JP2005229960A - 緑化システム - Google Patents

緑化システム Download PDF

Info

Publication number
JP2005229960A
JP2005229960A JP2004046378A JP2004046378A JP2005229960A JP 2005229960 A JP2005229960 A JP 2005229960A JP 2004046378 A JP2004046378 A JP 2004046378A JP 2004046378 A JP2004046378 A JP 2004046378A JP 2005229960 A JP2005229960 A JP 2005229960A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
greening system
water
porous ceramic
soil
greening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004046378A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadashi Inoue
直史 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
INOUE JIMUSHO KK
Original Assignee
INOUE JIMUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by INOUE JIMUSHO KK filed Critical INOUE JIMUSHO KK
Priority to JP2004046378A priority Critical patent/JP2005229960A/ja
Publication of JP2005229960A publication Critical patent/JP2005229960A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cultivation Of Plants (AREA)

Abstract

【課題】人工地盤の緑化が可能な軽量で、管理が容易で夏の高温、乾燥にも耐えて植物が立ち枯れすることがなく、保水材の飛散がなく、かつ寿命の長い緑化システムを得ることを得ることである。
【解決手段】建築物を覆う緑化システムにおいて、下層に粒径が0.3〜50mmである多孔質セラミック粒子、上層に土壌あるいは砂礫を含有し、該土壌あるいは砂礫よりも該多孔質セラミック粒子の水中における沈降速度が大きいことを特徴とする緑化システムによる。

Description

本発明は、薄い土壌層や部分土壌で構成された緑化システムに関する。特に人工地盤の緑化システムに関する。
従来、都市のヒートアイランド現象の対策、省エネルギー実現、緑化面積の拡大による環境、景観の改善の目的で、種々の緑化システムが提案されてきた。しかし、これらの従来の緑化システムは多量の土壌を用いるため重くなり、重量制限のため屋上、屋根等への設置が困難であった。また、土壌層を薄くし軽量にした緑化システムは、夏場に植物が枯れる、あるいは勢いが弱くなり夏場のヒートアイランド現象の軽減には役に立たないといった問題がある。また、灌水が均一にできず、灌水量は十分であっても緑化システムの一部は水が不足し植物が枯れてしまい、他の部分は水が多すぎ根腐れを起こすといった問題があった。このため、これらの従来の緑化システムは灌水を均一にするため、高価な灌水設備を設置する必要があった。さらに、保水層に用いられてきたパーライト等の多孔質の保水材が軽量のため、風雨にさらされることにより土壌の上部に移動し飛散し保水効果を失う問題、さらにはアルカリ性のパーライト等の保水材の飛散による眼の障害が懸念されていた。さらに不織布を用いた植生マットも知られているが、不織布が劣化するため緑化システムの寿命が短いと言った問題があった。
本発明は人工地盤の緑化が可能な軽量で、管理が容易で夏の高温、乾燥にも耐えて植物が立ち枯れすることがなく、保水材の飛散がなく、かつ寿命の長い緑化システムを得ることを目的としている。
本発明者は上記の課題が以下の手段により達せられることを見出した(1)下層に多孔質材料を含有する保水層を有し、上層に植物を生育させる土壌層を有する緑化システムにおいて、該多孔質材料の水中における沈降速度が該土壌の該沈降速度より大きいことを特徴とする緑化システムによる。(2)該緑化システムが不織布上に土壌を含有しそれにセダム、ハーブ、芝生等の植物を生育させた植生マットを用いることを特徴とする(1)に記載の緑化システムによる。
(3)該多孔質材料が少なくとも1種の粘土、および少なくとも1種の炭素材料を混合し、600℃以上の高温で焼成したものであることを特徴とする(1)〜(2)に記載の緑化システムによる。(4)該多孔質材料が、製紙産業廃棄物焼却灰あるいは浄水汚泥等の産業廃棄物を焼成して得たことを特徴とする(3)に記載の緑化システムによる。(5)該多孔質材料あるいは該不織布が、ZnあるいはCuを0.001〜5重量%含有することを特徴とする(1)〜(4)に記載の緑化システムによる。(6)該多孔質材料が多孔質粒子であることを特徴とする請求項1〜5に記載の緑化システム。(7)不織布に紫外線吸収剤あるいは抗菌剤を含有することを特徴とする(2)〜(6)に記載の緑化システムによる。(8)緑化システムの面積の10%以内に水が直接供給され、残りの部分には保水層を通して水が供給されることを特徴とする(1)〜(7)に記載の緑化システムによる。
本発明の緑化システムを屋上に設置する場合の好ましい形態例としては、下部より耐根シート、排水マット、保水層(多孔質粒子層)、土壌、不織布および植物生育用の土壌を含有し、植物が植えられた植生マットで構成されたものである。下層に多孔質粒子があり、上層に植物生育用の土壌がある。該多孔質粒子の水中での沈降速度が該植物生育用の土壌の該沈降速度より大きいことが好ましい。1.5倍以上大きいことが好ましく、2.0倍以上大きいことがさらに好ましい。緑化システムを長期間使用した場合、風等の振動により下層の該セラミック粒子が、上層の土壌と入れ替わり該多孔質粒子が飛散するのみならず、下層において該多孔質粒子に土壌が混合することがあり、これらにより緑化システムの保水能力が低下するため好ましくない。この下層の該多孔質粒子が、上層の土壌と入れ替わる現象は、該多孔質粒子の水中の沈降速度が該土壌のそれより小さい場合に起こり易い。
本発明で用いる沈降速度は種々の方法で測ることができる。たとえば、ある一定量の材料を容器中の水に入れ撹拌し均一に分散させた後に、材料が底に沈み水層の上部が透明になるに要する時間の逆数で表す。具体的には容器のある中間部分の可視光の透過濃度を測定し、あるいは目視で観測し、透過濃度がある一定値に達するまでの時間の逆数で表す。したがって水に浮く材料はこの時間が無限大になるため沈降速度が零となる。測定法は該容器の背面に印になるものを置き、それが読み取れるまでの時間を求めても良いし、勿論ある該容器中の中間部分相当の場所から材料が分散した水を採取し可視分光光度計あるいは濁度計で測定してもよい。
本発明の保水層に用いられる多孔質材料としては、多孔質セラミック粒子が好ましいが、必ずしも粒子である必要はない。多孔質材料としては層状粘土鉱物、沸石類(ゼオライト)、モンモリロナイト系の粘土系鉱物、多孔質鉱物(シリカ、アルミナ、ウィスカー等の結晶性化合物、珪藻土のような堆積物)、天然ゼオライト、合成ゼオライト、等の種々のものが用いることができる。好ましい多孔質材料としては、少なくとも1種の粘土、および少なくとも1種の炭素材料を混合し、600℃以上の高温で焼成した多孔質材料が好ましい。さらには、製紙産業廃棄物焼却灰あるいは浄水汚泥等の産業廃棄物を焼成して得た多孔質材料がより好ましい。本多孔質材料は微細な細孔を有し保水能力、水浸透拡散能力に優れ、また産業廃棄物の有効活用ができ環境の面からも好ましい。
多孔質材料は粒子状のものがより好ましく、多孔質セラミック粒子が最も好ましい。
本発明の緑化システムに用いられる多孔質セラミック粒子について述べる。多孔質セラミック粒子とは、素材がセラミックであり、多孔質で微細な孔が空いているものである。該多孔質セラミック粒子はいかなる方法で粒子が作製されても良いが、保水性、排水性、透水性、植物の根付き等の性能、取り扱い性、経済性の観点より、ある大きさのセラミックを破砕して粒子にした物が好ましい。特に、セラミックを成形した後に、破砕して得た多孔質セラミック破砕粒子が好ましい。この多孔質セラミック粒子は保水性、排水性、透水性、植物の根付きに優れており、緑化システムに好ましく用いることができる。
多孔質セラミック粒子の粒径は0.3〜50mmが好ましく、0.5〜20mmがより好ましく、1〜10mmが最も好ましい。全ての粒子がこの粒径範囲に入る必要はないが、体積で90%以上の粒子がこの粒径範囲に入ることが好ましい。粒径が大き過ぎると層が厚くなりすぎる、あるいは粒子間の連結が不十分になり給水が均一にならないことがあり好ましくない。小さすぎると粒子の脱落があり、また層としての安定性が損なわれるため好ましくない。
多孔質セラミック粒子の空隙率は保水性、排水性、透水性およびその取り扱い性、さらには植物の根付きを左右する重要な因子である。多孔質セラミック粒子の空隙率は5〜60%が好ましく、20〜60%がより好ましく、25〜50%が最も好ましい。
多孔質セラミック粒子の孔の径は0.1〜700μmが好ましく、0.5〜200μmがより好ましい。孔の径が大きすぎると毛細管現象が十分に働かず給水が均一に行き渡らない場合があり好ましくない。孔の径が小さ過ぎると水が浸透し難く保水力、給水力が落ちるので好ましくない。多孔質セラミック粒子のかさ比重は1.1〜2.9が好ましく、1.4〜2.0がより好ましい。多孔質セラミック粒子のサイズ分布において、サイズの小さい粒子の割合が多くなると、本発明で定義した水中の沈降速度が遅くなる。この速度が上層に設置する土壌あるいは砂礫より遅くなると好ましくない。このように該沈降速度は物質の組成で一義的に決まるものではなく、粒子サイズ等の影響を受けるものである。
この多孔質セラミックの製造方法は、粘土および炭素材料を混合し、700℃以上の高温で焼成する方法である。この焼成の際に、炭素と粘土に含まれていたミネラル成分の一部が高温で消失し、消失した後が0.5〜100μm程度の微細な孔になり、多孔質セラミックが得られる。この得られた多孔質セラミックを粒子として用いるためには、焼成により生成した粒子をそのまま用いることができるが、焼成後の塊あるいは成形された多孔質セラミックを破砕し粒子状にして用いることが好ましい。即ち焼成時の原料としては、粘土および炭素材料が必須であり、これに珪藻土、シャモット、製紙産業廃棄物焼却灰、あるいは浄水汚泥のいずれかを、あるいはそれらの2種以上を併用することにより、微細な孔がより多数得られるのでより好ましい。
本発明の多孔質セラミックの製造に用いられる粘土としては、カオリン系、バイロフィライト系、セリサイト系、タルク、焼成クレー等が挙げられる。また、古紙パルプを製造する工程で発生する汚泥物を焼却して得た製紙産業廃棄物焼却灰あるいは浄水汚泥を原料に用いることは、より微細な孔を得られることと、産業廃棄物を有効に利用できる点で好ましい。
本発明品の多孔質セラミックの製造法の一例を示す。粘土に重量比でペーパースラッジ灰を10%から15%と、炭素(炭素の原料は木屑、おが屑、籾殻、古紙等、何でもよい)を水分5%以内の乾燥度で0.5%から3%、珪藻土15%から20%、シャモット15%から20%、および着色顔料等を調合混合し、成形プレスをして高温焼成する。炭素とペーパースラッジ灰の灰分の一部は、高温焼成の過程で完全に燃焼消滅し、その跡が0.5μmから100μm位の微細な細孔を形成する。なお、天然の多孔質構造である珪藻土も微細な細孔を増加させ、ペーパースラッジ灰の主成分である高級粘土質のカオリンは紙の有機物と微細な形状で完全に混合しているために、高温焼成時点で微細な細孔を形成した多孔質構造のセラミックス材料になる。また、一度高温焼成し磁器質にして粉砕したシャモットおよび前記のカオリンは微細な細孔を保持したまま未焼成粘土と混合しており、未焼成粘土の溶融が進行していく中で、このシャモットおよび前記のカオリンは溶融点が高いために中心の柱的存在のまま溶融結合して多孔質構造を形成する。
炭素材料としては、木屑、おが屑、籾殻、古紙等の天然のもの、活性炭、木炭、竹炭、黒鉛、あるいは綿,麻,セルロース,ジュート、毛,絹等の天然繊維,アセテート,レーヨン等の再生繊維等、いずれも好ましい。
焼成時には、粘土および炭素材料等は水分を5重量%以内にし、よく混合した後、適切な形に成形した状態で焼成することが好ましい。焼成の条件は、温度は600〜1600℃が好ましく、700〜1400℃がより好ましく、900〜1250℃が最も好ましい。焼成雰囲気は、炭素を燃焼させるためには酸素が必要であるので大気条件が好ましい。
板状、ブロック状等の形に成形して焼成し、焼成後に破砕し多孔質セラミック粒子を得ることが好ましい。 板状、ブロック状等の形のまま、緑化システムに用いることもできるが、粒子状で用いた場合に比べ植物の根付きが劣るので、粒子状で用いる方が好ましい。粒子サイズとしては0.3〜50mmが好ましく、1〜30mmがより好ましく、2〜15mmが最も好ましい。粒子サイズが小さい場合は、施工後に流出、飛散する畏れがあり、また大きい場合は多孔質セラミック粒子層を十分薄くできないため好ましくない。ただし、粒子サイズの分布が大きくても、支障は余りないので、多少の大小粒子の存在は大きな問題にはならない。粒子形状は表面積が大きい物が植物の根付きが容易なため好ましい。作製の容易さから考えて、板、ブロック状等の大きなものを、破砕して作製された破砕粒子は表面積も大きく好ましい。
これらの本発明の多孔質セラミックとしては、特開平11−152879号、特開2000−342959号、特開2003−102265号に記載のものはいずれも好ましい。
本発明の緑化システムは耐根シート、排水層、多孔質セラミック粒子層、土壌層、植物層、目土層を有することができる。ただし、排水層は必ずしも必要なく、本発明の多孔質セラミック粒子層で保水層、透水(給水)層および排水層を兼ねることができる。また、傾斜面に本発明の緑化システムを設置する場合は、排水層を用いない方が水持ちが良く好ましい。本発明の多孔質セラミック粒子層は保水性、透水(給水)性および排水性に優れているため、少量の水で植物の生育が可能であり、また透水(給水)性が良好なため、一部に給水すれば広い面積に水が行き渡るため、管理が容易な緑化システムを実現できる。本発明の多孔質セラミック粒子層は保水、排水、透水(給水)の機能を兼ねることができる。
本発明の緑化システムを施工する際には、土壌の飛散等を防止する目的で、緑化システムをシート、金網等で覆うことができる。これらの、シート、金網は景観を損なうので、植物が成長した後には無くなることが好ましい。そのためには、分解性のシートを用いることが好ましい。この分解性は生分解性、光分解性のいずれも好ましい。分解性のシートとしては紙、天然繊維、合成繊維等の不織布、織物等の、生分解性あるいは光分解性のシートが好ましい。
多孔質セラミック粒子層には多孔質セラミック粒子以外に、後で述べるスパイラル状の3次元構造体マット(毛状体マット)等の物理的強度がある程度大きく、連続した空隙の大きい構造体を用いることが好ましい。これにより、人がこの緑化システムを踏んだような場合にも、耐根シートを破損することがなく好ましい。こういうスパイラル状の3次元構造体マット(毛状体マット)のような十分な物理強度の構造体を敷設しない場合は、人が緑化システムを踏んだ場合に、小石等により耐根シートに容易に孔が開き好ましくない。また、スパイラル状の3次元構造体マット(毛状体マット)の高さを多孔質セラミック粒子層の厚さと同じにすれば、現場施工の際に多孔質セラミック粒子層の厚さを所定の値に容易にでき、かつ均一な厚みを実現できる。
本発明に用いられるスパイラル状の3次元構造体マット(毛状体マット)とは、不織布等のシート上に、径が0.1mm程度以上の繊維が絡まった状態で5〜50mmの高さで3次元の構造体を作っている物で、軽く手で押さえた位では潰れない構造のものである。スパイラル状の3次元構造体はプラスチック製や天然の繊維等のいずれでも良い。プラスチックとしてはポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、塩化ビニルその他いかなるものでもよいが、ポリアミドが好ましい。
また施工の際に排水の目的でスパイラル状の3次元構造体を植生マットの下に敷くこともできる。これにより、緑化システムの強度を一定以上に保て、多孔質セラミック粒子および土壌等を保持できる。さらに、この構造体は空隙が連続しており、また空隙率が大きいため保水、透水(給水)、排水を妨げず好ましい。
本発明の緑化システムの土壌層は、軽量化のため薄い方が好ましいが、植物の種類により当然必要な厚みが異なる。本発明の多孔質セラミック粒子層は、保水性、排水性、透水(給水)性がいずれも優れているため、本発明の多孔質セラミック粒子層により土壌層の薄層化が可能になった。土壌層の厚みは5〜200mm程度であり、好ましくは5〜100mmである。土壌層には、土壌以外に、土壌改良材、肥料、土壌菌、抗菌剤、保水材、飛散防止のための繊維類を含ませることができる。
耐根シートの素材としては、綿,麻,セルロース,ジュート、毛,絹等の天然繊維,カーボン繊維,アセテート,レーヨン等の再生繊維,ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリ塩化ビニル等のビニール類、ポリエステル,ポリアミド(ナイロン),アクリル等の合成プラスチックが挙げられる。これらの耐根シートの耐久性が不十分な場合は建築物の建材、防水構造を損傷することがある。
本発明の緑化システムに植生マットを用いることができる。植生マットとは不織布等の繊維状のシートあるいは前記のスパイラル状の3次元構造体マット(毛状体マット)に薄く土壌をすき込み、それに植物を植え付けたものである。これにより、施工後の生育、根付きが容易になり、かつ施工場所への運搬も、施工自体も容易になる。例えば、不織布等の繊維状のシートの上に5〜100mm程度の土壌を敷き、それにセダム、ハーブ、芝生等の植物が生育されており、マットとして植物を植え込んだ状態で移動可能なものである。その総厚みは5〜300mmが好ましく、10〜200mmがより好ましく、15〜70mmがさらに好ましい。この植生マットを使用すると、緑化システムの施工が容易であり、かつ予め生育させた植物を用いることができ、施工後の根付き不良、立ち枯れといった問題を回避することができる。本植生マットには本発明の多孔質セラミック粒子を含ませることもできる。その場合、多孔質セラミック粒子と土壌は別の層を形成しても、同一の層内で混合してても良く、別の層の場合はどちらが上になっても良い。ただし、多孔質セラミック粒子層の上に土壌を載せ植物を植える(撒く)ことが、植物の根付き、保水、透水(給水)、排水性を向上させる点で好ましい。
植生マットに用いる繊維質のシートの繊維素材としては、綿,麻,セルロース,ジュート、毛,絹等の天然繊維,カーボン繊維,アセテート,レーヨン等の再生繊維,ポリエステル,ポリアミド(ナイロン),アクリル等の合成繊維が採用可能である。 また、綿,麻,セルロース,ジュート,毛,絹等の天然繊維,合成繊維のカーボン繊維,アセテート,レーヨン等の再生繊維がより好ましく、綿,麻,セルロース,ジュート,レーヨン,アセテートがさらに好ましく、綿,麻,セルロース,ジュートが特に好ましい。そして、剛性の強い層にはジュートを含有するのが好ましい。
本発明の緑化システムには肥料を用いることができる。肥料の例としては、堆肥、コーヒー滓、粒状(例えば万理(商品名))等の有機肥料、コーティング肥料(被覆複合肥料)、チッソ肥料、リン酸肥料、カリ肥料等の無機の肥料がある。
本発明の緑化システムに土壌菌を用いることができる。土壌菌の例としては菌根菌類、窒素固定細菌、VA菌根菌、アゾ菌類、アゾスピルラム菌(Dr.キンコン(商品名))、フランキア菌、マメ科根粒菌、ブリオ種が挙げられる。
本発明の緑化システムには土壌改良材を用いることができる。土壌改良材としては、ピートモス、バーライト、バーミキュライト、珪藻土組成物、バーク、パーライト、ゼオライト、ロックウール、スポンジ、ヤシ殻、クリプトモス日高砂等の軽石類、古紙成分、植物室天然有機物(ピートモス鋸屑、籾殻、バガス、間伐材、)水苔粉末、ヤシ髄粉末、パルプ繊維、種子リンター、層状粘土鉱物、多孔質鉱物、沸石類(ゼオライト)、モンモリロナイト系の粘土系鉱物、木炭,活性炭,石,れき,コンクリート等、多孔質鉱物(シリカ、アルミナ、ウィスカー等の結晶性化合物、珪藻土のような堆積物)が挙げられる。
本発明の緑化システムは多孔質セラミック破砕粒子以外の保水材を用いることができる。保水材としては古紙成分、植物質天然勇気物(ピートモス、鋸屑、籾殻、バガス、間伐材、コーヒー滓)苔粉末、ヤシ髄粉末、パルプ繊維、種子リンター、層状粘土鉱物、沸石類(ゼオライト)、モンモリロナイト系の粘土系鉱物、多孔質鉱物(シリカ、アルミナ、ウィスカー等の結晶性化合物、珪藻土のような堆積物)、ポリエチレンオキサイド、ポリウレタン、酢酸ビニール、アクリル樹脂やこれらの共重合体、特開平10−191777、128108、94729号公報記載の高分子ような親水性の合成高分子、親水性の天然高分子等が挙げられる。
本発明の緑化システムには土壌の飛散防止等の目的で、繊維素材を用いることができる。繊維素材の例としては、綿,麻,セルロース,ジュート、毛,絹等の天然繊維,カーボン繊維,アセテート,レーヨン等の再生繊維,ポリエステル,ポリアミド(ナイロン),アクリル等の合成繊維が挙げられる。
本発明の緑化システムには抗菌剤を用いることができる。抗菌剤は土壌で有害な細菌、カビの発生を防止すると共に、多孔質セラミック粒子層に添加するとやはり細菌、カビの発生を防止して、目詰まりを防ぎ、保水性、排水性、透水(給水)性を維持できるので好ましい。抗菌剤としては有機系、無機系抗菌剤をいずれも用いることができるが、有機系抗菌剤は蒸散、流出により消失すること、また人の健康を害する畏れがあり好ましくない。また無機系抗菌剤でも一般に知られている銀系抗菌剤は、酸性雨中の硫黄化合物、水道水中の塩素イオンと反応し抗菌効果を失うので好ましくない。好ましい抗菌剤としては、Mn、Fe、Co、Ni、CuおよびZnからなる金属イオンの少なくとも1種を含む複合金属酸化物あるいは複合金属水酸化物である無機系抗菌剤であり、かつ前記の金属イオン以外にアルカリ土類金属、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、ケイ素のを少なくとも一種含有する無機系抗菌剤である。さらに、Cuイオンおよび/またはZnイオンを含有する複合金属酸化物あるいは複合金属水酸化物である無機系抗菌剤がより好ましく、Cuイオンおよび/またはZnイオンに加え、マグネシウム、カルシウム、アルミニウムの少なくとも1種を含有する複合金属水酸化物である無機系抗菌剤が一層好ましい。特に好ましい抗菌剤はZnイオンおよびアルミニウムイオンを含有した複合金属酸化物と、Znイオンおよびマグネシウムを含有した複合金属酸化物であり、Znイオンおよびアルミニウムイオンを含有した複合金属酸化物が最も好ましい。好ましい無機系抗菌剤としては、特許登録2911282号、特許登録2987262号、特開平08−291011号、特開平08−48606号に記載されているものが挙げられる。
本発明の緑化システムの不織布には抗菌剤あるいは紫外線吸収剤が含有されることが好ましい。いずれも不織布の寿命を長くする効果がある。抗菌剤として限定されるものではないが、上記の抗菌剤が好ましい。紫外線吸収剤としては、有機系の化合物、無機系の化合物をいずれも好ましく用いることができるが、耐久性と安全性の観点から無機系が好ましい。無機系の紫外線吸収剤としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化シリカ、酸化セリウム、酸化アンチモン、酸化シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどがある。
本発明の緑化システムに用いられる植物としては、ある程度丈の低い植物ならば何であっても好ましいが、セダム類,ハーブ類,蘚苔類、芝生、トマト、ナス、シシトウ等の野菜、パンジー、アリッサム、サルビア、日々草、バコパ、アゲラタム等の鑑賞用の矮性顕花植物、竹、笹等が挙げられる。これらの中でセダム類,ハーブ類,蘚苔類が好ましく、特にセダム類が好ましい。植物は1種でも良いが、混在させても良い。混在させる場合は、花の咲く時期、葉の茂る時期、花や葉の大きさ、色等様々な要因の組み合わせが考えられる。さらには、高温に強いものと低温に強いもの,乾燥に強いものと高湿に強いもの、花が咲くものと葉がきれいなもの、常緑のものと紅葉するもの、紅葉する色が様々のものと言った組み合わが好ましい。セダム類,のみならず、例えばハーブ類,蘚苔類が好ましい。これらの植物は、同じ植物が1種のみの態様に於て混在させる(セダム類のみ、あるいはハーブ類のみ、蘚苔類のみ、顕花植物のみ、野菜のみ等)、あるいは2種類以上混在させることも好ましい(たとえばセダム類とハーブ類、あるいはセダム類,ハーブ類,および蘚苔類)。セダム類の中でも複数の品種を組み合わせるのが好ましい。好ましい組み合わせ例としてはセダム類とハーブ類と蘚苔類がある。好ましい植物例としてはセダムアルバム,サガサマンネングサ,セダムスプリューム,タイトゴメ,メキシコマンネングサ,マルバマンネングサ,オオバマルバマンネングサ,キリンソウ,アルブム、ヨーロッパマンネングサ、サマーグローリー、ナデシコ,アリューム等である。
本発明の緑化システムに用いられる植物の植え付け方法としては、予め生育したものを植え付ける方法、予め植物が生育した植生マットを使用する方法、芝生の様に植物自体が絡み合いシート状になったものを敷く方法、植物の種子を撒く方法、植物の茎、葉、根を撒く方法、挿し木,球根植え付け,地下茎植え付け,葉挿し等が挙げられる。
本発明の緑化システムの代表的な施工方法は、厚さが0.05〜2mmの耐根シートを敷設し、その上にレンガ等で囲いを作り(例えば1m四方)、その囲い中にスパイラル状の3次元構造体マット(毛状体マット)を絡みあった繊維を上に、不織布を下にして敷設し、その繊維の中に本発明の多孔質セラミック粒子を埋め込み、その上に土壌を敷設し、植物を植え付け、紙、澱粉原料のポリマー等の生分解性あるいは光触媒を埋め込んだプラスチックシート等の光分解性のシートで覆う施工方法である。あるいは、多孔質セラミック粒子を埋め込んだ上に、前述の植生マットを敷設する方法、多孔質セラミック粒子を埋め込んだ植生マットを敷設する方法も好ましい。
本発明の緑化システムには灌水システムを備えることが好ましい。緑化システムの面積の10%程度以内に直接水を供給すれば、水が多孔質セラミック粒子を含有した保水層を通し緑化システム全体に均一に供給することができる。本発明で直接水を供給するとは、保水層の給水能力により水が横に核酸しない場合に水が供給される面積を示す。灌水設備を簡便にできる点から本発明の緑化システムの面積の10%以内、好ましい1〜10%、さらに好ましくは3〜10%に直接水を供給する灌水方法が好ましい。水の供給は1〜100リットル/日・mが好ましく、3〜80リットル/日・m がさらに好ましく、3〜40リットル/日・m が特に好ましい。この供給量が多過ぎると、雑草が生え、また、病虫害にかかり易く、また、少な過ぎると、植物が枯れて好ましくない。
本発明の緑化システムの重量は軽量な程好ましい。乾燥状態の重量は好ましくは180kg/m以下であり、より好ましくは100kg/m以下であり、さらに好ましくは60kg/m以下であり、特に好ましくは40kg/m下である。
本発明の緑化システムは住宅、事務所、工場等の建築物の屋上、テラス、屋根、壁面、塀等の外構建築物、高速道路の分離帯、河岸の法面、公園の緑地等の緑化に用いることができる。また、本発明の緑化システムにより、景観の改善、ヒートアイランド現象の軽減、建物の温度変化の軽減、それによる省エネルギーの実現、建材への太陽光の直接の照射を防止できるため建築物の寿命の延長を実現できる。本発明の緑化システムの設置場所は水平に近い方が好ましいが、傾斜があるもの、垂直の壁面等も緑化システムを設置する人工基盤として好ましい。
本発明は、薄い土壌層や部分土壌で構成された緑化システム、特に人工地盤の緑化システムの寿命を延長するとともに、保水層に用いられる微細な特にアルカリ性のセラミック粒子等の飛散による健康障害を防止できるものである。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これらに限定されるものではない。
<多孔質セラミック粒子Aの作製> 古紙を離解して古紙パルプを製造する工程で発生する汚泥物を700℃以上の高温で焼却して得た製紙産業廃棄物焼却灰を18重量%、カオリン系粘土を53重量%、含水率が5%の木屑、おが屑の炭素材料を2重量%、珪藻土を15重量%、シャモットを12重量%を秤量し、均一に混合した。これを成形プレスして1100℃で焼成した。この多孔質セラミック成形物を破砕し、平均サイズが3mmの多孔質セラミック破砕粒子Aを得た。この多孔質セラミック破砕粒子のかさ比重は約1.7で、空隙率は約30%で、孔の径は1〜100μmであった。
<多孔質セラミック粒子Bの作製> 実施例1の多孔質セラミック粒子−Aの作成と同様にして多孔質セラミック成形物を得た。この成型物を破砕し、平均サイズが0.3mmの比較例多孔質セラミック破砕粒子Bを得た。
比較例1
<多孔質セラミック粒子Cの作製> 実施例1の多孔質セラミック粒子−Aの作成と同様にして多孔質セラミック成形物を得た。この成型物を破砕し、平均サイズが0.15mmの比較例多孔質セラミック破砕粒子Cを得た。
本発明の緑化システムの作製について述べる。
<植生マットAの作製> 不織布に土壌を擦り込みそれにメキシコマンネングサ、タイトゴメ、アルバム、サカサマンネングサ、スプリューム、キリンソウ等のセダム類の茎を10mm程度に切ったものを蒔き、土壌A(目土)をぱらぱらと振り掛け、その上に粘着剤とレーヨン等と混合したシートを敷き、押さえとした。これをビニールハウスで約30日間栽培し、セダム類が生育し植生マットAを得た。
<水平な屋上に設置した本発明の緑化システムの例> 6月に、屋根の上を掃除し小石等を除いた後に、黒色のポリエチレンシート(耐根シート)を敷設した。この上に高さ50mmのレンガで1m四方の区画を作った。この区画の中にポリアミド性の繊維(径が0.3mm程度)がランダムに絡み合った(3次元スパイラル状)状態になっていて、片方が不織布に接着されているスパイラル状の3次元構造体マット(毛状体マット)を敷いた。繊維の絡み合ったものが上になるように不織布のシート側を下にして敷いた。絡み合った繊維の高さは約15mmであった。その上に、上記の多孔質セラミック破砕粒子Aを絡み合った繊維が隠れる程度までの高さに平らに敷き詰めた。さらに、その上に植栽土壌Bを厚さ30mmに平らに敷いた。その上に前記の植生マットAを敷き本発明の緑化システムH−1を得た。この緑化システムの乾燥状態の重量は38kg/mであった。灌水は塩ビのパイプを通し緑化システム全体の面積の10%の面積に直接水を1日あたり10L/m供給した。
<水平な屋上に設置した本発明の緑化システムの例>多孔質セラミック破砕粒子Aの代わりに多孔質セラミック破砕粒子Bを用いた以外は緑化システムH−1と同様にして本発明の緑化システムH−2を得た。
比較例2
<水平な屋上に設置する緑化システムの比較例> 多孔質セラミック破砕粒子Aの代わりに前記の比較例多孔質セラミック破砕粒子−Cを用いた以外は緑化システムH−1と同様にして比較例の緑化システムC−1を得た。多孔質セラミック破砕粒子Aの代わりに株式会社ガーディナー製のNCパーライトを用いた以外は緑化システムH−1と同様にして比較例の緑化システムC−2を得た。同様にして多孔質セラミック破砕粒子Aの代わりに北海道農材工業株式会社製のバーミキュライト(傘比重0.1)を用いた以外は緑化システムH−1と同様にして比較例の緑化システムC−3を得た。
<水中での沈降速度の測定> 3cmの厚さのガラス容器に水を1L入れ、それに多孔質セラミックス粒子Aを200g加えた。同じ容器に水のみを入れたものも容易した。両方の容器の背面に白地に数字を黒字で書いた紙を置いた。多孔質セラミックス粒子Aを入れた容器の水を撹拌し、粒子を均一に文差した後に静置した。粒子が沈降して背面の数字がガラス容器と水を通して観測した。この観測によって見る数字が、粒子を入れなかった水のみが入った容器を通して見れる数字と比較し、水のみの容器と同様に鮮明に読めるまでの時間を測定した。この時間の逆数を沈降速度とした。多孔質セラミック粒子A、多孔質セラミック粒子B、多孔質セラミック粒子C、株式会社ガーディナー製のNCパーライト、北海道農材工業株式会社製のパーライトバーミキュライト、前記の植生マットAに用いた土壌A、および植栽土壌Bについて同様にして沈降速度を測定した。ただし、パーライトライト、およびバーミキュライト水に浮いたので沈降速度は零とした。
土壌Aを100としたときの相対沈降速度は多孔質セラミックス粒子Aが300、多孔質セラミック粒子Bが150、多孔質セラミック粒子Cが90、パーライトライトとバーミキュライトは零であった。
<施工後の評価>
本発明の緑化システムH−1、2、比較例の緑化システムC−1,2、3を以下の様にして評価した。いずれの緑化システムについても灌水は塩ビのパイプを通し緑化システム全体の面積の10%の面積に直接水を1日あたり10L/m2供給した。施工30日後にセダムの根付きを、セダムを引きはがして評価した。本発明のサンプルH−1ではセダムの根が多孔質セラミック粒子層に入り込み、セラミック粒子に絡みついており、容易には引きはがすことができなかった。比較例C−1、2,3は弱く引っ張ることで剥がれてしまった。セダムの剥がれにくさの順は、H−1>H−2>>C−1>C−2、C−3の順であった。本発明のサンプルH−1、2は、比較例のC−1、2、3よりセダムの根付きが良く好ましかった。
また8月に(施工2ヶ月後)、暑さと乾燥でセダムが弱り、一部枯れかけた。セダムの枯れた面積の小さい方から順に、H−1<H−2<<C−1<C−2、3であった。この評価でも本発明のサンプルH−1、2は、比較例のC−1、2,3より好ましかった。本発明の緑化システムは夏の暑さ、乾燥にも強いため、施工時期の制限がなく、年中施工可能であり好ましかった。
植生マットAの代わりに芝生を用いて、実施例1〜7、比較例1,2を繰り返し、多孔質セラミックス粒子A、多孔質セラミック粒子B、多孔質セラミック粒子C、パーライトライトおよびバーミキュライトをそれぞれ用いて本発明の緑化システムH−3,4、比較例の緑化システムC−4,5,6を得た。設置後14日後の根付きを比較したところ、根付きの強い方からH−3>H−4>>C−3>C−4,5となった。設置2ヶ月後の緑化面積を観測したところH−3>H−4>>C−3>C−4,5の順であった。この場合も、本発明のH−3,4は比較例のc−4,5,6より根付きおとび緑化率で優り好ましかった。
<施工後の評価>
本発明の緑化システムH−1、2、比較例の緑化システムC−1,2、3を以下の様にして評価した。いずれの緑化システムについても灌水は塩ビのパイプを通し緑化システム全体の面積の30%の面積に直接水を1日あたり10L/m供給した。施工30日後にセダムの根付きを、セダムを引きはがして評価した。本発明のサンプルH−1ではセダムの根が多孔質セラミック粒子層に入り込み、セラミック粒子に絡みついており、容易には引きはがすことができなかった。比較例C−1、2,3は弱く引っ張ることで剥がれてしまった。セダムの剥がれにくさの順は、H−1>H−2>C−1>C−2、C−3の順で、実施例6の評価と順序は同じであったが、H−1、2、C−1,2,3の各々セダム根付きの強さ(剥がれにくさ)の差は実施例6場合より小さかった。
また8月に(施工2ヶ月後)、暑さと乾燥でセダムが弱り、一部枯れかけた。セダムの枯れた面積の小さい方から順に、H−1<H−2<C−1、2、3で、実施例6の評価と順序は同じであったが、H−1、2、C−1,2,3の緑化面積の差は実施例6場合より小さかった。
この評価でも本発明のサンプルH−1、2は、比較例のC−1、2,3より好ましかった。本発明の緑化システムは夏の暑さ、乾燥にも強いため、施工時期の制限がなく、年中施工可能であり好ましかった。ただし、本発明の効果は直接灌水される面積が10%であると顕著であったが、30%になると効果は小さくなった。
植生マットAの代わりに芝生を用いて、実施例1〜7、比較例1,2を繰り返し、多孔質セラミックス粒子A、多孔質セラミック粒子B、多孔質セラミック粒子C、パーライトライトおよびバーミキュライトをそれぞれ用いて本発明の緑化システムH−3,4、比較例の緑化システムC−4,5,6を得た。設置後14日後の根付きを比較したところ、根付きの強い方からH−3>H−4>>C−3>C−4,5となった。設置2ヶ月後の緑化面積を観測したところH−3>H−4>>C−3>C−4,5の順であった。この場合も、本発明のH−3,4は比較例のc−4,5,6より根付きおとび緑化率で優り好ましかった。

Claims (8)

  1. 下層に多孔質材料を含有する保水層を有し、上層に植物を生育させる土壌層を有する緑化システムにおいて、該多孔質材料の水中における沈降速度が該土壌の該沈降速度より大きいことを特徴とする緑化システム。
  2. 該緑化システムが不織布上に土壌を含有しそれにセダム、ハーブ、芝生等の植物を生育させた植生マットを用いることを特徴とする請求項1記載の緑化システム。
  3. 該多孔質材料が少なくとも1種の粘土、および少なくとも1種の炭素材料を混合し、600℃以上の高温で焼成したセラミックであることを特徴とする請求項1〜2に記載の緑化システム。
  4. 該多孔質材料が、製紙産業廃棄物焼却灰あるいは浄水汚泥等の産業廃棄物を焼成して得たことを特徴とする請求項3に記載の緑化システム。
  5. 該多孔質材料あるいは該不織布が、ZnあるいはCuを0.001〜5重量%含有することを特徴とする請求項1〜4に記載の緑化システム。
  6. 該多孔質材料が多孔質粒子であることを特徴とする請求項1〜5に記載の緑化システム。
  7. 不織布に紫外線吸収剤あるいは抗菌剤を含有することを特徴とする請求項2〜6に記載の緑化システム。
  8. 緑化システムの面積の10%以内に水が直接供給され、残りの部分には保水層を通して供給されることを特徴とする請求項1〜7に記載の緑化システム。
JP2004046378A 2004-02-23 2004-02-23 緑化システム Pending JP2005229960A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004046378A JP2005229960A (ja) 2004-02-23 2004-02-23 緑化システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004046378A JP2005229960A (ja) 2004-02-23 2004-02-23 緑化システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005229960A true JP2005229960A (ja) 2005-09-02

Family

ID=35013543

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004046378A Pending JP2005229960A (ja) 2004-02-23 2004-02-23 緑化システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005229960A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010106724A1 (ja) * 2009-03-16 2010-09-23 小松精練株式会社 多孔質セラミックス焼結体及びその製造方法
CN101611682B (zh) * 2009-08-04 2011-05-25 北京师范大学 植物-土壤-水域格局优化生态节水技术
WO2012018041A1 (ja) * 2010-08-06 2012-02-09 小松精練株式会社 乾燥地緑化材及びそれを用いた乾燥地の緑化方法
WO2014073570A1 (ja) * 2012-11-08 2014-05-15 小松精練株式会社 土壌改良材およびそれを含む培土
WO2015056987A1 (ko) * 2013-10-18 2015-04-23 한국산업기술대학교산학협력단 인공토양 조성물 및 그 조성물을 이용한 인공화분의 제조방법

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010106724A1 (ja) * 2009-03-16 2010-09-23 小松精練株式会社 多孔質セラミックス焼結体及びその製造方法
JP5658136B2 (ja) * 2009-03-16 2015-01-21 小松精練株式会社 多孔質セラミックス焼結体及びその製造方法
CN101611682B (zh) * 2009-08-04 2011-05-25 北京师范大学 植物-土壤-水域格局优化生态节水技术
WO2012018041A1 (ja) * 2010-08-06 2012-02-09 小松精練株式会社 乾燥地緑化材及びそれを用いた乾燥地の緑化方法
JP6043186B2 (ja) * 2010-08-06 2016-12-14 小松精練株式会社 乾燥地緑化材及びそれを用いた乾燥地の緑化方法
WO2014073570A1 (ja) * 2012-11-08 2014-05-15 小松精練株式会社 土壌改良材およびそれを含む培土
JPWO2014073570A1 (ja) * 2012-11-08 2016-09-08 小松精練株式会社 土壌改良材およびそれを含む培土
WO2015056987A1 (ko) * 2013-10-18 2015-04-23 한국산업기술대학교산학협력단 인공토양 조성물 및 그 조성물을 이용한 인공화분의 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4369054A (en) Fiber/slag composition
CN107710945B (zh) 一种沙丘边坡复绿装置及沙丘边坡复绿方法
JP2003052241A (ja) 植性用培地基材、植生用培地成形体及びその製造方法、植生用培地成形体ブロックを用いる緑化方法。
JP4963012B2 (ja) 来待石製濾過材、来待石製焼成礫材、又は魚の飼育方法
JP4920868B2 (ja) コケ緑化用マットおよびパネル
JP2010252766A (ja) 織物植生マット及び人工ゼオライト等のナノ複合酸化物材料を使用する屋上、ベランダ、グランド及び砂漠の緑化方法
JP4883673B2 (ja) 緑化用培地構造
JP2005229960A (ja) 緑化システム
AU688078B2 (en) Pourable vegetation soil substrate, process for the production thereof and the use thereof
JP3865700B2 (ja) 緑化用培地
KR100968812B1 (ko) 식생매트
KR20050072866A (ko) 암면 식생 매트를 이용한 옥상정원 조성시스템
JP2005027504A (ja) 壁面を覆う緑化システム
JP3751214B2 (ja) 緑化容器
JP2005027503A (ja) 緑化システム
JP3924456B2 (ja) 多肉植物類による薄層緑化方法
CN209824725U (zh) 一种采用建筑垃圾的屋顶绿化草种植系统
JP2004076307A (ja) 高機能緑化ブロックおよび緑化壁構造
JP2002125451A (ja) 植生マットを用いた緑化工法
JP2001161160A (ja) 多肉植物を用いた永続性緑化基盤
JP2002125452A (ja) 緑化構造物
KR101306115B1 (ko) 녹화용 식생조성물
KR20160019593A (ko) 식생기반재 조성물 및 이를 이용한 식생기반재의 제조방법
JPH10323120A (ja) 緑化基盤材及びその製造方法
Friedrich Selecting the proper components for a green roof growing media

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050530

A072 Dismissal of procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A073

Effective date: 20050816