JP2010252766A - 織物植生マット及び人工ゼオライト等のナノ複合酸化物材料を使用する屋上、ベランダ、グランド及び砂漠の緑化方法 - Google Patents

織物植生マット及び人工ゼオライト等のナノ複合酸化物材料を使用する屋上、ベランダ、グランド及び砂漠の緑化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】生分解性繊維を使用した織物植生マット及び、焼却灰をアルカリ処理加工して製造する人工ゼオライトを使用する屋上、ベランダ、グランド及び砂漠緑化の方法を提供する。
【解決手段】廃棄物の焼却灰として石炭火力発電所の石炭焼却灰(フライアッシュ)をアルカリ処理加工して製造した人工ゼオライトを土壌改良材として混合した土壌をスラリー化して、生分解性に優れた分解速度の異なるポリ乳酸及びビニロンの繊維を使用して織られた袋状織物の中に圧送ポンプにより注入したものを植生マット1とし、建造物の屋上緑化に使用する。
【選択図】図1

Description

緑化技術は、地球温暖化防止対策や首都圏などの大都市部のヒートアイランド現象対策として注目されている。本特許は、特にオフィスビルやマンション、個人住宅の他、病院や学校、役所、物流センター、保冷倉庫、ショッピングセンター、デパート、スーパーマーケット、店舗、自動車ディーラーのショールームなどの建造物の屋上及びベランダのほか、競技場やスポーツセンタ、学校や幼稚園・保育園などのグランドの緑化の施工方法に関するもので、軽量化した資材を用いて短期間に施工を実施できる技術を提供するものである。
また、本特許は砂漠などの乾燥地において、強風や季節的な大量の降雨によって土砂が飛散され流されることなく、食糧として育成する農産物を含めて、植栽された植物の育成に必要な土壌を保持することのできる技術を提供するものである。
京都議定書によって、COに代表される温暖化ガスの削減が議定書に加盟している先進国に義務付けられている。そのため、我が国では、官学産が一体となって、有効と考えられる温暖化ガス削減対策を計画的に実施していくことが国家的な最重要課題の一つとして挙げられている。そして、企業としても、省エネルギーなどの温暖化対策の実施が急務とされている。
こうした全世界的な社会・環境問題を背景として、植林や芝生化などの“緑化”は簡単に実施できる温暖化対策として注目されており、特に屋上やベランダを芝生で緑化すると、屋上でゆったりとして日光浴ができるなど、その効果は身をもって実感できることが大きな特徴である。また、マンションのベランダでは、花壇として草花を見て楽しむほか、日々食することの多い苺やブルーベリーやハーブなどを鉢やプランターに入れてキッチンガーデンとして栽培する趣味を目指す家庭も増えている。そこで、軽量であり、かつ、樹木の植栽が可能であるなど、メリットの多い屋上やベランダの緑化技術が提供されることが望まれている。
また、関東地方の学校や幼稚園、保育園のグランドでは、関東ロームの土壌であるため、乾燥して強風になりと砂ぼこりがひどく発生することからスプリンクラーによる散水により、土埃の発生を抑制してきた。このような対策として一部のサッカー場のような芝生化は関係者の理想とされている。一方、温暖化対策やヒートアイランド現象の対策としての緑化として考えると、広い面積を確保しにくい都会では、理想的な緑化の対象と考えられる。
さらに、地球規模の温暖化対策として、中近東や中国、モンゴル、オーストラリアなどの乾燥地帯において植林が実施されている。しかし、実際には、様々な理由により、当初の計画通りにうまく進んではいない現状が多く聞かれる。
そもそも砂漠などの乾燥地帯は、降雨が少なく風が強いことを特徴とする気候である。そのため、植林した樹木や農産業として育成する野菜や果樹などの種子や苗木は、強風による飛散や水不足によるダメージを受けることなく、可能な範囲で少ない回数の散水や施肥で育成できることが望まれている。
このような社会的背景において、現在一般的に行われている屋上緑化法は、特開2003−339246号公報に記述されているようなプランターあるいは合成樹脂製の化粧カバーを一体化した植物栽培用容器に土壌を入れて草木を育成する方法や、特開2003−265032号公報で知られるコンクリートスラブと透水シートの上に土壌層を敷設する方法、特開2002−315431号公報に知られる土壌、不織布、軽量材料、不織布、排水層からなる施工方法がある。しかしながら、これらの工法では、いずれも土壌が表面に露出していることから、降雨や風によって、草木を育成するための土壌や種子が流失し飛散してしまうことが課題となる。
この土壌流出の課題を解決する方法の特許として、特開2001−145422号公報では、二面のネット体間を熱可塑性樹脂重合体よりなる0.1〜0.5mm径の多数本の連続線条体が上下のネット体を巻き込んで一体化された屋上緑化用マットを提供している。
このネット体間には植物育成のための土壌を保有する空隙となり、この空隙内部に土壌が充填される。
屋上緑化にゼオライトを使用する工法の特許としては、特開2003−033112号公報では、屋上緑化システムとして、火山灰風化土・炭・ゼオライトを適宜比率で混合し、高分子のり土固定材を添加し、あるいは、立体構造ネットを埋設した土壌の下に導水性シートを敷設し、導水性シートから土壌へ給水するよう構成した屋上緑化システムが提供されている。
また、特開2006−042760号公報では、屋上緑化方法として、少なくとも緑化用土壌の一部として嵩比重が1.0以下の連続気泡を有し表面がゼオライト化した発泡ガラス粒状体を使用した軽量化土壌を使用することを特徴とする緑化工法が提供されている。
砂漠の緑化に関する特許については、特開平09−158189号公報では、紐状部分が通気および透水可能な空隙を有する立体構造状ネットで、少なくとも片面側の略全域に吸水性樹脂または該樹脂を主材とする保水剤をコーティング付着されている保水性ネットを法面の植生あるいは砂漠の緑化に使用することができる工法が提供されている。
また、特開平10−313684号公報では、易吸水性・難放水性を有する保水フィルムを砂漠地帯に敷きつめること、あるいは複数の微細な給水口を有する上蓋と複数の微細な放水口を有する側壁及び底板からなる保水容器を砂漠地帯の地表近傍に埋設し内部に保水材を封入するなどの砂漠緑化の方式を提供している。
地球環境の保全・改善のために簡単に実践できる対策として、病院や学校、役所、オフィスビルやマンション、個人住宅、物流センター、保冷倉庫、ショッピングセンター、デパート、スーパーマーケット、店舗、自動車ディーラーのショールームなどの建造物の屋上及びベランダのほか、競技場やスポーツセンター、学校や幼稚園・保育園などのグランドなどの緑化を推進して、温暖化ガス排出量を削減およびヒートアイランド現象を緩和するとともに、その建物や場所を使用する人々に対して“憩い・癒しの場”を提供することが緑化の目的である。
ここで、まず、屋上緑化の施工方法について考えると、一般的な造園技術による施工方法では、芝生を屋上に設置するにしても15cm程度の厚さの土壌が必要であるとされているが、建造物が建設された年や使用目的によっては建物が耐荷重的、つまり、目安として150kg/mの荷重に耐えられない構造の建物が多く存在するため、屋上の緑化を実施できない場合も多い。そのため、望ましくは、単位面積あたりの荷重をへらすために土壌の量を減らしても、芝生等の植物が十分に根をはってしっかりと育成する工夫・技術が必要とされている。
また、屋上やベランダでは強風や豪雨によって土壌が飛散したり流出することによって、排水溝の詰まりが発生したり、植栽した草木が抜けてしまったり、蒔いた種も流出してしまうケースも発生している。このような被害を防止するためには、植栽用の土壌を設置した場所にしっかりと保持する技術が必要とされる。
さらに世界的に見れば、砂漠のような乾燥地帯では、自然の降雨量が少ないことから、植物や生育するのに必要な水を土壌中に保持されることが望ましい。そのための技術として、土壌改良材として、水分を保持できる微細孔が多く存在するゼオライトのような土壌改良材が使用され始めている。
また、砂漠では、土砂が乾燥しやすいことから、粉粒化しやすく、強風によって飛散しやすいことは言うまでもない。従って、特に砂漠のような乾燥地帯で農業や緑化を実施するためには、植栽に必要とされる土壌と水をいかに保持するかが課題となる。
本発明では、人工ゼオライト等のナノ複合酸化物材料および生分解性織物植生マット材の2つの要素技術を組み合わせて使用することにより、上記のような課題を解決するための手段として提供している。
本発明の基本構成を最も理解し易くするための図面として、織物植生マット材及びナノ複合酸化物材料を使用する屋上及び砂漠の緑化方法の模式図を図1に示す。図1の(A)は織物植生マット材及びナノ複合酸化物材料を使用する屋上緑化方法の基本構成を模式的に表示した図であり、(B)は、屋上緑化用植生マットの樹木を植栽する部分の構成と形状を模式的に表示している。また、(C)は砂漠緑化用植生マットの基本構成を模式的に図示している。
図1の(A)、(B)及び(C)において矢印や引出線に表示した番号は、対象とする構成部材を表している。(A)に表示されている部材番号1は屋上緑化用織物植生マット、2は生分解性繊維を使用した織布、3は生分解性繊維を使用した親糸、4は人工ゼオライト等のナノ複合酸化物の粉末粒子、5は保水・排水マットマット、6は防根シートをそれぞれ示している。
さらに、(B)及び(C)に表示されている部材番号7は植栽した樹木、8は樹木を育成し固定する土壌部分、9は砂漠緑化用の植生マット、10は砂漠緑化向けに人工ゼオライト粉末の混合割合と植生マットの厚さを厚くした草木育成用の植生マット、11は粘土質土壌を封入した透水を抑制するための植生マットをそれぞれ示している。
ここで、本発明で組み合わせて使用する2つの要素技術の概要について説明する。
サブミクロン(10−7m)からナノメーター(10−9m)といった従来の複合材料より微細なスケールの領域で分子・原子を制御するナノテクノロジーによっての機能的に複合化された材料はナノ複合材料と呼ばれており、人工ゼオライトもその1つとしてあげられる。
(a)人工ゼオライト
ゼオライトは、シリカ・アルミナを主成分とする多孔質の無機化合物で、特徴として、吸着能、イオン交換能、触媒活性能が高く、悪臭ガスの吸着や重金属イオンの吸着など、今後の研究開発により、利用市場の拡大が期待されている。
一般的に、ゼオライトには、山から採掘する天然ゼオライト、薬品の反応により合成する合成ゼオライト、廃棄物である焼却灰の化学処理により製造できる人工ゼオライトがあるが、価格とイオン交換能などの性能が異なることから、それぞれ適切な利用分野が考えられる。
図2に石炭焼却灰から人工ゼオライトを製造する製造プロセスフローの模式図を示す。人工ゼオライトは、水熱反応により合成されるもので、石炭灰が人工ゼオライト転換し易い雰囲気を与えておく必要がある。特に、オートクレーブ(反応槽)での溶液中のアルカリ濃度、処理温度、保持時間及び石炭灰と反応溶液の混合比など、原料となる石炭灰に適合した反応条件を設定する必要がある。
本発明に関連する人工ゼオライトの製造方法についての特許は、特開2004−149370号公報:発明の名称「ゼオライトの製造方法及び人工ゼオライト」、特開2004−300005号公報:発明の名称「人工ゼオライトの製造方法」、特開2006−137636号公報:発明の名称「人工ゼオライトの造粒方法及び人工ゼオライト造粒物」および、特開2007−238361号公報:発明の名称「鉄成分含有型人工ゼオライトの製造方法及び鉄成分含有型人工ゼオライト」が中部電力株式会社及び関連企業により出願申請されている。
人工ゼオライトを活用した適用事例として、例えば、水圏浄化については、実施する場所によっては、過剰な農薬や生活排水などに流れ込み、水質を汚染していることも推定できるが、それらの汚染成分は人工ゼオライトを使用することで吸着除去が可能である。
過剰な農薬や窒素・リンなどを吸着した人工ゼオライトはそのままで十分に植物や作物生育土壌として使用可能なものである。土壌に人工ゼオライトを直接混合させても、人工ゼオライトの持つ“保水力・保肥力”によるその効果を十分に発揮することができる。
(b)生分解性織物植生マット材
屋上緑化用植生マットの外観写真及び経過時間による生分解性繊維の変化のイメージ図を図3に示した。
本発明で実施する屋上及び砂漠を緑化する方法では、生分解性に優れた分解速度の異なるポリ乳酸及びビニロン等の繊維(24:分解速度が速い繊維、25:分解速度が遅い繊維)を使用して、袋の編目が植物の生育に合わせて広がり易い構造となる(26:使用開始時の植生マットのイメージ図から27:経時変化後の植生マットのイメージ図に変化)ように、独自手法で織られた袋状の織布を織物植生マット材として使用する。
そして、この織物植生マット材の内に、スラリー化した植生基盤材(基盤土壌、土壌改良材、肥料、種子等)を圧送ポンプによって注入し、植生マット(商品名は「フォレストマット」。植生マットの外観写真:23)を製造する。
この工法に関連する特許としては、特許第3722726号:発明の名称「法面施工用植生マット」が、本発明の共同出願者である古河らにより、切り取られた斜面や盛土のような人工的な斜面などである法面の緑化用の植生マット及び法面の緑化の工法として出願申請されている。
生分解性のポリ乳酸繊維は紫外線に強く、石油系の合成繊維に見られるような日照の紫外線による劣化はない。また、自然環境を配慮した生分解性繊維は、施工後10〜15年で完全に分解して土に戻るように設計して製造されている。
以下に、本発明の請求項として提示した内容について、それぞれ具体的に説明する。
本発明では、廃棄物の焼却灰から製造するナノ複合酸化物無機材料を土壌改良材として混合した土壌を、生分解性の繊維を使用して織った袋状の二重又は三重織物の中に封入して植生マットとして建造物の屋上および砂漠に使用する緑化方法を提供している。
特に、その土壌改良材として混合するナノ複合酸化物無機材料は、火力発電所から排出される石炭焼却灰(フライアッシュ)をアルカリ処理加工して製造する人工ゼオライトであることが特徴とされる。しかし、このナノ複合酸化物無機材料の原料は、火力発電所から排出される石炭焼却灰と限定されるものではなく、通常廃棄物として焼却され埋め立て処分されている製紙スラッジやバガス、排水汚泥、廃珪藻土などの焼却灰も使用することが可能である。
ここで、本発明で提供される屋上緑化および砂漠の緑化の施工方法で使用する人工ゼオライトの化学的特性としては、陽イオン交換容量(CEC:Cation Exchange Capacity)の値が100から350(meq/100g=cmolc kg−1)の範囲であることがあげられる。
この陽イオン交換容量の範囲は、人工ゼオライトであるから保有される特性で、原料の組成成分と人工ゼオライトに加工処理する製造条件の調整により、適宜設計値として調整できる。そのため、価格と使用量によって選択することができることが特徴である。
自然界に存在する天然ゼオライトでは、通常、この陽イオン交換容量の値は120(cmolc kg−1)以下であり、また(同じ産地であっても)安定した値としては保証されにくい。そのため、天然ゼオライトでは土壌の酸性度調整や肥料成分を保持する上で再現性のある効果が得られにくいのが一般的とされる。
本発明では、上記の陽イオン交換容量値の人工ゼオライトを、0.5wt%から20wt%範囲でその他の土壌組成物と混合した土壌を使用することが特徴となる。この割合は、土壌としての比重と酸性度の調整により適正値を選択する。傾向として、陽イオン交換容量値が高いものほど混合する割合を少なくしすることが可能である。
また、砂漠等の乾燥地域で使用する場合には、土壌の保水性を向上させることが人工ゼオライトを基盤土壌として混合する主な目的であるので、5wt%以上混合する方が望ましい。
本発明が提供する屋上及び砂漠の緑化の施工方法で使用する袋状の織物植生マット材は、生分解性に優れた分解速度の異なる繊維(ポリ乳酸及びビニロン等)を使用することを特徴としている。
分解速度の異なるii種類の繊維を使用する理由は、2種の繊維それぞれを設定した目合で交錯させて織成されている袋状の織物植生マット材に土壌を注入して植生マットとして使用することにより、植物が生育していく際に必要となる織り目の広がりが容易になることがこれまでの検証実験によって明らかになったことによる(図3)。
本発明が提供する屋上及び砂漠緑化の施工方法において、二重又は三重の袋状の織物で土壌注入後の厚さが3cm〜30cmの範囲内で設定した厚さ以下に植生マットとしての厚さを調整できる織物植生マット材を使用することを特徴としている。
この厚さ調整機能は、図1が示すように、袋状の上下の織物を数cmから数十cmの間隔で刺し目として縫いこまれている太い糸(ここでは親糸と呼ぶ)の働きによるもので、上下の織物の間隔、つまりマットの厚さは土壌が占有する部分に存在する親糸の長さによって調整される。
本発明において織物植生マット材に注入する土壌は、主たる土壌資材(関東地方であれば関東ローム層)40〜60wt%に対して、人工ゼオライトの他、パーライト、バーミキュライト、バーク堆肥及び腐葉土の中から数種類の土壌改良材および肥料資材を混合する割合を調整することにより、屋上緑化を実施する建物の耐荷重以下に緑化用土壌を軽量化することを特徴としている。
通常ではまず、面積あたりの土壌の量を減らすこと、つまり、マットの厚さを薄くすることにより軽量化を図ることができるが、さらに軽量化する必要がある場合には、比重の小さい土壌改良資材であるパーライトやバーミキュライトの混合割合を増やすことが有効である。
本発明の人工ゼオライト及び生分解性の織物植生マット材の組み合わせによる屋上及びベランダの緑化工法の具体的な特徴と効果を以下に記述する。
▲1▼通常の緑化工法に比較して、使用する土壌の量は1/3にまで減らすことができる。
(芝生の場合では植生マットの厚さ:5cm)
▲2▼人工ゼオライトの保水力により、散水回数を減らすことができる。
▲3▼人工ゼオライトの保肥力により、施肥回数を減らすことができる。
▲4▼植生のための土壌はマットに保護されているので、風雨による飛散・流出がない。
▲5▼植生マット材の編目は植物の生育に合わせスムーズに広がるので植物の生育が良好である。
▲6▼規定厚さの袋に植生基盤を注入するので一定厚さの安定した基盤を簡単に造成できる。
▲7▼生分解性繊維材料は最終的に土に戻るため、環境に優しい。
▲8▼2m程度の樹木でも、固定のための植木鉢や添え木を使用せず植生マットのみによる植栽が可能である。
▲9▼屋上やベランダに、果樹園、花壇やビオトープなどの設営が可能である。
▲10▼屋上面やベランダの防水工事の寿命の延命化が図れる。
(太陽光線によるプラスチック防水層の劣化を防止できるため、15年以上に延命化できる)
▲11▼屋上緑化を実施した建物の屋上階のフロアーにある部屋の空調電力の1〜3割の削減が可能。
▲12▼工事開始(通常では、屋上面の洗浄)から植栽までの全ての工程を実施するのに2週間程度と短期間の工期を実現できる。
さらに、本発明が提供する屋上やベランダの緑化の実施によって、総合的には次の効果を実現できる。
▲1▼建物や駐車場などの不動産設備の屋上やベランダの緑化により、ヒートアイランド現象の緩和及び温暖化ガス排出量の削減を推進することができる。
▲2▼企業としての環境保全・改善活動を実践してPRできる。
▲3▼従業員や顧客に対して、屋上を“憩い・癒しの場”として提供することができる。
なお、砂漠やグランドの緑化については、屋上緑化と同様に本特許により次の効果から得られる。
▲1▼人工ゼオライトの保水力により、散水回数を減らすことができる。
▲2▼人工ゼオライトの保肥力により、施肥回数を減らすことができる。
▲3▼植生のための土壌はマットに保護されているので、風雨による飛散・流出がない。
▲4▼植生マットの編目は植物の生育に合わせスムーズに広がるので植物の生育が良好である。
▲5▼規定厚さの袋に植生基盤を注入するので一定厚さの安定した基盤を簡単に造成できる。
▲6▼生分解性繊維材料は最終的に土に戻るため、環境に優しい。
▲7▼2m程度の樹木でも、固定のための植木鉢や添え木を使用せず植生マットのみによる植栽が可能である。
また、広大な砂漠などの乾燥地帯の緑化を推進するためには、近隣で操業している石炭火力発電所の石炭焼却灰から人工ゼオライトを製造し、その人工ゼオライトを近隣の乾燥地で実施している野菜などの農業生産を含めた緑化事業に使用することが望ましい。
通常、石炭焼却灰はセメント会社に逆有償で引き取られ、セメントの増量材として再利用又は路盤材の原料として再利用されるほかは、最終処分場に埋め立てているのが現状である。しかし、本発明で効果的に実施できる砂漠などの乾燥地帯の緑化事業には、その面積が広大であれば有効にリサイクルできる石炭焼却灰の量も大幅に増大することができるためである。
以上において詳しく説明したように、本発明によって、生分解性の織物植生マット材に、人工ゼオライトを混合した植栽用の基盤土壌を注入した植生マットを使用することで、屋上および砂漠において、簡便かつ効率的でメリットの多い緑化の施工を実施できる方法を提供される。
織物植生マット材及びナノ複合酸化物無機材料を使用する屋上及び砂漠の緑化方法 図1−(A):織物植生マット材及びナノ複合酸化物材料を使用する屋上緑化方法の基本構成の模式図 図1−(B):屋上緑化用植生マットの樹木を植栽する部分の構成と形状の模式図 図1−(C):砂漠緑化用植生マットの基本構成の模式図 石炭焼却灰から人工ゼオライトを製造する製造プロセスフローの模式図 屋上緑化用植生マットの外観写真及び経過時間による生分解性繊維の変化のイメージ図 織物植生マットを使用して緑化を実施した屋上における真夏日の温度変化 グランドの緑化領域事例
本発明は上記のような特徴・効果を持つものであるが、その実施するための形態の事例を以下に示す。
廃棄物の焼却灰として石炭火力発電所の石炭焼却灰(フライアッシュ)をアルカリ処理加工して製造した人工ゼオライトを土壌改良材として混合した土壌をスラリー化して、生分解性に優れた分解速度の異なるポリ乳酸及びビニロンの繊維を使用して織られた袋状織物の中に圧送ポンプにより注入したものを植生マットとし、建造物の屋上緑化に使用する。
上記の土壌改良材として使用する石炭焼却灰が原料の人工ゼオライトは、陽イオン交換容量の値が250(cmolc kg−1)以上であるものを選択し、その他の土壌組成物を含めた全土壌材に対する人工ゼオライトの混合割合は1wt%とする。ここで、例えば、陽イオン交換容量の値が120(cmolc kg−1)前後であるものを選択するのであれば、全土壌材に対する人工ゼオライトの混合割合としては3wt%以上であることが望ましい。
また、緑化資材の全体重量の軽量化を図るために、袋状織物の植生マットは、土壌注入後の厚さを5cmに設定したものを選択する。芝生による緑化とする場合には、この植生マットの上に直接、芝生マットを載せていく。
樹木を設置する場合には、この植生マットの下に敷設する排水・保水シートの上に(樹木の根をしっかり包む程度の量の土壌を補充した)樹木苗を設置し、その上を当初より厚さ5cmに設定した植生マットで覆って山型になるように設置することができる。
織物植生マット材に注入する土壌は、例えば、関東ローム層土壌(33wt%)に対して、バーク堆肥(50wt%)、パーライト(16wt%)、人工ゼオライト(1wt%)を混合する。
この混合組成のように、パーライトを配合させることによって、嵩比重を低下させることができる。また、これまでの経験から、この土壌資材混合組成は、高麗芝や樹木を丈夫に育成できることを検証している。
本発明の施工工事は、あらかじめ織物植生マット材に土壌材を注入しておく方法と、緑化を実施する建物の屋上現地で織物植生マット材に土壌材を注入する方法がある。
現場での織物植生マット材への土壌注入は、地上約50mまでは通常の土木用圧送ポンプを用いて可能であり、地上約100mまでは、中間に補助装置を併用することで注入が可能である。このように、地上から土壌を敷設現場に圧送することができるので、施工を簡便かつ効率的に行うことができる。
本発明を砂漠のような乾燥地帯で実施する場合には、三重構造(土壌を封入する層は上下2層)の織物植生マット材を使用することが望ましい。上部の土壌層は、植物育成用の土壌材組成として現地の乾燥地帯の土壌に5wt%以上の人工ゼオライトを混合する。一方、下部の土壌層は水分の透過を抑制するために、粒子の細かい粘土質の土壌を封入することが望ましい。
現地の気候(例えば、雨期・乾期)や事業資金など状況によっては、屋上緑化の場合と同様に二重構造(土壌を封入する層は1層)の織物植生マット材を使用しても良い。織物植生マット材に土壌を封入するだけでも、砂漠のような乾燥地帯における風による土壌や種子の飛散を防止する効果は実現できる。
また、二重構造の織物植生マットを2枚重ねても、上下の植生マットの土壌材組成を変えることによって、三重構造(土壌を封入する層は上下2層)の織物植生マットを使用するのと同じ効果が得られる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
本発明の実施例1として、芝生マットを用いて屋上の緑化を実施する方法について記述する。織物植生マット材と人工ゼオライトを使用するこの実施例の基本構成の概略図は、図1−(A)に示されている。
まず、緑化を実施する屋上のコンクリート面のクリーニングを高圧洗浄機(ジェットクリーナー)で洗浄した後に、図1−(A)に示した構成要素(6)の防根シート(1.2mm厚)、(5)の保水・排水マット(10mm厚)を敷く。また、緑化を実施する区画の周囲には、防腐処理済角材を設置する。そして、保水・排水マットの上に、(2)の織物植生マット材(有限会社古河産業製「フォレストエコマット」、1.0m幅)を敷設する。
次いで、あらかじめ、関東ローム層土壌(33wt%)、バーク堆肥(50wt%)、パーライト(16wt%)、(4)の人工ゼオライト(中部電力株式会社製「シーキュラス」、1wt%、)の割合で混合した基盤土壌材をスラリー化する。この土壌スラリーを、エレベータにより屋上に運び込んだ圧送ポンプに接続した注入用のノズルを用いて、敷設した織物植生マット材に充填して(1)の植生マットとする。
織物植生マット材は、あらかじめ約1畳程度の小区画に区切られており、各小区画
Figure 2010252766
り、充填する土壌の量は使用した(2)の織物植生マット材の(3)の生分解性繊維を使用した親糸の長さによって設定されており、ここではマットの厚さを5cmとして容量が決定される。
基盤土壌材を充填した後には植生マットの表面に浮いている(スラリー化の際には必要とした)過剰な水分が透過排水されて適度な水分含有量となるように乾燥させ、その上に芝生マットを設置する。
本発明の実施例2として、屋上に樹木を簡便な方法で設置できる屋上緑化の実施方法について記述する。この実施例の基本構成の概略図は、図1−(B)に示されている。このケースでも、樹木の苗木を植林しない平坦な芝生化の部分の施工方法は実施例1と同様に実施する。そのため、図1−(B)に示した樹木の苗木を植え付ける方法について、ここで説明する。
植えつける樹木の苗木(7)は、根の部分を覆うのに十分な量の土壌と一緒に生分解性繊維の袋の中に入れ樹木を育成し固定する土壌(8)のような半球状に近い形状にして、保水・排水マット(5)の上に設置する。そして、この樹木固定土壌(8)を植生マット(1)で覆っていく。さらに、その上に芝生マットを設置する。
このようにして設置した樹木(1.3m)を、人工的に強風をあてて樹木のひずみと他構成部材の強度を確認するに風況試験に提供した。その結果では、実験条件として40m/secを超える強風でも、抜けたり、折れたり、飛んだりすることなく、植生マットと共に維持されることを確認することができた。
本発明の実施例3として、砂漠緑化の実施方法について記述する。この実施例の基本構成の概略図は、図1−(C)に示されている。砂漠緑化の場合にも、建物の屋上緑化と同様の構成の方法、つまり、図1の(1)(5)(6)による構成や(1)(8)(5)(6)による構成、あるいは、(10)(5)(6)でも実施できる。ただし、その効果は緑化を実施する現地の気象や土砂などの自然条件によって、大きな影響を受ける。
そのため、より効果的である(C)の方法について説明する。実施例3では、砂漠緑化用植生マット(9)として、砂漠緑化向けに人工ゼオライト粉末の混合割合を増やし植生マットの厚さを厚くした植生マット(10)と、透水を抑制するために粘土質土壌を封入した植生マット(11)を上下の2層構造にして用いる。
植生マット(9)は、別の織物植生マット材に設定した土壌を封入して製造した植生マット(10)と植生マット(11)を単純に重ねて構成する。あるいは、生分解性の織布を3枚重ねて構成される1つの織物植生マット材に、人工ゼオライトの割合を5wt%以上に増量した土壌を上層に封入し(10)を、粘土質土壌を下層に封入して(11)を製造する。
植生マット(10)の土壌は、計算上では、あらかじめ、現地の乾燥地帯や砂漠の土壌とバーク堆肥を重量比で4:6に調整して混合した混合土壌に対して人工ゼオライトを5.3wt%以上混合することにより、人工ゼオライトも含めた全体重量に対して5.0wt%以上となる。
このような緑化工事は、現地で乾期・雨期が存在する場合には、雨期に実施することが望ましい。雨期であれば、植栽した樹木は植生マットの中で確実な成長が望めるが、乾期の場合には散水によって植物の成長に必要な水分を提供しなければならない。また、織物植生マット材に土壌をスラリーとして注入する場合には、多量の水が必要となるためである。
本発明の実施例4として、実施例1の方法に基づいて施工した屋上緑化の案件において、緑化による遮熱効果を確認するために実施した温度測定について記述する。
この実施例の温度測定の結果を図4に示す。図4には、緑化未施工部のコンクリート表面(測定点1)、気温(測定点2)、芝生下部(測定点3)、植生マット下部(測定点4)及び防根シート下部(測定点5)の測定温度の真夏日における経時変化が測定時間ごとの棒グラフで示している。
Figure 2010252766
(測定点1)温度と防根シート下部(測定点5)温度の差を表しており、約25℃の温度差が観測されている。真夏の屋上のコンクリート表面温度は50℃以上になると一般的にも報告されているが、このケースでは、55℃を記録している。
1年間にこのような日が何日記録されているかをデータとして調査していないが、温暖化が進行している最近では、気温が25℃以上となる真夏日が増加する一方となっている。本実施例から、施工が簡便に実施できるにもかかわらず、植生マットによる吸熱効果は著しく、都心部におけるヒートアイランド現象の緩和対策として大いにその効果が期待できる。
本発明の実施例5として、ベランダガーデニング用向けに本発明の技術を用いて製造した園芸キットについて記述する。本事例ではベランダでも動かしやすい大きさとして、内部の面積が30cm*60cmの木製またはプラスチック製の深さが5〜8cmの箱を用意する。その箱には、底部に排水口となる穴があいている。そこに、図1−(A)の(5)の保水・排水マット(10mm厚)を敷く。
この上に載せる植生マット(1)は、30cm*60cmの大きさで裁縫した(2)の織物植生マット材に、赤玉土(50wt%)、腐葉土(30wt%)、パーライト(17wt%)、人工ゼオライト(3wt%)の割合で混合した基盤土壌材をあらかじめ注入したものを使用する。この植生マットにタイム、セージ、ペパーミント、レモンバームの苗を各2株、(2)のネットの目を広げて縦横15cm間隔に植え付ける。
これら種類のハーブは、風通しと日当たりの良い場所を好み、水はけがよく酸性度の強くない土壌を好む。5月から7月の開花期にはピンクやラベンダーブルーの色の花も楽しめる他、それぞれのハーブとしての特徴を生かして、料理や入浴剤でふんだんに利用できる。苺の栽培も同様に簡単に楽しめる。
本発明の実施例6として、芝生マットを用いてグランドを緑化する方法について記述する。この実施例の基本構成は、図1−(A)において、保水・排水マット(5)や防根シート(6)を使用せず、植生マット(1)のみを用いる。
この事例で緑化したグランドの部分を図5に示す。徒競争や通常の出入りに使用する部分を除いて芝生化を実施する。芝生化の部分は、これまで使用していたグランド面の土壌を6〜8cm削り、その土壌も織物植生マット材に注入する土壌基盤材として使用する。現地のグランド表土土壌(60wt%)にバーク堆肥(30wt%)、腐葉土(7wt%)及び人工ゼオライト(3wt%)を混合したものを土壌基盤材とした。軽量化のためのパーライトは使用しない。
この場合、緑化を実施する現地グランドにおいて、あらかじめ表土を掘削し整地したグランド面に織物植生マット材を敷いて、前述の土壌基盤材に水を加えてスラリー化した土壌スラリーをポンプで圧送して注入用のノズルからマット材に注入する。そしてその上に芝生マットを敷き並べて完成する。
新設でグランドを使用するまでに十分に時間をとれる場合には、敷設した植生マットの表面に芝の種を蒔きその上に5〜10mm程度の厚さに表土で覆い、さらに十分に散水する方法でも芝の育成は可能である。
本発明が提供する屋上、ベランダ、グランド及び砂漠の緑化を実施する技術については、新しい建造物を設計する建築設計事務所や、実際に建物の施工を実施する建設会社、又は庭やグランドの施工を実施する造園業者などの施工業者が実際の使用者となる。
また、病院や学校、役所、オフィスビルやマンション、個人住宅、物流センター、保冷倉庫、ショッピングセンター、デパート、スーパーマーケット、店舗、ショールームなどの建造物を所有する機関や企業又は個人、並びに、競技場やスポーツセンター又は学校や幼稚園・保育園などの経営者についても、屋上やベランダ又はグランドの緑化の実践推進により、温暖化ガス排出量を削減およびヒートアイランド現象を緩和するとともに、その建物や場所を使用する人々に対して“憩い・癒しの場”を提供することができるため、あらゆる産業上において利用できると考えられる。
1:屋上緑化用植生マット
2:生分解性繊維を使用した織物植生マット材の織布
3:生分解性繊維を使用した親糸
4:人工ゼオライト等のナノ複合酸化物の粉末粒子
5:保水・排水マット
6:防根シート
7:植栽した樹木
8:樹木を育成し固定する土壌
9:砂漠緑化用植生マット
10:砂漠緑化向けに人工ゼオライト粉末の混合割合を増やし植生マットの厚さを厚くした植生マット
11:透水を抑制するために粘土質土壌を封入した植生マット
12:水酸化ナトリウム貯蔵槽
13:焼却灰貯蔵槽
14:アルカリ反応槽(オートクレーブ)
15:沈降槽(沈降⇒改質)
16:洗浄機(洗浄⇒イオン交換⇒洗浄)
17:固液分離機
18:廃液タンク
19:乾燥機
20:貯蔵槽
21:包装機
22:造粒機
23:植生マットの外観写真
24:分解速度が速い繊維
25:分解速度が遅い繊維
26:経時変化前の植生マットのイメージ図
27:経時変化後の植生マットのイメージ図
28:緑化領域(28’:次期緑化計画領域)
29:緑化しない領域(走路及び通行部分)、
30:建物
31:建屋屋上の緑化部分

Claims (7)

  1. 廃棄物の焼却灰から製造するナノ複合酸化物材料を土壌改良材として混合した土壌を、生分解性の繊維を使用して織った袋状の二重又は三重織物植生マット材の中に封入して製造した緑化用の植生マットを建造物の屋上、ベランダ、グランド及び砂漠において使用する緑化方法。
  2. 請求項1の屋上、ベランダ、グランド及び砂漠緑化の施工方法において、土壌改良材として混合する当該ナノ複合酸化物材料として、焼却灰をアルカリ加工して製造する人工ゼオライト等のナノ複合酸化物材料を使用することを特徴とする屋上、ベランダ、グランド及び砂漠の緑化方法。
  3. 請求項1及び請求項2の屋上、ベランダ、グランド及び砂漠緑化の施工方法で使用する人工ゼオライトにおいて、陽イオン交換容量の値が100から350(meq/100g)の範囲の人工ゼオライトを、0.5wt%から20wt%範囲でその他の土壌組成物と混合した土壌を使用することを特徴とする緑化方法。
  4. 請求項1、請求項2及び請求項3の屋上、ベランダ、グランド及び砂漠緑化の施工方法で使用する植生マット材として、生分解性であり、かつ分解速度の異なる繊維を使用した袋状の織物を使用し、その中に土壌を封入し植生マットとして使用することを特徴とする屋上、ベランダ、グランド及び砂漠の緑化方法。
  5. 請求項1から請求項4の屋上、ベランダ、グランド及び砂漠緑化の施工方法において、植生マット材として使用する二重又は三重の袋状織物には、袋部分の上下両方の織布に絡んでいる親糸が存在し、土壌が注入される部分の親糸の長さによって、その土壌注入後の厚さが3cm〜30cmの範囲内で設定した厚さ以下に植生マットとしての厚さを調整することができる織物植生マット材を使用することを特徴とする屋上、ベランダ、グランド及び砂漠の緑化方法。
  6. 織物植生マット材に注入する土壌は、主たる土壌資材(関東地方であれば関東ローム層)40〜60wt%に対して、人工ゼオライトの他、パーライト、バーミキュライト、バーク堆肥及び腐葉土の中から数種類の土壌改良材および肥料資材を混合する割合を調整することにより、屋上及びベランダの緑化を実施する建物の耐荷重以下に緑化用土壌を軽量化することを特徴とする請求項1から請求項5の屋上及びベランダ向けの緑化方法。
  7. 請求項1及び請求項2で実施できる砂漠の緑化において、生分解性の繊維を使用して織った三重の袋状の織物植生マット材を使用した場合、上層の植物育成のための土壌層には人工ゼオライトを5wt%以上の割合で混合し、下層の土壌層には粘土質の土壌を50wt%以上の割合で混合する砂漠の緑化方法。
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