以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係わる会員管理装置を適用した遊技場管理システム10の構成を示している。遊技場管理システム10は、パチンコ機やスロットマシンなどの遊技機が多数設置された遊技場において、各遊技機や遊技設備から各種の情報を収集・分析し、経営の参考となるデータを表示する機能を備えている。特に、遊技における収支を会員別に求め、会員の属性(性別、年代、職業など)や遊技関連事項(来店回数、平均遊技時間など)と勝敗金額との相関を分析する機能を備えている。
遊技場管理システム10は、分散型ネットワークシステムとして構成されている。遊技場管理システム10が管理対象とする遊技場には、パチンコ機などの遊技機11と、この遊技機で使用する遊技媒体を貸し出す遊技媒体貸出装置30とを一組にして多数並設収容した遊技島が通路を挟んで複数設置されている。また、遊技島には、遊技客の獲得した遊技媒体を回収して計数する遊技媒体計数器12が設置されている。各遊技機11および遊技媒体計数機12から回収した遊技媒体は、遊技島内で研磨・清掃されて再使用される。
各遊技島には、遊技島内の機器と外部機器との中継機能等を果たす島コントローラ13が配置される。島コントローラ13には、遊技島内の通信路を介して複数の台コントローラ100が接続される。各台コントローラ100の配下に遊技機11や遊技媒体貸出装置30、遊技媒体計数器12、入玉計数機19が接続されている。
各島コントローラ13は、LAN(Local Area Network )を基幹とするHALL情報ネットワーク14と接続され、このHALL情報ネットワーク14にホール管理端末機200、ホール管理コンピュータ15、会員管理コンピュータ300、会員登録機16、POS装置17、情報表示端末機18等が接続されている。さらに、各遊技島は島端コントローラ20を有している。島端コントローラ20には、島コントローラ13に接続された通信路とは異なる通信路を通じて、島内の遊技媒体貸出装置30が接続されている。
入玉計数機19は、遊技機11毎に設けられており、対応する遊技機13への遊技媒体の投入を示す入玉信号を出力する。遊技機11は、賞としての遊技媒体の払い出しを示す出玉信号、特賞遊技の発生を示す特賞信号、特賞役物の起動を示すスタート信号などの各種遊技情報を出力する。たとえば、パチンコ機の場合は、入玉信号に基づいて打ち込まれたパチンコ球の数(入玉数)が計数される。また、賞として払い出されるパチンコ球の数(出玉数)が出玉信号に基づいて計数される。
遊技媒体貸出装置30は、顧客情報媒体としての会員カードがセットされる媒体検知装置としてのカード・リード/ライタを有しており、会員カードに係わる情報を島端コントローラ20へ出力するようになっている。売上情報などその他の情報は、遊技媒体貸出装置30から台コントローラ100へ出力される。
台コントローラ100は、配下に接続された遊技機11や遊技媒体貸出装置30、遊技媒体計数器12、入玉計数機19の動作や各種信号の送受信を検知、監視、制御する機能を果たす。遊技機11や遊技媒体貸出装置30、遊技媒体計数器12、入玉計数機19が出力する各種の信号は、台コントローラ100および島コントローラ13を通じてホール管理端末機200に送信され収集される。また、島端コントローラ20が遊技媒体貸出装置30から受信した会員カードに係わる情報は、HALL情報ネットワーク14を通じて会員管理コンピュータ300に収集されるようになっている。
図2は、遊技媒体貸出装置30の回路構成を示している。遊技媒体貸出装置30には種々のデータ処理を行なう手段としてCPU(中央処理装置)31が設けられている。CPU31には主メモリであるROM(リード・オンリ・メモリ)32およびRAM(ランダム・アクセス・メモリ)40が接続されている。
さらにCPU31には、遊技媒体放出部50と、紙幣識別部60と、硬貨識別部70と、カード・リード/ライタ80が接続されている。遊技媒体放出部50は、遊技媒体の放出動作を制御する機能を果たす。遊技媒体放出部50は、遊技媒体排出口51と、遊技媒体排出口51へ遊技媒体を送り出す遊技媒体放出手段52と、放出される遊技媒体の数を計数する遊技媒体計数手段53とを備えている。放出される遊技媒体は、遊技島内の図示省略の補給路から遊技媒体貸出装置30に供給される。
紙幣識別部60は、紙幣が投入・排出される紙幣投排口61と、投入された紙幣の真偽や金額を判断する紙幣識別手段62とを備えている。硬貨識別部70は、硬貨投入口71と、硬貨返却口73と、投入された硬貨の真偽や金額を判断する硬貨識別手段72とを備えている。
カード・リード/ライタ80は、会員カードが投入・排出されるカード投排口81と、投入された会員カードに記録されている情報の読み取りと会員カードへの情報の書き込みを行なうカード読込手段82とを備えている。
このほか、CPU31には、各種のランプなどで構成された表示手段33と、遊技者や店員による各種の操作を受け付ける操作部34と、通信インターフェイス35、36が接続されている。通信インターフェイス35には台コントローラ100が、通信インターフェイス36には島端コントローラ20が、個別の通信路を通じて接続される。
CPU31は、ROM32に記憶されているシステムプログラムおよびデータと、RAM40にロードされたプログラムおよびデータに従って動作する。
RAM40には各種のプログラムおよびデータがリード/ライトされる。このうち、表示制御プログラム41は表示手段33への表示を制御するプログラムである。遊技媒体放出制御プログラム42は遊技媒体放出部50の動作を制御するプログラムである。紙幣識別制御プログラム43は紙幣識別部60の動作を制御するプログラムである。
硬貨識別制御プログラム44は硬貨識別部70の動作を制御するプログラムであり、売上断線出力プログラム45は売上げ金額を表わす売上情報や断線情報の出力等を管理するプログラムである。
カード制御プログラム46はカード・リード/ライタ80の動作制御と、投入された会員カードから読み取った情報などを含むカード情報の出力等を管理するプログラムである。カード情報は、会員カードが挿入されたときと会員カードが排出されたときに出力される。カード情報には、会員カードの投入/排出を示す投排情報と、投入された会員カードから読み取ったカードIDと、当該遊技媒体貸出装置30を特定する装置IDとが含まれる。なお、後述する会員情報データベース321(図5)を参照することで、カードIDから顧客を特定するようになっている。
ここでは、装置IDは、遊技媒体貸出装置30と組になっている遊技機11の台番号を示している。また、カード情報は会員カードが投入されたときと排出されたときに出力され、投入と排出を区別するための情報を含んでいる。このほか、会員カードが投入されている期間だけカード情報を出力することで、会員カードの投入期間を示すように構成してもよい。
会員カードには、顧客を特定するためのカードIDのほか、金銭価値やリプレイ玉情報が登録される。遊技者は、会員カードに登録されている金銭価値やリプレイ玉を利用して遊技媒体の貸し出しを受けることができる。このため、会員カードを利用して遊技をする場合は、通常、遊技の開始から終了まで会員カードがカード・リード/ライタ80に投入される。
図3は、台コントローラ100の回路構成を示している。台コントローラ100には種々のデータ処理を行なう手段としてCPU101が設けられている。CPU101には主メモリであるROM102およびRAM110、遊技機情報記憶部120、遊技媒体貸出情報記憶部130、遊技媒体計数器情報記憶部140が接続されている。
さらにCPU101には、異常を表示する表示手段103や異常を解除する操作手段104のほか、通信インターフェイスを介して遊技機11、遊技媒体計数器12、遊技媒体貸出装置30、入玉計数機19、ホール管理端末機200が接続されている。遊技機情報記憶部120は遊技機11等から入力される各種の情報を一時記憶する。遊技媒体貸出情報記憶部130は遊技媒体計数器12から入力される各種の情報を一時記憶する。遊技媒体計数器情報記憶部140は遊技媒体貸出装置30から入力される各種の情報を一時記憶する。
遊技機情報記憶部120や遊技媒体貸出情報記憶部130、遊技媒体計数器情報記憶部140に記憶された情報は、通信インターフェイスを通じてホール管理端末機200へ送信され、さらにホール管理端末機200を通じて会員管理コンピュータ300に伝達される。
CPU101はROM102に記憶されているシステムプログラムおよびデータと、RAM110にロードされたプログラムおよびデータに従って動作する。
RAM110には各種のプログラムおよびデータがリード/ライトされる。このうち、表示制御プログラム111は表示手段103への表示を制御するプログラムである。操作制御プログラム112は操作手段104が受け付けた操作内容を実行するためのプログラムである。遊技機制御プログラム113は遊技機11に遊技媒体を補給するための制御を行なうプログラムである。
遊技機情報プログラム114は遊技機11等から入力された各種信号に基づいて収集した遊技機情報を遊技機情報記憶部120に記憶するプログラムである。売上断線情報プログラム115は遊技媒体貸出装置30から売上情報および断線情報を収集し、これらを遊技媒体貸出情報記憶部130に記憶するプログラムである。遊技媒体計数器情報プログラム116は遊技媒体計数器12から景品玉(換金される遊技媒体)に係わる情報を収集し、これを遊技媒体計数器情報記憶部140に記憶するプログラムである。
遊技機情報プログラム114は遊技機11等から入力された各種信号に基づいて収集した遊技機情報を遊技機情報記憶部120に記憶させるプログラムである。売上断線情報プログラム115は遊技媒体貸出装置30から売上情報および断線情報を収集し、この収集した遊技媒体貸出装置情報を遊技媒体貸出情報記憶部130に記憶させるプログラムである。遊技媒体計数器情報プログラム116は遊技媒体計数器12から景品玉に係わる情報を収集し、これを遊技媒体計数器情報記憶部140に記憶させるプログラムである。
図4は、ホール管理端末機200の回路構成を示している。ホール管理端末機200には種々のデータ処理を行なう手段としてCPU201が設けられている。CPU201には主メモリであるROM202およびRAM210が接続されている。
ホール管理端末機200には周辺装置として、遊技機等の管理に係わる各種データを文字・図形等で表示する表示手段203や各種の指示を操作者の操作を通じて受け付ける操作手段204、処理結果等を印刷するプリンタ205などが接続されている。また、CPU201には通信インターフェイスを介して台コントローラ100が接続されている。台コントローラ100に記憶されている各種データは通信ケーブルおよび通信インターフェイスを介してホール管理端末機200に収集される。また、通信インターフェイスを介して会員管理コンピュータ300とも接続されており、各種の情報が会員管理コンピュータ300との間で送受信される。
CPU201は、ROM202に記憶されているシステムプログラムおよびデータと、RAM210にロードされたプログラムおよびデータに従って動作する。CPU201にはバスを介して固定ディスク装置220が接続され、CPU201によって実行される種々のプログラムが固定ディスク装置220からRAM210にロードされる。
RAM210にリード/ライトされるプログラムやデータには次のようなものがある。表示制御処理プログラム211は表示手段203への表示を制御するプログラムである。遊技機制御処理プログラム212は遊技機11へのパチンコ球の補給制御および打止制御を行なうプログラムである。遊技機情報処理プログラム213は台コントローラ100の遊技機情報記憶部120に記憶されている遊技機情報を収集し、固定ディスク装置220内の遊技機情報データベース223に蓄積記録したり、遊技機情報データベース223に蓄積されている情報を一部消去したりする機能を果たすプログラムである。
売上断線処理プログラム214は、台コントローラ100の遊技媒体貸出情報記憶部130に記憶されている売上情報、断線情報を収集し、固定ディスク装置220内の売上情報データベース221および断線情報データベース222に蓄積記録したり、これらに蓄積記録されている情報を一部消去したりする機能を果たすプログラムである。遊技媒体計数器処理プログラム215は台コントローラ100の遊技媒体計数器情報記憶部140に記憶されている情報を収集し、固定ディスク装置220内の遊技媒体計数器情報データベース224に蓄積記録したり、これに蓄積されている情報を一部消去したりする機能を果たすプログラムである。
図5は、会員管理装置としての機能を果たす会員管理コンピュータ300の回路構成を示している。会員管理コンピュータ300には種々のデータ処理を行なう手段としてCPU301が設けられており、このCPU301には主メモリであるROM302およびRAM310が接続されている。
会員管理コンピュータ300には周辺装置として、会員管理に係わる各種データを文字・図形等で表示する表示手段303や各種の指示を操作者から受け付ける操作手段304、分析結果等を印刷するプリンタ305などが接続されている。また、CPU301には通信インターフェイスを介してホール管理端末機200、島端コントローラ20、会員登録機16が接続されている。
CPU301は、ROM302に記憶されているシステムプログラムおよびデータと、RAM310にロードされたプログラムおよびデータに従って動作する。CPU301にはバスを介して固定ディスク装置320が接続され、CPU301によって実行される種々のプログラムが固定ディスク装置320からRAM310にロードされる。
RAM310にリード/ライトされるプログラムやデータには次のようなものがある。表示制御プログラム311は表示手段303への表示を制御するプログラムである。操作制御プログラム312は操作手段304からの入力操作を管理したり入力された指示に基づく動作を制御したりするプログラムである。遊技機情報処理プログラム313はホール管理端末機200の遊技機情報データベース223に記憶されている遊技機情報を収集し、固定ディスク装置320内の遊技機情報データベース325に蓄積記録したり、遊技機情報データベース325に蓄積されている情報を一部消去したりする機能を果たすプログラムである。
売上断線情報処理プログラム314は、ホール管理端末機200の売上情報データベース221および断線情報データベース222に記憶されている売上情報や断線情報を収集し、固定ディスク装置320内の売上情報データベース322および断線情報データベース323に蓄積記録したり、これらに蓄積記録されている情報を一部消去したりする機能を果たすプログラムである。遊技媒体計数器情報処理プログラム315はホール管理端末機200の遊技媒体計数器情報データベース224に記憶されている情報を収集し、固定ディスク装置320内の遊技媒体計数器データベース324に蓄積記録したり、これに蓄積されている情報を一部消去したりする機能を果たすプログラムである。
会員カード処理プログラム316は、会員登録機16から入力された登録情報に基づいて会員情報データベース321への会員登録処理や登録内容の変更処理を制御するプログラムである。会員情報データベース321には、会員毎に、氏名、性別、生年月日、暗証番号、電話番号、住所、電子メールアドレス、趣味、職業、好みの遊技機の機種、1回のおおよその投資金額などが登録される。これらの情報は、入会時に会員に記入してもらった会員登録申し込み用紙の内容を店員が会員管理コンピュータ300へ入力することで登録される。
会員情報加工処理プログラム317は、勝敗情報導出手段や分析手段としての機能を果たし、会員の属性や遊技情報、遊技機の稼動情報、売上情報などに基づいて各種の分析処理やその分析に必要なデータを収集し、これら収集した情報や分析結果を会員情報データベース321や変更履歴領域326に蓄積する等の処理を制御するプログラムである、また、会員情報加工処理プログラム317は、遊技媒体貸出装置30から収集したカード情報と遊技機11や遊技媒体貸出装置30等から収集した情報とを対比して各種の情報を会員別の情報に変換して登録する機能を備えている。たとえば、来店回数、遊技時間、遊技に投資した価値を示す投資情報(投資金額)、入玉数や出玉数などの各種情報、遊技の結果から会員が獲得可能な価値を示す換金情報(換金金額)、遊技の収支を示す勝敗情報(勝敗金額)など会員別に求める機能を果たす。
図6は、会員管理コンピュータ300が来店回数を会員別に計数して登録する来店回数取得処理の流れを示している。遊技場に設置されたいずれかの遊技媒体貸出装置30に会員カードが投入されると、その遊技媒体貸出装置30から会員カードの投入情報が出力され、この投入情報を会員管理コンピュータ300が島端コントローラ20を通じて受信する(ステップS401)。会員管理コンピュータ300は、受信した投入情報に含まれるカード情報と現在の日時情報とから、カードID(会員No)と、日時と、当該投入情報の送信元の遊技媒体貸出機に対応付けられている遊技機の台番号とを特定する(ステップS402)。
このカードIDを含む投入情報の受信が本日初回であるか否かを判定し(ステップS403)、本日初めての投入であるときは(ステップS403;Y)、このカードIDの会員に対応付けられている来店回数を会員情報データベース321から読み出し、その値を「+1」し(ステップS404)、加算後の値で会員情報データベース321を更新する(ステップS405、エンド)。本日初回でないときは(ステップS403;N)、同じカードIDを重複カウントしないように、当該処理を終了する(エンド)。
図7は、会員管理コンピュータ300が会員別に遊技時間を計測して登録する遊技時間計測処理の流れを示している。遊技場に設置されたいずれかの遊技媒体貸出装置30に会員カードが投入されると、その遊技媒体貸出装置30から会員カードの投入情報が出力され、この投入情報を会員管理コンピュータ300が島端コントローラ20を通じて受信する(ステップS421)。会員管理コンピュータ300は、受信した投入情報に含まれるカード情報と現在の日時情報とから、カードID(会員No)と、日時と、当該投入情報の送信元の遊技媒体貸出機に対応付けられている遊技機の台番号とを特定し(ステップS422)、そのカードIDに係わる遊技時間の計測を開始する(ステップS423)。
遊技媒体貸出装置30は、会員カードが排出されると排出情報を出力する。会員管理コンピュータ300は、排出情報を受信すると(ステップS424)、この排出情報が示すカードIDに係わる遊技時間の計測を終了させる(ステップS425)。そして、計測開始から終了までの遊技時間を算出する(ステップS426)。この遊技時間を先のカードIDの会員に対応付けて会員情報データベース321へ登録し(ステップS427)、処理を終了する(エンド)。
ここでは、会員毎に、毎回の遊技時間の履歴が蓄積記録される。毎回の遊技時間を記録することで、後から各種のデータを導出することができる。たとえば、蓄積された毎回の遊技時間を会員別に1日分合計すれば、その一日分の遊技時間が算出される。また、数日分を合計しこれをその日数で割れば1日の平均遊技時間が算出される。
図8は、会員管理コンピュータ300が会員別に投資金額を算出して登録する投資金額算出処理の流れを示している。会員カードが投入されてから排出されるまでの動作は図7に示したものと同様に行なわれる(ステップS441〜S443)。会員カードが排出されたとき、会員管理コンピュータ300は該当の遊技媒体貸出装置30から排出情報とともに貸玉金情報、再プレイ玉数情報、再プレイ手数料玉数情報を受信する(ステップS444)。
貸玉金情報は、遊技者が遊技媒体の貸し出しを受けるために費やした金額を表わしている。前記金額は会員カードに登録されている有価価値や現金で支払われる。再プレイ玉数情報は、遊技者が登録されている貯玉から貸し出しを受けた遊技媒体の数を示している。再プレイ手数料玉数情報は、貯玉を利用して遊技媒体の貸し出しを受ける際の手数料として徴収された貯玉の数を示している。
会員管理コンピュータ300は、排出情報とともに受信した貸玉金情報や再プレイ玉数情報、再プレイ手数料玉数情報を、この排出情報が示すカードIDの会員に対応付けて会員情報データベース321に記録する(ステップS445)。そして、以下に示す(1)式の演算により投資金額を求め(ステップS446)、この投資金額を先のカードIDの会員に対応付けて会員情報データベース321に記録する(ステップS447)。
投資金額=(再プレイ玉数+再プレイ手数料玉数)×交換単価+貸玉金額 …(1)式
図9は、会員管理コンピュータ300がホール管理端末機200(遊技場管理装置)から遊技情報を収集する遊技情報収集処理の流れを示している。遊技場の営業開始(ステップS461)から閉店までの間(ステップS464;N)、ホール管理端末機200から各遊技機の出玉数、入玉数を収集し(ステップS462)、これら収集した情報を遊技機情報データベース325に記録する(ステップS463)ことが繰り返し行なわれる。ここでは、1分間隔で遊技情報の収集と記録を行なうようになっている。また、収集した情報は、その情報の出所である遊技機の台番号と対応付けて遊技機情報データベース325に記録される。
図10は、会員管理コンピュータ300が換金金額を会員別に算出して登録する換金金額算出処理の流れを示している。遊技場に設置されたいずれかの遊技媒体貸出装置30に会員カードが投入されると、その遊技媒体貸出装置30から会員カードの投入情報が出力され、この投入情報を会員管理コンピュータ300が島端コントローラ20を通じて受信する(ステップS481)。会員管理コンピュータ300は、受信した投入情報に含まれるカード情報と現在の日時情報とから、カードID(会員No)と、日時と、当該投入情報の送信元の遊技媒体貸出機に対応付けられている遊技機の台番号とを特定する(ステップS482)。
次に、この台番号の遊技機の現時点(投入情報を受信した時点)における入玉数(開始入玉数)と出玉数(開始出玉数)とを遊技機情報データベース325から読み取って記録する(ステップS483)。
会員カードが排出されると遊技媒体貸出装置30は排出情報を出力する。これを会員管理コンピュータ300が受信すると(ステップS484)、この排出情報の送信元の遊技媒体貸出装置に対応付けられている遊技機の現時点の入玉数(終了入玉数)と出玉数(終了出玉数)とを遊技機情報データベース325から読み取る(ステップS485)。
この会員が今回の遊技に費やした入玉数を終了入玉数から開始入玉数を減じることで算出する。また、この会員が今回の遊技で獲得した出玉数を終了出玉数から開始出玉数を減じることで算出する(ステップS486)。次に、会員情報データベース321からこの会員の貸玉金額と再プレイ玉数情報を読み込む(ステップS487)。読み込んだ貸玉金額を貸単価で除して貸玉数(貸玉数=貸玉金額÷貸単価)を算出する(ステップS488)。そして、以下に示す(2)式の演算を行なって換金金額を求め(ステップS489)、これを該当の会員に対応付けて会員情報データベース321に記録する(ステップS490)。
換金金額=(入玉数−出玉数+貸玉数+再プレイ玉数)×交換単価 …(2)式
図11は、会員管理コンピュータ300が勝敗金額を会員別に算出して登録する勝敗金額算出処理の流れを示している。この処理は、営業終了毎に各会員について行なわれる。会員情報データベース321から投資金額と換金金額とを読み込み(ステップS501、S502)。換金金額から投資金額を減じて勝敗金額(勝敗金額=換金金額−投資金額)を算出する(ステップS503)。算出した勝敗金額をその会員に対応付けて会員情報データベース321に記録する(ステップS504)。
図12は、会員属性情報の登録処理を示している。申込書に記入された会員の各種属性情報が会員登録機16から入力されると(ステップS521)、入力された内容を会員情報データベース321に登録する(ステップS522)。
図13は、勝敗金額を複数に区分けした階級毎に、会員の特定の属性や遊技関連事項に係わる分布や分布指標を導出する分布導出処理の流れを示している。遊技場の管理者等から分布や分布指標を導出する対象機種を指定する操作を受け付け(ステップS541)、さらに対象期間の指定操作を受け付ける(ステップS542)。ここでは、「−15万円以下」、「−15万〜−10万未満」、「−10万〜−5万未満」、「−5万〜0未満」、「0〜5万未満」、「5万から10万未満」、「10万から15万未満」、「15万以上」の8つの階級に勝敗金額を区分けしてある。勝敗金額をいくつの階級にどのように区分けするかは、設定変更可能になっている。
会員管理コンピュータ300は、管理者が指定した対象機種、対象期間について以下の各処理を行なう。勝敗金額の階級毎の会員数を導出する会員数情報算出処理(ステップS543)。各階級に属する会員の性別分布を勝敗金額の階級別に求める性別別会員数情報算出処理(ステップS544)。各階級に属する会員の年代分布を階級別に求める年代別会員数情報算出処理(ステップS545)。各階級に属する会員の平均遊技時間分布を階級別に求める平均遊技時間別会員数情報算出処理(ステップS546)。各階級に属する会員の来店回数分布を階級別に求める来店回数別会員数情報算出処理(ステップS547)。
さらに、上記各処理で求めた分布や分布指標を偏差値で表わす演算を行なう。各処理で求めた分布・分布指標・偏差値を各種の態様で表示出力する(ステップS548)。
図14は、会員数情報算出処理の流れを示している。指定された対象機種、対象期間に対応する各会員の来店回数情報を会員情報データベース321から読み出し、会員の総来店人数を算出する(ステップS561)。会員情報データベース321に記録されている会員毎の勝敗金額を読み込む(ステップS562)。各会員の勝敗金額に基づいて各会員を予め設定した勝敗金額のいずれかの階級に分類し、それぞれの階級に属する会員数を算出する(ステップS563)。
勝敗金額の階級毎の会員数を会員の総来店人数でそれぞれ除することで、各階級に属する会員数の全体に対する構成比率を算出する(ステップS564)。勝敗金額毎の会員数の比率を合計することで、会員の総来店人数の比率を求める(ステップS565)。合計は必ず100%になる。
図15は、性別別会員数情報算出処理の流れを示している。指定された対象機種、対象期間に対応する入力した対象機種、対象期間に基づいて会員情報データベースから性別別(男女別)に会員の来店人数を算出する(ステップS581)。会員情報データベース321に記録されている会員毎の勝敗金額を読み込む(ステップS582)。予め設定された勝敗金額の階級毎に、その階級に属する会員の性別分布を求める(ステップS583)。勝敗金額の階級毎に、その階級に属する性別毎の会員数をその階級に属する全会員数でそれぞれ除することにより、勝敗金額の階級毎に男女の比率(相対度数分布)を求める(ステップS584)。
性別別の会員の来店人数を会員の総来店人数でそれぞれ除することにより、会員の男女比率(性別別の会員数の比率)を算出する(ステップS585)。勝敗金額毎(階級毎)の性別別会員数の比率と性別別の会員数の比率に基づいて、勝敗金額別に性別別会員数の偏差値を算出する(ステップS586)。
図16は、年代別会員数情報算出処理の流れを示している。指定された対象機種、対象期間に対応する入力した対象機種、対象期間に基づいて会員情報データベースから年代別に会員の来店人数を算出する(ステップS601)。会員情報データベース321に記録されている会員毎の勝敗金額を読み込む(ステップS602)。予め設定された勝敗金額の階級毎に、その階級に属する会員の年代別分布を求める(ステップS603)。勝敗金額の階級毎に、その階級に属する年代毎の会員数をその階級に属する全会員数でそれぞれ除することにより、勝敗金額の階級毎に年代別の会員数の比率(相対度数分布)を求める(ステップS604)。
年代別の会員の来店人数を会員の総来店人数でそれぞれ除することにより、会員の年代別の構成比率(年代別の会員数の比率)を算出する(ステップS605)。勝敗金額毎(階級毎)の年代別会員数の比率と年代別の会員数の比率に基づいて、勝敗金額別に年代別会員数の偏差値を算出する(ステップS606)。
図17は、平均遊技時間別会員数情報算出処理の流れを示している。指定された対象機種、対象期間に対応する入力した対象機種、対象期間に基づいて会員情報データベースから平均遊技時間別に会員の来店人数を算出する(ステップS621)。会員情報データベース321に記録されている会員毎の勝敗金額を読み込む(ステップS622)。予め設定された勝敗金額の階級毎に、その階級に属する会員の平均遊技時間別分布を求める(ステップS623)。勝敗金額の階級毎に、その階級に属する平均遊技時間毎の会員数をその階級に属する全会員数でそれぞれ除することにより、勝敗金額の階級毎に平均遊技時間別の会員数の比率(相対度数分布)を求める(ステップS624)。
平均遊技時間別の会員の来店人数を会員の総来店人数でそれぞれ除することにより、会員の平均遊技時間別の構成比率(平均遊技時間別の会員数の比率)を算出する(ステップS625)。勝敗金額毎(階級毎)の平均遊技時間別会員数の比率と平均遊技時間別の会員数の比率に基づいて、勝敗金額別に平均遊技時間別会員数の偏差値を算出する(ステップS626)。
図18は、来店回数別会員数情報算出処理の流れを示している。指定された対象機種、対象期間に対応する入力した対象機種、対象期間に基づいて会員情報データベースから来店回数別に会員の来店人数を算出する(ステップS641)。会員情報データベース321に記録されている会員毎の勝敗金額を読み込む(ステップS642)。予め設定された勝敗金額の階級毎に、その階級に属する会員の来店回数別分布を求める(ステップS643)。勝敗金額の階級毎に、その階級に属する来店回数毎の会員数をその階級に属する全会員数でそれぞれ除することにより、勝敗金額の階級毎に来店回数別の会員数の比率(相対度数分布)を求める(ステップS644)。
来店回数別の会員の来店人数を会員の総来店人数でそれぞれ除することにより、会員の来店回数別の構成比率(来店回数別の会員数の比率)を算出する(ステップS645)。勝敗金額毎(階級毎)の来店回数別会員数の比率と来店回数別の会員数の比率に基づいて、勝敗金額別に来店回数別会員数の偏差値を算出する(ステップS646)。
図19は、勝敗金額の階級毎に、それぞれの階級に属する会員の性別別や年代別の分布状況を会員の人数で表した会員数度数分布表700の一例を示している。会員数度数分布表700など以後の図に示す表やグラフは、会員管理コンピュータ300の表示手段303に表示したり、プリンタ305から印刷出力したりすることができる。会員数度数分布表700は、所定の期間(この例では2004年1月1日から2004年1月9日までの期間)に当該遊技場に来店した会員の勝敗金額に関連する分布状況が表示されている。
会員数度数分布表700の中の総合情報欄701に表示されている「遊技した会員数」は、所定期間にこの遊技場に来店した会員数である。「最高賞金額」は、所定期間にこの遊技場に来店して遊技をした会員の中で勝敗金額が最も勝っている会員の勝敗金額である。「最低負値金額」は、所定期間にこの遊技場に来店して遊技をした会員の中で勝敗金額が最も負けている会員の勝敗金額である。
「平均勝敗金額」は、所定期間にこの遊技場に来店して遊技をした会員の平均勝敗金額である。「会員合計勝敗金額」は、所定期間にこの遊技場に来店して遊技をした会員の合計勝敗金額である。
「勝敗金額」欄702は、各階級に含まれる勝敗金額の範囲を表示している。「人数」欄703は、「勝敗金額」欄702に示したそれぞれの階級に含まれる会員数を示している。性別別度数分布表704は、「勝敗金額」欄702に示した階級毎に性別別(男女別)の会員数を表わしている。
年代別度数分布表705は、「勝敗金額」欄702に示した階級毎に年代別の会員数を表わしている。勝敗金額の階級毎に、その階級に属する会員を「20代」、「30代」、「40代」、「50代」、「60代」、「年代不明」の6つのグループに区分けし、それぞれの年代に属する会員が何人いるかが勝敗金額の階級別に表示されている。
平均遊技時間度数分布表706は、「勝敗金額」欄702に示した階級毎に平均遊技時間別の会員数を表わしている。勝敗金額の階級毎に、その階級に属する会員を平均遊技時間が「1時間以下」、「1時間以上3時間未満」、「3時間以上5時間未満」、「5時間以上7時間未満」、「7時間以上」の5つのグループに区分けしてあり、各グループに属する会員が何人いるかが勝敗金額の階級別に表示されている。
来店回数度数分布表707は、「勝敗金額」欄702に示した階級毎に来店回数別の会員数を表わしている。勝敗金額の階級毎に、その階級に属する会員を来店回数が「1回」、「2回〜5回」、「6回〜10回」、「11回以上」の4つのグループに区分けしてあり、各グループに属する会員が何人いるかが勝敗金額の階級別に表示されている。
各表703〜707の最下欄には、各グループにおける会員数の合計が表示されている。
図20は、勝敗金額の階級毎に、それぞれの階級に属する会員の性別別や年代別の分布状況を会員の構成比率で表した会員数相対度数分布表710の一例を示している。図20は、図19の会員数度数分布表700において会員数で表わしていた各値を、会員の構成比率に置き換えて表わしたものである。
総合情報欄701、「勝敗金額」欄702は図19と同一である。「人数」欄713は、「勝敗金額」欄702に示した各階級に含まれる会員の総会員数(合計)に対する比率を示している。各階級で示す比率の値は、その階級に属する会員数÷会員の総来店人数×100で求めている。たとえば、15万円以上勝っている会員数の比率は、9÷284×100=3%となっている。
性別別相対度数分布表714は、「勝敗金額」欄702に示した階級毎に性別別(男女別)の会員数の構成比率(相対度数)を表わしている。各階級で示す比率の値は、その階級に属する特定の性別の会員数÷その階級に属する会員数×100で求めている。たとえば、男性で15万円以上勝っている会員数の比率は、3÷9×100=33%となっている。
年代別相対度数分布表715は、「勝敗金額」欄702に示した階級毎に年代別の会員数の構成比率(相対度数)を表わしている。勝敗金額の階級毎に、その階級に属する会員を「20代」、「30代」、「40代」、「50代」、「60代」、「年代不明」の6つのグループに区分けしてあり、それぞれの階級の中で各年代に属する会員数の割合が表示されている。
各階級で示す比率の値は、その階級に属する特定の年代の会員数÷その階級に属する会員数×100で求めている。たとえば、20代で15万円以上勝っている会員数の比率は、3÷9×100=33%となっている。
平均遊技時間別相対度数分布表716は、「勝敗金額」欄702に示した階級毎に平均遊技時間別の会員数の構成比率(相対度数)を表わしている。勝敗金額の階級毎に、その階級に属する会員を平均遊技時間が「1時間以下」、「1時間以上3時間未満」、「3時間以上5時間未満」、「5時間以上7時間未満」、「7時間以上」の5つのグループに区分けしてあり、それぞれの階級の中で各グループに属する会員数の割合が表示されている。
各階級で示す比率の値は、その階級に属する平均遊技時間が特定のグループの会員数÷その階級に属する会員数×100で求めている。たとえば、平均遊技時間が1時間以下で勝敗金額が0円から5万円の階級にある会員数の比率は、10÷67×100=15%となっている。
来店回数別相対度数分布表717は、「勝敗金額」欄702に示した階級毎に来店回数別の会員数の構成比率(相対度数)を表わしている。勝敗金額の階級毎に、その階級に属する会員を来店回数が「1回」、「2回〜5回」、「6回〜10回」、「11回以上」の4つのグループに会員を区分けしてあり、それぞれの階級の中で各グループに属する会員数の割合が表示されている。
各階級で示す比率の値は、その階級に属する来店回数が特定のグループの会員数÷その階級に属する会員数×100で求めている。たとえば、来店回数が1回以下で勝敗金額が0円から5万円の階級にある会員数の比率は、16÷67×100=24%となっている。
各表713〜717の最下欄には、会員全体に対する各グループの会員数の比率が表示されている。
図21は、勝敗金額の階級毎に、それぞれの階級に属する会員の性別別や年代別の分布状況を偏差値で表した会員数偏差値分布表720の一例を示している。図21は、図20の会員数相対度数分布表710において会員の構成比率で表わしていた各値を、偏差値に置き換えて表わしたものである。
総合情報欄701、「勝敗金額」欄702は図20と同一である。性別別偏差値表724は、性別別の合計の構成比率の値を平均値(Xaver)とし、「勝敗金額」欄702に示した各階級の性別別(男女別)の構成比率を個々の値として、これら個々の値を偏差値で表したものである。
偏差値は、偏差値=(偏差/標準偏差)×10+50の演算で求まる。また、偏差は、個々の値(Xn)と平均(Xaver)との差(Xn−Xaver)で求まる。標準偏差は、
標準偏差=√(((x1−Xaver)2+(x2−Xaver)2+……+(XN−Xaver)2)/N)で求まる。Nは母集団に含まれるデータの数である。なお、√は直後の()にかかっている。以後の√についても同様である。
たとえば、図21の性別別偏差値表724において、15万円以上勝っている会員数の偏差値は、(33%−63%)/√(((33%−63%)2+(50%−63%)2+(42%−63%)2+(73%−63%)2+(66%−63%)2+(58%−63%)2+(57%−63%)2+(0%−63%)2)/8 )×10+50=39 となる。各値は図20の性別別相対度数分布表714の男性の欄に表示されている値である。
年代別偏差値表725は、年代別の合計の構成比率の値を平均値(Xaver)とし、「勝敗金額」欄702に示した階級の年代別の会員数の構成比率(相対度数)を個々の値として、これら個々の値を偏差値で表わしたものである。
たとえば、図21の年代別偏差値表725において、20代で15万円以上勝っている会員数の偏差値は、(33%−25%)/√(((33%−25%)2+(0%−25%)2+(26%−25%)2+(21%−25%)2+(30%−25%)2+(15%−25%)2+(14%−25%)2+(0%−25%)2)/8 )×10+50=56 となる。各値は図20の年代別相対度数分布表715の20代の欄に表示されている値である。
平均遊技時間別偏差値表726は、平均遊技時間別の合計の構成比率の値を平均値(Xaver)とし、「勝敗金額」欄702に示した階級の平均遊技時間別の会員数の構成比率(相対度数)を個々の値として、これら個々の値を偏差値で表わしたものである。
たとえば、図21の平均遊技時間別偏差値表726において、平均遊技時間が1時間以下で0〜5万円以上勝っている会員数の偏差値は、(15%−20%)/√(((0%−20%)2+(0%−20%)2+(0%−20%)2+(15%−20%)2+(33%−20%)2+(0%−20%)2+(0%−20%)2+(0%−20%)2)/8 )×10+50=47 となる。
来店回数別偏差値表727は、来店回数別の合計の構成比率の値を平均値(Xaver)とし、「勝敗金額」欄702に示した階級の来店回数別の会員数の構成比率(相対度数)を個々の値として、これら個々の値を偏差値で表わしたものである。
たとえば、図21の来店回数別偏差値表727において、来店回数が1回で0〜5万円以上勝っている会員数の偏差値は、(24%−30%)/√(((0%−30%)2+(0%−30%)2+(5%−30%)2+(24%−30%)2+(48%−30%)2+(0%−30%)2+(0%−30%)2+(0%−30%)2)/8 )×10+50=48 となる。
各表723〜727の最下欄は、図20と同一であり、会員全体に対する各グループの会員数の比率が表示されている。
図22は、図20の性別別相対度数分布表714を円グラフで表示した会員勝敗金額別特性分析グラフ(性別)730である。図23は、図20の年代別相対度数分布表715を円グラフで表示した会員勝敗金額別特性分析グラフ(年代)740である。図24は、図20の平均遊技時間別相対度数分布表716を円グラフで表示した会員勝敗金額別特性分析グラフ(平均遊技時間)750である。図25は、図20の来店回数別相対度数分布表717を円グラフで表示した会員勝敗金額別特性分析グラフ(来店回数)760である。
図22から図25では、各円グラフは、1つの勝敗金額の階級における分布をそれぞれ示している。すべての階級の円グラフを並列表示することで、性別や年代と勝敗金額との関係を総合的に把握することができる。なお、管理者等が指定した単数または複数の階級だけを表示または拡大表示するように構成してもよい。
図26は、図21の性別別偏差値表724、年代別偏差値表725、平均遊技時間別偏差値表726、来店回数別偏差値表727をレーダーチャートとして表示した会員勝敗金額別特性分析グラフ(レーダーチャート1)770の一例を示している。性別、年代、平均遊技時間、来店回数の4つの事項を1つのレーダーチャートで対比して表示するために、各値は偏差値で表わしてある。
会員勝敗金額別特性分析グラフ(来店回数)760の「0万円から5万」のレーダーチャート774は偏りが少なく均等になっていることがわかる。また「−15万円以下」のレーダーチャート778に偏りがあることがわかる。このように複数の階級のレーダーチャートを並列表示することで、これらを容易に対比することができ、会員全体の勝敗金額毎の特性が把握できる。
また、偏りの大きい「−15万円以下」のレーダーチャート778を見ると、60代の女性で来店回数が多く平均遊技時間が長いという特性を持つ会員が大きく負けていることが把握できる。このような把握に基づき遊技場の経営者は上記のような特性に該当する会員向けに遊技機の新台のダイレクトメールを出したり、イベントを企画したりすることができる。なお、図26では、対象機種が全機種対象となっているが、機種別、遊技機メーカ別に表示してもよい。
図27は、複数の勝敗金額の階級についてグラフを重ねて表示することのできる会員勝敗金額別特性分析グラフ(レーダーチャート2)780の一例を示している。図27では、全ての階級のグラフが重ねて表示されている。下部の階級選択釦781a〜781hを操作することにより、階級別にグラフを表示するか否かの選択が可能になっている。
会員勝敗金額別特性分析グラフ(レーダーチャート2)780では、勝敗金額の階級別のグラフを複数同時に重ねて見ることができるので、階級間で会員の特性を対比し易くなる。また、勝敗金額の階級毎にグラフ表示の有無を選択できるので、たとえば、偏りの大きいグラフを組み合わせて表示することで偏りの大きい会員の特性を把握することができイベントの企画等に役立てることができる。なお、図27では対象機種が全機種対象となっているが、機種別、遊技機メーカ別に表示してもよい。
図28は、機種別に求めたグラフを対比して表示する会員勝敗金額別特性分析グラフ(機種比較)790の一例を示している。図28では、図27に示すようなグラフを4つの機種について機種別に作成したものが並列に対比表示されている。下部の階級選択釦791a〜791hを操作することで、階級別にグラフを表示するか否かの選択が可能になっている。なお、対比表示する機種を選択可能に構成するとよい。
図28に示す機種比較のレーダーチャートは、機種毎のレーダーチャートが複数同時に対比表示されるので、偏りの大きい機種を見つけ出す等の分析を簡単に行なうことができ、該当機種に絞ったイベント等の施策を打つことができる。また、勝敗金額の階級毎にグラフ表示の有無を選択できるので、より詳細に会員の特性の機種間での違いを的確かつ容易に把握することができる。なお、図28では、表示対象が機種比較になっているが、遊技機メーカ別のレーダーチャートを比較表示してもよい。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。たとえば、実施の形態では、性別別、年代別、平均遊技時間別、来店回数別に会員の特性と傾向を把握するものを例示したが、職業別、居住地域別、来店時間帯別、年収別などの事項と勝敗金額との関係を分析するように構成してもよい。これらを詳細に分析することで会員の特性に応じた、よりきめの細かいイベントや経営施策を打つことが可能になる。
また、実施の形態では、勝敗金額の階級別に、それぞれの階級に属する会員の性別や年代など特定の事項に係わる分布を導出するようにしたが、性別や年代など特定の事項に基づいて会員を複数のグループに分類し、それぞれのグループ内での勝敗金額の分布や分布指標をグループ別に導出するようにしてもよい。これにより、たとえば、男性の会員における勝敗金額の分布や、20代の会員の中での勝敗金額の分布等が把握される。たとえば、60代の会員は負けやすい傾向になる等を把握することができる。導出した分布を一覧表示にまとめると、結果的に図19や図20に示すものと同じものが得られることになる。
また実施の形態では、会員カードのセットによって得られるカード情報と対比することで、入玉数などの遊技情報等を会員別の情報に変換したが、会員の特定方法はこれに限定されるものではない。たとえば、遊技機を操作する会員の指紋や瞳パターンなどの身体的特徴を検出・照合したり、会員番号とパスワードの入力を求めたりすることで遊技中の会員を特定し、各種の情報を会員別の情報として認識するように構成してもよい。
このほか、ネットワーク等を利用して複数の遊技場から情報を収集し、複数の遊技場を対象に勝敗金額と会員の特性との相関(分布)を分析したり、各遊技場での分析結果のグラフを複数の遊技場について対比可能に並列表示したりするように構成してもよい。