JP2005236426A - 開口面アンテナ及びアンテナ方向調整方法 - Google Patents

開口面アンテナ及びアンテナ方向調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 GPS受信機や投受光器等を使用することなくアンテナ方向を簡単に調整し得る開口面アンテナ及びそのアンテナ方向調整方法を提供する。
【解決手段】 主反射鏡10と副反射鏡20と一次放射器30とを備えたカセグレンアンテナ1において、副反射鏡20を、主反射鏡10の中心軸に沿って変位可能に支持する支持部材16を設ける。そして、アンテナ方向の調整時には、まず、副反射鏡20の焦点が主反射鏡10の焦点からずれるように、副反射鏡20の位置を調整することにより、アンテナの指向特性を表す電力半値幅を広くして、アンテナ方向を概略調整し、その後、副反射鏡20の焦点が主反射鏡10の焦点に一致する方向に、副反射鏡20の位置を変化させて電力半値幅を狭くし、アンテナ方向を微調整する。この結果、電力半値幅が1度以下で、指向特性の鋭い開口面アンテナであっても、極めて簡単にアンテナ方向を調整できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、反射鏡と一次放射器とを備えた開口面アンテナ及びその開口面アンテナのアンテナ方向調整方法に関する。
従来より、マイクロ波やミリ波を使った無線通信には、反射鏡と一次放射器とを備えた開口面アンテナが利用されているが、開口面アンテナは、指向特性が鋭く、特に、長距離通信のために、反射鏡の開口面積を広くして、利得を大きくすると、ビーム幅(電力半値幅)が極めて狭くなるため、アンテナ設置時の方向調整が難しいという問題があった。
そこで、従来より、開口面アンテナのアンテナ方向調整を簡単に行う方法として、GPS受信機を用いて、開口面アンテナを設置しようとする場所の緯度・経度・高度を実測し、その測定結果と通信相手の設置地点である目標地点の位置とから、開口面アンテナの向き(方位・仰角等)を演算し、その演算結果に基づき、開口面アンテナの向きを調整する方法が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
また、この提案の調整方法では、方向調整の調整対象となる開口面アンテナが通信相手となるアンテナの方向を向いているか否かを確認することができないことから、これら一対のアンテナの内、一方のアンテナには、アンテナの中心軸と同方向にビーム光(レーザ光)を出射する光源を設け、他方のアンテナには、そのビーム光を受光する受光板を設けて、光源から出射されたビーム光が受光板の所定位置にて受光できるようにアンテナ方向を調整する、といったことも提案されている(例えば、特許文献2等参照)。
特開平7−131228号公報 特開2002−271124号公報
しかしながら、上記従来の調整方法では、調整作業を行う際に、開口面アンテナの設置地点を測定するGPS受信機や、GPS受信機による測定結果と目標地点とから開口面アンテナの向き(方位・仰角等)を演算する演算装置、或いは、ビーム光(レーザ光)を投受光するための投受光器(光源及び受光板)、といったアンテナ方向調整用の高価な装置を準備しなければならず、その準備が面倒で、しかも、方向調整に費用がかかるという問題があった。
また特に、アンテナ方向の調整にビーム光(レーザ光)を使用する場合には、ビーム光の投光器(光源)と受光器(受光板)とを2つのアンテナに個々に設置して動作させる必要があるため、各アンテナの設置地点に作業員を配置しなければならず、その調整作業が極めて面倒になるという問題もある。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、GPS受信機や投受光器といったアンテナ方向調整用の装置を使用することなく、しかも、調整対象となるアンテナの設置地点だけでアンテナ方向を簡単に調整し得る開口面アンテナ、及び、その開口面アンテナのアンテナ方向調整方法を提供することを目的とする。
係る目的を達成するためになされた請求項1に記載の開口面アンテナは、開口面アンテナを構成している反射鏡と一次放射器との相対位置、若しくは、反射鏡の開口面積を、外部操作によって調整可能に構成されている。
従って、この開口面アンテナによれば、反射鏡と一次放射器との相対位置若しくは反射鏡の開口面積を調整することにより、アンテナのビーム幅(電力半値幅)を変化させることができる。
つまり、開口面アンテナにおいて、アンテナの指向特性の鋭さを表す電力半値幅は、アンテナの利得に応じて変化し、アンテナの利得が大きいほど電力半値幅が鋭くなる。また、開口面アンテナの利得は、反射鏡の実効開口面積が大きいほど大きくなる。このため、開口面アンテナを構成している反射鏡と一次放射器との相対位置、若しくは、反射鏡の開口面積を変化させれば、反射鏡の実効開口面積が変化し、この結果、アンテナの利得、延いては、電力半値幅が変化することになる。
そして、このように、本発明の開口面アンテナによれば、アンテナのビーム幅(電力半値幅)を変化させることができることから、アンテナ方向の調整時には、まず、アンテナのビーム幅(電力半値幅)を一時的に広げて、通信相手からの送信電波を受信できるようにアンテナ方向を調整することにより、アンテナ方向を概略調整し、その後、アンテナのビーム幅(電力半値幅)を本来の狭いビーム幅に戻して、アンテナ方向を微調整することにより、指向特性が鋭い開口面アンテナであっても、極めて簡単に方向調整を行うことができるようになる。
また、この方向調整には、開口面アンテナによる信号の受信レベルを測定するレベル測定器を使用すればよく、従来のように、GPS受信機やビーム光の投受光器等の方向調整用の装置を別途準備する必要がないため、方向調整を簡単且つ安価に行うことが可能となる。
ところで、開口面アンテナとしては、一つの反射鏡とその反射鏡の焦点位置に配置された一次放射器とで構成されたものと、反射鏡が、主反射鏡と副反射鏡とで構成され、副反射鏡が主反射鏡と一次放射器との間で電波を中継するように配置されたもの(具体的には、カセグレンアンテナ、グレゴリアンテナ等)が知られている。
そして、本発明は、反射鏡と一次放射器とを備えた開口面アンテナであれば、何れのタイプのものでも適用できるが、特に、主反射鏡と副反射鏡とを備えた開口面アンテナの場合には、請求項2に記載のように、副反射鏡の位置又は副反射鏡の開口面積を、外部操作によって調整可能に構成するとよい。
つまり、主反射鏡と副反射鏡とを備えた開口面アンテナの場合、主反射鏡に比べて副反射鏡が小さくなるので、この開口面アンテナを請求項2に記載のように構成すれば、アンテナ方向調整時に、主反射鏡よりも小さい副反射鏡の位置又は開口面積を調整すればよく、主反射鏡の位置又は開口面積を調整するように構成した場合に比べて、調整作業を簡単にすることができる。
また、請求項2に記載の開口面アンテナにおいて、副反射鏡の位置を調整できるようにするための具体的構成としては、請求項3に記載のように、副反射鏡を主反射鏡の中心軸に沿って変位可能に支持する支持部材と、この支持部材に対して副反射鏡を位置決め固定する固定部材とを設けるようにすればよい。
そして、このようにすれば、副反射鏡を支持部材に沿って変位させることにより、アンテナの利得、延いては、ビーム幅(電力半値幅)を簡単に変化させることができるので、アンテナ方向の調整をより簡単に行うことができる。
また、この場合、請求項4に記載のように、支持部材又は副反射鏡に対して、通信時及びアンテナ方向調整時の副反射鏡の最適位置を指示する目盛若しくはマークを付与するようにすれば、アンテナ方向調整時や調整後に副反射鏡を変位させて固定する際に、支持部材又は副反射鏡に付与された目盛やマークを見ながら副反射鏡の位置を調整すればよいので、アンテナ方向の調整時や方向調整後の副反射鏡の位置固定を極めて簡単に行うことができる。
一方、請求項2に記載の開口面アンテナにおいて、副反射鏡の開口面積を調整できるようにするためには、請求項5に記載のように、その調整具として、外形が副反射鏡よりも大きく、且つ、副反射鏡よりも径が小さい開口部を有する導電性の環状部材を別途設け、この環状部材を、副反射鏡と同軸上で且つ主反射鏡との対向面に当接するように、固定部材を介して副反射鏡に固定できるようにするとよい。
つまり、請求項5に記載の開口面アンテナにおいて、固定部材を介して副反射鏡に環状部材を装着すれば、副反射鏡の開口面積が狭くなって、アンテナの利得が低下し、延いては、ビーム幅(電力半値幅)が広くなるので、この調整具を使用すれば、上述した手順でアンテナ方向を簡単に調整することができるようになる。
次に、本発明の開口面アンテナは、反射鏡の数にかかわらず、一次放射器の位置を外部操作によって調整し得るように構成しても、上記と同様の効果を得られる。
そして、このように一次放射器の位置を調整可能に構成する際には、請求項6に記載のように、一次放射器を反射鏡の中心軸に沿って変位可能に支持する支持部材と、この支持部材に対して一次放射器を位置決め固定する固定部材とを設けるようにすればよい。
つまり、このように構成すれば、一次放射器を支持部材に沿って変位させることにより、アンテナの利得、延いては、ビーム幅(電力半値幅)を簡単に変化させることができるので、アンテナ方向の調整を簡単に行うことができる。
また、この場合、請求項7に記載のように、支持部材又は一次放射器に対して、通信時及びアンテナ方向調整時の一次放射器の最適位置を指示する目盛若しくはマークを付与するようにすれば、アンテナ方向調整時や調整後に一次放射器を変位させて固定する際に、支持部材又は一次放射器に付与された目盛やマークを見ながら一次放射器の位置を調整すればよいので、アンテナ方向の調整時や方向調整後の一次放射器の位置固定を極めて簡単に行うことができる。
次に、請求項8に記載の発明は、上述した請求項1〜請求項7の何れかに記載の開口面アンテナのアンテナ方向を調整する方法に関する発明であり、開口面アンテナの反射鏡と一次放射器との相対位置若しくは反射鏡の開口面積を、電波の送受信に最適な基準状態から変化させることによって、開口面アンテナの利得を一時的に下げて、電力半値幅を広くした後、開口面アンテナを介して電波を送受信することにより、アンテナ方向を概略調整し、その後、開口面アンテナの反射鏡と一次放射器との相対位置若しくは反射鏡の開口面積を、電波の送受信に最適な基準状態に戻し、再度、開口面アンテナを介して電波を送受信することにより、アンテナ方向を微調整することを特徴とする。
従って、このアンテナ方向調整方法によれば、請求項1〜請求項7の何れかに記載の開口面アンテナのアンテナ方向を調整する際に、従来のように、GPS受信機やビーム光の投受光器等の方向調整用の装置を準備する必要がなく、開口面アンテナの方向調整を、そのアンテナの設置地点で簡単且つ安価に行うことができるようになる。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は本発明が適用された実施例のカセグレンアンテナ1の全体構成を表す説明図であり、(a)はカセグレンアンテナ1の主反射鏡部分を破断した一部破断側面図、(b)は主反射鏡の反射面側から見た正面図である。
図1に示す如く、本実施例のカセグレンアンテナ1は、反射面が放物面にて形成された主反射鏡10と、反射面が双曲面にて形成された副反射鏡20と、円錐ホーンからなる一次放射器30と、を備える。
主反射鏡10の中心位置には、一次放射器30を配置するための孔部12が穿設されており、その孔部12の周囲には、主反射鏡10の後方にて一次放射器30を支持する支持部材14のアーム部14aが固定されている。つまり、主反射鏡10の後方には、アーム部14aを介して支持部材14が固定されている。そして、一次放射器30は、この支持部材14を介して、ホーンの開口が、主反射鏡10の孔部12から主反射鏡10の焦点を向くように位置決め固定されている。
なお、支持部材14に固定された一次放射器30の後端側には、一次放射器30を介して数十GHzの電波を送受信するための送・受信機40が設けられており、その送・受信機40には、同軸ケーブル42を介して、外部から通信用の信号を入力したり、電源を供給できるようにされている。
また、主反射鏡10の外周の上下左右4カ所には、主反射鏡10の焦点位置近傍に副反射鏡20を配置する支持部材16のアーム部16aが固定されている。つまり、主反射鏡10の焦点位置近傍には、一端が主反射鏡10に固定された4本のアーム部16aを介して支持部材16が固定されている。そして、副反射鏡20は、この支持部材16を介して、反射面が主反射鏡10の反射面と対向するように配置されている。
ところで、カセグレンアンテナ1においては、主反射鏡10で集波された電波を、副反射鏡20を介して効率よく一次放射器30へ中継できるようにするために、通常、副反射鏡20は、反射面を挟んで両側にある二つの焦点の内、一方が主反射鏡10の焦点に一致し、他方を一次放射器30の位相中心と一致した最適通信位置に配置される。
しかし、カセグレンアンテナ1は、指向特性が鋭く、特に、主反射鏡10の直径が数十cm以上になると、指向特性の鋭さを表す電力半値幅が数度(場合によっては1度未満)となって、アンテナ方向の調整が極めて面倒になってしまう。
例えば、図3は、主反射鏡10の直径を90cmとし、副反射鏡20の焦点が主反射鏡10の焦点に一致するように配置したカセグレンアンテナの指向特性の測定結果を表しているが、この測定結果では、アンテナの利得は約47.0dBと大きな値を確保できたものの、電力半値幅は1度以下(実際には、0.475度)となって、受信レベルを測定しながらアンテナの向きを垂直及び水平方向に変化させて方向調整を行うことは困難であることがわかる。
なお、図3において、(a)及び(b)は、基準電波を送信する送信アンテナに向けてカセグレンアンテナを配置し、受信レベルが最大となる方位、仰角を中心(0度)として、アンテナの向きを水平方向及び垂直方向にそれぞれ変位させて、基準レベルに対する相対的なレベル変化を測定した測定結果を表している。
そこで、本実施例では、副反射鏡20を、上述した最適通信位置と、その最適通信位置から焦点がずれた調整位置との間で任意に変更できるようにしている。
すなわち、図2に示すように、本実施例では、副反射鏡20の支持部材として、副反射鏡20の反射面とは反対側に、棒状で外周にねじ山が形成された雄ねじ部22を設け、支持部材16には、この雄ねじ部22を螺合可能な雌ねじ部18を形成することにより、これら各ねじ部22、16の螺合によって、副反射鏡20を主反射鏡10の中心軸に沿って移動させつつ、副反射鏡20を任意の位置に位置決めできるようにされている。
また、支持部材16には、その外周から雌ねじ部18に向けてねじ孔が穿設されており、そのねじ孔に、固定部材としてのボルト19を挿通して締め付けることにより、副反射鏡20を支持部材16に対して移動不能に固定できるようにされている。
また、副反射鏡20の雄ねじ部22には、ねじ山の一部を削ることによって、副反射鏡20の通信時の最適位置とアンテナ方向調整時の最適位置を表すマーク22aが形成されている。
つまり、図2に示すように、このマーク22aは、副反射鏡20の焦点が主反射鏡10の焦点に一致して通信に最適な最適通信位置とそのときの指向特性、副反射鏡20の焦点が大きくずれてアンテナ方向の概略調整を行うのに最適な概略調整位置とそのときの指向特性、及び、副反射鏡20の焦点が少しずれてアンテナ方向の微調整を行うのに最適な微調整位置とそのときの指向特性、をそれぞれ表す3種類のマークからなり、支持部材16の後端面を各マーク位置に合わせることによって、副反射鏡20の位置(延いては、当該カセグレンアンテナ1の指向特性)を、通信若しくは方向調整に最適な位置(特性)に設定できるようにされている。
従って、本実施例のカセグレンアンテナ1によれば、その設置時には、まず、副反射鏡20を概略調整位置に配置することにより、電力半値幅を広げて、通信相手からの送信電波を受信できるようにアンテナ方向を概略調整し、通信相手からの送信電波を受信できるようになると、副反射鏡20を微調整位置に配置することにより、電力半値幅を狭くして、通信相手からの送信電波の受信レベルが最大となるように、アンテナ方向を微調整し、その後、副反射鏡20を最適通信位置に配置することにより、電力半値幅をアンテナ本来の狭い半値幅に戻して、ボルト19を締め付ける、といった手順でアンテナ方向の調整及び副反射鏡20の位置決め固定を行うことにより、極めて簡単にカセグレンアンテナ1を設置することができるようになる。
つまり、例えば、主反射鏡10の直径を90cmとしたカセグレンアンテナの場合、副反射鏡20を最適通信位置から主反射鏡10に向けて21mm変位させたときの指向特性は、図4に示す如くなり、アンテナの利得は上述した約47.0dBから約31.2dBへと低下するものの、電力半値幅は1度以下から3度前後へと増加した。また、副反射鏡20を最適通信位置から更に変位させれば、電力半値幅が更に大きくなる。よって、受信レベルを測定しながらアンテナの向きを垂直及び水平方向に変化させて方向調整を行う際には、上記のように、副反射鏡20の位置を変化させてカセグレンアンテナ1の指向特性を劣化させることによって、極めて簡単に方向調整を行うことができるようになるのである。
また、このようにアンテナ方向を調整する際には、単に受信レベルのレベル測定器(所謂レベルチェッカ)を使用すればよく、従来のように、GPS受信機やビーム光の投受光器等の方向調整用の装置を別途準備する必要がないため、アンテナ方向の調整を簡単且つ安価に行うことが可能となる。
なお、図2において、(a)は副反射鏡20及び支持部材16を横方向から見た一部破断側面図であり、(b)は(a)の右側面図である。また、図4において、(a)、(b)は、図3の(a)、(b)と同様の手順で受信レベルを測定した測定結果を表す。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の技術範囲を逸脱しない範囲内にて、種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施例では、主反射鏡10及び一次放射器30に対する副反射鏡20の位置を変化させることによって指向特性を調整できるように構成されたカセグレンアンテナ1を例に取り、本発明を説明したが、本発明は、例えば、図5に示すように、副反射鏡20の反射面に、導電性の樹脂又は金属からなる中空円盤状の調整用リング50を装着するようにしても、上記実施例と同様の効果を得ることができる。
つまり、図5に示すように、副反射鏡20の反射面に、副反射鏡20よりも径が小さい開口を有する導電性の調整用リング50を装着すれば、副反射鏡20の開口面積を見かけ上小さくすることができる。そして、このように副反射鏡20の開口面積が小さくなれば、アンテナの利得が低下して、指向特性も低下(つまり、電力半値幅を増大)することから、アンテナ方向の調整時には、副反射鏡20に調整用リング50を装着するようにしても、上記実施例と同様にアンテナ方向の調整を簡単に行うことができるようになるのである。
なお、図5において、(a)は調整用リング50が装着された副反射鏡20をその反射面から見た正面図であり、(b)はその副反射鏡20を右側から見た一部破断側面図である。
そして、このように調整用リング50を用いる場合、調整用リング50の裏面には、図5(a)、(b)に示すように、副反射鏡20に装着した際に副反射鏡20の裏面に係合して調整用リング50を副反射鏡20に固定するための複数の係止片52を設けるようにするとよい。
一方、このようにカセグレンアンテナ1の指向特性を調整するには、必ずしも副反射鏡20の位置や開口面積を変化させる必要はなく、主反射鏡10に固定される一次放射器30に位置を、変化させるようにしてもよい。
そして、このためには、例えば、図6に示すように、一次放射器30を主反射鏡10に固定する支持部材14にボルト34を設け、一次放射器30の側面には、このボルト34の先端に係合し、一次放射器30を軸周りに回転させた際に、一次放射器30を主反射鏡10の中心軸に沿って変位可能に案内する溝32を設けるようにするとよい。
つまり、このようにすれば、一次放射器30を支持部材14に装着した状態でその軸周りに回転させることによって、一次放射器30の開口が主反射鏡10の反射面に一致して指向特性が最も鋭くなる最適通信位置から、一次放射器30の開口が主反射鏡10の反射面から突出して指向特性がアンテナ方向の調整に適した特性となる最適調整位置、若しくは、その逆方向へと変位させることができるようになり、上記実施例と同様に、アンテナの方向調整を極めて簡単に行うことが可能となる。
なお、図6において、(a)は、支持部材14に装着された一次放射器30を主反射鏡10の後方から見た状態を表す正面図であり、(b)は(a)の右側面図であり、(c)は(b)において一次放射器30を上方から見た平面図である。
そして、この図から明らかなように、一次放射器30の側面の内、上部半面に溝32が斜めに形成されており、一次放射器30を軸周りに回転させると、一次放射器30がこの溝に沿って回転しつつ軸方向に変位することになる。
また次に、上記実施例では、本発明が適用された開口面アンテナとして、主反射鏡10と副反射鏡20との2つの反射鏡を有するカセグレンアンテナを例に取り説明したが、本発明は、カセグレンアンテナと同様、2つの反射鏡を有するグレゴリアンテナであっても、反射鏡を一つだけ有する一般的なパラボラアンテナであっても、或いは、副反射鏡や一次放射器が主反射鏡(若しくは単一の反射鏡)の中心軸からずれたオフセット型パラボラアンテナであっても、上記実施例と同様に適用して、同様の効果を得ることができる。
例えば、図7(a)に示すアンテナは、オフセット型で単一の反射鏡60を有するパラボラアンテナを表しているが、この種のオフセット型パラボラアンテナであれば、一端が反射鏡60に固定されたアーム部70に一次放射器30を固定するための支持部材80を、一次放射器30をその軸方向に変位可能に支持できるように構成すればよい。
つまり、図7(b)及び(c)に示す如く、アーム部70に一次放射器30を固定するための支持部材80を、一次放射器30を挟持可能な上下一対の挟持部82,84から構成し、その一方の挟持部82をアーム部70の一端に溶接等で一体的に固定し、他方の挟持部84を挟持部82に対してボルト76を介して締め付け固定できるように構成するのである。
そして、このようにすれば、ボルト76を介して挟持部82,84同士を締め付けなければ、一次放射器30は挟持部82、84に挟持された状態で軸方向に移動できることになる。
よって、図7に示したオフセット型パラボラアンテナであっても、上記実施例と同様に、アンテナの指向特性を方向調整及び通信に適した任意の特性に設定できることになり、アンテナ設置時の方向調整を極めて簡単に行うことが可能となる。
但し、このように支持部材80において一次放射器30を軸方向に変位させることによって、アンテナの指向特性を調整できるようにする場合、図7(b)に示すように、支持部材80に直接固定される一次放射器30の側面(若しくは支持部材80)には、一次放射器30の最適通信位置や、アンテナ方向の概略調整及び微調整を行うのに最適な概略調整位置及び微調整位置を表すマーク36を付与するとよい。
またこの場合、図7(b)に示すように、マーク36に加えて(或いはマーク36に代えて)、支持部材80に対する一次放射器30の位置を読み取るための目盛38を、一次放射器30の側面に形成するようにしてもよい。
なお、図7において、(b)はアーム部70に取り付けられた一次放射器30を横方向から見た側面図であり、(c)はその一次放射器30を後端方向から見た状態を表す正面図である。
また、図7(a)に示したオフセット型パラボラアンテナの場合、必ずしも、一次放射器30の位置調整を行う必要はなく、例えば、図8に示すように、反射鏡60の一部を上方から被覆可能な調整用カバー90を設け、アンテナ方向の調整時には、この調整用カバー90を反射鏡60に装着することによって、反射鏡60自体の開口面積を小さくするようにしてもよい。
但し、この場合、調整用カバー90は、上述した調整用リング50と同様、導電性を有する樹脂又は金属にて構成する必要はある。
実施例のカセグレンアンテナ1の全体構成を表す説明図である。 図1に示す副反射鏡及びその支持部材の構成を表す説明図である。 副反射鏡の焦点を主反射鏡に一致させたときのカセグレンアンテナの指向特性の測定結果を表す説明図である。 副反射鏡の焦点を主反射鏡からずらしたときのカセグレンアンテナの指向特性の測定結果を表す説明図である。 カセグレンアンテナの方向調整時に使用する調整用リングを説明する説明図である。 主反射鏡に対して一次放射器を変位させる機構を説明する説明図である。 本発明をオフセット型パラボラアンテナに適用した場合の説明図である。 オフセット型パラボラアンテナの方向調整時に使用する調整用カバーを説明する説明図である。
符号の説明
1…カセグレンアンテナ、10…主反射鏡、12…孔部、14…支持部材、16…支持部材、18…雌ねじ部、19…ボルト、20…副反射鏡、22…雄ねじ部、22a…マーク、30…一次放射器、32…溝、34…ボルト、36…マーク、38…目盛、40…送・受信機、42…同軸ケーブル、50…調整用リング、52…係止片、60…反射鏡、70…アーム部、76…ボルト、80…支持部材、82,84…挟持部、90…調整用カバー。

Claims (8)

  1. 電波を反射する反射鏡と、該反射鏡の焦点位置に配置された一次放射器と、を備えた開口面アンテナにおいて、
    前記反射鏡と前記一次放射器との相対位置若しくは前記反射鏡の開口面積を外部操作によって調整可能に構成してなることを特徴とする開口面アンテナ。
  2. 前記反射鏡は、主反射鏡と、該主反射鏡と前記一次放射器との間で電波を中継する副反射鏡とからなり、
    該副反射鏡の位置又は該副反射鏡の開口面積を外部操作によって調整可能に構成してなることを特徴とする請求項1に記載の開口面アンテナ。
  3. 前記副反射鏡を前記主反射鏡の中心軸に沿って変位可能に支持する支持部材と、
    該支持部材に対して前記副反射鏡を位置決め固定する固定部材と、
    を備えたことを特徴とする請求項2に記載の開口面アンテナ。
  4. 前記支持部材又は前記副反射鏡には、通信時及びアンテナ方向調整時の前記副反射鏡の最適位置を指示する目盛若しくはマークが付与されていることを特徴とする請求項3に記載の開口面アンテナ。
  5. 前記副反射鏡の開口面積を調整する調整具として、
    外形が前記副反射鏡よりも大きく、且つ、前記副反射鏡よりも径が小さい開口部を有する導電性の環状部材と、
    該環状部材を、前記副反射鏡に対して、該副反射鏡と同軸上で且つ前記主反射鏡との対向面に当接するように固定する固定部材と、
    を備えたことを特徴とする請求項2に記載の開口面アンテナ。
  6. 前記一次放射器を前記反射鏡の中心軸に沿って変位可能に支持する支持部材と、
    該支持部材に対して前記一次放射器を位置決め固定する固定部材と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の開口面アンテナ。
  7. 前記支持部材又は前記一次放射器には、通信時及びアンテナ方向調整時の前記一次放射器の最適位置を指示する目盛若しくはマークが付与されていることを特徴とする請求項6に記載の開口面アンテナ。
  8. 電波を反射する反射鏡と、該反射鏡の焦点位置に配置された一次放射器と、を備えた開口面アンテナにおいて、該アンテナからの電波の放射方向を調整するアンテナ方向調整方法であって、
    前記開口面アンテナの前記反射鏡と前記一次放射器との相対位置若しくは前記反射鏡の開口面積を、電波の送受信に最適な基準状態から変化させることによって、前記開口面アンテナの利得を一時的に下げて、電力半値幅を広くした後、前記開口面アンテナを介して電波を送受信することにより、アンテナ方向を概略調整し、
    その後、前記開口面アンテナの前記反射鏡と前記一次放射器との相対位置若しくは前記反射鏡の開口面積を、電波の送受信に最適な基準状態に戻し、再度、前記開口面アンテナを介して電波を送受信することにより、アンテナ方向を微調整すること、
    を特徴とするアンテナ方向調整方法。
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