JP2005234040A - 車室内騒音低減装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡単な制御により、高い静粛性を実現することのできる車室内騒音低減装置を提供する。
【解決手段】 各サスペンションアーム13RF,13LF,13RR,13LRと車体100との連結部に配設される各ブッシュ14RF,14LF,14RR,14LR,15RF,15LF,15RR,15LRを電気粘性ダンパで構成し、これらの減衰特性を個別に制御可能とする。コントロールユニット2は、路面から各車輪11RF,11LF,11RR,11LRに入力される力Fijに基づいて予測した車内音Pに応じて各ブッシュの減衰特性を個別に制御することにより、ロードノイズの加振力として各車輪11RF,11LF,11RR,11LRから車体100に伝達される力を効率よく低減し、車内音の発生自体を効果的に抑制する。
【選択図】 図1
【解決手段】 各サスペンションアーム13RF,13LF,13RR,13LRと車体100との連結部に配設される各ブッシュ14RF,14LF,14RR,14LR,15RF,15LF,15RR,15LRを電気粘性ダンパで構成し、これらの減衰特性を個別に制御可能とする。コントロールユニット2は、路面から各車輪11RF,11LF,11RR,11LRに入力される力Fijに基づいて予測した車内音Pに応じて各ブッシュの減衰特性を個別に制御することにより、ロードノイズの加振力として各車輪11RF,11LF,11RR,11LRから車体100に伝達される力を効率よく低減し、車内音の発生自体を効果的に抑制する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車両の走行に起因して車室内に発生するロードノイズを低減する車室内騒音低減装置に関する。
従来より、車室内におけるロードノイズ(振動騒音)を低減するため、この振動騒音と逆位相の音波(相殺音)をスピーカ等の音源から発生させ、これらを互いに干渉させる車室内騒音低減装置については様々な提案がなされている。
例えば、特許文献1には、騒音源からの騒音を検出する騒音センサと、この騒音センサで検出した騒音(参照信号)に基づいて相殺信号を生成する適応制御回路と、適応制御回路で生成された相殺信号に基づいて車室内に相殺音を出力するスピーカと、スピーカから出力された相殺音によって除去されない振動騒音(誤差信号)を検出するマイクロフォンとを備えた車室内騒音低減装置が開示されており、適応制御回路は、マイクロフォンで検出した誤差信号に基づいてフィルタ係数を更新することで、相殺信号の特性を変更するようになっている。
特開平6−161473号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示された技術のように、騒音センサで検出した騒音に対する相殺信号を生成するに際し、マイクロフォンで検出した誤差信号に基づく適応制御を行って相殺信号の特性を変更するためには複雑な回路構成を必要とし、その制御も複雑化する。
また、上述の技術は、騒音の発生自体を抑制するものではなく、相殺音により騒音を低減するものであるため、車室内の広範囲に亘って高い静粛性を実現することが困難である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、簡単な制御により、高い静粛性を実現することのできる車室内騒音低減装置を提供することを目的とする。
本発明は、路面から各車輪に入力される力を検出する力検出手段と、上記各車輪を支持する各サスペンション部材と車体との連結部に配設され、当該連結部を通じて伝達される振動の減衰特性を可変に制御可能な制振手段と、上記各車輪に入力される力と上記各制振手段の各減衰特性とに基づいて車内音を予測する車内音予測手段と、上記車内音予測手段で予測した車内音に基づいて上記各制振手段の各減衰特性を個別に変更する減衰特性変更手段とを備えたことを特徴とする。
本発明の車室内騒音低減装置によれば、簡単な制御により、高い静粛性を実現することができる。
以下、図面を参照して本発明の形態を説明する。図面は本発明の一形態に係わり、図1は車室内騒音低減装置の概略構成を示す機能ブロック図、図2は図1の各構成部品の配置図、図3は右前輪に車体前後方向の単位荷重を入力した際の各部の振動伝達関数を示す説明図、図4は減衰特性変更ルーチンのフローチャート、図5は力の各伝達経路から発生する車内音を示すイメージ図である。
図1,2において、符号1は、路面から各車輪11RF,11LF,11RR,11LRを通じて車体100に伝達される力を加振力としたロードノイズを低減するための車室内騒音低減装置を示す。この車室内騒音低減装置1は、コントロールユニット2を中心として要部が構成され、このコントロールユニット2には、力検出手段としての力検出センサ3RF,3LF,3RR,3LRと、制振手段としてのフロントブッシュ14RF,14LF,14RR,14LR、及び、リヤブッシュ15RF,15LF,15RR,15LRとが接続されている。
各力検出センサ3RF,3LF,3RR,3LRは、例えば、それぞれ所定方向に配向する複数の歪みゲージを備えた力検出センサで構成され、これらは、各輪11RF,11LF,11RR,11LRのアクスルハウジング12RF,12LF,12RR,12LR(図3参照)内にそれぞれ埋設されている。そして、各力検出センサ3RF,3LF,3RR,3LRは、各方向に配向された歪みゲージによって、路面から各輪11RF,11LF,11RR,11LRのホイルセンタに作用する少なくとも3軸方向の力Fijを個別に検出する。ここで、添字iは、各車輪位置を表し、i=rf,lf,rr,lrである。また、添字jは、車輪に作用する力の方向を表し、j=x,y,zである。すなわち、各力検出センサ3RF,3LF,3RR,3LRは、前後方向の力Frfx,Flfx,Frrx,Flrxを検出する前後力検出センサ3RFx,3LFx,3RRx,3LRx、車幅方向の力Frfy,Flfy,Frry,Flryを検出する横力検出センサ3RFy,3LFy,3RRy,3LRy、及び、上下方向の力Frfz,Flfz,Frrz,Flrzを検出する上下力検出センサ3RFz,3LFz,3RRz,3LRzとしてそれぞれ機能する。
また、各フロントブッシュ14RF,14LF,14RR,14LR及びリヤブッシュ15RF,15LF,15RR,15LRは、各輪11RF,11LF,11RR,11LRを支持するサスペンション部材としての各サスペンションアーム13RF,13LF,13RR,13LR(図3参照)と車体100との連結部にそれぞれ設けられている。これら各ブッシュ14RF,14LF,14RR,14LR,15RF,15LF,15RR,15LRは、例えば、電気粘性ダンパで構成され、印加される電場の作用によって、各サスペンションアーム13RF,13LF,13RR,13LRと車体100との間の振動の減衰特性を個別に変更可能となっている。すなわち、各ブッシュ14RF,14LF,14RR,14LR,15RF,15LF,15RR,15LRは、後述するコントロールユニット2による印加電流の制御により、そのブッシュバネ定数Kn(剛性)が個別に制御される。ここで、添字nは、各サスペンションアーム13RF,13LF,13RR,13LRと車体100との各連結部の位置を表し、本形態においてはn=1〜8である。なお、本形態において、連結部位置は、図3に示すように、右前輪側前部のものから順次カウントされる。
図1に示すように、コントロールユニット2は、伝達関数格納手段としての伝達関数格納部21と、車内音予測手段としての車内音予測部22と、基準車内音予測手段としての基準車内音予測部23と、減衰特性変更手段としての減衰特性変更部24とを有して構成されている。
伝達関数格納部21には、各輪11RF,11LF,11RR,11LRの各軸方向(3軸方向)にそれぞれ基準となる所定力(例えば、1Nの単位荷重)を入力した際に、各サスペンションアーム13RF,13LF,13RR,13LRと車体100との各連結部のサスペンションアーム側及び車体側に伝達される振動の各伝達関数(振動伝達関数Hmnij)が格納されている。ここで、添字mは、その振動伝達関数がサスペンションアーム側或いは車体側の何れのものかを表すもので、m=s,bである。例えば、図3に示すように、右前輪11RFの前後方向(x軸方向)に単位荷重Frfx(例えば、Frfx=1N)を入力した際の各部の振動伝達関数は、サスペンションアーム側がHs1rfx,Hs2rfx,Hs3rfx,Hs4rfx,Hs5rfx,Hs6rfx,Hs7rfx,Hs8rfx、車体側がHb1rfx,Hb2rfx,Hb3rfx,Hb4rfx,Hb5rfx,Hb6rfx,Hb7rfx,Hb8rfxであり、これらは伝達関数格納部21に格納されている。同様に、伝達関数格納部21には、右前輪11RFの車幅方向(y軸方向)に単位荷重Frfyを入力した際の各部の振動伝達関数、右前輪11RFの上下方向(z軸方向)に単位荷重Frfzを入力した際の各部の振動伝達関数、左前輪11LFの前後方向(x軸方向)に単位荷重Flfxを入力した際の各部の振動伝達関数、…、左後輪11LRの上下方向(z軸方向)に単位荷重Flrzを入力した際の各部の振動伝達関数がそれぞれ格納されている。すなわち、本形態において、伝達関数格納部21には、例えば、192個の振動伝達関数が格納されている。
また、伝達関数格納部21には、各サスペンションアーム13RF,13LF,13RR,13LRと車体100との各連結部において、車体側にそれぞれ基準となる所定力(例えば、1Nの単位荷重)を入力した際に、車室内に設定された受音部10(図2参照)に伝達される各伝達音(車内音)の音響伝達関数Gnが格納されている。すなわち、伝達関数格納部21には、音響伝達関数として、例えば、サスペンションアーム13RFとの前部連結部での音響伝達関数G1、サスペンションアーム13RFとの後部連結部での音響伝達関数G2、サスペンションアーム13LFとの前部連結部での音響伝達関数G3、…、サスペンションアーム13LRとの後部連結部での音響伝達関数G8が格納されている。
ここで、伝達関数格納部21に格納される各振動伝達関数Hmnij及び各音響伝達関数Gnは、例えば、実車のベンチ試験等による計測値に基づいて算出され、データベース化されたものである。
車内音予測部22には、各力検出センサ3RF,3LF,3RR,3LRで検出した各輪11RF,11LF,11RR,11LRの各軸方向の力Fijと、伝達関数格納部21に格納された各振動伝達関数Hmnij及び各音響伝達関数Gnが入力され、さらに、減衰特性変更部24から各ブッシュ14RF,14LF,14RR,14LR,15RF,14LF,15RR,15LRの現在のブッシュバネ定数Knが入力される。そして、車内音予測部22は、各入力信号に基づき、路面から各輪11RF,11LF,11RR,11LRに入力される各力Fijに起因して、各連結部から受音部10に伝達される車内音(ロードノイズ)Pを予測する。
ここで、ある車輪に力Fijが入力された際に、各連結部の車体側に伝達される力fnijは、当該力Fijに起因した各ブッシュのサスペンションアーム側の振動をXsij,車体側の振動をXbijとすると、
fnij=Kn・(Xbij−Xsij)=Kn・(Fij・Hsnij−Fij・Hbnij)
=Kn・Fij・(Hsnij−Hbnij) … (1)
により求められる。
fnij=Kn・(Xbij−Xsij)=Kn・(Fij・Hsnij−Fij・Hbnij)
=Kn・Fij・(Hsnij−Hbnij) … (1)
により求められる。
従って、ある車輪に力Fijが入力された際に、各連結部から受音部10に伝達される車内音Pnijは、
Pnij=Kn・Fij・(Hsnij−Hbnij)・Gn … (2)
により求められ、受音部10にトータルとして伝達される車内音Pは、各車内音Pnijのベクトル和、すなわち、
P=K1・Frfx・(Hs1rfx−Hb1rfx)・G1
+K2・Frfx・(Hs2rfx−Hb2rfx)・G2
+K3・Frfx・(Hs3rfx−Hb3rfx)・G3
+ … +K7・Flrz・(Hs7lrz−Hb7lrz)・G7
+K8・Flrz・(Hs8lrz−Hb8lrz)・G8
=ΣΣΣPnij … (3)
により求められる。
Pnij=Kn・Fij・(Hsnij−Hbnij)・Gn … (2)
により求められ、受音部10にトータルとして伝達される車内音Pは、各車内音Pnijのベクトル和、すなわち、
P=K1・Frfx・(Hs1rfx−Hb1rfx)・G1
+K2・Frfx・(Hs2rfx−Hb2rfx)・G2
+K3・Frfx・(Hs3rfx−Hb3rfx)・G3
+ … +K7・Flrz・(Hs7lrz−Hb7lrz)・G7
+K8・Flrz・(Hs8lrz−Hb8lrz)・G8
=ΣΣΣPnij … (3)
により求められる。
基準車内音予測部23には、各力検出センサ3RF,3LF,3RR,3LRで検出した各輪11RF,11LF,11RR,11LRの各軸方向の力Fijと、伝達関数格納部21に格納された各振動伝達関数Hmnij及び各音響伝達関数Gnが入力される。そして、基準車内音予測部23は、各入力信号に基づき、各ブッシュバネ定数が基準値Kn0であると仮定した場合に各力Fijに起因して各連結部から受音部10に伝達される車内音P0を、式(3)を用いて予測する。ここで各ブッシュバネ定数の基準値Kn0とは、例えば、走行開始時に各ブッシュ14RF,14LF,14RR,14LR,15RF,15LF,15RR,15LRに設定される各ブッシュバネ定数Knの初期値であり、各ブッシュバネ定数基準値Kn0は、車両の走破性向上のため、比較的高い値(すなわち、各連結部での振動の減衰特性が低い状態)に設定されている。
減衰特性変更部24には、車内音予測部22で予測した車内音P、及び基準車内音予測部23で予測した基準車内音P0が入力される。そして、減衰特性変更部24は、入力した車内音P及び基準車内音P0に基づいて、各ブッシュ14RF,14LF,14RR,14LR,15RF,15LF,15RR,15LRの減衰特性を個別に制御する。
減衰特性変更部24による各ブッシュ14RF,14LF,14RR,14LR,15RF,15LF,15RR,15LRの制御は、具体的には、例えば、図4に示す減衰特性変更ルーチンのフローチャートに従って行われる。このルーチンは、所定時間毎に繰り返し実行されるもので、ルーチンがスタートすると、減衰特性変更部24は、先ず、ステップS101において、車内音予測部22で予測した車内音P、及び基準車内音予測部23で予測した基準車内音P0を入力する。
続くステップS102において、減衰特性変更部24は、車内音予測部22から入力した現在の車内音Pが、予め設定された所定レベル以上の車内音であるか否かを調べ、車内音Pが所定レベル以上であると判定した場合にはステップS103に進み、車内音Pが所定レベル以下であると判定した場合にはステップS105に進む。
ステップS102からステップS103に進むと、減衰特性変更部24は、現在、車内音Pの発生に最も寄与している車体部位のブッシュを抽出する。ここで、上述した式(3)の右辺各項は、力Fijのそれぞれの伝達経路から発生する車内音Pnijであり、これらは複素数となる。従って、図5のイメージ図に示すように、車内音Pのベクトルに対して、影響の大きい項(換言すれば、影響の大きい車体部位)を容易に抽出することが可能である。なお、図示の例では、車内音Pの発生に、車内音P1rfxが最も大きく寄与し、次いで、車内音P8rrzが大きく寄与している。従って、この例では、フロントブッシュ14RFの減衰特性を大きくし(すなわち、フロントブッシュ14RFのブッシュバネ定数K1を小さくし)、このフロントブッシュ14RFに対応する車体部位の振動を抑制すれば、車内音Pを効率的に低減することが可能となる。
そこで、ステップS103からステップS104に進むと、減衰特性変更部24は、抽出したブッシュに対し、車内音Pを所定レベル(例えば、5db)低減するためのブッシュバネ定数Knを演算し、このブッシュバネ定数Knを得るに適合する電圧を該当するブッシュに出力した後、ルーチンを抜ける。例えば、図5に示す例では、減衰特性変更部24は、フロントブッシュ14RFに対し、車内音Pを5db低減するためのブッシュバネ定数K1を演算し、このブッシュバネ定数K1を得るに適合する電圧を設定してフロントブッシュ14RFに出力した後、ルーチンを抜ける。
一方、ステップS102からステップS105に進むと、減衰特性変更部24は、基準車内音予測部23で予測した現在の基準車内音P0が、予め設定された所定レベル以下の車内音であるか否かを調べ、基準車内音P0が所定レベル以下であると判定した場合にはステップS106に進む。
そして、ステップS105からステップS106に進むと、減衰特性変更部24は、各ブッシュ14RF,14LF,14RR,14LR,15RF,15LF,15RR,15LRの各減衰特性(ブッシュバネ定数Kn)を各基準値(ブッシュバネ定数Kn0)に変更した後、ルーチンを抜ける。
一方、ステップS105において、基準車内音P0が所定レベル以上であると判定した場合には、各減衰特性(ブッシュバネ定数Kn)を現在の状態に維持したまま、ルーチンを抜ける。
このような形態によれば、各サスペンションアーム13RF,13LF,13RR,13LRと車体100との連結部に配設される各ブッシュ14RF,14LF,14RR,14LR,15RF,15LF,15RR,15LRを電気粘性ダンパで構成し、これらの減衰特性を、路面から各車輪11RF,11LF,11RR,11LRに入力される力Fijに基づいて予測した車内音Pに応じて個別に制御することにより、ロードノイズの加振力として各車輪11RF,11LF,11RR,11LRから車体100に伝達される力を効率よく低減することができ、車内音の発生自体を効果的に抑制することができる。
その際、車内音Pの発生に最も寄与する車体部位のブッシュの減衰特性を制御することにより、車内音の発生をより効率よく低減することができる。この場合、特に、所定ブッシュの減衰特性制御によって車内音の発生を抑制することにより、減衰特性の変更による走破性に対する犠牲を最小限にとどめつつ、効果的な車内音抑制を実現することができる。
また、各車輪11RF,11LF,11RR,11LRにそれぞれ単位荷重を入力した際の各連結部でのサスペンションアーム側及び車体側の各振動伝達関数Hmnijと、実際に入力された各力Fijと、各ブッシュ14RF,14LF,14RR,14LR,15RF,15LF,15RR,15LRの各減衰特性(ブッシュバネ定数Kn)とに基づいて各車輪から各連結部の車体側に伝達される力を予測し、予測した各伝達力と、各連結部の車体側に単位荷重を入力した際の車室内への音響伝達関数Gnとに基づいて車内音を予測することにより、簡単な演算で車内音Pを予測することができ、さらに、各ブッシュの減衰特性を変更した場合にも対応して車内音Pを予測することができる。
また、実際の車内音Pの予測と同時に、各ブッシュRF,14LF,14RR,14LR,15RF,15LF,15RR,15LRの各減衰特性が初期値(ブッシュバネ定数Kn0)であると仮定したときの基準車内音P0を予測し、予測した基準車内音P0が設定レベル以下であるときは、各減衰特性を基準値に戻すことにより、車室内の静粛性向上と走破性の確保とをバランスよく両立させることができる。
なお、上述の形態においては、各ブッシュ14RF,14LF,14RR,14LR,15RF,15LF,15RR,15LRを電気粘性ダンパで構成した一例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、付与される磁場の作用によって減衰特性が変化する磁気粘性ダンパで構成されるものであってもよい。
また、上述の形態においては、車内音に最も寄与する車体部位のブッシュに対して減衰特性の変更制御を行う一例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、車内音に寄与する複数の車体部位のブッシュに対して同時に減衰特性の変更制御を行ってもよいことは勿論である。
また、上述の形態においては、サスペンションアームと車体との連結部に配設されたブッシュの減衰特性を可変制御することで車内音の抑制を行う一例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、サスペンションストラットと車体との連結部に配設される制振手段等同様の制御に拡張してもよいことは勿論である。
1 … 車室内騒音低減装置
3RF,3LF,3RR,3LR … 力検出センサ(力検出手段)
11RF,11LF,11RR,11LR … 車輪
13RF,13LF,13RR,13LR … サスペンションアーム(サスペンション部材)
14RF,14LF,14RR,14LR … フロントブッシュ(制振手段)
15RF,15LF,15RR,15LR … リヤブッシュ(制振手段)
21 … 伝達関数格納部(伝達関数格納手段)
22 … 車内音予測部(車内音予測手段)
23 … 基準車内音予測部(基準車内音予測手段)
24 … 減衰特性変更部(減衰特性変更手段)
100 … 車体
代理人 弁理士 伊 藤 進
3RF,3LF,3RR,3LR … 力検出センサ(力検出手段)
11RF,11LF,11RR,11LR … 車輪
13RF,13LF,13RR,13LR … サスペンションアーム(サスペンション部材)
14RF,14LF,14RR,14LR … フロントブッシュ(制振手段)
15RF,15LF,15RR,15LR … リヤブッシュ(制振手段)
21 … 伝達関数格納部(伝達関数格納手段)
22 … 車内音予測部(車内音予測手段)
23 … 基準車内音予測部(基準車内音予測手段)
24 … 減衰特性変更部(減衰特性変更手段)
100 … 車体
代理人 弁理士 伊 藤 進
Claims (6)
- 路面から各車輪に入力される力を検出する力検出手段と、
上記各車輪を支持する各サスペンション部材と車体との連結部に配設され、当該連結部を通じて伝達される振動の減衰特性を可変に制御可能な制振手段と、
上記各車輪に入力される力と上記各制振手段の各減衰特性とに基づいて車内音を予測する車内音予測手段と、
上記車内音予測手段で予測した車内音に基づいて上記各制振手段の各減衰特性を個別に変更する減衰特性変更手段とを備えたことを特徴とする車室内騒音低減装置。 - 上記減衰特性変更手段は、上記車内音予測手段で予測した車内音が設定レベル以上であるとき、当該車内音の発生に最も寄与する車体部位の上記制振手段の減衰力を高めることを特徴とする請求項1記載の車室内騒音低減装置。
- 上記各車輪に単位荷重を入力した際の上記各連結部でのサスペンション部材側と車体側の各振動伝達関数を格納するとともに、上記各連結部の車体側に単位荷重を入力した際の車室内への音響伝達関数を格納する伝達関数格納手段を有し、
上記車内音予測手段は、上記各車輪に作用する力と現在の上記各制振手段の各減衰特性と上記各振動伝達関数とに基づいて上記各車輪から上記各連結部の車体側に伝達される力を予測するとともに、予測した各伝達力と上記各音響伝達関数とに基づいて車内音を予測することを特徴とする請求項1または請求項2記載の車室内騒音低減装置。 - 上記各車輪に入力される力と上記各振動伝達関数と上記各制振手段の各減衰特性の基準値とに基づいて上記各車輪から車体側の上記各車輪から上記各連結部の車体側に伝達される力を予測するとともに、予測した各伝達力と上記各音響伝達関数とに基づいて車内音を予測する基準車内音予測手段を有し、
上記減衰特性変更手段は、上記基準車内音予測手段で予測した基準車内音が設定レベル以下であるとき、上記各制御手段の減衰特性を基準値に戻すことを特徴とする請求項3記載の車室内騒音低減装置。 - 上記制振手段を、電場の作用によって減衰特性が変化する電気粘性ダンパで構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の車室内騒音低減装置。
- 上記制振手段を、磁場の作用によって減衰特性が変化する磁気粘性ダンパで構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の車室内騒音低減装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013043515A (ja) * | 2011-08-23 | 2013-03-04 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | タイヤロードノイズ低減装置及びタイヤロードノイズ評価方法 |
-
2004
- 2004-02-17 JP JP2004040226A patent/JP2005234040A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013043515A (ja) * | 2011-08-23 | 2013-03-04 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | タイヤロードノイズ低減装置及びタイヤロードノイズ評価方法 |
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