JP2006110500A - 有機性排水処理の方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
処理設備の容積が小さく構造が簡単・省力的で、被処理廃水の負荷変動に対する柔軟性があり、難分解性有機物も分解して処理後に再処理を要する副生物を残さない初期投資、運転経費ともに経済的な高濃度有機性排水処理の方法を提供する。
【解決手段】
回分式曝気処理装置(E,F,H,I)を用いて容積は小さく簡単な構造とし、複数回路(E,F)にして負荷変動に対して柔軟性を持たせ、運転は自動化して初期投資、運転経費を節減する。
原排水中の固形分は粉砕(B)して被処理液に混合し、該混合物に対して酸素移動効率のよい自動消泡装置(E,F,H,I)と活性汚泥濃縮装置を用いた高濃度活性汚泥法による難分解性物質の分解処理を行う。水溶性易分解性有機物は全酸化方式(E,F,H,I)の曝気処理の適用で、再処理を要する副生物を残さず、排水処理後の焼却処理などの経費を削減する。
【選択図】図1

Description

本発明は固形分の発生が少ない有機性排水処理の方法及びその装置に関する。
初期の排水処理装置では水中の易分解性のBOD(Biochemical Oxygen Demand:生物化学的酸素要求量)の除去が主であったが、やがてCOD(Chemical Oxygen Demand:化学的酸素要求量)の除去も要請されるようになった。
さらに近年では産業排水や糞尿のCOD中の難分解性物質まで同時に分解しあわせて処理水中の窒素(N)やりん(P)を除ける排水処理法が要請されている。
これらの問題について種々研究され、基礎技術が開発されつつある。(例えば、非特許文献2参照)。
個々の技術については、例えばCOD及び難分解性物質の分解に関しては(例えば 特許文献2 ;非特許文献1、参照);窒素の除去に関しては(例えば特許文献1、特許文献5参照);リンの除去に関しては(例えば、特許文献5、特許文献8参照)。自動消泡装置に関しては醗酵工業分野等で使われる技術がある(例えば特許文献6、非特許文献4参照)。ろ過工程に関する技術に関しては(例えば特許文献7参照)
最近の技術では最終排水の基準はほぼ達成されているが、廃水処理装置の操作性、省力化、処理コストなどで改善の余地がある。例えば農産加工業における回分式活性汚泥処理法は改善例の参考になる。(例えば 特許文献4 および非特許文献4 参照)
技術上は有機性廃液の固形分を肥料化、もしくは飼料化が可能でも需給バランス、価格、流通経路の問題などで、リサイクル利用が困難な場合、排水中の固形分は固液分離して焼却その他で処分され、液状分についても活性汚泥法で分解し、発生する余剰汚泥は焼却等で処分する場合が多い。

特公昭55-50479, 公報 廃水処理装置 特公昭56-45670, 公報 排水処理法及びその装置 特公昭59-11360、 公報 実験用もしくは準工業用廃水処理装置 特公昭55-24957 公報 回分式活性汚泥処理における曝気法 特許1,699,526 公報 バッチ式活性汚泥処理法 US. PAT.3,262,252 公報 APPARATUS FOR SEPARATING GAS FROM FOAM 特許2、916,636 公報 有機性廃水の処理方法及びその装置 US.PAT.3236766 公報 SEWAGE TREATMENT PROCESS 活性汚泥法による難分解性汚泥の処理に関する研究 下水道協会 Vol 117 No 191 (1980) 活性汚泥の新しい試み 環境技術 Vol 6 No1 (1977) 回分式活性汚泥法による農産缶詰排水の処理 PPM Vol16,(12) pp36〜41(1985) Food Yeast from Sulfite Liquor. IND.ENG.CHEM. Vol.43 NO.8. P.1702-1711 1951
しかしながら、従来の有機性廃水の処理方法には以下の欠点がある。
従来の処理方法では,原廃水の有機性固形分あるいは排水処理工程で発生する余剰汚泥などの有機性固体廃棄物はリサイクル利用などの一部を除き焼却等で処理され、二重処理で経費が嵩んでいる。
高濃度有機性廃液の処理法として難分解性物質を分解し、同時に易分解性物質も短時間に分解するのに必要な酸素移動効率が高く且つ低廉で効率がよくて、消泡剤を必要としない消泡装置は提案されていない。
従来の標準活性汚泥方式では設備の規模が大きく運転上の小回りが利かない。すなわち従来の排水処理方法はシーズン中の廃水の質、量、の変化に伴う負荷変動に対応できず、シーズンオフ時期の、翌シーズンの使用開始時の立ち上げに備えての設備維持経費が大きいなどの欠点をもつ。
以上のべた従来の排水処理の方法では、廃水受入れに伴う前処理段階での固形分残滓、曝気処理段階の余剰汚泥など、その固形分の処理費用が嵩んだ。また、高濃度有機性廃液の曝気処理は消泡剤散布及び/又は機械的な消泡など薬剤費、管理費が嵩むなど問題があった。
本発明はこのような、従来の排水処理の方法が有していた問題を解決しようとするものであり、1)排水処理施設内での固形分残滓の低減・削減方法の提供2)難分解性物質を含む高濃度有機性廃液の分解処理に適した微生物の提供 3)酸素移動効率が高く且つ自動消泡効果が高い高濃度有機性廃液処理曝気装置の提供4)排水処理システムの運転管理の省力化、季節変動等による負荷の変動に対する柔軟性を持つシステムの提供と、5)同時に難分解性物質を含む高濃度有機性廃液を分解し、且つ消泡剤その他の薬剤費及び設備の運転その他、維持管理費など設備を簡単にし、且つ総合コストの低減を図る方法を提供することを目的とするものである。
本発明は上記の目的を達成するために、従来解明された生物化学的な処理法すなわち、高濃度活性汚泥法、難分解性物質の処理理論、深層曝気法、高濃度酸素曝気法、窒素除去、リン除去、MLSSの固液分離法、回分式活性汚泥法などの技術と排水処理に必要な種々な分解酵素を産生する活性汚泥の技術を組み合わせた廃水処理方法及び前記方法に必要な自動消泡装置付きの曝気装置を提供する。
第1の解決手段は排水から固形分を取り除いて処理する従来の方法から、逆に排水中の植物繊維などの難分解性物質を含むほとんどの有機性固形分を粉砕して生物反応槽に供給して分解し、従来固液分離で発生していた固形分残滓を少なくする。
第2の解決手段は「難分解性有機物の分解酵素を始め、排水処理に必要な種々な酵素を産生する活性汚泥とその活性を引き出すための方法を組み合わせたシステムで、被処理水中に取り込んだ植物繊維などの難分解性物質を分解することにより難分解性物質の残滓による余剰汚泥増加を防止する。
第3の解決手段は「Waldhof醗酵槽と中深層曝気槽又は/及び高濃度酸素曝気槽の組み合わせ」(以後「Waldhof型自動消泡機付き醗酵槽」という)で発泡を防止しながら十分な曝気を行い、酸素移動効率を上げて、活性汚泥に必要十分な水中の溶存酸素を与えて、水中の有機物を短期間に分解する。
第4の解決手段は季節変動の大きな高濃度有機性廃液を処理するために回分処理方式を採用し、必要に応じて処理工程の回路を分割し且つ、分割回路ごとの運転プログラムを独立させる。すなわち、ハード部分は一定にし、ソフト部分を変化させることで、季節的な廃水状況の変化に対応して運転の自由度を大きくし、柔軟性、省力性、コスト低減を実現する。
第5の解決手段は従来の回分式活性汚泥法に固液分離機を導入し、沈殿・排出相当時間を省略して効率を上げ、また併せて該固液分離機でMLSSを濃縮した高濃度活性汚泥法を用いて、高濃度有機性廃水中のBODとともに含有する難分解性物質をも効率よく分解する。
上述したように
1)本発明の排水処理方法は排水中の難分解性の動植物繊維などを含めた有機物を、難分解性物質の分解理論に基づいて活性汚泥の力で分解するので、固形有機物残滓はほとんど残存せず、焼却処理などの経費節減に寄与する。
2)本発明の排水処理方法は全酸化方式を採用し、余剰汚泥をほとんど出さないことから、余剰汚泥の処理経費を節減できる。
3)Waldhof型自動消泡機付き醗酵槽と活性汚泥を用いて高濃度活性汚泥法で易分解性物質及び難分解性有機物質も同時に効率よく分解する。本発明では消泡剤を使用しないために経済的には薬剤費、人件費など運転経費を節減できる。
さらに、
4)本発明は回分式活性汚泥方式を活用して簡単な設備構造とし、初期投資を抑えるとともに、各種産業廃水の中で季節的に廃水の質、量が変動する業種でも操作方法(プログラム)の切り替えのみで、難分解性物質を含む高濃度有機性廃水の処理に低コストで柔軟に対応できる。
以下、本発明の実施の形態と動作を図-1〜図-3に基づいて説明する。
図―1は工程の流れを示すフローシートである。
図-1-Aは受入れ槽で、通常の排水処理法と同様に沈砂池などを用いて排水を受け入れるときに石、砂などを除去する。
図-1-Bは通常の排水処理法と同様に破砕機、ロータリースクリーンを備えた装置で破砕機では排水中の有機物固体を破砕し、この破砕混合物をロータリースクリーンで篩別して粗い繊維などを除去して原液貯留槽に移送して貯めておく。ロータリースクリーンの網の目開きは0.1mm〜5mm程度でよいが、固形分(特に繊維などの難分解性物質)の分解速度を大きくするには目開きはできるだけ小さい方がよい。
前記の破砕、ろ過した廃水原液は図1-C(原液貯留槽)に一時貯留する。この貯留槽での貯留期間は一日以内にするなど、短いほうがよい。
図1-Dは前処理槽でWaldhof醗酵槽である。PH及びORP調整装置を備えている。(図には示していないが図3(曝気槽B1)と同じものを使用する。本例では中深層曝気装置及び/又は高濃度酸素曝気装置は省略し、Waldhof醗酵槽を使用している)。
本前処理槽の使用条件例は次のとおり。
前記図1−C(原液貯留槽)から廃水原液を受入れ、本槽で廃水原液の種類、使用する活性汚泥群の特性に合わせて必要とする栄養塩類(例えば、被処理水の栄養バランスをBOD:N:P=100:5:1になるように尿素、リン酸などを補給する)を添加し、次いで苛性ソーダを添加して例えばPHを10に調整し、曝気してアルカリ処理する。(前記の栄養塩類の添加物、添加量及びアルカリ処理のPHの設定値などは一例であり、この例に限定されない。流入水、活性汚泥の特性などにより適宜定める)。
第1反応槽群の運転例は次のとおり。
PH、ORP(例えばPH:8.0±1.0,ORP(好気=+10mv、嫌気=-300mv))などの最適の管理目標を定めて自動運転する。流入水の移送は曝気槽A1のタイムチャート図7に従って行う。例えば流入・攪拌の時期に合わせて前処理槽から、一定量(例えば図7の場合、1日の処理見込み量の1/6(サイクル数(3)×回路数(2))を第1反応槽群の曝気槽A1,A2に移送する。(前記のPH,ORP、タイムチャート、移送タイミング、移送量などは一例であり、この例に限定されない)。難分解性物質分解菌の密度を上げることが重要であり、汚泥の濃縮と該菌の生育環境維持の良否がシステムの分解処理の能力を左右する。
第2反応槽群の運転も第1反応槽群と同様である。
(注1)(Waldhof型自動消泡機付きの曝気槽)についての説明
図2曝気槽A1で説明する(左端の数字は図2の符号)
(なお、本図には記載していないが図3に記載しているPH,ORP、DOなどに関する測定、調整機構一式も同様に装着し、自動調整機能を持っている。)
反応槽本体:
ドラフトチュ−ブ1:曝気槽底部のエアレーターでドラフトチューブ内のMLSSがドラフトチューブの外側に送り出され、外側の液面が上昇する。エアレーターの回転でMLSSも円筒曝気槽内で攪拌・回転され、液面は外側がせり上がり摺鉢状になる。
MLSSはドラフトチューブの上縁から内部に流れ落ち、曝気槽内でMLSSの循環が起こる。槽内で発生した泡は液面に沿って落ちて中央部に集まり、ドラフトチューブ内に流れ込む。
エアレーター:エアレーター内に入ったMLSSは上記のように循環し、泡はエアレーター内で破壊されて液状になり、消泡される。
エアレーター駆動モーター
ドラフトチューブ2
散気管
コンプレッサー又は高濃度酸素発生装置
オーバーフローパイプ:分解処理の進んだMLSSは、オーバーフローパイプから次工程に移送される。
通気量調節装置:難分解性物質分解菌の生育に適した水中の溶存酸素になるようにORPまたはDOを指標としてMLSSの通気量を調整する。
原液移送パイプ:調整槽からの移送パイプで、移送ポンプを用いて前処理槽で調整した被処理液を次工程第1反応槽群の曝気槽A1、A2に移送する。
冷却装置:MLSS中の活性汚泥菌の生育に適した温度に調整する。
ポンプ:温度調節用の循環ポンプである。
汚泥返送パイプ:汚泥濃縮用のG(固液分離機1)からの濃縮汚泥をL(第1反応槽群:曝気槽A1、曝気槽A2)に返送する。
エアレーター駆動時の液面(想定図)
本発明のwaldhof型醗酵槽は一体型である必要はなく、例えば1)醗酵槽の中央にドラフトチューブを設置し、ドラフトチューブの底部からポンプを用いてドラフトチューブ内部の液を吸引し、搬送中の前記被処理水中にエジェクターを介して空気又は高濃度酸素を分散させ、該被処理水をドラフトチューブ外部に旋回流を起こすように噴出させてもよい(この場合、ポンプは醗酵槽外部設置型)。噴出した該被処理水はドラフトチューブの上縁を外側から内側に溢流し、ドラフトチュ−ブの内部と外部に被処理水の流れが生じ、内部は下向きに外部は上向きの循環流を形成する。
また、例えば2)高濃度酸素曝気法との組み合わせなどのように酸素の供給源が別にある場合などはエアレーションを省き、ドラフトチューブに集めた泡を別の消泡機(前記特許文献6参照)などで処理してもよい。(これらの例に限定されない)。
図1-Lは第1反応槽群で高濃度活性汚泥法による排水処理工程である。図1-E(曝気槽A1)、図1-F(曝気槽A2)は第1反応槽群の曝気槽である。曝気槽A1及び曝気槽A2はいずれもWaldhof型消泡機付きの曝気槽であり、曝気量を多くしても消泡作用で泡が溢れることはない。
第1反応槽群は回分式で、本工程では固形の難分解性物質の分解とともに水溶性易分解性物質も難分解性菌その他の微生物の増殖、呼吸に使用され分解される。活性汚泥中の固形分としての難分解性物質と難分解性物質分解菌などを含む活性汚泥はG(固液分離機1)で液と分離され、前記の固形分はすべて曝気槽A1及び曝気槽A2に返送され、分解作用を繰り返す。固形物の難分解性物質は難分解性物質分解菌によって、最終的にはすべてこの工程で水溶性の分解性物質に分解される。固形の難分解性物質は第1反応槽群で水溶性の分解性物質に分解された後、一部はさらに無機物のCO2,H2Oまで分解され、残りの水溶性分解性物質はGで水溶液として分離され、次工程M(第2反応槽群)に移送される。
また、この第1反応槽群は有機物の酸化分解とともに嫌気好気式の窒素とリンの除去を同時に行う。窒素、リンの除去のために一定時間毎に嫌気好気状態を繰り返すためにシーケンサーを用いて空気及び/又は高濃度酸素の供給を調整する。(たとえば好気条件1時間は通気し、嫌気条件0.5時間は通気を停止する)。嫌気−好気の数値条件はあらかじめ定めた数値に自由に設定できる(例えば嫌気状態は−200mv以下で、好気条件は+10mv以上など)。本曝気槽は酸素移動効率がよいため、水中溶存酸素濃度を十分確保でき、槽内のMLSS濃度を10,000〜15,000mg/Lの高濃度に維持でき、例えば、焼酎蒸留粕は原料廃水(粉砕,篩い分け段階での逆洗水、洗浄水などで2倍〜3倍希釈程度になる)の高濃度希釈でも処理可能である。
図1-Gは固液分離機1で第1反応槽群からの処理液を固液分離し、分離汚泥は図1−E(曝気槽A1)及び図1-F(曝気槽A2)に返送する(曝気槽A1,曝気槽A2の固液分離動作はシーケンサーで交互に行うため通常は1台の固液分離機でまかなう)。図1−Gの分離液は第1反応槽群で分解されなかった水溶性の有機化合物、硝酸化合物、リン化合物を含み、次工程M(第2反応槽群)の曝気槽B1に移送され、さらに分解される。
前処理槽から流入した被処理水中の難分解物質(植物繊維、COD,SSなど)を効率よく短期間に分解するために、難分解物質分解菌群の次工程Mへの流出を防止して曝気槽A1,A2の前記難分解性物質分解菌の濃度をあげる対策をとった。すなわち、曝気処理槽A1,A2から排出される活性汚泥は固液分離機1(遠心分離機が望ましい)で濃縮し、固形分(難分解性物質分解菌群などを含んだ活性汚泥)は汚泥返送パイプを通じて曝気処理槽A1、A2へ返送する。分離液は曝気処理槽B1に移送する。この活性汚泥の循環はシーケンサー制御で繰り返す。
図1-Mは第2反応槽群で高濃度活性汚泥による排水処理工程である。本工程で扱う被処理はGで分離された液で液中の有機物は水溶性物質である。
図-1-H(曝気槽B1)、I(曝気槽B2)は第2反応槽群の曝気槽である。曝気槽B1及び曝気槽B2はいずれもWaldhof型自動消泡機付きの曝気槽であり、曝気量を多くしても消泡作用で泡が溢れることはない。図3は通常のWaldhof醗酵槽を図示している。酸素の必要量により中深層曝気法又は高濃度酸素曝気法を付加できる。
第2反応槽群は回分式で、嫌気好気式の有機物の酸化分解と窒素、リンの除去を同時に行うために一定時間毎に嫌気−好気状態を繰り返すためにシーケンサーを用いて空気及び/又は高濃度酸素の供給時間を調整している。(例えば2.0時間嫌気条件、1.0時間好気条件、1.0時間分離・排出で反復運転する)。嫌気−好気の数値条件は図ORP制御などで自由に設定できる(例えば嫌気状態はORP−200mv以下で、好気条件はORP+10mv以上など)。本曝気槽は消泡装置付きのため曝気量の制限が少ないので十分量を通気でき、且つ中深層曝気槽及び/又は高濃度酸素曝気槽であるので、酸素移動効率がよく、水中溶存酸素濃度を十分確保でき、槽内のMLSS濃度を10,000〜15,000mg/Lの高濃度に維持できる。
図1−Jは固液分離機で第2反応槽群からの処理液を固液分離し、分離汚泥は図1−H(曝気槽B1)及び図1-I(曝気槽B2)に返送し、必要によっては(例えば保存用活性汚泥としてあるいは燐酸肥料としての需要があれば) 汚泥槽2に引き抜区。(曝気槽B1,曝気槽B2の固液分離動作はシーケンサーで交互に行うため通常は1台の固液分離機でまかなう)。
第2反応槽群は2段階回分式曝気処理方式になっている。本反応槽群は第1反応槽群で除去できなかったBOD,COD,SS,リンなどを除くための工程である。第1反応槽群から流入した被処理水中の難分解物質を効率よく短期間に分解するために、難分解物質分解菌群の流出を防止して曝気槽B1,B2の前記難分解性物質分解菌の濃度をあげる対策をとった。すなわち、曝気処理槽B2から排出される活性汚泥は固液分離機2(放流水の品質を良くするために限外ろ過機が望ましい。例えば特許文献7参照)でろ過し、固形分(難分解性物質分解菌群を含んだ活性汚泥)は汚泥返送パイプを通じて曝気処理槽B1及び曝気処理槽B2へ返送する。
この循環・分解処理は繰り返し行う。本動作はシーケンサー制御で繰り返す。ろ液は次工程の水質調整・監視槽に移送する。
(注3)限外ろ過機:2nm〜0.1μm(IUPAC(1996)の定義)の粒子を除ける。例えば回転膜モジュールを用いたし尿浄化槽などで稼動している(岩手県)。
リンの除去には生物学的リン除去法を利用する。曝気槽の嫌気好気の状態制御、固液分離装置の組み合わせでリンを過剰摂取した好気条件下の活性汚泥(汚泥中のP含量は4.8〜5.8%で、標準活性汚泥(1〜1.6%)の4〜5倍である。この分離汚泥は肥料としての利用が可能である。例えば特許文献8参照)を分離して系外へ除き、処理水中のリンの含有量を低減する。
また、例えば、45分の攪拌工程、15分の曝気工程を4回繰り返した後、沈殿・排出を行った場合の脱リン効果は、流入水5.3ppm、処理水0.44ppm、脱リン率91.7%である。(例えば 特許文献5、特許文献8参照)
水質調整・監視槽では管理値に対応できるように水質を調整する。また、放流水は規定の殺菌処理を施す。
各種産業における高濃度有機性廃水の処理に有効である。例えば、焼酎蒸留粕、味噌、醤油、清酒、ビール、製糖、製菓などの食品工場廃水、大量給食の炊事場の洗米水、し尿、家畜糞尿などの高濃度有機性廃液の処理が可能である。
本発明の実施形態を示すフローシート 同第1反応槽群 同第2反応槽群 エアレーター(平面図) エアレーター(側面図) タイムチャート(従来) タイムチャート(本発明)
符号の説明
A 受入れ槽
B 破砕機、ロータリースクリーン
C 原液貯留槽
D 前処理槽
E 曝気槽A1
F 曝気槽A2
G 固液分離機1
H 曝気槽B1
I 曝気槽B2
J 固液分離機2
K 水質調整槽・監視槽
L 第1反応槽群
M 第2反応槽群
N 汚泥槽1
O 汚泥層2
1 反応槽
2 ドラフトチューブ1
3 エアレーター
4 エアレーター駆動モーター
5 ドラフトチューブ2
6 散気管
7 コンプレッサー又は高濃度濃度酸素発生装置
8 オーバーフローパイプ
9 通気量調節装置
10 原液移送パイプ
11 冷却装置
12 ポンプ
13 汚泥返送パイプ
14 エアレーター駆動時の液面(想定図)
15 曝気槽
16 ドラフトチューブ
17 エアレーター
18 エアレーター駆動装置
19 オーバーフローパイプ
20 通気量調節装置
21 移送パイプ(入り口)
22 移送パイプ(出口)
23 エアレーター駆動時の液面例
24 PHセンサー
25 ORPセンサー
26 PH計
27 ORP計
28 コンピューター
29 酸・アルカリ添加装置
30 スピンナー


Claims (5)

  1. 難分解性物質を微生物分解する廃水処理工程と、易分解性物質を高濃度活性汚泥法で処理する排水処理工程とからなり、従来、分離して別途処分していた固形分の焼却処分等の経費を節減することを特徴とする排水処理方法。
  2. 難分解性固形分は5mm以下に粉砕し、微生物分解して易分解性物質に分解し、易分解性物質は高濃度活性汚泥法で処理して余剰汚泥の発生を抑え、以って固形分の発生を抑制することを特徴とする請求項1の排水処理方法
  3. 酸素移動効率のよい中深層曝気槽及び/又は高濃度酸素曝気槽にWaldhof醗酵槽の消泡装置を取り付けた曝気槽を用いて高濃度活性汚泥で水中有機物の分解効率を改良することを特徴とする排水処理方法。
  4. 複数回路の回分式高濃度活性汚泥法を用い、季節変動の大きな産業排水処理に対する柔軟な適応と設備費及び/又はランニングコストの低減を特徴とする排水処理の方法
  5. 回分式活性汚泥槽に固液分離機を配して処理工程の沈殿・排出時間を短縮し、併せて該固液分離機で活性汚泥を濃縮した高濃度活性汚泥法で高濃度有機性廃水を分解することを特徴とする請求項4の廃水処理方法
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