JP2005225049A - 積層板 - Google Patents

積層板 Download PDF

Info

Publication number
JP2005225049A
JP2005225049A JP2004035351A JP2004035351A JP2005225049A JP 2005225049 A JP2005225049 A JP 2005225049A JP 2004035351 A JP2004035351 A JP 2004035351A JP 2004035351 A JP2004035351 A JP 2004035351A JP 2005225049 A JP2005225049 A JP 2005225049A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
resin
polyolefin resin
adhesive
laminated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004035351A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4410578B2 (ja
Inventor
Kazuhiko Ito
和彦 伊藤
Soichi Funayama
聡一 舟山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koyo Sangyo Co Ltd
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Koyo Sangyo Co Ltd
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koyo Sangyo Co Ltd, Mitsubishi Paper Mills Ltd filed Critical Koyo Sangyo Co Ltd
Priority to JP2004035351A priority Critical patent/JP4410578B2/ja
Publication of JP2005225049A publication Critical patent/JP2005225049A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4410578B2 publication Critical patent/JP4410578B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】
高強度、高白色性、高平滑性を有する環境に優しい看板ディスプレイ等に適した積層板を提供する。
【解決手段】
積層板1は、発泡性樹脂板を芯材5として、その表面にポリオレフィン樹脂被覆紙7・8を積層してある。ポリオレフィン樹脂被覆紙7・8は、天然パルプおよび合成パルプを主成分とする紙基体10にポリオレフィン樹脂12・13を被覆したものである。ポリオレフィン樹脂被覆紙7は、積層板1の表面平滑性、白色性の観点から、特に写真印画紙用支持体として用いられるポリオレフィン樹脂被覆紙が好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、看板、パネル、POP(Point Of Purchase: 店頭広告)ディスプレイ、展示ディスプレイ等の屋外および屋内で使用される広告媒体およびその支持体として使用される積層板に係り、非常に軽量で耐水性が優れるとともに、表面平滑性、白色度が高く、天然パルプ及びリサイクル樹脂素材を中心とする環境に優しい積層板に関するものである。
従来、このような用途に用いられる材料として、低級グレード品としてダンボール紙(例えば特許文献1参照)、ベニヤ板、発泡ポリスチレンボード等に上質紙等の紙を貼り合わせたもの、高級グレード品としてポリプロピレン製樹脂板(例えば特許文献2参照)、アルミ板を発泡ポリエチレン製板の両面に貼り合わせたもの、アクリル製樹脂板(例えば特許文献3参照)、塩化ビニル製樹脂板等が広く用いられている。これらのうち、木質系の素材では天然資源の枯渇問題が世界的に大きくとりあげられている近年において、原材料である原木を伐採することが困難になってきている。合成樹脂系素材に至っては昨今の廃棄にかかる環境負荷、焼却時の有害物質の発生、焼却炉を傷める等から好ましい材料とは言えず、これらに替わるより環境に優しい材料の開発が急がれていた。
そこで、本発明者らはポリオレフィン樹脂被覆紙を積層してなる積層板の開発を行ってきた。ところが、この積層板は密度が比較的高いために、ポリオレフィン樹脂被覆紙のみで積層板を厚くしていくと重量がかなりのものになる。
一方、雑誌、カタログ、包装紙、写真印画紙等から得られるラミネート紙の分野において、さまざまなリサイクルまたはリフォームが提案されるようになってきた。従来の公開された技術として、回収したラミネート紙の微小紙片とポリオレフィン系樹脂との複合物からなる射出成型用ペレットが提案されている(例えば特許文献4参照)。しかしながら、この公開特許公報中には、ラミネート紙の粉砕物の使用については言及しているが、シート状物としてラミネート紙自体の使用に関する記述はない。
特開平10−187076号公報 特開平10−292061号公報 特開平7−352975号公報 特開平9−169028号公報
リサイクルによって利用が限界となっている雑誌、カタログ、包装紙、写真印画紙等から得られたあるいは用いられるラミネート紙の新たな用途への適用の可能性について検討すると、回収品を一旦原材料にもどし、再度原材料から別用途に製造し直すが、回収品または微小な品質欠点のある製品をその製品の持つ特性を利用して別の用途を開発する必要がある。そこで本発明は、非常に軽量性に優れるとともに、シートのように折り曲げによるシワの入らない平板性に優れ、表面平滑性、白色度が高く、天然パルプ素材を中心とする環境に優しい積層板を提供することにある。
前記の目的を達成するためになされた、特許請求の範囲の請求項1に記載された発明は、発泡性樹脂板を芯材として、その表面にポリオレフィン樹脂被覆紙を積層してなる積層板である。
同じく請求項2に記載された発明は、前記ポリオレフィン樹脂被覆紙が写真印画紙用支持体であることを特徴とする請求項1記載の積層板である。
請求項3に記載された発明は、該積層板の片面あるいは両面に粘着層を有することを特徴とする請求項1または2記載の積層板である。
本発明の積層板は、従来の発泡性樹脂板あるいはその表面に上質紙を積層したものに比べて、軽量性に優れるとともに、シートのように折り曲げによるシワの入らない平板性に優れ、表面平滑性、白色度が高く、天然パルプ素材を中心とする環境に優しいポリオレフィン樹脂被覆紙と発泡性樹脂板の複合体である。
本発明の積層板に粘着層を設置したものは、粘着力に優れると共に粘着剤を減量できる可能性のある環境に優しいものである。
また、環境適性という観点で見ると、本発明の積層板は、現在その処理に困っている写真適性の規格を外れた写真印画紙用支持体であるポリオレフィン樹脂被覆紙の有効な再利用方法であり、環境的にも非常に優しい積層板と言える。
以下、本発明の積層板について図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように積層板1は、発泡性樹脂板を芯材5として、その表面にポリオレフィン樹脂被覆紙7・8を積層してある。ポリオレフィン樹脂被覆紙7・8は、天然パルプおよび合成パルプを主成分とする紙基体10にポリオレフィン樹脂12・13を被覆したものであれば特に制限なく使用できる。
図1ではポリオレフィン樹脂被覆層12および13は、紙基体10の両面であるが、片面でもよい。ポリオレフィン樹脂被覆紙7は、積層板1の表面平滑性、白色性の観点から、特に写真印画紙用支持体として用いられるポリオレフィン樹脂被覆紙が好ましい。
紙基体10は天然パルプを主成分とするものあるいは合成パルプや合成繊維またはこれらの混合物等でもよい。これらの中では針葉樹材パルプ、広葉樹材パルプ、針葉樹広葉樹混合パルプの木材パルプを主成分とする天然パルプ紙が有効である。これらの紙基体中には各種の高分子化合物、添加剤を含有せしめることが出来る。
例えば乾燥紙力増強材としてカチオン化殿粉、カチオン化ポリアクリルアミド、アニオン化ポリアクリルアミド、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、ゼラチンを使用できる。サイズ剤として脂肪酸塩、ロジン誘導体、ジアルキルケテンダイマー乳化物、石油樹脂エマルジョンなどを使用できる。顔料としてクレー、カオリン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタンなどを使用できる。湿潤紙力増強剤としてメラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ化ポリアミド樹脂など、定着剤として硫酸アルミニウム、塩化アルミニウムなどの多価金属塩、カチオン化殿粉などのカチオン変性ポリマーなどを使用できる。pH調節剤としてカセイソーダ、炭酸ソーダ、塩酸などを使用できる。無機電解質として食塩、ボウ硝などを使用できる。そのほか染料、蛍光増白剤、ラテックス等を適宜組み合わせて含有させることが出来る。
上述の原料により作成した紙基体は、坪量には特に制限がないが、好ましくは、坪量50g/m〜300g/mで密度が0.70〜1.15g/cmの範囲が紙基体として好ましい。坪量が、50g/mより小さいと、熱による変形により、積層板にゆがみを生じたり、芯材の凹凸を樹脂被覆面に反映しやすい。300g/mより厚くても構わないが、ポリオレフィン樹脂被覆紙として、紙基体に対する樹脂層の割合が少なくなる傾向になり、ポリオレフィン樹脂被覆紙中の樹脂層の存在頻度が減り、耐水性、強度等が低下する傾向にある。
更に、紙基体の白色度はJIS P8123に基づいて85%〜93%が好ましい。好ましくは85%〜90%である。白色度が高いとパルプのコストが高く、且つ、強度が弱くなる傾向にある。また、樹脂被覆すると、その表側の白色度はJIS P8123に基づいてアナターゼ型酸化チタンを樹脂層に含む場合は85%〜91%、ルチル型酸化チタンを樹脂層に含む場合は83%〜89%となるが、その樹脂被覆面は紙基体の白さと違った白色度が得られ、美観上好ましい。
この紙基体の一方または両面を被覆するポリオレフィン樹脂とは、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテンなどのオレフィンのホモポリマーまたはエチレン−プロピレン共重合体などである。積層板の表面側となるポリオレフィン樹脂層中には、酸化チタン、酸化亜鉛などの白色顔料やステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩及び群青、紺青、フタロシアニンブルーなどの顔料や染料を含んでも構わない。特に積層板の表面の樹脂層には、顔料や染料を含むポリオレフィン樹脂層を配置して積層すると見た目にきれいで好ましい。紙基体を被覆する樹脂量は各々6g/m〜50g/mが好ましい。6g/mより少ないと樹脂層の紙基体や発泡性樹脂板と密着する充分な厚さとはならず、樹脂層が剥離したり、積層間に空隙を生じる場合がある。50g/mより厚くなると、熱接着の場合の熱伝導が低下する傾向になる。
本発明において、写真印画紙用支持体が好ましく用いられる理由は、その紙自体の白色度、表面平滑性が高く、優れた耐水性、耐久性のゆえに、得られる積層板の強度、白色度、平滑性、耐久性等が他のポリオレフィン樹脂被覆紙を使用した場合より優れるためである。
特に、写真印画紙用支持体に用いられる紙基体は、耐水性が高いので、積層板が屋外で用いられても端面からの雨水のしみ込みがなく、ダンボールや普通紙にポリオレフィン樹脂被覆した紙などの積層板より長寿命である。即ち、紙基体の耐水性は一般印刷紙のJIS P8140に基づいて10g/m以上であるところ、写真印画紙用支持体に用いられる紙基体は、そのレベルより遙かに小さく、耐水性が極めて高く、屋外での雨水に対して、耐用期間が極めて長くなる。また、ポリオレフィン樹脂被覆層と紙基体との間に対しても雨水がしみ込みにくく、接着力の低下がなく、紙基体とポリオレフィン樹脂被覆層との剥離がなく、ベニヤ板のような剥離はみられない。
更に写真印画紙用支持体に用いられる紙基体の白色度は上述の条件を満たす高い白色度を有するために、外観に高級感が発現し、他の積層板のようにそのために付加的な加工をする必要はない。また積層板の表面を形成する写真印画紙用支持体の表裏面の選択は、積層板の目的用途に応じて何れの面も選択できる。
本来であれば、写真印画紙用支持体は、次工程で感光材料が塗布され、各種写真用印画紙として商品化される。本発明においては、この写真印画紙用支持体であるポリオレフィン樹脂被覆紙を好ましくは加圧および加熱することにより、発泡性樹脂板に積層することにより、目的とする積層板が得られる。写真印画紙の製造工程で用いられるポリオレフィン樹脂被覆紙をそのまま利用してもよく、写真印画紙用のポリオレフィン樹脂被覆紙の製造工程において排出される損紙を用いることも可能である。昨今、環境問題から製造工程で排出される各種廃棄物の再利用が叫ばれており、本発明は写真印画紙の製造工程で排出される写真印画紙用支持体であるポリオレフィン樹脂被覆紙の有効な再利用方法と言える。
芯材となる発泡性樹脂板としては、熱可塑性樹脂を主成分とする基材を化学的あるいは物理的方法により発泡させたものであれば特に制限なく使用できる。具体的には、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、またはこれらを適宜に2種以上混合して成るポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル、ABS、ポリスチレン、ポリアクリルニトリル、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂等が適しているが、目的とする積層板の軽量性、表面平滑性、環境性の観点から、特にポリオレフィン系樹脂が好ましく、特にこれらの原材料樹脂もリサイクルされたものの方が更に好ましい。
樹脂の発泡倍率は、実用的には1.1〜40倍が適しており、厚みは加工性、コストからみて1mmから50mmが適している。引張強度(JIS C2111に基づいて測定)は1MPa以上、曲げ強さ(JIS K6911に基づいて測定)は1Mpa以上、白色度および平滑性については、積層されるポリオレフィン樹脂被覆紙の特性が保持されれば特に問題はない。
ポリオレフィン樹脂被覆紙と発泡性樹脂板との積層手段は、用途に応じて要求される充分な強度、平滑性、カール特性等が満足されるものであれば特に制限なく、加熱、加圧、接着剤を組み合わせた積層方法が適宜用いられる。好ましくは、発泡性樹脂板あるいはポリオレフィン樹脂被覆紙面に接着剤を塗工し、該接着剤面と積層面を重ねて、プレスロール等でプレスロールの温度50〜90℃の範囲内、圧力1〜20Kg/cmの範囲内で圧着する方法が良い。これより温度、圧力が低い条件では、接着性が不十分になり、逆にこれより温度、圧力が高いと、得られた積層板の平滑性、発泡性樹脂板の発泡性が損なわれる恐れがあるためである。
ポリオレフィン樹脂被覆紙及び芯材の各シートは、カットシート状にして貼り合わせてもよいし、長尺シートとして連続的に貼り合わせてもかまわない。
更に、積層板の裏面に目的に応じた裏塗層を設けたものでも良く、また表面に下引層を設けたものでも良い。特に、ディスプレイ用途に必要な画像形成層を設けることのできる面であることが好ましい。
接着剤としては、一般に用いられる接着剤を用いることができる。例えば主成分の構成で分類すると、澱粉及びその変性物、ゼラチン及びその変性物、カゼイン、プルラン、アルブミン等の天然高分子系接着剤、ポリビニルアルコール及びその変性物、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、無水マレイン酸の重合体又はその共重合体等の水溶性合成高分子系接着剤、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂系接着剤、アクリル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂系接着剤、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、SBR等のエラストマー系接着剤等が挙げられる
また、接着剤を硬化方法により分類すると、水又は溶剤等の揮発成分に接着剤成分を溶解或いは分散し、該揮発成分が揮発や拡散することにより接着性を発現する溶媒揮散型接着剤、モノマーやオリゴマーが化学反応により高分子化することにより接着性を発現する化学反応型接着剤、接着剤成分を加熱し溶融状態で塗工して後、冷却により固化し接着性を発現する熱溶融型接着剤等が挙げられる。これらの中で、本発明の効果を高めるためには、熱溶融型接着剤が好ましく、いわゆるホットメルト系接着剤が特に好ましい。
接着剤の塗工量としては、1〜100g/m2、より好ましくは5〜80g/m2の範囲が好ましい。
接着剤を塗工する装置には、エアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、ロールコーターの他、スロットノズル、スロットダイ、ロータリースクリーンプリンター、グラビアコーター、オフセットグラビアコーター、ホットメルトホイール、スパイラルスプレー等があり、接着剤の種類及び塗布量、塗布した接着剤にパターンを付与する必要性等、用途に合った選択を適宜行えば良い。
このようにして得られた積層板の好ましい特性としては、積層されるポリオレフィン樹脂被覆紙の枚数および芯材となる発泡性樹脂板にも依存するが、実用的には厚み1〜50mm、引張強度(JIS C2111に基づいて測定)5MPa以上、曲げ強さ(JIS K6911に基づいて測定)1Mpa以上、白色度および平滑性については、積層されるポリオレフィン樹脂被覆紙の特性が保持されれば特に問題はない。
積層方法としては、基本的には発泡性樹脂板を芯材として、片面あるいは両面にポリオレフィン樹脂被覆紙を積層させるが、あらかじめ所定枚数のポリオレフィン樹脂被覆紙を積層させておき、その後発泡性樹脂板の片面あるいは両面に積層ポリオレフィン樹脂被覆紙を積層することもできる。一旦、発泡性樹脂板を芯材として、片面あるいは両面にポリオレフィン樹脂被覆紙を積層させておき、更にその片面あるいは両面にポリオレフィン樹脂被覆紙を順次繰り返して積層して全体として厚みのある積層板を製造することもできる。
図2に示すように、積層板1は、発泡性樹脂板を芯材5として、その表面にポリオレフィン樹脂被覆紙7・8を積層し、さらに片面あるいは両面に粘着層15・16を有していてもよい。粘着層は片面だけでもよい。この粘着層は発泡性樹脂板を芯材として、片面あるいは両面にポリオレフィン樹脂被覆紙を積層させてから、設置するのが好ましい。
以下に述べる剥離紙の剥離剤塗布面に粘着剤を設け、粘着剤面と該積層板を重ねて、プレスロール等で圧着する方法が一般に行われるが、該積層板に粘着剤を先に塗布して、剥離紙と貼り合わせても良い。該粘着剤には、ゴム系またはアクリル樹脂系の粘着剤を用いることができる。ゴム系の主原料は天然ゴムまたはスチレン・ブタジエンラバーであり、天然ゴムでは、ロジン系樹脂や可塑剤なとが添加され、通常ノルマルヘキサンを溶媒として塗工する。また、スチレン・ブタジエンラバーを主原料とした場合は溶融して塗工する。アクリル樹脂系においては、2−エチルヘキシルアクリレート、ブチルアクリレート、エチルアクリレート、アクリル酸、β−ヒドロキシエチルアクリレートなどのアクリル系モノマーを重合して作る。重合の方法により、酢酸エチルやトルエンなどの有機溶媒を用いたり、界面活性剤を用いて水中で乳化させながら重合したエマルジョンタイプを用いることができる。
粘着剤の耐熱性や耐溶剤性等の物性を向上させるために、上記原料に、イソシアネート系、メラミン系、金属キレート系等の架橋剤を用いて架橋反応させても良いし、シリカ、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、メラミン樹脂粒子、澱粉粒子等の顔料を添加したり、水溶性高分子、石油系樹脂、各種パラフィンワックス、脂肪酸又はその誘導体、高級アルコール類、金属石鹸類、シリコーン類、さらには帯電防止剤、増粘剤、分散剤、防腐剤、酸化防止剤、消泡剤等を添加しても良い。これらの粘着剤は、積層板の使用される用途に合わせた選択をすれば良い。
該粘着層を設ける装置には、エアーナイフコータ、ブレードコータ、バーコータ、ロールコータの他、スロットノズル、スロットダイ、ロータリースクリーンプリンタ、グラビアコータ、オフセットグラビアコータ、ホットメルトホイール、スパイラルスプレー等があり、粘着剤の種類及び塗布量、塗布した粘着剤にパターンを付与する必要性など、用途に合った選択を適宜行えば良い。
剥離紙の基材としては、上質紙、クラフト紙、グラシン紙、プラスチックフィルム等があり、これらの基材上に剥離剤として、シリコーン樹脂を塗布する。紙系基材の場合には、基材に熱可塑性樹脂をラミネートし、平滑な面を得た方が剥離性が向上する。シリコーン樹脂を紙系基材に直接塗布したものはダイレクトタイプ、紙基材上に熱可塑性樹脂をラミネートした後に塗布したものはポリラミタイプ、プラスチックフィルム上に直接塗布したものはフィルムタイプと呼ばれ、それぞれの中から用途にあった剥離紙の選択をすれば良く、さらに、カール適性の確保が必要な場合には、シリコーン樹脂を塗布した基材の反対面に裏面処理として、熱可塑性樹脂をラミネートしたり、合成樹脂をコーティングすることが好ましい。特殊な用途には、非シリコーン系の剥離剤を使用しても構わない。
この様にして粘着層を設けた積層板は、壁などに簡単に貼着できると共に、その上に印刷物等を貼着してディスプレイ用の支持体としても有効に利用できる。また、その粘着剤を貼着・剥離が繰り返し可能な再剥離性の粘着層とすることで、別な場所に貼り変えたり、別な印刷物を貼り直したりすることも可能となり、より環境に優しい積層板を提供することもできる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り、実施例に限定されるものではない。
実施例1
広葉樹材晒クラフトパルプ(LBKP)と針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)の1:1混合物をカナディアンスタンダードフリーネスで300mlになるまで叩解し、パルプスラリーを作成した。これにサイズ剤としてアルキルケテンダイマー(DHC社製「アコーペル12」)を対パルプ0.5質量%、強度剤としてポリアクリルアミド(星光化学社製「スターガムA−15」)を対パルプ1.0質量%、カチオン化殿粉(王子ナショナル社製「ケイトーF」)を対パルプ2.0質量%、ポリアミドエピクロロヒドリン(DHC社製「エピノックスP−1301」)を対パルプ0.5質量%添加し、水で希釈後1%スラリーとした。このスラリーを長網抄紙機で坪量170g/mになるように抄造しポリオレフィン樹脂被覆紙の紙基体とした。抄造した紙基体に密度0.918g/cmの低密度ポリエチレン100質量%の樹脂に対して、10質量%のアナターゼ型二酸化チタンを均一に分散したポリエチレン樹脂組成物を320℃で溶融し厚さ30μになるように押し出しコーティングした。またもう一方の面には、密度0.962g/cmの高密度ポリエチレン樹脂を同様に320℃で溶融し厚さ30μになるよう押し出しコーティングしてカラー用写真印画紙用支持体であるポリオレフィン樹脂被覆紙を準備した。
この写真印画紙用支持体であるポリオレフィン樹脂被覆紙をA4判にカットし、二酸化チタンを含有しない側の樹脂面(裏面)にエマルジョン系接着剤を10g/m塗布し、4.5mm厚の発泡ポリスチレン板(光洋産業社製「ウッドラック」)の両面に1枚ずつ塗布面を積層させることにより、5mm厚の積層板Aを得た。
実施例2
実施例1の発泡ポリスチレン板に替えて、炭酸カルシウム:ポリエチレン(質量比50:50)の複合発泡ポリエチレン板(光洋産業社製「ライオンボード」)を用いること以外は実施例1と同様にして積層板Bを得た。
実施例3
実施例1で得られた積層板Aの片面にアクリル樹脂系の粘着剤を10g/m塗布し、その粘着剤面に坪量78g/m、密度0.8g/cmの剥離紙を設置した片面粘着層付積層板Cを得た。
比較例1
実施例1の写真印画紙用支持体であるポリオレフィン樹脂被覆紙をA4サイズにカットし、22枚を重ねて、上下の熱板間に挟んでプレス成型可能な所謂ホットプレスを用いて、プレス熱板の温度100℃、プレス圧力10kg/cm、プレス時間15分間の条件で加圧および加熱することにより積層し、5mm厚の写真印画紙用支持体であるポリオレフィン樹脂被覆紙のみで作られた積層板Dを得た。
比較例2
実施例1の発泡ポリスチレン板の5mm厚のものを積層板Eとして用いた。
比較例3
実施例1の写真印画紙用支持体であるポリオレフィン樹脂被覆紙に替えて、坪量200g/m、密度0.8g/cmの上質紙を用いること以外は実施例1と同様にして積層板Fを得た。
比較例4
比較例3で得られた積層板Fの片面にアクリル樹脂系の粘着剤を10g/m塗布し、その粘着剤面に坪量78g/m、密度0.8g/cmの剥離紙を設置した片面粘着層付積層板Gを得た。
実施例1〜3および比較例1〜4で得られた積層板を、引張強度はJIS C2111、曲げ強度はJIS K6911、白色度はJIS P8123、平滑性はJIS P8119により、夫々測定した。耐水性は、積層板を水中に24時間浸漬し、浸漬後の表面およびコバ面の状態を目視により確認した。変化なしのものは○、ヨレやフクレ等があるものは△、紙の剥離があるものは×という3段階で評価した。また粘着力はJIS Z1528により測定した。測定、評価の結果は表1に示してある。
Figure 2005225049
表1にしめされた結果を評価する。重さについては、同程度の厚みで比較すると、実施例の積層板は、ポリオレフィン樹脂被覆紙だけで積層した比較例1の積層板に比較して、圧倒的に軽量化が図られたことが判った。同程度の厚みあると、実施例の積層板は、比較例2の発泡性樹脂板単体に比較して引張強度で6倍以上、曲げ強度で2倍以上大きく、上質紙を積層した比較例3の積層板に比べても、引張強度、曲げ強度とも向上していることが判った。
実施例の積層板は、白色度において比較例2の発泡性樹脂板単体よりも6.7ポイント高く、上質紙を積層した比較例3の積層板よりも10.5ポイントも高く、写真印画紙用支持体の有する特徴が生かされていることが判った。また、表側の樹脂層には二酸化チタン顔料が含有されているので見た目に綺麗な白色度が得られた。平滑性についても写真印画紙用支持体の特徴のある平滑性が得られた。
実施例の積層板は、ポリオレフィン樹脂被覆紙だけで積層した比較例1および上質紙を積層した比較例3の積層板より向上しており、ポリオレフィン樹脂被覆紙と発泡性樹脂板を複合化させた特徴が生かされていることが判った。
積層板に粘着層を設置した実施例3の積層板は、上質紙を積層した比較例3の積層板に同様な粘着加工した比較例4の積層板に比較して、粘着力は向上していることが判った。これは写真用印画紙用支持体が高い平滑性を有しているために、塗布された粘着剤層の平滑性が高くなり、接着面との密着性が向上したためであると考えられる。逆に、その分粘着剤の塗布量を減らすこともできる。
本発明の積層板は、軽量性に優れるとともに、折り曲げによるシワの入らない平板性に優れ、表面平滑性、白色度が高く、天然パルプ素材を中心とする環境に優しい非常に優れた積層板を提供することができ、本発明の積層板は屋内外の看板、パネル、POPなどに有効に利用できる。
更に、本発明の積層板に粘着層を設置したものは、粘着力に優れると共に粘着剤を減量できる可能性のある環境に優しい積層板である。
また、環境適性という観点で見ると、本発明の積層板は現在その処理に困っている写真適性の規格を外れた写真印画紙用支持体であるポリオレフィン樹脂被覆紙を有効に再利用できる。
本発明を適用する積層板の実施例を示す側面図である。 本発明を適用する積層板の別な実施例を示す側面図である。
符号の説明
1は積層板、5は芯材、7・8はポリオレフィン樹脂被覆紙、10は紙基体、12・13はポリオレフィン樹脂、15・16は粘着層である。

Claims (3)

  1. 発泡性樹脂板を芯材として、その表面にポリオレフィン樹脂被覆紙を積層してなる積層板。
  2. 前記ポリオレフィン樹脂被覆紙が写真印画紙用支持体であることを特徴とする請求項1記載の積層板。
  3. 該積層板の片面あるいは両面に粘着層を有することを特徴とする請求項1または2記載の積層板。
JP2004035351A 2004-02-12 2004-02-12 積層板 Expired - Lifetime JP4410578B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004035351A JP4410578B2 (ja) 2004-02-12 2004-02-12 積層板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004035351A JP4410578B2 (ja) 2004-02-12 2004-02-12 積層板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005225049A true JP2005225049A (ja) 2005-08-25
JP4410578B2 JP4410578B2 (ja) 2010-02-03

Family

ID=35000136

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004035351A Expired - Lifetime JP4410578B2 (ja) 2004-02-12 2004-02-12 積層板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4410578B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007090611A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Sekisui Plastics Co Ltd 展示パネル用台板及び展示パネル
KR100795901B1 (ko) * 2006-08-31 2008-01-21 이광균 원목 싸인 보드

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007090611A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Sekisui Plastics Co Ltd 展示パネル用台板及び展示パネル
KR100795901B1 (ko) * 2006-08-31 2008-01-21 이광균 원목 싸인 보드

Also Published As

Publication number Publication date
JP4410578B2 (ja) 2010-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20140231006A1 (en) Pressure-sensitive adhesive label, method of manufacturing pressure-sensitive adhesive label, and label issuing device
JP4724778B1 (ja) ポリビニルアルコールラミネート紙の製造方法、ポリビニルアルコールラミネート紙及び化粧箱
JP4410578B2 (ja) 積層板
JP5214618B2 (ja) 粘着ラベルシート及びその製造方法
JP3068316B2 (ja) リサイクル型剥離用シート及びその製造方法
JP2006209693A (ja) Icチップ内蔵タグカード用支持体
JP4558688B2 (ja) 情報記録用粘着シート
JP2011183670A (ja) 積層板およびそれを用いた広告媒体、並びに積層板の製造方法
JP4412897B2 (ja) 貼り替え防止用ラベル
JP2007065517A (ja) 耐水性を有する電子写真用受像紙
JP4381966B2 (ja) 耐水性を有する電子写真用受像紙
JP2011183649A (ja) 積層板およびそれを用いた広告媒体
JP2001059074A (ja) ロール状粘着シート
JP3693356B2 (ja) ラベル用インクジェット記録シート
JP7213669B2 (ja) アテンションラベル、アテンションラベルシート及びアテンションラベルシートの製造方法
JPH08183134A (ja) 耐カール性及び印刷性に優れた剥離紙及びその製造方法
CN200984871Y (zh) Pet自冷裱保护数码打印介质
JP2551656Y2 (ja) 再剥離性感圧接着葉書
JP2004167870A (ja) 積層板およびその製造方法
JP4052988B2 (ja) 光沢フィルム
JP2004169244A (ja) 界面剥離可能な合成樹脂製壁紙
JP2006348218A (ja) 貼着性積層体およびその製造方法
WO2002072342A1 (fr) Feuille stratifiee et feuille de preparation de carte
JP2003181969A (ja) 易剥離性積層フィルム
JP2005254612A (ja) 圧着記録用紙

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090623

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090819

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091020

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091113

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4410578

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121120

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131120

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term