JP2005232706A - 軽量盛土構造体およびそれを利用した軽量盛土構造体の拡幅施工方法 - Google Patents

軽量盛土構造体およびそれを利用した軽量盛土構造体の拡幅施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 壁面材5を取り付けるための支柱30の建て込み作業を簡素化して施工期間の短縮と施工コストの低減を図ることができると共に、軽量盛土構造体の構築に本来必要とされる用地以外の用地使用を極力少なくすることができる、軽量盛土構造体を得る。
【解決手段】 多段に積み上げた樹脂発泡体ブロック4からなる軽量盛土と、路盤材8などの仕上げ構造材と、軽量盛土の側面に沿うようにして配置した支柱30と、支柱30に取り付けた壁面材5とを少なくとも備える軽量盛土構造体Aにおいて、支柱30を、基礎コンクリートによりその下端部を支持することなく、上部コンクリート床版40と下部コンクリート床版20とに埋設されたアンカー部材41,21を利用して少なくとも上下の2箇所において支持させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は軽量盛土構造体、特に壁面材を取り付けるための支柱の建て込み態様に改良を加えた軽量盛土構造体と、それを既存の軽量盛土構造体としてその側方に新たな軽量盛土構造体を構築していく軽量盛土構造体の拡幅施工方法に関する。
発泡スチロールブロック(EPSブロック)のような樹脂発泡体ブロックを軽量盛土とした軽量盛土構造体は知られており、地盤改良にかかる経費の節減、工期の短縮、耐震性の向上などにおいて優れた効果を発揮することから、道路の拡幅工事など種々の土木工事において広く採用されている。特許文献1(特開平8−27819号公報)の図14、特許文献2(特開2002−317447号公報)の図6、などにはその一例が示されており、図7に示すように、基礎コンクリート1に下部を埋め込んだ状態で地山の傾斜面2に対向して支柱3が立設され、傾斜面2と該支柱3の間に多段に樹脂発泡体ブロック4を積み重ねて軽量盛土とし、その上にコンクリート床版6を造り、その上に仕上げ構造材としての路盤材7やアスファルト舗装8などの施工を行っている。
支柱3は、主に、EPSブロックのような樹脂発泡体ブロック4を紫外線から保護するための壁面材5を取り付けるために用いられ、H鋼が多く用いられる。H鋼は重量物であり、図7の例では、基礎コンクリート1を打設するときに支柱3の下端を埋め込んで一体化している。また、立設したH鋼が側圧により外側に傾倒しないように、コンクリート床版6(あるいは図示しない中間のコンクリート床版)に埋設したアンカー部材6aの一端を支柱支持金具9を介してH形鋼3のフランジに係着させるようにしている。また、特許文献1では、支柱支持金具9を支柱3であるH鋼に対して上下方向に摺動可能に取り付けるようにして、軽量盛土材4の沈み込みを許容するようにしている。
支柱3の他の建て込み態様として、特許文献1の図6には、図8に示すように、下端に固定用基板3aを備えた支柱3を基礎コンクリート1に埋め込んだアンカーボルト3bを利用してナットにより締め付けて垂直に建て込むことが示されている。
特開平8−27819号公報 特開2002−317447号公報
上記のように従来の軽量盛土構造体の施工法においては、支柱としてH鋼を用いるために重機が必要であり、また、H鋼の下端を安定的に支持するために基礎コンクリートを構築するにも大きな作業を要している。図8に示すように支柱3を基礎コンクリート1に埋め込んだアンカーボルト3bを利用して建て込む方法は、比較して作業が楽であるが、基礎コンクリートを省略することはできない。基礎コンクリートは構築に大きな労力を必要とするばかりでなく、図示のように基礎コンクリート1の一部を壁面材5の外側に飛び出た状態で作られるのが普通であり、その分の用地を余分に確保することも必要となる。
また、例えば2車線道路である既存の軽量盛土構造体の側方に新たな軽量盛土構造体を接続して4車線の道路とするような拡幅工事が行われるが、その際に、従来の施工方法による軽量盛土構造体では支柱であるH鋼を除去する作業が容易でなく、H鋼を残したままで、側方に軽量盛土の積み上げやコンクリート床版の構築を行う場合がある。その場合、積み上げる軽量盛土(発泡スチロールブロック)からH鋼に相当する部分を切除する作業がどうしても必要となる。さらに、新たに構築する拡幅側の軽量盛土構造体でのコンクリート床版に埋設するアンカー部材の一端を、既存の軽量盛土構造体側に固定するのに困難な作業を必要としている。
近年になり、軽量盛土構造体に対して新たな研究が行われ、そこにおいて、本来EPSブロックのような樹脂発泡体ブロックは一側面がほぼ垂直面となるようにして多段に積み上げても十分に自立性を備えていること、そのために、樹脂発泡体ブロックを軽量盛土として一側面がほぼ垂直面となるように多段に積み上げ、その上面に路盤などの仕上げ構造材を配置するようにした軽量盛土構造体において、積み上げた軽量盛土の支持構造材としてのH鋼支柱を立設することは、本来不必要であったこと、が認識された。
本発明は、上記した従来の軽量盛土構造体が持つ不都合と軽量盛土構造体に対する新しい認識とに鑑みてなされたものであり、壁面材を取り付けるための支柱の建て込み作業を簡素化して施工期間の短縮と施工コストの低減を図ると共に、軽量盛土構造体の構築に本来必要とされる用地以上の用地を極力少なくすることができるようにした、改良された軽量盛土構造体を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、既存の軽量盛土構造体の側方に新たに軽量盛土構造体を構築して路幅を拡張する際の作業を簡素化することのできる、軽量盛土構造体における路幅の拡幅施工方法を提供することにある。
本発明による軽量盛土構造体は、多段に積み上げた樹脂発泡体ブロックからなる軽量盛土と、軽量盛土の上面に構築した路盤などの仕上げ構造材と、軽量盛土の側面に沿うようにして配置した支柱と、支柱に取り付けた壁面材とを少なくとも備えた軽量盛土構造体であって、軽量盛土には上部コンクリート床版に加えてさらに少なくとも1枚の下部コンクリート床版が備えられており、支柱は基礎コンクリートにより下端部が支持されることなく、上部コンクリート床版と下部コンクリート床版とに埋設されたアンカー部材を利用して少なくとも上下の2箇所において支持されていることを特徴とする。なお、本発明において、下部コンクリート床版には従来の中間コンクリート床版も含まれる。
本発明による軽量盛土構造体では、支柱は少なくとも上下の2箇所においてコンクリート床版に埋設したアンカー部材により支持されているのみであり、従来の軽量盛土構造体でのように支柱の下部を支持するための基礎コンクリートを必要としない。そのために、施工は大きく簡素化されると共に、側方への余分な張り出しを極力小さくすることができる。
また、本発明の軽量盛土構造体は、積み上げた軽量盛土の側圧を支持するための構造材としてのH鋼を立設することは本来不必要であったという上記認識をベースとしており、そのために、本発明において、支柱は、壁面材を安定して保持できるだけの強度を持つものであれば、任意の形状のものを用いることがでる。例えば、L型材、I型材、C型材、角形材、丸形材、などの軽量鋼材を適宜用いることができる。そのなかでも、低価格で必要な強度が得られることから、角形材(角形鋼)は最も好ましい。このような軽量材を支柱として用いること、また、基礎コンクリートが不要なことから、施工に際して、重機の使用を極力少なくすることができ、施工期間も施工コストも大きく改善される。
支柱とコンクリート床版に埋設するアンカー部材との間の取り付け態様は任意であってよい。施工の容易性から、アンカー部材の先端に支柱支持金具を着脱自在に取り付けておき、その支柱支持金具を利用して支柱をアンカー部材に取り付けるようにする態様は好適である。この態様の場合、後記するように、本発明による軽量盛土構造体を既存の軽量盛土構造体として路幅の拡幅工事を行う場合、その施工を簡素化することができる。
好ましくは、少なくとも上部コンクリート床版に埋設したアンカー部材と支柱との間の支持態様は、軽量盛土の沈み込みによるコンクリート床版の下方への移動が拘束を受けない支持態様とされる。それにより、上載荷重に起因して支柱およびそこに取り付けた壁面材が損傷を受けるのを回避することができる。
支柱は上下の2箇所が少なくともコンクリート床版によって支持されることが必要であるが、軽量盛土の積み上げ高さによっては、上部コンクリート床版に加えて、2枚以上の下部コンクリート床版が設置される場合がある。その場合には、支柱の2箇所以上の箇所を下部コンクリート床版で支持するようにしてもよい。
最も下部の下部コンクリート床版は地表面より下位に位置させることは望ましいが、それが地表面より上位に位置していても、差し支えない。最も下部の下部コンクリート床版の下位にさらに軽量盛土が多段に置かれていてもよい。その場合、下部コンクリート床版に埋設されたアンカー部材による取り付け位置よりもさらに下方にまで、支柱を延長させておくことは好ましく、それにより、施工途中で支柱が外側に倒れようとするのを抑え込むことができる。
本発明は、さらに、上記のいずれかに記載の軽量盛土構造体を既存の軽量盛土構造体とし、その側方に新たな軽量盛土構造体を接続して路幅を拡幅する施工方法であって、施工に当たって、上記のいずれかに記載の軽量盛土構造体から壁面材と支柱とアンカー部材の先端に取り付けた支柱プレートとを取り外した後、露出しているアンカー部材の先端に新たに接続する軽量盛土構造体におけるコンクリート床版に埋設するアンカー部材の先端とを適宜の手段により接続した後、コンクリート床版用のコンクリートを打設する工程を少なくとも有することを特徴とする軽量盛土構造体の拡幅施工方法をも開示する。新たに側方に構築する軽量盛土構造体に特に制限はないが、上記したいずれかにの軽量盛土構造体の構造を備えることは好ましい。
本発明による軽量盛土構造体の拡幅施工方法によれば、既存の軽量盛土構造体から壁面材を取り除いた後、支柱とアンカー部材の先端に取り付けた支柱プレートも容易に取り外すことができる。それにより、既存の軽量盛土の側面は実質的に平坦な面となるので、従来のように、軽量盛土の一部を除去するような作業を必要としない。また、既存のコンクリート床版に埋設したアンカー部材の先端は露出した状態となっており、新たな作ろうとする軽量盛土構造体側のコンクリート床版のアンカー部材と一体に接合する作業も適宜のカップリング等を用いて容易に行うことができる。そのようなことから、拡幅施工を容易かつ迅速に進めることが可能となる。
なお、本発明は、図7や図8に示したように片盛土型の軽量盛土構造体にも、また両側が垂直面となる両直型の軽量盛土構造体にも、等しく適用できることはいうまでもない。
本発明による軽量盛土構造体によれば、壁面材を取り付けるための支柱の建て込み作業を簡素化して施工期間の短縮と施工コストの低減を図ることができると共に、軽量盛土構造体の構築に本来必要とされる用地以外の用地使用を極力少なくすることができる。また、既存の軽量盛土構造体の側方に新たに軽量盛土構造体を構築して路幅を拡張する際の作業を簡素化することができるという、付加的な効果ももたらされる。
以下、図面を参照しながら本発明の一実施の形態を説明する。図1は本発明による軽量盛土構造体の一例を示す概略断面図であり、図2は図1に示す軽量盛土構造体での下部コンクリート床版および上部コンクリート床版のアンカー部材と支柱との間の支持態様の一例を拡大して示している。図3は下部コンクリート床版のアンカー部材と支柱との間の支持態様を示す正面図、図4はその上面図であり、図5は下部コンクリート床版のアンカー部材と支柱との間の他の支持態様を示す側面図である。図6は、本発明による軽量盛土構造体の拡幅施工方法を説明するための図である。
この例での軽量盛土構造体Aは、両側面が垂直面となった両直型の軽量盛土構造体であり、軟弱地盤が地表面Lから所要深さまで両垂直面状に掘削され、そこに必要高さまで軽量盛土としての樹脂発泡体ブロック(例えば、EPSブロック)4が多段に積み上げられる。そして、その上に路盤などの仕上げ構造材が作られて、所要幅の道路とされている。なお、図示しないが、図7に示すような片盛土型の軽量盛土構造体に対しても、本発明による支柱の支持構造はそのまま適用できる。
図1に示す軽量盛土構造体Aを施工手順と共に説明する。最初に所定幅と長さにわたって、所定深さに地盤を掘削する。掘削面を整地した後、必要な場合には掘削下面に砂10を敷き、その上に、軽量盛土としての樹脂発泡体ブロック4をこの例では3段に積み上げている。なお、この例において、3段に積み上げた最上段の樹脂発泡体ブロック4aの上面は、地表面Lよりも下位に位置している。樹脂発泡体ブロック4aの上面に、最下部となる第1下部コンクリート床版20のための配筋を行い、一部の配筋に後記するアンカー部材21としての機能を持たせる。
この例で、アンカー部材21としての機能を果たす配筋の先端は第1下部コンクリート床版20の両側から突き出る長さとされており、先端近傍にはネジ22が切られていて、そこに第1の留めナット23と第2の留めナット24が螺合されている。この形態のアンカー部材21が支柱30の幅よりも幾分広い間隔を置いて平行状態に2本、第1下部コンクリート床版20における支柱30を取り付けるべき位置に配置される。そして、所要の配筋を終えた後にコンクリートCを打設することにより、第2の留めナット24の部分を両側に突き出した状態で、2本のアンカー部材21、21はコンクリートC内に埋設固定される。なお、図示の例では、1本のアンカー部材21の両端が第1下部コンクリート床版20の両側から突き出る長さのものとしているが、左右別々のアンカー部材を2本、その先端が突き出るようにして配置してもよい。また、第1の留めナット23は省略してもよい。
打設したコンクリートCが硬化して第1下部コンクリート床版20が形成された後、アンカー部材21から第2の留めナット24を取り外し、L型鋼板からなる支柱支持金具25、25を上下方向に向けて取り付け、第2の留めナット24で固定する。固定された左右の支柱支持金具25、25の間に角形鋼である支柱30の下端部を挿入し、ボルトナット26により立設状態で固定する。
なお、支柱30の長さは、構築する軽量盛土構造体Aの盛土高さとほぼ同じものを用いる。盛土高さが高くなる場合には、複数本の支柱30を適宜の方法で繋ぎ合わせて盛土高さとすることもできる。支柱30が長尺であり立設状態が安定しない場合には、図示しないが、必要に応じて、適宜の支持材を地面側との間に取り付ける。
形成された第1下部コンクリート床版20の上に、所要段にわたって樹脂発泡体ブロック4を積み上げる。図示の例では、途中に中間コンクリート床版に相当する第2下部コンクリート床版20aを形成し、さらにその上に樹脂発泡体ブロック4を積み上げた後、最上位の樹脂発泡体ブロック4bの上に、上部コンクリート床版40を形成している。
第2下部コンクリート床版20aおよび上部コンクリート床版40にも、第1下部コンクリート床版20の場合と同様に、アンカー部材21aおよびアンカー部材41を取り付ける。そして、該アンカー部材21aおよびアンカー部材41を利用して支柱30の中間位置と上端位置とを支持する。それられ支持態様は任意であり、上記したL型鋼板からなる支柱支持金具25を用いた支持態様であってもよい。しかし、軽量盛土としての樹脂発泡体ブロック4が上載荷重によりわずかに沈み込むことを考慮して、アンカー部材21aと支柱30の支持態様、およびアンカー部材41と支柱30の支持態様は、支柱支持金具が支柱30に対して上下方向に摺動可能な態様であることが望ましい。
図2の上方の図はそのような取り付け態様の一例を示しており、アンカー部材21a(41)の先端に、支柱30の周囲を抱え込む形態の山形をなす支柱支持金具27の底辺部28を、第2の留めナット24を利用して着脱自在に取り付けている。支柱支持金具27は支柱30を外嵌合状態で支持する形態であり、樹脂発泡体ブロック4の沈み込みと共に、第2下部コンクリート床版20aおよび上部コンクリート床版40が下方に移動しても、その移動は支柱30に負荷を与えることなく進行する。そのために、支柱支持金具27や支柱30に破損が生じることはなく、支柱30に取り付ける壁面材5にも影響を与えない。
軽量盛土の高さが低い場合や、何らかの方法により軽量盛土である樹脂発泡体ブロック4の沈み込みを吸収できる場合には、前記のように、L型鋼板からなる支柱支持金具25を用いて支柱30とアンカー部材21a(41)とを連結してもよい。その場合に、図示しないが、支柱支持金具25に形成するボルト26の通過孔を縦長の長孔とすることによっても、沈み込みの吸収は可能となる。
上記のようにして所要高さに積み上げた樹脂発泡体ブロック4の上に上部コンクリート床版40を形成した後、従来工法と同じようにして、路盤材7やアスファルト舗装8などの仕上げ構造材を施工する。そして、立設した支柱30を利用して壁面材5を取り付けることにより、図1に示す形態の本発明による軽量盛土構造体Aが構築される。上記のように、本発明による軽量盛土構造体Aでは、支柱30を建て込むのに、従来のような基礎コンクリートを構築することなく、上部コンクリート床版と下部コンクリート床版のみを利用して、その建て込みを行っている。さらに、支柱30としてH鋼のような重量物でなく軽量な形鋼をそのまま用いることができる。そのために、施工に重機を必要とせず、施工期間も短縮でき、施工コストは大きく低減する。
図5は、下部コンクリート床版20のアンカー部材21と支柱30との間の他の支持態様を示している。ここでは、支柱30の下端側30aは下部コンクリート床版20を越えてさらに下方まで延出している。この態様では、支柱30の下端側30aの側面が下位に位置する軽量盛土としての樹脂発泡体ブロック4a,4の側面に衝接した状態で立設するので、支柱30が外側に倒れ込むのは抑制され、安定した立設状態が得られる。そのために、下部コンクリート床版20よりも上に樹脂発泡体ブロック4を段積みする作業が容易となる。
図5に示す態様の場合、下部コンクリート床版20の位置が地表面Lの位置よりも上にあっても、支柱30の下端側30aを利用して壁面材を地表面以下の深さまで取り付けることができるので、実際上、何の不都合も生じない。もちろん、図1に示す第1下部コンクリート床版20の位置が地表面Lの位置より下位にある場合であっても、図5に示す態様を採用することができる。
図示しないが、前記したように、図7に示すような片盛土型の軽量盛土構造体に対しても本発明による支柱の支持構造はそのまま適用できる。いずれの場合も、本発明の軽量盛土構造体Aでは、側方の張り出しは支柱30と壁面材5の分のみであり、本来必要とされる用地以上の用地を使用することなく、容易に軽量盛土構造体を構築することができる。
既存の軽量盛土構造体の沿って新たな軽量盛土構造体を形成して路幅を拡幅することが行われている。その施工において、既存の軽量盛土構造体が上記した本発明による軽量盛土構造体Aの場合に、その施工は簡素化され省力化される。図6はそれを説明する図であり、前記のように、本発明による軽量盛土構造体Aでは、壁面材5を取り外した後、第2の留めナット24を外すことにより、アンカー部材21、21a、41から支柱支持金具25、27を取り外すことができ、支柱支持金具25、27を取り外すと、支柱30も容易にそこから取り外して除去することができる。
そして、そのようにして支柱と支柱支持金具を取り外した後の軽量盛土の側面には、アンカー部材21、21a、41の先端が突き出ているだけで、実質的には平坦面である。従って、既存のすなわち本発明による軽量盛土構造体Aでの軽量盛土の側面に沿って新たに作ろうとする軽量盛土構造体A1の樹脂発泡体ブロック4を積み上げるときに、樹脂発泡体ブロック4をそのままの形で、密接した状態で積み上げることが可能となる。
さらに、樹脂発泡体ブロック4を掘削面から第1下部コンクリート床版20の位置まで積み上げた後、新たな第1下部コンクリート床版21Sを作るときに、そのアンカー部材を、既存のアンカー部材21の先端に切られているネジ22と適宜の連結具を利用して、容易かつ確実にアンカー部材21に連結することができる。それにより、新たに作る第1下部コンクリート床版21Sと既存の第1下部コンクリート床版20との連接一体化が確実に図られる。
同様にして、新たに作る第2下部コンクリート床版21aSと既存の第2下部コンクリート床版20aとの連接一体化、新たに作る上部コンクリート床版40Sと既存の上部コンクリート床版40との連接一体化も省力化した状態で容易に行うことができる。
新たに構築する軽量盛土構造体A1での支柱30Sの建て込み方法は、従来法すなわち基礎コンクリートを打設してそこに支柱の基礎を埋め込むような方法によってもよく、上記した本発明による立設方法によってもよい。施工環境に応じて選択すればよいが、本発明による支柱の立設方法を採用することにより、施工コストの低減がもたらされることは当然である。
本発明による軽量盛土構造体の一例を示す概略断面図。 図1に示す軽量盛土構造体での下部コンクリート床版および上部コンクリート床版のアンカー部材と支柱との間の支持態様の一例を拡大して示す図。 下部コンクリート床版のアンカー部材と支柱との間の支持態様を示す正面図。 図3に対応する上面図。 下部コンクリート床版のアンカー部材と支柱との間の他の支持態様を示す側面図。 本発明による軽量盛土構造体の拡幅施工方法を説明するための図。 従来の軽量盛土構造体の一例を説明する図。 従来の軽量盛土構造体の他の例を説明する図。
符号の説明
A…軽量盛土構造体、L…地表面、4…軽量盛土としての樹脂発泡体ブロック、5…壁面材、7…路盤材、8…アスファルト舗装、20…第1下部コンクリート床版、21…アンカー部材、20a…第2下部コンクリート床版、21a…アンカー部材、25…L型鋼板からなる支柱支持金具、27…山形をなす支柱支持金、30…支柱、30a…支柱の下端側、40…上部コンクリート床版、41…アンカー部材

Claims (6)

  1. 多段に積み上げた樹脂発泡体ブロックからなる軽量盛土と、軽量盛土の上面に構築した路盤などの仕上げ構造材と、軽量盛土の側面に沿うようにして配置した支柱と、支柱に取り付けた壁面材とを少なくとも備えた軽量盛土構造体であって、
    軽量盛土には上部コンクリート床版に加えてさらに少なくとも1枚の下部コンクリート床版が備えられており、支柱は基礎コンクリートにより下端部が支持されることなく、上部コンクリート床版と下部コンクリート床版とに埋設されたアンカー部材を利用して少なくとも上下の2箇所において支持されていることを特徴とする軽量盛土構造体。
  2. アンカー部材の先端には支柱支持金具が着脱自在に取り付けてあり、該支柱支持金具を介して支柱がアンカー部材に取り付けてあることを特徴とする請求項1に記載の軽量盛土構造体。
  3. 最も下位に位置する下部コンクリート床版は地表面により下位に位置していることを特徴とする請求項1または2に記載の軽量盛土構造体。
  4. 支柱は最も下位に位置する下部コンクリート床版に埋設されたアンカー部材による取り付け位置よりもさらに下方にまで延長していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の軽量盛土構造体。
  5. 請求項2ないし4のいずれかに記載の軽量盛土構造体を既存の軽量盛土構造体とし、その側方に新たな軽量盛土構造体を接続して路幅を拡幅する施工方法であって、施工に当たって、請求項2ないし4のいずれかに記載の軽量盛土構造体から壁面材と支柱とアンカー部材の先端に取り付けた支柱プレートとを取り外した後、露出しているアンカー部材の先端に新たに接続する軽量盛土構造体におけるコンクリート床版に埋設するアンカー部材の先端とを適宜の手段により接続した後、コンクリート床版用のコンクリートを打設する工程を少なくとも有することを特徴とする軽量盛土構造体の拡幅施工方法。
  6. 新たに構築する軽量盛土構造体が請求項1ないし4のいずれかに記載の軽量盛土構造体の構造を備えることを特徴とする請求項5に記載の軽量盛土構造体の拡幅施工方法。
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