JP2005239678A - 角質貯留性を高めた外用クリーム製剤 - Google Patents

角質貯留性を高めた外用クリーム製剤 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は皮膚角質層内の抗真菌薬の貯留性を高め、治療効果を向上させた外用クリーム製剤を提供すること。
【解決手段】 油相成分と、有効成分である薬物と、水相成分とを少なくとも含有する外用クリーム製剤であって、油相成分は、常温で固体又は半固体の第一油性成分と、常温で液体の第二油性成分とからなり、外用クリーム製剤を基準とした油相成分の含有量は20質量%以下であり、第一油性成分100質量部に対する第二油性成分の配合量が40〜150質量部である外用クリーム製剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、外用クリーム製剤に関する。
従来、抗真菌薬を有効成分とする外用クリーム製剤は抗真菌薬の皮膚角質への浸透性は良好であるが、患部である皮膚角質に貯留することができる時間が十分ではなく、より治療効果を高めるために抗真菌薬を皮膚角質へ長時間貯留させることが望まれていた。
それに対し、特許文献1では、サリチル酸グリコール、クロタミトン、ハッカ油またはメントールの1種以上からなる化合物を含有させることによって、抗真菌薬の皮膚角質への貯留性が高くなることを開示している。
特開平8−20527号公報
しかしながら、抗真菌薬を有効成分とする従来の外用クリーム製剤は、抗真菌薬を有効成分とする他の外用剤よりも浸透性には優れるがその浸透性は十分とはいえず、抗真菌薬を皮膚角質へ長時間貯留させるには至っていない。
そこで、本発明は皮膚角質層内の抗真菌薬の貯留性を高め、治療効果を向上させた外用クリーム製剤を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明の外用クリーム製剤は、油相成分と、有効成分である薬物と、水相成分とを少なくとも含有する外用クリーム製剤であって、油相成分は、常温で固体又は半固体の第一油性成分と、常温で液体の第二油性成分とからなり、外用クリーム製剤を基準とした油相成分の含有量は20質量%以下であり、第一油性成分100質量部に対する第二油性成分の配合量が40〜150質量部であることを特徴とする。
本発明の外用クリーム製剤において、有効成分である薬物は主に第二油性成分に溶解(又は分散)しており、このような第二油性成分に第一油性成分を配合した油相成分が水中で乳化(水中油型(O/W型)の乳化が好ましい。)されてクリーム状を呈している。したがって、外用クリーム全体として薬物が均一に存在し、患部に塗布する際に一定量の薬物を確実に提供できる。すなわち、外用クリーム製剤の薬理効果にばらつきが生じ難く充分な量の薬物を付与することができる。
更に、このように第一油性成分と第二油性成分からなる油相成分は、外用クリーム製剤を基準として20質量%以下の含有量に低減してもクリーム状の態様を形成することができる。すなわち、加える油相成分の含有量を少なくすることができることから、脂溶性の高い薬物の皮膚に対する分配性を高めることができ、更には患部に塗布後(水相が揮発した後)、有効成分である薬物の濃度を高くすることができる。また、油相成分による浸透阻害を受けることも少ないため、有効成分である薬物は皮膚角質内に十分に浸透し、薬理活性を有効に発揮することができる。その結果、薬物の貯留安定性に優れるようになる。
また、このように第一油性成分と第二油性成分の配合量を一定とすれば、液だれがなく、のびが良く、べたつきの少ない使用感に優れた外用クリーム製剤にすることが可能になる。
本発明の外用クリーム剤は薬物として抗真菌薬を含有することが好ましく、抗真菌薬としてはベンジルアミン系化合物が好ましく、ベンジルアミン系化合物のなかでも塩酸ブテナフィンが特に好ましい。抗真菌薬がベンジルアミン系化合物であると、白癬菌に対する抗菌活性が高いうえに、皮膚角質への親和性に優れ、本発明の外用クリーム製剤に好適である。また、このベンジルアミン系化合物が塩酸ブテナフィンであると、油相成分に配合しても、容易に溶解又は分散させることができるため、分散不良等の不具合が起こり難く、患部に塗布した場合の浸透性にも特に優れる。また、薬物として尋常性挫創(アクネ)治療薬を含有させることもできる。貯留安定性に優れることから、尋常性挫創治療薬としてはイブプロフェンピコノールが好ましい。
第一油性成分は、ワセリン、セタノール、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、モノステアリン酸グリセリン及び自己乳化型モノステアリン酸グリセリンからなる群より選ばれる少なくとも一種以上であることが好ましい。第一油性成分がこれらの化合物であると、薬物の薬理効果を阻害することなく、少ない基剤の量でクリーム状とすることが可能となる。また、滑らかでのびが良く、べたつきの少ない外用クリーム製剤とすることができる。
第二油性成分として、炭素数6〜18の脂肪酸のエステル(脂肪酸エステル)を含有することが好ましい。第二油性成分として上記脂肪酸エステルを含有することにより薬物の溶解(又は分散)性が向上する。また、薬理効果を阻害することも少ない。
第二油性成分はまた、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セチル、メチルポリシロキサン及びスクワランからなる群より選ばれる少なくとも一種以上であることが好ましい。これらの化合物は薬物の薬理効果を阻害することも少なく、また上記第一油性成分の配合により、液だれがなく、のびが良く、べたつきの少ない外用クリーム製剤を得ることができる。
本発明の外用クリーム製剤によれば、充分な量の抗真菌薬を患部に均一に付与することができ、更に皮膚角質内への抗真菌薬の吸収性、浸透性にも優れることから、貯留安定性に優れ、治療効果を高めることができる。また、一方でクリーム製剤としての使用感を損ねることなく、液だれがなく、のびが良く、べたつきの少ない外用クリーム製剤を得ることができる。
本発明の好適な実施形態についてさらに詳細に説明する。本発明に係る外用クリーム製剤は、油相成分と有効成分である薬物及び水相成分を含む。ここで、油相成分はクリーム状の態様を形成するための基剤であり、クリーム状であることにより、患部に塗布しやすく薬物の吸収性、浸透性に優れるようになる。
油相成分は常温で固体又は半固体の第一油性成分と、常温で液体の第二油性成分とからなる。常温で固体又は半固体の第一油性成分と常温で液体の第二油性成分とを配合させて使用することによって、少ない油相成分の含有量でクリーム状にすることができる。また、第一油性成分と第二油性成分とを配合させると薬物を均一に溶解(又は分散)することも可能となる。すなわち、本発明に係る第二油性成分は主に薬物を溶解(又は分散)する働きを有し、第一油性成分はそれをクリーム状とする働きを有する。したがって、これら油相成分と水相成分とを配合して乳化し、クリーム状とすることによって、薬物を均一に溶解(又は分散)させることができる。このような構成により外用クリーム製剤を患部に塗布した場合には一定量の薬物が確実に存していることとなり貯留安定性に優れるようになる。
一方、常温で固体又は半固体の第一油性成分のみを用いた場合、クリーム状にすることが困難となり、薬物の浸透を阻害する可能性も高くなる。また、常温で液体の第二油性成分を用いた場合、患部に塗布したとしても水相成分との乳化状態が悪く分離を引き起こしたり、患部から流れ落ちてしまい貯留安定性に劣る。
第一油性成分と第二油性成分からなる油相成分は外用クリーム製剤全体の20質量%以下であればよい。本発明においては第一油性成分と第二油性成分を配合するため、油相成分を外用クリーム製剤全体の20質量%以下に低減してもクリーム状の態様を形成することが可能である。このように油相成分の含有量を少なくすることができれば、患部に塗布した場合、有効成分である薬物が油相成分による浸透阻害を受けることなく皮膚角質内に十分に浸透し、薬理活性を有効に発揮することができる。また、患部に塗布した場合に充分な量の薬物を付与することができ貯留安定性に優れる。すなわち、治療効果を高めることができる。なお、油相成分は外用クリーム製剤全体の12〜18質量%が好ましい。
第一油性成分100質量部に対する第二油性成分の配合量は40〜150質量部である。第一油性成分100質量部に対する第二油性成分の配合量が40質量部未満であると、クリーム自体に滑らかさがなく、のびが悪く、べたつきが生じる。一方、第一油性成分100質量部に対する第二油性成分の配合量が150質量部を超えると、クリーム状とした後に長期間保管した場合、油相成分と水相成分とが分離する場合があり、外用クリーム製剤としての粘度も不十分で液だれが生じる虞がある。更に好ましくは第一油性成分100質量部に対する第二油性成分の配合量が50〜100質量部のときである。
有効成分である薬物としては、表在性真菌症において真菌の増殖を阻止又は死滅させる効果を有する、抗真菌薬が好ましい。抗真菌薬としては、ブテナフィン等のベンジルアミン系化合物、ビフォナゾール等のイミダゾール系化合物、テルビナフィン等のアリルアミン系化合物等が挙げられ、中でも角質との親和性が高い塩酸ブテナフィンが好ましい。薬物としてはまた、尋常性挫創(アクネ)治療薬を用いることができる。尋常性挫創治療薬としてイブプロフェンピコノールを用いると貯留安定性に優れるようになり好適である。
常温で固体又は半固体の第一油性成分としては、薬物と配合した第二油性成分をクリーム状にできるものであればよい。具体的には、ワセリン、ワックス等の炭化水素類、ステアリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸等の脂肪酸類又はこれらのエステル、モノステアリン酸グリセリン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン等の脂肪族グリセライド類、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル等のエーテル化合物類が挙げられる。
これらの中でもワセリン、セタノール、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、モノステアリン酸グリセリン及び自己乳化型モノステアリン酸グリセリンを使用することが好ましい。
これらの化合物は1種で使用しても、2種以上配合して使用してもよい。特に、2種以上配合して使用するのが好ましい。1種のみでも所望のクリーム状を得ることができるが、2種以上配合して使用すると、得られるクリームの性能(例えば、のび、べたつき等)を高めることができる。更に、化合物が炭化水素類、高級アルコール類及び脂肪酸類の群より選ばれる1種以上と、エーテル化合物類及び脂肪族グリセライド類の群より選ばれる1種以上を配合することが好ましい。これらの組合せであると炭化水素類、高級アルコール類又は脂肪酸類の親油性基剤を構成すると共にクリーム製剤の稠度を高めるという特徴、及びエーテル化合物類又は脂肪族グリセライド類の有する界面活性能により、効果的に水中油型(O/W型)の乳化をなし得るという特徴を生かすことができ、使用感に優れる外用クリーム製剤を得ることができる。
常温で液体の第二油性成分は、薬物の溶解(又は分散)性に優れ第一油性成分と配合することによりクリーム状となるものであればよい。具体的には、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチドデシル、セバシン酸ジエチル、2−エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸イソプロピル、中鎖脂肪酸トリグリセライド等の脂肪酸エステル類、流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素類、オレイルアルコール、オクチルドデカノール、ベンジルアルコール等のアルコール類、メチルポリシロキサン等のシリコーン類が挙げられる。これらの化合物は1種で使用しても2種以上配合して使用してもよい。
これらの中でも炭素数6〜18の脂肪酸のエステルを含むことが好ましい。このような脂肪酸エステルを用いることにより、薬物を容易に溶解(又は分散)することができ、作業性にも優れるようになる。また、薬理効果を阻害することも少ない。
常温で液体の第二油性成分は、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セチル、メチルポリシロキサン及びスクワランからなる群より選ばれる少なくとも一種以上であることが好ましい。このような第二油性成分を用いることにより、薬物の薬理効果を阻害することなく、上記第一油性成分に配合した場合、液だれがなく、のびが良く、べたつきの少ない外用クリーム製剤を得ることができる。
本発明に係る外用クリーム製剤の粘度は、3000〜25000cpsが好ましい。3000cps未満となると乳液状となり患部への付着性が不足し、25000cpsを超えるとのびやべたつきが悪くなる。
本発明に係る外用クリーム製剤は、例えば、薬物を溶解(又は分散)した油相成分及び水相成分を80℃に加熱し、撹拌しながら乳化後、室温まで撹拌冷却することによって製造することができる。
なお、外用クリーム製剤には、製剤上の必要性から溶解剤、保湿剤、pH調整剤、キレート剤、抗酸化剤、防腐剤、保存剤、香料等の製剤上許容されうる添加剤を配合させることができる。
以下、本発明の好適な実施例についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
以下の方法により、角質貯留性抗真菌製剤Aを作製した。
薬物である塩酸ブテナフィン1.0gに第二油性成分であるメチルポリシロキサン(シリコーン類)1.0g、ミリスチン酸イソプロピル(脂肪酸エステル類)5.0gを加え撹拌して塩酸ブテナフィンを溶解/分散させた。次いで、得られた溶液に第一油性成分であるセタノール(高級アルコール類)3.5g、ステアリルアルコール(高級アルコール類)3.5g、ステアリン酸(脂肪酸類)0.5g、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル(エーテル化合物類)2.0g、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン(脂肪族グリセライド類)4.0gを加え加熱溶解させた。次いで、調整剤としてタルク7.0g、1,3−ブチレングリコール5.0g、ジエタノールアミン0.3g、メチルパラベン0.2gを加え、精製水で全量を100質量部とし、80℃で撹拌しながらクリーム状とすることで粘度18000cpsの外用クリーム製剤Aとした。
なお、油相成分の配合量は、外用クリーム製剤A全体の19.5質量%であった。また、第一油性成分100質量部に対する第二油性成分の配合量は44質量部であった。
[実施例2]
以下の方法により、外用クリーム製剤Bを作製した。
薬物である塩酸ブテナフィン1.0gに第二油性成分であるメチルポリシロキサン(シリコーン類)1.0g、ミリスチン酸イソプロピル(脂肪族エステル類)5.0gを加え撹拌して塩酸ブテナフィンを溶解/分散させた。次いで、得られた溶液に第一油性成分であるセタノール(高級アルコール類)2.0g、ステアリルアルコール(高級アルコール類)2.0g、ステアリン酸(脂肪酸類)1.0g、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル(エーテル化合物類)2.0g、モノステアリン酸グリセリン(脂肪族グリセライド類)4.0gを加え加熱溶解させた。次いで、調整剤としてジエタノールアミン0.3g、メチルパラベン0.2gを加え、精製水で全量を100質量部とし、80℃で撹拌しながらクリーム状とすることで粘度15000cpsの外用クリーム製剤Bとした。
なお、油相成分の配合量は、外用クリーム製剤B全体の17.0質量%であった。また、第一油性成分100質量部に対する第二油性成分の配合量は55質量部であった。
[実施例3]
以下の方法により、外用クリーム製剤Cを作製した。
薬物である塩酸ブテナフィン1.0gに第二油性成分であるミリスチン酸イソプロピル(脂肪族エステル類)5.0g、2−エチルヘキサン酸セチル(脂肪族エステル類)3.0gを加え撹拌して塩酸ブテナフィンを溶解/分散させた。次いで、得られた溶液に第一油性成分であるセタノール(高級アルコール類)3.0g、ステアリルアルコール(高級アルコール類)3.0g、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル(エーテル化合物類)2.0g、モノステアリン酸グリセリン(脂肪族グリセライド類)4.0gを加え加熱溶解させた。次いで、調整剤としてジエタノールアミン0.3g、メチルパラベン0.2g、ジブチルヒドロキシトルエン0.2g、フェノキシエタノール0.5gを加え、精製水で全量を100質量部とし、80℃で撹拌しながらクリーム状とすることで粘度13000cpsの外用クリーム製剤Cとした。
なお、油相成分の配合量は、外用クリーム製剤C全体の20.0質量%であった。また、第一油性成分100質量部に対する第二油性成分の配合量は67質量部であった。
[実施例4]
以下の方法により、外用クリーム製剤Dを作製した。
薬物である塩酸ブテナフィン1.0gに第二油性成分であるミリスチン酸イソプロピル(脂肪族エステル類)8.0g、2−エチルヘキサン酸セチル(脂肪族エステル類)3.0gを加え撹拌して塩酸ブテナフィンを溶解/分散させた。次いで、得られた溶液に第一油性成分であるベヘニルアルコール(高級アルコール類)1.0g、ステアリルアルコール(高級アルコール類)1.0g、ステアリン酸(脂肪酸類)1.0g、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル(エーテル化合物類)2.0g、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン(脂肪族グリセライド類)4.0gを加え加熱溶解させた。次いで、調整剤としてマクロコール5.0g、ジエタノールアミン0.3g、メチルパラベン0.2g、イソプロピルメチルフェノール0.1gを加え、精製水で全量を100質量部とし、80℃で撹拌しながらクリーム状とすることで粘度11000cpsの外用クリーム製剤Dとした。
なお、油相成分の配合量は、外用クリーム製剤D全体の20.0質量%であった。また、第一油性成分100質量部に対する第二油性成分の配合量は122質量部であった。
[比較例1]
以下の方法により、外用クリーム製剤Eを作製した。
薬物である塩酸ブテナフィン1.0gに第二油性成分であるミリスチン酸イソプロピル(脂肪族エステル類)5.0g、スクワラン(炭化水素類)5.0gを加え撹拌して塩酸ブテナフィンを溶解/分散させた。次いで、得られた溶液に第一油性成分である白色ワセリン(炭化水素類)4.0g、セタノール(高級アルコール類)2.5g、ステアリルアルコール(高級アルコール類)2.5g、ステアリン酸(脂肪酸類)4.0g、ポリオキシエチレンセチルエーテル(エーテル化合物類)2.0g、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン(脂肪族グリセライド類)5.0gを加え加熱溶解させた。次いで、調整剤としてグリセリン5.0g、ジエタノールアミン0.3g、メチルパラベン0.2gを加え、精製水で全量を100質量部とし、80℃で撹拌しながらクリーム状とすることで粘度20000cpsの外用クリーム製剤Eとした。
なお、油相成分の配合量は、外用クリーム製剤E全体の30.0質量%であった。また、第一油性成分100質量部に対する第二油性成分の配合量は50質量部であった。
[比較例2]
以下の方法により、外用クリーム製剤Fを作製した。
薬物である塩酸ブテナフィン1.0gに第二油性成分であるメチルポリシロキサン(シリコーン類)1.0g、ミリスチン酸イソプロピル(脂肪族エステル類)10.0g、ミリスチン酸オクチルドデシル(脂肪酸エステル類)5.0gを加え撹拌して塩酸ブテナフィンを溶解/分散させた。次いで、得られた溶液に第一油性成分であるセタノール(高級アルコール類)2.0g、ステアリルアルコール(高級アルコール類)2.0g、ステアリン酸(脂肪酸類)1.0g、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル(エーテル化合物類)2.0g、モノステアリン酸グリセリン(脂肪族グリセライド類)4.0gを加え加熱溶解させた。次いで、調整剤としてジエタノールアミン0.3g、メチルパラベン0.2gを加え、精製水で全量を100質量部とし、80℃で撹拌しながらクリーム状とすることで粘度13000cpsの外用クリーム製剤Fとした。
なお、油相成分の配合量は、外用クリーム製剤F全体の27.0質量%であった。また、第一油性成分100質量部に対する第二油性成分の配合量は145質量部であった。
[比較例3]
以下の方法により、外用クリーム製剤Gを作製した。
薬物である塩酸ブテナフィン1.0gに第二油性成分であるメチルポリシロキサン(シリコーン類)1.0g、ミリスチン酸イソプロピル(脂肪酸エステル類)3.0gを加え撹拌して塩酸ブテナフィンを溶解/分散させた。次いで、得られた溶液に第一油性成分であるセタノール(高級アルコール類)3.0g、ステアリルアルコール(高級アルコール類)3.0g、ステアリン酸(脂肪酸類)1.0g、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル(エーテル化合物類)2.0g、モノステアリン酸グリセリン(脂肪族グリセライド類)4.0gを加え加熱溶解させた。次いで、調整剤としてジエタノールアミン0.3g、メチルパラベン0.2gを加え、精製水で全量を100質量部とし、80℃で撹拌しながらクリーム状とすることで外用クリーム製剤Gとした。なお、粘度は高すぎて測定不能であった。
なお、油相成分の配合量は、外用クリーム製剤G全体の17.0質量%であった。また、第一油性成分100質量部に対する第二油性成分の配合量は31質量部であった。
[比較例4]
以下の方法により、外用クリーム製剤Hを作製した。
薬物である塩酸ブテナフィン1.0gに第二油性成分であるメチルポリシロキサン(シリコーン類)1.0g、ミリスチン酸イソプロピル(脂肪酸エステル類)10.0gを加え撹拌して塩酸ブテナフィンを溶解/分散させた。次いで、得られた溶液に第一油性成分であるセタノール(高級アルコール類)1.0g、ステアリルアルコール(高級アルコール類)1.0g、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル(エーテル化合物類)2.0g、モノステアリン酸グリセリン(脂肪族グリセライド類)2.0gを加え加熱溶解させた。次いで、調整剤としてジエタノールアミン0.3g、メチルパラベン0.2gを加え、精製水で全量を100質量部とし、80℃で撹拌しながらクリーム状とすることで粘度1000cpsの外用クリーム製剤Hとした。
なお、油相成分の配合量は、外用クリーム製剤H全体の17.0質量%であった。また、第一油性成分100質量部に対する第二油性成分の配合量は183質量部であった。
[試験例1]
外用クリーム製剤のブテナフィン皮膚角質内貯留性試験を下記方法に従って行った。
上記方法で得られた外用クリーム製剤A、B、E、Fを被験者の背中に65μg塗布し、4時間経過後及び6時間経過後に外用クリーム製剤A、B、E、Fを除去し皮膚角質を採取した。この採取した皮膚角質を粘着テープを用いて同一部位を20回ストリッピングすることによりブテナフィン皮膚角質内貯留量を測定した。得られた結果を表1及び図1に示す。
Figure 2005239678
[試験例2]
官能試験を下記方法に従って行った。
無作為に選んだ20名の対象者に上記方法で得られた外用クリーム製剤B、Eを使用してもらい使用感についてアンケートを行った。
アンケートは「のびの良さ」「バニッシングの良さ」「乾きの速さ」「べたつきの少なさ」「全体の好み」の5項目とし、評価方法は、(1)外用クリーム製剤Bが優れる(2)外用クリーム製剤Bと外用クリーム製剤Eは同程度である(3)外用クリーム製剤Eが優れる、とした。得られた結果を表2に示す。
Figure 2005239678
[試験例3]
外用クリーム製剤A〜Hの使用感について評価した。得られた結果を表3に示す。
Figure 2005239678
以上より、実施例1〜4の外用クリーム製剤は一定量の第一油性成分と第二油性成分を使用することによって貯留安定性やクリーム製剤としての使用感に優れる。特に実施例1、2の外用クリーム製剤A、Bを使用すると4時間、6時間後であっても貯留安定性に優れる。一方、本発明に属さない従来の比較例1、2は貯留安定性が得られず、比較例3、4は使用感に劣る。
試験例1のブテナフィン皮膚角質内貯留量試験の結果を示す図である。

Claims (10)

  1. 油相成分と、有効成分である薬物と、水相成分とを少なくとも含有する外用クリーム製剤であって、
    前記油相成分は、常温で固体又は半固体の第一油性成分と、常温で液体の第二油性成分とからなり、
    前記外用クリーム製剤を基準とした前記油相成分の含有量は20質量%以下であり、前記第一油性成分100質量部に対する前記第二油性成分の配合量が40〜150質量部であることを特徴とする外用クリーム製剤。
  2. 水中油型に乳化されている請求項1記載の外用クリーム剤。
  3. 前記薬物として抗真菌薬を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の外用クリーム製剤。
  4. 前記抗真菌薬がベンジルアミン系化合物であることを特徴とする請求項3記載の外用クリーム製剤。
  5. 前記ベンジルアミン系化合物が塩酸ブテナフィンであることを特徴とする請求項4記載の外用クリーム製剤。
  6. 前記薬物として尋常性挫創治療薬を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の外用クリーム剤。
  7. 前記尋常性挫創治療薬は、イブプロフェンピコノールである請求項6記載の外用クリーム剤。
  8. 前記第一油性成分がワセリン、セタノール、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、モノステアリン酸グリセリン及び自己乳化型モノステアリン酸グリセリンからなる群より選ばれる少なくとも一種以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の外用クリーム製剤。
  9. 前記第二油性成分が炭素数6〜18の脂肪酸のエステルを含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の外用クリーム製剤。
  10. 前記第二油性成分がアジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セチル、メチルポリシロキサン及びスクワランからなる群より選ばれる少なくとも一種以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の外用クリーム製剤。
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