JP2005233019A - ポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 総合吐出流量を常に一定に保つことが可能な従来の3連ポンプを改良して、ポンプ数を増加させることで、総合吐出流量の増加を図れるポンプ装置を提供する。
【解決手段】 4つのプランジャポンプ12のプランジャ15に対して、これらのプランジャ15を位相ずれ90°で駆動する4つの回転型のカム機構16を設ける。各カム機構16は、各プランジャポンプ12のプランジャ15を等速運動させる等速部を介することなく、加速運動させる加速部と、減速運動させる減速部とを交互に形成した板カム31をそれぞれ備えている。これらの各板カム31は、速度線図において加速部と減速部とを位相90°ごとに対称形状にかつ位相180°ごとに正と負とで逆の形状に形成するとともに、加速度線図において加速部と減速部とを位相90°ごとに正と負とで逆の形状に形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、4つの往復動型のポンプを組合せたポンプ装置に関するものである。
吐出口を共通の吐出管に接続してなる3連のプランジャポンプと、駆動装置とプランジャポンプとの間に介在するカム機構とからなり、各プランジャポンプが液体の吸入口、吐出口および前記両口と連絡する加圧室を有するシリンダと、加圧室内に一端が進入しうるごとくシリンダ内で軸方向摺動自在に延在するプランジャとを備え、前記カム機構は、プランジャの他端に回転自在に軸支したカムフォロアと、カムフォロアを常にカムに当接せしめるごとくプランジャを付勢する手段と、順次120゜宛取付け角度を異ならせ、かつ、それぞれ前記カムフォロアと当接するごとく同一軸上に固定した3枚の板カムとからなり、各板カムの変位線図が、板カムの回転角が増大するに伴って変位が増大する上昇域と、板カムの回転角が増大するに伴って変位が減少する下降域とを有し、前記上昇域もしくは下降域のうちプランジャの吐出行程に対応する方が、変位の加速的に変化する加速部と、部位の直線的に変化する等速部と、変位の減速的に変化する減速部とを含み、加速部における単位回転角当たりの変位と、減速部における対応する単位回転角当たりの変位との和が、等速部における単位回転角当たりの変位に等しいポンプ装置が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開昭61−40467号公報(第3−5頁、第1−4図) 特公平7−54115号公報(第3−5頁、第1−3図)
これらの特許文献1、2に記載されたポンプ装置は、3連のプランジャポンプの単位時間当たりの総合ストロークを常に一定に保つことができ、これにより総合吐出流量を常に一定に保つことができるが、一方、総合吐出流量を常に一定に保つために、従来はプランジャポンプ数が3連のみに限定され、カム回転速度が同一の場合、総合吐出流量も限られている。
また、総合吐出流量を増加させるために、カム回転速度を上げて3連のプランジャポンプをより高速で駆動する場合は、ポンプやカム機構の寿命が短くなり、また、個々のポンプ容量を増加させる場合は、既存設計のポンプやカム機構が使えなくなる問題がある。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、総合吐出流量を常に一定に保つために多連ポンプとしたポンプ装置において、従来の3連ポンプよりポンプ数を増加させることで、総合吐出流量の増加を図れるポンプ装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、4つの往復動型のポンプと、これらのポンプの往復動部を位相ずれ90°で駆動する4つの回転型のカム機構とを具備し、各カム機構は、各ポンプの往復動部を等速運動させる等速部を介することなく加速運動させる加速部と減速運動させる減速部とを交互に形成した回転カムをそれぞれ備え、これらの各回転カムは、速度線図において加速部と減速部とが位相90°ごとに対称形状にかつ位相180°ごとに正と負とで逆の形状に形成されるとともに、加速度線図において加速部と減速部とが位相90°ごとに正と負とで逆の形状に形成されたポンプ装置であり、各カム機構は、等速部を介することなく加速部と減速部とを交互に形成した回転カムをそれぞれ備えていることから、加速部および減速部のカム割付角度を大きくとれるので、ポンプの動きがスムーズになり、また、各回転カムは、速度線図において加速部と減速部とが位相90°ごとに対称形状にかつ位相180°ごとに正と負とで逆の形状に形成されるとともに、加速度線図において加速部と減速部とが位相90°ごとに正と負とで逆の形状に形成されたので、ポンプ数を従来の3連ポンプより4連ポンプに増加させたポンプ装置においても総合吐出流量を常に一定に保つ無脈動とすることが可能となり、これにより、カム回転速度が同一の場合でも総合吐出流量の増加を図れ、あるいは、総合吐出流量が同一でも良い場合は、カム回転速度を低速に制御して、ポンプやカム機構の寿命延長を図れ、また、個々のポンプ容量を増加させる必要がないので、既存設計のポンプやカム機構を変更する必要がない。
本発明によれば、4つの往復動型のポンプの往復動部を位相ずれ90°で駆動する4つの各カム機構は、等速部を介することなく加速部と減速部とを交互に形成した回転カムをそれぞれ備えていることから、加速部および減速部のカム割付角度を大きくとれるので、ポンプの動きをスムーズにでき、また、各回転カムは、速度線図において加速部と減速部とが位相90°ごとに対称形状にかつ位相180°ごとに正と負とで逆の形状に形成されるとともに、加速度線図において加速部と減速部とが位相90°ごとに正と負とで逆の形状に形成されたので、ポンプ数を従来の3連ポンプより4連ポンプに増加させたポンプ装置においても総合吐出流量を常に一定に保つ無脈動とすることができ、これにより、カム回転速度が同一の場合でも総合吐出流量を増加させることができ、あるいは、総合吐出流量が同一でも良い場合は、カム回転速度を低速に制御して、ポンプやカム機構の寿命延長を図ることができ、また、個々のポンプ容量を増加させる必要がないので、既存設計のポンプやカム機構を使えるという効果がある。
以下、本発明を、図1乃至図6に示される一実施の形態を参照して詳細に説明する。
図1および図2は、本発明に係るポンプ装置を示し、本体フレーム11の上部に4つの往復動型のポンプとしてのプランジャポンプ12が併設されて4連ポンプが設置され、また、本体フレーム11の下部に複数の軸受13を介して駆動軸14が回転自在に設置され、これらのプランジャポンプ12と駆動軸14との間に、これらのプランジャポンプ12の往復動部としてのプランジャ15を位相ずれ90°でそれぞれ駆動する4つの回転型のカム機構16が介在されている。
各プランジャポンプ12は、それぞれのシリンダ21の内部にプランジャ15が軸方向摺動自在に嵌合され、各シリンダ21の上部に、図2に示されるように各シリンダ21の内部と連通する液体の給排通路22、吸込通路23および吐出通路24を有するマニホールドブロック25が一体的に接続され、このマニホールドブロック25の吸込通路23に吸込用逆止弁26を介して吸込口27が、また吐出通路24に吐出用逆止弁28を介して吐出口29が、それぞれ連通されている。各プランジャポンプ12の吐出口29は、共通の液吐出管(図示せず)に接続されて、この液吐出管より総合吐出流量が得られるようになっている。
前記カム機構16は、図1に示されるように駆動軸14の各軸受13間に4枚の回転カムとしての板カム31が一体に嵌着され、一方、各プランジャ15の下端に軸支体32を介してカムフォロア33がそれぞれ回転自在に軸支され、各軸支体32に対して、各カムフォロア33を常に各板カム31の周面に当接させるとともに各プランジャ15を下方へ付勢するスプリング34がそれぞれ係合されている。4枚の板カム31は、同一形状の周縁カムであるが、90゜ずつ取付角度を順次ずらして共通の駆動軸14に固定されている。
図3の変位線図に示されるように、各カム機構16の板カム31には、各板カム31の回転角θが増大するに伴って変位が増大するプランジャ上昇域と、板カム31の回転角θが増大するに伴って変位が減少するプランジャ下降域とが設けられ、これらのプランジャ上昇域およびプランジャ下降域には、各プランジャポンプ12のプランジャ15を等速運動させる等速部を介することなく、加速運動させる加速部36と、減速運動させる減速部37とが交互に形成されている。なお、図3において点線は、従来の等速部38を有する3枚カムの場合を示す。
これらの各板カム31は、図4および図5に示されるように、速度線図において斜め上方に一定勾配の直線となる加速部36と、斜め下方に一定勾配の直線となる減速部37とが、位相90°ごとに対称形状にかつ位相180°ごとに正と負とで逆の形状に形成されるとともに、図6に示されるように、加速度線図において加速部36と減速部37とが位相90°ごとに正と負とで逆の形状に形成されている。なお、図5において点線は、従来の等速部38を有する3枚カムの場合を示す。
次に、この実施の形態の作用効果を説明する。
図示されないモータにより駆動軸14を一定の速度で回動すると、4枚の板カム31が90°ずつ位相ずれしながら回転し、各板カム31のプランジャ下降域では、各スプリング34の付勢力により各プランジャ15を押下げ、各吸込口27より各吸込用逆止弁26を経て各シリンダ21内に液を吸込み、また、各板カム31のプランジャ上昇域では、各板カム31が各カムフォロア33を介して各プランジャ15を押上げ、各シリンダ21内の液体を各吐出用逆止弁28を経て各吐出口29に吐出し、さらに図示されない共通の液吐出管に供給する。
図4において、横軸より上側は吐出行程を示すとともに下側は吸込行程を示し、上側の吐出行程では、常に2つのプランジャ上昇速度の総和が一定であるため、2つのシリンダ21から共通の液吐出管に供給される液の総合吐出流量は、常に一定であり、流量の脈動をなくすことができる。
さらに、4つの往復動型のプランジャポンプ12のプランジャ15を位相ずれ90°で駆動する4つの各カム機構16は、従来のような等速部38を介することなく加速部36と減速部37とを交互に形成した板カム31をそれぞれ備えていることから、加速部36および減速部37のカム割付角度を大きくとれるので、プランジャポンプ12の動きをスムーズにでき、例えば、液の動き、吸込用逆止弁26および吐出用逆止弁28の動きなどをスムーズにできる。
また、各板カム31は、速度線図において加速部36と減速部37とが位相90°ごとに対称形状にかつ位相180°ごとに正と負とで逆の形状に形成されるとともに、加速度線図において加速部36と減速部37とが位相90°ごとに正と負とで逆の形状に形成されたので、ポンプ数を従来の3連ポンプより4連ポンプに増加させたポンプ装置においても総合吐出流量を常に一定に保つ無脈動とすることができる。
これにより、3連ポンプに対し、カム回転速度が同一の場合でも総合吐出流量を増加させることができ、あるいは、総合吐出流量が同一でも良い場合は、カム回転速度を低速に制御して、プランジャポンプ12やカム機構16の寿命延長を図ることができ、また、個々のポンプ容量を増加させる必要がないので、既存設計のプランジャポンプ12やカム機構16を使えるという効果がある。
本発明に係るポンプ装置の一実施の形態を示す正面図である。 同上ポンプ装置の側面図である。 同上ポンプ装置のカム機構の変位線図である。 同上カム機構の速度線図である。 図4の速度線図を拡大して従来の速度線図と比較した説明図である。 同上カム機構の加速度線図である。
符号の説明
12 ポンプとしてのプランジャポンプ
15 往復動部としてのプランジャ
16 カム機構
31 回転カムとしての板カム
36 加速部
37 減速部

Claims (1)

  1. 4つの往復動型のポンプと、
    これらのポンプの往復動部を位相ずれ90°で駆動する4つの回転型のカム機構とを具備し、
    各カム機構は、各ポンプの往復動部を等速運動させる等速部を介することなく加速運動させる加速部と減速運動させる減速部とを交互に形成した回転カムをそれぞれ備え、
    これらの各回転カムは、速度線図において加速部と減速部とが位相90°ごとに対称形状にかつ位相180°ごとに正と負とで逆の形状に形成されるとともに、加速度線図において加速部と減速部とが位相90°ごとに正と負とで逆の形状に形成された
    ことを特徴とするポンプ装置。
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