JP2005231948A - セメント用添加剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 製造したコンクリートなどセメント組成物の粘性を低下させ、作業性に優れたセメント用添加剤組成物を提供すること。
【解決手段】 式(1)または式(2)
【化1】
Figure 2005231948

(ただし、式中、Zは窒素原子に結合した5個以上40個未満の活性水素を有し、3個以上の窒素原子を有する化合物の残基、AOおよびAOは特定の炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり、aとbとの関係が0.5<a/b<5、かつ、5≦(a+b)≦40であり、Rは水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基であり、nは5以上40未満である。)
で示されるポリエーテル系化合物(A)1〜95重量%およびポリカルボン酸系化合物(PC)5〜99重量%を含むセメント用添加剤。

Description

本発明は特定のポリエーテル化合物を含有するセメント用添加剤および該セメント用添加剤を含有するセメント組成物に関する。さらに、本発明は、特定のポリエーテル化合物を含有するセメント用添加剤、特定のポリエーテル化合物とポリカルボン酸系化合物を含有するセメント用添加剤およびセメント組成物に関する。
コンクリートなどに代表されるセメント組成物は、施工性、強度、耐久性に優れており、安価で大量に生産が可能なことから建築材料として大量に使用されてきた。セメント組成物には、施工性、耐久性、品質などの面から、殆どの場合で空気連行剤、減水剤などのセメント用添加剤が用いられている。特に、近年のセメント組成物、とりわけコンクリートに対する高強度化、高耐久性の要求が高まっており、練り混ぜ水量の低減を目的に減水剤を使用する機会が増えている。
従来、減水剤としてナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の塩、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の塩、リグニンスルホン酸の塩などが用いられてきたが、これら減水剤は、モルタルやコンクリート組成物中に使用する水の量を減らす効果はあるものの、様々な要求項目を満足できるものではなく、たとえば、セメント組成物の凝結時間が遅くなるという問題があった。
これらの問題点を解決するために、ポリカルボン酸系の減水剤、例えばポリオキシエチレンモノアリルエーテル−マレイン酸共重合体が用いられている(例えば、特許文献1参照)。しかし、モルタルやコンクリート組成物中に使用する水の量を減らす効果は大きいが、それでも不十分であり、スランプ保持効果も低い。またポリカルボン酸系の減水剤、すなわちポリオキシエチレンモノアルケニルモノアルキルエーテル−無水マレイン酸共重合体(例えば、特許文献2参照)や、ポリカルボン酸系の減水剤と含窒素ポリオキシアルキレン化合物との混合物(例えば、特許文献3参照)や、ポリカルボン酸系の共重合体中に含窒素化合物を導入した共重合体(例えば、特許文献4参照)や、ポリカルボン酸系の共重合体と含窒素ポリエーテル化合物との併用(例えば、特許文献5参照)は、モルタルやコンクリート組成物中に使用する水の量を減らす効果は大きくスランプ保持効果も高い。
しかし、セメント組成物中に使用する水の量を減らす効果が大きく、スランプ保持効果が高いポリカルボン酸系の減水剤を用いた場合、セメント組成物に用いる練り混ぜ水の減少に伴い、セメント組成物を施工する際の粘性が高い(作業性が悪い)という問題が生じている。ここで言う「粘性」とは、従来から作業性の指標として用いられてきたスランプ値では判別できない性能であり、この「粘性」が高いとポンプ圧送によるセメント組成物の流し込み、型枠への打設、表面仕上げなど、人手に頼る工程での作業性が指摘されている。
特開昭57−118058号公報(第1頁〜第8頁) 特開昭63−285140号公報(第1頁〜第5頁) 特開平7−232945号公報(第1頁〜第8頁) 特開平7−33496号公報(第1頁〜第5頁) 特開2000−109357号公報(第1頁〜第5頁)
本発明が解決しようとする課題は、製造したコンクリートなどセメント組成物の粘性を低下させ、作業性に優れたセメント用添加剤組成物を提供することを目的としてなされたものである。
すなわち、本発明は、以下に示されるものである。
(1)式(1)または式(2)
Figure 2005231948
(ただし、式中、Zは窒素原子に結合した5個以上40個未満の活性水素を有し、3個以上の窒素原子を有する化合物の残基、AOはその80モル%以上がオキシエチレン基である炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合にはランダム状でもブロック状でも良く、aはAOで示される炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数でa=1〜20であり、AOはその80モル%以上が炭素数3または4のオキシアルキレン基である炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で2種以上の場合にはランダム状でもブロック状でも良く、bはAOで示される炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数でb=1〜20であり、aとbとの関係が0.5<a/b<5、かつ、5≦(a+b)≦40であり、Rは水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基であり、nは5以上40未満である。)
で示されるポリエーテル系化合物(A)1〜95重量%およびポリカルボン酸系化合物(PC)5〜99重量%を含むセメント用添加剤。
(2)式(1)または式(2)で示されるポリエーテル系化合物(A)において、AOがオキシエチレン基であり、かつ、AOが炭素数3または4のオキシアルキレン基であることを特徴とする前記のセメント用添加剤。
(3)ポリカルボン酸系化合物(PC)が式(3)で示されるポリアルキレングリコールエ−テルに基づく構成単位(ア)50〜99重量%、式(4)で示されるジカルボン酸または無水マレイン酸に基づく構成単位(イ)1〜50重量%および共重合可能な他の単量体に基づく構成単位(ウ)を、構成単位(ア)および構成単位(イ)との重量の和に対して0〜30重量%有する共重合体である前記のセメント用添加剤。
Figure 2005231948
(ただし、R、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、Rは水素原子または炭素数1〜22の炭化水素基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、pは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数でp=1〜150である。)
Figure 2005231948
(ただし、Xは−OM2または−Y−(AO)r〔式(5)〕を表し、M1およびM2はそれぞれ独立に水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは有機アンモニウムを表し、Yはエーテル基またはイミノ基を表し、Rは水素原子または炭素数1〜22の炭化水素基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、rは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数でr=1〜150である。)
(4) ポリカルボン酸系化合物(PC)が式(6)で示されるポリアルキレングリコールエステルに基づく構成単位(エ)50〜99重量%、式(7)で示されるモノカルボン酸に基づく構成単位(オ)1〜50重量%および共重合可能な他の単量体に基づく構成単位(ウ)を、構成単位(エ)および構成単位(オ)との重量の和に対して0〜30重量%有する共重合体である前記のセメント用添加剤。
Figure 2005231948
(ただし、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは水素原子または炭素数1〜22の炭化水素基を表し、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、sは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数でs=1〜150である。)
Figure 2005231948
(ただし、R10は水素原子またはメチル基を表し、M3は水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは有機アンモニウムを表す。)
(5)前記のセメント用添加剤、骨材、水およびセメントからなるセメント組成物。
(6)セメントに対する水の比率が、重量比で45%以下であることを特徴とする前記のセメント組成物。
従来のコンクリートのワーカビリィティーの指標とされてきたスランプ値やスランプフロー値には差が見られない場合でも、本発明のセメント用添加剤を用いたセメント組成物は、粘性が低減され、取り扱い易いコンクリートが得られるため、ポンプ圧送などに有利であり、施工性の改善と迅速化が可能となる。
本発明のセメント用添加剤は、式(1)または式(2)で示されるポリエーテル系化合物(A)を含有するものである。
式(1)または式(2)で示されるポリエーテル系化合物(A)において、Zは窒素原子に結合した5個以上40個未満の活性水素を有し、3個以上の窒素原子を有する化合物の残基である。窒素原子に結合した5個以上40個未満の活性水素を有し、3個以上の窒素原子を有する化合物としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ジプロピレントリアミン、トリプロピレンテトラミンなどのポリアルキレンポリアミン;ポリアリルアミン、ポリエチレンイミンなどが挙げられる。窒素原子に結合した窒素原子に結合した5個以上40個未満の活性水素を有し、3個以上の窒素原子を有する化合物の活性水素の数が40個以上であると、式(1)または式(2)で示されるポリエーテル系化合物(A)の分子量が大きくなり本発明の効果が得られにくくなる。
窒素原子に結合した5個以上40個未満の活性水素を有し、3個以上の窒素原子を有する化合物として、好ましくは、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ジプロピレントリアミン、トリプロピレンテトラミン、数平均分子量が300(活性水素数約7個)〜1,700(活性水素数約40個)のポリエチレンイミンである。さらに好ましくは、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、数平均分子量が300〜1,700のポリエチレンイミンで、最適なのは、数平均分子量が300〜1,200(活性水素数約28個)のポリエチレンイミンある。なお、用いられる有機アミンは単一化合物でも良く、2種以上でも良い。
式(1)または式(2)で示されるポリエーテル系化合物(A)において、AOは、その80モル%以上がオキシエチレン基である炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合にはランダム状でもブロック状でも良く、炭素数2〜4のオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基があり、オキシプロピレン基としては、1,2−オキシプロピレン基が好ましく、オキシブチレン基としては、1,2−オキシブチレン基が好ましい。AOの80モル%以上がオキシエチレン基と限定されるのは、この範囲を外れると本発明のポリエーテル系化合物(A)の特徴である粘性低減効果が低くなるためで、AOがオキシエチレン基のみからなる場合がさらに好ましい。
Oは、その80モル%以上が炭素数3または4のオキシアルキレン基である炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合にはランダム状でもブロック状でも良く、炭素数2〜4のオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基があり、オキシプロピレン基としては、1,2−オキシプロピレン基が好ましく、オキシブチレン基としては、1,2−オキシブチレン基が好ましい。AOの80モル%以上が炭素数3または4のオキシアルキレン基と限定されるのは、この範囲を外れると、本発明のポリエーテル系化合物(A)の特徴である粘性低減効果が低くなるためで、AOが炭素数3または4のオキシアルキレン基からなる場合がさらに好ましい。
aおよびbは、それぞれAOおよびAOで示される炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数で、それぞれ1〜20であり、好ましくは2〜15である。aおよびbが上記の範囲を外れると、本発明のポリエーテル系化合物(A)の特徴である粘性低減効果が低くなる。
また、AOで示される炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数aとAOで示される炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数bとは、0.5<a/b<5、かつ、5≦(a+b)≦40の関係を満たすことが好ましく、a/bは、ポリエーテル系化合物(A)におけるポリエーテル鎖の親水性の強い部分AOと親水性の弱い部分AOのバランスを意味しており、この範囲を外れると、本発明のポリエーテル系化合物(A)の特徴である粘性低減効果が低くなり好ましくない。a/bとして好ましくは、0.7≦a/b≦4の関係を満たすことである。
また、(a+b)は窒素原子に結合した活性水素1当量あたりのポリオキシアルキレン部位の鎖長を意味しており、5≦(a+b)≦40である。(a+b)がこの範囲を外れると本発明のポリエーテル系化合物(A)の特徴である粘性低減効果が低くなり好ましくない。(a+b)として好ましくは、5≦(a+b)≦20の関係を満たすことである。
(AO)aと(AO)bはブロック状で結合しているが、窒素原子に結合した5個以上40個未満の活性水素を有し、3個以上の窒素原子を有する化合物側に、どちらが先に結合していても良く、式(1)および式(2)で示される化合物の何れでもよい。
式(1)または式(2)におけるRは、水素原子、炭素数1〜8の炭化水素基である。炭素数1〜8の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アリル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、アミル基、イソアミル基、へキシル基、へプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、クレジル基などが挙げられ、これらは1種のみでも、2種以上でも良い。好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アリル基、ブチル基など炭素数1〜4の炭化水素基で、さらに好ましくは、水素原子、メチル基である。Rで示される炭化水素基の炭素数が8を超えると、製造しにくいため好ましくない。
また、式(1)または式(2)で示されるポリエーテル系化合物(A)の重量平均分子量は、350〜100,000であり、好ましくは1,000〜50,000であり、さらに好ましくは2,000〜20,000であり、特に好ましくは2,000〜12,000である。
式(1)または式(2)で示されるポリエーテル系化合物(A)は、式(1)または(2)のZに由来する窒素原子に結合した5個以上40個未満の活性水素を有し、3個以上の窒素原子を有する化合物に、アルキレンオキシドを付加させることによって製造することができる。
アルキレンオキシドの付加反応は触媒を使用しても良く、場合によっては触媒を使用しなくても良い。アルキレンオキシドの付加反応の触媒としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物などの他に、ナトリウム、カリウム、ナトリウムハイドライド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシドなどのアルカリ金属化合物や、トリエチルアミンなどのアルキルアミン類、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン類を用いることができる。また、上記のアルカリ触媒の他に、三ふっ化ほう素や四塩化錫などのルイス酸触媒を用いても良い。
アルキレンオキシドの付加反応は、例えばアルゴン、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下、50〜200℃、0.02MPa〜1.0MPaで原料の窒素原子を有する化合物に対し、必要に応じて触媒の存在下、アルキレンオキシドを連続して加圧添加して製造することができる。
上記の方法で製造したポリエーテル末端の水酸基は、例えば、水酸化ナトリウムの存在下、ハロゲン化炭化水素を反応させるなど公知の方法でアルキルエーテル化することもできる。
本発明に用いるポリカルボン酸系化合物(PC)としては、構成成分とする単量体としてマレイン酸またはその誘導体、アクリル酸、メタクリル酸またはその誘導体を有する共重合体が挙げられ、例えば、マレイン酸−スチレンスルホン酸塩の共重合物またはその塩、無水マレイン酸−スチレン共重合物、その加水分解物またはその塩、無水マレイン酸−オレフイン共重合物、その加水分解物またはその塩、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート−(メタ)アクリル酸共重合物またはその塩、ポリオキシアルキレンモノ(メタ)アリルエーテル−マレイン酸共重合物またはその塩、ポリオキシアルキレンモノアルキルモノ(メタ)アリルエーテル−無水マレイン酸共重合物、その加水分解物またはその塩等が挙げられる。これらは1種または2種以上を混合しても使用しても良い。
この中でも、好ましくは、以下の共重合体が挙げられる。
1)式(3)で示されるポリアルキレングリコールエーテルに基づく構成単位(ア)50〜99重量%と、式(4)で示されるジカルボン酸または無水マレイン酸に基づく構成単位(イ)1〜50重量%および共重合可能な他の単量体に基づく構成単位(ウ)を、構成単位(ア)および構成単位(イ)との重量の和に対して0〜30重量%有する共重合体。
2)式(6)で示されるポリアルキレングリコールエステルに基づく構成単位(エ)50〜99重量%と式(7)で示されるモノカルボン酸に基づく構成単位(オ)1〜50重量%および共重合可能な他の単量体に基づく構成単位(ウ)を、構成単位(エ)および構成単位(オ)との重量の和に対して0〜30重量%有する共重合体。
1)において、式(3)で示されるポリアルキレングリコールエーテルに基づく構成単位(ア)と、式(4)で示されるジカルボン酸または無水マレイン酸に基づく構成単位(イ)は、重量%で構成単位(ア):構成単位(イ)=50〜99:1〜50の比率であり、この範囲を外れた場合セメント組成物の減水性能とスランプロス防止性能が低下するので好ましくない。好ましくは、重量%で構成単位(ア):構成単位(イ)=75〜99:1〜25の比率である。また、共重合可能な他の単量体に基づく構成単位(ウ)は、構成単位(ア)および構成単位(イ)との重量の和に対して0〜30重量%であり、好ましくは10重量%以下である。
2)において、式(6)で示されるポリアルキレングリコールエステルに基づく構成単位(エ)と、式(7)で示されるモノカルボン酸に基づく構成単位(オ)は、重量%で構成単位(エ):構成単位(オ)=50〜99:1〜50の比率であり、この範囲を外れた場合セメント組成物の減水性能とスランプロス防止性能が低下するので好ましくない。好ましくは、重量%で構成単位(エ):構成単位(オ)=65〜99:1〜35の比率である。また、共重合可能な他の単量体に基づく構成単位(ウ)は、構成単位(エ)および構成単位(オ)との重量の和に対して0〜30重量%であり、好ましくは10重量%以下である。
1)または2)において、構成単位(ウ)として共重合可能な他の単量体は、あっても無くとも良い。
構成単位(ウ)として共重合可能な他の単量体としては、例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、2−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、イソブチレン、ジイソブチレン、1−ドデセン、スチレン、p−メチルスチレン、イソプロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、イソプロペニルメチルエーテル、酢酸ビニル、アクリルアミド、(メタ)アクリル酸およびその塩、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル等が挙げられ、これらは1種または2種以上を同時に用いても良く、その比率は共重合体全体の構成単位の30重量%以下である。この範囲を超えると、ポリカルボン酸系化合物(PC)が本来発揮すべき性能に支障を来たすおそれがあり好ましくない。
式(3)において、R2、R3およびR4はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基である。
式(3)、式(5)および式(6)において、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基が挙げられ、好ましくはオキシエチレン基とオキシプロピレン基であり、より好ましくはオキシエチレン基である。
5は炭素数1〜4のアルキレン基であり、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基があり、プロピレン基としては、1,2−プロピレン基が好適であり、ブチレン基としては、1,2−ブチレン基、2,3−ブチレン基が好適である。R5の炭素数が4を超えると製造が困難なため好ましくない。
pは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の付加モル数であり、1〜150であり、好ましくは10〜100である。
式(4)および式(7)のM1、M2およびM3は水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは有機アンモニウムである。アルカリ金属としてはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムなどが挙げられる。
アルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウムが挙げられる。
有機アンモニウムとしては、有機アミン由来のアンモニウムであり、有機アミンとしては、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンなどが挙げられ、好ましくはモノエタノールアミン、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミンである。
Xは−OM2または−Y−(AO)r〔式(5)〕である。Yはエーテル基またはイミノ基であり、エーテル基は−O−を表し、イミノ基は−NH−を表す。
、RおよびRは水素原子または炭素数1〜22の炭化水素基であり、炭素数1〜22の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、イソトリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、オレイル基、ドコシル基、フェニル基、ベンジル基、クレジル基、ブチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、ナフチル基などがある。R、RおよびRで示される炭化水素基の炭素数が22を超えると、で示される化合物の親水性が十分でなくなるので好ましくない。
式(6)において、R8は水素原子またはメチル基である。
式(5)において、rは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数で1〜150であり、好ましくは3〜100である。
式(6)において、sは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数で1〜150であり、好ましくは3〜100である。
本発明のセメント用添加剤組成物に用いるポリカルボン酸系化合物は、公知の方法により、重合開始剤を用いて重合することにより得ることができる。重合の方法については、塊状重合でも溶液重合でも良い。溶液重合で水を溶剤として用いる場合は、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩や、過酸化水素、水溶性のアゾ系開始剤を用いることができ、その際に亜硫酸水素ナトリウム、ヒドロキシルアミン塩酸塩、チオ尿素、次亜リン酸ナトリウムなどの促進剤を併用することもできる。
また、溶液重合でメタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール、n−ヘキサン、2−エチルヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチルなどの有機溶剤を用いた重合の場合や塊状重合の際には、ベンゾイルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルペルオキシイソブチレートなどの有機過酸化物やアゾイソブチロニトリルなどのアゾ系化合物などを用いることができる。また、その際にはチオグリコール酸、メルカプトエタノールなどの連鎖移動剤を用いることもできる。
本発明の式(1)または式(2)で示されるポリエーテル系化合物(A)からなるセメント用添加剤は、単独で用いても良いが、特にポリカルボン酸系化合物(PC)と併用することにより、その効果をより発揮することができる。
セメント用添加剤として、ポリエーテル系化合物(A)とポリカルボン酸系化合物(PC)を併用する場合において、式(1)または式(2)で示されるポリエーテル系化合物(A)とポリカルボン酸系化合物(PC)の組成割合は、ポリエーテル系化合物(A)1〜80重量%とポリカルボン酸系化合物(PC)20〜99重量%であり、好ましくはポリエーテル系化合物(A)5〜50重量%とポリカルボン酸系化合物(PC)50〜95重量%であり、さらに好ましくはポリエーテル系化合物(A)10〜30重量%とポリカルボン酸系化合物(PC)70〜90重量%である。ポリカルボン酸系化合物(PC)に対してポリエーテル系化合物(A)が1重量%より少ないとセメント組成物の粘性低減効果が見られないために多量の添加が必要となり、過剰添加による材料分離やセメントなど水硬性材料の硬化遅延などが起こるため好ましくない。ポリカルボン酸系化合物(PC)に対してポリエーテル系化合物(A)が50重量%より多いとセメント組成物の減水性を高めるためには、添加量を多く必要とするが、粘性低減の面からは過剰添加することとなり、過剰添加してもそれに見合う粘性低減効果は見られないため経済性の面では好ましくない。
本発明のセメント用添加剤は、そのままの形態で用いることもできるが、水希釈して用いることもできる。水に希釈させて用いる場合は、セメント組成物用の練り混ぜ水に希釈溶解させて使用でき、練り混ぜ水の注水と同時に添加して使用することもでき、注水後から練り上がりまでの間に添加して使用することもでき、一旦練り上がったセメント組成物に、後から添加して使用することもできる。
本発明のセメント組成物には、少なくとも、水、セメントおよび本発明の添加剤を含み、必要に応じて砂・砂利などの骨材、粘土など他の増量材などを配合することもできる。セメントとしては、普通、早強、中庸熟、ビーライトなどのポルトランドセメントや、これらポルトランドセメントに、高炉スラグ、シリカフューム、フライアッシュ、石灰石などの鉱物系粉体を配合した各種混合セメント、石膏などが挙げられる。また、上記の各種セメントに、さらに、高炉スラグ、シリカフューム、フライアッシュ、石灰石などの鉱物系粉体各種粉体を配合しても良い。骨材についても特に制限されることはなく、川砂、山砂、陸砂、砕砂、川砂利、砕石、人工骨材、コンクリート再生骨材など通常用いられている骨材を使用でき、その種類、配合比率は適宜選択して使用できる。
セメント組成物に用いる添加剤は本発明のセメント用添加剤を用い、セメント用添加剤はセメント組成物中でセメントなどの粉体に対して0.01〜10重量%、好ましくは0.02〜3重量%であり、0.01重量%では、効果が得られないので好ましくなく、10重量%を超えて使用しても効果の向上はみられない。
また、セメント組成物の水の比率は、セメントなどの粉体に対して、水が15〜300重量%であるが、セメント組成物中の水の比率が低い場合で、粘性が問題となることが多いため、本発明の効果が発揮しやすい範囲として、好ましくは水が15〜50重量%であり、さらに好ましくは、水が20〜45重量%である。
セメント組成物に使用するセメント用添加剤は、セメント組成物中で、セメントと他の水硬性材料の重量に対して0.01〜5重量%、好ましくは0.02〜3重量%であり、0.01重量%では、十分な分散効果が得られないので好ましくない。
本発明のセメント用添加剤は、その効果を損なわない程度で、必要に応じて他の添加剤と併用することができる。他の添加剤として、主成分が、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の塩、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の塩、芳香族スルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の塩、リグニンスルホン酸の塩、変性リグニンスルホン酸の塩、ポリオキシアルキレンアリールエーテル誘導体、オキシカルボン酸の塩など他のセメント用減水剤や、空気連行剤、膨張剤、防水剤、硬化遅延剤、硬化促進剤、急結剤、乾燥収縮低減剤、消泡剤、防錆剤などが挙げられる。
合成例1[ポリエーテル系化合物(a)の合成]
撹拌機、圧力計、温度計、安全弁、破裂弁、ガス吹き込み管、排気管、冷却用コイル、蒸気ジャケットを装備したステンレス製の5リットル容耐圧反応装置に、
トリエチレンテトラミン(東ソー株式会社製、1モルあたり窒素原子に結合した活性水素:6当量)146gを仕込み、系内を窒素ガスで置換した。攪拌下、80℃まで昇温後、80〜100℃、0.05〜0.5MPa(ゲージ圧)の条件で、別に用意した耐圧容器よりエチレンオキシド792g(窒素原子に結合した活性水素1当量あたり3モル)をガス吹き込み管より窒素ガス圧により加圧添加した。添加終了後、同条件で内圧が一定となるまで反応させた。窒素ガスを吹き込みながら、70〜80℃、13kPa以下で0.5時間処理を行ない、未反応のエチレンオキシドを系内から排除した。40℃まで冷却後、水酸化ナトリウムを2g添加し、系内を窒素ガスで置換した。攪拌下、80℃まで昇温後、80〜100℃、0.05〜0.5MPaの条件でプロピレンレンオキシド1,392g(窒素原子に結合した活性水素1当量あたり4モル)をガス吹き込み管より窒素ガスにより加圧添加した。添加終了後、同条件で3時間反応させた。窒素ガスを吹き込みながら、70〜80℃、13kPa以下で0.5時間処理を行なった。窒素ガスで常圧に戻し、30℃まで冷却後、耐圧反応装置より反応物を取り出し、褐色のポリエーテル系化合物(a)を得た。
合成例2[ポリエーテル系化合物(b)の合成]
合成例1で用いたものと同様の装置に、トリエチレンテトラミン(東ソー株式会社製)109.5g、KOH 1.5gを仕込み、系内を窒素ガスで置換した。攪拌下、80℃まで昇温後、80〜100℃、0.05〜0.5MPaの条件でプロピレンオキシド783g(窒素原子に結合した活性水素1当量あたり3モル)、をガス吹き込み管より窒素ガス圧により加圧添加した。添加終了後、同条件で内圧が一定となるまで反応させた。窒素ガスを吹き込みながら、70〜80℃、13kPa以下で1.0時間処理を行ない、未反応のプロピレンオキシドを系内から排除した。窒素ガスで内圧を0.05MPaとし、80〜100℃、0.05〜0.5MPaの条件で、エチレンオキシド1,386g(窒素原子に結合した活性水素1当量あたり7モル)をガス吹き込み管より窒素ガスにより加圧添加した。添加終了後、同条件で2時間反応させた後、窒素ガスを吹き込みながら、70〜80℃、13kPa以下で0.5時間処理を行なった。窒素ガスで常圧に戻し、30℃まで冷却後、KOH 303gを仕込み、系内を窒素ガスで置換した。80℃まで昇温後、80〜100℃で塩化メチル45gをガス吹き込み管より窒素ガス圧により加圧添加した。添加終了後、同条件で内圧が一定となるまで反応させた。窒素ガスを吹き込みながら、70〜80℃、13kPa以下で1時間処理を行ない、未反応の塩化メチルを系内から排除した。窒素ガスで内圧を0.05MPaとし60℃まで冷却後、反応物を5リットルビーカーに取り出し、60℃のイオン交換水1リットルを、カラス棒でかき混ぜながら徐々に加えた。イオン交換水の添加終了後、ガラス棒で充分に撹拌後、密封状態で70℃に調整してある恒温槽に約2時間静置させた。静置後、上部のポリエーテル層と水層を分離し、ポリエーテル層を5Lナスフラスコに取り、窒素ガス雰囲気下、90〜100℃、13kPa以下で脱水を行った。脱水後、吸着剤キョーワード700(協和化学工業株式会社製)40gを加え、窒素ガス雰囲気下、90〜100℃、13kPaで処理し、生じた塩と吸着剤を濾過により分離し、褐色のポリエーテル系化合物(b)を得た。
合成例3[ポリエーテル系化合物(f)の合成]
合成例1で用いたものと同様の装置に、ポリエチレンイミン(和光純薬工業株式会社製、平均分子量約600、1モルあたり窒素原子に結合した活性水素:約14当量)150g、KOH 2gを仕込み、系内を窒素ガスで置換した。攪拌下、80℃まで昇温後、80〜100℃、0.05〜0.5MPaの条件でエチレンオキシド1,232g(窒素原子に結合した活性水素1当量あたり8モル)をガス吹き込み管より窒素ガス圧により加圧添加した。添加終了後、同条件で内圧が一定となるまで反応させた。窒素ガスを吹き込みながら、70〜80℃、13kPa以下で0.5時間処理を行ない、未反応のエチレンオキシドを系内から排除した。窒素ガスで、内圧を0.05MPaまで加圧後、80〜100℃、0.05〜0.5MPaの条件で、1,2−ブチレンオキシド504g(窒素原子に結合した活性水素1当量あたり2モル)をガス吹き込み管より窒素ガス圧により加圧添加した。添加終了後、同条件で内圧が一定となるまで反応させた。窒素ガスを吹き込みながら、70〜80℃、13kPa以下で0.5時間処理を行ない、未反応のブチレンオキシドを系内から排除した。内圧を0.05MPaまで加圧後、80〜100℃、0.05〜0.5MPaの条件で、プロピレンレンオキシド812g(窒素原子に結合した活性水素1当量あたり2モル)をガス吹き込み管より窒素ガスにより加圧添加した。添加終了後、同条件で3時間反応させた。窒素ガスを吹き込みながら、70〜80℃、13kPa以下で0.5時間処理を行なった。窒素ガスで常圧に戻し、30℃まで冷却後、耐圧反応装置より反応物を取り出し、茶褐色のポリエーテル系化合物(f)を得た。
上記合成例で得られたポリエーテル系化合物を表1に示す。
以下、同様にして表1のポリエーテル系化合物(c)、(d)、(e)および(g)〜(l)を合成した。
Figure 2005231948
合成例4[ポリカルボン酸系化合物(イ)の合成]
撹拌装置、冷却管、温度計および窒素ガス導入管を装着した2リットル四つ口フラスコに、ポリオキシエチレン(平均付加モル数40)アリルメチルエーテル916g(0.5モル)、無水マレイン酸49g(0.5モル)およびトルエン200gを秤取り、窒素ガス雰囲気下、50〜55℃に加温し均一に溶解させた。続いて、ベンゾイルペルオキシド5.0gを加え、80〜85℃で8時間反応させた。続いて80〜90℃の範囲で、窒素ガスを吹き込みながら13kPa以下の減圧下でトルエンを除去した。反応物を60℃まで冷却後、イオン交換水1,455gを加え、ポリカルボン酸系化合物(イ)を含む水溶液を得た。水溶液10gを120±2℃に調整した恒温槽で2時間放置後の重量変化により求めた水溶液の水分は39.8重量%であり、GPCにより求めた共重合体の重量平均分子量は22,600(ポリエチレングリコールを標準体として換算)であった。
合成例5[ポリカルボン酸系化合物(ロ)の合成]
撹拌装置、2個の滴下漏斗、冷却管、温度計および窒素ガス導入管を装着した3リットル四つ口フラスコにイオン交換水520gを秤取り、窒素ガス雰囲気下、65〜70℃に加温した。別に用意したポリオキシエチレン(平均付加モル数23)メチルエーテルメタクリレート734g、メタクリル酸93.7g、メルカプトエタノール5.8gをイオン交換水560gに溶解させたモノマー溶液と、過硫酸アンモニウム11.0gをイオン交換水180gに溶解させた開始剤溶液を別々の滴下漏斗に秤取り、それぞれ65〜70℃で5時間かけて滴下した。滴下終了後さらに2時間攪拌反応させ、ポリカルボン酸系化合物(ロ)を含む水溶液を得た。水溶液10gを120±2℃に調整した恒温槽で2時間放置後の重量変化により求めた水溶液の水分は40.1重量%であり、GPCにより求めた重量平均分子量は25,800であった。
合成例6[ポリカルボン酸系化合物(ハ)の合成]
撹拌装置、滴下漏斗、冷却管、温度計および窒素ガス導入管を装着した3リットル四つ口フラスコに、ポリオキシエチレン(平均付加モル数25)アリルメチルエーテル762g、無水マレイン酸73.3gおよびイオン交換水1,070gを秤取り、窒素ガス雰囲気下、60〜65℃に加温し均一に溶解させた。続いて、過硫酸アンモニウム12.0gをイオン交換水200gに溶解させた溶液を、60〜65℃で6時間かけて滴下した。滴下終了後さらに3時間攪拌反応させ、ポリカルボン酸系化合物(ハ)を含む水溶液を得た。水溶液10gを120±2℃に調整した恒温槽で2時間放置後の重量変化により求めた水溶液の水分は40.0重量%であり、GPCにより求めた重量平均分子量は23,800であった。
実施例1
合成例1で得た表1に示すポリエーテル系化合物(a)25gおよび合成例2で得たポリカルボン酸系化合物(イ)を含む水溶液251.2gを2リットルビーカーに秤取り、これにイオン交換水222.8gを加えて15分間撹拌した。続いて撹拌下、消泡剤として市販のディスホームCC−118(日本油脂株式会社製)1gを投入し均一に分散させ、セメント用添加剤(1)を調整した。
上記で調整したセメント用添加剤(1)と空気連行剤6.0g[フローリックAE(株式会社フローリック製)を水で10倍(重量)希釈したもの]を使用して、以下のようにコンクリート試験を行なった。
セメント用添加剤の配合を表2に示す。
Figure 2005231948
「コンクリート試験」
コンクリート試験は、温度20±3℃、湿度50%〜70%に調整した試験室にて行った。
「コンクリートの調整」
50Lの強制二軸ミキサに普通ポルトランドセメント(太平洋セメント株式会社製)14.6kg、粗骨材(高知県鳥形山産砕石、表面乾燥状態)27.2kg、細骨材(千葉県君津産丘砂、表面水率0.8%)7.3kgおよび(栃木県田沼産砕砂、表面水率0.1%)17.0kgを投入し、15秒間空練りを行った。空練り終了後、所定量のセメント用添加剤と空気連行剤を上水に混合分散させた練り混ぜ水5.0kgを投入し、120秒間練り混ぜ、コンクリートを80L型樹脂製コンテナに排出して調整した。
「コンクリート物性の測定方法」
・スランプフロー
90cm×90cmの鉄製底板の中心部分に置いたJISA1101記載のスランプコーンにコンクリートを詰め、コーンのみを上方に抜き、コンクリートの広がりが静止した時点でのコンクリートの最大直径とそれに直交する方向の直径を測定し、平均値を0.5cm単位で求めスランプフロー値とする。
・空気量
ワシントン型エアメーター(テスコ(株)製)を用いJISA1128に準拠して測定を行った。
・傾斜フロー試験
セメント・コンクリート論文集No.56(2002)(社団法人セメント協会発行)記載の傾斜フロー試験器(株式会社ニューテック製)を用い、傾斜角23.0度で測定を行った。測定は、試験器上部にある10L容の投入部に、1層あたり10回スランプ測定用の突き棒で突き、全部で3層に分けて投入し、鏝で上面を均一にする。コンクリート投入完了後、速やかにゲートを開き、流出したコンクリートが、ゲートから25cmと30cmにあるセンサー間を通過する速度(V1)と、ゲートから30cmと35cmにあるセンサー間を通過する速度(V2)を測定し、V1とV2の平均を求め傾斜フロー速度とする。また、ゲートを開けてから60cmの距離をコンクリートが到達するのに要する時間の測定も行った。
なお、スランプフローの測定と傾斜フロー試験はコンクリートの調整後、ほぼ同時に行った。
結果を表3に示す。
Figure 2005231948
実施例2
実施例1におけるポリエーテル系化合物(a)の代わりに、表1に示すポリエーテル化合物(b)、実施例1におけるポリカルボン酸系化合物(イ)の代わりにポリカルボン酸系化合物(ロ)を用い、含有比率が表2記載の重量比になるように調整した以外は、実施例1と同様にしてセメント用添加剤(2)を調整し、セメント用添加剤(2)と空気連行剤を表3の割合で使用してコンクリート試験を行った。結果を表3に示す。
実施例3〜8
表1に示したポリエーテル系化合物を用いた表2に示すセメント用添加剤(3)〜(8)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、それぞれコンクリート試験を行った。結果を表3に示す。
比較例1
実施例2におけるポリエーテル化合物(b)の代わりに、表1に示した化合物(i)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で調整したセメント用添加剤(9)を用いて、セメント用添加剤(9)と空気連行剤を表3の割合で使用してコンクリート試験を行った。結果を表3に示す。
比較例2〜4
比較例1におけるポリエーテル化合物(i)の代わりに、表1に示した化合物(j)〜(l)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で調整したセメント用添加剤(10)〜(12)と空気連行剤を表3の割合で用いて、それぞれコンクリート試験を行った。結果を表3に示す。
比較例5
比較例1におけるセメント用添加剤(9)の代わりに、市販の高性能AE減水剤(シーカメント1100NT、日本シーカ株式会社製)と空気連行剤を表3の割合で用いて、それぞれコンクリート試験を行った。結果を表3に示す。
表3の結果から、本発明のセメント用添加剤を用いた実施例で、スランプフローおよび空気量が規定範囲となるように調整したコンクリートは、傾斜フロー試験において傾斜フロー速度が速く、かつ、最終フロー到達時間も速くなっており、粘性が低く取り扱いやすいと判断される。一方、比較例のコンクリートは、実施例と同様の規定範囲のスランプフローおよび空気量であるが、実施例と比べて傾斜フロー速度も遅く、最終フロー到達時間も遅いため、取り扱いにくく粘性が高いと判断される。比較例2では、セメント用添加剤成分であるポリエーテル系化合物(j)のポリエーテル鎖組成がオキシエチレン基のみの単一であり、かつ、鎖長が長すぎるため、試験結果から粘性が高いと判断できる。比較例1と実施例5とでは、ポリエーテル鎖のオキシアルキレン単位は同じにもかかわらず、ブロック状に結合した実施例5の方が、ランダム状に結合した比較例1よりもフロー試験結果は良好で、粘性低減効果があると判断できる。また、同じブロック状のポリエーテル組成の比較例3および比較例4においては、比較例3ではポリエーテル部分のブロック組成のバランスが好ましくないため、試験結果から粘性が高いと判断でき、比較例4においては、ポリエーテル鎖長が短いため、試験結果からは粘性が高いと判断できる。
さらに、市販品を用いた比較例5の場合も他の比較例と同様で、実施例と比べると、傾斜フロー速度は実施例よりも遅く、最終フロー到達時間も遅い。

Claims (6)

  1. 式(1)または式(2)
    Figure 2005231948
    (ただし、式中、Zは窒素原子に結合した5個以上40個未満の活性水素を有し、3個以上の窒素原子を有する化合物の残基、AOはその80モル%以上がオキシエチレン基である炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合にはランダム状でもブロック状でも良く、aはAOで示される炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数でa=1〜20であり、AOはその80モル%以上が炭素数3または4のオキシアルキレン基である炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で2種以上の場合にはランダム状でもブロック状でも良く、bはAOで示される炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数でb=1〜20であり、aとbとの関係が0.5<a/b<5、かつ、5≦(a+b)≦40であり、Rは水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基であり、nは5以上40未満である。)
    で示されるポリエーテル系化合物(A)1〜95重量%およびポリカルボン酸系化合物(PC)5〜99重量%を含むセメント用添加剤。
  2. 式(1)または式(2)で示されるポリエーテル系化合物(A)において、AOがオキシエチレン基であり、かつ、AOが炭素数3または4のオキシアルキレン基であることを特徴とする請求項1記載のセメント用添加剤。
  3. ポリカルボン酸系化合物(PC)が式(3)で示されるポリアルキレングリコールエ−テルに基づく構成単位(ア)50〜99重量%、式(4)で示されるジカルボン酸または無水マレイン酸に基づく構成単位(イ)1〜50重量%および共重合可能な他の単量体に基づく構成単位(ウ)を、構成単位(ア)および構成単位(イ)との重量の和に対して0〜30重量%有する共重合体である請求項1または請求項2記載のセメント用添加剤。
    Figure 2005231948
    (ただし、R、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表し、Rは水素原子または炭素数1〜22の炭化水素基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、pは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数でp=1〜150である。)
    Figure 2005231948
    (ただし、Xは−OM2または−Y−(AO)r〔式(5)〕を表し、M1およびM2はそれぞれ独立に水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは有機アンモニウムを表し、Yはエーテル基またはイミノ基を表し、Rは水素原子または炭素数1〜22の炭化水素基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、rは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数でr=1〜150である。)
  4. ポリカルボン酸系化合物(PC)が式(6)で示されるポリアルキレングリコールエステルに基づく構成単位(エ)50〜99重量%、式(7)で示されるモノカルボン酸に基づく構成単位(オ)1〜50重量%および共重合可能な他の単量体に基づく構成単位(ウ)を、構成単位(エ)および構成単位(オ)との重量の和に対して0〜30重量%有する共重合体である請求項1または請求項2記載のセメント用添加剤。
    Figure 2005231948
    (ただし、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは水素原子または炭素数1〜22の炭化水素基を表し、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、sは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数でs=1〜150である。)
    Figure 2005231948
    (ただし、R10は水素原子またはメチル基を表し、M3は水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは有機アンモニウムを表す。)
  5. 請求項1〜4いずれか1項に記載のセメント用添加剤、骨材、水およびセメントからなるセメント組成物。
  6. セメントに対する水の比率が、重量比で45%以下であることを特徴とする請求項5記載のセメント組成物。
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