JP2005232573A - 磁歪材 - Google Patents

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Abstract

【課題】粉末冶金法で製造され、従来品より緻密で圧縮強度が高く、磁歪量も大きい磁歪材を得る。
【解決手段】TbFe2 粉末、TbFe3 粉末、DyFe2 粉末、およびDyFe3 粉末よりなる群から選択される一種類以上の粉末からなる第1の粉末と、Fe粉末、Fe−Co合金粉末、およびFe−Ni合金粉末よりなる群から選択される一種類以上の粉末からなる第2の粉末と、を混合して均一な混合粉末とし、この混合粉末を、磁場中で成形した後に焼結する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、磁歪材(外部磁界を作用させたときに寸法が変化する磁性体)に関する。磁歪材からなる素子(磁歪素子)としては、振動子、アクチュエータ、センサー等が挙げられる。
近年、磁歪量の大きな磁歪材が求められている。大きな磁歪量を示す代表的な磁歪材料としては、Tb0.3 Dy0.7 Fe2 が知られている(特許文献1参照)。Tb0.3 Dy0.7 Fe2 結晶は、[111]軸方向の磁歪が大きいため、磁歪量を大きくするためには[111]軸を配向させる必要がある。特許文献1には、ブリッジマン法によりTb0.3 Dy0.7 Fe2 結晶を得ることが記載されている。しかしながら、実際には、ブリッジマン法では[111]軸が配向されたTb0.3 Dy0.7 Fe2 結晶は得られていない。
ブリッジマン法は、磁性体を所定の配向で結晶成長させることで単結晶の磁歪材を得る方法(単結晶法)であり、ブリッジマン法以外の単結晶法としては、ゾーンメルティング法(特許文献2参照)や一方向凝固法(特許文献3参照)が知られている。そして、単結晶法は、原料の溶解、鋳造、結晶成長、アニール等、多数の工程数が必要である。また、得られる形状が円柱状であるため、製品にする際には、切削等により所定形状に加工する必要がある。
単結晶法以外の磁歪材の製造方法としては、粉末冶金法が挙げられる。粉末冶金法は、原料粉末をボールミル等により所定の組成となるように混合した後、得られた混合粉末を磁場中で配向させながら成形して焼結する方法であり、結晶軸が配向された磁歪材が所定形状で得られる。したがって、粉末冶金法は単結晶法よりも磁歪材の製造コストを低く抑えることができる。
下記の特許文献4には、磁歪量の大きな(Tb,Dy)Fe2 系磁歪材を、粉末冶金法で製造することが記載されている。具体的には、下記の原料A粉末と原料B粉末を含む混合物、または、原料A粉末と原料B粉末と原料C粉末とを含む混合物を、磁場中で成形した後、焼結することにより、(Tbv Dy1-v )Tw で表わされる組成(Tは、Fe、Co、およびNiから選択される少なくとも1種の元素であり、vおよびwは原子比を表わし、0.27≦v<0.50、1.70≦w≦2.00である)の磁歪材を製造することが記載されている。
原料A粉末は、(Tbx Dy1-x )Ty で表される組成の粉末であり、xおよびyは原子比を表わし、0.30<x≦0.50、1.70≦y≦2.00である。原料B粉末は、(Dy1-t Tbt z 1-z で表される組成の粉末であり、tおよびzは原子比を表わし、0≦t≦0.30、0.40≦z≦0.80である。原料C粉末は、実質的に前述のTから構成される。
下記の特許文献5には、一般式:(Tbx Dy1-x )(Fey Cr1-y ) z (但し、0≦x≦1.0、0.8≦y≦0.95、1.5≦z≦3.0)で表される組成を有する相を主相とする磁歪合金及び/又はその前駆体からなり、酸素量が1.5wt%以下、窒素量が1.5wt%以下である主原料粉末を製造する粉末製造工程と、前記主原料粉末を用いて多結晶体を製造する焼結体製造工程と、を備えた超磁歪材料の製造方法が記載されている。
米国特許第4308474号明細書 米国特許第4609402号明細書 米国特許第4770704号明細書 特開平7−286249号公報 特開2003−129194号公報
しかしながら、粉末冶金法を採用した特許文献4および5に記載された方法では、緻密な焼結体が得られず、磁歪材の圧縮強度が低いととともに、得られた磁歪材の磁歪量も十分な大きさとは言えない。
本発明は、このような従来技術の問題点に着目してなされたものであり、粉末冶金法で製造され、従来品(特許文献4および5に記載された方法で得られた磁歪材)より緻密で圧縮強度が高く、磁歪量も大きい磁歪材を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の磁歪材は、TbFe2 粉末、TbFe3 粉末、DyFe2 粉末、およびDyFe3 粉末よりなる群から選択される一種類以上の粉末からなる第1の粉末と、Fe粉末、Fe−Co合金粉末、およびFe−Ni合金粉末よりなる群から選択される一種類以上の粉末からなる第2の粉末と、を混合して均一な混合粉末とし、この混合粉末を、磁場中で成形した後に焼結して得られたことを特徴とする。
前記第1の粉末は粉砕され易く、粒度10μm以下にすることが容易にできる。
前記第1の粉末の粒度は1μm以上10μm以下であることが好ましい。前記第2の粉末の粒度は1μm以上10μm以下であることが好ましい。第1の粉末と第2の粉末の混合比率は、質量比で、第1の粉末:第2の粉末=20〜80%:80〜20%とする。また、この混合比率は、第1の粉末:第2の粉末=40〜60%:60〜40%とすることが好ましい。
焼結方法としては、ガス圧焼結(N2 焼結、Ar焼結)や真空焼結が挙げられる。好ましい焼結方法は真空焼結であり、その場合の焼結条件は、例えば、真空度10Pa以下、保持温度1100〜1300℃、保持時間30〜120分とする。
本発明の磁歪材は、焼結時の前記第1の粉末の粒子と第2の粉末の粒子との濡れ性が良好であるため、第1の粉末の粒子が第2の粉末の粒子に分散した状態の緻密な焼結体として得られる。また、第1の粉末の粒度が1μm以上10μm以下であると、得られる磁歪材の圧縮強度および磁歪量が良好となる。第1の粉末の粒度の好ましい範囲は3μm以上10μm以下であり、この場合には、得られる磁歪材の圧縮強度が特に高くなり、磁歪量も特に大きくなる。
本発明によれば、製造コストの低い粉末冶金法により、従来品より緻密で圧縮強度が高く、磁歪量も大きい磁歪材が提供される。
以下、本発明の実施形態について説明する。
第1の粉末の原料として、テルビウム(Tb)粉末:粒度40μm〜50μm、ジスプロシウム(Dy)粉末:粒度35μm〜45μm、鉄(Fe)粉末:粒度8μm〜20μmを用意した。また、第2の粉末として、60Co−40Fe粉末(質量比でFe:Co=40:60であるFe−Co合金粉末):粒度3μm〜5μmを用意した。
先ず、テルビウム(Tb)粉末またはジスプロシウム(Dy)粉末と、鉄(Fe)粉末を、質量比でTb:Fe=1:2、Tb:Fe=1:3、Dy:Fe=1:2、Dy:Fe=1:3の各比率となるように配合し、粒度が5μmとなるまで、遊星形ボールミルでMA(メカニカルアロイニング)処理を行った。
遊星形ボールミルの容器(容量500ml)およびボール(直径10mm)としては、クロム鋼製のものを用いた。また、MA処理の条件としては、容器の公転および自転の回転速度を300rpmとした。そして、MA処理中に粉末が酸化することを防止するために、原料粉末を入れた容器内を真空にした後、容器内にアルゴンガスを導入し、アルゴンガスの雰囲気でMA処理を行った。
これにより、第1の粉末として、粒度が5μmである、TbFe2 粉末、TbFe3 粉末、DyFe2 粉末、およびDyFe3 粉末を得た。
次に、得られた四種類の第1の粉末と、60Co−40Fe粉末(第2の粉末)とを、それぞれ質量比で1:1となるように配合し、ボールミルで混合することにより、四種類の均一な混合粉末を得た。
次に、各混合粉末を、10mm×10mm×10mmの型に入れ、80kA/mの[111]軸に平行な磁場中で、圧力100MPaで、常温で加圧成形した。次に、真空度10Pa、温度1200℃、保持時間60分の条件で、真空焼結を行った。
これにより、下記の表1のNo. 1〜4に示す各組成を有し、[111]軸が配向されている磁歪材が得られた。
また、テルビウム(Tb)粉末と鉄(Fe)粉末を、質量比でTb:Fe=1:3の比率となるように配合し、前記と同じ方法で、遊星形ボールミルによるMA処理を処理時間を変化させて行った。これにより、粒度が1、3.2、4.8、10、15μmの各値であるTbFe3 粉末を作製した。これを第1の粉末として、60Co−40Fe粉末と質量比で1:1で混合し、前記と同じ方法で、混合、成形、焼結を行って、[111]軸が配向されているNo. 5〜9の磁歪材を得た。すなわち、No. 5〜9は組成が同じで、第1の粉末の粒径が異なるものである。
また、比較例として、ブリッジマン法で得られたTb0.3 Dy0.7 Fe2 :No. 10と、特許文献4の方法で得られたTb0.5 Dy0.5 Fe2 :No. 11と、特許文献5の方法で得られた(Tb0.5 Dy0.5 )(Fe0.8 Cr0.2)1.8 :No. 12を用意した。
これらの磁歪材の圧縮強度と磁歪量を測定した。圧縮強度は「JIS R 1608」に準拠した方法で測定した。磁歪量は、強度1kOeの磁界を作用させたときの歪み量を、歪みゲージで測定した。これらの測定値も下記の表1に併せて示す。また、No. 5〜9の測定結果を、第1の粉末の粒度と、磁歪量および圧縮強度との関係を示すグラフ(図1)にまとめた。
Figure 2005232573
これらの結果から分かるように、本発明の実施例に相当するNo. 1〜9の磁歪材は、比較例に相当するNo. 10〜12よりも、圧縮強度が高く、磁歪量が大きくなっている。
また、図1のグラフから分かるように、第1の粉末の粒度が3μm以上10μm以下(Aで示す範囲)であると、圧縮強度の好ましい値である800MPa以上と磁歪量の好ましい値である800ppm以上の両方を満たす。そのため、第1の粉末の粒度は3μm以上10μm以下であることが好ましいことが分かる。
実施形態で得られた、第1の粉末の粒度と、磁歪量および圧縮強度との関係を示すグラフである。

Claims (2)

  1. TbFe2 粉末、TbFe3 粉末、DyFe2 粉末、およびDyFe3 粉末よりなる群から選択される一種類以上の粉末からなる第1の粉末と、Fe粉末、Fe−Co合金粉末、およびFe−Ni合金粉末よりなる群から選択される一種類以上の粉末からなる第2の粉末と、を混合して均一な混合粉末とし、この混合粉末を、磁場中で成形した後に焼結して得られたことを特徴とする磁歪材。
  2. 前記第1の粉末の粒度は1μm以上10μm以下である請求項1記載の磁歪材。
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