JP2016132803A - 耐摩耗性銅合金 - Google Patents

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Abstract

【課題】強度、靭性、耐衝撃性を維持し高水準の耐摩耗性を保有した耐摩耗性銅合金の提供。
【解決手段】
質量比で、Zn:10〜40%、Al:2〜9%、Fe:0.4〜3.5%、Ni:0.5〜4.0%、Co:0.3〜2.0%、Mn:1.0〜5.0%、Si:0.3〜3.5%を含有し、残余がCu及び不可避不純物から成り、α相+β相、α相+β相+γ相若しくはβ相の少なくとも1つにAl−Fe−Mn−Si−Ni−Co系金属間化合物が分散した組織を有する耐摩耗性銅合金。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐摩耗性銅合金に関するものである。
従来、高荷重用途として使用される黄銅合金としては、JIS H 5120に記載されるCAC301〜CAC304や、ケイ化マンガン系金属間化合物晶出型高力黄銅材(以下、Mn−Si系という。)等が挙げられる。これらの材料は、ブッシュや建設機械用部品等に使用されることから、高強度・高硬度であり、耐摩耗性・耐焼付性に優れることが求められる。
ところで、CAC301〜CAC304、Mn−Si系(例えば特許文献1等参照)は、ともにα相+β相、β相組織であり、添加元素の見かけ上の亜鉛当量(以下、亜鉛当量という。)の増減によってα相、β相、γ相比率が変化する。
合金成分中、亜鉛当量が低い場合、母相組織はα単相となり靭性は高いが強度、硬度、耐摩耗性は低く、高荷重用途時、負荷荷重による材料の変形やアブレシブ摩耗を引き起こす。亜鉛当量が高い場合にはγ相の析出によってβ相+γ相となり硬度、耐摩耗性は向上するが、強度、靭性、衝撃値が著しく低下するため摺動部に作用する衝撃荷重に耐えられない。
従って、高荷重摺動用途としてはα相+β相、α相+β相+γ相、β相のように靭性、強度、硬度、耐摩耗性、耐衝撃性のバランスの取れた金属組織を呈する必要があるが、近年の産業機械部品の軽量化、長寿命化に伴い求められる摩耗特性は依然満たされていないのが現状である。
即ち、高力黄銅系は、亜鉛当量によりCu−Zn2元状態図とほぼ整合性の取れた相組織を推定することができ、多元系高力黄銅材をCu−Zn2元状態図に置き換えた場合亜鉛当量50%付近を境にβ相中にγ相が析出する。このγ相は硬質で延性を持たないためβ相+γ相組織は強度、靭性、耐衝撃性に著しい悪影響を与える。よって、β相+γ相とならない範囲で亜鉛当量係数10と高いSiを添加することには制限があり、Si添加による耐摩耗性向上及び強度、靭性、耐衝撃性の確保は困難であった。
特公昭51−41569号公報
本発明者らは鋭意研究した結果、Si添加量分、その他元素添加量分とで金属間化合物形成に全量使用された場合、母相中へ金属間化合物形成元素が固溶せず母相組織への影響が薄いことを発見した。そして、さらに模索した結果、亜鉛当量係数がZnの1より低い元素Co、Fe、Mnに着目した。これらの元素は、Siと一定比率で金属間化合物を形成することでSiの母相への固溶が著しく抑制される。しかしながら、一定比率以上の場合にはCo、Fe、Mn、Si元素が固溶するが、Co、Fe、Mnは母相中へ固溶したとしてもSiの亜鉛当量係数10に比較し低いことから母相組織への影響が軽微であるという結論に至った。これより、亜鉛当量係数が10と高いSiをFe、Mn、Coとの間に一定量添加することでAl−Fe−Mn−Si−Co系金属間化合物を形成、晶出させ、Si多量添加による高硬度化、高耐摩耗特性の保有が可能となる。したがって、母相中の固溶元素を抑制、制御することで最大限Siを添加させることができ、高亜鉛当量ながらもγ相が析出せず強度、靭性、耐衝撃性を維持することが可能であるとの知見を得た。
即ち、Si、その他元素の母相中への固溶を制御することで亜鉛当量50%以上ながらもγ相析出による強度、靭性、耐衝撃性の劣化が発生せず、Si添加による耐摩耗性向上を図ることが可能であることを見出した。
本発明は上述の知見に基づき完成したもので、Si添加により亜鉛当量50%以上ながらもβ相+γ相組織とならず、α相+β相、α相+β相+γ相、β相のいずれかに該当した相組織を有し、強度、靭性、耐衝撃性を維持し高水準の耐摩耗性を保有した耐摩耗性銅合金を提供することを目的とする。
本発明の要旨を説明する。
質量比で、Zn:10〜40%、Al:2〜9%、Fe:0.4〜3.5%、Ni:0.5〜4.0%、Co:0.3〜2.0%、Mn:1.0〜5.0%、Si:0.3〜3.5%を含有し、残余がCu及び不可避不純物から成り、α相+β相、α相+β相+γ相若しくはβ相の少なくとも1つにAl−Fe−Mn−Si−Ni−Co系金属間化合物が分散した組織を有することを特徴とする耐摩耗性銅合金に係るものである。
また、Fe、Mn,Co及びSiの質量比が下式(1)を満たすことを特徴とする請求項1記載の耐摩耗性銅合金に係るものである。
Figure 2016132803
また、各元素の質量比から下式(2)によって得られた値を下式(3)に代入した際、下式(3)を満たすことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の耐摩耗性銅合金に係るものである。
Figure 2016132803
ここで、左辺Aは、右辺のXにCu、Sn、Pb、Zn、Al若しくはNiのいずれかの含有量を代入した際の値であり、右辺のXに含有量を代入した元素を添え字としてACu、ASn、APb、AZn、AAl若しくはANiと表す。
Figure 2016132803
本発明は上述のように構成したから、Si添加により亜鉛当量50%以上ながらもβ相+γ相組織とならず、α相+β相、α相+β相+γ相、β相のいずれかに該当した相組織を有し、強度、靭性、耐衝撃性を維持し高水準の耐摩耗性を保有した耐摩耗性銅合金となる。
供試材の金属組織の電子顕微鏡写真である。 供試材(実施例)の化学成分組成を示す表である。 供試材(比較例)の化学成分組成を示す表である。 供試材(実施例)の化学成分組成を示す表である。 供試材(比較例)の化学成分組成を示す表である。 供試材(実施例)の各種特性値を示す表である。 供試材(比較例)の各種特性値を示す表である。 シャルピー衝撃試験片の説明図である。 母相亜鉛当量と引張強さの関係を示すグラフである。 母相亜鉛当量と伸びの関係を示すグラフである。 母相亜鉛当量とシャルピー値の関係を示すグラフである。 大越式摩耗試験の相手材の説明図である。 ファビリー試験片の説明図である。 ファビリー試験の相手材の説明図である。 実施例と比較例の摩耗量を比較したグラフである。 実施例と比較例の摩耗量を比較したグラフである。 実施例と比較例のファビリー値を比較したグラフである。
好適と考える本発明の実施形態を本発明の作用を示して簡単に説明する。
本発明は、Si添加によって高亜鉛当量ながらもγ相析出がしないため強度、靭性、耐衝撃性の著しい劣化が発生せず、α相+β相、α相+β相+γ相若しくはβ相組織中にAl−Fe−Mn−Si−Ni−Co系金属間化合物を晶出分散させることで耐摩耗性向上を図った耐摩耗性高力黄銅合金である。
本発明において上記のように成分組成等を設定した理由について以下に説明する。
Znは、母相中に固溶し、強度、硬度、耐摩耗性、母相組織を決定する。Zn量、その他添加元素量によって、母相組織がα相、α相+β相+γ相、α相+β相、β相、β相+γ相に決定されるが、Znが10質量%未満であると硬さが不十分でアブレシブ摩耗が生じやすく耐摩耗性の悪化を招く。Znが40質量%を超えるとZnによる母相強化は十分であるが、γ相が析出しない範囲でのAl固溶による強化が不十分であり、また、鋳造時の亜鉛蒸発が著しいためZnの添加量を10質量%〜40質量%とした。
Alは、金属間化合物形成に寄与し耐摩耗性を向上させ、また、母相中に固溶し強度、硬度、耐摩耗性、母相組織を決定する。Al量、その他添加元素量によって、母相組織がα相、α相+β相+γ相、α相+β相、β相、β相+γ相に決定されるが、Alが2質量%未満であると硬さが不十分でアブレシブ摩耗が生じ易く耐摩耗性の悪化を招きやすい。Alが9質量%を超えるとβ相が共析変態を示し易くなり、α相+β相+γ相中のγ相割合が多量となり靭性を悪化させるためAlの添加量を2質量%〜9質量%とした。
Feは、金属間化合物形成に寄与し耐摩耗性を向上させる。Feが0.4質量%未満であるとSiとの化合物形成に不十分であり、Feが3.5質量%を超えると固溶限付近であることから溶解時溶け残りが生じハードスポットとなるためFeの添加量を0.4質量%〜3.5質量%とした。
Niは、金属間化合物形成に寄与し耐摩耗性を向上させる。また、母相中に固溶し母相強度を向上させる。Niが0.5質量%未満であるとNi固溶による母相強化が不十分であり、Niが4.0質量%を超えるとコストに見合った効果が得られないためNiの添加量を0.5質量%〜4.0質量%とした。
Coは、金属間化合物形成に寄与し耐摩耗性を向上させる。0.3質量%未満であると金属間化合物の球状化による延性向上を果たさず、また、Siとの化合物形成に不十分である。C0が2.0質量%を超えるとコストに見合った効果が得られないためCoの添加量を0.3質量%〜2.0質量%とした。
Mnは、金属間化合物形成に寄与し耐摩耗性を向上させる。Mnが1.0質量%未満であると金属間化合物形成に不十分であり耐摩耗性の悪化を招く。また、Mnが5.0質量%を超えると針状金属間化合物生成過多により延性が悪化する。よって、Mnの添加量を1.0質量%〜5.0質量%とした。
Siは、上述のAl、Ni、Fe、Co、Mnと金属間化合物を形成し耐摩耗性を向上させる。Siが0.3質量%未満であると金属間化合物形成に不十分であり耐摩耗性の悪化を招く。Siが3.5質量%を超えると母相への固溶を抑制するFe、Mn、Coが多量に必要となり、合わせて多量の金属間化合物が生成晶出することにより延性が低下するためSiの添加量を0.3質量%〜3.5質量%とした。
更に具体的には、本発明は、母相中へのSi固溶を抑制し、高亜鉛当量で有るが故のγ相析出がないことを主旨としており、一定比率以上Siが存在した場合には母相中に固溶し、γ相析出を助長し強度、靭性、耐衝撃性の悪化を招く。そこで母相へのSi固溶を抑えるため上記式(1)を満たす必要がある。
上記式(1)は、Fe、Mn、Coの1質量%辺りのSiと結合する質量%を示しており、左辺≧右辺で有る場合、Siの母相中の固溶は発生しない。しかしながら、他含有元素とのバランスによってγ相析出が発生するため、上記式(1)に加えて上記式(3)を満たし、他元素とのバランスを一定量に保つことでγ相の析出を発生させない構成とすることができる。また、上記式(3)の右辺で算出される値を以降は母相亜鉛当量と呼称する。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本発明合金に係る供試材の化学成分組成を図2,3に示す。No.1〜8は本願請求項全てを満たす実施例、No.9〜17は比較例である(各成分の単位は質量%。式(1)及び式(3)を満たすものには〇、満たさないものには×を付した。)。これらは高周波溶解炉を用いて溶解し、それぞれJIS H 5120 B号金型に2個ずつ鋳造した。
B号金型からJIS Z 2201 4号引張試験片を採取し、JIS Z 2241に則り引張試験を行った。試験後、引張試験片チャック部を20mmで切断、樹脂埋め、鏡面研磨後、光学顕微鏡にて金属組織観察を行いα、β、γ相の有無について観察した金属組織を図1に示す。
なお、亜鉛当量はGuilletの亜鉛当量係数によって下式(4)で求めた。
亜鉛当量(%)=(Y+Σqt)/(X+Y+Σqt)×100(質量%) (4)
式(4)において、Xは合金中の実際のCu含有率(質量%)、Yは合金中の実際のZn含有率(質量%)、qはCu、Zn以外の元素含有率(質量%)、tはCu、Zn以外の元素の亜鉛当量係数である。そして、各元素の亜鉛当量係数は、Zn=1、Si=10、Al=6、Sn=2、Pb=1、Fe=0.9、Mn=0.5、Ni=−1.3である。なお、Coの亜鉛当量係数は未だ明確に規定されていないが、本明細書にあたっては0.5として計算する。
また、耐衝撃特性を得るため、図4,5のNo.18〜27成分合金においてJIS Z 2202 Vノッチ試験片(図8)を採取し、JIS Z2242に則り室温にてシャルピー衝撃試験を行った。
図4,5に示すNo.18〜22の実施例、No.23〜26の比較例としてのCAC301〜CAC304、No.27の比較例としてのMn−Si系(特許文献1)の供試材について、それぞれ高周波溶解炉を用いJIS H 5120 B号金型を用いて作製した。
これら供試材より耐摩耗性、耐焼付性を評価した。
耐摩耗性は乾式にて大越式摩耗試験より評価した。
・試験片形状 10t×20w×80L
・相手材 SCM415 浸炭焼入 HRC56〜59(図12)
・試験速度 0.055、0.101、0.310、0.512 m/s 各3回
・荷重 初期荷重4.5N 最終荷重67N
・試験距離 200m
表面積の大きい面が試験面となり、試験片を固定し、相手材を直角に当て回転させる。荷重は連続的に増加し試験距離200m到達時67Nである。評価は試験片の試験前、試験後の重量変化より比摩耗量を算出し、比摩耗量が大きいほど耐摩耗性が悪いと評価した。
耐焼付性評価は油浸漬中にてファビリー試験より評価した。
・試験片 図13
・相手材 SCM415 浸炭焼入 HRC56〜59(図14)
・試験速度 300rpm
・試験荷重 30kgf/s
・油種 シェル ターボオイル T32
試験材を相手材で挟み相手材側から連続的に荷重を増加しピンを回転させた。評価は焼付が生じた段階までに供試材に与えた仕事量(kgf・s)を測定しファビリー値とした。ファビリー値が小さいほど、耐焼付性が悪いと評価した。
金属組織、引張試験、シャルピー試験結果を図1、6、7、9、10、11に示し、大越式摩耗試験、ファビリー試験結果を図15、16、17に示す。
図1より、本実施例の金属組織は母相(α相+β相+γ相若しくはβ相)にAl−Fe−Mn−Si−Ni−Co系金属間化合物が晶出、分散した組織を呈していることが確認できた。なお、母相がα相+β相である場合も、Al−Fe−Mn−Si−Ni−Co系金属間化合物が晶出、分散した組織であると本実施例と同様の優れた耐摩耗特性を具備するものとなることを確認している。
図2,3のNo.9〜17においては図1のようにβ相+γ相が確認される。これら比較例は式(1)または式(3)を満たさないため、母相がβ相+γ相組織となった。式(1)を満たさない合金No.16、17においてはβ相+γ相であるがため引張強さ、伸びがNo.1〜8より低い結果である。また、式(3)を満たさないが故にβ相+γ相で構成される合金No.9〜15は図9、10、11に示すように各種特性の低下が見られ、特に図9の引張強さにおいては著しい低下が確認される。これらの結果より、機械的性質を一定量確保するには式(1)及び式(3)を満たす範囲内で合金を作製する必要がある。
上記結果より、母相がβ相+γ相組織では機械的性質が悪化するため、式(1)及び(3)を満たすことが必須であり、これらを満たす範囲において作製された供試材の摩耗特性は図15、16、17に記される結果であった。
図15、16は大越式摩耗試験(摩耗速度0.055m/s、0.101m/s)の結果であるが、実施例(No.18〜22)は比較例(No.23〜27)に比べ摩耗量が少なく、優れた耐摩耗性を保有していると言える。
図17にはファビリー試験結果を示すが、こちらも実施例(No.18〜22)は比較例(No.23〜27)に比べ優れた耐焼付性を保有していると言える。
以上より、実施例はSiの母相への固溶を抑制し、かつ、他元素とのバランスをとることで亜鉛当量50%以上ながらも母相がβ相+γ相組織で構成されないが故、強度、靭性、耐衝撃性を一定量保有させた上で優れた耐摩耗特性を具備する耐摩耗性高力黄銅合金となる。よって、これらで構成される本発明合金はブッシュ、軸受等の摺動部材に適した材料といえる。
本発明は、耐摩耗性銅合金に関するものである。
従来、高荷重用途として使用される黄銅合金としては、JIS H 5120に記載されるCAC301〜CAC304や、ケイ化マンガン系金属間化合物晶出型高力黄銅材(以下、Mn−Si系という。)等が挙げられる。これらの材料は、ブッシュや建設機械用部品等に使用されることから、高強度・高硬度であり、耐摩耗性・耐焼付性に優れることが求められる。
ところで、CAC301〜CAC304、Mn−Si系(例えば特許文献1等参照)は、ともにα相+β相、β相組織であり、添加元素の見かけ上の亜鉛当量(以下、亜鉛当量という。)の増減によってα相、β相、γ相比率が変化する。
合金成分中、亜鉛当量が低い場合、母相組織はα単相となり靭性は高いが強度、硬度、耐摩耗性は低く、高荷重用途時、負荷荷重による材料の変形やアブレシブ摩耗を引き起こす。亜鉛当量が高い場合にはγ相の析出によってβ相+γ相となり硬度、耐摩耗性は向上するが、強度、靭性、衝撃値が著しく低下するため摺動部に作用する衝撃荷重に耐えられない。
従って、高荷重摺動用途としてはα相+β相、α相+β相+γ相、β相のように靭性、強度、硬度、耐摩耗性、耐衝撃性のバランスの取れた金属組織を呈する必要があるが、近年の産業機械部品の軽量化、長寿命化に伴い求められる摩耗特性は依然満たされていないのが現状である。
即ち、高力黄銅系は、亜鉛当量によりCu−Zn2元状態図とほぼ整合性の取れた相組織を推定することができ、多元系高力黄銅材をCu−Zn2元状態図に置き換えた場合亜鉛当量50%付近を境にβ相中にγ相が析出する。このγ相は硬質で延性を持たないためβ相+γ相組織は強度、靭性、耐衝撃性に著しい悪影響を与える。よって、β相+γ相とならない範囲で亜鉛当量係数10と高いSiを添加することには制限があり、Si添加による耐摩耗性向上及び強度、靭性、耐衝撃性の確保は困難であった。
特公昭51−41569号公報
本発明者らは鋭意研究した結果、Si添加量分、その他元素添加量分とで金属間化合物形成に全量使用された場合、母相中へ金属間化合物形成元素が固溶せず母相組織への影響が薄いことを発見した。そして、さらに模索した結果、亜鉛当量係数がZnの1より低い元素Co、Fe、Mnに着目した。これらの元素は、Siと一定比率で金属間化合物を形成することでSiの母相への固溶が著しく抑制される。しかしながら、一定比率以上の場合にはCo、Fe、Mn、Si元素が固溶するが、Co、Fe、Mnは母相中へ固溶したとしてもSiの亜鉛当量係数10に比較し低いことから母相組織への影響が軽微であるという結論に至った。これより、亜鉛当量係数が10と高いSiをFe、Mn、Coとの間に一定量添加することでAl−Fe−Mn−Si−Co系金属間化合物を形成、晶出させ、Si多量添加による高硬度化、高耐摩耗特性の保有が可能となる。したがって、母相中の固溶元素を抑制、制御することで最大限Siを添加させることができ、高亜鉛当量ながらもγ相が析出せず強度、靭性、耐衝撃性を維持することが可能であるとの知見を得た。
即ち、Si、その他元素の母相中への固溶を制御することで亜鉛当量50%以上ながらもγ相析出による強度、靭性、耐衝撃性の劣化が発生せず、Si添加による耐摩耗性向上を図ることが可能であることを見出した。
本発明は上述の知見に基づき完成したもので、Si添加により亜鉛当量50%以上ながらもβ相+γ相組織とならず、α相+β相、α相+β相+γ相、β相のいずれかに該当した相組織を有し、強度、靭性、耐衝撃性を維持し高水準の耐摩耗性を保有した耐摩耗性銅合金を提供することを目的とする。
本発明の要旨を説明する。
質量比で、Zn:10〜40%、Al:2〜9%、Fe:0.4〜3.5%、Ni:0.5〜4.0%、Co:0.3〜2.0%、Mn:1.0〜5.0%、Si:0.3〜3.5%を含有し、残余がCu及び不可避不純物から成り、α相+β相、α相+β相+γ相若しくはβ相の少なくとも1つにAl−Fe−Mn−Si−Ni−Co系金属間化合物が分散した組織を有し、Fe、Mn,Co及びSiの質量比が下式(1)を満たすことを特徴とする耐摩耗性銅合金に係るものである。
Figure 2016132803
また、各元素の質量比から下式(2)によって得られた値を下式(3)に代入した際、下式(3)を満たすことを特徴とする請求項1記載の耐摩耗性銅合金に係るものである。
Figure 2016132803
ここで、左辺Aは、右辺のXにCu、Sn、Pb、Zn、Al若しくはNiのいずれかの含有量を代入した際の値であり、右辺のXに含有量を代入した元素を添え字としてACu、ASn、APb、AZn、AAl若しくはANiと表す。
Figure 2016132803
本発明は上述のように構成したから、Si添加により亜鉛当量50%以上ながらもβ相+γ相組織とならず、α相+β相、α相+β相+γ相、β相のいずれかに該当した相組織を有し、強度、靭性、耐衝撃性を維持し高水準の耐摩耗性を保有した耐摩耗性銅合金となる。
供試材の金属組織の電子顕微鏡写真である。 供試材(実施例)の化学成分組成を示す表である。 供試材(比較例)の化学成分組成を示す表である。 供試材(実施例)の化学成分組成を示す表である。 供試材(比較例)の化学成分組成を示す表である。 供試材(実施例)の各種特性値を示す表である。 供試材(比較例)の各種特性値を示す表である。 シャルピー衝撃試験片の説明図である。 母相亜鉛当量と引張強さの関係を示すグラフである。 母相亜鉛当量と伸びの関係を示すグラフである。 母相亜鉛当量とシャルピー値の関係を示すグラフである。 大越式摩耗試験の相手材の説明図である。 ファビリー試験片の説明図である。 ファビリー試験の相手材の説明図である。 実施例と比較例の摩耗量を比較したグラフである。 実施例と比較例の摩耗量を比較したグラフである。 実施例と比較例のファビリー値を比較したグラフである。
好適と考える本発明の実施形態を本発明の作用を示して簡単に説明する。
本発明は、Si添加によって高亜鉛当量ながらもγ相析出がしないため強度、靭性、耐衝撃性の著しい劣化が発生せず、α相+β相、α相+β相+γ相若しくはβ相組織中にAl−Fe−Mn−Si−Ni−Co系金属間化合物を晶出分散させることで耐摩耗性向上を図った耐摩耗性高力黄銅合金である。
本発明において上記のように成分組成等を設定した理由について以下に説明する。
Znは、母相中に固溶し、強度、硬度、耐摩耗性、母相組織を決定する。Zn量、その他添加元素量によって、母相組織がα相、α相+β相+γ相、α相+β相、β相、β相+γ相に決定されるが、Znが10質量%未満であると硬さが不十分でアブレシブ摩耗が生じやすく耐摩耗性の悪化を招く。Znが40質量%を超えるとZnによる母相強化は十分であるが、γ相が析出しない範囲でのAl固溶による強化が不十分であり、また、鋳造時の亜鉛蒸発が著しいためZnの添加量を10質量%〜40質量%とした。
Alは、金属間化合物形成に寄与し耐摩耗性を向上させ、また、母相中に固溶し強度、硬度、耐摩耗性、母相組織を決定する。Al量、その他添加元素量によって、母相組織がα相、α相+β相+γ相、α相+β相、β相、β相+γ相に決定されるが、Alが2質量%未満であると硬さが不十分でアブレシブ摩耗が生じ易く耐摩耗性の悪化を招きやすい。Alが9質量%を超えるとβ相が共析変態を示し易くなり、α相+β相+γ相中のγ相割合が多量となり靭性を悪化させるためAlの添加量を2質量%〜9質量%とした。
Feは、金属間化合物形成に寄与し耐摩耗性を向上させる。Feが0.4質量%未満であるとSiとの化合物形成に不十分であり、Feが3.5質量%を超えると固溶限付近であることから溶解時溶け残りが生じハードスポットとなるためFeの添加量を0.4質量%〜3.5質量%とした。
Niは、金属間化合物形成に寄与し耐摩耗性を向上させる。また、母相中に固溶し母相強度を向上させる。Niが0.5質量%未満であるとNi固溶による母相強化が不十分であり、Niが4.0質量%を超えるとコストに見合った効果が得られないためNiの添加量を0.5質量%〜4.0質量%とした。
Coは、金属間化合物形成に寄与し耐摩耗性を向上させる。0.3質量%未満であると金属間化合物の球状化による延性向上を果たさず、また、Siとの化合物形成に不十分である。C0が2.0質量%を超えるとコストに見合った効果が得られないためCoの添加量を0.3質量%〜2.0質量%とした。
Mnは、金属間化合物形成に寄与し耐摩耗性を向上させる。Mnが1.0質量%未満であると金属間化合物形成に不十分であり耐摩耗性の悪化を招く。また、Mnが5.0質量%を超えると針状金属間化合物生成過多により延性が悪化する。よって、Mnの添加量を1.0質量%〜5.0質量%とした。
Siは、上述のAl、Ni、Fe、Co、Mnと金属間化合物を形成し耐摩耗性を向上させる。Siが0.3質量%未満であると金属間化合物形成に不十分であり耐摩耗性の悪化を招く。Siが3.5質量%を超えると母相への固溶を抑制するFe、Mn、Coが多量に必要となり、合わせて多量の金属間化合物が生成晶出することにより延性が低下するためSiの添加量を0.3質量%〜3.5質量%とした。
更に具体的には、本発明は、母相中へのSi固溶を抑制し、高亜鉛当量で有るが故のγ相析出がないことを主旨としており、一定比率以上Siが存在した場合には母相中に固溶し、γ相析出を助長し強度、靭性、耐衝撃性の悪化を招く。そこで母相へのSi固溶を抑えるため上記式(1)を満たす必要がある。
上記式(1)は、Fe、Mn、Coの1質量%辺りのSiと結合する質量%を示しており、左辺≧右辺で有る場合、Siの母相中の固溶は発生しない。しかしながら、他含有元素とのバランスによってγ相析出が発生するため、上記式(1)に加えて上記式(3)を満たし、他元素とのバランスを一定量に保つことでγ相の析出を発生させない構成とすることができる。また、上記式(3)の右辺で算出される値を以降は母相亜鉛当量と呼称する。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本発明合金に係る供試材の化学成分組成を図2,3に示す。No.1〜8は本願請求項全てを満たす実施例、No.9〜17は比較例である(各成分の単位は質量%。式(1)及び式(3)を満たすものには〇、満たさないものには×を付した。)。これらは高周波溶解炉を用いて溶解し、それぞれJIS H 5120 B号金型に2個ずつ鋳造した。
B号金型からJIS Z 2201 4号引張試験片を採取し、JIS Z 2241に則り引張試験を行った。試験後、引張試験片チャック部を20mmで切断、樹脂埋め、鏡面研磨後、光学顕微鏡にて金属組織観察を行いα、β、γ相の有無について観察した金属組織を図1に示す。
なお、亜鉛当量はGuilletの亜鉛当量係数によって下式(4)で求めた。
亜鉛当量(%)=(Y+Σqt)/(X+Y+Σqt)×100(質量%) (4)
式(4)において、Xは合金中の実際のCu含有率(質量%)、Yは合金中の実際のZn含有率(質量%)、qはCu、Zn以外の元素含有率(質量%)、tはCu、Zn以外の元素の亜鉛当量係数である。そして、各元素の亜鉛当量係数は、Zn=1、Si=10、Al=6、Sn=2、Pb=1、Fe=0.9、Mn=0.5、Ni=−1.3である。なお、Coの亜鉛当量係数は未だ明確に規定されていないが、本明細書にあたっては0.5として計算する。
また、耐衝撃特性を得るため、図4,5のNo.18〜27成分合金においてJIS Z 2202 Vノッチ試験片(図8)を採取し、JIS Z2242に則り室温にてシャルピー衝撃試験を行った。
図4,5に示すNo.18〜22の実施例、No.23〜26の比較例としてのCAC301〜CAC304、No.27の比較例としてのMn−Si系(特許文献1)の供試材について、それぞれ高周波溶解炉を用いJIS H 5120 B号金型を用いて作製した。
これら供試材より耐摩耗性、耐焼付性を評価した。
耐摩耗性は乾式にて大越式摩耗試験より評価した。
・試験片形状 10t×20w×80L
・相手材 SCM415 浸炭焼入 HRC56〜59(図12)
・試験速度 0.055、0.101、0.310、0.512 m/s 各3回
・荷重 初期荷重4.5N 最終荷重67N
・試験距離 200m
表面積の大きい面が試験面となり、試験片を固定し、相手材を直角に当て回転させる。荷重は連続的に増加し試験距離200m到達時67Nである。評価は試験片の試験前、試験後の重量変化より比摩耗量を算出し、比摩耗量が大きいほど耐摩耗性が悪いと評価した。
耐焼付性評価は油浸漬中にてファビリー試験より評価した。
・試験片 図13
・相手材 SCM415 浸炭焼入 HRC56〜59(図14)
・試験速度 300rpm
・試験荷重 30kgf/s
・油種 シェル ターボオイル T32
試験材を相手材で挟み相手材側から連続的に荷重を増加しピンを回転させた。評価は焼付が生じた段階までに供試材に与えた仕事量(kgf・s)を測定しファビリー値とした。ファビリー値が小さいほど、耐焼付性が悪いと評価した。
金属組織、引張試験、シャルピー試験結果を図1、6、7、9、10、11に示し、大越式摩耗試験、ファビリー試験結果を図15、16、17に示す。
図1より、本実施例の金属組織は母相(α相+β相+γ相若しくはβ相)にAl−Fe−Mn−Si−Ni−Co系金属間化合物が晶出、分散した組織を呈していることが確認できた。なお、母相がα相+β相である場合も、Al−Fe−Mn−Si−Ni−Co系金属間化合物が晶出、分散した組織であると本実施例と同様の優れた耐摩耗特性を具備するものとなることを確認している。
図2,3のNo.9〜17においては図1のようにβ相+γ相が確認される。これら比較例は式(1)または式(3)を満たさないため、母相がβ相+γ相組織となった。式(1)を満たさない合金No.16、17においてはβ相+γ相であるがため引張強さ、伸びがNo.1〜8より低い結果である。また、式(3)を満たさないが故にβ相+γ相で構成される合金No.9〜15は図9、10、11に示すように各種特性の低下が見られ、特に図9の引張強さにおいては著しい低下が確認される。これらの結果より、機械的性質を一定量確保するには式(1)及び式(3)を満たす範囲内で合金を作製する必要がある。
上記結果より、母相がβ相+γ相組織では機械的性質が悪化するため、式(1)及び(3)を満たすことが必須であり、これらを満たす範囲において作製された供試材の摩耗特性は図15、16、17に記される結果であった。
図15、16は大越式摩耗試験(摩耗速度0.055m/s、0.101m/s)の結果であるが、実施例(No.18〜22)は比較例(No.23〜27)に比べ摩耗量が少なく、優れた耐摩耗性を保有していると言える。
図17にはファビリー試験結果を示すが、こちらも実施例(No.18〜22)は比較例(No.23〜27)に比べ優れた耐焼付性を保有していると言える。
以上より、実施例はSiの母相への固溶を抑制し、かつ、他元素とのバランスをとることで亜鉛当量50%以上ながらも母相がβ相+γ相組織で構成されないが故、強度、靭性、耐衝撃性を一定量保有させた上で優れた耐摩耗特性を具備する耐摩耗性高力黄銅合金となる。よって、これらで構成される本発明合金はブッシュ、軸受等の摺動部材に適した材料といえる。

Claims (3)

  1. 質量比で、Zn:10〜40%、Al:2〜9%、Fe:0.4〜3.5%、Ni:0.5〜4.0%、Co:0.3〜2.0%、Mn:1.0〜5.0%、Si:0.3〜3.5%を含有し、残余がCu及び不可避不純物から成り、α相+β相、α相+β相+γ相若しくはβ相の少なくとも1つにAl−Fe−Mn−Si−Ni−Co系金属間化合物が分散した組織を有することを特徴とする耐摩耗性銅合金。
  2. Fe、Mn,Co及びSiの質量比が下式(1)を満たすことを特徴とする請求項1記載の耐摩耗性銅合金。
    Figure 2016132803
  3. 各元素の質量比から下式(2)によって得られた値を下式(3)に代入した際、下式(3)を満たすことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の耐摩耗性銅合金。
    Figure 2016132803
    ここで、左辺Aは、右辺のXにCu、Sn、Pb、Zn、Al若しくはNiのいずれかの含有量を代入した際の値であり、右辺のXに含有量を代入した元素を添え字としてACu、ASn、APb、AZn、AAl若しくはANiと表す。
    Figure 2016132803
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