JP2005230589A - 発泡スカムの抑制方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】設備の付加を要することなく、簡単に放線菌を死滅させて発泡スカムの発生を抑制することができる発泡スカムの抑制方法を提供すること。
【解決手段】好気性微生物を用いて水中の不純物を浄化する活性汚泥処理において、放線菌の活動によって発生した発泡スカム11に対してpH9以上のアルカリ(水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム)12を直接噴射することによって、該発泡スカム11中の放線菌を死滅させることを特徴とする。
本発明者の実験によれば、pH9以上の水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリを発泡スカムに対して直接噴射すれば、水の浄化性能に影響を与えることなく、発泡スカム中の放線菌を死滅させ、発泡スカムを短時間で消滅させることができることが確認された。従って、本発明によれば、前記課題が達成される。
【選択図】図1
【解決手段】好気性微生物を用いて水中の不純物を浄化する活性汚泥処理において、放線菌の活動によって発生した発泡スカム11に対してpH9以上のアルカリ(水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム)12を直接噴射することによって、該発泡スカム11中の放線菌を死滅させることを特徴とする。
本発明者の実験によれば、pH9以上の水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリを発泡スカムに対して直接噴射すれば、水の浄化性能に影響を与えることなく、発泡スカム中の放線菌を死滅させ、発泡スカムを短時間で消滅させることができることが確認された。従って、本発明によれば、前記課題が達成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、活性汚泥処理において発泡スカムの発生原因となる放線菌を死滅させて発泡スカムの発生を抑制する方法に関するものである。
好気性微生物を用いて排水中の不純物を浄化する活性汚泥処理においては、排水を曝気槽において活性汚泥と混合して曝気し、好気性処理により排水中の有機固形物を分解した後、曝気処理後の汚泥混合液を沈澱池に導き、ここで活性汚泥及び未分解有機物等の固形分と水とに分離し、上澄水を処理水として排出する一方、固形分はその一部を曝気槽に返送して活性汚泥として利用し、残部を余剰汚泥として排出している。
ところで、曝気槽では好気性菌である放線菌にとって必要な酸素が十分与えられるために該放線菌が異常に増殖することがある。そして、活性汚泥中の放線菌濃度が高まると、放線菌が曝気槽内の気泡と共に水面に浮上するつことがある。このとき、放線菌は生物由来の界面活性剤様の物質を放出し、曝気により泡となり、周囲の汚泥フロックを巻き込み、これらが発泡スカムとなって曝気槽表面に蓄積していく。
このようなスカムは、風に吹き飛ばされたり、発泡が激しいときには曝気槽からオーバーフローしたりして周囲の環境を汚染することがある。そして、発泡スカムは、曝気槽から沈澱池に流入し、沈澱池で固液分離それず、処理水に混入して水質の悪化を招いたり、又、前述のように風に吹き飛ばされて周囲の環境を汚染したりする。
そこで、曝気槽や沈澱池には、発泡スカムを除去するためのスカムスキマー等のスカム除去装置が設けられている。その他、発泡スカムの処理方法としては、浮遊する発泡スカムに浄水を散水してスカムを物理的に破砕する消泡散水法がある。又、生物学的に放線菌を抑制する方法として、放線菌の増殖速度以上の速さで汚泥として系外に排出する汚泥滞留時間制御法(例えば、特許文献1参照)等が従来から知られている。
又、近年、発泡スカムの除去或は発生を抑制するための種々の提案がなされている。例えば、活性汚泥処理設備の曝気槽や沈澱池において発生した発泡スカムをスカムスキマーで排出したスカム水に対して種々の殺菌手段(オゾンの注入、紫外線の照射、塩素系殺菌剤の添加、超音波の利用等)を施したり(特許文献2参照)、沈澱池からの汚泥を曝気槽に返送する前に、別の返送汚泥曝気槽に導入して意図的にスカムを生成させて除去し、返送汚泥中の放線菌濃度を低下させてから汚泥を曝気槽に返送する方法が提案されている(特許文献3参照)。
更に、消泡散水法において、消泡水に加水分解酵素を直接添加して放線菌を溶菌する方法(特許文献4)、スカム解消剤を活性汚泥処理系に添加して放線菌による発泡スカムの発生を抑制する方法(特許文献5参照)等も提案されている。
ところが、従来の方法では、その方法を実施するための大掛かりな設備が付加されるために装置のコストアップを招いたり、殺菌手段を用いた方法では放線菌のみを選択的に死滅させることができず、処理水が汚れる等の問題があった。
一方、薬剤を用いる方法、例えばスカム解消剤を用いる方法は一時的な消泡作用であって、根本的な改善ではない。その他、生物学的手法を用いた場合にも、即効性がなく、余剰汚泥発生量が著しく増大し、現実的ではない。
放線菌に選択的効果があると唱われた薬剤の添加法も、その効果を発生するまでには数日以上の日数を必要とし、その間は発泡が収まらない訳であるから、周囲の環境への汚染を解決することができない等の問題を抱えていた。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、設備の付加を要することなく、簡単且つ即効性をもって発泡スカムの発生を抑制し、周囲の環境への汚染を抑制することができる方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、好気性微生物を用いて水中の不純物を浄化する活性汚泥処理において、放線菌の活動によって発生した発泡スカムに対してpH9以上のアルカリを直接噴射することによって、該発泡スカム中の放線菌を死滅させることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記pH9以上のアルカリは、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムであることを特徴とする。
本発明者の実験によれば、pH9以上の水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリを発泡スカムに対して直接噴射すれば、発泡スカム中の放線菌を死滅させることができることが確認された。
放線菌は、通常の汚泥フロック中にも存在するが、周囲の環境を汚染するという問題を引き起こすのは、槽内の表面に集まった発泡スカム中の放線菌である。従って、この発泡スカム中の放線菌を死滅させることができれば、周囲の環境への汚染を抑制することができる。尚、発泡スカム中には放線菌以外の細菌も含まれるが、その量は僅かであり、本来のBOD処理に影響を与えることはない。
アルカリによって死滅した放線菌を含む細菌群は、他の細菌群のエサとなって消費されるため、処理水質を悪化させることはない。又、アルカリの噴霧も、曝気槽全体の容量から比較すると極僅かな量であり、生物による処理系を破壊するものではない。
従って、本発明によれば、設備の付加を要することなく、又、処理水を悪化させることなく、周囲の環境を汚染する恐れのある放線菌を簡単に死滅させて発泡スカムを消滅させ、周囲の環境への汚染を即座に抑制することができる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明方法を実施するための活性汚泥処理設備の模式図であり、同図において、1は曝気槽であって、この曝気槽1には、流入管2を経て下水や排水等の原水が導入される。
そして、曝気槽1においては、散気管3から噴射される空気によって曝気しながら活性汚泥法によって生物処理が施され、原水中の有機物が分解される。尚、散気管3にはコンプレッサ4から圧縮空気が供給されている。
而して、曝気槽1にて曝気処理された後の汚泥混合液は、移送管5を経て沈澱池6に導入され、ここで活性汚泥及び非生物分解性の固形分(分離汚泥と称する)と水とに分離され、上澄水は処理水として排水管7から排出される一方、分離汚泥は分離汚泥排出管8から取り出され、その一部は返送汚泥として返送管9から前記曝気槽1に返送されて生物処理に供される。又、残余の分離汚泥は、余剰汚泥として排出されて熱処理や脱水等に供される。
ところで、曝気槽1では好気性菌である放線菌にとって必要な酸素が十分与えられるために該放線菌が異常に増殖することがある。そして、活性汚泥中の放線菌濃度が高まると、放線菌が生物由来の界面活性剤様の物質を放出し、気泡と共に水面に浮上するが、このとき、汚泥フロック10の一部が気泡に付着して浮上するため、これらが発泡スカム11となって曝気槽1の表面に蓄積していく。
而して、本実施の形態では、曝気槽1内の水面上に層を成して浮遊する発泡スカム11に対してpH9以上のアルカリ(本実施の形態では、水酸化ナトリウム)12を農薬散布用の手押しスプレーを用いて直接噴射した。尚、アルカリ12としては、水酸化カリウムを用いても良い。
本発明者の実験では、アルカリとして予めpH9に調整した水酸化ナトリウム水溶液を1m2当たり1リットル噴霧したところ、1時間後には発泡が収まり、スカム量も次第に減少し、5時間後には曝気槽表面上のスカムは無くなった。又、アルカリ噴霧の終わった発泡スカムを採取し、時間を追って顕微鏡観察したところ、放線菌の外殻が破壊され、放線菌が死滅していることが確認された。
従って、本実施の形態によれば、発泡スカム11を除去したり発生を抑制するための余分な設備の付加を要することなく、周囲の環境に影響を及ぼす恐れのある曝気槽表面上に集まった放線菌を死滅させて発泡スカム11の発生を抑制することができる。
尚、pH9以上のアルカリ12を発泡スカム11に対して直接噴射しても、その噴射は曝気槽1の水面の表面のみに限定され、アルカリ12がそれよりも下の原水中に混入しても希釈されるため、原水のpHがアルカリ12によって大きく変化することがなく、放線菌以外の菌がアルカリによって影響を受けることはなかった(噴射前:pH6.9、噴射後:pH7.0)。
又、アルカリの噴射によって死滅した細菌群は可溶化され、BOD源として他の細菌のエサとなり、処理水質の悪化は認められなかった(表1参照)。
本発明は、活性汚泥処理において発泡スカムの発生を抑制する方法としての利用可能性が高い。
1 曝気槽
2 流入管
3 散気管
4 コンプレッサ
5 移送管
6 沈澱池
7 排水管
8 分離汚泥排出管
9 返送管
10 汚泥フロック
11 発泡スカム
12 アルカリ
2 流入管
3 散気管
4 コンプレッサ
5 移送管
6 沈澱池
7 排水管
8 分離汚泥排出管
9 返送管
10 汚泥フロック
11 発泡スカム
12 アルカリ
Claims (2)
- 好気性微生物を用いて水中の不純物を浄化する活性汚泥処理において、放線菌の活動によって発生した発泡スカムに対してpH9以上のアルカリを直接噴射することによって、該発泡スカム中の放線菌を死滅させることを特徴とする発泡スカムの抑制方法。
- 前記pH9以上のアルカリは、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムであることを特徴とする請求項1記載の発泡スカムの抑制方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004039211A JP2005230589A (ja) | 2004-02-17 | 2004-02-17 | 発泡スカムの抑制方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004039211A JP2005230589A (ja) | 2004-02-17 | 2004-02-17 | 発泡スカムの抑制方法 |
Publications (1)
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JP2005230589A true JP2005230589A (ja) | 2005-09-02 |
Family
ID=35014095
Family Applications (1)
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JP2004039211A Pending JP2005230589A (ja) | 2004-02-17 | 2004-02-17 | 発泡スカムの抑制方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2005230589A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018015728A (ja) * | 2016-07-28 | 2018-02-01 | 高砂熱学工業株式会社 | 有機性排水の処理方法および有機性排水の処理システム |
CN112850845A (zh) * | 2021-01-28 | 2021-05-28 | 苏州淡林环境科技有限公司 | 一种能够抑制污泥膨胀和污泥泡沫的废水处理装置和方法 |
JP2021133332A (ja) * | 2020-02-28 | 2021-09-13 | 株式会社日水コン | 殺菌装置およびそれを用いたスカム生成抑制方法 |
-
2004
- 2004-02-17 JP JP2004039211A patent/JP2005230589A/ja active Pending
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