JP2005238421A - ロボット、インピーダンス制御ロボットシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】人間の腕を拘束することなく、しかも、その腕の不自然な動きや滑り落ちを防止して動作を補助できるようなロボットおよびインピーダンス制御ロボットシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】アーム先端10aの近傍に設けられ人間の腕を載置するための載置部材11dと、アーム先端10aと載置部材11dとの相対変位を検出する変位検出センサ12と、載置部材11dを介して人間の腕から作用する外力を検出する力覚センサ13とを備え、変位検出センサ12及び力覚センサ13からの出力値を用いて各アーム10を駆動するロボット1において、腕の載置される載置部材11dの長手方向(y方向)に対して垂直な左右方向(x方向)への回動を規制して載置部材11dの変位を許容する変位機構11を設けるようにする。
【選択図】 図2
【解決手段】アーム先端10aの近傍に設けられ人間の腕を載置するための載置部材11dと、アーム先端10aと載置部材11dとの相対変位を検出する変位検出センサ12と、載置部材11dを介して人間の腕から作用する外力を検出する力覚センサ13とを備え、変位検出センサ12及び力覚センサ13からの出力値を用いて各アーム10を駆動するロボット1において、腕の載置される載置部材11dの長手方向(y方向)に対して垂直な左右方向(x方向)への回動を規制して載置部材11dの変位を許容する変位機構11を設けるようにする。
【選択図】 図2
Description
本発明は、インピーダンス制御によって駆動されるロボットの機構に関するもので、より詳しくは、例えば、非力な人間の腕を支持してその動きを補助できるようにしたロボットの機構に関するものである。
人間との協働作業に好適に使用されるロボットの制御としてインピーダンス制御なる制御方法が知られている。このインピーダンス制御方法については、例えば、下記の特許文献1に記載されるようなものが存在する。
この特許文献1に記載されているインピーダンス制御は、ロボットのアームの動きに硬さや柔らかさを持たせるようにしたもので、FHをロボットアームの先端に作用する外力、MRをインピーダンス特性における慣性係数、DRをインピーダンス特性における粘性係数、KRをインピーダンス特性における剛性係数(MR、DR、KRは3×3行列)、pR、pR'、pR"(pR、pR'、pR"は3×1行列)をそれぞれ算出すべきロボットアームの先端の位置、速度、加速度とした場合、
MRpR"+DRpR'+KRpR =FH (式1)
なる関係式によって制御させるものである。なお、ここで外力FHはロボットアームの先端に設けられた力覚センサによって検出されるものであり、また、慣性係数MR、粘性係数DR、剛性係数KRはパーソナルコンピュータなどのインピーダンス制御装置によってあらかじめ設定されているものである。そして、この関係式によってロボットアームの先端の位置pR、速度pR'、加速度pR"を算出し、この算出された位置pRにロボットアームの先端が位置するように、サーボドライバを介してアクチュエータへ速度pR'に関する信号を出力するようにしたものである。
なる関係式によって制御させるものである。なお、ここで外力FHはロボットアームの先端に設けられた力覚センサによって検出されるものであり、また、慣性係数MR、粘性係数DR、剛性係数KRはパーソナルコンピュータなどのインピーダンス制御装置によってあらかじめ設定されているものである。そして、この関係式によってロボットアームの先端の位置pR、速度pR'、加速度pR"を算出し、この算出された位置pRにロボットアームの先端が位置するように、サーボドライバを介してアクチュエータへ速度pR'に関する信号を出力するようにしたものである。
ところで、このようなインピーダンス制御では、力覚センサによって検出された外力FHのみを入力値としているため、例えば、非力な人間の腕の動きを補助するような介護用ロボットには不向きである。すなわち、非力な人間には通常ロボットの力覚センサで検出できるたけの大きな力を備えておらず、また、人間の小さな力に対応させて力覚センサで検出しうる力の閾値を小さくすれば、人間の腕に震えが生じたような場合や、外部からノイズが入ってしまったような場合、これに敏感に反応してロボットが不自然に動いてしまう。このため、従来のインピーダンス制御では、使用状態に対応して力覚センサの閾値を設定するのが非常に困難であった。
このため、本発明者は先の特許出願(特許文献2)において、人間の腕の変位および外力を入力値としてロボットを駆動できるようにしたシステムを提案している。この発明では、エンドエフェクタの先端に回動可能なスティックと、そのスティックの先端に取り付けたチャネル部材などを備え、チャネル部材の上に載置された腕の変位をそのスティックの変位センサで検出するとともに、チャネル部材に作用する外力を力覚センサで検知してロボットをインピーダンス制御するようにしたものである。
特開2001―038664号公報
特願2003―157047号
ところで、このように腕の変位を検出できるようにする場合、腕を載置する部分が身体の外向き方向へ回転してしまうと、腕が不自然に捻れてしまう。そして、この捻れを防止しようと不要な力を入れてしまい、その結果、その力が検出されてロボットが不用意に動いてしまうという問題があった。また、同様に、腕を載置する部分が、身体の外向きだけでなく内向きにも自由に回転してしまうと、腕がその部材から滑り落ちてしまい、変位が振り切れた状態でロボットが動作してしまうという問題があった。このような滑り落ちを防止するためには、ベルトで腕を固定するようにすることも考えられるが、このようにすると、被介護者に拘束による不安感を生じさせてしまうばかりでなく、ベルトの取り外しに第三者の協力が必要になって使い勝手の悪いものになってしまう。
そこで、本発明は、上記課題に着目してなされたもので、人間の腕を拘束することなく、しかも、その腕の不自然な動きや滑り落ちを防止して動作を補助できるようなロボットおよびインピーダンス制御ロボットシステムを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、アーム先端の近傍に設けられ人間の腕を載置するための載置部材と、アーム先端と載置部材との相対変位を検出する変位検出センサと、載置部材を介して人間の腕から作用する外力を検出する力覚センサとを備え、前記変位検出センサ及び力覚センサからの出力値を用いて各アームを駆動するロボットであって、前記腕の載置される載置部材の長手方向に対して垂直な左右方向への回動を規制して載置部材の変位を許容する変位機構を設けるようにする。
このように構成すれば、腕の身体の外向きへの回転を規制することによって腕の不自然な捻りを防止することができ、また、腕の滑り落ちを防止することによって、より安全に人間の動きの補助を行うことができるようになる。
また、このような変位機構として、腕の載置される載置部材の長手方向に対して垂直な左右方向への載置部材の水平移動を許容するパラレルリンク機構を用いる。
このように構成すれば、載置部材が常に水平状態に保たれるため、載置部材から腕が滑り落ちてしまうというようなことがなくなる。また、滑り落ちの心配がないことから、使用者の不安感を取り除き、無駄な力を入れさせないことにより不用意なロボットの動きを防止することができる。
更に、このような変位機構として腕の載置される載置部材の長手方向に対する傾動を許容する機構を用いる。
このように構成すれば、例えば、食卓上の食事を掴む場合などのような腕の先端を下向きに傾ける動作を許容することができ、また、その掴んだ食事を口元に運ぶ場合などのような腕の先端を上向きに傾ける動作などを許容することができる。
加えて、このような変位機構として、腕の載置される載置部材の長手方向に対して垂直な上下方向を軸とした載置部材の回転を許容する機構を用いる。
このように構成すれば、例えば、椅子に座った状態で机上の横方向に置かれている物を取るような肘を中心とした腕の回転運動を許容することができ、より自然な腕の動きを許容することができるようになる。
また、このような変位機構の動きを許容するに際しては、腕の載置される載置部材の変位量を規制する変位量規制部を設けるようにする。
このように構成すれば、載置部材の変位量を小さく抑えることができ、急激に大きな変位量が入力されることによってロボットの急激に動いてしまうようなことを防止することができるようになる。
また、このような変位機構の内側に変位検出センサを設けるとともに、この変位機構とアーム先端との間に力覚センサを設ける。
このように構成すれば、腕の動きを変位検出センサで検出することができるとともに、変位機構の下側に設けられた力覚センサによって集中した外力を検出することができるようになる。
また、このような載置部材として、人間の腕を上から載置した状態でその上方から腕を拘束しない形状で構成する。
このように構成すれば、載置部材の上側が開放されているため、自由に腕を取り外すことができ、使用者の不安感を払拭させることができるようになるとともに、腕をベルトで拘束する場合などのような第三者の協力を不要なものにすることができるようになる。
そして、好ましくは、このようにロボットのアームを駆動する場合、変位検出センサ及び力覚センサの出力値を用いて各アームをインピーダンス制御する。
このように構成すれば、人間との協働作業に適した滑らかな動きを実現することができる。すなわち、人間の柔らかい動きに対応してアームの動きに滑らかさを持たせることができ、また、人間の硬い動きに対応してアームの動きに硬さを持たせるようにすることができるようになる。
本発明によれば、アーム先端の近傍に設けられ人間の腕を載置するための載置部材と、アーム先端と載置部材との相対変位を検出する変位検出センサと、載置部材を介して人間の腕から作用する外力を検出する力覚センサとを備え、前記変位検出センサ及び力覚センサからの出力値を用いて各アームを駆動するロボットであって、前記腕の載置される載置部材の長手方向に対して垂直な左右方向への回動を規制して載置部材の変位を許容する変位機構を設けるようにしたので、腕の外向きへの回転を規制することによって腕の不自然な捻りを防止することができ、また、腕の滑り落ちを防止することによって安全に人間の動きの補助を行うことができるようになる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態におけるロボット1およびインピーダンス制御装置2から成るロボットシステム100を示したものである。また、図2はそのロボット1のアーム先端10aに設けられる変位機構11などを示したものであり、図3はその変位機構11の正面図、図4は側面図、図5は上面図とそれぞれにおける変位状態(破線)を示したものである。また、図6および図7はインピーダンス制御のブロック図および制御線図を示したものである。
このロボット1は、図1に示すように、複数の関節によって接続された複数のアーム10と、図示しないアクチュエータとを備えてなるもので、更に、このアーム10の先端10aに外部環境からの外力を検出する力覚センサ13及び外部環境とアーム先端10aとの相対変位を検出する変位検出センサ12を具備してなる変位機構11を設ける。
この変位機構11は、図2などに詳しく示すように、人間の肘から手首までの上腕部分を載置するための載置部材11dを有する載置台11aと、支軸112cを介してアーム先端10aに取り付けられるベース部材11cと、これら載置台11aおよびベース部材11cを連結する連結部材11bとを具備してなる。そして、図3に示すように、この載置台11a、連結部材11b、ベース部材11cによってパラレルリンク機構を構成し、載置台11aおよび載置部材11dを長手方向に対して左右に平行移動できるようにしている。
この載置台11aと載置部材11dとは溶着などによって回動不能に取り付けられ、人間の腕と載置部材11dとの摩擦によって一体として変位できるように構成されている。この載置部材11dはチャネル状に構成され、人間の上腕部分をベルトなどで拘束することなく上方を開放して自由に腕を載置できるようにしている。
ベース部材11cは、この載置台11aに対向した位置に凹状に構成して設けられる。一方、連結部材11bは線状に構成され、載置台11aとベース部材11cとに跨って設けられる。この連結部材11bの両端には受け部110bが設けられ、ベース部材11cの左右側面に設けられた球状のボール部111cおよび載置台11aの左右両側面に設けられた球状のボール部111aと嵌合することによって回動可能に載置台11aとベース部材11cとを連結する。そして、このように連結部分をボール部111c、111aと受け部11bによって構成することにより、図3の破線で示すように長手方向に垂直な左右方向への載置台11aの平行移動を許容するとともに、図4の破線で示すように載置台11aの長手方向に対する傾動を許容する。また、図5の破線で示すように置台11aの長手方向に垂直な上下方向を軸(鉛直軸)とした回転を許容するようにしている。
そして、このように構成された変位機構11の内部には、変位検出センサ12が設けられ、また、その変位機構11の下方には力覚センサ13が取り付けられる。
この変位検出センサ12は、棒状のスティック12aと、このスティック12aの傾動角度を検出しうる図示しないエンコーダをケーシング12cの内部に具備してなるもので、このベース部材11c上に固着して取り付けられる。この変位センサ12のスティック12aは、常に垂直姿勢を維持するようにケーシング内の機械式のバネ(バネ係数Ks)によって支えられ、球状に構成された先端部12bを載置台11aの裏側の受け部110aに回動可能に取り付けて設けられる。そして、載置台11aの変位に伴ってそのスティック12aを傾動させ、載置台11aの変位を図2に示すx方向、y方向、z方向に検出する。このスティック12aの変位は、ケーシング12cに設けられた窓部12dおよび内部の機械式のバネによってその回動範囲が規制され、これにより載置台11aおよび載置部材11dの変位量が規制される。
一方、力覚センサ13は、ベース部材11cの支軸112cに取り付けうる円柱状のものが用いられ、アーム先端10aとベース部材11cとの間に挟み込まれるようにして取り付けられる。この力覚センサ13は、外部環境のx方向、y方向、z方向の外力、および、x軸回り、y軸回り、z軸回りの外力(トルク)を検出する。
一方、インピーダンス制御装置2は、パーソナルコンピュータやサーボドライバなどを具備してなるもので、内蔵するCPUやメモリ、およびキーボードなどの入力手段などを用いて、図6に示す変位検出手段20、外力検出手段21、パラメータ設定手段22、演算手段23、制御手段24を機能させる。
このうち変位検出手段20は、変位機構11の内側に設けられた変位検出センサ12からの信号に基づいて載置部材11dの下方に連結されたスティック12aの先端部12bの座標位置を検出する。この検出は、あらかじめサンプリング時間を設定し、このサンプル時間毎に変位検出センサ12のエンコーダの変位角度を読み出すことによって行う。そして、これによりスティック先端部12bの座標pR0
pR0=RLs+p0 (式2)
を算出する。なお、ここでLsは初期姿勢におけるスティック先端のベクトルであり、Rは回転変換行列(3×3行列)である。また、p0はアーム先端10aにおけるベクトルである。
pR0=RLs+p0 (式2)
を算出する。なお、ここでLsは初期姿勢におけるスティック先端のベクトルであり、Rは回転変換行列(3×3行列)である。また、p0はアーム先端10aにおけるベクトルである。
外力検出手段21は、アーム先端10aに設けられた力覚センサ13からの入力信号に基づいて外部環境の外力を検出する。この外力の検出についても同様に、あらかじめサンプリング時間を設定し、このサンプリング時間毎に力覚センサ13の信号を読み出して、x軸方向、y軸方向、z軸方向の外力FHi(i=x、y、z)を検出する。この力覚センサ13で検出できる外力の閾値は、ノイズの影響によるロボット1の誤動作を防止できる程度の大きさに設定される。
パラメータ設定手段22は、インピーダンス制御に用いられる慣性係数MR、粘性係数DR、剛性係数KR(MR、DR、KRは3×3行列)のパラメータを設定するもので、ロボットの手先の運動としてより適した値になるように設計者によって設定される。
演算手段23は、変位検出手段20によって検出されたスティック先端部12bの座標位置pR0および外力検出手段21によって検出された外力FH を入力値とし、また、パラメータ設定手段22によって設定された慣性係数MR、粘性係数DR、剛性係数KRを用いてアーム先端10aの位置pR、速度pR'、加速度pR"を演算する。この演算は、インピーダンス特性の微分方程式、
MRpR"+DRpR'+KR (pR−pR0)=FH (式3)
を用いて行われる。
MRpR"+DRpR'+KR (pR−pR0)=FH (式3)
を用いて行われる。
そして、この(式3)を解くに際しては、まずロボット1の関節角度などからアーム先端10aの位置pRを演算し、この(式3)を
pR"={FH−DRpR'−KR (pR−pR0)}/MR (式4)
の形に書き換え、さらにルンゲクッタ法などの数値積分によりpR'を求める。この際、ロボット1の動作の初期状態では速度pR'、加速度pR"はゼロとなっているので、微少時間ごとに数値積分によって指令速度を求めることができる。
pR"={FH−DRpR'−KR (pR−pR0)}/MR (式4)
の形に書き換え、さらにルンゲクッタ法などの数値積分によりpR'を求める。この際、ロボット1の動作の初期状態では速度pR'、加速度pR"はゼロとなっているので、微少時間ごとに数値積分によって指令速度を求めることができる。
制御手段24は、このように算出された速度pR'に関する信号をサーボドライバを介してアクチュエータに出力し、フェードバック制御によってこの算出された位置pRにアーム先端10aを移動させるように制御する。
次に、ロボット1の制御方法について図7の制御線図を用いて説明する。
まず、ロボット1を制御するに際して、あらかじめ、パーソナルコンピュータの入力手段などを用いてインピーダンス制御の際の慣性係数MR、粘性係数DR、弾性係数KRを設定しておく。そして、この状態で載置部材11に人間の腕を載置し、パーソナルコンピュータからの指令によって、サンプリング時間毎に変位検出センサ12の変位値および力覚センサ13の外力を検出する。そして、これらの変位値および外力を入力値とし、(式4)用いて、アーム先端10aの位置pR、速度pR'、加速度pR"を算出する。そして、この算出された速度pR'をサーボドライバを介してアクチュエータに出力し、アーム先端10aの位置をその算出された位置pRに移動させるようフィードバック制御する。この制御においては、インピーダンス特性の微分方程式を用いているため、(pR−pR0)の項がゼロに近づくようにアーム先端10aの位置が移動する。すなわち、スティック12aが常に起立した状態となるように人間の腕に追従してアーム10が動く。
このように本実施形態によれば、アーム先端10aの近傍に設けられ人間の腕を載置するための載置部材11dと、アーム先端10aと載置部材11dとの相対変位を検出する変位検出センサ12と、載置部材11dを介して人間の腕から作用する外力を検出する力覚センサ13とを備え、変位検出センサ12及び力覚センサ13からの出力値を用いて各アーム10を駆動するロボット1において、腕の載置される載置部材11dの長手方向(y方向)に対して垂直な左右方向(x方向)への回動を規制して載置部材11dの変位を許容する変位機構11を設けるようにしたので、腕の身体外向きの回転を規制することができ、腕の不自然な捻りなどを防止することができるようになる。また、腕の滑り落ちを防止することができるため、より安全に人間の腕の動きを補助することができるようになる。
また、このような変位機構11として、図3に示すように腕の載置される載置部材11dの長手方向(y方向)に対して垂直な左右方向(x方向)への水平移動を許容するパラレルリンク機構を用いるようにしたので、載置部材11dを常に水平な状態に保つことができ、載置部材11dに載置された腕の滑り落ちなどを防止することができる。また、このように水平状態を保つようにできることから、使用者に滑り落ちを防止するための無駄な力を入れさせることがなくなり、無駄な力によるアーム10の不自然な動きを防止することができるようになる。
さらに、このような変位機構11として、図4に示すように腕の載置される載置部材11dの長手方向(y方向)に対する傾動を許容するようにしたので、例えば、卓上の食事を掴む動作の補助を行うなどのような場合に、腕の先端を下方に傾けるなどの動作を行わせることができ、また、その掴んだ食事を口元に運ぶ動作を補助する場合は、その腕の先端を上方へ傾けるなどの動作を行わせるようにすることができる。
加えて、変位機構11として、図5などに示すように腕の載置される載置部材11dの長手方向(y方向)に対して垂直な上下方向(z方向)を軸とした載置部材11dの回転を許容するようにしたので、例えば、椅子に座った状態で机上の横に置かれている物を取るような動作を行う場合、肘を中心とした腕の回動を許容することができるようになる。
また、変位検出センサ12の窓部12dによってスティック12aの回動角度が規制され、これにより載置部材11dの長手方向(y方向)に対して垂直な左右方向(x方向)以外への大きな変位を規制できるようにしたので、急に大きな変位量が入力されることによるロボット1の急激な動きを防止することができるようになる。
また、変位機構11dの内側に変位検出センサ12を設けるとともに、変位機構11とアーム先端10aとの間に力覚センサ13を設けるようにしたので、腕の動きを変位検出センサ12で検出することができるとともに、変位機構11の下側に設けられた力覚センサ13によって集中した外力を検出することができるようになる。
また、載置部材11dとして、人間の腕を上から載置した状態でその上方から腕の動きを拘束しないようなチャネル状に構成したので、載置部材11dの上側が開放されて自由な動きを許容することができる。これにより、使用者の不安を払拭させることができるとともに、ベルトを使用しないことから第三者の協力などが不要となる。
そして、このようにロボット1のアーム10を駆動する場合、変位検出センサ12及び力覚センサ13の出力値を用いて各アーム10をインピーダンス制御するようにしたので、人間との協働作業に適した滑らかな動きを実現することができる。すなわち、人間の柔らかい動きに対応してアームの動きに滑らかさを持たせることができ、また、人間の硬い動きに対応してアームの動きに硬さを持たせるようにすることができるようになる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。
例えば、本実施形態では、例えば、介護用のロボット1として外部環境である人間の腕を支持するような例を挙げて説明したが、これに限らず、インピーダンス制御の入力として外力と変位を好適に使用できるものであれば、どのようなアプリケーションに用いるようにしても良い。
また、上記実施の形態では、線状の連結部材11bを用いてパラレルリンク機構を構成するようにしたが、線状の連結部材11bに限らず、薄板状の連結部材を用いてパラレルリンク機構を構成するようにしても良い。
1・・・ロボット
2・・・インピーダンス制御装置
10・・・アーム
10a・・・アーム先端
11・・・変位機構
11a・・・載置台
11d・・・載置部材
12・・・変位検出センサ
12d・・・窓部
13・・・力覚センサ
100・・・ロボットシステム
2・・・インピーダンス制御装置
10・・・アーム
10a・・・アーム先端
11・・・変位機構
11a・・・載置台
11d・・・載置部材
12・・・変位検出センサ
12d・・・窓部
13・・・力覚センサ
100・・・ロボットシステム
Claims (8)
- アーム先端の近傍に設けられ人間の腕を載置するための載置部材と、アーム先端と載置部材との相対変位を検出する変位検出センサと、載置部材を介して人間の腕から作用する外力を検出する力覚センサとを備え、前記変位検出センサ及び力覚センサからの出力値を用いて各アームを駆動するロボットであって、前記腕の載置される載置部材の長手方向に対して垂直な左右方向への回動を規制して載置部材の変位を許容する変位機構を設けたことを特徴とするロボット。
- 前記変位機構が、腕の載置される載置部材の長手方向に対して垂直な左右方向への載置部材の水平移動を許容するパラレルリンク機構である請求項1に記載のロボット。
- 前記変位機構が、腕の載置される載置部材の長手方向に対する傾動を許容する機構である請求項1に記載のロボット。
- 前記変位機構が、腕の載置される載置部材の長手方向に対して垂直な上下方向を軸とした載置部材の回転を許容する機構である請求項1に記載のロボット。
- 腕の載置される載置部材の変位量を規制する変位量規制部を設けてなるものである請求項1に記載のロボット。
- 前記変位機構の内側に変位検出センサを設けるとともに、前記変位機構とアーム先端との間に力覚センサを設けてなる請求項1に記載のロボット。
- 前記載置部材が、人間の腕を上から載置した状態でその上方から腕を拘束しない形状で構成されるものである請求項1に記載のロボット。
- 更に、前記変位検出センサと力覚センサの出力値を用いて前記アームをインピーダンス制御するインピーダンス制御装置を備えてなることを特徴とする請求項1から7に記載のインピーダンス制御ロボットシステム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004054760A JP2005238421A (ja) | 2004-02-27 | 2004-02-27 | ロボット、インピーダンス制御ロボットシステム |
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JP2004054760A JP2005238421A (ja) | 2004-02-27 | 2004-02-27 | ロボット、インピーダンス制御ロボットシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105196296A (zh) * | 2015-08-13 | 2015-12-30 | 江苏汇博机器人技术有限公司 | 一种应用于打磨工业机器人作业的末端力反馈系统及方法 |
-
2004
- 2004-02-27 JP JP2004054760A patent/JP2005238421A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105196296A (zh) * | 2015-08-13 | 2015-12-30 | 江苏汇博机器人技术有限公司 | 一种应用于打磨工业机器人作业的末端力反馈系统及方法 |
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