化剤の種類、放射線の照射線量などにより異なる。抗酸化剤の濃度が低すぎると、親水性高分子の3次元架橋や崩壊などが起きるため、血液適合性が低下するおそれがある。また、抗酸化剤を多量に入れると、基材への固定化効率が落ちるため、十分な血液適合性が得られないおそれがある。
基材の親水化の評価について、基材に対する水の接触角が用いられる。一般的に水の接触角が小さいほど基材の水濡れ性が高いということであり、親水性が高いということである。本発明の基材改質における放射線照射前の基材の水に対する接触角(A)、放射線照射後の基材の水に対する接触角(B)の比率(B)/(A)が0.8以下、さらには0.7以下、さらには0.6以下であることが好ましい。
本発明中の水の接触角は静的接触角のことであり、詳しい測定方法は後述する。
本発明中の生体成分とは、生物の構成成分の少なくとも一部のことであり、具体的には血液、リンパ液、細胞液、汗、尿、唾液などの体液や皮膚、内蔵等の組織の一部、さらに細胞、タンパク質、糖、脂質などを指す。このうち、タンパク質は近年プロテオーム解析等の分野で盛んに取り扱われている。この場合、タンパク質は微量であるために、容器などの基材表面へタンパク質が吸着すると、分析装置の測定下限以下となってしまい、分析が出来なくなる恐れがあるので、基材表面へのタンパク質の吸着量は1μg/cm2以下であることが好ましく、さらには0.5μg/cm2以下、0.1μg/cm2以下であることが好ましい。さらに、本発明の基材改質における放射線照射前のタンパク質吸着量(C)、放射線照射後のタンパク質の吸着量(D)の比率(D)/(C)が0.8以下が好ましく、さらには、0.5以下、0.3以下が好ましい。
また、一般的にタンパク質の基材への吸着率はタンパク質溶液濃度が低いほど多いので、低濃度のタンパク質溶液を用いる場合において、特に本技術が好適に用いることができる。また、生体成分処理とは、生体成分の分離、抽出、濃縮、精製、保存、さらにピペット、チューブ、ポンプ等による輸送、さらに分光器やクロマトグラフィーなどによる分析などを指す。
タンパク質の基材への吸着量の測定は、タンパク質を基材と接触させたときの減少量から吸着量を算出する定量方法と吸着したタンパク質を定量する方法がある。後者の方法は基材へ吸着したタンパク質を赤外全反射減衰分光法(ATR-IR)、X線光電子分光法(XPS)や走査電子顕微鏡(SEM)で基材に吸着した状態で直接分析する方法やタンパク質を加水分解してアミノ酸分析する方法、さらには基材へ吸着したタンパク質を電気的、化学的あるいは物理的に回収し分析する方法があり、吸着量を直接的に定量できるメリットがあるが、タンパク質の種類を特定できない、タンパク質が変性、分解するなどの欠点もある。前者は間接的な評価であるが、タンパク質の変性が少ないので、酵素免疫検定法(ELISA)、蛍光分光法などで簡便かつ高感度に定量することが可能である。
以下実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
(中空糸モジュール1の作成)
iso(アイソタクティック)-ポリメチルメタクリレート5重量部およびsyn(シンジオタクティック)-ポリメチルメタクリレート20重量部をジメチルスルホキシド75重量部に加え、加熱溶解し、製膜原液を得た。この製膜原液をオリフィス型二重円筒型口金の外側の管より吐出し、空気中を200mm通過した後、水100%の凝固浴中に導き中空糸を得た。この際、内部注入気体として乾燥窒素を内側の管より吐出した。得られた中空糸の内径は0.2mm、膜厚は0.03mmであった。得られた中空糸を10000本、図1に示すような、透析液入口および透析液出口を有する円筒状のプラスチックケースに挿入し、両端部を樹脂で封止して、有効膜面積1.6m2の人工腎臓用中空糸膜モジュール1を作成した。
(樹脂ディスク1の作成)
ポリメチルメタクリレート樹脂ペレット(三菱レイヨン製 アクリペットVH (0621073))を80℃で24時間真空乾燥した後、ガラス板(TOP製「TLCプレート」)に挟んで、オーブンで170℃、30分間加熱した。25℃にて60分間放冷した後、ガラス板から取り出して、基材としての樹脂ディスク1を作成した。
(樹脂ディスク2の作成)
ポリスチレン樹脂ペレット(和光純薬製 Styrene Polymer code:193-04305)を80℃で24時間真空乾燥した後、ガラス板(TOP製「TLCプレート」)に挟んで、オーブンで190℃、30分間加熱した。25℃にて60分間放冷した後、ガラス板から取り出して、基材としての樹脂ディスク2を作成した。
(実施例1)
25℃で60分以上真空脱気した超純水にポリビニルピロリドン(BASF製K90)を0.1重量%、抗酸化剤としてエタノール(アルドリッチ製)を0.1重量%になるように溶解し溶液を調製した。ねじ口びん(日電理化製「SV50」)に該溶液と樹脂ディスク1を入れて気泡が混入しないように蓋をしてγ線を照射した。γ線吸収線量は27kGyであった。該ディスクを純水でリンスした後、25℃の純水中で60分間撹拌し、純水を入れ替え再び25℃で60分間撹拌した後、さらに純水を入れ替え25℃で60分間撹拌し、吸着しているポリビニルピロリドンを取り除いた。該ディスクの水の接触角の測定、ウシ血清アルブミン吸着量の測定、蛍光タンパク質吸着率の測定をそれぞれ行った。その結果、表1に示された通り、表面の親水性が高く、タンパク質の吸着が少ない基材が得られたことがわかった。
(実施例2)
25℃で60分以上真空脱気した超純水にポリビニルピロリドン(BASF製K30)を0.1重量%、抗酸化剤としてエタノール(アルドリッチ製)を0.1重量%になるように溶解し溶液を調製した。ねじ口びん(日電理化製「SV50」)に該溶液と樹脂ディスク1を入れて気泡が混入しないように蓋をしてγ線を照射した。γ線吸収線量は27kGyであった。該ディスクを純水でリンスした後、25℃の純水中で60分間撹拌し、純水を入れ替え再び25℃で60分間撹拌した後、さらに純水を入れ替え25℃で60分間撹拌し、吸着しているポリビニルピロリドンを取り除いた。該ディスクの水の接触角の測定、蛍光タンパク質吸着率の測定をそれぞれ行った。その結果、表1に示された通り、表面の親水性が高く、タンパク質の吸着が少ない基材が得られたことがわかった。
(実施例3)
25℃で60分以上真空脱気した超純水にポリエチレングリコール(片山化学製ポリエチレングリコール20000)を0.1重量、抗酸化剤としてエタノール(アルドリッチ製)を0.1重量%になるように溶解し溶液を調製した。ねじ口びん(日電理化製「SV50」)に該溶液と樹脂ディスクk1を入れて気泡が混入しないように蓋をしてγ線を照射した。γ線吸収線量は27kGyであった。該ディスクを純水でリンスした後、25℃の純水中で60分間撹拌し、純水を入れ替え再び25℃で60分間撹拌した後、さらに純水を入れ替え25℃で60分間撹拌し、吸着しているポリエチレングリコールを取り除いた。該ディスクの水の接触角の測定、蛍光タンパク質吸着率の測定をそれぞれ行った。その結果、表1に示された通り、表面の親水性が高く、タンパク質の吸着が少ない基材が得られたことがわかった。
(実施例4)
25℃で60分以上真空脱気した超純水にポリエチレングリコール(日本油脂製マクロゴール6000)を0.1重量、抗酸化剤としてエタノール(アルドリッチ製)を0.1重量%になるように溶解し溶液を調製した。ねじ口びん(日電理化製「SV50」)に該溶液と樹脂ディスク1を入れて気泡が混入しないように蓋をしてγ線を照射した。γ線吸収線量は27kGyであった。該ディスクを純水でリンスした後、25℃の純水中で60分間撹拌し、純水を入れ替え再び25℃で60分間撹拌した後、さらに純水を入れ替え25℃で60分間撹拌し、吸着しているポリエチレングリコールを取り除いた。該ディスクの水の接触角の測定、蛍光タンパク質吸着率の測定をそれぞれ行った。その結果、表1に示された通り、表面の親水性が高く、タンパク質の吸着が少ない基材が得られたことがわかった。
(実施例5)
25℃で60分以上真空脱気した超純水にポリエチレンイミン(アルドリッチ製ポリエチレンイミン25000)0.1重量、抗酸化剤としてエタノール(アルドリッチ製)を0.1重量%になるように溶解し溶液を調製した。ねじ口びん(日電理化製「SV50」)に該溶液と樹脂ディスク1を入れて気泡が混入しないように蓋をしてγ線を照射した。γ線吸収線量は27kGyであった。該ディスクを純水でリンスした後、25℃の純水中で60分間撹拌し、純水を入れ替え再び25℃で60分間撹拌した後、さらに純水を入れ替え25℃で60分間撹拌し、吸着しているポリビニルピロリドンを取り除いた。該ディスクの水の接触角の測定、蛍光タンパク質吸着率の測定をそれぞれ行った。その結果、表1に示された通り、表面の親水性が高く、タンパク質の吸着が少ない基材が得られたことがわかった。
(比較例1)
樹脂ディスク1の水の接触角の測定、蛍光タンパク質吸着率の測定をそれぞれ行った。その結果、表1に示された通り、表面の親水性が低く、タンパク質の吸着が多い基材が得られたことがわかった。
(比較例2)
樹脂ディスク1の両面をリアクティブイオンエッチング装置(サムコ製)により酸素プラズマによる親水化処理を行った。なお、リアクティブイオンエッチング装置による表面処理条件は、反応ガスは酸素で供給量が100cc/min、電力は100ワット、処理時間は30秒間で行った。該ディスクの水の接触角の測定、蛍光タンパク質吸着率の測定をそれぞれ行った。その結果、表1に示された通り、表面の親水性が低く、タンパク質の吸着が多い基材が得られたことがわかった。
Figure 2005239761
(実施例6)
前記の中空糸膜モジュール1の血液側および透析液側に、それぞれ40℃の超純水5000mlを通液して洗浄した。その後、親水性高分子としてポリビニルピロリドン(BASF製K90)を0.0025重量%と抗酸化剤としてエタノール(アルドリッチ製)を0.1000重量%含む水溶液を、血液側および透析液側にそれぞれ1000ml通液し、モジュール内を該水溶液で充填した。この後、該モジュールをγ線照射した。γ線吸収線量は27kGyであった。該モジュールについて、ヒト血小板付着試験およびヒトインターロイキン6吸着試験を行った。その結果、表2に示された通りであった。
(実施例7)
前記の中空糸膜モジュール1の血液側および透析液側に、それぞれ40℃の超純水5000mlを通液して洗浄した。その後、親水性高分子としてポリビニルピロリドン(BASF製K90)を0.0025重量%を含む水溶液を、血液側および透析液側にそれぞれ1000ml通液し、モジュール内を該水溶液で充填した。この後、該モジュールをγ線照射した。γ線吸収線量は27kGyであった。該モジュールについて、ヒト血小板付着試験およびヒトインターロイキン6吸着試験を行った。その結果、表2に示された通り、血小板の付着数およびヒトインターロイキンの吸着が少ない基材が得られることがわかった。
(実施例8)
前記の中空糸膜モジュール1の血液側および透析液側に、それぞれ40℃の超純水5000mlを通液して洗浄した。その後、親水性高分子としてポリビニルピロリドン(BASF製K90)を0.0050重量%を含む水溶液を、血液側および透析液側にそれぞれ1000ml通液し、モジュール内を該水溶液で充填した。この後、該モジュールをγ線照射した。γ線吸収線量は27kGyであった。該モジュールについて、ヒト血小板付着試験およびヒトインターロイキン6吸着試験を行った。その結果、表2に示された通り、血小板の付着数およびヒトインターロイキンの吸着が少ない基材が得られることがわかった。
(実施例9)
前記の中空糸膜モジュール1の血液側および透析液側に、それぞれ40℃の超純水5000mlを通液して洗浄した。その後、親水性高分子としてポリビニルピロリドン(BASF製K90)を0.01重量%を含む水溶液を、血液側および透析液側にそれぞれ1000ml通液し、モジュール内を該水溶液で充填した。この後、該モジュールをγ線照射した。γ線吸収線量は27kGyであった。該モジュールについて、ヒト血小板付着試験およびヒトインターロイキン6吸着試験を行った。その結果、表2に示された通り、血小板の付着数およびヒトインターロイキンの吸着が少ない基材が得られることがわかった。
(比較例3)
前記の中空糸膜モジュール1の血液側および透析液側に、それぞれ40℃の超純水5000mlを通液して洗浄した。その後、該モジュールをγ線照射した。γ線吸収線量は27kGyであった。該モジュールについて、ヒト血小板付着試験およびヒトインターロイキン6吸着試験を行った。その結果、表2に示された通り、血小板の付着数およびヒトインターロイキンの吸着が多い基材が得られることがわかった。
Figure 2005239761
(実施例10)
25℃で60分以上真空脱気した超純水にポリビニルピロリドン(BASF製K90)を0.1重量%、抗酸化剤としてエタノール(アルドリッチ製)を0.1000重量%になるように溶解し溶液を調製した。ねじ口びん(日電理化製「SV50」)に該溶液と樹脂ディスク2を入れて気泡が混入しないように蓋をしてγ線を照射した。γ線吸収線量は27kGyであった。該ディスクを純水でリンスした後、25℃の純水中で60分間撹拌し、純水を入れ替え再び25℃で60分間撹拌した後、さらに純水を入れ替え25℃で60分間撹拌し、吸着しているポリビニルピロリドンを取り除いた。該ディスクの水の接触角の測定、ヒト血小板付着試験をそれぞれ行った。その結果、表3に示された通り、表面の親水性が高く、血小板の吸着が少ない基材が得られたことがわかった。
(比較例4)
樹脂ディスク2の水の接触角の測定、ヒト血小板付着試験をそれぞれ行った。その結果、表3に示された通り、表面の親水性が低く、タンパク質の吸着が多い基材が得られたことがわかった。
(比較例5)
25℃で60分以上真空脱気した超純水にポリビニルピロリドン(BASF製K90)を0.1重量%になるように溶解し溶液を調製した。ねじ口びん(日電理化製「SV50」)に該溶液と樹脂ディスク2を入れて気泡が混入しないように蓋をしてγ線を照射した。γ線吸収線量は27kGyであった。該ディスクを純水でリンスした後、25℃の純水中で60分間撹拌し、純水を入れ替え再び25℃で60分間撹拌した後、さらに純水を入れ替え25℃で60分間撹拌し、吸着しているポリビニルピロリドンを取り除いた。該ディスクの水の接触角の測定、ヒト血小板付着試験をそれぞれ行った。その結果、表3に示された通り、表面の親水性は高いが、タンパク質の吸着が多い基材が得られたことがわかった。
(比較例6)
25℃で60分以上真空脱気した超純水にエタノール(アルドリッチ製)を0.1重量%になるように溶解し溶液を調製した。ねじ口びん(日電理化製「SV50」)に該溶液と樹脂ディスク2を入れて気泡が混入しないように蓋をしてγ線を照射した。γ線吸収線量は27kGyであった。該ディスクを純水でリンスした後、25℃の純水中で60分間撹拌し、純水を入れ替え再び25℃で60分間撹拌した後、さらに純水を入れ替え25℃で60分間撹拌し、吸着しているポリビニルピロリドンを取り除いた。該ディスクの水の接触角の測定、ヒト血小板付着試験をそれぞれ行った。その結果、表3に示された通り、表面の親水性が低く、タンパク質の吸着が多い基材が得られたことがわかった。
(比較例7)
ねじ口びん(日電理化製「SV50」)に25℃で60分以上真空脱気した超純水と樹脂ディスク2を入れて気泡が混入しないように蓋をしてγ線を照射した。γ線吸収線量は27kGyであった。該ディスクを純水でリンスした後、25℃の純水中で60分間撹拌し、純水を入れ替え再び25℃で60分間撹拌した後、さらに純水を入れ替え25℃で60分間撹拌し、吸着しているポリビニルピロリドンを取り除いた。該ディスクの水の接触角の測定、ヒト血小板付着試験をそれぞれ行った。その結果、表3に示された通り、表面の親水性が低く、タンパク質の吸着が多い基材が得られたことがわかった。
(中空糸膜のヒト血小板付着試験方法)
18mmφのポリスチレン製の円形板に両面テープを貼り付け、そこに中空糸膜を固定した。貼り付けた中空糸膜を片刃で半円筒状にそぎ切り、中空糸膜の内表面を露出させた。中空糸内表面に汚れや傷、折り目などがあると、その部分に血小板が付着し、正しい評価ができないことがあるので注意を要する。筒状に切ったFalcon(登録商標)チューブ(18mmφ、No.2051)に該円形板を、中空糸膜を貼り付けた面が、円筒内部にくるように取り付け、パラフィルムで隙間を埋めた。この円筒管内を生理食塩水で洗浄後、生理食塩水で満たした。人間の静脈血を採血後、直ちにヘパリンを50U/mlになるように添加した。前記円筒管内の生理食塩水を廃棄後、前記血液を、採血後10分以内に、円筒管内に1.0ml入れて37℃にて1時間振盪させた。その後、中空糸膜を10mlの生理食塩水で洗浄し、2.5%グルタルアルデヒド生理食塩水で血液成分の固定を行い、20mlの蒸留水にて洗浄した。洗浄した中空糸膜を常温0.5Torrにて10時間減圧乾燥した。このフィルムを走査型電子顕微鏡の試料台に両面テープで貼り付けた。その後、スパッタリングにより、Pt−Pdの薄膜を中空糸膜表面に形成させて、試料とした。この中空糸膜の内表面をフィールドエミッション型走査型電子顕微鏡(日立社製S800)にて、倍率1500倍で試料の内表面を観察し、1視野中(4.3×103μm2)の付着血小板数を数えた。中空糸長手方向における中央付近で、異なる10視野での付着血小板数の平均値を血小板付着数(個/4.3×103μm2)とした。中空糸の長手方向における端の部分は、血液溜まりができやすいためである。
(ヒトインターロイキン6吸着試験)
中空糸膜モジュール2に用いたのと同じ中空糸分離膜を30本束ね、中空糸中空部を閉塞しないようにエポキシ系ポッティング剤で両末端をガラス管モジュールケースに固定し、ミニモジュールを作成した。該ミニモジュールの直径は約7mm、長さは約10cmであった。該ミニモジュールの血液入口と透析液出口をシリコーンチューブで繋ぎ、血液出口から蒸留水100mlを10ml/minの流速で流し、中空糸およびモジュール内部を洗浄した。その後、PBS(日水製薬社製ダルベッコPBS(-))水溶液を充填し、透析液入口、出口をキャップした。
ヒト血漿10mlに、ヒトインターロイキン6を添加し、1ng/ml濃度に調整した(液1とする)。透析液入口と透析液出口をキャップし、血液側入口と血液側出口をシリコーンチューブでつなぎ、液1を1ml/minの流速で37℃、4時間灌流させた。灌流前後のヒトインターロイキン6を定量し、ヒトインターロイキン6の減少量から基材への吸着量を算出した。
(水の接触角の測定)
予め基材は25℃で24時間以上真空乾燥した。基材表面に水を50μl静かに滴下した。このとき水滴の頂点を通る基材面に対する垂直断面において、水滴の基材に接触する部分における接線と基材面との角度を水の接触角として測定した。基材の吸湿状態で接触角が変化するので、水滴下後1分以内に測定を行った。
(ウシ血清アルブミン吸着量の測定)
SEIKAGAKU製ウシ血清アルブミン(以下BSA)をPBS(日水製薬社製ダルベッコPBS(-))水溶液に溶解し0.5%のBSA水溶液を調製した。基材1cm2あたり該BSA水溶液を1ml割合で25℃で3時間浸漬し、続いて基材1cm2あたりPBS水溶液5ml割合で基材を25℃で1時間浸漬した。BIO-RAD製エレクトロエリューター(モデル422)を用いて、基材に付着したBSAを回収した。回収したBSA溶液を凍結乾燥し、ピアス社製Micro BCA Protein Assay Reagantで定量し、基材に対するタンパク質吸着量を測定した。
(蛍光タンパク質吸着率の測定)
Roche製RTS-500付属のHYキットのコントロールベクターを用いて蛍光タンパク質(以下GFPと略)を合成した。合成したGFPはキアゲン製Ni-NTAアガロースで精製した。氷浴上に設置したガラス試験管(Fisher Scientific製)に基材と該GFP溶液を基材1cm2あたり1.5mlの割合で加えた。該GFP溶液と基材の接触開始0分後と60分後の蛍光強度(励起波長395nm、測定波長508nm)を測定した。式1からタンパク質の吸着率を求めた。
蛍光タンパク質の吸着率={(接触開始0分後の蛍光強度)
−(接触開始60分後の蛍光強度)}÷(接触開始0分後の蛍光強度) (式1)
Figure 2005239761
本発明実施例6〜9、比較例3に用いた人工腎臓用モジュールの模式図である。
符号の説明
1.血液入口
2.血液出口
3.血液導入口
4.血液導出口
5.中空糸膜
6.血液
7.ケース
8.透析液導入口
9.透析液導出口
10.樹脂
11.血液回路

Claims (9)

  1. 生体成分処理に用いられる基材において、基材を分子量200以上の親水性高分子水溶液および抗酸化剤と接触させて放射線照射することによって得られる改質基材。
  2. 基材が高分子材料であることを特徴とする請求項1に記載の改質基材。
  3. 生体成分がタンパク質であることを特徴とする請求項1または2に記載の改質基材。
  4. タンパク質の分離に用いることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の改質基材。
  5. タンパク質吸着量が1μg/cm2以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の改質基材。
  6. 放射線照射前の基材のタンパク質吸着量(C)、放射線照射後の基材のタンパク質吸着量(D)の比率(D)/(C)が0.8以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の改質基材。
  7. 放射線照射前の基材の水に対する接触角(A)、放射線照射後の基材の水に対する接触角(B)の比率(B)/(A)が0.8以下であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の改質基材。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の改質基材を用いた分離膜。
  9. 該分離膜が中空糸膜であることを特徴とする請求項8に記載の分離膜。
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