JP4578365B2 - インピーダンス制御によって制御されるロボット - Google Patents

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本発明は、人間と協働作業を行うロボットに関し、より詳しくは、インピーダンス制御によって制御されるロボットに関するものである。
近年のロボットには、産業用ロボットなどの他に、人間との協働作業によって重量運搬物を移動できるようにしたロボットや、或いは、手足の不自由な被介護者の腕を支えて人間の自由な動きを補助できるようにしたロボットなどが存在している。このような人間との協働作業を行うロボットは、一般的に、インピーダンス制御方法によって制御される(特許文献1)。このインピーダンス制御方法は、あたかも人間の動きに対してバネやダンパーを介してロボット本体を追従させるようにしたものであり、人間が重量物を持った際にはその重量物の重みに応じて重い動きをし、また、軽い物を持った際にははその軽さに応じた軽い動きをできるように制御するものである。具体的には、このインピーダンス制御は、人間の肢体や重量運搬物などとロボット本体との接触部分に変位検出センサや力覚センサを設けておき、この変位検出センサによって検出される外部環境(すなわち、人間の腕や重量運搬物など)の位置をp、力覚センサによって検出された外部環境からの外力をFとした場合に、
Mp"+Dp'+K(p−p0)=F
となる関係式を満たすようにアームを駆動させるようにしたものである。なお、ここで、p、p’、p"はそれぞれ算出対象となるロボットアームの先端の位置、速度、加速度である。また、Mはインピーダンス特性における慣性係数、Dはインピーダンス特性における粘性係数、Kはインピーダンス特性における剛性係数であり、あらかじめ設定されているものである。なお、これらの各パラメータはそれぞれ三次元ベクトルを示している。
特開2004−358575号公報
ところで、このようなインピーダンス制御方法を用いてロボット本体を制御する場合、次のような問題が生じる。すなわち、インピーダンス制御においては、ロボット本体と外部環境との接触部分に変位検出センサや力覚センサなどを設けるようにしているが、この変位検出センサに関しては、z方向、すなわち、重力が作用する方向に人間の腕や重量運搬物を支持しておかなければならない関係上、その振れ幅を大きくすることができない。このため、z方向に関しては、変位検出センサの検出幅を小さくするとともに力覚センサへの依存度を高くしてアームを駆動させるようにしている。ところが、このように力覚センサへの依存度を高くすると、アームに人間の腕や重量運搬物を支持させただけで、その荷重を検出し、あたかも人間が意図的に腕を下げようと力を付与した場合と同じようにアームを下げてしまうことになる。このため、ロボットの力を利用して腕を上方へ持ち上げようとしても、逆にその腕が下方へ下げられてしまうといった問題を有していた。
そこで、本発明は上記課題に着目してなされたもので、人間の腕や重量運搬物などをロボットインピーダンス制御する場合、それらの重量物をロボット本体に保持させた場合であっても、その重量によってアームを下方に駆動させることなく、人間の意思に沿った方向にアームを駆動させることのできるようにしたロボットを提供することを目的とするものである。
すなわち、本発明は上記課題を解決するために、ロボット本体に接触する外部環境からの外力に基づいてロボット本体インピーダンス制御するロボットにおいて、ロボット本体と外部環境との接触位置近傍に設けられ、前記接触物がロボット本体に作用する外力を検出する第一の力覚センサと、ロボット本体と外部環境との接触位置近傍に設けられ、前記接触物とロボット本体との相対位置変化を検出する変位検出センサと、前記ロボット本体と外部環境との接触位置と異なる外部環境の第二の外力作用位置側に設けられ、当該第二の外力作用位置に作用する外力を検出する第二の力覚センサとを備えてなり、前記第二の力覚センサからの出力値を重力作用方向におけるロボット本体と外部環境との相対位置変化とし、第一の力覚センサからの外力と、前記変位検出センサからの水平方向の相対位置変化とを用いてロボット本体をインピーダンス制御するようにしたものである。
このように構成すれば、人間の腕などをロボット本体に保持させることにより第一の力覚センサが下向きに作用する外力を検出した場合であっても、第二の力覚センサが人間の手先による上向きに作用する外力を検出した場合には、人間が意図して下向きに外力を加えたのではないことが判るため、アームを下降させないように制御することができる。これにより、人間の意思に沿った方向にスプーンなどの移動対象物を移動させることができる。さらに、例えば、人間の手側に設けられた第二の力覚センサからの出力値を所定の係数で除することによって重力作用方向の変位量を推定し、この推定値を用いてインピーダンス制御するようにすれば、変位検出センサにおける重力作用方向の振れ幅を小さくして人間の腕を支持させた場合であっても、的確にロボット本体をインピーダンス制御することができるようになる。
本発明では、ロボット本体に接触する外部環境からの外力に基づいてロボット本体をインピーダンス制御するロボットにおいて、ロボット本体と外部環境との接触位置近傍に設けられ、前記接触物がロボット本体に作用する外力を検出する第一の力覚センサと、ロボット本体と外部環境との接触位置近傍に設けられ、前記接触物とロボット本体との相対位置変化を検出する変位検出センサと、前記ロボット本体と外部環境との接触位置と異なる外部環境の第二の外力作用位置側に設けられ、当該第二の外力作用位置に作用する外力を検出する第二の力覚センサとを備えてなり、前記第二の力覚センサからの出力値を重力作用方向におけるロボット本体と外部環境との相対位置変化とし、第一の力覚センサからの外力と、前記変位検出センサからの水平方向の相対位置変化とを用いてロボット本体をインピーダンス制御するようにしたので、人間の腕などをロボット本体に保持させることにより第一の力覚センサが下向きに作用する外力を検出した場合であっても、第二の力覚センサが人間の手先による上向きに作用する外力を検出した場合には、人間が意図して下向きに外力を加えたのではないことが判るため、アームを下降させないように制御することができる。これにより、人間の意思に沿った方向にスプーンなどの移動対象物を移動させることができる。さらに、例えば、人間の手側に設けられた第二の力覚センサからの出力値を所定の係数で除することによって重力作用方向の変位量を推定し、この推定値を用いてインピーダンス制御するようにすれば、変位検出センサにおける重力作用方向の振れ幅を小さくして人間の腕を支持させた場合であっても、的確にロボット本体をインピーダンス制御することができるようになる。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1及び図2は、本実施の形態におけるロボット1の異なる使用形態を示したものであり、図1は、ロボット本体10に人間の腕を支持させてスプーンなどの移動対象物を操作できるようにした状況を示したものである。また、図2は、ロボット本体10のアーム11に机などの重量運搬物の一端を保持させ、他端側を人間に保持させて協働で重量運搬物を運搬する状態を示したものである。そして、図3は、そのロボット本体10のアーム11の先端11aに取り付けられる検出機構12のであって、人間の腕や机などから直接作用する外力や変位を検出する機構を示したものである。また、図4は、図3の切欠断面図を示したものであり、図5は、人間の腕を保持する保持部材13を変位させて変位を検出する状態を示したものである。
第一の使用形態(図1)や第二の使用形態(図2)におけるロボット1は、ともにロボット本体10と、このロボット本体10と分離して設けられた手袋などに取り付けられた第二の力覚センサ17aと、このロボット本体10を制御するインピーダンス制御装置20とからなる。このロボット本体10は、複数のアーム11と、これらのアーム11を駆動する図示しないアクチュエータとを備えてなり、更に、アーム11の先端11aに、人間の腕や机などの外部環境との相対的な変位や外部環境から作用する外力を検出する検出機構12を備えている。そして、さらに、人間の手によってスプーンや机などに作用する外力を検出する第二の力覚センサ17aを設け、これらの変位や外力によってインピーダンス制御装置20でロボット本体10を制御できるようにしている。
このロボット本体10の構成について詳細に説明すると、アーム11の先端11aに設けられる検出機構12は、人間の腕を保持する保持部材13と、この保持部材13を載置するケーシング14とを備えて構成される。このケーシング14の内部には、図4に示すようなジョイスティック状の変位検出センサ15が設けられており、また、このケーシング14とアーム11の先端11aとの間には第一の力覚センサ17が設けられている。
この保持部材13は、図1および図5に示すように、人間の腕を上から載置できるようにした湾曲部材13aを備えている。この湾曲部材13aは、常に上側を開放させた状態となっており、これによって人間の腕を簡単に上から自由に載置できるようにしている。これによって、ロボット1が不安定な動きをした場合であっても簡単に人間の腕を取り外させるようにして使用者に安堵感を与えられるようにしている。この保持部材13は、下向きU字状に構成された架橋部材13eを介してベース部材13bに固定される。
このベース部材13bは、図3に示すように、平面円板状に構成されるもので、その中央部分に、円形の第一窓部13cを設けている。この第一窓部13cは、変位検出センサ15のスティック15aを突出させた状態で摺動可能に保持するもので、その内側に、十文字状に交叉する二本の線材13dを設け、これにスティック15aの中央に設けられた十文字状の切欠溝15bを通し込むように保持している。なお、このようにスティック15aを線材13dに嵌め合わせるだけの構成であると、平面状のベース部材13bがスティック15aから抜け外れる可能性があるため、この実施の形態では、図5に示すように、切欠溝15bの奥方にコイルスプリング15cを取り付けておき、これを線材13dに取り付けてベース部材13bの抜けを防止するようにしている。但し、このコイルスプリング15cの弾性力が大きすぎると、人間が腕を動かす際に大きな力が必要となってしまい、腕の不自由な人間に無理な力を強要してしまうことになる。このため、バネによる弾性力は可能な限り小さくするのが好ましい。勿論、このような抜けを防止するためには、コイルスプリング15cだけでなく、切欠溝15bの上端部分を塞ぐなどの構成を採用するようにしてもよい。
また、このベース部材13bの下面には、その下方に設けられたスペーサ14aとの摩擦を低減させるための摩擦低減手段16が設けられている。この摩擦低減手段16は、フッ素を配合した樹脂やベアリングなどによって実現される。
この円形のベース部材13bの下方に設けられるスペーサ14aは、ケーシング14の上面に独立して取り付けられ、その中央に第二窓部14bを設けている。この第二窓部14bは、スティック15aがその内側で傾動できるような大きさに設けられており、また、その境界部分には、衝撃緩和部材14cが設けられている。この衝撃緩和部材14cは、スティック15aが第二窓部14bに接触した際に激力を生じないようにするもので、その激力の発生を防止することによってロボット本体10の不安定な動きを防止できるようにしている。この衝撃緩和部材14cは、ゴムやウレタン、スポンジなどのような比較的柔らかい素材によって構成される。
ケーシング14は、変位検出センサ15の筐体を構成するもので、その内部にスティック15aの傾動角度を検出するためのジョイスティックなどの機構を設けている。このスティック15aが傾動すると変位検出センサ15によってその傾動角度が検出され、その出力値がインピーダンス制御装置20に出力される。この変位検出センサ15は、本来、スティック15aのx、y、z方向の変位量を検出するものであるが、この実施の形態では、スペーサ14aによってベース部材13bのz方向の変位が規制されているので、x、y方向のみの変位を検出する。
また、このケーシング14の下方、すなわち、アーム11の先端11aとケーシング14との間には、図1に示すように、第一の力覚センサ17が設けられる。この第一の力覚センサ17は、保持部材13から作用する外力を検出するもので、x、y、z方向の外力や、x軸方向、y軸方向、z軸方向のトルクを検出する。
また、この第一の力覚センサ17だけでは、人間の腕を載せただけでz方向(重力作用方向)に荷重が加わってしまい、故意に人間が腕を下げた場合と同様にアーム11を下方へ駆動させてしまう。このため、本実施の形態では、人間の指の先端に手袋170などを介して第二の力覚センサ17aを取り付け、この第二の力覚センサ17aの出力値によって人間の意思に沿った方向にアーム11を駆動させるようにしている。この第二の力覚センサ17aは、手袋170の各指の先端部分に取り付けられる感圧フィルムなどによって構成され、図示しない出力線を介してその検出値をインピーダンス制御装置20に出力する。このような手袋170を装着して机などを持ち上げる場合、通常は、人差指から小指までの4本の指を下側にして移動対象物を持ち上げようとするため、下側の感圧値が大きくなり、逆に上側の感圧値が小さくなる。このため、上下の感圧フィルムの出力値の差分をとれば、人間が移動対象物を持ち上げようとしているのか、下げようとしているのかを判断することができる。この第二の力覚センサ17aによって検出された外力は、変位検出センサ15におけるz方向の変位の代替値として用いられる。一般的に、第二の力覚センサ17aによって検出された外力は、所定の比例係数に変位値を積算したものであるため、その第二の力覚センサ17aによって上向きの外力が検出された場合は、その外力を比例係数で除することによってz方向の変位を推定することができる。そこで、この値をz方向の変位として用いる。
このような変位検出センサ15や第一の力覚センサ17、第二の力覚センサ17aによって検出された変位や外力は、インピーダンス制御装置20に出力され、そこで、アクチュエータ駆動用の信号が生成される。このインピーダンス制御装置20の構成および制御方法について説明する。
インピーダンス制御装置20は、パーソナルコンピュータやサーボドライバなどを具備してなるもので、内蔵するCPUやメモリなどを用いて、図6に示すような変位検出手段21、外力検出手段22、パラメータ設定手段23、演算手段24、制御手段25を機能させる。
このうち変位検出手段21は、変位検出センサ15からの信号に基づいて保持部材13の水平方向の変位を検出する。この検出に際しては、スティック15aの傾動角度を検出し、それに基づいてスティック15a先端の水平方向の変位量、
Δpx=D/tanθx (式1)
Δpy=D/tanθy (式2)
を演算する。ここでDはスティック15aの基端とベース部材13bまでの高さ(一定値)であり、θxはx軸方向に対するスティック15aの傾動角度、θyはy軸方向に対する傾動角度である。また、z方向の変位については、第二の力覚センサ17aの検出値を比例係数で除することによって算出する。これによりスティック15a先端の座標pR0は、
x軸方向;pR0x=Δpx+px (式3)
y軸方向;pR0y=Δpy+py (式4)
z軸方向;pR0z=Δpz+pz (式5)
となる。ここで、px、py、pzはアーム11の先端11aのxyz座標の初期位置、もしくは、インピーダンス制御中に求められるアーム11の先端11aの座標位置である。
外力検出手段22は、アーム11の先端11aに設けられた第一の力覚センサ17からの信号に基づいて外部環境の外力を検出する。この外力の検出を検出する際は、あらかじめサンプリング時間を設定し、このサンプリング時間毎に第一の力覚センサ17の信号を読み出して、x軸方向、y軸方向、z軸方向の外力FHi(i=x、y、z)を検出する。この第一の力覚センサ17で検出できる外力の閾値は、ノイズの影響によるロボット1の誤動作を防止できる程度の大きさに設定される。
パラメータ設定手段23は、インピーダンス制御に用いられる慣性係数MR、粘性係数DR、剛性係数KR(MR、DR、KRは3×3行列)のパラメータを設定するもので、ロボット1の手先の運動としてより適した値になるように設定される。
演算手段24は、変位検出手段21によって検出されたスティック15aの先端、正確には第一窓部13cの中心位置の座標位置pR0および外力検出手段22によって検出された外力FHを入力値とし、また、パラメータ設定手段23によって設定された慣性係数MR、粘性係数DR、剛性係数KRを用いてアーム11の先端11aの位置pR(px、py、pz速度pR’(p'x、p'y、p'z)、加速度pR"(p"x、p"y、p"z)を演算する。この演算は、インピーダンス特性の微分方程式(式6)を用いて行われる。
RpR"+DRpR'+KR (pR−pR0)=FH (式6)
そして、この(式6)を解く際、まずアーム11の関節角度などからアーム11の先端11aの位置pRを演算し、この(式6)を
pR"={FH−DRpR'−KR (pR−pR0)}/MR (式7)
の形に書き換え、さらにルンゲクッタ法などの数値積分によってアーム11の先端11aの動作速度pR'を求める。初期状態では、アーム11の先端11aの動作速度pR'、加速度pR"はゼロとなっているので、微少時間ごとに数値積分によって指令速度を求めることができる。
制御手段25は、このように算出された速度pR’に関する信号をサーボドライバを介してアクチュエータに出力し、フィードバック制御によってこの算出された位置pRにアーム11の先端11aを移動させるように制御する。
次に、ロボット1の制御方法について図7の制御線図を用いて説明する。
まず、ロボット1を制御するに際して、あらかじめ、パーソナルコンピュータの入力手段などを用いてインピーダンス制御の際の慣性係数MR、粘性係数DR、弾性係数KRを設定しておく。そして、この状態で保持部材13に人間の腕を載置し、パーソナルコンピュータからの指令によって、サンプリング時間毎に変位検出センサ15の変位量および第一の力覚センサ17、第二の力覚センサ17aの外力を検出する。そして、変位検出センサ15に基づくx方向、y方向の変位量や第二の力覚センサ17aに基づくz方向の変位量、および、第一の力覚センサ17による外力を入力値とし、(式7)用いて、アーム11の先端11aの位置pR、速度pR’、加速度pR"を算出する。そして、この算出された速度pR’をサーボドライバを介してアクチュエータに出力し、アーム11の先端11aの位置をその算出された位置pRに移動させるようフィードバック制御する。この制御においては、インピーダンス特性の微分方程式を用いているため、(pR−pR0)の項がゼロに近づくようにアーム11の先端11aの位置が移動する。すなわち、スティック15aの傾動角度θi(i=x、y)がゼロとなるようにアーム11の先端11aが動き、これによって、常にスティック15aが起立した状態となるように人間の腕の動きに追従する。
このように上記実施の形態によれば、ロボット本体10に接触する人間の腕や机などから作用する外力に基づいてロボット本体10をインピーダンス制御する場合に、ロボット本体10側に第一の力覚センサ17と変位検出センサ15を設けるとともに、人間の手側に感圧フィルムを備えた第二の力覚センサ17aを設け、第二の力覚センサ17aからの出力値を重力作用方向におけるロボット本体10と外部環境との相対位置変化とし、第一の力覚センサ17からの外力と、変位検出センサ15からの水平方向の相対位置変化とを用いてロボット本体10をインピーダンス制御するようにしたので、人間の腕や机などをアーム11に保持させた場合であっても、人間の手によって把持されたスプーンや机などに上向きの力が作用していなければアーム11を下降制御させることがなくなるので、人間の意思に沿った方向にアーム11を駆動させることができるようになる。
また、上記実施の形態では、第二の力覚センサ17aからの出力値を所定の比例係数で除することによって重力作用方向の変位量を推定し、この値を用いてロボット本体10をインピーダンス制御するようにしたので、変位検出センサ15におけるz方向の振れを小さくして人間の腕を安定して支持させた場合であっても、適確にロボット本体10をインピーダンス制御することができる。
また、上記実施の形態では、手袋170の指の先端に第二の力覚センサ17aを取り付けるようにしたので、把持しようとするすべての移動対象物に第二の力覚センサ17aを取り付けておく必要がなく、手袋170などを装着するだけでどのような移動対象物をも移動させることができるようになる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。
例えば、上記実施の形態では、第二の力覚センサ17aを手袋170の先端に取り付けるようにしているが、これに限らず、指サックの先端などに取り付けるようにしてもよい。また、人間の手や指にあらかじめ取り付けておく場合に限らず、移動対象物にあらかじめ第二の力覚センサ17aを取り付けておくようにしてもよい。この場合、手袋170に感圧フィルムを取り付ける場合同様に、移動対象物の把持部分の表裏に感圧フィルムを取り付けておき、この出力値をロボット本体10もしくはインピーダンス制御装置20に出力できるようにしておく。
また、上記実施の形態では、第二の力覚センサ17aからの出力値を出力線を介してロボット本体10に出力するようにしているが、実際に作業を行う場合は、その出力線が邪魔になって作業に支障を来すおそれがある。このような場合は、無線でその出力値をインピーダンス制御装置20に出力できるようにしてもよい。
更に、上記実施の形態では、手で机などを運搬する場合に、人差指から小指までの4本の指を下側にして使うことを想定しているが、実際には、高所の物を持ち上げる場合などのように、これとは逆の方向で手を使う可能性がある。このため、手袋170にその向きを検出するセンサを取り付けておき、その向きに応じてz方向の出力値を検出できるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、第二の力覚センサ17aは、式6のpR0を修正する働き、すなわち、インピーダンス制御におけるバネが働く平衡点の位置を修正する働きをしているが、この第二の力覚センサ17aは感圧フィルムだけでなく、単なるスイッチによっても構成することができる。この場合、スイッチが押下(ON状態)されている時間だけ、その平行位置を移動させるように制御するとよい。
本実施の形態における第一の使用形態を示すロボットの全体図 同形態における第二の使用形態を示すロボットの全体図 同形態におけるアームの先端の検出機構の拡大図 図3における切欠断面図 同形態における保持部材を変位させた状態を示す図 同形態におけるインピーダンス制御装置の機能ブロック図 同形態における制御線図
1・・・ロボット
10・・・ロボット本体
11・・・アーム
11a・・・アームの先端
12・・・検出機構
13・・・保持部材
13a・・・湾曲部材
13b・・・ベース部材
13c・・・第一窓部
13d・・・線材
13e・・・架橋部材
14・・・ケーシング
14a・・・スペーサ
14b・・・第二窓部
14c・・・衝撃緩和部材
15・・・変位検出センサ
15a・・・スティック
15b・・・切欠溝
16・・・摩擦低減手段
17・・・第一の力覚センサ
17a・・・第二の力覚センサ

Claims (1)

  1. ロボット本体に接触する外部環境からの外力に基づいてロボット本体をインピーダンス制御するロボットにおいて、
    ロボット本体と外部環境との接触位置近傍に設けられ、前記外部環境がロボット本体に作用する外力を検出する第一の力覚センサと、
    ロボット本体と外部環境との接触位置近傍に設けられ、前記外部環境とロボット本体との相対位置変化を検出する変位検出センサと、
    前記ロボット本体と外部環境との接触位置と異なる外部環境の第二の外力作用位置に設けられ、当該第二の外力作用位置に作用する外力を検出する第二の力覚センサとを備えてなり、
    前記第二の力覚センサからの出力値を重力作用方向におけるロボット本体と外部環境との相対位置変化とし、第一の力覚センサからの外力と、前記変位検出センサからの水平方向の相対位置変化とを用いてロボット本体をインピーダンス制御するようにしたロボット。
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