JP2005229981A - 食品として最適条件の蚕粉末を用いた加工食品 - Google Patents
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Abstract
【課題】蚕幼虫の食品としての提供。
【解決手段】蚕幼虫の血液粘性を測定することによって、食品として相応しい5齢3日目の幼虫を選別する。この幼虫を凍結乾燥し、高速粉砕機で直径数ミクロンから数10ミクロンの微細粉末にすることにより、消化・吸収、保存性の良い食品粉末を精製する。加工食品として混和する際に均一に分散させることができる健康食品として仕上げた。
【選択図】図1
【解決手段】蚕幼虫の血液粘性を測定することによって、食品として相応しい5齢3日目の幼虫を選別する。この幼虫を凍結乾燥し、高速粉砕機で直径数ミクロンから数10ミクロンの微細粉末にすることにより、消化・吸収、保存性の良い食品粉末を精製する。加工食品として混和する際に均一に分散させることができる健康食品として仕上げた。
【選択図】図1
Description
蚕を食品として利用するための最適条件を見出した。
1.蚕を食品として利用するためには蚕の健康状態をはじめ、食品としての最適な条件である味、香り、食感などを正確に調べなければならない。これらのすべてを見出すための有効な手段として、申請者は、生きている蚕血液の粘性を調べることが最もすぐれた方法であることを見出した。現在、この方法によって蚕血液を調べている研究者は申請者だけである。この方法は、レオロジー的手法といい、外力の変化に伴う粘性を測定することである。この方法は、蚕血液が蚕の生理的な状態を鋭敏に反映し、決定するため、蚕の性状を詳細に知ることができるという利点をもっている。
2.この方法によると、蚕血液の粘性は蚕の健康状態を反映するだけでなく、蚕の種類、年齢、餌料、性状によっても異なることが明らかとなった。特に蚕の成長過程において、蚕の幼虫の時期には年齢の変化とともに、食用としての適応性が短時間のうちに変化する。この短時間における微妙な変化も血液粘性を調べることによって的確に捉えることができた。その結果、蚕が健康食品として利用される最適な時期は幼虫の5齢3日目であることを発見した。
3.蚕に含まれる栄養成分を調べた。蚕の蛋白質含量は、他の蛋白源である牛肉や魚、卵、牛乳などにくらべても多いことがわかった。また、不飽和脂肪酸が多いためエネルギー源としても優れており、消化・吸収しやすいという特徴も、兼ね備えている。さらに、蚕特有の成分として、糖尿病の予防効果があるデオキシノジリマイシンや保水性を有するトレハロースなど、健康食品として有効な成分が含まれていることがわかった。
4.蚕を食用として用いるためには蚕に含まれる蛋白質のうち、セリシンやフィブロインが消化・吸収されにくいために、従来、食品としては不適当であるといわれてきた。申請者は、これらの蛋白質が蚕血液中にも多量に含まれていることを見出し、その微細な構造形成について調べた。電子顕微鏡で蚕血液の微細構造を観察した結果、血球である脂肪粒子の周りを蛋白質が取り囲み、その一部が他の粒子と強く結合しているという構造が見出だされた。このことから、血球と血球とは繊維状の蛋白質によって結合していることが明らかとなった。
5.蚕を食用として利用するためにはこの蛋白質間の結合を破壊する必要がある。
また、水分を多量に含んでいるために、微生物が繁殖し腐敗しやすい欠点がある。
この欠点を補うためには凍結乾燥を行って水分を除去し、さらに高速粉砕機で微細粉末にする必要がある。このようにして、食用に最適の微粉末を精製した。
1.蚕を食品として利用するためには蚕の健康状態をはじめ、食品としての最適な条件である味、香り、食感などを正確に調べなければならない。これらのすべてを見出すための有効な手段として、申請者は、生きている蚕血液の粘性を調べることが最もすぐれた方法であることを見出した。現在、この方法によって蚕血液を調べている研究者は申請者だけである。この方法は、レオロジー的手法といい、外力の変化に伴う粘性を測定することである。この方法は、蚕血液が蚕の生理的な状態を鋭敏に反映し、決定するため、蚕の性状を詳細に知ることができるという利点をもっている。
2.この方法によると、蚕血液の粘性は蚕の健康状態を反映するだけでなく、蚕の種類、年齢、餌料、性状によっても異なることが明らかとなった。特に蚕の成長過程において、蚕の幼虫の時期には年齢の変化とともに、食用としての適応性が短時間のうちに変化する。この短時間における微妙な変化も血液粘性を調べることによって的確に捉えることができた。その結果、蚕が健康食品として利用される最適な時期は幼虫の5齢3日目であることを発見した。
3.蚕に含まれる栄養成分を調べた。蚕の蛋白質含量は、他の蛋白源である牛肉や魚、卵、牛乳などにくらべても多いことがわかった。また、不飽和脂肪酸が多いためエネルギー源としても優れており、消化・吸収しやすいという特徴も、兼ね備えている。さらに、蚕特有の成分として、糖尿病の予防効果があるデオキシノジリマイシンや保水性を有するトレハロースなど、健康食品として有効な成分が含まれていることがわかった。
4.蚕を食用として用いるためには蚕に含まれる蛋白質のうち、セリシンやフィブロインが消化・吸収されにくいために、従来、食品としては不適当であるといわれてきた。申請者は、これらの蛋白質が蚕血液中にも多量に含まれていることを見出し、その微細な構造形成について調べた。電子顕微鏡で蚕血液の微細構造を観察した結果、血球である脂肪粒子の周りを蛋白質が取り囲み、その一部が他の粒子と強く結合しているという構造が見出だされた。このことから、血球と血球とは繊維状の蛋白質によって結合していることが明らかとなった。
5.蚕を食用として利用するためにはこの蛋白質間の結合を破壊する必要がある。
また、水分を多量に含んでいるために、微生物が繁殖し腐敗しやすい欠点がある。
この欠点を補うためには凍結乾燥を行って水分を除去し、さらに高速粉砕機で微細粉末にする必要がある。このようにして、食用に最適の微粉末を精製した。
蚕の微粉末を加工食品として利用できる。
従来、蚕は食用には不適当であるとして利用する技術がなかった。
蚕を食用として用いるためには、最も栄養価が高く、味が優れている時期を見出すことが必要である。さらに、消化・吸収の優れた食用として利用できる方法を見出さなければならない。申請者は生きている蚕血液の粘性を調べることによりこの時期を見出し、健康な蚕の幼虫5齢3日目のものが最も食品として相応しい時期であることを明らかにした。これを凍結乾燥し、微粉末にして利用すればよいことが明らかとなった。
蚕血液の粘性の変化を調べることにより、健康で最も栄養価が高く味が優れている時期の蚕を選別できる。食用として用いるためには、凍結乾燥したものを微細粉末にする。
蚕には旨みの成分としてのグルタミン酸が多く含まれている。蛋白質も豊富で、脂肪は分解し易い不飽和脂肪酸が多く栄養価も高い。高血圧に有効なデオキシノジリマイシンや保水性に優れたトレハロースなども含まれているため健康食品として最適である。
食品として最適条件の蚕粉末は各種栄養素を豊富に含み、さらさら、しっとりした食感を有し、昆布といりこの混合だしのような風味をもつ健康食品としての将来性が期待される。
ふりかけ、かまぼこ、煎餅、スープなどの加工食品に利用される。
1.4齢後期
2.5齢前期
3.5齢中期
4.5齢後期
5.熟蚕期
6.吐糸期
7.蚕粉末
8.蚕粉末のふりかけ
9.蚕粉末とすりみ
10.かまぼこ板
11.蚕粉末と干しえび粉末の煎餅
2.5齢前期
3.5齢中期
4.5齢後期
5.熟蚕期
6.吐糸期
7.蚕粉末
8.蚕粉末のふりかけ
9.蚕粉末とすりみ
10.かまぼこ板
11.蚕粉末と干しえび粉末の煎餅
Claims (5)
- 蚕を食品として利用するための最適条件を正確に調べるためには蚕血液の粘性を調べるレオロジー的手法が最も優れている。この方法は、蚕血液が蚕の生理的な状態を鋭敏に反映し、決定するため、蚕の性状を詳細に知ることができる。
- 蚕血液の粘性は蚕の健康状態を反映するだけでなく、蚕の種類、年齢、餌料、性状のほか飼育条件によっても異なる。上記の方法により、蚕が食品として利用される最適な時期は幼虫の5齢3日目である。
- 蚕に含まれる成分のうち、蛋白質含量は牛肉、魚、卵、牛乳より多い。不飽和脂肪酸が多く、エネルギー源としても優れている。特にデオキシノジリマイシンやトレハロースが含まれているため、糖尿病の予防や保水性を必要とする食品に有効である。
- 蚕血液中に多量に含まれている消化・吸収の悪いセリシンやフィブロインなどの蛋白質は、電子顕微鏡による微細構造の観察結果から脂肪粒子の周りを蛋白質が取り囲み、他の粒子と固く結合している。こ結合は時間とともに強固になる。
- 蚕を食用として利用するためには上記の結合を破壊する必要がある。また、水分を多量に含んでいるために、微生物が繁殖し易い。これらの欠点を補うためには生の蚕を直ちに凍結乾燥し、さらに高速粉砕機で微細粉末にする。このようにして食用に最適な微粉末を精製した。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004077155A JP2005229981A (ja) | 2004-02-20 | 2004-02-20 | 食品として最適条件の蚕粉末を用いた加工食品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004077155A JP2005229981A (ja) | 2004-02-20 | 2004-02-20 | 食品として最適条件の蚕粉末を用いた加工食品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005229981A true JP2005229981A (ja) | 2005-09-02 |
Family
ID=35013564
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004077155A Pending JP2005229981A (ja) | 2004-02-20 | 2004-02-20 | 食品として最適条件の蚕粉末を用いた加工食品 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005229981A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101196959B1 (ko) | 2012-02-29 | 2012-11-05 | 김갑중 | 누에분말 정제의 제조방법 |
KR101812499B1 (ko) * | 2015-03-18 | 2017-12-28 | 이병련 | 누에 분말을 이용한 가공식품 및 그 제조방법 |
KR20180005729A (ko) * | 2018-01-08 | 2018-01-16 | 이병련 | 누에 동결건조 분말을 이용한 가공식품 및 그 제조방법 |
KR101918759B1 (ko) * | 2017-01-10 | 2018-11-14 | 이병련 | 누에 동결건조 분말을 이용한 가공식품 및 그 제조방법 |
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2004
- 2004-02-20 JP JP2004077155A patent/JP2005229981A/ja active Pending
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KR20180005729A (ko) * | 2018-01-08 | 2018-01-16 | 이병련 | 누에 동결건조 분말을 이용한 가공식품 및 그 제조방법 |
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