JP2019134275A - パラボラアンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
従来、この種のパラボラアンテナ装置において、複数のステーは、パラボラ反射鏡の外面側(裏側)に設けられてパラボラ反射鏡の強度を補強するフレーム(補強フレーム)に取り付けられる。パラボラ反射鏡に対する補強フレームの取付精度は低い。このため、従来のパラボラアンテナ装置は、パラボラ反射鏡の周縁から放射器に至る各ステーの長さを調整ねじによって調整することで、パラボラ反射鏡に対する放射器の位置決めを行っている。
また、パラボラ反射鏡の内面側に配されるステーが、調整ねじによる放射器の位置決めに際して撓んでしまうと、パラボラアンテナ装置の電波特性が変化してしまう、という問題がある。
また、パラボラアンテナ装置の製造に際して、従来のように各ステーの長さを調整ねじによって調整する必要がなくなるため、各ステーに撓みが発生することも抑制できる。したがって、ステーに基づくパラボラアンテナ装置の電波特性の変化を抑制できる。
前記ベース部が、前記環状リブの外周面のうち前記環状リブの延長方向の基端部に突き当てられてもよい。
図1〜3に示すように、本実施形態に係るパラボラアンテナ装置1は、パラボラ反射鏡2と、放射器3と、複数のステー4と、を備える。また、パラボラアンテナ装置1は、導波管5を備える。
パラボラ反射鏡2の内面11は、凹面状に形成されて放射器3から放射された電磁波を反射する凹状反射面12を含む。パラボラ反射鏡2の内面11は、例えば凹状反射面12に加え、凹状反射面12の周縁に形成されて、パラボラ反射鏡2の軸方向において凹状反射面12と同じ方向に向く平坦な縁部面を含んでもよい。すなわち、パラボラ反射鏡2は、例えば「縁あり」の反射鏡であってもよい。本実施形態において、パラボラ反射鏡2の内面11は、凹状反射面12のみによって構成されている。そして、凹状反射面12はパラボラ反射鏡2の外周面13と直接つながっている(図8参照)。すなわち、本実施形態のパラボラ反射鏡2は、「縁なし」の反射鏡である。
パラボラ反射鏡2の外周面13は、内面11の周縁から主に軸方向において外面14側に延びる面である。本実施形態の外周面13は、軸方向において外面14側に向かうにしたがって径方向外側に傾斜している(図8参照)。すなわち、外周面13の径寸法は、軸方向において内面11側から外面14側に向けて徐々に大きくなっている。
上記した椀状板部21、環状リブ22及び径方向リブ23は、一体に形成されている。環状リブ22及び径方向リブ23は、椀状板部21の剛性を向上させる役割を果たす。
図3,5に示すように、中央分割体26は、パラボラ反射鏡2の外面14側に突出する筒状フランジ部27を有する。筒状フランジ部27の内周面には、周方向分割体25を中央分割体26にねじ止めするためのナット部品28が固定されている。
上記した周方向分割体25や中央分割体26は、例えば炭素繊維強化プラスチック(CFRP)等によって形成されてよい。
環状フレーム部41は、平面視環状に形成され、径方向におけるパラボラ反射鏡2の外面14の中途部に配されている。環状フレーム部41は、ねじ止め等によって複数の径方向リブ23に固定されている。各棒状フレーム部42は、パラボラ反射鏡2の径方向に延びるように、径方向リブ23に沿って配されている。各棒状フレーム部42は、周方向分割体25の内縁リブ33、径方向リブ23、並びに環状フレーム部41に固定されている。
複数(図示例では四つ)のステー4は、パラボラ反射鏡2の周方向に間隔をあけて配列されている。複数のステー4は、その延長方向の先端部4Aにおいて互いに結合している。複数のステー4は、その延長方向の先端部4Aにおいて放射器3を支持する。具体的に、放射器3は、複数のステー4の先端部4Aに固定される(図13参照)。
ベース部7は、パラボラ反射鏡2の外周面13に突き当てられる。ベース部7は、パラボラ反射鏡2の外周面13に面接触するように形成されている。ベース部7は、パラボラ反射鏡2の外周面13に突き当てた状態でパラボラ反射鏡2の外面14側に固定される。本実施形態において、ベース部7は、パラボラ反射鏡2の径方向リブ23にねじ止め等によって固定される。
具体的には、ベース部7のうち一方の周方向分割体25Aの外周面13に突き当たるベース部7の第一部位52が、他方の周方向分割体25の外周面13に突き当たるベース部7の第二部位53よりもパラボラ反射鏡2の内面11側に突出している。すなわち、ベース部7の位置合わせ線51は、ベース部7の第一部位52にのみ形成されている。
本実施形態において、径方向リブ23に接続される環状リブ22の部位は、周方向における周方向分割体25の端部である。このため、ベース部7は、周方向の端部に位置する周方向分割体25の外周面13の領域に突き当てられる。ベース部7が突き当てられる環状リブ22の部位は、例えば径方向リブ23に対してパラボラ反射鏡2の径方向に重なる重複部位であってもよいし、図9に例示するように周方向において重複部位の近くに位置する近傍部位であってよい。
各ベース板部54,55は、ステー4や径方向リブ23に面接触する任意の形状に形成されてよい。本実施形態のベース板部54,55は平板状に形成されている。一対のベース板部54,55は、例えば同一の形状に形成されてよいが、本実施形態では互いに異なる。一対のベース板部54,55のうち第一ベース板部54は位置合わせ線51を有するベース部7の第一部位52を含み、第二ベース板部55はベース部7の第二部位53を含む。
図9,10に示すように、ベース部7に取り付けられるステー4の延長方向の基端部4Bには、ブロック56が埋め込まれてよい。ブロック56は、主に、ステー4をベース部7にねじ止めするための孔をステー4の基端部4Bに形成するために設けられる。
具体的に、導波管5は、複数(図示例では四つ)の支持具57を介してパラボラ反射鏡2に取り付けられる。複数の支持具57は、導波管5の長手方向において互いに間隔をあけて配列されている。各支持具57は、補強フレーム6に干渉しないように、パラボラ反射鏡2の外面14から離れる方向に延びている。導波管5は、各支持具57の先端部に取り付けられる。これにより、導波管5は、パラボラ反射鏡2の外面14から間隔をあけた位置に配される。本実施形態において、各支持具57の基端部は、径方向リブ23に取り付けられる。
ステー4は、その延長方向(図11においてL方向)及びパラボラ反射鏡2の軸方向に直交する幅方向(図11においてW方向)における導波管5の両端からはみ出さないように配される。
本実施形態において、パラボラアンテナ装置1は上記した導波管5を二つ備え、二つの導波管5は互いに別個のステー4に沿うように配されているが、これに限ることはない。導波管5は、例えば一つ又は三つ以上であってもよい。また、例えば、複数の導波管5が同一のステーに沿うように配されてもよい。
また、治具取り付け部8は、嵌め入れ孔16に嵌め入れられた状態でパラボラ反射鏡2の外面14に突き当たるフランジ部64を備える。フランジ部64をパラボラ反射鏡2の外面14に突き当てることで、放射器位置決め治具100が配される治具取り付け部8の露出面61を、高い精度で位置決めできる。
放射器位置決め治具100を治具取り付け部8に取り付ける際には、はじめに、挿入部102を治具取り付け部8の挿入孔63に挿入し、かつ、接触端面101を治具取り付け部8の露出面61に面接触させればよい。次いで、ねじ103をパラボラ反射鏡2の内面11側から放射器位置決め治具100の基端部に通した上で、治具取り付け部8の雌ねじ孔62にねじ込めばよい。
また、ベース部7が補強フレーム6を介さずにパラボラ反射鏡2に直接固定されるため、パラボラ反射鏡2に対する補強フレーム6の取り付け位置の影響を受けることなく、ステー4を高い位置精度でパラボラ反射鏡2に取り付けることができる。
また、角筒状のステー4には、円筒状のステー4と比較して、ステー4をベース部7にねじ止めするための孔や、ステー4に各種の部品を取り付けるための孔を簡単に形成することもできる。上記孔を簡単に形成できることは、パラボラアンテナ装置1の組み立て現場において上記孔を形成する場合に特に有効である。
また、パラボラ反射鏡2に対する補強フレーム6の取り付け位置が、パラボラ反射鏡2に対する導波管5や放射器3の位置決めに影響しないため、補強フレーム6を高い精度でパラボラ反射鏡2に取り付ける必要がなくなる。したがって、パラボラ反射鏡2に対する補強フレーム6の取り付けも容易に行うことができる。
このため、放射器位置決め治具100Aをパラボラ反射鏡2に取り付ける際には、はじめに、放射器位置決め治具100Aをパラボラ反射鏡2の外面14側から治具取り付け部8の挿入孔63に挿通させ、放射器位置決め治具100Aの基端部に形成されたフランジ部104Aを、治具取り付け部8の外側面65に突き当てればよい。次いで、ねじ103Aをパラボラ反射鏡2の外面14側から放射器位置決め治具100Aのフランジ部104Aに通した上で、治具取り付け部8の雌ねじ孔66にねじ込めばよい。
2 パラボラ反射鏡
3 放射器
4 ステー
4A 先端部
4B 基端部
5 導波管
6 補強フレーム
7 ベース部
8 治具取り付け部
9 回転台
11 内面
12 凹状反射面
13 外周面
14 外面
15 境界線
21 椀状板部
22 環状リブ
23 径方向リブ
24 環状リブ22の内周面
25 周方向分割体
25A 一方の周方向分割体
26 中央分割体
27 筒状フランジ部
28 ナット部品
56 ブロック
100,100A 放射器位置決め治具
Claims (5)
- 椀状に形成されたパラボラ反射鏡と、
前記パラボラ反射鏡の内面に向けて電磁波を放射する放射器と、
前記パラボラ反射鏡の周縁から径方向において前記パラボラ反射鏡の内側に延び、延長方向の先端部において前記放射器を支持する複数のステーと、を備え、
前記パラボラ反射鏡の周縁側に位置する各ステーの延長方向の基端部が、前記パラボラ反射鏡の外周面に突き当てた状態で前記パラボラ反射鏡の外面側に固定されたベース部に取り付けられているパラボラアンテナ装置。 - 前記ベース部が、前記内面と前記外周面との境界線に対して位置決めされる請求項1に記載のパラボラアンテナ装置。
- 前記パラボラ反射鏡が、該パラボラ反射鏡の周方向に配列された複数の周方向分割体を備え、
前記ベース部が、前記周方向に隣り合う二つの前記周方向分割体の外周面に突き当てられると共に、一方の前記周方向分割体の前記境界線に対して位置決めされる請求項2に記載のパラボラアンテナ装置。 - 前記パラボラ反射鏡が、前記内面及び前記外面をなす椀状板部と、前記椀状板部の周縁から前記パラボラ反射鏡の軸方向において前記椀状板部の外面側に延びて前記外周面をなす環状リブと、前記椀状板部の外面から突出すると共に前記環状リブの内周面から前記椀状板部の径方向内側に延びる径方向リブと、を備え、
前記ベース部は、前記環状リブのうち前記径方向リブが接続された部位に突き当てられる請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のパラボラアンテナ装置。 - 前記パラボラ反射鏡が、前記内面及び前記外面をなす椀状板部と、前記椀状板部の周縁から前記パラボラ反射鏡の軸方向において前記椀状板部の外面側に延びて前記外周面をなす環状リブと、を備え、
前記ベース部が、前記環状リブの外周面のうち前記環状リブの延長方向の基端部に突き当てられる請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のパラボラアンテナ装置。
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