JP2005228101A - スレッドの製造方法及びicチップ入りシートの製造方法 - Google Patents

スレッドの製造方法及びicチップ入りシートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ICチップをシート基材上に搭載する作業の高速化を図る。
【解決手段】 通気性を有する紙シート3と樹脂シート2とをホットメルトシート4によって互いに接着し、その後、紙シート3の樹脂シート2が接着された面とは反対側の面から、樹脂シート2に形成された穴部21に対向する領域を吸引しながら、樹脂シート2上にICチップ10を散布する。
【選択図】図2

Description

本発明は、シート基材上にICチップが搭載されてなるスレッド及びICチップ入りシートの製造方法に関する。
従来より、プリペイドカードや各種入場券、商品券や株券等の有価証券においては、広く流通しており比較的容易に換金可能である等の理由から、偽造犯罪が頻発している。特に、近年ではカラーコピー機等の複写機の性能向上と普及に伴い、簡単には真正品と見分けられない偽造品が比較的容易に製造可能になってきており、偽造に対する対策が求められている。また、上述したような有価証券に限らず、紙幣においても偽造に対する対策が求められている。
このような偽造に対する対策の1つとして、スレッドと呼ばれる部材を有価証券や紙幣に貼付したり漉き込んだりし、それにより、有価証券や紙幣の偽造防止を図る技術が考えられている。この技術においては、プラスチックフィルムや薄葉紙等が数mm程度の細幅に断裁されてなるスレッドを、有価証券や紙幣の表面から露出しないように、あるいは一部が表面から露出するように有価証券や紙幣の紙層に漉き込んでおき、このスレッドの有無によって、有価証券や紙幣の真贋判定が行われることになる。
さらに、近年においては、ICチップが搭載されたスレッドを用いて有価証券や紙幣の真贋判定を行う技術が考えられている。この技術においては、数mm程度の細幅に断裁されたフィルムの片面に接着剤によってICチップが接着されてなるスレッドを有価証券や紙幣の紙層に漉き込んでおき、有価証券や紙幣の使用時に、ICチップに書き込まれた情報を読み出すことによって、有価証券や紙幣の真贋判定を行うことになる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−319006号公報
しかしながら、上述したスレッドやこのスレッドのようにICチップがシート基材上に搭載されてなるICチップ入りシートにおいては、微細なICチップをフィルム等のシート基材上に接着剤によって接着することになるため、ICチップをトレイ等の容器に収納しておき、ICチップをシート基材上に接着する際に容器からICチップを1つずつ取り出し、取り出したICチップをシート基材上に1つずつ搭載、接着することになる。そのため、ICチップをシート基材上に搭載、接着する作業の高速化を図ることが困難であるという問題点がある。
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、ICチップをシート基材上に搭載する作業の高速化を図ることができるスレッドの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、
通気性を有する帯状の第1のシート基材上に帯状の第2のシートが接着され、非接触状態で少なくとも情報の読み出しが可能なICチップが、前記第2のシート基材に形成された穴部に入り込んで前記第1のシート基材上に搭載されてなるスレッドの製造方法であって、
前記第1のシート基材と前記第2のシート基材とを接着する工程と、
前記第1のシート基材の前記第2のシート基材が接着された面とは反対側の面から、前記穴部に対向する領域を吸引しながら、前記第2のシート基材上に前記ICチップを散布する工程とを有する。
また、通気性を有する第1のシート基材上に第2のシートが接着され、ICチップが、前記第2のシート基材に形成された穴部に入り込んで前記第1のシート基材上に搭載されてなるICチップ入りシートの製造方法であって、
前記第1のシート基材と前記第2のシート基材とを接着する工程と、
前記第1のシート基材の前記第2のシート基材が接着された面とは反対側の面から、前記穴部に対向する領域を吸引しながら、前記第2のシート基材上に前記ICチップを散布する工程とを有する。
また、シート基材上にICチップが搭載され、前記シート基材の少なくとも前記ICチップが搭載される領域が通気性を有してなるICチップ入りシートの製造方法であって、
前記シート基材の前記ICチップが搭載される面とは反対側の面から、前記ICチップが搭載される領域を吸引しながら、前記シート基材上に前記ICチップを散布する工程を有する。
また、シート基材上にICチップが搭載され、前記シート基材の少なくとも前記ICチップが搭載される領域が通気性を有してなるICチップ入りシートの製造方法であって、
前記シート基材の前記ICチップが搭載される領域に、前記ICチップよりも大きな凹部を形成する工程と、
前記シート基材の前記ICチップが搭載される面とは反対側の面から、前記ICチップが搭載される領域を吸引しながら、前記シート基材上に前記ICチップを散布する工程とを有する。
また、前記シート基材上に前記ICチップが搭載された後、前記シート基材上に少なくとも前記ICチップを覆うように該ICチップを前記シート基材上に固定するための固定材を付与する工程を有することを特徴とする。
上記のように構成された本発明においては、第1及び第2のシート基材を互いに接着し、第1のシート基材の第2のシート基材が接着された面とは反対側の面から、第2のシート基材に形成された穴部に対向する領域を吸引すると、第1のシート基材が通気性を有するものであるため、その吸引力が第1のシート基材を介して穴部にも作用する。その状態で第2のシート基材上にICチップを散布すると、第2のシート基材上に散布されたICチップが、第1のシート基材を介して作用する吸引力によって穴部に入り込んで第1のシート基材上に搭載され、それにより、ICチップが第1のシート基材上に搭載されたスレッドが製造される。
このように、第1のシート基材に接着された第2のシート基材に形成された穴部に吸引によってICチップが入り込んで第1のシート基材上にICチップが搭載されるので、微細なICチップをトレイ等から1つずつ取り出してシート基材上に搭載することがなくなり、ICチップをシート基材上に搭載する作業の高速化が図られる。
また、第1のシート基材の少なくとも穴部に対向する領域にICチップの大きさよりも小さな穴を少なくとも1つ形成しておけば、第1のシート基材の第2のシート基材が接着された面とは反対側の面から吸引を行った際に、穴部にて作用する吸引力が第1のシート基材に形成された穴によって大きくなり、それにより、第2のシート基材上に散布されたICチップが穴部に入り込みやすくなる。
また、シート基材のICチップが搭載される面とは反対側の面から、ICチップが搭載される領域を吸引すると、シート基材が、少なくともICチップが搭載される領域が通気性を有するものであるため、その吸引力がシート基材を介してICチップが搭載される面側にも作用する。その状態でシート基材上にICチップを散布すると、シート基材上に散布されたICチップが、シート基材を介して作用する吸引力によってシート基材に吸着してシート基材上に搭載され、それにより、ICチップがシート基材上に搭載されたICチップ入りシートが製造される。
このように、シート基材にICチップが吸着されて搭載されるので、微細なICチップをトレイ等から1つずつ取り出してシート基材上に搭載することがなくなり、ICチップをシート基材上に搭載する作業の高速化が図られる。
また、シート基材のICチップが搭載される領域に、ICチップよりも大きな凹部を形成しておけば、ICチップがこの凹部内に入り込んでシート基材に吸着されるため、この凹部によってICチップがシート基材に固定されることになる。
また、シート基材上にICチップが搭載された後、シート基材上に少なくともICチップを覆うように該ICチップをシート基材上に固定するための固定材を付与すれば、この固定材によっても、ICチップがシート基材上に確実に固定される。
以上説明したように本発明においては、第1のシート基材に接着された第2のシート基材に形成された穴部に吸引によってICチップが入り込んで第1のシート基材上にICチップが搭載されるため、微細なICチップをトレイ等から1つずつ取り出してシート基材上に搭載することがなくなり、ICチップをシート基材上に搭載する作業の高速化を図ることができる。
また、第1のシート基材の少なくとも穴部に対向する領域にICチップの大きさよりも小さな穴を少なくとも1つ形成しておくものにおいては、第1のシート基材の第2のシート基材が接着された面とは反対側の面側から吸引を行った際に、穴部にて作用する吸引力が大きくなり、それにより、第2のシート基材上に散布されたICチップを穴部に入り込ませやすくすることができる。
また、少なくともICチップが搭載される領域が通気性を有するシート基材のICチップが搭載される面とは反対側の面から、ICチップが搭載される領域を吸引しながら、シート基材上にICチップを散布するものにおいても、微細なICチップをトレイ等から1つずつ取り出してシート基材上に搭載することがなくなり、ICチップをシート基材上に搭載する作業の高速化を図ることができる。
また、シート基材のICチップが搭載される領域に、ICチップよりも大きな凹部を形成しておくものにおいては、ICチップがこの凹部内に入り込んでシート基材に吸着されるため、この凹部によってICチップをシート基材に固定することができる。
また、シート基材上にICチップが搭載された後、シート基材上に少なくともICチップを覆うように該ICチップをシート基材上に固定するための固定材を付与するものにおいては、この固定材によっても、ICチップをシート基材上に確実に固定することができる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明のスレッドの製造方法の実施の一形態によって製造されたスレッドの構造を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
本形態にて製造されたスレッドは図1に示すように、ホットメルト層40を介して互いに接着された第1のシート基材である帯状の紙層30と第2のシート基材である帯状の樹脂層20に対して、樹脂層20に形成された穴部21にICチップ10が入り込み、ホットメルト層40によってICチップ10が紙層30及び樹脂層20と接着されて構成されている。なお、紙層30は通気性を有する紙からなり、また、樹脂層20の材質としては、PETやPET−GやPVC等が考えられる。また、ICチップ10においては、非接触状態にて情報の読み出しが可能なものであって、外部に設けられた情報書込/読出装置に近接させることにより、ICチップ10に書き込まれた情報が読み出される。
上記のように構成されたスレッドにおいては、例えば、一方の面に接着剤(不図示)が塗布され、有価証券や紙幣等に貼付されて利用されるが、紙層30側を接着面として有価証券や紙幣等に貼付した方が、有価証券や紙幣等との接着性が優れる。
スレッドが貼付された有価証券や紙幣等を、上述した情報書込/読出装置に近接させると、例えば、ICチップ10に書き込まれた情報が読み出され、読み出された情報に基づいて、有価証券や紙幣等の真贋判定が行われることになる。なお、ICチップ10においては、上述したようにICチップ10に書き込まれた情報のみによって真贋判定が行われる場合、ICチップ10に書き込まれた情報が非接触状態にて読み出される構成であればよいが、さらに、情報書込/読出装置に近接させることにより非接触状態にて情報の書き込みが可能な構成を有するものであってもよい。
また、図1に示したようなスレッドを有価証券や紙幣等に貼付するのではなく、有価証券や紙幣の紙層内にスレッドを漉き込んで使用することも考えられる。その場合、例えば、多槽式円網抄紙機を用いて少なくとも2層の紙層から製造される抄紙を有価証券や紙幣等として使用し、有価証券や紙幣等の製造時に紙層間にスレッドを漉き込んでおく。このようにスレッドが漉き込まれた有価証券や紙幣等においても、上述したものと同様にして利用される。また、複数の紙が積層されてなる有価証券や紙幣等においても、積層される紙の間にスレッドを挟み込んで使用することも考えられる。
また、有価証券や紙幣等に凹部を形成しておき、図1に示したようなスレッドをこの凹部に嵌め込むことも考えられる。このようにスレッドが嵌め込まれた有価証券や紙幣等においても、上述したものと同様にして利用される。
なお、図1に示したようなスレッドは、上述したように有価証券や紙幣等に限らず、シート状のものに対して、上述したように貼付されたり、漉き込まれたり、挟み込まれたり、あるいは嵌め込まれたりすることにより、シートに組み込まれて使用される。
以下に、上述したスレッドの製造方法について説明する。
図2は、図1に示したスレッドの製造方法を説明するための図である。
まず、断裁されることにより紙層30となる紙シート3と、断裁されることにより樹脂層20となる樹脂シート2とをホットメルトシート4を介して積層し、加圧しながら加熱することにより互いに接着する(図2(a))。
次に、樹脂シート2のICチップ10が搭載される領域にレーザ光を照射し、樹脂シート2及びホットメルトシート4のICチップ10が搭載される領域を除去し、それにより、紙シート3が露出し、ICチップ10が入り込むような穴部21を形成する(図2(b))。なお、穴部21の大きさは、後の工程にて樹脂シート2上に散布されたICチップ10が入り込むことができるようにICチップ10よりも大きく、かつ、ICチップ10が2つ以上入り込まないような大きさとしておく必要がある。また、この穴部21の形成においては、レーザ光の照射によるものに限らない。例えば、機械的な手法を用いて、樹脂シート2及びホットメルトシート4のICチップ10が搭載される領域を削り取ることや、予め穴部21が形成された樹脂シート2及びホットメルトシート4を紙シート3上に積層すること等が考えられる。
図3は、図1に示したスレッドの製造工程において、穴部21が形成された樹脂シート2が紙シート3上に接着された状態を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
図3に示すように、穴部21が形成された樹脂シート2が紙シート3上に接着されたものは、樹脂シート2に形成された穴部21が直線状に羅列されるようなシートロールとなっており、このシートロールが図中矢印方向に搬送されながら、後の工程が行われることになる。
次に、紙シート3の樹脂シート2が接着された面とは反対側の面から、穴部21に対向する領域を吸引しながら、穴部21が形成された樹脂シート2上にICチップ10を散布する(図2(c))。ここで、紙シート3は通気性を有する紙からなるものであるため、紙シート3の樹脂シート2が接着された面とは反対側の面から、穴部21に対向する領域を吸引すると、その吸引力が紙シート3を介して穴部21にも作用することになる。そのため、その状態で樹脂シート2上にICチップ10を散布すると、樹脂シート2上に散布されたICチップ10が、紙シート3を介して作用する吸引力によって穴部21に入り込んで紙シート3上に搭載されることになる(図2(d))。なお、この際、樹脂シート2に対して、図3に示したシートロールの搬送方向下流側から搬送方向上流側に向かってICチップ10を斜めに散布するようにすれば、樹脂シート2上に散布されたICチップ10が樹脂シート2上を滑るようにして穴部21に入り込むことになり、ICチップ10を穴部21に入り込ませやすくすることができる。また、この際、紙シート3のうち穴部21に対向する領域に、ICチップ10の大きさよりも小さな10μm□程度の穴を3〜4箇所形成しておけば、紙シート3の樹脂シート2が接着された面とは反対側からの吸引による吸引力がこの穴を介して穴部21に大きく作用することになり、それにより、樹脂シート2上に散布されたICチップ10を穴部21内に入り込ませやすくすることができる。なお、紙シート3に形成する穴においては、穴部21に対向する領域以外にも略均一に形成しておいてもおく、また、穴の数においても、3〜4箇所に限らず、穴部21に対向する領域に少なくとも1つ形成しておけばよい。また、ICチップ10を穴部21へ入り込ませやすくするために、吸引を行う際に、樹脂シート2及び紙シート3に微小の振動を与えることも考えられる。微小の振動により、例えば、ICチップ10が穴部21に半分だけ入って穴部21の底部に引っかかっている状態で吸引されている場合に、振動により引っかかりの抵抗が減少して穴部21へ入り込みやすくなる。
その後、ホットメルトシート4を介して互いに接着され、ICチップ10が穴部21に入り込んで搭載された樹脂シート2及び紙シート3を熱ロール(不図示)によって挟み込むと、熱ロールによる熱によってホットメルトシート4が溶融し、溶融したホットメルト糊の一部が樹脂シート2と紙シート3との間から穴部21に流れ込み、この穴部21に流れ込んだホットメルト糊がその後硬化することによって、ICチップ10が紙シート3及び樹脂シート2と接着されることになる(図2(e))。
図4は、図1に示したスレッドの製造工程において、紙シート3上にICチップ10が搭載、接着された状態を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
図4に示すように、紙シート3上にICチップ10が搭載、接着されると、紙シート3及び樹脂シート2上にてICチップ10が直線状に羅列されてなるスレッドロールが形成され、このスレッドロールは巻き取り処理され、その後、有価証券や紙幣等に貼付される際に、貼付される単位毎に(例えば、ICチップ10が1つずつ含まれるように)断裁され、図1に示したようなスレッドが形成されることになる。
なお、本形態においては、第1のシート基材として、通気性を有する紙からなる紙層30を用いているが、第1のシート基材としては、その他に、例えば不織布等、通気性を有するものであれば、本発明は紙層30に限らない。
また、本形態においては、第2のシート基材として、PETやPET−GやPVC等からなる樹脂層20を用いているが、樹脂層20の代わりに紙や不織布からなるものを用いれば、樹脂層20を用いたものと比べて、機械的強度は弱くなるものの、スレッドのいずれの面を有価証券や紙幣等との接着面としても、有価証券や紙幣等との接着性を向上させることができる。
また、本形態においては、上述したように、断裁されることにより紙層30となる紙シート3及び断裁されることにより樹脂層20となる樹脂シート2を、ホットメルトシート4を介して互いに接着し、樹脂シート2に形成された穴部21にICチップ10を入り込ませて紙シート3と接着した後、断裁することによりスレッドを製造しているが、本発明はこれに限らず、実質的に、帯状の紙層30及び樹脂層20をホットメルト層40によって互いに接着し、紙層30の樹脂層20が接着された面とは反対側の面から、樹脂層20に形成された穴部21に対向する領域を吸引しながら、樹脂層20上にICチップ10を散布してICチップ10を穴部21内にて紙層30上に搭載、接着するものであればよい。
また、本形態においては、帯状の紙50上にICチップ10が搭載、固定されてなるスレッドについて説明したが、通気性を有するシート基材上にICチップが搭載、固定されてなるICチップ入りシートについても、上述したものと同様の製造方法によって製造することができる。なお、ICチップ入りシートは、シート面に粘着剤や印刷層を形成して、シート単体で使用することもでき、また、他のシートを積層させて使用することもできる。
(他の実施の形態)
図5は、本発明のICチップ入りシートの製造方法の実施の一形態によって製造されたICチップ入りシートの構造を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
本形態にて製造されたICチップ入りシートは図5に示すように、シート基材である樹脂層120上に、非接触状態にて情報の読み出しが可能なICチップ110が搭載され、さらに、ICチップ110が搭載された領域にICチップ110を覆うように固定材である粘着剤140が滴下され、この粘着剤140によってICチップ110が樹脂層120上に固定されて構成されている。また、樹脂層120のうち、ICチップ110が搭載された領域には、表裏貫通した通気部121が形成されており、それにより、樹脂層120は、ICチップ110が搭載された領域が通気性を有するものとなっている。なお、樹脂層120の材質としては、PETやPET−GやPVC等が考えられる。また、ICチップ110においては、外部に設けられた情報書込/読出装置に近接させることにより、ICチップ110に書き込まれた情報が読み出されることになるが、情報書込/読出装置に近接させることにより非接触状態にて情報の書き込みが可能な構成を有するものであってもよい。
以下に、上述したICチップ入りシートの製造方法について説明する。
図6は、図5に示したICチップ入りシートの製造方法を説明するための図である。
まず、ICチップ110が搭載される領域に通気部121が形成されてなる樹脂層120のICチップ110が搭載される面とは反対側の面から、ICチップ110が搭載される領域を吸引しながら、樹脂層120上にICチップ110を散布する(図6(a))。ここで、樹脂層120においては、ICチップ110が搭載される領域に表裏貫通した通気部121が形成されているため、樹脂層120のICチップ110が搭載される面とは反対側の面から、ICチップ110が搭載される領域を吸引すると、その吸引力が通気部121を介してICチップ110が搭載される面側にも作用することになる。そのため、その状態で樹脂層120上にICチップ110を散布すると、樹脂層120上に散布されたICチップ110が、通気部121を介して作用する吸引力によって樹脂層120に吸着されて樹脂層120上に搭載されることになる(図6(b))。
次に、ICチップ110が搭載された樹脂層120上にICチップ110を覆うように粘着剤140を滴下し、滴下した粘着剤140によってICチップ110を樹脂層120上に固定する(図6(c))。
図7は、本発明のICチップ入りシートの製造方法の他の実施の形態によって製造されたICチップ入りシートの構造を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
本形態にて製造されたICチップ入りシートは図7に示すように、シート基材である樹脂層220上に対して、この樹脂層220に形成された凹部222に、非接触状態にて情報の読み出しが可能なICチップ210が入り込んで搭載され、さらに、ICチップ210が搭載された領域にICチップ210を覆うように固定材である粘着剤240が滴下され、この粘着剤240及び凹部222によってICチップ210が樹脂層220上に固定されて構成されている。また、樹脂層220のうち、ICチップ210が搭載された領域には、表裏貫通した通気部221が形成されており、それにより、樹脂層220は、ICチップ210が搭載された領域が通気性を有するものとなっている。なお、樹脂層220の材質としては、PETやPET−GやPVC等が考えられる。また、ICチップ210においては、外部に設けられた情報書込/読出装置に近接させることにより、ICチップ210に書き込まれた情報が読み出されることになるが、情報書込/読出装置に近接させることにより非接触状態にて情報の書き込みが可能な構成を有するものであってもよい。
以下に、上述したICチップ入りシートの製造方法について説明する。
図8は、図7に示したICチップ入りシートの製造方法を説明するための図である。
まず、ICチップ210が搭載される領域に通気部221が形成されてなる樹脂層220のICチップ210が搭載される領域にレーザ光を照射し、樹脂層220のICチップ210が搭載される領域を所定の深さまで削り取り、それにより、ICチップ210が入り込むような凹部222を形成する(図8(a))。なお、凹部222の大きさは、後の工程にて樹脂層220上に散布されたICチップ210が入り込むことができるようにICチップ210よりも大きく、かつ、ICチップ210が2つ以上入り込まないような大きさとしておく必要がある。また、この凹部222の形成においては、レーザ光の照射によるものに限らず、その他に例えば、機械的な手法を用いて、樹脂層220のICチップ210が搭載される領域を所定の深さまで削り取ること等が考えられる。
次に、樹脂層220のICチップ210が搭載される面とは反対側の面から、ICチップ210が搭載される領域を吸引しながら、樹脂層220上にICチップ210を散布する(図8(b))。ここで、樹脂層220においては、ICチップ210が搭載される領域、すなわち、樹脂層220に形成された凹部222内に、表裏貫通した通気部221が形成されているため、樹脂層220のICチップ210が搭載される面とは反対側の面から、ICチップ210が搭載される領域を吸引すると、その吸引力が通気部221を介して凹部222内にも作用することになる。そのため、その状態で樹脂層220上にICチップ210を散布すると、樹脂層220上に散布されたICチップ210が、通気部221を介して作用する吸引力によって凹部222に入り込み、樹脂層220に吸着されて樹脂層220上に搭載されることになる(図8(c))。なお、ICチップ210を凹部222へ入り込ませやすくするために、吸引を行う際に、樹脂層220に微小の振動を与えることも考えられる。微小の振動により、例えば、ICチップ210が凹部222に半分だけ入って凹部222の底部に引っかかっている状態で吸引されている場合に、振動により引っかかりの抵抗が減少して凹部222へ入り込みやすくなる。
次に、ICチップ210が搭載された樹脂層220上にICチップ210を覆うように粘着剤240を滴下し、滴下した粘着剤240及び凹部222によってICチップ210を樹脂層220上に固定する(図8(d))。
なお、本形態においては、ICチップ210が樹脂層220の凹部222に入り込んで樹脂層220上に搭載された後、粘着剤240を滴下することによりICチップ210を樹脂層220上に固定しているが、粘着剤240を用いずに凹部222のみによってICチップ210を樹脂層220上に固定してもよい。
また、上述した2つの実施の形態においては、ICチップ110,210が樹脂層120,220上に搭載された後、樹脂層120,220上にICチップ110,210を覆うように固定材である粘着剤140,240を滴下し、この粘着剤140,240によってICチップ110,210を樹脂層120,220上に固定しているが、ICチップ110,210が樹脂層120,220上に搭載された後、樹脂層120,220のICチップ110,210が搭載された面側に固定材として粘着シートを積層することや、固定材としてホットメルトシートを積層し、その後、ホットメルトシートのうちICチップ110,210が搭載された領域を加熱することによって、ICチップ110,210を樹脂層120,220上に固定することも考えられる。また、固定材としてインクを用いることも考えられる。その場合、ICチップ110,210が樹脂層120,220上に搭載された後、樹脂層120,220のICチップ110,210が搭載された面上にスクリーン印刷を施すことによって、ICチップ110,210を樹脂層120,220上に固定することになる。
また、上述した2つの実施の形態においては、樹脂層120,220のICチップ110,210が搭載される領域に通気部121,221が形成されているが、樹脂層120,220のその他の領域にも通気部が形成されていてもよい。また、シート基材として、樹脂層120,220の代わりに、通気性を有する紙や不織布等からなるものを用いれば、ICチップ110,210が搭載される領域に通気部を形成しておく必要はない。
本発明のスレッドの製造方法の実施の一形態によって製造されたスレッドの構造を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。 図1に示したスレッドの製造方法を説明するための図である。 図1に示したスレッドの製造工程において、穴部が形成された樹脂シートが紙シート上に接着された状態を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。 図1に示したスレッドの製造工程において、紙シート上にICチップが搭載、接着された状態を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。 本発明のICチップ入りシートの製造方法の実施の一形態によって製造されたICチップ入りシートの構造を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。 図5に示したICチップ入りシートの製造方法を説明するための図である。 本発明のICチップ入りシートの製造方法の他の実施の形態によって製造されたICチップ入りシートの構造を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。 図7に示したICチップ入りシートの製造方法を説明するための図である。
符号の説明
2 樹脂シート
3 紙シート
4 ホットメルトシート
10,110,210 ICチップ
20,120,220 樹脂層
21 穴部
30 紙層
40 ホットメルト層
121,221 通気部
140,240 粘着剤
222 凹部

Claims (6)

  1. 通気性を有する帯状の第1のシート基材上に帯状の第2のシートが接着され、非接触状態で少なくとも情報の読み出しが可能なICチップが、前記第2のシート基材に形成された穴部に入り込んで前記第1のシート基材上に搭載されてなるスレッドの製造方法であって、
    前記第1のシート基材と前記第2のシート基材とを接着する工程と、
    前記第1のシート基材の前記第2のシート基材が接着された面とは反対側の面から、前記穴部に対向する領域を吸引しながら、前記第2のシート基材上に前記ICチップを散布する工程とを有するスレッドの製造方法。
  2. 請求項1に記載のスレッドの製造方法において、
    前記第1のシート基材は、少なくとも前記穴部に対向する領域に前記ICチップの大きさよりも小さな穴を少なくとも1つ有することを特徴とするスレッドの製造方法。
  3. 通気性を有する第1のシート基材上に第2のシートが接着され、ICチップが、前記第2のシート基材に形成された穴部に入り込んで前記第1のシート基材上に搭載されてなるICチップ入りシートの製造方法であって、
    前記第1のシート基材と前記第2のシート基材とを接着する工程と、
    前記第1のシート基材の前記第2のシート基材が接着された面とは反対側の面から、前記穴部に対向する領域を吸引しながら、前記第2のシート基材上に前記ICチップを散布する工程とを有するICチップ入りシートの製造方法。
  4. シート基材上にICチップが搭載され、前記シート基材の少なくとも前記ICチップが搭載される領域が通気性を有してなるICチップ入りシートの製造方法であって、
    前記シート基材の前記ICチップが搭載される面とは反対側の面から、前記ICチップが搭載される領域を吸引しながら、前記シート基材上に前記ICチップを散布する工程を有するICチップ入りシートの製造方法。
  5. シート基材上にICチップが搭載され、前記シート基材の少なくとも前記ICチップが搭載される領域が通気性を有してなるICチップ入りシートの製造方法であって、
    前記シート基材の前記ICチップが搭載される領域に、前記ICチップよりも大きな凹部を形成する工程と、
    前記シート基材の前記ICチップが搭載される面とは反対側の面から、前記ICチップが搭載される領域を吸引しながら、前記シート基材上に前記ICチップを散布する工程とを有するICチップ入りシートの製造方法。
  6. 請求項4または請求項5に記載のICチップ入りシートの製造方法において、
    前記シート基材上に前記ICチップが搭載された後、前記シート基材上に少なくとも前記ICチップを覆うように該ICチップを前記シート基材上に固定するための固定材を付与する工程を有することを特徴とするICチップ入りシートの製造方法。
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JP2008204346A (ja) * 2007-02-22 2008-09-04 Fujitsu Ltd Rfidタグおよびrfidタグの製造方法

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