JP4701617B2 - セメント用添加剤 - Google Patents

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Description

本発明は、特定のポリエーテル系化合物を含有するセメント用添加剤および該セメント用添加剤を含有するセメント組成物に関する。さらに、本発明は、特定のポリエーテル系化合物とポリカルボン酸系化合物を含有するセメント用添加剤および該セメント用添加剤を含有するセメント組成物に関する。
近年、建築物に対して耐震性、高層化などが求められる中で、高強度、超高強度コンクリートの要求が高まり、セメント組成物中の水の使用量を少なくする必要性が増している。
コンクリートに代表されるセメント組成物は基本材料であるセメント、水、骨材をミキサーで練り混ぜて製造し、打ち込み場所まで運搬し、型枠中へ打ち込み、養生してセメントの水和反応による硬化を起こさせて、硬化物を得るが、製造、運搬及び施工に必要な流動性が悪いために、工場で製造されたセメント組成物を運搬する際、セメント組成物がホッパーやバケット等に付着して閉塞したり、工事現場到着時にセメント組成物をアジテータ車から排出することができなかったり、これらが可能な場合でも非常に時間がかかる等の問題点を抱えている。
また、洗浄するにも付着分が多いと非常に時間を要するとともに、洗浄水を多量に必要とし、洗浄廃水やスラッジなどの廃棄物が増えるためその処理に多大な費用と時間がかかるだけでなく、環境への負荷も大きいため問題となる。
一方、セメントの施工は、セメントペースト、モルタルおよびコンクリート等のセメント組成物をポンプを用いて圧送したり、バケットを使用したりすることにより、打設の場所に移動する手法である。最近の大規模コンクリート構造物の施工では、多量のコンクリートを効率よく搬送するため、搬送能力の大きなポンプや径の大きな配管を用いたり、配管を幾つにも分岐させ打設面積を増大させた分岐管工法等の新たなポンプ施工法が開発されている。また、大都市圏でみられるような高層コンクリート建築物等の建造には、高強度発現性や自己充填性等の特殊な性能を有する高強度コンクリート等が使用されている。
しかしながら、前記の新たなポンプ施工法および特殊な性能を有するコンクリートは、ポンプ圧送した場合に、そのコンクリートの配合、環境、施工条件等によっては、配管内に付着して圧送圧が増大し、場合によっては圧送が停滞し、最悪の場合はポンプの閉塞に至るおそれもある。
配管内への付着を防止するために、コンクリート中の粉体量や細骨材量を増加したり、練り混ぜ水量を低減したり、増粘剤を添加する方法が提案されている(特許文献1参照)が、これらの手法は、コンクリートのバケットやホッパーへの付着、ポンプの圧送圧力の上昇、粉体量の増大による硬化体の耐久性の低下などを生じ、十分な改善方法とはなっていない。さらに、コンクリートのポンプ圧送助剤としてポリカルボン酸系分散剤とポリエチレングリコールからなるセメント混和剤が提案されている(例えば、特許文献2参照)が、コンクリートの付着の増大をさせ、アジテータ車から排出する際、もしくはポンプ圧送する際の流動性の低下を十分に防止することができない。
特開平8−198653号公報 特開平6−64956号公報
本発明の課題は、セメント組成物の施工時の移送に用いるバケットやホッパー等への付着分を低下させ、セメント組成物の作業性を向上させるとともに産業廃棄物である洗浄廃水やスラッジを低減するセメント用添加剤を提供することである。
すなわち、本発明は、以下に示されるものである。
(1)式(1)または式(2)で示されるポリエーテル系化合物(A)1〜95重量%およびポリカルボン酸系化合物(PC)5〜99重量%を含むセメント用添加剤。
(ただし、式中、Zは窒素原子に結合した活性水素を40〜250個持つ20個以上の窒素原子を有する化合物の残基、A1はオキシエチレン基であり、aはA1Oで示されるオキシアルキレン基の平均付加モル数でa=1〜50であり、Aは炭素数3または4のオキシアルキレン基であり、炭素数〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合にはランダム状でもブロック状でも良く、bはAOで示される炭素数〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数でb=1〜50であり、aとbとの関係が1<b/a≦50であり、R1は水素原子であり、n=40〜250である。)
)式(1)または式(2)で示されるポリエーテル系化合物(A)において、Zで示される窒素原子に結合した活性水素を40〜250個持つ20個以上の窒素原子を有する化合物が、ポリアルキレンポリアミンまたはポリアルキレンイミンであることを特徴とする前記のセメント用添加剤。
)ポリカルボン酸系化合物(PC)が式(3)で示されるポリアルキレングリコールエ−テルに基づく構成単位(ア)50〜99重量%、式(4)で示されるジカルボン酸または無水マレイン酸に基づく構成単位(イ)1〜50重量%および共重合可能な他の単量体に基づく構成単位(ウ)0〜30重量%を有する共重合体である前記のセメント用添加剤。
(ただし、R2、R3およびR4はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、R5は炭素数1〜4のアルキレン基を表し、R6は水素原子または炭素数1〜22の炭化水素基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、pは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数でp=1〜150である。)
(ただし、Xは−OM2または−Y−(AO)r7〔式(5)〕を表し、M1およびM2はそれぞれ独立に水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは有機アンモニウムを表し、Yはエーテル基またはイミノ基を表し、R7は水素原子または炭素数1〜22の炭化水素基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、rは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数でr=1〜150である。)
) ポリカルボン酸系化合物(PC)が式(6)で示されるポリアルキレングリコールエステルに基づく構成単位(エ)50〜99重量%、式(7)で示されるモノカルボン酸に基づく構成単位(オ)1〜50重量%および共重合可能な他の単量体に基づく構成単位(ウ)0〜30重量%を有する共重合体である前記のセメント用添加剤。
(ただし、R8は水素原子またはメチル基を表し、R9は水素原子または炭素数1〜22の炭化水素基を表し、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、sは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数でs=1〜150である。)
(ただし、R10は水素原子またはメチル基を表し、M3は水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは有機アンモニウムを表す。)
)前記のセメント用添加剤、骨材、水およびセメントからなるセメント組成物。
)セメントに対する水の比率が、重量比で50%以下であることを特徴とする前記のセメント組成物。
本発明のセメント用添加剤はセメントペースト、セメントグラウト、モルタル、コンクリート等のセメント組成物に対して用いることができ、ホッパーもしくはバケット内の付着分も少なく、ポンプ圧送によるセメント組成物の移送もスムーズに行うことができ、建設現場における作業性、施工性を高めることができる。また、セメント組成物の付着分が少ないため、従来排出していた産業廃棄物である洗浄廃水やスラッジを低減することができる。
本発明のセメント用添加剤は、式(1)または式(2)で示されるポリエーテル系化合物(A)を含有するものである。
式(1)または式(2)で示されるポリエーテル系化合物(A)において、Zは窒素原子に結合した活性水素を40〜250個持つ20個以上の窒素原子を有する化合物の残基である。窒素原子に結合した活性水素を40〜250個持つ20個以上の窒素原子を有する化合物としては、ポリエチレンイミン、ポリプロピレンイミン、ポリ−1,1−ジメチルエチレンイミン、ポリ−1,2−ブチレンイミン、ポリ−2,3−ブチレンイミン等のポリアルキレンイミンやポリアリルアミンが挙げられる。好ましくは、数平均分子量1,500〜10,000のポリエチレンイミンである。より好ましくは数平均分子量1,500〜5,000のポリエチレンイミンである。なお、窒素原子に結合した活性水素を40〜250個持つ20個以上の窒素原子を有する化合物は1種または2種以上を混合して用いても良い。
式(1)または式(2)で示されるポリエーテル系化合物(A)においてA1Oは、その80モル%以上がオキシエチレン基である炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合には、ランダム状でもブロック状でも良い。炭素数2〜4のオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基が挙げられ、オキシプロピレン基としては、1,2―オキシプロピレン基が好ましく、オキシブチレン基としては、1,2−オキシブチレン基が好ましい。AOはその80モル%以上がオキシエチレン基と限定されるのは、この範囲から外れると本発明のセメント用添加剤によるセメント組成物の付着低減効果が低くなるためであり、AOがオキシエチレン基のみの場合がさらに好ましい。
2Oは、その80モル%以上が炭素数3または4のオキシアルキレン基である炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合には、ランダム状でもブロック状でも良く、炭素数2〜4のオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基が挙げられ、オキシプロピレン基としては、1,2―オキシプロピレン基が好ましく、オキシブチレン基としては、1,2−オキシブチレン基が好ましい。A2Oは、その80モル%以上が炭素数3または4のオキシアルキレン基と限定されるのは、この範囲から外れると、本発明のセメント用添加剤によるセメント組成物の付着低減効果が低くなるためであり、A2Oが炭素数3または4のオキシアルキレン基からなる場合がさらに好ましい。
aおよびbは、それぞれA1OおよびでA2Oで示される炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数で、それぞれ1〜50であり、好ましくは1〜30である。aおよびbがこの範囲から外れると、セメント組成物の付着低減効果が低くなるため好ましくない。
また、A1Oで示される炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数aとA2Oで示される炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数bとは、1<b/a≦50の関係も満たすことが好ましい。b/aは、ポリエーテル系化合物(A)におけるポリエーテル鎖の親水性の高い部分A1Oと、ポリエーテル鎖の親水性の低い部分A2Oとのバランスを意味しており、b/aが1未満であるとセメント組成物の付着低減効果が低くなるため好ましくない。b/aが50を超えると、ポリエーテル系化合物(A)の水溶性が乏しくなるため好ましくない。b/aとして好ましくは、1<b/a≦30であり、さらに好ましくは1<b/a≦10である。
式(1)または式(2)のR1は、水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基であり、炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アリル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、アミル基、イソアミル基、へキシル基、へプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、クレジル基などが挙げられ、これらは1種のみでも良く、2種以上でも良い。好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アリル基、ブチル基など炭素数1〜4の炭化水素基で、さらに好ましくは、水素原子またはメチル基である。R1で示される炭化水素基の炭素数が8を超えると、製造しにくいため好ましくない。
また、式(1)または式(2)で示されるポリエーテル系化合物(A)の重量平均分子量は、15,000〜200,000であり、好ましくは25,000〜200,000である。
式(1)または式(2)で示されるポリエーテル系化合物(A)は、式(1)または式(2)のZに由来する窒素原子に結合した活性水素を40〜250個持つ20個以上の窒素原子を有する化合物に、アルキレンオキシドを付加することによって製造することができる。
アルキレンオキシドの付加反応は、触媒の存在下で行うことができ、場合によっては触媒を使用しなくても良い。アルキレンオキシド付加反応の触媒としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物などの他に、ナトリウム、カリウム、ナトリウムハイドライド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシドなどのアルカリ金属化合物や、トリエチルアミンなどのアルキルアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミンを用いることができる。また、上記のアルカリ触媒の他に、三ふっ化ほう素や四塩化錫などのルイス酸触媒を用いても良い。アルキレンオキシドの付加反応は、例えば、アルゴン、窒素などの不活性ガス存在下、50〜200℃、0.02MPa〜1.0MPaで原料の窒素原子を有する化合物に対し、触媒の存在下、場合によっては無触媒で、アルキレンオキシドを連続して加圧添加して製造することができる。
オキシアルキレン基由来の水酸基にR1で示される炭化水素基を導入する方法に特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。例えば、上記で得たポリアルキレンイミンのアルキレンオキシド付加物に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物等のアルカリ触媒を用い、塩化メチル、臭化メチルなど炭化水素のハロゲン化物を用いたエーテル化反応により得ることができる。
本発明に用いるポリカルボン酸系化合物(PC)としては、構成成分とする単量体としてマレイン酸またはその誘導体、アクリル酸、メタクリル酸またはその誘導体を有する共重合体が挙げられ、例えば、マレイン酸−スチレンスルホン酸塩の共重合物またはその塩、無水マレイン酸−スチレン共重合物、その加水分解物またはその塩、無水マレイン酸−オレフイン共重合物、その加水分解物またはその塩、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート−(メタ)アクリル酸共重合物またはその塩、ポリオキシアルキレンモノ(メタ)アリルエーテル−マレイン酸共重合物またはその塩、ポリオキシアルキレンモノアルキルモノ(メタ)アリルエーテル−無水マレイン酸共重合物、その加水分解物またはその塩等が挙げられる。これらは1種または2種以上を混合して使用しても良い。
この中でも、以下の共重合体を用いることが好ましい。
1)式(3)で示されるポリアルキレングリコールエーテルに基づく構成単位(ア)50〜99重量%と、式(4)で示されるジカルボン酸または無水マレイン酸に基づく構成単位(イ)1〜50重量%および共重合可能な他の単量体に基づく構成単位(ウ)0〜30重量%を有する共重合体
構成単位(ア)構成単位(イ)および構成単位(ウ)の比において好ましくは、構成単位(ア)75〜99重量%、構成単位(イ)1〜25重量%である。構成単位(ウ)は構成単位(ア)と構成単位(イ)の和に対して10以下である。この範囲であると、減水性とスランプ保持性に優れる。
2)式(6)で示されるポリアルキレングリコールエステルに基づく構成単位(エ)50〜99重量%と式(7)で示されるモノカルボン酸に基づく構成単位(オ)1〜50重量%および共重合可能な他の単量体に基づく構成単位(ウ)0〜30重量%を有する共重合体
構成単位(ア)構成単位(イ)および構成単位(ウ)の比において、好ましくは構成単位(ア)65〜99重量%、構成単位(イ)1〜35重量%である。構成単位(ウ)は構成単位(ア)と構成単位(イ)の和に対して10重量%以下である。この範囲であると、減水性とスランプ保持性に優れる。
式(3)において、R2、R3およびR4はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基である。
式(3)、式(5)および式(6)において、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基が挙げられ、好ましくはオキシエチレン基またはオキシプロピレン基であり、より好ましくはオキシエチレン基である。
5は炭素数1〜4のアルキレン基であり、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、ブチレン基があり、プロピレン基としては、1−プロピレン基、2−プロピレン基が好適であり、ブチレン基としては、1,2−ブチレン基、2,3−ブチレン基が好適である。R5の炭素数が4を超えると原料の入手が困難なため好ましくない。
pは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の付加モル数であり、1〜150であり、好ましくは10〜100である。
式(4)および式(7)のM1、M2およびM3は水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは有機アンモニウムである。アルカリ金属としてはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム等が挙げられる。
アルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウムが挙げられる。
有機アンモニウムとしては、有機アミン由来のアンモニウムであり、有機アミンとしては、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンなどのアルキルアミンが挙げられ、好ましくはモノエタノールアミン、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミンである。
式(4)のXは−OM2または−Y−(AO)r7〔式(5)〕である。Yはエーテル基またはイミノ基であり、エーテル基は−O−を表し、イミノ基は−NH−を表す。
式(3)、式(5)および式(6)のR6、R7およびR9は水素原子または炭素数1〜22の炭化水素基であり、炭素数1〜22の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、イソトリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、オレイル基、ドコシル基、フェニル基、ベンジル基、クレジル基、ブチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、ナフチル基等がある。好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基など炭素数1〜4の炭化水素基である。R6、R7およびR9で示される炭化水素基の炭素数が22を超えると、親水性が十分でなくなるので好ましくない。
式(6)において、R8は水素原子またはメチル基である。
式(5)において、rは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数で1〜150であり、好ましくは3〜100である。
式(6)において、sは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数で1〜150であり、好ましくは3〜100である。
ポリカルボン酸系化合物(PC)において、構成単位(ウ)の由来となる共重合可能な他の単量体としては、アクリル酸およびその塩、メタクリル酸及びその塩、アリルスルホン酸及びその塩、メタリルスルホン酸及びその塩、p−スチレンスルホン酸及びその塩、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン、酢酸ビニル、イソブチレン等が挙げられる。共重合可能な他の単量体は加えても加えなくとも良い。これらは単独でも2種以上用いても良い。
本発明のセメント用添加剤に用いるポリカルボン酸系化合物の重量平均分子量は、500〜100,000であり、好ましくは5,000〜30,000である。重量平均分子量が100,000を超える化合物は、粘度が高くなるため取り扱いがしづらく好ましくない。
また、本発明のセメント用添加剤に用いるポリカルボン酸系化合物は、公知の方法により、重合開始剤を用いて重合することにより得ることができる。重合の方法については、塊状重合でも溶液重合でも良い。溶液重合で水を溶剤として用いる場合は、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩や、過酸化水素、水溶性のアゾ系開始剤を用いることができ、その際に亜硫酸水素ナトリウム、ヒドロキシルアミン塩酸塩、チオ尿素、次亜リン酸ナトリウムなどの促進剤を併用することもできる。また、溶液重合でメタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール、n−ヘキサン、2−エチルヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等の有機溶剤を用いた重合の場合や塊状重合の際には、ベンゾイルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルペルオキシイソブチレートなどの有機過酸化物やアゾイソブチロニトリルなどのアゾ系化合物を用いることができる。また、その際にはチオグリコール酸、メルカプトエタノールなどの連鎖移動剤を用いることもできる。
本発明のセメント用添加剤は、式(1)または式(2)で示されるポリエーテル系化合物(A)のみを単独で用いることができ、式(1)または式(2)で示されるポリエーテル系化合物(A)とポリカルボン酸系化合物(PC)とを組み合わせても良く、式(1)または式(2)で示されるポリエーテル系化合物(A)とポリカルボン酸系化合物(PC)の組成割合は、ポリエーテル系化合物(A)1〜95重量%とポリカルボン酸系化合物(PC)5〜99重量%であり、好ましくはポリエーテル系化合物(A)5〜50重量%とポリカルボン酸系化合物(PC)50〜95重量%であり、ポリエーテル系化合物(A)が1重量%より少ないとセメント組成物の付着低減効果が見られないために多量の添加が必要となり好ましくない。ポリカルボン酸系化合物(PC)に対してポリエーテル系化合物(A)が50重量%より多いと、多量に添加することとなり、それに見合う付着低減効果は見られないため経済的な面では好ましくない。
本発明のセメント用添加剤は、そのままの形態で用いることもできるが、水希釈して用いることもできる。水に希釈させて用いる場合は、セメント組成物の練り混ぜ水に希釈溶解させて使用でき、練り混ぜ水の注水と同時に添加して使用することもでき、注水後から練り上がりまでの間に添加して使用することもでき、一旦練り上がったセメント組成物に後から添加して使用することもできる。
本発明のセメント組成物には、水、セメントおよび本発明の添加剤を含み、必要に応じて砂、砂利などの骨材、粘土など他の増量材などを配合することもできる。セメントとしては、普通、早強、中庸熟、ビーライト等のポルトランドセメントや、これらポルトランドセメントに、高炉スラグ、シリカフューム、石灰石等の鉱物系粉体を配合した混合セメント、石膏等が挙げられる。また、上記の各種セメントに、さらに、高炉スラグ、シリカヒューム、フライアッシュ、石灰石などの鉱物系粉体各種粉体を配合しても良い。骨材についても特に制限されることもなく、川砂、山砂、陸砂、砕砂、川砂利、砕石、人工骨材、コンクリート再生骨材など通常用いられている骨材を使用でき、その種類、配合比率は適宜選択して使用できる。
セメント組成物に用いる添加剤は本発明のセメント用添加剤を用い、セメント用添加剤はセメント組成物中でセメントなどの粉体に対して0.01〜10重量%、好ましくは0.02〜3重量%であり、0.01重量%では、効果が得られないので好ましくなく、10重量%を超えて使用しても効果の向上はみられない。
また、セメント組成物の水の比率は、セメントに対して、水15〜300重量%であるが、セメント組成物中の水の比率が低い場合で、流動性が急激に下がり、本発明の効果を発揮しやすい範囲として、好ましくは水が15〜50重量%であり、さらに好ましくは、水が20〜45重量%である。セメント組成物に使用するセメント用添加剤は、セメント組成物中で、セメントと他の水硬性材料の重量に対して0.01〜5重量%、好ましくは0.02〜3重量%であり、0.01重量%では、十分な分散効果が得られないので好ましくない。
本発明のセメント用添加剤は、その効果を損なわない程度で、必要に応じて他の添加剤と併用することができる。他の添加剤としては、例えば、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の塩、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の塩、リグニンスルホン酸の塩、芳香族スルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の塩、変性リグニンスルホン酸の塩、ポリオキシアルキレンアリールエーテル誘導体、オキシカルボン酸の塩など他の減水剤、空気連行剤、消泡剤、分離低減剤、凝結遅延剤、凝結促進剤、膨張剤、乾燥収縮低減剤、防錆剤などを挙げることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を説明する。なお、合成例に用いた式(1)または式(2)で示される化合物の構造を表1に示す。
[注1]{/}は、ランダム状付加を表す。
[注2]化合物のモルは全てモル比を表す。
[注3]EO、POおよびBOは、それぞれオキシエチレン基、オキシプロピレン基および1,2−オキシブチレン基を表す。
[注4]Zを残基とする化合物中のMnは数平均分子量を表す。
合成例1(ポリエーテル系化合物(a)の合成)
攪拌機、圧力計、安全弁、破裂弁、ガス吹き込み管、排気管、冷却コイル、蒸気ジャケットを装備したステンレス製(SUS316L)の耐圧反応装置に、数平均分子量1,800のポリエチレンイミン(商品名:エポミンSP−018(株)日本触媒製)160gと水酸化ナトリウム3.2gを仕込み、系内の空気を窒素ガスで置換したのち、撹拌下、80℃まで昇温後、80〜120℃、0.05〜0.5MPa(ゲージ圧)でエチレンオキシド818gをガス吹き込み管より窒素ガスにより加圧添加を行った。添加終了後、同条件で6時間反応させた。窒素ガスを吹き込みながら、70〜80℃、13kPa以下で0.5時間処理を行った。続いて、80℃まで昇温後、80〜120℃、0.05〜0.5MPa(ゲージ圧)の条件下でプロピレンオキシド1637gをガス吹き込み管より窒素ガスにより加圧添加を行った。添加終了後、同条件で8時間反応させた。窒素ガスを吹き込みながら、70〜80℃、13kPa以下で0.5時間処理を行い、表1に示した式(1)のポリエーテル系化合物(a)を得た。
合成例2(ポリエーテル系化合物(b)の合成)
合成例1と同様の反応装置に、数平均分子量1,800のポリエチレンイミン(商品名:エポミンSP−018(株)日本触媒製)72gと水酸化ナトリウム1.4gを仕込み、系内の空気を窒素ガスで置換したのち、撹拌下、80℃まで昇温後、80〜120℃、0.05〜0.5MPa(ゲージ圧)でエチレンオキシド442gをガス吹き込み管より窒素ガスにより加圧添加した。添加終了後、同条件で2時間反応させた。窒素ガスを吹き込みながら、70〜80℃、13MPa以下で0.5時間処理を行った。続いて、80℃まで昇温後、80〜120℃、0.05〜0.5MPa(ゲージ圧)の条件下でプロピレンオキシド1942gをガス吹き込み管より窒素ガスにより加圧添加した。添加終了後、同条件で3時間反応させた。窒素ガスを吹き込みながら、70〜80℃、13kPa以下で0.5時間処理を行った。次に水酸化カリウム40gを加え、系内の空気を窒素ガスで置換したのち、80℃で撹拌しながらメチルクロライド25gを圧入した。添加終了後、80℃〜120℃で6時間反応させた。窒素ガスを吹き込みながら、70〜80℃、13kPa以下で0.5時間処理を行った。減圧下、吸着剤処理により、生じた塩を取り除いた。表1に示した式(1)のポリエーテル系化合物(b)を得た。
合成例3(ポリエーテル系化合物(c)の合成)
合成例1で用いたのと同様の反応装置に、数平均分子量3,000のポリエチレンイミン(商品名:エポミンSP−030(株)日本触媒製)120gと水酸化ナトリウム2.4gを仕込み、系内の空気を窒素ガスで置換したのち、80℃まで昇温後、80〜120℃でエチレンオキシド490gとプロピレンオキシド162gを混合したものを、0.05〜0.5MPa(ゲージ圧)で徐々に圧入して付加反応を行った。添加終了後、同条件で6時間反応させた。続いて、撹拌下、80℃まで昇温後、80〜120℃、0.05〜0.5MPa(ゲージ圧)の条件下で1,2−ブチレンオキシド2008gをガス吹き込み管より窒素ガスにより徐々に圧入して付加反応を行った。添加終了後、同条件で6時間反応させた。窒素ガスを吹き込みながら、70〜80℃、13KPa以下で0.5時間処理を行い、表1に示した式(1)のポリエーテル系化合物(c)を得た。
合成例4(ポリカルボン酸系化合物(イ)の合成)
温度計、攪拌機、冷却管および窒素導入管を装着した3リットル四つ口フラスコに、ポリオキシエチレン(平均付加モル数;23)メチルエーテルメタクリレート762g、無水マレイン酸73.3gおよびイオン交換水1,035gを秤取り、窒素ガス雰囲気下、60〜65℃に加温し、均一に溶解させた。続いて、過硫酸アンモニウム12.0gをイオン交換水200gに溶解させた溶液を、60〜65℃で6時間かけて滴下した。滴下終了後さらに3時間撹拌反応させ、得られた反応物を40%水酸化ナトリウム水溶液で中和してポリカルボン酸系化合物(イ)を含む水溶液を得た。水溶液10gを120±2℃に調整した恒温槽で2時間放置後の重量変化により求めた水溶液の固形分は40.1%であり、GPC(ポリエチレングリコールを標準体として換算)により求めた重量平均分子量23,500であった。
合成例5(ポリカルボン酸系化合物(ロ)の合成)
温度計、攪拌機、冷却管および窒素導入管を装着した3リットル四つ口フラスコに、
ポリオキシエチレン(平均付加モル数;33)アリルメチルエーテル767g、無水マレイン酸53.9g、メタクリル酸メチル2.45g、メルカプトエタノール2.7gおよびトルエン150gを秤取り、開始剤としてジ−t−ブチルペルオキシド4.7gをトルエン50gに溶解させて滴下して、80〜85℃で8時間反応させた。続いて80〜90℃の範囲で、窒素ガスを吹き込みながら27kPa以下の減圧下でトルエンを除去した。反応物を60℃まで冷却後、イオン交換水1240gを加え、ポリカルボン酸系化合物(ロ)を含む水溶液を得た。水溶液10gを120±2℃に調整した恒温槽で2時間放置後の重量変化により求めた水溶液の固形分は40.1重量%であり、GPC(ポリエチレングリコールを標準体として換算)により求めた重量平均分子量は19,800であった。
配合例1
1リットルビーカーに合成例1で合成したポリエーテル系化合物(a)を20g、および合成例4で合成した共重合体180g、イオン交換水260gを秤取り、30分撹拌、混合しセメント用添加剤を得た。
配合例2〜4
配合例1と同様にして、表2の重量%比に基づいて配合を行い、セメント用添加剤を得た。
実施例1
配合例1で得られたセメント用添加剤に、さらに消泡剤(ディスホームCC−118 日本油脂(株)製)を添加した。JISR5201記載のモルタルミキサにセメント[普通ポルトランドセメント]750g、細骨材[君津産山砂]1,500gを秤取り、低速回転で30秒間空練りを行ったのち、前記セメント用添加剤を19.5g添加した水道水300gを加えて低速回転で60秒間練り混ぜ後、高速回転で1分間練り混ぜモルタル組成物を調整した。調整したモルタルは、フロー試験J14ロート試験を行った。尚、モルタル調整および各試験は20±3℃に調整した試験室で行った。
「フロー試験」
15秒間に15回の落下運動は与えない以外はJISR5201に準拠してフロー試験を行った。
「J14ロート試験」
モルタルを、土木学会基準に準拠した上部内径70mm、下部内径14mm、高さ420mmで内容積約640mlの真鍮製の漏斗(以下、J14ロートと呼ぶ)に充填し、上面をペーストナイフで均一にならした。下部の栓をはずし、下部よりモルタル組成物を落下させはじめてから、すべて流出し終わるまでの時間を測定し、J14ロート落下時間とした。また、試験終了後のJ14ロートの重量を測定し、付着したモルタルの重量を算出し、J14ロート付着量とした。
実施例2〜6
配合例2〜4で得られたセメント用添加剤を使用し、実施例1と同様の方法で、表2の添加量によりモルタル試験を行った。得られた結果を表4に示す。
比較例1
合成例4で得られた共重合体を200g、イオン交換水200gを秤取り、30分間撹拌混合し、セメント用添加剤とし、消泡剤を添加して、実施例1と同様の方法にてモルタル試験を行った。得られた結果を表4に示す。
比較例2〜5
合成例4、5で得られた共重合体の溶液と表1のポリエーテル系化合物(1)の(h)、(j)をそれぞれ使用し、配合例1に従い配合し、実施例1と同様の方法で、表3の添加量によりモルタル試験を行った。得られた結果を表4に示す。
表4の結果から、本発明のセメント用添加剤を用いた実施例のモルタル組成物は、フロー値およびJ14ロート落下時間は同程度であるが、J14ロートに付着するモルタル組成物が少なく、取り扱いやすいと判断される。
一方、比較例のセメント用添加剤を用いたモルタル組成物は、実施例と同程度のフロー値であるが、実施例と比べてJ14ロートに付着するモルタル組成物の量が多く、取り扱いにくいと判断された。比較例1では、セメント用添加剤の成分が、ポリカルボン酸系化合物(PC)のみであり、J14ロートにおけるモルタル組成物の落下に時間を要し、J14ロート内のモルタル組成物の付着分も多い。
実施例1と比較例2では、フロー値とJ14ロートにおける落下時間が同程度であるが、ポリエーテル系化合物(A)におけるオキシアルキレン基部分の構造が、親水性の高い基(AO)と、親水性の低い基(AO)との両方を有している実施例1の方が、親水性の高い基(AO)のみからなる比較例2よりも、J14ロート中のモルタル組成物の付着分が低減しており、取り扱いやすいと判断される。比較例3ではポリエーテル系化合物(A)におけるアルキレンオキシドの平均付加モル数が多すぎるため、J14ロート内のモルタル組成物の付着分を減少させる効果が低い。比較例4は、親水性の高い基と親水性の低い基のバランスが悪いため、フロー値とJ14ロートにおける落下時間が同程度に対し、モルタル組成物の付着分を減少させる効果が低い。

Claims (6)

  1. 式(1)または式(2)で示されるポリエーテル系化合物(A)1〜95重量%およびポリカルボン酸系化合物(PC)5〜99重量%を含むセメント用添加剤。

    (ただし、式中、Zは窒素原子に結合した活性水素を40〜250個持つ20個以上の窒素原子を有する化合物の残基、A1はオキシエチレン基であり、aはA1Oで示されるオキシアルキレン基の平均付加モル数でa=1〜50であり、Aは炭素数3または4のオキシアルキレン基であり、炭素数〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合にはランダム状でもブロック状でも良く、bはAOで示される炭素数〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数でb=1〜50であり、aとbとの関係が1<b/a≦50であり、R1は水素原子であり、n=40〜250である。)
  2. 式(1)または式(2)で示されるポリエーテル系化合物(A)において、Zで示される窒素原子に結合した活性水素を40〜250個持つ20個以上の窒素原子を有する化合物が、ポリアルキレンポリアミンまたはポリアルキレンイミンであることを特徴とする請求項記載のセメント用添加剤。
  3. ポリカルボン酸系化合物(PC)が式(3)で示されるポリアルキレングリコールエ−テルに基づく構成単位(ア)50〜99重量%、式(4)で示されるジカルボン酸または無水マレイン酸に基づく構成単位(イ)1〜50重量%および共重合可能な他の単量体に基づく構成単位(ウ)0〜30重量%を有する共重合体である請求項1または2記載のセメント用添加剤。

    (ただし、R2、R3およびR4はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、R5は炭素数1〜4のアルキレン基を表し、R6は水素原子または炭素数1〜22の炭化水素基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、pは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数でp=1〜150である。)

    (ただし、Xは−OM2または−Y−(AO)r7〔式(5)〕を表し、M1およびM2はそれぞれ独立に水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは有機アンモニウムを表し、Yはエーテル基またはイミノ基を表し、Rは水素原子または炭素数1〜22の炭化水素基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、rは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数でr=1〜150である。)
  4. ポリカルボン酸系化合物(PC)が式(6)で示されるポリアルキレングリコールエステルに基づく構成単位(エ)50〜99重量%、式(7)で示されるモノカルボン酸に基づく構成単位(オ)1〜50重量%および共重合可能な他の単量体に基づく構成単位(ウ)0〜30重量%を有する共重合体である請求項1または2記載のセメント用添加剤。

    (ただし、R8は水素原子またはメチル基を表し、R9は水素原子または炭素数1〜22の炭化水素基を表し、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、sは炭素数2〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数でs=1〜150である。)


    (ただし、R10は水素原子またはメチル基を表し、M3は水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは有機アンモニウムを表す。)
  5. 請求項1〜記載のセメント用添加剤、骨材、水およびセメントからなるセメント組成物。
  6. セメントに対する水の比率が、重量比で50%以下であることを特徴とする請求項記載のセメント組成物。
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