JP2005230098A - キャビネットの引出し構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 洗面化粧台等の配水管および/または排水管が配設されているキャビネットの引出し棚内部の収納スペースが十分に確保できるキャビネットの引出し構造を提供する。
【解決手段】 キャビネット棚枠部1と引出し棚2とを有する収納キャビネットの上部に洗面化粧台が配設され、引出し棚2は前板、底板、一対の側板、後板で構成されているものであって、キャビネット棚枠部内に洗面化粧台からの延設された配水管および/または排水管3が収納されてなるキャビネットの引出し構造において、引出し棚2の底板と後板とを切欠いて形成された配水管および/または排水管3を避けるための切欠き部4が収納キャビネットの奥端側から手前側にかけて配設されており、折り曲げ可能な材料からなるカバー材5を底板の切欠き部4の形状に沿って、底板に対して略垂直に設けたことを特徴とするキャビネットの引出し構造。
【選択図】 図1

Description

本発明は洗面化粧台等の配水管および/または排水管を有するキャビネットの引出し構造に関するものである。
従来、洗面化粧台等の配水管および/または排水管が収納されるキャビネットの引出し構造としては、以下の特許文献1のようなものが知られている。
図5に例示したように、洗面化粧台から延設された排水管3がキャビネット棚枠部内に位置しているため、排水管3を避けるために、引出し棚20の一部にあらかじめ切欠き凹部10を設けて、排水管によって、引出し棚の引き出し動作が妨げられないようにした洗面化粧台のキャビネットである。
特開2000−41872号公報
しかしながら、特許文献1の洗面化粧台のキャビネット構造には以下のような課題がある。
このような洗面化粧台では、引出し棚20の一部に切欠き凹部10を設ける方法としては、配水管および/または排水管3が配設されることとなる空間の大きさを予測して切欠き凹部10を決め、切欠き凹部10をとり囲むための板材が取り付けられている。
しかし、上記のような方法では、キャビネットに配設されている全ての排水管3の位置を考慮しなければならず、さらに実際に設置された排水管3は、図面に描かれた位置とずれている場合が多いので、これらも考慮して切欠き凹部10の形状や大きさを決定しなければならない。そのため、実際の配管スペースよりも大きく余裕を持った切欠き凹部10を形成する必要があり、切欠き凹部10の余裕の分だけ、引出し棚20の収納スペースが狭まってしまうのである。
本発明は上記課題に鑑みてなしたもので、その目的は、洗面化粧台等の配水管および/または排水管が配設されているキャビネットの引出し棚内部の収納スペースが十分に確保できるキャビネットの引出し構造を提供することにある。
請求項1に係る発明のキャビネットの引出し構造は、キャビネット棚枠部と引出し棚とを有する収納キャビネットの上部に洗面化粧台が配設され、前記引出し棚は前記収納キャビネット前面部分にあたる前板と、床面に対して略水平に設けられた底板と、床面に対して各々略垂直に設けられた側板および後板とで構成されており、キャビネット棚枠部内に前記洗面化粧台からの配水管および排水管、またはこれらのいずれか一方が収納されてなるキャビネットの引出し構造において、前記引出し棚には、前記配水管および/または前記排水管を避けるように、前記引出し棚の底板と後板とを切欠いて形成された切欠き部が前記引出し棚の奥端側から手前側にかけて設けられており、折り曲げ可能な材料からなるカバー材を前記底板の前記切欠き部の形状に沿って、前記底板に対して略垂直に設けたことを特徴とする。
請求項2に係る発明のキャビネットの引出し構造は、キャビネット棚枠部と引出し棚とを有する収納キャビネットの上部に洗面化粧台が配設され、前記引出し棚は前記収納キャビネット前面部分にあたる前板と、床面に対して略水平に設けられた底板と、床面に対して各々略垂直に設けられた側板および後板とで構成されており、キャビネット棚枠部内に前記洗面化粧台からの配水管および排水管、またはこれらのいずれか一方が収納されてなるキャビネットの引出し構造において、前記引出し棚の後板が折り曲げ可能な材料で形成されていて、前記引出し棚には、前記配水管および/または前記排水管を避けるように、前記引出し棚の底板の奥端側から手前側にかけて切欠き部が形成してあり、前記切欠き部の両側端は前記引出し棚の後板を折り曲げて覆ってあって、前記切欠き部の後板で覆われていない部分に、カバー材を前記底板の前記切欠き部の形状に沿って、前記底板と略垂直に設けたことを特徴とする。
請求項1に係る発明のキャビネットの引出し構造によれば、切欠きがない通常の引出し棚を、現場で排水管の必要スペース分だけ切欠くことができて、収納スペースをより広く確保できる。さらに屈曲可能な材質のカバー材を切欠き部の形状に合わせて配置することができ、施工の手間を省くことができる。
請求項2に係る発明のキャビネットの引出し構造によれば、現場の施工で、引出し棚の切欠き部を形成する場所の後板の一部を、引出し棚の収納スペース側に折り曲げて、切欠き部の形状に沿って配設することで材料の無駄を省くことができ、さらにカバー材の取り付けが容易になる。
以下、本発明を図1〜図4に基づいて説明する。
(実施形態1)
図2に例示したような洗面化粧台の下部に設けられている収納キャビネットにおいて、キャビネット棚枠部1に収納される引出し棚2の拡大図が図1である。
図2のような洗面化粧台における収納キャビネットには、キャビネット棚枠部1と引出し棚2とが備えられている。引出し棚2は収納キャビネットの前面部分にあたる前板と、床面に対して略水平に設けられた底板と、床面に対して各々略垂直に設けられた側板および収納キャビネットの奥側にあたる後板から成り立っている。さらに、キャビネット棚枠部1内には排水管3が排水ボウル31の下部から延設されている。そのため引出し棚2付きのキャビネットでは、排水管3が邪魔になって引出し棚2の収納スペースが十分に確保できない。図1は、本発明のキャビネットの引出し構造における引出し棚2であって、排水管3の形状に合わせた切欠き部4を有していて、収納スペースが十分に確保できるものである。すなわち、引出し棚2の排水管3が位置する場所において、排水管3の形状に従って引出し棚2の底板および後板を切欠いて切欠き部4を設け、カバー材5が切欠き部4に、切欠き部4の形状に合わせて、引出し棚2の底面と略垂直に設けてあるものである。
以下に、本発明のキャビネットの引出し構造の施工方法を図3(a)〜図3(b)に基いて説明する。
図3(a)において、引出し棚2がキャビネット棚枠部1に完全に押し込まれている状態で、キャビネット棚枠部1内に位置している排水管3と接触しないように、引出し棚2の後板および底板を切欠いて、切欠き部4を形成する。切欠き部4は引出し棚2が排水管3とぶつからないような最低限の大きさであればよい。また、引出し棚2としては、切欠き作業を容易にするため、底板はなるべく薄いものを用いるのがよい(2mm程度)。しかし、引出し棚2内に収納物を収納した時に、重力によって底板が撓まない程度の厚さの底板を用いるとなおよい。
次いで、図3(b)において、カバー材5を切欠き部2に取り付ける。カバー材5としては、樹脂等の柔らかい材料であって、折り曲げ可能なものであるとよい。また、施工時の屈曲作業を容易にするため、カバー材5に用いる材料の板厚はなるべく薄いものを用いるのがよい(2mm程度)。カバー材5の基盤となる平板の基盤材6は、あらかじめ、引出し棚2の後板における床面と略垂直方向の高さと同じにしておくとよい。
カバー材5は基盤材6を折り曲げて形成される。基盤材6を引出し棚2の切欠き部4の底板形状と同形状に折り曲げてカバー材5とする。折り曲げた時、基盤材6における床面と略水平方向の長さが、切欠き部4の長さよりも長くて余ってしまった場合は、余った分の長さのカバー材5を切り取っても良いし、図3(b)に例示したように、引出し棚2の後板の背面に折り曲げて、カバー材5と引出し棚2とを取り付ける際の耳部としての役割を担っても良い。カバー材5と引出し棚2とは公知の取り付け手段を利用して取り付けられる。
以上のようなキャビネットの引出し構造は、排水管3がキャビネット棚枠部1内に配設されている時だけでなく、配水管がキャビネット棚枠部1内に配設されている時でも同様である。また、配水管と排水管3との両管が配設されている時にも適用することができる。
また、排水管3および配水管、またはこれらのいずれか一方がキャビネット棚枠部1の側面部を形成しているキャビネット側板近くに配設してある時には、引出し棚2の切欠き部4としては引出し棚4の底板、後板および側板を切欠いて切欠き部4を形成してもよい。
(実施形態2)
図4に例示したように、切欠き部4が引出し棚2の後板を折り曲げて覆われていて、さらにカバー材5が取り付けられているものである。
施工方法としては、排水管3の位置を考慮して、引出し棚2の後板の任意の位置に、引出し棚2の側板と略平行な方向に切れ目を入れる。次いで、切れ目を入れた引出し棚2の後板を引出し棚2の両側板方向にそれぞれ分割する。次いで、引出し棚2の底板を、排水管3の形状に合わせて切欠いて切欠き部4とする。次いで、分割した後板を折り曲げて切欠き部4の両側端を覆う。ここで、切欠き部4においては、分割した引出し棚2の後板を切欠き部4に沿わせただけでは長さが足りなく、引出し棚2を完全に囲うことができずに、分割した二つの後板の両端縁の間に隙間が開いてしまう。そこで該隙間を基盤材6を切欠き部4の形状に合わせて折り曲げてカバー材5とし、分割した後板の両端を継ぎ足して補充する。基盤材6の大きさ、厚さは実施形態1と同様である。しかし、カバー材5に用いる基盤材6としては、切欠き部4の引出し棚2で覆われていない部分を覆うだけであるので、カバー材5で覆う切欠き部4の形状を鑑みて、わざわざ基盤材6を折り曲げてカバー材とする必要のない時には、折り曲げられない硬質な材料を使用することも可能である。分割された引出し棚2の後板の両端とカバー材5とは、公知の取り付け手段を利用して取り付けられる。
以上の如く、引出し棚2の後板を切り出さずに切欠き部4の一部を覆い、施工の手間を省くことができる。
以上のようなキャビネットの引出し構造は、排水管3がキャビネット棚枠部1内に配設されている時だけでなく、配水管がキャビネット棚枠部1内に配設されている時でも同様である。また、配水管と排水管3との両管が配設されている時にも適用することができる。
また、排水管3および配水管、またはこれらのいずれか一方がキャビネット棚枠部1の側面部を形成しているキャビネット側板近くに配設してある時には、引出し棚2の切欠き部4としては引出し棚4の底板および側板を切欠いて、切欠き部4を形成してもよい。その時には、引出し棚2の後板を分割せずに、後板の一端を折り曲げて底面の切欠き部2の一端側を覆ってもよい。そして、折り曲げた後板で覆われていない切欠き部4をカバー材5で覆うとよい。
本発明の実施形態1である屈曲可能な材料でなされたカバー材を設けたキャビネットの引出し構造を示した斜視図である。 本発明が用いられる洗面化粧台の斜視図である。 本発明の実施形態1の施工順序の一段階を示した斜視図である。 同上の施工順序の一段階を示した斜視図である。 本発明の実施形態2を示した斜視図である。 従来の洗面化粧台のキャビネットの引出し構造を示した斜視図である。
符号の説明
1.キャビネット棚枠部
2.引出し棚
3.排水管
31.洗面ボウル
4.切欠き部
5.カバー材
6.基盤材

Claims (2)

  1. キャビネット棚枠部と引出し棚とを有する収納キャビネットの上部に洗面化粧台が配設され、前記引出し棚は前記収納キャビネット前面部分にあたる前板と、床面に対して略水平に設けられた底板と、床面に対して各々略垂直に設けられた側板および後板とで構成されており、
    キャビネット棚枠部内に前記洗面化粧台からの配水管および/または排水管が収納されてなるキャビネットの引出し構造において、
    前記引出し棚には、前記配水管および/または前記排水管を避けるように、前記引出し棚の底板と後板とを切欠いて形成された切欠き部が前記引出し棚の奥端側から手前側にかけて設けられており、
    折り曲げ可能な材料からなるカバー材を前記底板の前記切欠き部の形状に沿って、前記底板に対して略垂直に設けたことを特徴とするキャビネットの引出し構造。
  2. キャビネット棚枠部と引出し棚とを有する収納キャビネットの上部に洗面化粧台が配設され、前記引出し棚は前記収納キャビネット前面部分にあたる前板と、床面に対して略水平に設けられた底板と、床面に対して各々略垂直に設けられた側板および後板とで構成されており、
    キャビネット棚枠部内に前記洗面化粧台からの配水管および/または排水管が収納されてなるキャビネットの引出し構造において、
    前記引出し棚の後板が折り曲げ可能な材料で形成されていて、前記引出し棚には、前記配水管および/または前記排水管を避けるように、前記引出し棚の底板の奥端側から手前側にかけて切欠き部が形成してあり、前記切欠き部の両側端は前記引出し棚の後板を折り曲げて覆ってあって、
    前記切欠き部の後板で覆われていない部分に、カバー材を前記底板の前記切欠き部の形状に沿って、前記底板と略垂直に設けたことを特徴とするキャビネットの引出し構造。

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