JP2005232829A - 水抜栓付水栓 - Google Patents

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博司 栗本
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衛 橋本
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Abstract

【課題】カウンター等の取付基体の表側に水栓本体を露出する状態で設けた場合においても、支障なく水抜きを行うことを可能とする水抜栓付水栓を提供する。
【解決手段】主水路20と、主水路20を開閉するダイヤフラム弁22と、背圧室28と、パイロット水路30と、パイロット弁としての電磁弁32と、センサ18とを有する自動水栓10において、吐水口側水路20Bに連通する水抜孔58と、水抜孔58を開閉する栓体60とを有し、ダイヤフラム弁22を閉弁状態に維持したまま吐水口側水路20B内の水を水抜孔58より水抜可能な水抜栓56を水栓本体12に設ける。
【選択図】 図2

Description

この発明は水栓に関し、詳しくは水抜栓付きの水栓に関する。
従来、公共トイレの手洗用水栓等として、センサにより人体感知して吐水口から自動的に吐水する自動水栓が広く使用されている。
この種公共用として使用されている自動水栓は、一般に図8に示しているように手洗器200やカウンター等の取付基体の表側に露出した吐水部202と、これより離隔してカウンター等の下側に設置されたボックス部204とを有していて、そのボックス部204内部に各種機能を備えた水栓本体を収納した形態をなしている。
ここで吐水部202は先端部に吐水口206を備えていて、センサ208の前方に手を差し出すと、センサ208による人体感知に基づいて吐水口206から自動的に吐水するようになっている。
一方ボックス部204内部の水栓本体には、図9に示しているように給水配管210(図8参照)からの水を吐水口206に導く主水路212上に設けられた主弁としてのダイヤフラム弁214と、ダイヤフラム弁214の背面側に形成されてダイヤフラム弁214に対し閉弁方向の圧力を作用させる背圧室216と、背圧室216と主水路212におけるダイヤフラム弁214より下流側の吐水口側水路212Bとを連絡するパイロット水路218と、パイロット水路218上に設けられてこれを開閉するパイロット弁としての電磁弁220とが備えられている。
この水栓本体側では、電磁弁220を開弁するとパイロット水路218が開放され、背圧室216内の水がパイロット水路218を通じて主水路212における吐水口側水路212Bへと流れ込み、背圧室216の圧力が消失する。
ここにおいて主弁としてのダイヤフラム弁214が給水圧により開弁し、主水路212におけるダイヤフラム弁214より上流側の配管側水路212Aの水が吐水口側水路212Bへと流通して、吐水部202の先端部の吐水口206から吐水される。
一方電磁弁220を閉弁させてパイロット水路218を遮断すると、配管側水路212Aの水がダイヤフラム弁214を貫通する小孔の連通孔222を通じて背圧室216内に流入し、これにより背圧室216の圧力が増大して、その増大した圧力によりダイヤフラム弁214が弁座224に着座させられる。即ちダイヤフラム弁214が閉弁する。
ここにおいて主水路212が遮断された状態となって、吐水口206からの吐水が停止する。
ここで電磁弁220は、センサ208による人体(使用者)の感知,非感知に基づいて制御部の制御の下に開閉する。
従ってセンサ208による人体の感知,非感知に基づいて吐水口206からの吐水と吐水停止とが自動的に行われる。
ところで寒冷地向けの自動水栓においては、水栓を使用しない夜間等において、凍結による機器等破損防止のために給水配管側の水を抜いた上で、水栓内の水を抜いておく必要がある。
そのため寒冷地向けの自動水栓にあっては、水栓本体に図9に示す水抜機構226が設けられている。
この水抜機構226はロッド状の操作部材228を有しており、水栓本体外部に露出した回転操作つまみ230を回転操作して操作部材228をねじ送りにより図中上方に前進させることで、ダイヤフラム弁214を強制的に図中上方に押し上げてこれをリフトアップ、即ちダイヤフラム弁214を弁座224から離間させて開弁させる。
この水抜機構226では、予め給水配管210の水を抜いた上で、操作部材228を図中上方に前進させてダイヤフラム弁214を押し上げ、開弁させると、吐水口側水路212Bを含む主水路212内の水が給水配管側へ若しくは吐水口206を通じて外部に水抜きされる。
またその状態で電磁弁220を開弁させると、遮断状態にあったパイロット水路218が開放状態となって空気が導入され、背圧室216内の水がパイロット水路218内の水とともに主水路212側に流れ出して、同部分の水抜きが行われる。
この種の自動水栓は、従来上記のように主として公共の場所に設置されているが、近年家庭用の自動水栓も検討されており、この場合かかる自動水栓を水栓本体が手洗器やカウンター等の取付基体の表側に露出する状態に設け、そしてその水栓本体に上記の主弁,背圧室,パイロット水路,パイロット弁等を備えた形態で構成することが望ましい。
ところがこのようにして取付基体の表側に露出した水栓本体自体に主弁や背圧室,パイロット水路や電磁弁等のパイロット弁等を設けた形態とすると、かかる水栓本体に対して上記のような水抜機構を設けることが難しくなる。
取付基体から露出した水栓本体は直接使用者の目に触れるものであって美観の重視されるものであり、そのような水栓本体に対して主弁を直接押し上げるための水抜機構を設けることが、美観上或いは形状ないし構造上の制約から難しくなってしまう。
以上自動水栓を例として述べたが、主水路上に設けた主弁,背圧室,パイロット水路,これを開閉するパイロット弁等を備えて成る他の水栓についても事情は同様である。
尚、下記特許文献1には水栓を開くのに応じてガスバーナへのガス流路上に設けた水圧応動弁を開かせる水圧応動装置についての発明が示され、そこにおいてダイヤフラムにて区画された1次室と2次室とに満たされている水を、水抜栓を開くことによって共通に水抜きするようになした点が開示されている。
しかしながらこの特許文献1に開示のものは、主弁をパイロット操作するためのパイロット水路やそのパイロット水路上の電磁弁等のパイロット弁を備えておらず、それら背圧室やパイロット水路内の水を抜くことを可能とすることを目的とする本発明とは異なったものである。
特開2002−81745号公報
本発明は以上のような事情を背景とし、カウンター等の取付基体の表側に水栓本体を露出する状態で設けた場合においても、支障なく水抜きを行うことができ、しかも水栓本体の美観を損うことのない水抜栓付水栓を提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1のものは、(イ)給水配管からの水を吐水口に導く主水路と、(ロ)該主水路上に設けられて該主水路を開閉する主弁と、(ハ)該主弁の背面側に形成されて該主弁に対し閉弁方向の圧力を作用させる背圧室と、(ニ)該背圧室と前記主水路における前記主弁より下流側の吐水口側水路とを連絡するパイロット水路と、(ホ)該パイロット水路上に設けられて該パイロット水路を開閉するパイロット弁と、を有し、該パイロット弁の開弁により該パイロット水路を開放して前記背圧室内の水を前記主水路の前記吐水口側水路に流し、前記主弁を開弁させて前記吐水口から吐水させる一方、該パイロット弁の閉弁により該パイロット水路を遮断し、該背圧室の圧力を増大させて該主弁を閉弁させる水栓において、前記吐水口側水路に連通する水抜孔と、該水抜孔を開閉する栓体とを有し、前記主弁を閉弁状態に維持したまま該吐水口側水路内の水を該水抜孔より水抜可能な水抜栓が備えてあることを特徴とする。
請求項2のものは、請求項1において、前記主弁がダイヤフラム弁であることを特徴とする。
請求項3のものは、請求項1,2の何れかにおいて、前記パイロット弁が電磁弁等の電気駆動弁であることを特徴とする。
請求項4のものは、請求項1〜3の何れかにおいて、前記主弁,背圧室,パイロット水路,パイロット弁及び水抜栓がカウンター等の取付基体の表側に露出した水栓本体に設けてあることを特徴とする。
請求項5のものは、請求項1〜4の何れかにおいて、前記水栓がセンサを備え、該センサによる人体感知に基づいて自動的に吐水する自動水栓であることを特徴とする。
請求項6のものは、請求項1〜5の何れかにおいて、操作力の入力により前記パイロット弁を開弁させ且つ該操作力が除かれた後においても該パイロット弁を設定時間開弁状態に保持させるスイッチが設けてあることを特徴とする。
発明の作用・効果
以上のように本発明は、主弁を開閉操作するための背圧室とパイロット水路とパイロット弁とを有する水栓において、吐水口側水路に連通する水抜孔とこれを開閉する栓体とを有し、主弁を閉弁状態に維持したまま吐水口側水路内の水を水抜孔より水抜可能な水抜栓を備えたものである。
かかる本発明の水栓の場合、水抜栓を開いて水抜孔を開放することで、水栓における吐水口側水路内の水を抜くことができる。
そしてその状態で且つ給水配管側の水を抜いた状態で、パイロット弁を開弁させてパイロット水路を開放すると、ここにおいて吐水口側水路からパイロット水路への空気の導入により、水栓本体内且つ主水路における主弁よりも上流側である配管側水路内の水が給水配管側へと抜き出されるとともに、併せて背圧室内に閉じ込められていた水がパイロット水路内の水とともに良好に主水路側に、更には外部へと抜き出される。
従って本発明の水栓では、従来のようにダイヤフラム弁等の主弁を強制的に押し上げて開弁させるための水抜機構を不要となすことができる。
従って上記の主弁,背圧室,パイロット水路,パイロット弁等を備えた形態で且つカウンター等の取付基体の表側に露出する状態で水栓本体を設置した場合において、水栓本体の美観を良好に保持することができる(請求項4)。
換言すれば、主弁,背圧室,パイロット水路,パイロット弁等を備えた形態で水栓本体をカウンター等の取付基体の表側に露出する状態で設けることが可能となる。
ここで上記主弁は好適にはダイヤフラム弁にて構成することができる(請求項2)。
また上記パイロット弁は好適には電磁弁等の電気駆動弁にて構成することができる(請求項3)。
本発明は、センサによる人体感知に基づいて自動的に吐水する自動水栓に適用して好適なものである(請求項5)。
この場合、センサの前方に手を差し出すことで、即ちセンサに手をかざすことでパイロット弁を開弁させて水抜きを行うことができる。
但し本発明においては、操作力の入力によりパイロット弁を開弁させ且つ操作力が除かれた後においてもパイロット弁を設定時間開弁状態に保持させるスイッチを設けておくことができる(請求項6)。
この場合には、例えば水栓を自動水栓として構成した場合においてセンサの前方に長い時間手をかざし続けなくても、単にスイッチを1回オン操作するだけで、設定した長い時間パイロット弁を開弁状態に保持することができ、背圧室,パイロット水路内の水等の水抜きを確実に行わせることができる。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1及び図2において、10は自動水栓(水栓)で、12はその水栓本体である。
水栓本体12はカウンター等の取付基体の上面14から起立する状態で設置されている。即ち水栓本体12は取付基体の表側に露出する状態で設置されている。
図1及び図2に示しているように、水栓本体12の先端部下面には吐水口16が設けられており、更にその近傍位置にセンサ18が前方斜め下向きに向けて設けられている。
この自動水栓10にあっては、センサ18による人体(使用者)、具体的には差し出された手の感知・非感知に基づいて吐水口16から自動的に吐水し又は吐水停止する。
水栓本体12の上面には押ボタン式のスイッチ21が設けられている。
この自動水栓10にあっては、スイッチ21をオン操作すること(操作力の入力)によっても吐水口16から吐水させることができる。具体的にはスイッチ21をオン操作することで、後述の電磁弁32を開弁させて吐水口16から吐水開始することができる。
この場合スイッチ21から手を離しても、即ちスイッチ21に対する操作力が除かれた後においても電磁弁32は設定時間(ここでは10分間)開弁状態に保持され、従って吐水口16からはその設定時間吐水が継続される。
そして設定時間経過すると自動的に電磁弁32が閉弁されて吐水口16からの吐水が停止する。
図2において、24は制御基板で、センサ18,スイッチ21及び電磁弁32等がこの制御基板24に電気的に接続されている。
水栓本体12の内部には、給水配管からの水を吐水口16に導く主水路20が設けられており、図4にも示しているようにその主水路20上に主弁としてのダイヤフラム弁22が配設されている。
26は主水路20上に設けられた弁座で、この弁座26に対しダイヤフラム弁22が着座することで、主水路20がダイヤフラム弁22より上流側の配管側水路20Aと、それより下流側の吐水口側水路20Bとに遮断されるようになっている。
28はそのダイヤフラム弁22の背面側に形成された背圧室で、ダイヤフラム弁22はこの背圧室28の圧力(水圧)によって閉弁させられ且つ閉弁状態に保持される。
30はこの背圧室28と主水路20における吐水口側水路20Bとを連絡するパイロット水路で、このパイロット水路30上にプランジャ弁体31を有するパイロット弁としての電磁弁32が、パイロット水路30を開閉可能に配設されている。
本実施形態の自動水栓10にあっては、電磁弁32の開弁によってパイロット水路30が開放されると、背圧室28内の水がパイロット水路30を通じて主水路20における吐水口側水路20Bへと流れ出す。
これにより、図5に示しているように背圧室28内の圧力が消失してダイヤフラム弁22が給水圧により開弁させられる。即ち主水路20が開放される。
ここにおいて配管側水路20Aから吐水口側水路20Bに水が流通して、吐水口16から吐水される。
一方電磁弁32の閉弁によってパイロット水路30が遮断されると、配管側水路20Aの水がダイヤフラム弁22を貫通して設けられた連通孔34を通じ背圧室28内に流入し、これにより背圧室28の圧力が漸次増大して、その増大した圧力によってダイヤフラム弁22が閉弁させられる(図4参照)。
ここにおいて主水路20が配管側水路20Aと吐水口側水路20Bとに遮断された状態となって、吐水口16からの吐水が停止する。
本実施形態の自動水栓10では、配管側水路20A上に湯水混合弁36(図1,図3参照)が設けられている。
この湯水混合弁36は、図2における水,湯の各水路38を通じて送られて来た水,湯を所定比率で混合して、その混合水を下流側即ちダイヤフラム弁22側に供給する。
尚これら水,湯の各水路38は配管側水路20Aの一部を成すものである。
図3は湯水混合弁36の構成を示したもので、この湯水混合弁36は、図2における水,湯の各水路38の上端開口40に連通した流入口42を一対有する(図3では一方のみが示されている)固定弁体44と、その面上を摺動する可動弁体46とを有している。
可動弁体46には混合室48が形成されており、一対の水,湯の流入口42から流入した水と湯とをその混合室48で混合する。
混合室48からの混合水は、固定弁体44の流出口50を通じてその下端の開口52から配管側水路20A、詳しくは湯水混合弁36よりも下流側の水路へと流出して、主弁としてのダイヤフラム弁22側に到る。
この湯水混合弁36における可動弁体46は、ハンドル54の操作によって固定弁体44上を摺動するようになっている。
而してそのハンドル54の操作によって水と湯との混合比率を変化させ、混合水の温度を低温から高温へ若しくは高温から低温へと変化させる。
この湯水混合弁36はまた、固定弁体44における一対の水,湯の流入口42からの水,湯の流入を遮断して止水する機能も備えている。
但しこの自動水栓10は、この湯水混合弁36を常時開状態に保持した状態で使用される。
図4,図5に詳しく示しているように、水栓本体12にはその下面側に水抜栓56が設けられている。
この水抜栓56は、主水路20における吐水口側水路20Bに連通する水抜孔58と、その水抜孔58を開閉する栓体60とを有している。
栓体60には回転操作つまみ62が設けられており、この回転操作つまみ62を回転操作することで、栓体60が軸方向にねじ送りで進退する。
そしてその前進時において栓体60に装着したシール部材64が水抜孔58を形成する筒体65の弁座66に着座して水抜孔58を閉鎖する。
本例の自動水栓10では、センサ18の前方に手を差し出すとセンサ18がこれを感知し、これに基づいて制御基板24からパイロット弁としての電磁弁32に開弁信号が送られて電磁弁32が開弁する。
そして電磁弁32が開弁することによって主弁としてのダイヤフラム弁22が開弁し、吐水口16からの吐水が開始される。
ここで電磁弁32はラッチ式の弁、即ち開弁後においては開弁状態を、閉弁後においては閉弁状態を保持するラッチ式の弁とされており、電磁弁32に開弁信号が送られて電磁弁32が開弁した後はその後開弁状態を保持する。従って吐水口16からの吐水が以後も継続される。
この状態でセンサ18の前方から手を引き戻すと、センサ18が手を非感知となって電磁弁32に閉弁信号が送られ、ここにおいて電磁弁32の閉弁、続いてダイヤフラム弁22の閉弁が行われて、吐水口16からの吐水が停止する。
本実施形態の自動水栓10はまた、吐水を開始するためのスイッチ21も備えており、そのスイッチ21をオン操作することによっても電磁弁32が開弁して、吐水口16からの吐水が行われる。
本実施形態では、前述したように電磁弁32はその後設定時間、具体的には10分間開弁状態に保持され、吐水口16からは10分間吐水が継続される。
そして制御基板24に備えられたタイマが10分後にタイムアップすると、電磁弁32に閉弁信号が送られて自動的に電磁弁32が閉弁され、ここにおいて吐水口16からの吐水が停止する。
次に水栓本体12内の水抜きを行う際の手順を各部の作用とともに以下に説明する。
寒冷地においては、凍結による給水配管や機器損傷防止のために給水配管側において水抜操作が行われる。即ち給水配管内の水を抜く操作が行われる。
但し給水配管側の水を抜いても水栓本体12内の水はそのまま残った状態となる。
従ってその状態で水栓本体12内で残っている水が凍結すると、その凍結の際の水の膨張によって機器が損傷してしまう。
ここにおいて本実施形態では、水抜栓56を操作して先ず吐水口側水路20B内の水を抜く操作を行う。
具体的には、ダイヤフラム弁22を閉弁状態に維持したまま水抜栓56の回転操作つまみ62を回転操作して栓体60を後退させ、水抜孔58を開放させる(図6(I)(II))。すると吐水口側水路20B内に残っている水が水抜きされて、吐水口側水路20Bが空の状態となる。図6(II)はこのときの状態を表している。
図6(II)に示しているように、このようにして吐水口側水路20Bの水を抜いたとしても、水栓本体12における配管側水路20A及び背圧室28,パイロット水路30内の水は未だ残ったままである。
そこで次に、図7(III)(A)に示すようにスイッチ21をオン操作して電磁弁32を開弁させる。
ここにおいて遮断状態にあったパイロット水路30が開放状態となって、パイロット水路30内に吐水口側水路20Bの空気が導入され、その空気の導入により水栓本体12内における配管側水路20A内の水,背圧室28内の水及びパイロット水路30内の水が給水配管側へと流れ落ちて、水栓本体12内に残っていた水が良好に水抜きされる。
このときスイッチ21の操作によって開弁した電磁弁32は、その後も設定時間開弁状態を保持する。
その設定時間はここでは10分程度の長い時間とされており、配管側水路20A,背圧室28及びパイロット水路30内の水はその間に確実に水抜きされる。
尚、センサ18の前方に手を差し出すことによって電磁弁32を開き、これによって水抜きを行うことも可能であるが、確実に水抜きが行われるまでの間、手をセンサ18の前方にかざし続けなければならない。
しかるにスイッチ21の操作によって電磁弁32を開く場合には、一旦スイッチ21をオン操作した後はそこから手を離しても、即ち操作力を解除しても、電磁弁32はその後も開弁状態に保持されるから、単にスイッチ21を1回オン操作するだけで設定した長い時間電磁弁32を開弁状態に保持することができ、水抜きの際の操作を極めて楽に行うことができる。
以上のような本実施形態の自動水栓10では、水抜栓56を開き、更に電磁弁32を開弁させてパイロット水路30を開放させることで、背圧室28内の水,パイロット水路30内の水を含む水栓本体12内の水を良好に排出し、水抜きを行うことができる。
従って従来のようにダイヤフラム弁等の主弁を強制的に押し上げて開弁させるための水抜機構を必要とせず、水栓本体12の美観を良好に保持することができる。
換言すれば、ダイヤフラム弁22,背圧室28,パイロット水路30,電磁弁32等を備えた形態で、水栓本体12をカウンター等の取付基体の表側に露出する状態で設けることができる。
尚、上記実施形態では電磁弁32にてパイロット弁を構成しているが、その他の電気駆動弁等にてパイロット弁を構成することも可能であるし、またダイヤフラム弁22以外の弁にて主弁を構成することも可能である。
また本実施形態は、センサ18による人体感知に基づいて自動的に吐水する自動水栓10の例であるが、本発明は主水路,主弁,背圧室,パイロット水路,パイロット弁を備えた形態の水栓一般に適用することが可能である。
その他本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
本発明の一実施形態である自動水栓を外観状態で示す斜視図である。 同実施形態の自動水栓の側面断面図である。 同実施形態における湯水混合弁と周辺部の要部平面(一部断面)図である。 同実施形態における要部断面図である。 同実施形態の要部を図4とは異なる状態で示す断面図である。 同実施形態の作用説明図である。 図6に続く作用説明図である。 従来の水抜機構を備えた自動水栓を示す図である。 図8の要部を示す図である。
符号の説明
10 自動水栓(水栓)
12 水栓本体
14 取付基体の上面
16 吐水口
18 センサ
20 主水路
20B 吐水口側水路
21 スイッチ
22 ダイヤフラム弁(主弁)
28 背圧室
30 パイロット水路
32 電磁弁(パイロット弁)
56 水抜栓
58 水抜孔
60 栓体

Claims (6)

  1. (イ)給水配管からの水を吐水口に導く主水路と
    (ロ)該主水路上に設けられて該主水路を開閉する主弁と
    (ハ)該主弁の背面側に形成されて該主弁に対し閉弁方向の圧力を作用させる背圧室と
    (ニ)該背圧室と前記主水路における前記主弁より下流側の吐水口側水路とを連絡するパイロット水路と
    (ホ)該パイロット水路上に設けられて該パイロット水路を開閉するパイロット弁と
    を有し、該パイロット弁の開弁により該パイロット水路を開放して前記背圧室内の水を前記主水路の前記吐水口側水路に流し、前記主弁を開弁させて前記吐水口から吐水させる一方、該パイロット弁の閉弁により該パイロット水路を遮断し、該背圧室の圧力を増大させて該主弁を閉弁させる水栓において、
    前記吐水口側水路に連通する水抜孔と、該水抜孔を開閉する栓体とを有し、前記主弁を閉弁状態に維持したまま該吐水口側水路内の水を該水抜孔より水抜可能な水抜栓が備えてあることを特徴とする水抜栓付水栓。
  2. 請求項1において、前記主弁がダイヤフラム弁であることを特徴とする水抜栓付水栓。
  3. 請求項1,2の何れかにおいて、前記パイロット弁が電磁弁等の電気駆動弁であることを特徴とする水抜栓付水栓。
  4. 請求項1〜3の何れかにおいて、前記主弁,背圧室,パイロット水路,パイロット弁及び水抜栓がカウンター等の取付基体の表側に露出した水栓本体に設けてあることを特徴とする水抜栓付水栓。
  5. 請求項1〜4の何れかにおいて、前記水栓がセンサを備え、該センサによる人体感知に基づいて自動的に吐水する自動水栓であることを特徴とする水抜栓付水栓。
  6. 請求項1〜5の何れかにおいて、操作力の入力により前記パイロット弁を開弁させ且つ該操作力が除かれた後においても該パイロット弁を設定時間開弁状態に保持させるスイッチが設けてあることを特徴とする水抜栓付水栓。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010150868A (ja) * 2008-12-26 2010-07-08 Sekisui Home Techno Kk 水栓部カバー構造

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