JP2005232415A - ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の輸送方法 - Google Patents

ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の輸送方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005232415A
JP2005232415A JP2004046702A JP2004046702A JP2005232415A JP 2005232415 A JP2005232415 A JP 2005232415A JP 2004046702 A JP2004046702 A JP 2004046702A JP 2004046702 A JP2004046702 A JP 2004046702A JP 2005232415 A JP2005232415 A JP 2005232415A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soluble resin
alkylene oxide
nonionic alkylene
water
solvent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2004046702A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumihide Tamura
文秀 田村
Ritsuo Kitada
律男 北田
Taketo Toba
健人 鳥羽
Michiyuki Kono
通之 河野
Takao Nishihata
隆男 西畑
Manabu Kikuta
学 菊田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
DKS Co Ltd
Original Assignee
Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd, Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
Priority to JP2004046702A priority Critical patent/JP2005232415A/ja
Priority to CA002497069A priority patent/CA2497069A1/en
Priority to EP05003336A priority patent/EP1566398A1/en
Priority to US11/062,151 priority patent/US7354984B2/en
Publication of JP2005232415A publication Critical patent/JP2005232415A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyethers (AREA)

Abstract

【課題】 ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の樹脂の優れた取扱い性を維持しつつ品質の劣化を防ぎ、かつ、輸送に関する作業自体の利便性、安全性、作業時間短縮、コストダウンおよび労力軽減などを容易に達成し得る、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の輸送方法を提供する。
【解決手段】 本発明にかかる輸送方法は、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂を輸送する方法であって、前記樹脂は、溶媒を0.001〜50重量%含むとともに、40℃での粘度が100,000ポイズ以下となるようにし、かつ、これを、ポンプを介して、温度調節能を備えた輸送用容器へ充填するか、および/または、前記輸送用容器から排出することを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂を輸送する方法に関する。
従来、工業的に樹脂を得るにあたっては、優れた純度の樹脂を得るため、取扱いを容易にするため、等の理由から、1)溶液重合の後、貧溶媒を用いて重合体を沈殿させ、ろ過または遠心分離して得た重合体を乾燥させて粉末状にする、または、2)沈殿重合の後、ろ過または遠心分離して得た重合体を乾燥させて粉末状にする、という過程を経ることが多く、最終的に乾燥・粉末化したものを、様々な用途に用いる材料としてストックする。
ところで、このようにして得た材料樹脂を何らかの用途に用いる場合や、輸出入、販売する場合には、何らかの輸送手段を用いて輸送される場合が頻繁にあり、このときの輸送の手段および方法が、材料樹脂の品質に大きく影響してくることが多々ある。
特に、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂などの、一般にエチレンオキシド系樹脂(例えば、非特許文献1参照。)と称される樹脂は、主鎖にエーテル結合を有する樹脂であり、加熱に対して化学構造的に非常に弱い樹脂特性を有するため、例えば、船舶などによって輸送する場合には、運行中に貯蔵庫等も含めた船内が高温になるという船舶の特性が強く影響し、乾燥・粉末化していた材料樹脂を融着させるため、輸送後の取扱い性が非常に困難になるという問題がある。
そこで、このような問題を解消するために、乾燥・粉末化状態の材料樹脂を一旦溶媒に溶解させて溶液状態で輸送するということがなされているが、輸送後に再度乾燥・粉末化することも場合によっては必要となる上、低粘度にするといっても、ある程度安定した溶液状態を維持するにはそれ相応の溶媒量が必要となり、輸送に関する劇薬取扱いや危険物取扱いの規制にかかる可能性も十分ある。当然、一旦溶液状態にすることから、この方法は作業の長時間化やコストアップ等にもつながる。
上記いずれの方法においても、実際に輸送手段に搬入、搬出する際は、一般的にはパッケージングした材料樹脂を取扱うわけであるが、全体の輸送量が多くなってくると、この搬入・搬出作業自体に、非常に多くの労力や時間を費やさねばならないという問題もある。
Herman F. Mark、Norbert M. Bikales、Charles G. Overberger、Georg Menges 編,「エンサイクロペディア オブ ポリマー サイエンス アンド エンジニアリング(Encyclopedia of Polymer science and engineering)」,Vol.6,(米国),ウィリー インターサイエンス(Wiley Interscience),1986年,p.225−322
そこで、本発明の解決しようとする課題は、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂を輸送するにあたり、この樹脂の優れた取扱い性を維持しつつ品質の劣化を防ぎ、かつ、輸送に関する作業自体の利便性、安全性、作業時間短縮、コストダウンおよび労力軽減などを容易に達成し得る、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の輸送方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を行った。その過程において、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂を輸送する方法に関し、この樹脂の物性や、輸送手段および該輸送手段への搬入・搬出の方法などに着目した。その結果、輸送対象のノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂については溶媒を一定濃度含むようにし且つ粘度が一定の基準を満たすようにするとともに所望の温度に調整可能な輸送用容器内に移して輸送することとし、該容器への充填や該容器からの排出についてはポンプ介して行う、という輸送方法によれば、上記課題を一挙に解決できることを見出した。
すなわち、本発明にかかる輸送方法は、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂を輸送する方法であって、前記樹脂は、溶媒を0.001〜50重量%含むとともに、40℃での粘度が100,000ポイズ以下となるようにし、かつ、これを、ポンプを介して、温度調節能を備えた輸送用容器へ充填するか、および/または、前記輸送用容器から排出することを特徴とする。
本発明によれば、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂を輸送するにあたり、この樹脂の優れた取扱い性を維持しつつ品質の劣化を防ぎ、かつ、輸送に関する作業自体の利便性、安全性、作業時間短縮、コストダウンおよび労力軽減などを容易に達成し得る、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の輸送方法を提供することができる。
以下、本発明にかかるノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の輸送方法について詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更実施し得る。
本発明にかかるノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の輸送方法(以下、本発明の輸送方法と称することがある。)は、前述したように、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂を輸送する方法であって、前記樹脂は、溶媒を0.001〜50重量%含むとともに、40℃での粘度が100,000ポイズ以下となるようにし、かつ、これを、ポンプを介して、温度調節能を備えた輸送用容器へ充填するか、および/または、前記輸送用容器から排出するようにしている。
〔ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂〕
本発明の輸送方法において輸送対象となるノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂(ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性共重合体)は、その分子構造中にアルキレンオキシドモノマー由来の構成成分(構造単位)を主として含んでなり、主鎖にエーテル結合を有する樹脂であれば、特に限定されるわけではないが、具体的には、例えば、原料モノマーとして、エチレンオキシドと、下記構造式(1):
Figure 2005232415
(ただし、R1は、Ra(Raは、炭素数1〜16の、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、(メタ)アクリロイル基およびアルケニル基の中のいずれかの基である)または-CH2-O-Re-Ra基(Reは、-(CH2-CH2-O)p-の構造を有する(pは0から10までの整数)))
で示される置換オキシラン化合物と、を含むコモノマー群を重合してなる共重合体であることが好ましい。この重合は、各原料モノマーのオキシラン基の開環重合であることが好ましい。
上記構造式(1)におけるR基は、上記置換オキシラン化合物における置換基である。
原料モノマーとして用いる置換オキシラン化合物は、構造式(1)で示すことのできる置換オキシラン化合物1種のみであっても、2種以上を含むものであってもよい。
上記構造式(1)で示される置換オキシラン化合物としては、例えば、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、1,2−エポキシペンタン、1,2−エポキシへキサン、1,2−エポキシオクタン、シクロヘキセンオキシドおよびスチレンオキシド、または、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテルおよびエチレングリコールメチルグリシジルエーテルなどを挙げることができ、さらに、置換基Rが架橋性の置換基である場合、つまり、置換基Rがアリール基、アルケニル基、アクリロイル基およびメタクリロイル基などを有する場合として、エポキシブテン、3,4−エポキシ−1−ペンテン、1,2−エポキシ−5,9−シクロドデカジエン、3,4−エポキシ−1−ビニルシクロへキセン、1,2−エポキシ−5−シクロオクテン、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、ソルビン酸グリシジルおよびグリシジル−4−ヘキサノエート、または、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、4−ビニルシクロヘキシルグリシジルエーテル、α−テルペニルグリシジルエーテル、シクロヘキセニルメチルグリシジルエーテル、4−ビニルベンジルグリシジルエーテルおよび4−アリルベンジルグリシジルエーテルなども挙げることができる。上述したように、これらは単独で用いられても2種以上を併用されてもよい。
前記置換オキシラン化合物としては、上記架橋性の置換基を有する(置換基Rが架橋性置換基である)置換オキシラン化合物を必須に用いることが、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂を架橋体にして用いるためには好ましい。
前記ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の重量平均分子量(Mw)は、特に限定はされないが、20,000〜300,000であることが好ましく、より好ましくはより好ましくは30,000〜200,000、さらに好ましくは40,000〜150,000である。上記重量平均分子量が20,000未満の場合は、成形物とした後にタックが生じるおそれがあり、300,000を超える場合は、成形自体が困難となり、加工性およびハンドリング性が低下するおそれがある。
前記ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の分子量分布(Mw/Mn)は、特に限定はされないが、3以下であることが好ましく、より好ましくは2以下である。上記分子量分布が3を超える場合は、成形物とした後にタックが生じたり、ハンドリング性が悪くなるおそれがある。
本発明でいうノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂を得るための重合法としては、特に限定はされないが、後述するように輸送時においてノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の溶媒含有率や粘度等を調整することを考慮すると、例えば、溶液重合法や沈殿重合法等の、溶媒を用いた重合法が好ましい。なかでも、溶液重合法が生産性に優れているためより好ましく、予め仕込んだ溶媒にモノマー成分をフィードしながら重合を行う溶液重合法が、反応熱を除熱しやすいなどの安全性のため特に好ましい。
上記溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンおよびエチルベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶媒;ヘプタン、オクタン、n−へキサン、n−ペンタン、2,2,4−トリメチルペンタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒;シクロへキサン、メチルシクロへキサンなどの脂環式炭化水素系溶媒;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、メチルブチルエーテルなどのエーテル系溶媒;ジメトキシエタンなどのエチレングリコールジアルキルエーテル類の溶媒;THF(テトラヒドロフラン)、ジオキサンなどの環状エーテル系溶媒;などの水酸基等の活性水素を含まない有機溶媒が好ましく、なかでも、トルエンおよびキシレンが特に好ましい。上記溶媒は、さらに、上記有機溶媒であり、かつ、水を全く含まないものが好ましい。
本発明の輸送方法においては、輸送対象とするノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の含有溶媒濃度および粘度は、輸送時において、後述する特定の範囲を満たすようにすることが重要である。上記含有溶媒濃度および粘度は、後述するポンプや輸送用容器等の輸送手段と組み合わせて、上記水溶性樹脂を輸送するにあたっての必須条件となる。
上記ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の含有溶媒濃度については、溶媒を含んだ状態の上記水溶性樹脂全体を100重量%とした場合に、0.001〜50重量%となるようにすることが重要である。なお、本発明においては、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂とは、溶媒成分を全く含まないものには限定されるわけではなく、一般的に、任意の濃度で溶媒を含有しているものも含む概念であるとする。また、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂に含有される溶媒成分(ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂と溶媒とを含む重合反応液中の溶媒成分)とは、通常、溶媒を用いた重合法を行った際に用いた溶媒を指して言うが、その重合後に、重合には用いなかった他の溶媒を上記水溶性樹脂(重合反応液)に含めた場合などは、上記他の溶媒も上記水溶性樹脂(重合反応液)中の溶媒成分に含まれることとする。上記含有溶媒濃度が0.001重量%未満の場合は、加熱しても流動性が低く、送液が困難となるおそれがあり、50重量%を超える場合は、上記水溶性樹脂の輸送効率が悪く、溶媒が無駄になるおそれがある上、種々の法規制(例えば、麻薬取締法および向精神薬取締法など)に抵触するおそれがある。前記含有溶媒濃度は、より好ましくは0.01〜20重量%であり、さらに好ましくは0.1〜10重量%である。
上記ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の粘度については、40℃の条件下において100,000ポイズ以下となるようにすることが重要である。上記40℃での粘度が100,000ポイズを超える場合は、溶融流動しないおそれがある。前記40℃での粘度は、より好ましくは95,000ポイズ以下であり、さらに好ましくは90,000ポイズ以下である。
本発明の輸送方法において、輸送対象とするノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の輸送時における含有溶媒濃度および粘度を上記特定の範囲を満たすようにする方法としては、輸送時までに上記含有溶媒濃度や粘度を調整することのできる従来公知の方法であれば何れの方法を用いてもよく、特に限定はされない。上記調整方法としては、混練工程等で溶媒を添加するほうほうや、脱揮工程等で溶媒を除く方法などが挙げられるが、特に、溶媒を用いた重合法により得られた、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂と溶媒とを含む重合反応液から溶媒成分を脱揮する(溶媒成分を揮発させる)過程において上記含有溶媒濃度および粘度を調整するようにすることが好ましい。
以下、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の脱揮について説明する。
ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の脱揮の方法、脱揮する際に用いる装置および各種条件等については、基本的には、通常公知の脱揮時の方法、使用可能な装置および設定される条件を採用することができる。
脱揮の方法としては、通常、プレ脱揮と本脱揮との二段階があり、脱揮の手順としては、プレ脱揮の後に本脱揮を行うことが好ましいが、特に限定されるわけではなく、プレ脱揮と本脱揮を区別せずに一段階の工程として行ってもよい。二段階に分けて行うことが好ましいのは、脱揮の効率アップ(コストダウン、処理時間の短縮、樹脂の品質など)が可能となるからであり、具体的には、(i)脱揮前の重合反応液に多く含まれる溶媒を効率良く脱揮処理が行える程度の溶媒量にまで急速に減らした後にゆっくりと脱揮処理を行うことができる、(ii)前段を常圧脱揮とし後段を真空(減圧)脱揮とすることによって一段で処理する場合より機器サイズを小さくすることができる、(iii)脱揮時にはある濃度域で急激に粘度上昇することがあり一段で処理する場合より駆動系を小さくできる、などの理由により理論的にも好適であるが、脱揮処理する重合反応液の種類(特に、重合反応液中の樹脂の種類)などよって、上記一段階の処理であっても、二段階の処理と同様に行える(二段階の処理と同様の効果が得られる)場合があるので、適宜選択すればよい。
脱揮する際に用いる装置(脱揮装置)としては、特に限定されるわけではないが、撹拌槽蒸発器、下流液柱蒸発器、薄膜蒸発器、表面更新型重合器、ニーダー、ロールミキサー、インテンシブミキサー(いわゆるバンバリーミキサー)、押出機などが好ましく挙げられ、これら装置のうち少なくとも1つの装置を用いて行うことが好ましい。また、用いる装置によって適宜使用条件を設定することができる。
撹拌槽蒸発器は、広範囲な粘度、広範囲な残留溶媒濃度に対応できる点で優れており、例えば、ヘリカル翼を搭載した撹拌槽、ダブルヘリカルリボン翼を搭載した撹拌槽、スーパーブレンド翼(内翼:マックスブレンド翼、外翼:螺旋状変形バッフル)を搭載した竪型同心二軸撹拌槽(例えば、製品名:スーパーブレンド、住友重機械工業(株)製)、VCR逆円錐リボン翼式リアクター(三菱重工(株)製)などが好ましく挙げられる。これらは、バッチ式での処理および連続式での処理の両方に用いることができるが、バッチ式での処理に用いることが好ましい。また、装置の特性上、処理後の排出の際に多くの時間を必要とするので、大量の樹脂等を処理するというプロセスよりも、少量を正確に処理するプロセスに好ましく対応している。また、これらを用いた場合、蒸発プロセスは伝熱面更新により行われる。
上記各種撹拌槽蒸発器のなかでも、特に、竪型同心二軸撹拌槽については、以下(i)〜(vi)のような優れた特徴を挙げることができる。(i)処理粘度領域が広範囲であり、1〜10,000ポイズの粘度領域で優れた混合性能を発揮することができる、(ii)槽内の急激な粘度変化に追従して、内・外翼の混合機能が自然に変化・対応するため、良好な流動状態を保持することができる、(iii)槽内壁面および槽内中心部での液流速(重合反応液の流速)を均一にすることができるため、高い温度均一性を保つことができ、樹脂の品質劣化を低減できる、(iv)高粘度流体上での低粘度液の滑りおよび滞留が解消し、リフラックス還流液および重合後の各種添加剤等の分散性を向上させることができる、(v)高濃度スラリー処理時の槽壁およびバッフル部への付着・堆積を解消することができ、良好なスラリー分散性を示す、(vi)外翼が槽壁面に近接して回転することによる安定した壁面流速により、内壁部の付着および槽内洗浄時間・回数を低減することができる。
下流液柱蒸発器としては、多管式熱交換器型(例えば、製品名:スルザーミキサー、住友重機械工業(株)製;製品名:スタテックミキサー、ノリタケ社製)、プレート熱交換器型(例えば、製品名:Hiviscous Evaporator、三井造船(株)製)などが好ましく挙げられる。これらは、バッチ式での処理および連続式での処理の両方に用いることができ、どちらの処理も良好に行うことができる。また、装置の特性上、これらによる脱揮は、加熱を顕熱で行い、その後減圧下で顕熱を潜熱に転換して蒸発させるため、脱揮できる量は顕熱加熱量(潜熱として伝達し得る熱量)に依存することとなる。よって、顕熱加熱量に対応した処理量とするプロセスが好ましいが、多管式熱交換器型では、スティックミキサーによって伝熱を促進させることができるため、広範囲な処理量のプロセスにも対応できる。また、多管式熱交換器型の場合は、蒸発プロセスは界面積拡大により行われ、対応最大処理粘度は50,000ポイズであることが好ましく、プレート熱交換器型の場合は、蒸発プロセスは伝熱面積拡大により行われ、対応最大処理粘度は10,000ポイズであることが好ましい。
薄膜蒸発器は、ブレードにより遠心力が働き、均一な液膜が形成できる点で優れており、例えば、横型薄膜蒸発器(例えば、製品名:エバリアクター、関西化学機械製作(株)製)、固定ブレード式の竪型薄膜蒸発器(例えば、製品名:EXEVA、神鋼パンテック(株)製)、可動ブレード式の竪型薄膜蒸発器(例えば、製品名:ワイプレン、神鋼パンテック(株)製)、槽型(鏡型)薄膜蒸発器(例えば、製品名:リカバリー、関西化学機械製作(株)製)などが好ましく挙げられる。これらについて、バッチ式での処理に関しては、横型および槽型のものは一般的ではないが可能であり、竪型のものは固定ブレード式、可動ブレード式に関わらず不可能である。また、連続式での処理に関してはすべて可能である。装置の特性上、これらはすべて、脱揮は、加熱を顕熱で行い、その後減圧下で顕熱を潜熱に転換して蒸発させるため、脱揮できる量は顕熱加熱量(潜熱として伝達し得る熱量)に依存することとなる。よって、顕熱加熱量に対応した処理量とするプロセスが好ましい。また、これらはすべて、蒸発プロセスは伝達面更新により行われる。
横型薄膜蒸発器は、竪型に比べ排出面で高粘度への対応が困難であるため、排出効果に優れたブレードを使用し、高粘度にも対応できるようになっており、対応最大処理粘度は500ポイズであることが好ましい。竪型薄膜蒸発器は、自重で下降するため低粘度液よりも高粘度液のほうが適しているといえ、可動ブレード式の対応最大処理粘度は1,000ポイズであることが好ましい。また、固定ブレード式では固定翼に掻き下げ効果を持たせることで高粘度に対応させており、対応最大処理粘度は10,000ポイズであることが好ましい。槽型薄膜蒸発器は、鏡を利用することにより低粘度液のショートパスを抑えることができ、対応最大処理粘度は1,000ポイズであることが好ましい。
表面更新型重合器(横型薄膜重合器)は、気液表面の更新によって高い脱揮性能を示す点で優れており、例えば、単軸型表面更新型重合器、二軸型表面更新型重合器(例えば、製品名:バイボラック、住友重機械工業(株)製;製品名:日立メガネ翼重合機、(株)日立製作所製;製品名:日立格子翼重合機、(株)日立製作所製;製品名:SCプロセッサ、栗本鉄工所社製)などが好ましく挙げられる。これらは、バッチ式での処理に関しては不可能であり、連続式での処理に関してはすべて可能である。装置の特性上、これらはすべて、脱揮の処理量は装置内の物質の移動速度に依存しており、蒸発プロセスは気液面更新により行われる。
ニーダー、ロールミキサー、インテンシブミキサー(いわゆるバンバリーミキサー)は、押出機と同様、高粘度融体などの混合に適し、付加機能として脱揮能力を備えるものである。これらは、バッチ式での処理も連続式での処理もすべて可能である。これらについては、その対応最大処理粘度は10,000ポイズであることが好ましい。
単軸型のものは、効率的な表面積の確保が可能なため高い脱揮性能を示し、その対応最大処理粘度は10,000ポイズであることが好ましい。また、二軸型のものは、容器内のデッドスペースの無さや高いピストンフロー性によりセルフクリーニング性および液の滞留抑制に優れており、その対応最大処理粘度は10,000ポイズであることが好ましい。
押出機は、高粘度融体などの混合に適し、付加機能として加熱、溶融、混練とともに脱揮能力を備えるものであり、例えば、単軸型押出機、二軸型押出機(例えば、製品名:SUPERTEXαII、日本製鋼所製;製品名:BT−30−S2、プラスティック工学研究所製)、SCRセルフクリーニング式リアクター(三菱重工(株)製)などが好ましく挙げられる。これらは、バッチ式での処理は不可能であり、連続式での処理はすべて可能である。装置の特性上、これらは、上述のように、非常に粘度の高いものを対象に脱揮処理するプロセスに好適であり、蒸発プロセスは混練および蒸発等により行われる。
押出機においては、単軸型のもの、二軸型のもの共に、その対応最大処理粘度は100,000ポイズであることが好ましい。
上述したように、好ましい脱揮方法としてプレ脱揮の後に本脱揮する方法を挙げることができるが、上記各種脱揮装置のうち、プレ脱揮に好ましく用いることのできるものは、特に限定はされないが、ダブルヘリカルリボン翼を搭載した撹拌槽、スーパーブレンド翼を搭載した竪型同心二軸撹拌槽、プレート熱交換器型の下流液柱蒸発器および固定ブレード式の竪型薄膜蒸発器などが挙げられる。また、本脱揮に好ましく用いることのできるものは、特に限定はされないが、固定ブレード式の竪型薄膜蒸発器、二軸型表面更新型重合器、ニーダー、二軸型押出機などが挙げられる。
ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の脱揮を行う(上記水溶性樹脂と溶媒とを含む重合反応液から溶媒の脱揮を行う)に当たっては、溶媒を用いた重合の工程等に供したいわゆる前段装置に、上記列挙した各種脱揮装置を直結させて脱揮を行ってもよいし、この前段装置から送液や移送を介した上で各種脱揮装置により脱揮を行ってもよい。後者については、例えば、上記前段装置から脱揮装置までの間が送液ラインで連結されているような形態や、上記前段装置から脱揮装置までの間にジャケットや撹拌機を備えた中間槽タンク(クッションタンク)を設けた形態等が挙げられる。
本発明の輸送方法を実施するにあたっては、上述した脱揮により、予め、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂中の残存溶媒濃度を、前述した特定の含有溶媒濃度の範囲を満たすように調整しておくことが好ましい。しかしながら、特にこの脱揮の過程において前述した特定の含有溶媒濃度範囲を満たすように調整しておくことに限定はされず、上記特定の含有溶媒濃度範囲を下回る程度に調整しておき、輸送時までに所定の溶媒を加えて上記特定の含有溶媒濃度範囲を満たすように調整してもよい。
また本発明の輸送方法を実施するにあたっては、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂中の含有水分量を、予め上述した溶媒の脱揮の際に同時に調整しておくことが好ましい。しかしながら、特にこの脱揮の過程において所望の含有水分量範囲を満たすように調整しておくことに限定はされず、輸送時までの任意の工程・段階で所望の含有水分量範囲を満たすように調整してもよい。上記水分は、例えば、重合の際に用いた溶媒やモノマーなどに含まれる。具体的には、上記脱揮時の調整によりノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂中の含有水分量を予め300ppm以下にしておくことが好ましい。上記含有水分量が300ppmを超えると、樹脂の誘電率が必要以上に大きくなるため、例えば、得られたノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂をカラーフィルターの保護膜などに用いた場合は、樹脂が導電性となることにより上記保護膜としては致命的な機能低下を引き起こしてしまうおそれがあり、また、水分が金属イオン分などと反応して水酸化物等を生成してしまうため、例えば、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂をポリマー電池の電解質層などに用いた場合は、金属−電解質層界面に絶縁層を形成してしまい、定電流下での電圧が上昇し続け、電池のサイクル特性も悪化することとなるおそれがある。
上記含有水分量の調整する具体的手段としては、特に限定されるわけではないが、例えば、脱揮温度を高くすること、および/または、脱揮の減圧度を大きくすることが好ましい(なお、減圧度を大きくすることは圧力を低くすることを意味し、減圧度を小さくすることは圧力を高くすることを意味する。)。脱揮温度を高くして含有水分量の調整をする場合、その温度は、特に限定はされないが、低すぎると、減圧度を過剰に大きくしなければならないため効率的ではなく、高すぎると、樹脂の熱劣化が生じることとなるおそれがあるため、これらを考慮し適宜設定するようにする。また、脱揮の減圧度を大きくして含有水分量の調整をする場合、その減圧度は、特に限定はされないが、大きすぎると、脱揮装置の密閉性を考慮すると困難であると考えられ、小さすぎると、脱揮温度をかなり上昇させないと含有水分量を前述した所望の範囲を満たすようにコントロールできないおそれがあるため、これらを考慮し適宜設定するようにする。
本発明の輸送方法を実施するにあたっては、上述した脱揮により、予め、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の粘度を、前述した特定の粘度範囲を満たすように調整しておくことが好ましい。しかし、特にこの脱揮の過程において前述した特定の粘度範囲を満たすように調整しておくことに限定はされず、上記特定の粘度範囲を超える程度に調整しておき、輸送時までに所定の溶媒を加えて上記特定の粘度範囲を満たすように調整してもよい。
前述した脱揮装置を用いて、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂と溶媒とを含む重合反応液から溶媒を加温下で脱揮する際は、その温度は、40〜300℃であることが好ましく、より好ましくは60〜250℃、さらに好ましくは90〜200℃である。この温度範囲で脱揮を行うことによって、脱揮後に、上述した所望の残存溶媒濃度(含有溶媒濃度)および粘度を満たすノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂をより一層容易に得ることができる。上記温度が、40℃未満の場合は、残存する溶媒が多くなるおそれがあり、300℃を超える場合は、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂自体が熱分解するおそれがある。ここで、上記温度とは、脱揮装置内のノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の温度である。
同様に、前述した脱揮装置を用いて脱揮する際は、その圧力は、13〜100,000Paの範囲で行うことが好ましく、より好ましくは133〜70,000Pa、さらに好ましくは1,333〜40,000Paである。脱揮時にこの圧力の範囲を満たすようにすることによって、脱揮後に、上述した所望の残存溶媒濃度(含有溶媒濃度)および粘度を満たすノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂をより一層容易に得ることができる。上記圧力が、13Pa未満の場合は、溶媒がフラッシュしてしまいフォーミングが起こるおそれがあり、100,000Paを超える場合は、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂が分解するぐらいまで温度をかけなければならないおそれがある。ここで、上記圧力とは、脱揮装置の槽内圧力である。
〔輸送用容器〕
本発明の輸送方法においては、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂は、所望の温度に温度調節が可能な輸送用容器に入れて輸送する。
温度調節は、輸送用容器に投入するノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の溶融温度を超え且つ該水溶性樹脂の熱分解温度以下で行うことが好ましく、具体的には、35〜200℃で行うことが好ましく、より好ましくは40〜130℃である。
本発明の輸送方法においては、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂を投入した輸送用容器内に空間部分が発生する場合、残存水分による樹脂の吸湿を防ぐために、該空間部分を、露点−40℃以下の乾燥空気(露点−40℃の乾燥空気の含有水分量は127ppm)で置換することが好ましく、露点−50℃以下(露点−50℃の乾燥空気の含有水分量は39ppm)で置換することがより好ましい。また、残存酸素による反応性基の減少を抑制するためには、不活性ガスを99容量%以上含むガスで、前記空間部分を置換することが好ましい。上記不活性ガスとしては、例えば、窒素、アルゴンおよびヘリウムなどが挙げられる。上記不活性ガスを含むガスは、輸送時の樹脂中の含有水分量を低いレベル(例えば300ppm以下、好ましくは250ppm以下、より好ましくは200ppm以下)に保つように、低含有水分量のガスを選択する必要がある。
前記輸送用容器としては、特に限定されるわけではないが、一般的には、例えば、ISO−コンテナおよびバルクコンテナなどが好ましく挙げられ、これらのうちの1種のみを使用しても2種以上を併用してもよいが、なかでもISO−コンテナがより好ましい。
ISO−コンテナは、円筒状のバレルを横倒しにした状態でその回りを金属等の枠組みで固定し、全体としてコンテナ等と同様に扱えるようにしたものであり、円筒状バレルの一端の下部(コンテナ側面下部)にポンプと接続可能なバルブを有しており、このバルブを介してバレル内に投入したノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の排出することができ、場合によっては充填することもでき、タンク代わりに使用できる。
さらに、ISO−コンテナには、円筒状バレルの外側底面部に、加温用コイルが網目状に備えられている。このコイルは、自身の形状がチューブ状であり、コイル内に加圧蒸気や温水等を通すことでバレル内を加温することができる。
〔ポンプ〕
本発明の輸送方法においては、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂を、ポンプを介して、上記輸送用容器へ充填し、および/または、上記輸送用容器から排出する。
ポンプとしては、高粘度の樹脂等を吸込むこと、および、吐出すことのできるものであれば従来一般的に用いられているものでよく、特に限定されるわけではないが、モーノポンプ(例えば、商品名:モーノポンプ、兵神装備(株)製)、ギヤポンプ(例えば、商品名:ギヤポンプ、(株)島津製作所製)などが好ましく挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を適宜用いればよい。また、上記輸送用容器への充填および/または上記輸送用容器からの排出を行うにあたっては、ポンプは、輸送用容器に直接接続できるものが特に好ましい。
モーノポンプは、(i)吸込みおよび吐出しが、同じポンプのシャフト回転方向を変換するだけで容易にでき、どちらにおいても同等の高い能力を発揮する、(ii)移送流はどの瞬間も定量で脈動がなく、かき混ぜたりすることもないので、移送液である樹脂を変質させたりいためたりすることがない、(iii)シャフトの回転速度を制御するだけで幅広い流量制御が自在にでき、しかも制御信号に対する反応が早いため、流量を管理しながらの移送や自動制御が可能である、(iv)移送液の物性(水状から高粘度・高濃度、スラリー、気泡含有液、粉体など)や、容量、圧力、pHなどに幅広く対応することができる、(v)ガスや移送液などを全く外部に漏らすことなく、悪臭、騒音、粉塵などの発生もない、という点で優れた特性を有する。
ギヤポンプは、低粘度から高粘度までの広範囲な液移送が可能である上、真空から真空への液移送が可能であり、また、精密なクリアランスを確保しているので流量の再現性が高い、という点で優れた特性を有する。
〔輸送〕
本発明の輸送方法におけるノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の輸送形態としては、特に限定はされないが、上記輸送用容器(およびポンプ)が実際の輸送手段(船舶、自動車、貨物列車など)に一体化している(常設されている)ことにより輸送される形態であってもよいし、上記輸送用容器(およびポンプ)が上記実際の輸送手段の運搬能を必要時に利用することにより輸送される形態であってもよい。
以下に、実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。なお、以下では、便宜上、「重量部」を単に「部」と記すことがある。
〔実施例1〕
<輸送用容器への充填>
薄膜蒸発器、二軸押出し機、スーパーブレンド翼を備えた重合釜において、溶媒としてのトルエンを5重量%含有するノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂(1)(40℃での粘度:40,000ポイズ)を得、この水溶性樹脂(1)を110〜125℃で加温して溶融させた。なお、上記水溶性樹脂(1)は、エチレンオキシド由来の構造単位と、ブチレンオキシド由来の構造単位と、アリルグリシジルエーテル由来の構造単位とを、順に、378部、25.2部、16.8部の割合で有する、重量平均分子量100,000の樹脂である。
その後、重合釜の抜き出しラインをスチームトレース(スチーム温度:約120℃、スチーム圧力:0.196MPa)で加温し、この抜き出しラインに連結させたモーノポンプ(兵神装備社製、製品名:NE30A型)を始動させて徐々に回転数を上げ、回転数を60〜86rpmに維持し83〜90kg/hの送液速度で、上記水溶性樹脂(1)を重合釜から排出して金属大型容器(ISO−コンテナ)に充填した。
〔実施例2〕
<輸送用容器からの排出>
溶媒としてのトルエンを5重量%含有するノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂(2)(40℃での粘度:40,000ポイズ)が充填されている金属大型容器(ISO−コンテナ)のヒーティングコイルにスチームを流し(スチーム温度:約140〜145℃、スチーム圧力:0.392MPa)、該容器内の水溶性樹脂(2)を120℃に加温して溶融させた。なお、上記水溶性樹脂(2)は、エチレンオキシド由来の構造単位と、ブチレンオキシド由来の構造単位とを、順に、200部、25部の割合で有する、重量平均分子量110,000の樹脂である。
その後、金属大型容器(ISO−コンテナ)内部を窒素で加圧(ゲージ圧:0.147MPa)して、抜き出しラインをスチームトレース(スチーム温度:約120℃、スチーム圧力:0.196MPa)で加温し、この抜き出しラインに連結させたモーノポンプ(兵神装備社製、製品名:NE30A型)を始動させて徐々に回転数を上げ、回転数を60〜86rpmに維持し83〜90kg/hの送液速度で、上記水溶性樹脂(2)を金属大型容器(ISO−コンテナ)から排出して、二軸押出機が連結された溶媒脱揮装置へ投入した。
〔比較例1〕
<輸送用容器への充填>
実施例1と同様の重合釜において、溶媒としてのトルエンを10重量%含有するノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂(c1)(40℃での粘度:500,000ポイズ)を得、この水溶性樹脂(c1)を250℃で加温して溶融させた。なお、上記水溶性樹脂(c1)は、エチレンオキシド由来の構造単位と、ブチレンオキシド由来の構造単位と、アリルグリシジルエーテル由来の構造単位とを、順に、378部、25.2部、16.8部の割合で有する、重量平均分子量1,000,000の樹脂である。
その後、重合釜の抜き出しラインをスチームトレース(スチーム温度:約120℃、スチーム圧力:0.196MPa)で加温し、この抜き出しラインに連結させたモーノポンプ(兵神装備社製、製品名:NE30A型)を始動させて徐々に回転数を上げたが、上記水溶性樹脂(c1)は高分子量化(変質・品質劣化)してしまい、重合釜から排出できず、金属大型容器(ISO−コンテナ)に充填することができなかった。
〔比較例2〕
<輸送用容器からの排出>
溶媒としてのトルエンを0.0001重量%含有するノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂(c2)(40℃での粘度:200,000ポイズ)が充填されている金属大型容器(ISO−コンテナ)のヒーティングコイルにスチームを流し(スチーム温度:約140〜145℃、スチーム圧力:0.392MPa)、該容器内の水溶性樹脂(c2)を120℃に加温した。なお、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂(c2)は、エチレンオキシド由来の構造単位と、ブチレンオキシド由来の構造単位と、アリルグリシジルエーテル由来の構造単位とを、順に、378部、25.2部、16.8部の割合で有する、重量平均分子量500,000の樹脂である。
その後、金属大型容器(ISO−コンテナ)内部を窒素で加圧(ゲージ圧:0.147MPa)して、抜き出しラインをスチームトレース(スチーム温度:約120℃、スチーム圧力:0.196MPa)で加温し、この抜き出しラインに連結させたモーノポンプ(兵神装備社製、製品名:NE30A型)を始動させて徐々に回転数を上げたが、上記水溶性樹脂(c2)は120℃での長時間の加温によってもほとんど溶融せず(十分な流動状態とはならず)、金属大型容器(ISO−コンテナ)からの排出、および、二軸押出機が連結された溶媒脱揮装置へ投入が非常に困難であり、作業の利便性や安全性に乏しく、高コストとなり、長時間を要した。
本発明にかかる輸送方法は、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂を輸送する場合に好適である。

Claims (5)

  1. ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂を輸送する方法であって、
    前記樹脂は、溶媒を0.001〜50重量%含むとともに、40℃での粘度が100,000ポイズ以下となるようにし、かつ、これを、ポンプを介して、温度調節能を備えた輸送用容器へ充填するか、および/または、前記輸送用容器から排出する、
    ことを特徴とする、ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の輸送方法。
  2. 前記輸送用容器では、前記樹脂のガラス転移温度を超え、かつ、前記樹脂の溶融温度から200℃以下で温度調節するようにする、請求項1に記載のノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の輸送方法。
  3. 前記溶媒がトルエン、キシレン、ヘプタン、シクロへキサンおよび水溶液からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1または2に記載のノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の輸送方法。
  4. 前記ポンプがモーノポンプおよびギヤポンプのうちのいずれかである、請求項1から3までのいずれかに記載のノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の輸送方法。
  5. 前記温度調節能を備えた輸送用容器がISO−コンテナである、請求項1から4までのいずれかに記載のノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の輸送方法。
JP2004046702A 2004-02-19 2004-02-23 ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の輸送方法 Abandoned JP2005232415A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004046702A JP2005232415A (ja) 2004-02-23 2004-02-23 ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の輸送方法
CA002497069A CA2497069A1 (en) 2004-02-19 2005-02-16 Method for drying nonionic alkylene oxide-type water-soluble resin, method for packaging it, and method for transporting it
EP05003336A EP1566398A1 (en) 2004-02-19 2005-02-16 Method for drying nonionic alkylene oxide-type water soluble resin, method for packaging it, and method for transporting it
US11/062,151 US7354984B2 (en) 2004-02-19 2005-02-18 Method for drying nonionic alkylene oxide-type water-soluble resin, method for packaging it, and method for transporting it

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004046702A JP2005232415A (ja) 2004-02-23 2004-02-23 ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の輸送方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005232415A true JP2005232415A (ja) 2005-09-02

Family

ID=35015690

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004046702A Abandoned JP2005232415A (ja) 2004-02-19 2004-02-23 ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の輸送方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005232415A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007024023A1 (en) * 2005-08-26 2007-03-01 Nippon Shokubai Co., Ltd. Method for producing material made of polyalkylene oxide resin
CN106766727A (zh) * 2017-01-10 2017-05-31 山东科技大学 岩石实验标准试件烘干和热缩管烘烤装置及操作方法
JP6375463B1 (ja) * 2018-02-28 2018-08-15 日本曹達株式会社 ビス(フルオロスルホニル)アミドアルカリ金属塩粉末の製造方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007024023A1 (en) * 2005-08-26 2007-03-01 Nippon Shokubai Co., Ltd. Method for producing material made of polyalkylene oxide resin
JP2009506133A (ja) * 2005-08-26 2009-02-12 株式会社日本触媒 ポリアルキレンオキシド系樹脂材料の製造方法
JP2013082949A (ja) * 2005-08-26 2013-05-09 Nippon Shokubai Co Ltd ポリアルキレンオキシド系樹脂材料の製造方法
CN106766727A (zh) * 2017-01-10 2017-05-31 山东科技大学 岩石实验标准试件烘干和热缩管烘烤装置及操作方法
CN106766727B (zh) * 2017-01-10 2019-03-05 山东科技大学 岩石实验标准试件烘干和热缩管烘烤装置及其操作方法
JP6375463B1 (ja) * 2018-02-28 2018-08-15 日本曹達株式会社 ビス(フルオロスルホニル)アミドアルカリ金属塩粉末の製造方法
WO2019167949A1 (ja) * 2018-02-28 2019-09-06 日本曹達株式会社 ビス(フルオロスルホニル)アミドアルカリ金属塩粉末の製造方法
JP2019151497A (ja) * 2018-02-28 2019-09-12 日本曹達株式会社 ビス(フルオロスルホニル)アミドアルカリ金属塩粉末の製造方法
KR20200110770A (ko) * 2018-02-28 2020-09-25 닛뽕소다 가부시키가이샤 비스(플루오로술포닐)아미드알칼리 금속염 분말의 제조 방법
KR102457551B1 (ko) 2018-02-28 2022-10-20 닛뽕소다 가부시키가이샤 비스(플루오로술포닐)아미드알칼리 금속염 분말의 제조 방법
US11492258B2 (en) 2018-02-28 2022-11-08 Nippon Soda Co., Ltd. Method for producing bis(fluorosulfonyl)amide alkali metal salt powder

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100582511B1 (ko) 에틸렌옥사이드계 공중합체의 제조방법
KR20060042211A (ko) 에틸렌 옥사이드계 공중합체의 제조방법
JP5694402B2 (ja) ポリアルキレンオキシド系樹脂材料の製造方法
JPWO2006025602A1 (ja) リチウム2次電池用正極材料組成物の製造方法
JP2005232415A (ja) ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の輸送方法
US7354984B2 (en) Method for drying nonionic alkylene oxide-type water-soluble resin, method for packaging it, and method for transporting it
JP5615266B2 (ja) バイオポリマーの製造方法及び装置
US9480933B2 (en) Process for thermal separation of a solution
JP3920224B2 (ja) エチレンオキシド系樹脂の製造方法
JP2007031618A (ja) ポリアルキレンオキシド系水溶性樹脂の輸送方法
JP2003277496A (ja) エチレンオキシド系共重合体の製造方法
JP5695479B2 (ja) 樹脂ペレットの製造方法
US6765084B2 (en) Production process for ethylene oxide resin
JP2002161109A (ja) イソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液からの有機溶媒除去方法及びペレット製造方法
JP5432437B2 (ja) ポリエーテル系重合体ペレット及び分級方法
WO2006025604A1 (ja) リチウム2次電池用正極材料組成物の製造方法
JP4581773B2 (ja) 制御された水分含有量を有する吸水性重合体の製造方法
JP2005232318A (ja) ノニオン性アルキレンオキシド系水溶性樹脂の製造方法
JP2006335906A (ja) ノニオン性アルキレンオキシド系樹脂の製造方法
CA2548151A1 (en) Process for manufacturing a pellet-shaped nonionic alkylene oxide resin

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071024

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20080319