JP2005226029A - 抗菌性防眩塗料組成物、これを用いた抗菌性防眩シート及び抗菌性防眩シートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】充分な抗菌性と防眩性、更には視認性を同時に満足することができる抗菌性防眩塗料組成物、これを用いた抗菌性防眩シート及び抗菌性防眩シートの製造方法を提供する。
【解決手段】樹脂と無機抗菌剤とからなる抗菌性防眩粒子を含有し、前記抗菌性防眩粒子の体積平均粒径が、10〜100μmである抗菌性防眩塗料組成物。そして、前記抗菌性防眩塗料組成物を、基材シートの最上層に塗布することにより形成された抗菌性防眩層を有する抗菌性防眩シート。前記抗菌性防眩層を、基材シート上にスクリーン印刷法にて作成する抗菌性防眩シート製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】樹脂と無機抗菌剤とからなる抗菌性防眩粒子を含有し、前記抗菌性防眩粒子の体積平均粒径が、10〜100μmである抗菌性防眩塗料組成物。そして、前記抗菌性防眩塗料組成物を、基材シートの最上層に塗布することにより形成された抗菌性防眩層を有する抗菌性防眩シート。前記抗菌性防眩層を、基材シート上にスクリーン印刷法にて作成する抗菌性防眩シート製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、各種物品、各種機器、各種建造物等の表面に施される、防眩性且つ抗菌性を有するシートに関する。具体的には、例えば、家庭用品、家庭用機器、文房具、玩具、OA機器、測定機器、自動車用機器、各種輸送機関設備、医療機関設備、建造物、タッチパネル等の人が接触しなければならないような箇所に施される、防眩性且つ抗菌性を有するシートであって、前記各製造物の表示部位に対して良好な防眩性をもって視認できるシートに関する。
家庭用品、文房具、玩具、家庭用機器、OA機器、測定機器、自動車用機器、各種輸送機関設備、医療機関設備、建造物等の表面に記された表示部位に人が接触しなければならないような箇所、例えば、タッチパネルのような部位は、常に清潔に保たれた状態となるべき要望が近年増加しており、従来、銀、酸化銀、酸化亜鉛、酸化チタン等の無機抗菌剤、あるいは有機系抗菌物質を混入してなる樹脂組成物を用いて皮膜を形成することにより、前記各製造物に対して抗菌性を付与していた。
また、家庭用品、文房具、玩具、家庭用機器、OA機器、測定機器、自動車用機器、各種輸送機関設備、医療機関設備、建造物等の中には、素材に高級感や温かみを与えるためにノングレア処理を施し差別化する商品がある。そしてさらに、ある種のOA機器、測定機器、自動車用機器の中で用いられるタッチパネル等の透明シートは文字部の視認性を上げるため透明性と防眩性を両立させる必要がある。このため粒径1μm〜5μm程度の粒子を塗料組成物に添加することにより、表面をマット化する事が行われていた。この目的に使用できる粒子は、ポリスチレン、アクリル、ポリカーボネート、ポリエステル、メラミンなどの有機ポリマ粒子、シリカなどの無機系粒子が用いられていた。
抗菌性塗料に関しては幾つか従来例として挙げられる。例えば特開平10−306239号公報(特許文献1)には、(a)(メタ)アクリル酸エステルモノマー60〜75重量%、(b)該メタアクリル酸エステルモノマーに溶解または膨潤する重合体19〜25重量%、(c)一分子中に二個以上の重合可能な二重結合を有する化合物1〜6重量%、(d)40℃以上の融点を有するパラフィンワックス0.1〜2重量%、及び(e)可塑剤0〜15重量%を含有する塗料組成物100重量物に対して、銀系無機抗菌剤0.1〜5重量%を配合した抗菌塗料の例示がある。
また、特開平11−246795号公報(特許文献2)には、平均径50μm以下の金属亜鉛粉末を無機塗料、水性エマルジョン塗料又は弗素樹脂塗料に対し0.1〜90重量%含有することを特徴とする抗菌塗料の開示がある。
さらにまた、特開平9−316369号公報(特許文献3)には樹脂中に10nm以上500nm以下の酸化亜鉛粒子を抗菌性超微粒子として分散させたことを特徴とする抗菌性電離放射線硬化型塗料の開示がある。本例では、さらに防眩剤として無機粒子の添加を可能としている。
しかしながら、こうした防眩性付与粒子と無機抗菌剤を併用した場合、抗菌性と防眩性が両立出来ない場合があった。
つまり、防眩性を確保するには、一般に防眩剤粒子を5〜20重量%程度添加する必要があるが、無機の抗菌剤に比べ粒径の大きい防眩剤は塗膜の表層に露出し凹凸を作る。このとき、粒径の小さい抗菌剤が塗膜の凹部に追いやられ、抗菌効果が十分に発現しない為であった。
さらにまた、前記抗菌性皮膜形成用の樹脂組成物中に含まれる無機抗菌剤は、抗菌性を発現させるにはある程度の量を塗料添加する必要がある。抗菌剤の量を増やすと抗菌性能は向上するが、抗菌性皮膜の透明性が損なわれ、タッチパネル等に用いる場合では視認性が悪くなるといった課題があった。
特許文献1の例示では、抗菌性と防眩性、更にはタッチパネル等に要求される透明性を両立させたものではなく、床面および壁面を塗装するための塗料としての性能を満足しうる物であり、本課題を本質的に改善しない。
また、特許文献2の例示では、酸化亜鉛粉末を用いた塗料をコートしたフィルムは、フィルムの透明性が悪化し、タッチパネルの文字部の視認性が満足出来ない。
さらに、特許文献3の抗菌塗料も防眩性と抗菌性を高いレベルで満足させるものでは無かった。これは表面凹凸を形成する無機粒子の粒径が1〜5μmと酸化亜鉛抗菌剤と比較して大きく、このため菌との十分な密着性が得られない為である。
本発明は、充分な抗菌性と防眩性、更には視認性を同時に満足することができる抗菌性防眩塗料組成物、これを用いた抗菌性防眩シート及び抗菌性防眩シートの製造方法である。
本発明は、樹脂と無機抗菌剤とからなる抗菌性防眩粒子を含有し、前記抗菌性防眩粒子の体積平均粒径は、10〜100μmである抗菌性防眩塗料組成物である。
また、本発明は、前記抗菌性防眩塗料組成物を、基材シートの最上層に塗布することにより形成された抗菌性防眩層を有する抗菌性防眩シートである。
さらに、本発明は、前記抗菌性防眩層を、基材シート上にスクリーン印刷法にて作成する抗菌性防眩シート製造方法である。
本発明の抗菌性防眩塗料組成物及び抗菌性防眩シートにより、抗菌性に優れた成形品を、透明シートが本来持つ物性を低下させず、タッチパネル等に使用した際の視認性不良や防眩性を損なわない。また、本発明の抗菌性防眩シートの製造方法により、該抗菌性防眩シートを工業的に安定して生産する事ができる。
次に、本発明の実施形態について以下詳細に説明する。
本実施形態に係る抗菌性防眩塗料組成物は、樹脂と無機抗菌剤とからなる抗菌性複合粒子を含有し、抗菌性複合粒子の体積平均粒径は、10〜100μmである。
また、前記抗菌性防眩塗料組成物において、前記樹脂の軟化点は、100℃〜150℃の範囲にあることが好ましい。
また、前記抗菌性防眩塗料組成物において、前記抗菌性複合粒子の形状係数SF1は、130〜150であることが好ましい。
また、前記抗菌性防眩塗料組成物において、前記無機抗菌剤は、銀、銅、亜鉛、金、チタンおよびニッケルから選ばれる少なくとも1種の金属またはイオンを含有することが好ましい。
また、前記抗菌性防眩塗料組成物において、前記無機抗菌剤は、リン酸塩系化合物の担体に、銀、銅、亜鉛、金、チタンおよびニッケルから選ばれる少なくとも1種の金属またはイオンを担持させたものであることが好ましい。
(無機抗菌剤)
まず、抗菌性防眩塗料組成物に含有する抗菌性防眩粒子に用いる無機抗菌剤について説明する。前記の無機抗菌剤とは、抗菌性を有する金属元素及び/又は金属イオン(以下、抗菌性金属と称することがある。)を無機系のセラミックス担体に担持させてなるものであって、人体に安全なものであれば特に制限はない。前記無機抗菌剤に含有される抗菌性金属としては、人体の安全性を考慮すると、銀、銅、亜鉛、金、チタン及びニッケルからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属またはイオンが挙げられるが、高い抗菌性を確保することと、生産性及び製造コスト等とを考慮すると、前述の抗菌性金属のうち、銀、銅、亜鉛の使用が最も好ましい。これらの抗菌性金属は単独で用いてもよいが、複数種を混合してもよい。一方、抗菌性金属元素や金属イオン等を担持させる担体としては、リン酸カルシウム及びリン酸ジルコニウム等のリン酸塩系化合物、アルミナ、シリカ、ゼオライト、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ベントナイト、酸化チタン、酸化亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも1種を挙げることができる。
まず、抗菌性防眩塗料組成物に含有する抗菌性防眩粒子に用いる無機抗菌剤について説明する。前記の無機抗菌剤とは、抗菌性を有する金属元素及び/又は金属イオン(以下、抗菌性金属と称することがある。)を無機系のセラミックス担体に担持させてなるものであって、人体に安全なものであれば特に制限はない。前記無機抗菌剤に含有される抗菌性金属としては、人体の安全性を考慮すると、銀、銅、亜鉛、金、チタン及びニッケルからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属またはイオンが挙げられるが、高い抗菌性を確保することと、生産性及び製造コスト等とを考慮すると、前述の抗菌性金属のうち、銀、銅、亜鉛の使用が最も好ましい。これらの抗菌性金属は単独で用いてもよいが、複数種を混合してもよい。一方、抗菌性金属元素や金属イオン等を担持させる担体としては、リン酸カルシウム及びリン酸ジルコニウム等のリン酸塩系化合物、アルミナ、シリカ、ゼオライト、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ベントナイト、酸化チタン、酸化亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも1種を挙げることができる。
前述の化合物、即ち、アルミナ、シリカ、ゼオライト、リン酸塩系化合物、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ベントナイト、酸化チタン、酸化亜鉛は、人体に安全であり、金属元素及び/又は金属イオンを固定する能力に優れている。これらの担体のうち、単独の化合物を選択して担体として使用することができるが、複数の化合物を選択して担体として使用することもできる。
これらの中でも、イオン交換能が高く、担持した抗菌性金属の溶出量が低い物質であることから、リン酸塩系化合物を担体として選択して使用することが好ましい。また、抗菌性金属と担体との担持形態は、すべて金属イオンとしてイオン交換されているわけではなく、一部吸着保持されている金属があると考えられ、抗菌性の点でこのような形態であることが好ましい。
前記リン酸塩系化合物の具体例としては、リン酸三カルシウム〔Ca3(PO4)2〕、リン酸水素カルシウム〔CaHPO4〕、ハイドロキシアパタイト〔Ca10(PO4)6(OH)2〕、ピロリン酸水素カルシウム〔CaH2P2O7〕、ピロリン酸カルシウム〔Ca2P2O7〕等のリン酸カルシウム系化合物、Ti(HPO4)2等のリン酸チタン系化合物、Zr(HPO4)2等のリン酸ジルコニウム系化合物、Mg3(PO4)2等のリン酸マグネシウム系化合物、AlPO4等のリン酸アルミニウム系化合物、Mn3(PO4)2等のリン酸マンガン系化合物、及び、Fe3(PO4)2等のリン酸鉄系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を挙げることができる。これらのリン酸塩系化合物を担体とした抗菌剤は、特に、金属イオンの溶出量(脱離)が少なく、抗菌効果の持続性が高い。
これらの担体は、天然品でも合成品でもよいが、品質の均一な粒子が得られることから合成品が好ましい。溶液反応による湿式法でリン酸塩を合成した場合、非晶質のものを製造することができ、また、焼成工程を施すと結晶性が高いものを得ることができる等、製造方法によっては様々な結晶性のものができるが、いずれのものであってもよい。また、リン酸塩は結晶水を含有したものであってもよい。
なお、人体との親和性(生体親和性)が良好であり、高い抗菌持続性、優れた安全性を有していることから、前述のリン酸塩系化合物のうち、特に、リン酸カルシウム系化合物の使用が最も好ましい。リン酸カルシウム系化合物としては、前述したもの以外に、Ca10(PO4)6X2(X=F、Cl)のハロゲン化アパタイト及び非化学量論アパタイトCa10−z(HPO4)y(PO4)6−yX2−y・z H2O(X=OH、F、Cl;y、zは不定比量)であってもよい。
抗菌性防眩粒子において使用する無機抗菌剤は、前述した担体としての化合物、好ましくはリン酸塩系化合物、特にリン酸カルシウム系化合物を担体として選択し、この担体に、前述の抗菌性金属のうち、特に銀、銅、亜鉛から選ばれる少なくとも一種の抗菌性金属を担持させ、これを前記無機抗菌剤とすることが好ましい。
前記担体に前記抗菌性金属を担持させる方法としては、金属元素及び/又は金属イオンを吸着により担持させる方法、イオン交換反応により担持させる方法、或いはメカノケミカル反応により担持させる方法等の方法が挙げられ、これらの方法で無機化合物からなる担体に抗菌性金属が担持された無機抗菌剤を調製できる。
なお、このメカノケミカル反応とは、ボールミル等の混合装置を使用することにより、出発物質から吸着及び/又はイオン交換を行いながら均一な粒径の抗菌剤のスラリーを製造する方法であり、例えば、担体を製造するための出発物質(炭酸カルシウム等のカルシウム化合物等及びリン酸等)及び抗菌性金属水溶液をボールミルに投入し、このボールミルを一定時間運転させることにより、ボールミル内部のジルコニアボールが出発物質のスラリーを撹拌すると同時に反応生成物の粉砕を行うことができる。このように、メカノケミカル反応を一定時間行うことによって、出発物質の反応と反応生成物の粉砕とが同時に行われるので、均質かつ均一な粒径の無機抗菌剤を得ることができ、特に大量生産に好適である。
無機抗菌剤は、無機抗菌微粒子であることが好ましく、その体積平均粒径は0.01μm〜5.0μmであることが好ましい。
無機抗菌剤としては、前述した抗菌性金属を、前記担体に対して0.05重量%〜30.0重量%の範囲内で担持させることが好ましい。前記抗菌性金属の担持量が0.05重量%未満の場合、抗菌性能が低く、抗菌剤自身を大量に使用する必要が生じることがある。他方、前記抗菌性金属が30.0重量%を越える担持量で担持させた場合、一部の抗菌性金属と担体との結合が弱いために、抗菌性金属が脱離し易くなって、塗膜が着色され易くなる傾向にある。
また、抗菌性防眩粒子には、前記担体としての無機化合物及び前記抗菌性金属以外に、例えば、二酸化ケイ素、酸化亜鉛等の他の無機化合物が含有されたものであってもよい。例えば、二酸化ケイ素は、抗菌剤の白色性を向上させる効果があり、また、酸化亜鉛は、抗菌剤の抗菌スペクトルを向上させる効果(抗菌効果を作用しうる対象の菌種が増える)があり、いずれの無機化合物も人体に安全であるため好ましい。この場合、前記抗菌性金属として、特に、銀を用いると抗菌作用の対象が広くなり、また、銅の場合は抗カビ効果もあり、好ましい。
また、リン酸塩系化合物を担体として使用する無機抗菌剤は、更に500℃〜1200℃の焼成処理が施されたものが好ましい。前記焼成処理が施された無機抗菌剤は、焼成されていないものと比較して、抗菌性金属の溶出割合が極めて低く、抗菌効果の耐久性(持続性)も一段と優れているので製品の保存安定性も良好であることから、焼成工程を施したリン酸塩化合物の使用がより好ましい。
(抗菌性防眩粒子)
次に、抗菌性防眩粒子に関して説明する。抗菌性防眩粒子は、上述の無機抗菌剤およびポリマ基材とからなる。抗菌性防眩粒子を構成するポリマ基材の軟化点は100℃〜150℃であることが好ましく、110℃〜140℃であることがより好ましい。ポリマの軟化点は、フローテスタ法により求める事が出来る。プランジャーの1/2が降下した温度を軟化点とする。ポリマの軟化点が100℃を下回ると抗菌性塗料を塗布したシート表面の機械的強度が低下し傷を受けやすくなる。またシート表面のべたつきが顕著となり触感が好ましくない。ポリマ基材の軟化点が150℃を超えると、ポリマ基材に無機抗菌剤を溶融混練する際、製造温度の過度の上昇が必要となる。また抗菌性防眩粒子を粉砕し所望の粒子径に調整する際に大きな粉砕エネルギーを有するため工業生産上好ましくない。
次に、抗菌性防眩粒子に関して説明する。抗菌性防眩粒子は、上述の無機抗菌剤およびポリマ基材とからなる。抗菌性防眩粒子を構成するポリマ基材の軟化点は100℃〜150℃であることが好ましく、110℃〜140℃であることがより好ましい。ポリマの軟化点は、フローテスタ法により求める事が出来る。プランジャーの1/2が降下した温度を軟化点とする。ポリマの軟化点が100℃を下回ると抗菌性塗料を塗布したシート表面の機械的強度が低下し傷を受けやすくなる。またシート表面のべたつきが顕著となり触感が好ましくない。ポリマ基材の軟化点が150℃を超えると、ポリマ基材に無機抗菌剤を溶融混練する際、製造温度の過度の上昇が必要となる。また抗菌性防眩粒子を粉砕し所望の粒子径に調整する際に大きな粉砕エネルギーを有するため工業生産上好ましくない。
ポリマ基材樹脂の分子量は重量平均分子量が1000以上500000以下であることが溶融混練の粘度制御の点で好ましいが、さらに好ましくは、2000以上50000以下である。重量平均分子量が1000を下回ると抗菌性塗料を塗布したシート表面の機械的強度が低下し傷を受けやすくなる。またシート表面のべたつきが顕著となり好ましく無い。重量平均分子量が500000を超えると、ポリマ基材に無機抗菌剤を溶融混練する際、製造温度を過度に上げる必要があり、また抗菌性防眩粒子を粉砕し所望の粒子径に調整する際に大きな粉砕エネルギーを有するため工業生産上好ましくない。
ポリマ基材としては、結晶性ポリマ及び非結晶性ポリマ、並びに非結晶性ポリマの表面を結晶化させたもののいずれも使用できる。ポリマ基材に用いる熱可塑性樹脂は、特に制限はないが、軟化点および重量平均分子量、特に軟化点が上記の範囲に入るものであれば特に制限なく好適に使用できる。例としては、ポリエステル、ポリアミド、スチレン、ビニル、アクリル、エポキシ、ウレタン、シリコン、フッ素、セルロース、単体及びこれらから誘導される樹脂等を挙げることができる。特に無機抗菌剤の配合のし易さや分散性、汎用性を考慮すると、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリオレフィン系が好適である。その中でもポリエステル樹脂が最も好適に使用される。
ポリスチレンの例としては、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン、スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・イソプレン共重合体、スチレン・マレイン酸共重合体などのスチレン系共重合体等を挙げることができる。
ポリエステルは、アルコール成分とカルボン酸成分との縮合重合によって得られるポリエステルであれば制限はない。例えば、アルコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、キシリレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ビスフェノールA、水添ビスフェノールA、ビスフェノールAエチレンオキサイド、ビスフェノールAプロピレンオキサイド、ソルビトール、グリセリンなどの2価以上のアルコールおよびアルコール誘導体等を挙げることができる。カルボン酸成分としては、マレイン酸、フマール酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、シクロペンタンジカルボン酸、無水コハク酸、無水トリメリット酸、無水マレイン酸、ドデセニル無水コハク酸などの2価以上のカルボン酸、カルボン酸誘導体や無水カルボン酸などが挙げられる。アルコール成分およびカルボン酸成分をそれぞれ2種類以上、組み合せてもかまわない。
具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(エチレンテレフタレート/イソフタレート)、ポリ(エチレングリコール/シクロヘキサンジメタノール/テレフタレート)、ポリカーボネート及びポリアリレートなどが挙げられる。
ポリエステル樹脂の酸価は、銀系等の無機抗菌剤が親水性であることより、該無機抗菌剤の分散性を向上させるために、0.5〜50mgKOH/gの範囲であることが好ましい。
ポリアミドの具体例としては、ナイロン4、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン610等が挙げられる。
ポリオレフィンの具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、プタジエン等を挙げることができる。
他に、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリル酸2−エチルヘキシル、ポリアクリル酸ラウリル等のアクリル酸エステル重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸ヘキシル、ポリメタクリル酸2−エチルヘキシル、ポリメタクリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステルとメタアクリル酸エステルとの共重合体、スチレン系モノマーとアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステルとの共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリプロピオン酸ビニル、ポリ酪酸ビニル、ゴム類、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン、変成ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂などを単独あるいは混合して用いることができる。
抗菌性防眩粒子を得る方法として、例えば、機械的方法によりポリマ基材上に無機抗菌剤を被覆する方法を採用することができる。或いは、熱可塑性樹脂の溶融体に無機抗菌剤を溶融混練したものを所定の粒径まで粉砕して製造する方法、若しくは、樹脂の単量体成分にリン酸カルシウム系抗菌剤の微粒子を加えたものを乳化重合、懸濁重合等の方法等を利用して製造することができる。
前述の機械的方法とは、例えば、無機抗菌剤とコア基材とをヘンシェルミキサ、ハイブリタイザ、オングミル、メカノフュージョン、コートマイザ、ディスパーコート、ジェットマイザ等の高速気流混合機や粉砕機中に入れて、例えば、500〜10,000rpmの回転数で、1〜120分間、装置内の温度がコア基材の軟化温度以下となるような温度条件下で、コア基材上に無機抗菌剤を被覆する方法である。
前記した機械的方法以外に、ポリマ基材の原料として使用する熱可塑性樹脂を無機抗菌剤と混合後に溶融混練して混練物を製造し、機械的方法等により所定の粒径にまで粉砕する方法等によっても、本発明の抗菌性防眩粒子を製造できる。
熱可塑性樹脂と無機抗菌剤は、溶融混練前に、V型ブレンダ、ヘンシェルミキサ、スーパーミキサ、リボンブレンダ等の公知のブレンダを用いて混合することが適当であると考えられる。このとき、前述した無機抗菌剤の他に、必要に応じて各種樹脂製品の原料の樹脂組成物に通常使用されている紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、難燃性剤、顔料、可塑剤等の他の添加剤を使用してもよい。
このとき、撹拌機容量、撹拌機の羽根の回転速度、撹拌時間等を適宜選択して十分にブレンドする。次いで、前記混合物について、単軸又は多軸スクリューの押出し機を用いて溶融混練する。このとき押出し機のスクリュー数、ニーディングスクリューゾーン数、シリンダ温度、混練速度等は前記熱可塑性樹脂の物性にあわせて樹脂温度が適切になるように装置制御されることが好ましく、また、十分な混練状態を得るにはスクリュー数や混練速度等の各種パラメータを総合的に決定することが好ましい。
溶融混練された混練物は十分に冷却した後、ボールミル、サンドミル、ハンマーミル、気流式粉砕方法等の公知の方法で粉砕することができる。常法での冷却が十分できない場合は、冷却または凍結粉砕法も選択することができる。
また、他の製造方法として、前述したように、本発明の抗菌性防眩粒子は、基材のポリマの単量体成分にリン酸カルシウム系抗菌剤を加えたものを乳化重合、懸濁重合等の方法を利用して製造することができる。
例えば、乳化重合の場合、無機抗菌剤成分と重合性単量体とからなる単量体混合物を、水性媒体中、乳化剤及び水溶性重合開始剤等の存在下で重合させることにより本実施形態に係る抗菌性防眩粒子を製造することができる。
或いは、乳化剤を使用しないソープフリー乳化重合によっても本実施形態に係る抗菌性防眩粒子を製造することができる。
単量体成分の重合を行う際には、重合開始剤を用いることができる。上記重合開始剤としては、従来公知の重合開始剤を用いることができる。即ち、例えば、過酸化水素;過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩;過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリロイル、過酸化カプリロイル、過酢酸、t−ブチルヒドロキシパーオキシド、過酸化メチルエチルケトン、t−ブチルパーフタレート等の有機系過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソブチルアミド等のアゾ化合物等のラジカル重合開始剤等が挙げられる。これらの重合開始剤は、単独で用いられてもよく、また、二種類以上を適宜混合しても用いても良い。
さらに、上記重合を行う際には、得られる樹脂の分子量を調節するために、ラウリルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、2−メルカプト酢酸、四塩化炭素、四臭化炭素等の連鎖移動剤を添加してもよい。これらは、一種類のみを用いても良く、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。
前述のようにして得られる抗菌性防眩粒子の体積平均粒径は、10μm〜100μmの範囲のものが好ましく、20μm〜50μmの範囲のものがより好ましい。粒径10μm未満のポリマの粒子の製造はコスト的に不利であり、かつ防眩効果が低下してしまい好ましくない。抗菌性防眩粒子の粒径が100μmを超えると透明シートにコートした際、透明性が低下し視認性が満足できない。さらに、凝集の発生による均一な印刷層が出来ない場合があり好ましくない。
抗菌性防眩粒子の形状は、球状、針状、紡錘状、棒状、円柱状、多面体状、多針状等の任意の形状をとることができるが、形状係数SF1によって次のように規定できる球状の形状を有することが好ましい。
SF1=(ML2/A)×(π/4)×100 ・・・(1)
(ここで、ML:抗菌性防眩粒子の絶対最大長、A:粒子の投影面積)
(ここで、ML:抗菌性防眩粒子の絶対最大長、A:粒子の投影面積)
これらは、主に顕微鏡画像または走査電子顕微鏡画像を画像解析装置によって解析することにより数値化することができる。SF1は100に近づくほど真球とみなされ、数値が大きくなるほど粒子の最大長さと最小長さに大きな差を有し、楕円形になることを意味する。
抗菌性防眩粒子の形状係数SF1は130〜150の範囲であることが好ましく、140〜150の範囲であることがより好ましい。防眩性を付与するためには、粒子の形状を不定形にし乱反射させる必要があるためである。
抗菌性防眩粒子中に含まれる無機抗菌剤の含有率は、所望の抗菌性能を付与できる限り特に制限はないが、前記抗菌性防眩粒子に対し、1〜60重量%の範囲であることが好ましく、5〜30重量%の範囲であることがより好ましい。無機抗菌剤の含有率が1重量%未満であると、必要な抗菌機能を発揮するためには、抗菌性防眩粒子の塗料への添加量が増し、透明性低下する場合はあり好ましくない。また、無機抗菌剤の含有量が60重量%を超えると、無機抗菌剤の凝集が起こりやすくなり、また抗菌性防眩粒子製造時の混練が困難になる傾向があるため好ましくない。
また、前述した無機抗菌剤の他に、必要に応じて各種樹脂製品の原料の樹脂組成物に通常使用されている紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、難燃性剤、顔料、可塑剤等の他の添加剤を使用してもよい。
(抗菌性防眩塗料組成物および抗菌性防眩シート製造方法)
次に、抗菌性防眩塗料組成物について説明する。抗菌性防眩塗料組成物は、前記抗菌性防眩粒子、溶剤、添加剤などからなる。抗菌性防眩塗料組成物中に含まれる抗菌性防眩粒子の添加量は、抗菌性と諸特性を満足させるために慎重に選択される。すなわちポリマ基材中に分散させる無機抗菌剤の中の金属量、及び抗菌性防眩粒子の粒径に依存し、塗料中の溶剤量、他の樹脂成分、添加剤等とのバランスで決定される塗料物性の影響を受け一概に言えないが、通常、塗料の固形分に対し1重量%〜30重量%が好ましく、より好ましくは3重量%〜20重量%である。1重量%を下回ると十分な抗菌性が発現できなくなり、30重量%を超えると塗膜の透明性が低下してしまう。
次に、抗菌性防眩塗料組成物について説明する。抗菌性防眩塗料組成物は、前記抗菌性防眩粒子、溶剤、添加剤などからなる。抗菌性防眩塗料組成物中に含まれる抗菌性防眩粒子の添加量は、抗菌性と諸特性を満足させるために慎重に選択される。すなわちポリマ基材中に分散させる無機抗菌剤の中の金属量、及び抗菌性防眩粒子の粒径に依存し、塗料中の溶剤量、他の樹脂成分、添加剤等とのバランスで決定される塗料物性の影響を受け一概に言えないが、通常、塗料の固形分に対し1重量%〜30重量%が好ましく、より好ましくは3重量%〜20重量%である。1重量%を下回ると十分な抗菌性が発現できなくなり、30重量%を超えると塗膜の透明性が低下してしまう。
溶剤としては、トルエンなどの炭化水素類、シクロヘキサノン、メチルエチルケトンなどのケトン類、イソプロピルアルコール、n−ブタノールなどのアルコール類、およびブチルセロソルブ、テトラヒドロフランなどのエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類等が挙げられる。これらは単独で、または2種以上を混合して使用することができる。抗菌性防眩塗料組成物中の溶剤の量は、特に制限されるものではないが、通常、抗菌性防眩塗料組成物の重量に対して95〜50重量%であることが好ましい。
また、抗菌性防眩塗料組成物には、例えば塗膜物性を改良する目的で紫外線吸収剤(例えば、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収剤)、紫外線安定剤(例えば、ヒンダードアミン系等の紫外線安定剤)、酸化防止剤(例えば、フェノール系、硫黄系、リン系等の酸化防止剤)、ブロッキング防止剤、スリップ剤、レベリング剤等の種々の添加剤を配合することができる。
さらに防眩性を強化する目的で、ポリスチレン、アクリル、ポリカーボネート、ポリエステル、メラミンなどの有機ポリマ粒子;シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウムなどの無機系粒子等を抗菌性防眩塗料組成物に添加しても良い。有機ポリマ粒子を用いる場合には耐溶剤性を考慮し、架橋タイプを用いることが好ましい。また、無機系粒子として、酸化チタン、酸化亜鉛を用いると、防眩性に加えて抗菌性もさらに向上するので好ましい。酸化チタンの結晶形としては、アナターゼ型に比べて、防眩性が良好となり塗料中での分散が安定化するため、ルチル型がより好ましい。該有機ポリマ粒子、無機系粒子の体積平均粒径は0.1μm〜10μmの範囲であることが好ましく、0.5μm〜2.0μmの範囲であることがより好ましい。該粒子の配合量は抗菌性防眩塗料組成物の重量に対して1〜10重量部の範囲であることが好ましい。
該抗菌性防眩塗料組成物は常法に従って調製することができる。例えば、上記の各原料成分を所定量秤量して混合し、ホモジナイサー、サンドミル、コロイドミル、ボールミルなどの混合、撹拌手段を用いて分散させることによって調製することができる。
前記抗菌性防眩塗料組成物により、透明基材等の基材上に抗菌性防眩塗料組成物を含む抗菌性防眩層を形成し、抗菌性防眩シートとすることができる。抗菌性防眩層は、種々の機能を有する他の層を介して形成してもよく、最上層に設けられていることが好ましい。抗菌性防眩シートは、該抗菌性防眩層中においてその上部に抗菌性防眩粒子を局在化させて表面に露出した状態とすることが好ましく、このような極在化によって、特に抗菌性防眩シート表面のみに抗菌性を集中させる効果を生ずるものである。
抗菌性防眩塗料組成物を用いて透明基材を例に抗菌性防眩層を形成する方法を説明する。抗菌性防眩塗料組成物を透明基材に塗布する方法は印刷法、バーコートやアプリケータによる塗布法、引き抜き法等の従来既知の種々の方法が使用出来るが、表面凹凸をつけ易いといった観点から印刷法が好ましく、その中でもスクリーン印刷が特に好ましい。
基材としては透明基材が好ましく、透明樹脂シートや、透明樹脂フィルム等の透明プラスチック基材シート等が挙げられる。透明樹脂フィルムとしては、トリアセチルセルロースフィルム、ジアセチルセルロースフィルム、アセテートブチレートセルロースフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリアクリル系樹脂フィルム、ポリウレタン系樹脂フィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルフィルム、トリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、(メタ)アクリロニトリルフィルム等が使用できるが、特に、トリアセチルセルロースフィルム、及び一軸延伸ポリエステルフィルムが透明性に優れ、光学的に異方性が無い点で好適に用いられる。板状のものでもフィルム状のものでもよいが、厚みは、通常は8μm〜1000μm程度のものが用いられる。
この際、基材と抗菌性防眩層との密着性をあげる為、基材上に透明下地膜等の下地膜を形成しても良い。該透明下地膜形成樹脂は、印刷画像を形成する印刷インキ(ここでは抗菌性防眩塗料組成物)に含有されている溶剤に可溶であるか、または前記印刷画像を形成する印刷インキに含有されている溶剤を吸収可能であることが好ましい。そして、この透明下地膜形成用塗料を被印刷物上に塗布し、乾燥することによって、透明下地膜が形成され、次いで、この透明下地膜上に、例えば、前記透明下地膜形成樹脂が可溶であるか、または吸収可能である溶剤を含有する抗菌性防眩塗料組成物を用いてスクリーン印刷される。
透明下地膜形成用塗料中に含まれる透明下地膜形成樹脂は、透明膜形成性を有し、印刷インキに含有されている溶剤に可溶であるか、または該溶剤を吸収可能なものであれば、特に制限されるものではない。透明下地膜形成樹脂の具体例としては、エチルセルロースなどのセルロース系樹脂、ポリビニルブチラールなどのブチラール系樹脂、ポリエステル系樹脂、およびアクリル系樹脂などが挙げられる。これらの透明下地膜形成樹脂は、単独で、または二種以上を混合して使用することができる。
透明下地膜形成塗料中に含まれる溶剤は、前記樹脂を溶解し得るものであれば、特に制限されるものではない。その具体例としては、トルエンなどの炭化水素類、シクロヘキサノン、メチルエチルケトンなどのケトン類、イソプロピルアルコール、n−ブタノールなどのアルコール類、およびブチルセロソルブ、テトラヒドロフランなどのエーテル類等が挙げられる。これらは単独で、または2種以上を混合して使用することができる。透明下地膜形成塗料中の溶剤の量は、特に制限されるものではないが、通常、透明下地膜形成塗料の重量に対して60〜99重量%であることが好ましい。
透明下地膜形成塗料には、必要に応じて、例えば分散剤などの各種の添加剤を適量添加することができる。分散剤としてはポリリン酸系、ポリカルボン酸系、ポリフェノール系分散剤などを例示することができ、その添加量は通常、透明下地膜形成塗料の重量に対して0.1〜5重量%程度であることが好ましい。透明下地膜形成塗料は常法に従って調製することができる。例えば、上記の各原料成分を所定量秤量して混合し、ホモジナイサー、サンドミル、コロイドミル、ボールミルなどの混合、撹拌手段を用いて分散させることによって調製することができる。
スクリーン印刷方法の好ましい態様においては、上記の透明下地膜形成塗料を被印刷物の印刷面に塗布し、乾燥して透明下地膜を形成し、次いで該透明下地膜中の透明樹脂が可溶または吸収可能である溶剤を含有する抗菌性防眩塗料組成物を用いて、前記透明下地膜上にスクリーン印刷する。この場合の抗菌性防眩塗料組成物に含まれる前記の溶剤としては、版板上での印刷インクの乾燥を抑制するため比較的高沸点(沸点:150〜250℃)の溶剤が好適に用いられる。その具体例としては、前記透明下地膜形成樹脂がエチルセルロース、ポリビニルブチラール樹脂、アクリルエステル樹脂などである場合は、例えば、α?テルピネオール、ブチルカルビトールアセテート、エチルカルビトールなどを例示することができる。適当な透明下地膜形成性樹脂と溶剤との組み合わせは、予備的な溶解実験によって容易に見出せる。
前記抗菌性防眩シートは、家庭用品、家庭用機器、文房具、玩具、OA機器、測定機器、自動車用機器、各種輸送機関設備、医療機関設備、医療用機器、建造物、タッチパネル等に使用でき、人が接触する部位に設けられることが好ましく、特に、視認性と防眩性の両立が要求されるOA機器、自動車機器、測定機器のタッチパネル等に用いられることが好ましい。とりわけ、不特定多数の人が接触し、かつ、蛍光灯等の照明の下で視認性が要求される、複写機、プリンター、ファクシミリ等のOA機器のタッチパネル等に好適に使用される。前記各種機器及び物品の人の接触する面に貼り付けるために、該抗菌性防眩シートに粘着剤層を設け、該粘着剤層を介して、前記各種機器及び物品の表面に抗菌性防眩シートを貼着することができる。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<各種測定方法>
(抗菌性防眩粒子の粒度分布測定)
従来知られている各種の粒度分布測定装置を利用することができる。最も好ましい測定装置は、コールターカウンタTAII型あるいはコールターマルチサイザ(コールター社製)を用いて測定可能である。本実施例においてはコールターマルチサイザ(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布を出力した。電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製した。たとえば、ISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用することができる。測定法としては、前記電解水溶液100から150mL中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1mLから5mL加え、更に測定試料を2mgから20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1分から3分間分散処理を行い前記コールターマルチサイザによりアパーチャとして100μmアパーチャを用いて、2μm以上のトナーの体積、個数を測定して体積分布と個数分布とを算出した。
(抗菌性防眩粒子の粒度分布測定)
従来知られている各種の粒度分布測定装置を利用することができる。最も好ましい測定装置は、コールターカウンタTAII型あるいはコールターマルチサイザ(コールター社製)を用いて測定可能である。本実施例においてはコールターマルチサイザ(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布を出力した。電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製した。たとえば、ISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用することができる。測定法としては、前記電解水溶液100から150mL中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1mLから5mL加え、更に測定試料を2mgから20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1分から3分間分散処理を行い前記コールターマルチサイザによりアパーチャとして100μmアパーチャを用いて、2μm以上のトナーの体積、個数を測定して体積分布と個数分布とを算出した。
(形状係数SF1)
抗菌性防眩粒子の顕微鏡画像または走査電子顕微鏡画像をルーゼックス画像解析装置(ニコレ社製、LUZEXIII)を用い、前述の式(1)により求めた。
抗菌性防眩粒子の顕微鏡画像または走査電子顕微鏡画像をルーゼックス画像解析装置(ニコレ社製、LUZEXIII)を用い、前述の式(1)により求めた。
(軟化点温度(Tm))
フローテスタCFT−500型(島津製作所製)を用いた。試料は60meshパス品を約1.0g秤量した。これを、成形機を使用し、100kg/cm2の加重で1分間加圧した。この加圧サンプルを下記の条件で、常温常湿(温度約20から30℃、湿度30から70%RH)でフローテスタ測定を行い、温度−見掛け粘度曲線を得た。得られたスムース曲線より、試料が50体積%流出した時の温度(=T1/2)を求め、これを軟化点温度(Tm)とした。以下に条件を示す。
フローテスタCFT−500型(島津製作所製)を用いた。試料は60meshパス品を約1.0g秤量した。これを、成形機を使用し、100kg/cm2の加重で1分間加圧した。この加圧サンプルを下記の条件で、常温常湿(温度約20から30℃、湿度30から70%RH)でフローテスタ測定を行い、温度−見掛け粘度曲線を得た。得られたスムース曲線より、試料が50体積%流出した時の温度(=T1/2)を求め、これを軟化点温度(Tm)とした。以下に条件を示す。
RATE TEMP 6.0 D/M(℃1分)、SET TEMP 50.0 DEG(℃)、MAX TEMP 180.0 DEG、INTERVAL 3.0 DEG、PREHEAT 300.0 SEC(秒)、LOAD 20.0 KGF(kg)、DIE(DIA) 1.0 MM(mm)、DIE(LENG) 1.0 MM(mm)、PLUNGER 1.0 CM2(cm2)
(数平均分子量、重量平均分子量)
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(807−IT型:日本分光工業社製)を用いて測定を行い、カラムを40℃に保ち、キャリア溶媒としてテトラヒドロフランを1kg/cm3で流し、測定する試料30mgをテトラヒドロフラン20mlに溶解し、この溶液0.5mgを上記キャリア溶媒と共に導入して、ポリスチレン換算により求めた。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(807−IT型:日本分光工業社製)を用いて測定を行い、カラムを40℃に保ち、キャリア溶媒としてテトラヒドロフランを1kg/cm3で流し、測定する試料30mgをテトラヒドロフラン20mlに溶解し、この溶液0.5mgを上記キャリア溶媒と共に導入して、ポリスチレン換算により求めた。
(抗菌性防眩粒子の製造例1)
熱可塑性樹脂として花王株式会社製芳香族系ポリエステル80重量部(テレフタル酸とビスフェノールAポリオキシエチレン2モル付加物の縮合物で架橋単量体としてトリメリット酸を使用、重量平均分子量Mw=22000、軟化点105℃)、無機抗菌剤として株式会社サンギ製アパサイダーAK(ヒドロキシアパタイト−銀系抗菌剤)を20重量部(体積平均粒径D50=0.1μm)をヘンシェルミキサ(FM−75型、三井三池化工機社製)に投入し、1000rpmで2分間混合し、混合物を得た。その後、エクストルーダ(TEM48BS、東芝機械社製)を用い、スクリュウ回転数500rpm、シリンダ設定温度80℃で上記混合物を溶融混練して混練物を得た後、この混練物を冷却した。そして、この混練物をハンマーミルで粗粉砕した後、ジェットミルにて体積平均粒径12ミクロン、SF1が142の抗菌性防眩粒子を得た。
熱可塑性樹脂として花王株式会社製芳香族系ポリエステル80重量部(テレフタル酸とビスフェノールAポリオキシエチレン2モル付加物の縮合物で架橋単量体としてトリメリット酸を使用、重量平均分子量Mw=22000、軟化点105℃)、無機抗菌剤として株式会社サンギ製アパサイダーAK(ヒドロキシアパタイト−銀系抗菌剤)を20重量部(体積平均粒径D50=0.1μm)をヘンシェルミキサ(FM−75型、三井三池化工機社製)に投入し、1000rpmで2分間混合し、混合物を得た。その後、エクストルーダ(TEM48BS、東芝機械社製)を用い、スクリュウ回転数500rpm、シリンダ設定温度80℃で上記混合物を溶融混練して混練物を得た後、この混練物を冷却した。そして、この混練物をハンマーミルで粗粉砕した後、ジェットミルにて体積平均粒径12ミクロン、SF1が142の抗菌性防眩粒子を得た。
(抗菌性防眩粒子の製造例2)
熱可塑性樹脂としてスチレンアクリル樹脂80重量部(スチレンとメチルメタクリレートの共重合体、重量平均分子量Mw=50000、軟化点100℃)、無機抗菌剤として「石塚硝子株式会社製ホウケイ酸ガラス−銀系抗菌剤『イオンピュア』(体積平均粒径D50=2.0μm)」20重量部をヘンシェルミキサ(FM−75型、三井三池化工機社製)に投入し、1000rpmで2分間混合し、混合物を得た。その後、エクストルーダ(TEM48BS、東芝機械社製)を用い、スクリュウ回転数500rpm、シリンダ設定温度80℃で上記混合物を溶融混練して混練物を得た後、この混練物を冷却した。そして、この混練物をハンマーミルで粗粉砕した後、ジェットミルにて体積平均粒径10ミクロン、SF1が144の抗菌性防眩粒子を得た。
熱可塑性樹脂としてスチレンアクリル樹脂80重量部(スチレンとメチルメタクリレートの共重合体、重量平均分子量Mw=50000、軟化点100℃)、無機抗菌剤として「石塚硝子株式会社製ホウケイ酸ガラス−銀系抗菌剤『イオンピュア』(体積平均粒径D50=2.0μm)」20重量部をヘンシェルミキサ(FM−75型、三井三池化工機社製)に投入し、1000rpmで2分間混合し、混合物を得た。その後、エクストルーダ(TEM48BS、東芝機械社製)を用い、スクリュウ回転数500rpm、シリンダ設定温度80℃で上記混合物を溶融混練して混練物を得た後、この混練物を冷却した。そして、この混練物をハンマーミルで粗粉砕した後、ジェットミルにて体積平均粒径10ミクロン、SF1が144の抗菌性防眩粒子を得た。
(抗菌性防眩粒子の製造例3)
[樹脂微粒子分散液の調整]
スチレン370重量部、n−ブチルアクリレート30重量部、アクリル酸12重量部、ドデカンチオール24重量部、四臭化炭素4重量部を混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製)6重量部、及びアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製)10重量部をイオン交換水550重量部に溶解したフラスコ中で乳化重合させ、10分間ゆっくり混合しながら、これに過硫酸アンモニウム4重量部を溶解したイオン交換水50重量部を投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を撹拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。その結果、150nmであり、軟化点=118℃、重量平均分子量Mw=11500の樹脂粒子が分散された樹脂微粒子分散液が得られた。この分散液の固形分濃度は40重量%であった。
[樹脂微粒子分散液の調整]
スチレン370重量部、n−ブチルアクリレート30重量部、アクリル酸12重量部、ドデカンチオール24重量部、四臭化炭素4重量部を混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製)6重量部、及びアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製)10重量部をイオン交換水550重量部に溶解したフラスコ中で乳化重合させ、10分間ゆっくり混合しながら、これに過硫酸アンモニウム4重量部を溶解したイオン交換水50重量部を投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を撹拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。その結果、150nmであり、軟化点=118℃、重量平均分子量Mw=11500の樹脂粒子が分散された樹脂微粒子分散液が得られた。この分散液の固形分濃度は40重量%であった。
[無機抗菌剤分散液の調整]
酸化亜鉛無機抗菌剤(アパサイダーZ(酸化亜鉛系抗菌剤):サンギ製) 60重量部
ノニオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製) 6重量部
イオン交換水 240重量部
以上の成分を混合して、溶解、ホモジナイザ(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間撹拌し、その後、アルティマイザにて分散処理して平均粒子径が0.3μmである無機抗菌剤が分散された無機抗菌剤分散液を調整した。
酸化亜鉛無機抗菌剤(アパサイダーZ(酸化亜鉛系抗菌剤):サンギ製) 60重量部
ノニオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製) 6重量部
イオン交換水 240重量部
以上の成分を混合して、溶解、ホモジナイザ(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間撹拌し、その後、アルティマイザにて分散処理して平均粒子径が0.3μmである無機抗菌剤が分散された無機抗菌剤分散液を調整した。
[抗菌性防眩粒子の調整]
樹脂微粒子分散液(複合微粒子調整の時に作成したもの) 234重量部
無機抗菌剤分散液 300重量部
ポリ水酸化アルミニウム(浅田化学社製、Paho2S) 0.5重量部
イオン交換水 600重量部
以上の成分を、丸型ステンレス鋼鉄フラスコ中でホモジナイザ(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を撹拌しながら40℃まで加熱した。40℃で30分保持した後、D50が9.8μmの凝集粒子が生成していることを確認した。更に加熱用オイルバスの温度を上げて56℃で1時間保持し、D50は11.5μmとなった。その後、この凝集体粒子を含む分散液に26重量部の樹脂微粒子分散液を追加した後、加熱用オイルバスの温度を50℃まで上げて30分間保持した。この凝集体粒子を含む分散液に、1N水酸化ナトリウムを追加して、系のpHを7.0に調整した後ステンレス製フラスコを密閉し、磁気シールを用いて撹拌を継続しながら80℃まで加熱し、4時間保持した。冷却後、抗菌性防眩粒子を濾別し、イオン交換水で4回洗浄した後、凍結乾燥して抗菌性防眩粒子を得た。抗菌性防眩粒子の体積平均粒径は12.4μm、SF1は134であった。
樹脂微粒子分散液(複合微粒子調整の時に作成したもの) 234重量部
無機抗菌剤分散液 300重量部
ポリ水酸化アルミニウム(浅田化学社製、Paho2S) 0.5重量部
イオン交換水 600重量部
以上の成分を、丸型ステンレス鋼鉄フラスコ中でホモジナイザ(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を撹拌しながら40℃まで加熱した。40℃で30分保持した後、D50が9.8μmの凝集粒子が生成していることを確認した。更に加熱用オイルバスの温度を上げて56℃で1時間保持し、D50は11.5μmとなった。その後、この凝集体粒子を含む分散液に26重量部の樹脂微粒子分散液を追加した後、加熱用オイルバスの温度を50℃まで上げて30分間保持した。この凝集体粒子を含む分散液に、1N水酸化ナトリウムを追加して、系のpHを7.0に調整した後ステンレス製フラスコを密閉し、磁気シールを用いて撹拌を継続しながら80℃まで加熱し、4時間保持した。冷却後、抗菌性防眩粒子を濾別し、イオン交換水で4回洗浄した後、凍結乾燥して抗菌性防眩粒子を得た。抗菌性防眩粒子の体積平均粒径は12.4μm、SF1は134であった。
(抗菌性防眩粒子の製造例4)
ハンマーミルで粗粉砕した後、ジェットミルを使用する代わりに、衝突板式粉砕機(I式ミル、日本ニューマチック社製)を使用した以外は製造例1と同様にして、抗菌性防眩粒子を得た。抗菌性防眩粒子の体積平均粒径は29.8μm、SF1は140であった。
ハンマーミルで粗粉砕した後、ジェットミルを使用する代わりに、衝突板式粉砕機(I式ミル、日本ニューマチック社製)を使用した以外は製造例1と同様にして、抗菌性防眩粒子を得た。抗菌性防眩粒子の体積平均粒径は29.8μm、SF1は140であった。
(抗菌性防眩粒子の製造例5)
ハンマーミルで粗粉砕した後、ジェットミルを使用する代わりに、ターボミル(マツボー社製)を使用した以外は製造例1と同様にして、抗菌性防眩粒子を得た。抗菌性防眩粒子の体積平均粒径は31.2μm、SF1は145であった。
ハンマーミルで粗粉砕した後、ジェットミルを使用する代わりに、ターボミル(マツボー社製)を使用した以外は製造例1と同様にして、抗菌性防眩粒子を得た。抗菌性防眩粒子の体積平均粒径は31.2μm、SF1は145であった。
(抗菌性防眩粒子の製造例6)
熱可塑性樹脂として、花王株式会社製芳香族系ポリエステル80重量部(テレフタル酸とビスフェノールAポリオキシエチレン2モル付加物の縮合物で架橋単量体としてトリメリット酸を使用、重量平均分子量Mw=22000、軟化点105℃)を、芳香族系ポリエステル80重量部(重量平均分子量Mw=30000、軟化点120℃)とした以外は製造例1と同様にして、抗菌性防眩粒子を得た。抗菌性防眩粒子の体積平均粒径は15.5μm、SF1は135であった。
熱可塑性樹脂として、花王株式会社製芳香族系ポリエステル80重量部(テレフタル酸とビスフェノールAポリオキシエチレン2モル付加物の縮合物で架橋単量体としてトリメリット酸を使用、重量平均分子量Mw=22000、軟化点105℃)を、芳香族系ポリエステル80重量部(重量平均分子量Mw=30000、軟化点120℃)とした以外は製造例1と同様にして、抗菌性防眩粒子を得た。抗菌性防眩粒子の体積平均粒径は15.5μm、SF1は135であった。
(抗菌性複合粒子の製造例7)
抗菌性複合粒子を製造する際の、凝集時間を40分から15分に低減させた以外は製造例3と同様にして、抗菌性複合粒子を作成した。体積平均粒径は6.8μm、SF1は138であった。
抗菌性複合粒子を製造する際の、凝集時間を40分から15分に低減させた以外は製造例3と同様にして、抗菌性複合粒子を作成した。体積平均粒径は6.8μm、SF1は138であった。
(抗菌性防眩塗料組成物の調整)
製造例1〜7で作製した抗菌性防眩粒子を用いて以下のように抗菌性防眩塗料組成物を調整した。
製造例1〜7で作製した抗菌性防眩粒子を用いて以下のように抗菌性防眩塗料組成物を調整した。
<実施例1〜8>
[抗菌性防眩塗料組成物1]
製造例1で作製した抗菌性防眩粒子10重量部、ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸の重縮合物)10重量部、トルエン80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振とうさせ、塗料組成物を作製した。
[抗菌性防眩塗料組成物1]
製造例1で作製した抗菌性防眩粒子10重量部、ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸の重縮合物)10重量部、トルエン80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振とうさせ、塗料組成物を作製した。
[抗菌性防眩塗料組成物2]
製造例2で作製した抗菌性防眩粒子10重量部、ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸の重縮合物)10重量部、トルエン80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振とうさせ、塗料組成物を作製した。
製造例2で作製した抗菌性防眩粒子10重量部、ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸の重縮合物)10重量部、トルエン80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振とうさせ、塗料組成物を作製した。
[抗菌性防眩塗料組成物3]
製造例3で作製した抗菌性防眩粒子10重量部、エチルセルロース10重量部およびα−テルピネオール80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振到させ、塗料組成物を作製した。
製造例3で作製した抗菌性防眩粒子10重量部、エチルセルロース10重量部およびα−テルピネオール80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振到させ、塗料組成物を作製した。
[抗菌性防眩塗料組成物4]
製造例1で作製した抗菌性防眩粒子10重量部、ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸の重縮合物)10重量部、シリカ微粒子(トスパール145、東芝シリコーン社製、体積平均径4.5μm)、トルエン80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振とうさせ、塗料組成物を作製した。
製造例1で作製した抗菌性防眩粒子10重量部、ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸の重縮合物)10重量部、シリカ微粒子(トスパール145、東芝シリコーン社製、体積平均径4.5μm)、トルエン80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振とうさせ、塗料組成物を作製した。
[抗菌性防眩塗料組成物5]
製造例4で作製した抗菌性防眩粒子10重量部、ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸の重縮合物)10重量部、トルエン80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振とうさせ、塗料組成物を作製した。
製造例4で作製した抗菌性防眩粒子10重量部、ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸の重縮合物)10重量部、トルエン80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振とうさせ、塗料組成物を作製した。
[抗菌性防眩塗料組成物6]
製造例5で作製した抗菌性防眩粒子10重量部、ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸の重縮合物)10重量部、トルエン80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振とうさせ、塗料組成物を作製した。
製造例5で作製した抗菌性防眩粒子10重量部、ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸の重縮合物)10重量部、トルエン80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振とうさせ、塗料組成物を作製した。
[抗菌性防眩塗料組成物7]
製造例6で作製した抗菌性防眩粒子10重量部、ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸の重縮合物)10重量部、トルエン80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振とうさせ、塗料組成物を作製した。
製造例6で作製した抗菌性防眩粒子10重量部、ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸の重縮合物)10重量部、トルエン80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振とうさせ、塗料組成物を作製した。
[抗菌性防眩塗料組成物8]
製造例1で作製した抗菌性防眩粒子10重量部、ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸の重縮合物)10重量部、酸化チタン微粒子(クロノスKR310、チタン工業社製、体積平均径0.6μm)、トルエン80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振とうさせ、塗料組成物を作製した。
製造例1で作製した抗菌性防眩粒子10重量部、ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸の重縮合物)10重量部、酸化チタン微粒子(クロノスKR310、チタン工業社製、体積平均径0.6μm)、トルエン80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振とうさせ、塗料組成物を作製した。
<比較例1〜4>
本発明の抗菌性防眩粒子の効果をより明確化する比較例として以下の抗菌性防眩塗料組成物を作製した。
本発明の抗菌性防眩粒子の効果をより明確化する比較例として以下の抗菌性防眩塗料組成物を作製した。
[抗菌剤添加塗料組成物9]
ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸の重縮合物、軟化点=105℃、重量平均分子量=21000)10重量部、無機抗菌剤として株式会社サンギ製アパサイダーAKを10重量部(体積平均粒径D50=0.1μm)、トルエン80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振とうさせ、塗料組成物を作製した。
ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸の重縮合物、軟化点=105℃、重量平均分子量=21000)10重量部、無機抗菌剤として株式会社サンギ製アパサイダーAKを10重量部(体積平均粒径D50=0.1μm)、トルエン80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振とうさせ、塗料組成物を作製した。
[抗菌剤添加塗料組成物10]
ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸の重縮合物、軟化点=105℃、重量平均分子量=21000)10重量部、無機抗菌剤として株式会社サンギ製アパサイダーAKを10重量部(体積平均粒径D50=0.1μm)、防眩剤としてシリコン粒子(KMP600、信越化学社製、体積平均径11μm)、トルエン80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振とうさせ、塗料組成物を作製した。
ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸の重縮合物、軟化点=105℃、重量平均分子量=21000)10重量部、無機抗菌剤として株式会社サンギ製アパサイダーAKを10重量部(体積平均粒径D50=0.1μm)、防眩剤としてシリコン粒子(KMP600、信越化学社製、体積平均径11μm)、トルエン80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振とうさせ、塗料組成物を作製した。
[抗菌剤無添加塗料組成物11]
ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸の重縮合物、軟化点=105℃、重量平均分子量=21000)10重量部、防眩剤としてシリコン粒子(KMP600、信越化学社製、体積平均径11μm)、トルエン80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振到させ、塗料組成物を作製した。
ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸の重縮合物、軟化点=105℃、重量平均分子量=21000)10重量部、防眩剤としてシリコン粒子(KMP600、信越化学社製、体積平均径11μm)、トルエン80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振到させ、塗料組成物を作製した。
[抗菌性塗料組成物12]
製造例7で作製した抗菌性防眩粒子10重量部、ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸の重縮合物)10重量部、トルエン80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振とうさせ、塗料組成物を作製した。
製造例7で作製した抗菌性防眩粒子10重量部、ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸の重縮合物)10重量部、トルエン80重量部を秤量した後、ペイントシェーカで30分振とうさせ、塗料組成物を作製した。
<基材及びスクリーン印刷条件>
(試験用基材)
厚み188ミクロンのポリエチレンテレフタレートシート(東洋紡(株)製A−4100)を用い印刷面にポリエステル樹脂と平均粒径0.03μmの超微粒子アルミナからなる厚さ2.5μmの透明下地膜が形成されているものを使用した。
(試験用基材)
厚み188ミクロンのポリエチレンテレフタレートシート(東洋紡(株)製A−4100)を用い印刷面にポリエステル樹脂と平均粒径0.03μmの超微粒子アルミナからなる厚さ2.5μmの透明下地膜が形成されているものを使用した。
(印刷機及び印刷条件)
東海精機製SER1Aマンモス印刷機SAP-3000Aを用いてスクリーン印刷を行った。
東海精機製SER1Aマンモス印刷機SAP-3000Aを用いてスクリーン印刷を行った。
(スクリーンマスク)
スクリーンマスクとしては、東京プロセスサービス製400メッシュのステンレス紗のコンビネーションマスクで、乳剤厚15μm、版枠サイズ:1600mm×2000mm、コンビサイズ:1100mm×1700mmのものを用い、印刷エリアは700mm×1200mmである。
スクリーンマスクとしては、東京プロセスサービス製400メッシュのステンレス紗のコンビネーションマスクで、乳剤厚15μm、版枠サイズ:1600mm×2000mm、コンビサイズ:1100mm×1700mmのものを用い、印刷エリアは700mm×1200mmである。
(印刷フィルムの作製)
抗菌性防眩塗料組成物1〜12を使用し各種透明シートを作製した。さらに全光線透過率、60度鏡面光沢度、及び抗菌性評価を実施した。結果を表2に示す。
抗菌性防眩塗料組成物1〜12を使用し各種透明シートを作製した。さらに全光線透過率、60度鏡面光沢度、及び抗菌性評価を実施した。結果を表2に示す。
(全光線透過率)
JIS K−6735に準拠して日本電色工業(株)製、積分球式光線透過率測定装置Σ−80型(C光源)により測定した値であり%で表示した。
JIS K−6735に準拠して日本電色工業(株)製、積分球式光線透過率測定装置Σ−80型(C光源)により測定した値であり%で表示した。
タッチパネル表面に貼り付け、タッチパネルの白文字を良好に視認可能とさせる全光線透過率として以下の基準で判断した。
80以下・・・・視認性悪い
80〜90・・・視認性許容できる
90以上・・・視認性かなり良好
80以下・・・・視認性悪い
80〜90・・・視認性許容できる
90以上・・・視認性かなり良好
(60度鏡面光沢度)
JIS Z−8741に従って日本電色工業(株)製グロスメータで60度鏡面光沢度を測定した。
JIS Z−8741に従って日本電色工業(株)製グロスメータで60度鏡面光沢度を測定した。
防眩性を満足させる60度鏡面光沢度として以下の基準で判断する。
5以下・・・・防眩性かなり良好
5〜10・・・・防眩性許容できる
10以上・・・防眩性悪い
5以下・・・・防眩性かなり良好
5〜10・・・・防眩性許容できる
10以上・・・防眩性悪い
(抗菌性試験)
前記のように作成した透明シートについて、次のように抗菌性試験を実施した。日本工業標準調査会の審議を経て作成された、抗菌加工製品の抗菌性試験方法(JIS Z 2801)に準拠して抗菌試験を行った。先ず、シートを50mm×50mmに切り出し、エタノールを染み込ませたガーゼでシート表面をふき取り、23℃、60%相対湿度雰囲気下で24時間放置し、抗菌力試験検体とした。試験検体に菌液を0.5ml接種し、45mm×45mmのポリエチレンフィルムを密着させた後、37℃で保存し、保存開始時及び24時間後にSCDLP培地(日本製薬(株)製)で生存菌を洗い出した。この洗い出し液について菌数測定用標準寒天培地(ニッスイ(株)製)を用いた寒天平板培養法(37℃、24時間)により、生存菌数を測定し、検体1枚当たりの生存菌数に換算した。試験菌は、大腸菌(ISO3301)を使用した。試験菌液を調製するため、まず、肉エキス5mg、ペプトン10mg、及び塩化ナトリウム5mgを1リットルの蒸留水に溶かした普通ブイヨン培地を調製した。次いで、前記ブイヨン培地を蒸留水にて更に500倍に希釈した溶液を調製し、かかる溶液に大腸菌を懸濁させ、1mlあたりの菌数が1×105個となるように調製した。
前記のように作成した透明シートについて、次のように抗菌性試験を実施した。日本工業標準調査会の審議を経て作成された、抗菌加工製品の抗菌性試験方法(JIS Z 2801)に準拠して抗菌試験を行った。先ず、シートを50mm×50mmに切り出し、エタノールを染み込ませたガーゼでシート表面をふき取り、23℃、60%相対湿度雰囲気下で24時間放置し、抗菌力試験検体とした。試験検体に菌液を0.5ml接種し、45mm×45mmのポリエチレンフィルムを密着させた後、37℃で保存し、保存開始時及び24時間後にSCDLP培地(日本製薬(株)製)で生存菌を洗い出した。この洗い出し液について菌数測定用標準寒天培地(ニッスイ(株)製)を用いた寒天平板培養法(37℃、24時間)により、生存菌数を測定し、検体1枚当たりの生存菌数に換算した。試験菌は、大腸菌(ISO3301)を使用した。試験菌液を調製するため、まず、肉エキス5mg、ペプトン10mg、及び塩化ナトリウム5mgを1リットルの蒸留水に溶かした普通ブイヨン培地を調製した。次いで、前記ブイヨン培地を蒸留水にて更に500倍に希釈した溶液を調製し、かかる溶液に大腸菌を懸濁させ、1mlあたりの菌数が1×105個となるように調製した。
(抗菌活性値の計算方法)
抗菌活性値は、下記式
抗菌活性値=Log(Y/X)・・・(2)
(上記式中、Xは、試験片の生菌個数を、Yは、比較対照用の無機抗菌剤無添加の試験片の生菌個数を表す)に基づいて算出した。
抗菌活性値は、下記式
抗菌活性値=Log(Y/X)・・・(2)
(上記式中、Xは、試験片の生菌個数を、Yは、比較対照用の無機抗菌剤無添加の試験片の生菌個数を表す)に基づいて算出した。
尚、抗菌性の判定は以下の基準で行った。即ち大腸菌の抗菌活性値が2.0未満である場合には、樹脂成形体において抗菌性が認められないものとし、大腸菌の抗菌活性値が2.0以上である場合には、抗菌性が認められるものとした。
実施例1〜8では、抗菌活性値は3.5〜5.1を示し、いずれも比較例2に示した通常の防眩性抗菌シート品に対して抗菌性の向上効果が確認できた。さらに本機能性粒子(抗菌性防眩粒子)表面の凹凸を増加させ、60度鏡面光沢度は3.3〜7.5と低下しているにもかかわらず全光線透過率は85〜92.6%と高い値を示している。
<実施例9>
実施例1で製造されたシートの裏面にアクリル系粘着剤を25g/m2(dry)塗工して粘着層を形成した。このシートをDCP1250MPカラー複写機(富士ゼロックス社製)のタッチパネル上に粘着層を介して接着させてタッチパネルの最表層とした。その後、防眩性と文字の視認性を評価した。この結果、視認性として重要な白文字の再現性に十分優れ、さらに蛍光灯の真下での防眩性もまったく問題無かった。さらに動作性にも優れ、ベタツキ等の違和感もなかった。
実施例1で製造されたシートの裏面にアクリル系粘着剤を25g/m2(dry)塗工して粘着層を形成した。このシートをDCP1250MPカラー複写機(富士ゼロックス社製)のタッチパネル上に粘着層を介して接着させてタッチパネルの最表層とした。その後、防眩性と文字の視認性を評価した。この結果、視認性として重要な白文字の再現性に十分優れ、さらに蛍光灯の真下での防眩性もまったく問題無かった。さらに動作性にも優れ、ベタツキ等の違和感もなかった。
本発明により、例えば、家庭用品、文房具、玩具、家庭用機器、OA機器、測定機器、自動車用機器、各種輸送機関設備、医療機関設備、建造物等の表面に記された表示部位に人が接触しなければならないような箇所、例えば、タッチパネルのような部位に使用される、充分な抗菌性と防眩性、更には視認性を同時に満足することができる抗菌性防眩塗料組成物、これを用いた抗菌性防眩シート及び抗菌性防眩シートの製造方法を提供することができる。
Claims (3)
- 樹脂と無機抗菌剤とからなる抗菌性防眩粒子を含有し、
前記抗菌性防眩粒子の体積平均粒径は、10〜100μmであることを特徴とする抗菌性防眩塗料組成物。 - 請求項1に記載の抗菌性防眩塗料組成物を、基材シートの最上層に塗布することにより形成された抗菌性防眩層を有することを特徴とする抗菌性防眩シート。
- 請求項2に記載の抗菌性防眩層を、基材シート上にスクリーン印刷法にて作成することを特徴とした抗菌性防眩シート製造方法。
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-
2004
- 2004-02-16 JP JP2004037906A patent/JP2005226029A/ja active Pending
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