JP2005224818A - ニッケル基ろう材 - Google Patents

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白井  誠
Ken Sasabe
雀部  謙
Takehiko Watanabe
健彦 渡辺
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Abstract

【課題】 ろう層部に硬くて脆い化合物を形成しやすいボロン(B)と燐(P)を全く含有せず、また、少量のシリコン(Si)を添加して液相線が1100℃より低く、延性と耐熱性及び耐食性に富むニッケル基ろう材を提供すること。
【解決手段】 融点降下元素として4重量%乃至6重量%のSiと4重量%乃至10重量%のMnを添加し、30重量%乃至40重量%のCrと残部がNiおよび不可避不純物から成るろう材、あるいは、結晶粒を微細化する必要がある場合には0.5重量%以下のTiあるいはZrを少量添加したろう材によって解決される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、各種の耐食合金や耐熱合金をろう付するためのろう材に関するものである。
従来、耐食合金や耐熱合金のろう付にはニッケルろう、銀ろうや銅ろう等が用いられている。これらのろう材のうち、銀ろうや銅ろうによるろう付部の接合強さは十分ではあるが耐熱性や耐食性が劣っており、母材と同等の性能が要求される用途には不適切である。一方、ニッケルろうによるろう付部は接合強さ、耐熱性や耐食性に優れている。従来用いられているニッケルろうには、Ni−B−Si系、Ni−Si系やNi−P系等がある。表1に、JISに規定されている代表的なニッケルろうの組成、融点およびろう付温度を示す。
上表からわかるように、ニッケルろうには融点降下元素として、ボロン(B)や燐(P)や多量のシリコン(Si)(BNi−5で約10重量%)が添加されている。しかし、融点降下元素であるBやPは硼化物や燐化物などの硬くて脆い化合物をろう層部に形成すること。また、多量のSiを含有しているろう材は、やはり硬くて脆い硅化物をろう層部に形成することが知られている。このような化合物がろう層部に形成されると、接合部は脆くなりろう付継手の強さやじん性が著しく低下し、特に、ろう付間隙が大きくなるとこのような化合物が非常に形成されやすくなり、ろう付継手の機械的性質は大きく低下する問題があった。そのために、ニッケルろうを使用する時には、ろう付間隙の厳しい管理が余儀なくされていた。また、BやPや多量のSiを含有したニッケルろうは非常に硬くて脆いために線状加工や圧延加工が不可能であり、粉末状にして用いなければならないことから用途に制限があることや粉末加工費用が高価である等の問題点があった。
本発明の目的は、ろう層部に硬くて脆い化合物を形成しやすいBとPを全く含有せずに、少量のSiと少量のMnを添加して液相線を1100℃以下にして、さらに、ろう層部の平均ビッカース硬さおよびろう材自体の平均ビッカース硬さがHV300以下になるようにして、ろう材の線状加工や圧延加工等の塑性加工が可能なニッケル基ろう材を開発することにある。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
上記の課題は、融点降下元素として少量のシリコンとマンガンを添加したろう材、すなわち、4重量%乃至6重量%のシリコン(Si)と4重量%乃至10重量%のマンガン(Mn)を添加し、30重量%乃至40重量%のクロム(Cr)と残部がニッケル(Ni)および不可避不純物から成るろう材に、さらに、ろう材の結晶粒を微細化するための0.5重量%以下のチタン(Ti)あるいはジルコニウム(Zr)を添加することによって解決される。
ここで、Mnの添加は融点を降下させるとともに、ぬれ性を増してろう付性を向上させる効果もある。また、Crの添加は耐熱性と耐食性を向上させるためである。
上記の説明のように、本発明による30重量%乃至40重量%のクロム(Cr)と、4重量%乃至10重量%のマンガン(Mn)および4重量%乃至6重量%のシリコン(Si)を含み、残部をニッケル(Ni)及び不可避不純物から成るろう材であって、ろう材の結晶粒を微細化するため、0.5重量%以下のチタン(Ti)あるいはジルコニウム(Zr)を添加したニッケル基ろう材は、線状加工や圧延加工が可能であり、それを用いたろう層部にはろう付間隙が1000μm以上になっても、硬くて脆いぜい化相の出現はなく、また、ろう層部の平均硬さも既存のニッケルろうによるろう層部のそれよりもかなり小さい。
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
表1に示したような従来のろう材は非常に脆いために粉末状でしか用いられなかった。しかし、本発明に係るニッケル基ろう材は硬さが低くて延性があることから板あるいは線に加工が可能である。したがって、高耐熱性と高耐食性を有する本ろう材は板状あるいは線状で耐熱材料や耐食材料のろう付に使用される。また、本ろう材はろう付間隙を大きくしても硬くて脆い相を形成しにくいために継手の強さやじん性の低下が小さく、ろう付間隙の厳重な管理を不要にする。
本発明の具体的な実施例1について図面に基づいて説明する。
本発明のろう材を直径約1mmの線状に加工した後、直径10mmのステンレス鋼(SUS304)丸棒二本を束ね、二本の丸棒の隙間に線状加工されたろう材を配置して、1×10-2Paの真空中でろう付した。ろう付温度は1160℃で保持時間は10分である。ろう付後、ろう層部のぜい化相の有無の観察や硬さ試験を行った。
表2に、発明したろう材1および2の平均ビッカース硬さ(HV)および液相線とろう層部の平均硬さを示した。また、参考のために従来のニッケルろう材BNi−5を用いた場合のろう層部の平均ビッカース硬さも一緒に示す。



表2からわかるように、発明したろう材1および2の液相線は既存のBNi−5ろうよりもかなり低く、いずれも1100℃以下である。また、これらのろうによるろう層部の平均硬さは低く、延性の大きな継手が得られた。一方、BNi−5ろうによるろう層部硬さは非常に高く、脆い継手になった。
また、表1に示した従来のニッケルろう材のろう層部には、そのほぼ中央にぜい化相が連続的に偏在するが、発明したろう材1および2によるろう層部にはぜい化相の存在はほとんど見られず、ろう付間隙が約1000μm以上になっても、図1に示すろう層部の写真から分かるようにぜい化相はほとんど存在しない。
さらに、0.4重量%のチタン(Ti)あるいはジルコニウム(Zr)を添加したろう材を作製した。その結果,チタンあるいはジルコニウムを添加しない場合のろう材の凝固組織は約100μm長さの樹枝状晶からなっているが、0.4重量%のチタンあるいはジルコニウムを添加することによって,ろう材の凝固組織は直径約20μmの等軸状組織に変化して,ろう材の結晶粒が微細になった。
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
発明した53%Ni−35%Cr−7%Mn−5%Siろうで直径10mmのSUS304ステンレス鋼丸棒を束ねて、温度1160℃に10分間保持をしてろう付したろう層部の光学顕微鏡写真である。中央の左右に白く見える箇所がろう層部であり、上下の部分はステンレス鋼棒である。

Claims (1)

  1. 30重量%乃至40重量%のクロム(Cr)と、4重量%乃至10重量%のマンガン(Mn)および4重量%乃至6重量%のシリコン(Si)を含み、残部をニッケル(Ni)および不可避不純物から成るろう材であって、ろう材の結晶粒を微細化するため0.5重量%以下のチタン(Ti)あるいはジルコニウム(Zr)を添加したことを特徴とするニッケル基ろう材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008132944A1 (ja) * 2007-04-25 2008-11-06 Ihi Corporation 熱交換器、熱交換器の製造方法及びegrシステム
CN111893388A (zh) * 2020-08-07 2020-11-06 阳春新钢铁有限责任公司 一种耐腐蚀钢筋及其生产工艺

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