JP2005224298A - 細隙灯顕微鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】 平行性の高いスリットを形成することが可能な細隙灯顕微鏡を提供する。
【解決手段】 本発明に係る細隙灯顕微鏡は、底面にスリット刃107L、107Rが固定され、軸部材102を中心に回動可能に接続された筐体100L、100Rと、昇降軸86の上下移動に対応して筐体100L、100Rの間隔を変更する筐体間隔変更部材87とを備える。筐体100L、100Rが接続される軸部材102の周囲には、ねじりバネ103のコイル状の部分が巻回されている。ねじりバネ103は、スリット刃107L、107Rが互いに近接される方向に筐体100L、100Rを付勢する。更に、筐体100L、100Rには、その突出部100L′、100R′を軸部材102に押圧させる方向に付勢するU字型バネ106が設けられている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、眼科分野で用いられる細隙灯顕微鏡に関する。より詳しくは、細隙(スリット)の形成に関わる構成部位に工夫が施された細隙灯顕微鏡に関するものである。
従来から、眼科分野で使用される顕微鏡の一種として細隙灯顕微鏡(スリットランプ)がある。細隙灯顕微鏡は、その照明方法を工夫することにより、被検眼の様々な病変部を観察することを可能とするもので、眼科医の診察において日常的に使用されている。
下記の特許文献1には、従来の細隙灯顕微鏡の一構成例が開示されている。同文献に記載の細隙灯顕微鏡は、被検眼にプリズムを介して細隙光を照射し被検眼の観察部位の断面像を観察可能とする照明系と、前記照明系による被検眼の照射野の周辺部を照明して前記観察部位の周辺部を観察可能とする背景照明系と、前記被検眼の観察部位及びその周辺部を観察する観察系と、前記照明系のプリズム近傍に着脱可能に配置した固定ガイド体と、前記照明系に設けた光源から背景照明光を導く導光部材を保持するとともに、固定ガイド体に対して前記プリズムの反射点又はその近傍点を中心とする回動軌跡を描くように配置され、プリズムに向けて異なる方向から導光部材が出射する背景照明光を照射し被検眼に対する照射野を変える照射ユニットとを有することを特徴とし、それにより、被検眼の局所的な病変部はもちろん、その全体像についても同時に明瞭に観察可能とするものである。
以下に、図8から図11を参照して、特許文献1に記載したような従来の細隙灯顕微鏡の構成について説明する。図8は、当該細隙灯顕微鏡の外観構成の概略を示す側面図である。図9は、当該細隙灯顕微鏡の光学的構成の概略を示す側面図である。図10及び図11は、当該細隙灯顕微鏡において細隙(スリット)を形成する構成の概略を示した斜視図である。
図8に示すように、細隙灯顕微鏡1は、テーブル2上に移動機構部3を介して水平横方向及び水平縦方向に移動可能に支持された基台4と、傾倒操作により基台4を水平横方向及び水平縦方向に変位させる操作ハンドル(ジョイスティック)5と、基台4により各々支持された観察系6及び照明系8と、観察系6を収納する鏡筒本体9に対峙して配置された被検者用の顎受部10a及び額当て10bを備えた顎受け台10とを具備している。鏡筒本体9の側面には、観察倍率を変更するための観察倍率操作ノブ11が装着されている。更に、鏡筒本体9には、CCD等の撮像装置20が接続されている。また、観察系6の下方には、観察光束を図示しない被検眼方向に反射させるプリズム12が配設されている。
図9に示すように、細隙灯顕微鏡1の観察系6は、プリズム12と、対物レンズ31と、変倍光学系32と、集光レンズ33と、ビームスプリッタ34と、リレーレンズ35と、光路を接眼鏡筒9a側に変更するプリズム36と、接眼鏡筒9aに配置した接眼レンズ37とを具備している。被検眼Eの像は結像点Pに結像され、検者眼Eoによって観察される。
撮像装置20は、ビームスプリッタ34により分岐される光束を集光する集光レンズ41と、この集光レンズ41からの光束を直角に反射させるミラー42と、CCD等の撮像カメラ43とを具備している。
一方、照明系8を構成する照明光学系21は、ハロゲンランプ等の光源51と、この光源51が発した光を集光する集光レンズ52及び53と、これら集光レンズ52及び53を通過した光の一部のみを通過させてスリット光を形成する細隙(スリット)54と、スリット54を通過した光を集光する集光レンズ55と、光源51と集光レンズ52との間に配置されたキセノンランプ等のストロボ光源56とを有している。
スリット54と被検眼Eとは、集光レンズ55に対して光学的に共役な位置に配置される。それにより、被検眼Eの例えば角膜に対してスリット光(局所的な照明光)が照射され、角膜断面像を観察可能としている。
背景照明系70は、光源51の近傍から導出された導光部材である光ファイバを用いたライトガイド71と、このライトガイド71を保持するとともに、導光された光のプリズム12における反射点Rを中心とする回動軌跡を描くように設けられた照射ユニット74とを含んでいる。光源51からの光束の一部は、ライトガイド71によって照射ユニット74に導光される。照射ユニット74は、導光された光束を照明系8からの光束とは異なる方向からプリズム12に向けて投射して被検眼Eを照射する。これにより、被検眼の病変部の周辺が照明される。照射ユニット74は、被検眼Eに対する照射野を変更することができるようになっている。
照明系8のスリット54は、図10に示すようなスリット形成手段100′により形成される。このスリット形成手段100′は、左右に分割された筐体100L、100Rを含んで構成される。図11は、筐体100L及び100Rの上面図である。なお、左右の方向は、検者側から、すなわち図8に示す接眼鏡筒9a側から見たときの方向として定義することとする。
筐体100L、100Rは、間隙109を介して円筒状をなすように配置されている。また、筐体100L、100Rには、それぞれ一対の突出部100L′、100R′が対向位置に形成されている。突出部100L′、100R′は、それぞれ円筒の一部をなす形状に形成されている。更に、図11に示すように、筐体100L、100Rの底面には、スリット54を形成する一対のスリット刃(後述する図3のスリット刃107L、107Rを参照)がそれぞれ螺設されるネジ穴108L、108Rが形成されている。
スリット形成手段100′の筐体100L、100Rの外周面には、ベアリング101L、101Rが所定の間隔を介するように突設されている。なお、ベアリング101L、101Rは、図10の手前側にのみ設けられている。また、筐体100Lの突出部100L′と筐体100Rの突出部100R′とは、円柱状の軸部材102を挟み込んだ状態でリング部材105に嵌挿される。これにより、筐体100L、100Rは、軸部材102を中心として回動可能に接続される。なお、軸部材102及びリング部材105は、対向配置する一対の突出部100L′と100R′のそれぞれに設けられている。
検者がスリット54の幅を変更するための所定の操作を行うと、昇降軸86がその軸方向、すなわち上下方向に移動される。昇降軸86の上端部には、テーパ状の側面を有する「富士山」形状の筐体間隔変更部材87がネジ87aにより固定されている。筐体間隔変更部材87のテーパ状の側面は、ベアリング101L、101Rに接触配置するようになっている。
筐体100L、100Rには、筐体間隔変更部材87の側面とベアリング101L、101Rとを確実に接触させてスリップ等を極力防止するために、ベアリング101L、101Rを互いに近接させる方向、すなわち上述した一対のスリット刃を互いに近接させる方向に筐体100L、100Rを付勢するバネ等からなる付勢部材(図示は省略)が設けられている。なお、付勢手段は、筐体100L、100Rの突出部100L′、100R′を軸部材102に押圧する方向にも付勢力を作用させている。このような付勢手段としては、例えば、筐体100L、100Rの内周面にU字型バネが設けられていた。このとき、当該U字型バネは、筐体100L、100Rの回動軸となる軸部材102よりも下側の位置、つまり軸部材102よりもスリット刃に近い位置に配設されていた。
筐体間隔変更部材87は、昇降軸86とともに上下に移動する。上方に移動すると、筐体間隔変更部材87は、ベアリング101L、101Rの間隔を広げるように作用する。それにより、筐体100L、100Rは、軸部材102を中心として、間隙109を大きくする方向にそれぞれ回動される。それに伴い、筐体100L、100Rの底面に取り付けられた上述の一対のスリット刃の間隔が拡大され、スリット54の幅が大きくなる。一方、筐体変更部材87が下方に移動すると、ベアリング101L、101Rの間隔は小さくなり、筐体100L、100Rが軸部材102を中心として間隙109を小さくする方向にそれぞれが移動され、当該一対のスリット刃の間隔が縮小されてスリット54の幅が小さくなる。
なお、筐体間隔変更部材87の側面は、その上部においては傾斜が大きく、下部においては傾斜が緩やかに形成されている。それにより、スリット54の幅が小さい場合には微妙な幅調整を可能とするとともに、スリット54の幅を広げたい場合には一気に広げることができるようになっている。
しかしながら、以上のような従来の細隙灯顕微鏡には、いくつかの問題点が指摘されている。
まず、筐体間隔変更部材87の側面下部の傾斜が緩やかであることから、側面とベアリングベアリング101L、101Rとの間でスリップが生じやすい状態となっており、上記付勢部材の付勢力により実際にスリップが生じてスリット54が自然に閉じていってしまうことがある。それにより、細隙灯顕微鏡による観察において重要なスリット幅の精度が低下してしまう。また、このようなスリットの自然閉じが起こると、スリット幅を再調整するために時間をロスして検査が長時間化してしまうため、検者、患者ともに身体的、肉体的な負担が増大する。特に、一日に多くの患者を検査する検者にとっては、スリットの自然閉じは煩わしさ以外の何者でもない。
なお、筐体間隔変更部材87の側面とベアリング101L、101Rとのスリップを回避するために上記付勢部材による付勢力を弱めると、筐体100L、100Rと軸部材102との間の結合がゆるんでしまい、後述するスリットの平行性の問題が生じてしまうおそれがある。
スリットの自然閉じを防止するために、昇降軸86及び筐体間隔変更部材87の落下にブレーキを掛けるブレーキ手段が設けられていることが多い。このブレーキ手段は、通常、スリットの開閉操作を行うノブの内部に格納されており、当該ノブの回転を抑えるディスクブレーキのような構成とされている。典型的には、フェルト部材をディスクとして用い、ワッシャ等を介してバネ等によりフェルト部材を圧縮することによってブレーキを作用させるようになっている。また、ウェーブワッシャを採用してノブの回転を抑えるブレーキ手段も用いられている。
しかし、このような従来のブレーキ手段は、上述のようにノブの回転を抑える構成であることから、ノブの回転が重くなっていた。したがって、スリットの調整時には大きな力を加える必要があるため、操作性の面でデメリットがあった。
なお、筐体間隔変更部材87の側面の傾斜を大きくするように設計を変更することも考えられるが、この傾斜の形態は長年採用されているものであり、その操作量とスリット幅の変位との関係に多くの検者が慣れ親しんでいるため、当該設計変更は操作性の面から余り好ましくない。
別の問題点は、スリットの平行性に関するものである。細隙灯顕微鏡を用いて被検眼を観察、検査する場合、スリットが平行に形成されていることが好ましい。しかし、従来の構成では、スリットを平行にすることが困難なケースがあった。その理由としては、光源の熱に関連するものと、製造時の精度に関連するものが考えられる。
細隙灯顕微鏡を長時間使用すると、光源の発する熱によって装置内部が高温になる場合がある。時には60°C程度にまで達することもある。そのため、リング部材105は、筐体100L、100Rの突出部100L′、100R′や軸部材102、更には自身の熱膨張を考慮して僅かに大きめに形成されている。したがって、装置内部の温度状態によって、突出部100L′、100R′、軸部材102及びリング部材105の結合部がゆるんでしまう場合がある。すると、筐体100L、100Rが左右均一に回動しなくなり、結果として平行でない歪んだスリットが形成されてしまう。
同様に、筐体100L、100Rや軸部材102やリング部材105の製造誤差によって、スリットの平行性が影響を受けることもある。
特開2003−299619号公報(請求項、明細書段落〔0 019〕−〔0026〕、第1図、第2図)
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたもので、平行性の高いスリットを形成することが可能な細隙灯顕微鏡を提供することを目的とするものである。
また、本発明は、スリット幅の変更操作を容易に行うことを可能とするとともに、スリットの自然閉じの防止を図ることが可能な細隙灯顕微鏡を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、照明光を発する光源と、相互に間隔を介して配置されることにより前記照明光の一部を通過させるスリットを形成する一対のスリット形成部材とを有し、被検眼にスリット光を照射する照明系と、前記一対のスリット形成部材を各々保持する一対の保持部材と、この一対の保持部材を互いに反対方向に回動可能に支持する軸部材と、前記一対の保持部材の間に配置されてそれぞれに係合する係合部とを有し、前記係合部を上下方向に移動可能とし、この上下方向の変位を前記係合部を介して前記一対の保持部材の前記軸部材を中心とする前記反対方向の変位に変換することにより、前記一対の保持部材の前記反対方向への変位に応じて前記スリットの開口幅を変更させるスリット幅変更手段と、被検眼に照射された前記スリット光の反射光を受光する観察系と、を有する細隙灯顕微鏡であって、前記一対のスリット形成部材を互いに近接させる方向に前記一対の保持部材を付勢する第1の付勢手段と、前記一対の保持部材を前記軸部材に押圧させる方向に付勢する第2の付勢手段と、を備えていることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の細隙灯顕微鏡であって、前記第2の付勢手段はバネ部材であることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の細隙灯顕微鏡であって、前記バネ部材は、その両端が前記一対の保持部材に各々に固定されたU字型バネであることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の細隙灯顕微鏡であって、前記一対のスリット形成部材は、前記一対の保持部材の底面に保持され、前記軸部材は、前記一対のスリット形成部材よりも上方で前記一対の保持部材を支持し、前記U字型バネの前記両端は、前記軸部材の軸中心よりも上方の位置、又は、前記軸中心の横位置で、前記一対の保持部材に固定されていることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、照明光を発する光源と、相互に間隔を介して配置されることにより前記照明光の一部を通過させるスリットを形成する一対のスリット形成部材とを有し、被検眼にスリット光を照射する照明系と、前記一対のスリット形成部材を各々保持する一対の保持部材と、この一対の保持部材を互いに反対方向に回動可能に支持する軸部材と、前記一対の保持部材の間に配置されてそれぞれに係合する係合部とを有し、前記係合部を上下方向に移動可能とし、この上下方向の変位を前記係合部を介して前記一対の保持部材の前記軸部材を中心とする前記反対方向の変位に変換することにより、前記一対の保持部材の前記反対方向への変位に応じて前記スリットの開口幅を変更させるスリット幅変更手段と、被検眼に照射された前記スリット光の反射光を受光する観察系と、を有する細隙灯顕微鏡であって、前記一対のスリット形成部材を互いに近接させる方向に前記一対の保持部材を付勢する第1の付勢手段と、前記第1の付勢手段よりも弱い付勢力で、前記一対のスリット形成部材を互いに離反させる方向に前記一対の保持部材を付勢する第3の付勢手段と、備えていることを特徴とする。
本発明によれば、一対の保持部材を軸部材に押圧させる方向に付勢する第2の付勢手段を備えているので、保持部材は、軸部材を中心に安定して回動することができる。それにより、これら保持部材に保持されたスリット形成部材の間隙により形成されるスリットの平行性が向上され、高精度のスリット光を生成することが可能となる。
また、本発明によれば、一対のスリット形成部材を互いに近接させる方向に一対の保持部材を付勢する第1の付勢手段よりも弱い付勢力で、一対のスリット形成部材を互いに離反させる方向に一対の保持部材を付勢する第3の付勢手段を備えており、第3の付勢手段が第1の付勢手段の付勢力の一部を相殺するように作用する。したがって、スリット幅の変更のために一対の保持手段を回動させるときに、スリット幅変更手段の係合部の第1の係合部材を上下移動させるための操作に必要な力量が小さくて済むので、検者はスリット幅を容易に変更することができる。
更に、第3の付勢手段によって第1の付勢手段の付勢力の一部が相殺されることにより、一対の保持部材に掛かる力がより安定するので、スリットの自然閉じの防止を図ることができる。
本発明に係る細隙灯顕微鏡の実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態の細隙灯顕微鏡は、従来と同様の外観構成及び光学的構成(特に観察系6及び照明系8)を備えている(図8及び図9を参照)。また、当該細隙灯顕微鏡は、従来とほぼ同様のスリット形成手段を有する(図10及び図11を参照)。以下、従来の細隙灯顕微鏡と同様の構成部分については同一の符号を付して説明することとする。
ここでスリット形成手段とは、本発明にいう一対のスリット形成部材を構成する一対のスリット刃と、この一対のスリット刃の間隔を変更することによりスリット幅を変更するスリット幅変更手段とを含んだ構成を意味するものとする。また、スリット(の)幅とは、スリットの開口方向の幅、つまり開口幅を意味するものとする。
[外観構成]
図1は、本実施形態の細隙灯顕微鏡の部分的外観構成、より詳しくはスリット形成手段の外観構成を示している。図9に示した照明系8は筐体8A内に格納されている。照明系8による照明光(スリット光)は、筐体8Aの下端から射出され、プリズム12で反射されることにより図示しない被検眼に向けて照射される。なお、筐体8Aは、被検眼に対するスリット光の照射方向を変更するために水平方向に回動可能に構成されている。
本実施形態の細隙灯顕微鏡は、検者がスリット幅を変更するために操作する操作ノブ81L、81Rを備えている。操作ノブ81L、81Rは、一体的に回動するように構成されている。操作ノブ81Lの上方には、第1の支柱82及びその内部を挿通する第2の支柱83が設けられている。第2の支柱83の内部には、操作ノブ81L、81Rの回動操作に応じて上下移動される昇降軸84が配置されている。
昇降軸84の上端には、昇降テーブル85の底面が当接されている。この昇降テーブル85は、昇降軸84の上下移動に伴って垂直方向に移動するように構成されている。また、昇降テーブル85の上面は、筐体8Aの回動方向に広がるテーブルを形成している。昇降テーブル85の当該上面には、上下移動可能な昇降軸86の下端が当接されている。昇降軸86は筐体8Aの回動に伴って移動される。このとき、昇降軸86の下端は昇降テーブル85の上面を摺動するようになっている。以下に詳述するように、照明系8のスリット54の幅は、昇降軸86の上下移動に対応して拡大/縮小される。
[内部構成]
図2〜図7を参照して、照明系8のスリット54を形成するスリット形成手段100についてより詳細に説明する。このスリット形成手段100は、スリット54を形成する一対のスリット刃107L、107Rと、このスリット刃107L、107Rの間隔を変更する以下のようなスリット幅変更手段とによって構成される。
(スリット幅変更手段の構成)
本発明にいうスリット幅変更手段は、図1にも示した操作ノブ81L、81R、昇降軸84、昇降テーブル85及び昇降軸86に加え、左右一対の筐体100L、100Rと、この筐体100L、100Rに設けられた各種部材と、昇降軸86の上端部に固定され、昇降軸86の上下移動に対応して筐体100L、100Rの間隔を変更する筐体間隔変更部材87とを含んで構成されている。筐体間隔変更部材87は、上述したようにテーパ状の側面を有する「富士山」のような形状を有している。
筐体100L、100Rの底面には、図11に示したネジ穴108L、108Rが形成されており、スリット刃107L、107Rがそれぞれ螺着されている。
筐体100L、100Rは、図3及び図4に示すように間隙109を介して円筒を形成するように配置されている。筐体100L、100Rには、図3及び図4に示すように、それぞれ一対の突出部100L′、100R′が対向位置に形成されている。突出部100L′、100R′は、それぞれ円筒の一部をなす形状に形成され、円柱状の軸部材102を挟み込んだ状態でリング部材105に嵌挿される。これにより、筐体100L、100Rは、軸部材102を中心としてそれぞれ回動可能に接続されている。なお、軸部材102及びリング部材105は、対向配置する一対の突出部100L′と100R′のそれぞれに設けられている(図3を参照)。
なお、この筐体100L、100Rは、スリット刃107L、107Rを保持する本発明にいう一対の保持部材を構成する。また、軸部材102は、筐体100L、100Rを互いに反対方向に回動可能に支持する本発明にいう軸部材を構成している。
更に、図2及び図3に示すように、軸部材102、筐体100L、100Rの突出部100L′、100R′及びリング部材105の周囲には、ねじりバネ103の中間部に形成されたコイル状の部分が巻回されている。なお、ねじりバネ103は図4では省略されている。ねじりバネ103の当該コイル状の部分は、リング部材105に対し多少の間隔を介して配置されている。このねじりバネ103の一端は筐体100Lの外周部にネジ104Lによって固定され、他端は筐体100Rの外周部にネジ104Rによって固定されている。
ねじりバネ103は、スリット刃107L、107Rが互いに近接される方向に、筐体100L、100Rをそれぞれ付勢するように作用するもので、本発明にいう第1の付勢手段を構成している。なお、第1の付勢手段としてねじりバネ103を用いるのは、筐体100L、100Rの回動方向とほぼ同じ方向から付勢力を作用させることで、筐体100L、100Rを効果的に付勢することができるからである。
このようなねじりバネ103は、図3に示すように、同図中手前側と奥側とに対向配置されるリング部材105の周囲にそれぞれ設けられている。このとき、手前側と奥側とでは、巻方向が逆のねじりバネ103が装着される。すなわち、例えば手前側には図5(A)に示す反時計回りの巻方向のものが装着され、奥側には図5(B)に示す時計回りの巻方向のものが装着される。ねじりバネ103は、中間部がなすコイル形状の長さだけ両端の位置がずれているため、筐体100L、100Rに装着したときにねじれ方向の復元力を作用させて筐体100L、100Rをずらしてしまう。したがって、本実施形態では、巻方向が逆のねじりバネ103を設けることにより、筐体100L、100Rをずらす力を相殺し、筐体100L、100Rの位置を安定させるようになっている。
また、図3及び図4に示すように、筐体100L、100Rの内周面には、図6に示すU字型バネ106が設けられている。このU字型バネ106は、筐体100L、100Rの内周面に形成された取付孔(不図示)にその両端が挿入されて固定されている。U字型バネ106は、自然な状態よりも両端が広げられた状態で筐体100L、100Rに取り付けられる。すなわち、U字型バネ106は、両端が近接する方向に復元力を作用させるようにして取り付けられる。
更に、U字型バネ106の両端は、軸部材102の中心軸に対してスリット刃107L、107Rとは反対側の位置、又は、当該中心軸に対してスリット54の幅方向の筐体100L、100Rに取り付けられる。より詳しくは、U字型バネ106の両端は、軸部材102の軸中心よりも上方の位置(例えば1ミリメートル程度)、又は、当該軸中心の横位置で、筐体100L、100Rに固定されている。ここで、軸中心とは、軸部材102の回動軸を示す。
前者の取り付け位置によれば、U字型バネ106は、筐体100L、100Rを軸部材102に押圧させる方向に付勢するとともに、ねじりバネ103とは逆の方向、つまりスリット刃107L、107Rが互いに離反される方向に、筐体100L、100Rをそれぞれ付勢するように作用する。このとき、スリット刃107L、107Rを離反させる方向の力がねじりバネ103による近接方向の付勢力よりも小さくなるように、U字型バネ106は設定されている。したがって、ねじりバネ103の付勢力とU字型バネ106の付勢力の合成力は、スリット刃107L、107Rを互いに近接させる方向に作用することとなる。
一方、後者の取り付け位置によれば、U字型バネ106は、筐体100L、100Rを軸部材102に押圧させる方向に付勢するように作用する。
このU字型バネ106は、図示は省略するが、図3及び図4における手前側と奥側とにそれぞれ取り付けられている(なお、両図中では奥側のU字型バネ106のみが記載されている)。
このような構成及び配置とされるU字型バネ106は、筐体100L、100Rを軸部材102に押圧させる方向に付勢する、本発明にいう第2の付勢手段を構成する。また、前者の取り付け位置とすることにより、本発明にいう第3の付勢手段をも兼用するものとなる。ここで、第2の付勢手段としてU字型バネ106を用いるのは、筐体100L、100Rを互いに近接させる方向の力を直線的に付勢することにより、突出部100L′、100R′と軸部材102との接触状態を効果的に維持することができるからである。
また、図2〜図4に示すように、筐体100L、100Rの外周面には、筐体間隔変更部材87を挟み込むようにベアリング101L、101Rが所定の間隔を介して突設された軸を中心に回動可能に配置されている。筐体間隔変更手段87は、上下方向に移動可能とされ、テーパ状の側面をしている。ベアリング101L、101Rは、筐体間隔変更部材87のテーパ状の側面に係合するように配置されている。筐体間隔変更部材87及びベアリング101L、101Rは、上下方向に移動可能で、筐体100L、100Rの間に配置されてそれぞれに係合する、本発明の係合部を構成している。なお、筐体間隔変更部材87及びベアリング101L、101Rは、図3及び図4における手前側にのみ設けられている。
続いて、図2及び図7を参照して、操作ノブ81L、81Rの周辺部の構成を説明する。操作ノブ81Lは、回動軸部材92の一端に設けられたフリンジ91に固定されている。回動軸部材92の他端側のフリンジ93のエッジ部分には、ベアリング94の軸部94aの一端が固定されている。同様に、操作ノブ81Rは、回動軸部材96の一端に設けられたフリンジ95に固定され、この回動軸部材96の他端側のフリンジ97のエッジ部分には、ベアリング94の軸部94aの他端側が固定されている。
更に、図1に示した第1の支柱82と第2の支柱83の内部に挿通された昇降軸84には、下端をベアリング94に当接した接触部材98が設けられている。
[スリット幅の変更動作]
以上のような構成を備える本実施形態の細隙灯顕微鏡によるスリット幅の変更動作について説明する。
検者により操作ノブ81Lが回動されると、回動軸部材92が一体的に回動される。それに応じて、回動軸部材92のフリンジ93のエッジ部分に固定されたベアリング94が、垂直面内で(つまり上下方向に)円を描くようにして回動される。すると、ベアリング94に下端を当接する接触部材98と、この接触部材98と一体の昇降軸84とが、ベアリング94の上下方向に移動に応じて上下される。そして、昇降軸84の上端に当接された昇降テーブル85が昇降軸84とともに上下に移動され、昇降テーブル85の上面に当接された昇降軸86が上下に移動され、筐体間隔変更部材87が上下に移動される。
筐体間隔変更部材87が上方に移動されると、ベアリング101L、101Rが、筐体間隔変更部材87のテーパ状の側面に沿って互いに間隔を広げていく。ベアリング101L、101Rは筐体100L、100Rにそれぞれ固定されており、また、筐体100L、100Rは軸部材102を中心に回動するように構成されているので、筐体100L、100Rは、軸部材102を中心として、間隙109が広がる方向にそれぞれ回動される。そして、筐体100L、100Rの底面にそれぞれ取り付けられたスリット刃107L、107Rの間隔が拡大され、照明系8におけるスリット54の幅が拡大される。
一方、筐体変更部材87が下方に移動されると、ベアリング101L、101Rの間隔は小さくなり、筐体100L、100Rが軸部材102を中心として間隙109を小さくする方向にそれぞれが移動され、スリット刃107L、107Rの間隔が縮小されてスリット54の幅が小さくなる。
なお、図2に示す構成から明らかなように、操作ノブ81Lを同方向に回動させ続けると、ベアリング94は上下方向の回動を繰り返し、したがって、スリット54の幅は拡大及び縮小を互いに繰り返すようになっている。
操作ノブ81Rを操作した場合も、操作ノブ81Lのときと同様にしてスリット54の幅が変更される。
[作用・効果]
このようにしてスリット幅の変更動作を行う本実施形態の細隙灯顕微鏡の作用及び効果について説明する。
筐体100L、100R(すなわちスリット刃107L、107R)の間隔が変更されるとき、筐体100L、100Rに取り付けられたねじりバネ103とU字型バネ106は、それぞれ次のように作用する。
まず、ねじりバネ103は、スリット刃107L、107Rを互いに近接させる方向に復元力を作用させる。それにより、筐体間隔変更部材87のテーパ状の側面とベアリング101L、101Rとの間の摩擦力を増大させてスリップを防止するようになっている。
一方、U字型バネ106は、復元力ゼロの状態から広げられて筐体100L、100Rに固定されているので、筐体100L、100Rを互いに近接させる方向に復元力を作用させる。U字型バネ106の端部は、軸部材102のほぼ横の位置に固定されているので、その復元力は、筐体100L、100Rを軸部材102に押圧させる方向に作用する。したがって、装置内の熱の影響や製造時の誤差などの要因により、軸部材102と、筐体100L、100Rの突出部100L′、100R′と、リング部材105とが的確な結合状態を維持していない場合であっても、筐体100L、100Rは、軸部材102を中心に安定して回動することができる。それにより、スリット刃107L、107Rの間隙によって形成されるスリット54の平行性が向上され、高精度のスリット光を生成することが可能となる。
また、軸部材102に対してスリット刃107L、107Rとは反対側の位置にU字型バネ106の両端を固定することにより(つまり、軸部材102に対してスリット刃107L、107Rは下方に、U字型バネ106は上方に配置されていることにより)、U字型バネ106の復元力は、スリット刃107L、107Rを互いに離反させる方向に作用する。すなわち、U字型バネ106の復元力は、ねじりバネ103の復元力とは逆方向に作用する。なお、上述のように、U字型バネ106の復元力はねじりバネ103よりも小さく設定されているので、これらの復元力の合成力は、スリット刃107L、107Rを互いに近接させる方向に、ねじりバネ103単独のときよりも小さな力で作用する。
ところで、上記の動作形態から分かるように、スリット54の幅を拡大するときに操作ノブ81、81Rを回動させるために必要な力量は、ベアリング94、昇降軸84、昇降テーブル85、昇降軸86及び筐体間隔変更部材87の各自重とともに、ベアリング101L、101Rが筐体間隔変更部材87を押し下げる力に大きく左右されることが分かる。また、このベアリング101L、101Rが筐体間隔変更部材87を押し下げる力は、ベアリング101L、101Rが筐体間隔変更部材87のテーパ状の側面を挟み込む力の鉛直方向の分力により定義されることは明らかである。また、ベアリング101L、101Rが筐体間隔変更部材87の側面を挟み込む力は、スリット刃107L、107Rが互いに近接される方向に作用する力と同一である。
したがって、本実施形態の細隙灯顕微鏡によれば、U字型バネ106によりスリット刃107L、107Rを近接させる方向に作用する力が小さくなるため、操作ノブ81L、81Rを回動させるための力量が小さくて済み、スリット幅の調整動作を容易に行うことが可能となる。
また、特に、「富士山」型の筐体間隔変更部材87のテーパ状の側面の「裾野」の位置、すなわち側面下部の位置にベアリング101L、101Rが接触している場合に、筐体間隔変更部材87を押し下げる力が大きくなるため、筐体間隔変更部材87が落下してスリット54が自然に閉じていってしまうことがある。しかし、本実施形態の細隙灯顕微鏡によれば、当該押し下げる力を減少させるとともに、スリット刃107L、107Rを互いに近接させる方向の付勢力と離反させる方向の付勢力との双方が安定的に作用しているため、スリット54の自然閉じの防止を図ることができる。
以上に説明した本実施形態の細隙灯顕微鏡の作用効果を端的に述べると、スリット刃107L、107Rを互いに近接させる方向に付勢する第1の付勢手段と、筐体100L、100Rの突出部100L′、100R′を軸部材102に押圧させる方向に付勢する第2の付勢手段とをそれぞれ別々に設けることにより、筐体100L、100Rの回動動作、すなわちスリット幅の変更動作を良好に行うことが可能になることである。また、第3の付勢手段によって第1の付勢手段の付勢力の一部が打ち消されることにより、スリット幅の変更のための操作ノブ81L、81Rの操作が楽になることである。したがって、従来のようにこれら両方の作用を単一の付与手段でまかなう構成と比較して好適な細隙灯顕微鏡を提供することができる。
[スリット自然閉じ防止用のブレーキ手段について]
上記したスリット54の自然閉じの問題を解決するために、通常の細隙灯顕微鏡装置には、操作ノブ81L、81Rの回動にブレーキを掛けるブレーキ手段が設けられていることが多い。上述したように、従来のブレーキ手段は、フェルト部材やウェーブワッシャを用いている。しかし、フェルト部材を用いると、使用時間の経過とともにフェルトが摩耗されてしまい、操作ノブ81L、81Rを適切に制動できなくなってしまう。また、ウェーブワッシャを用いると、圧縮方向における接触面積が小さいために滑りやすく、操作ノブ81L、81Rが簡単に回ってしまうことがある。
本実施形態の細隙灯顕微鏡は、このような問題を回避することが可能なブレーキ手段を備えている。以下、図7を参照して、当該ブレーキ手段の一構成例について説明する。
本実施形態のブレーキ手段は、断面がD字型のD字型突出部96aが形成された回動軸部材96と、D字型の開口が形成され、滑らかな表面を有する樹脂製のワッシャ110と、D字型の開口が形成された金属製のワッシャ111と、ワッシャ110とワッシャ111を回動軸部材96に対して圧縮するためのバネ部材112とを含んで構成されている。ワッシャ110、111は、そのD字型の開口をD字型突出部96aに嵌め込むことにより、回動軸部材96に固定される。
ワッシャ110、111及びバネ部材112は、操作ノブ81Rの内部に格納されるようになっている。操作ノブ81Rは、ビス等で回動軸部材96に固定される。
このように樹脂製のワッシャ110を設けることにより、フェルトのように摩耗してしまうこともなく、ウェーブワッシャとは異なり接触面積も大きい。また、ワッシャ110、111をD字型突出部96aに嵌め込むことで回動軸部材96に固定するようになっているので、操作ノブ81L、81Rと一体的にワッシャ110、111が回転されるため、良好なブレーキ作用が奏される。したがって、このような構成によれば、耐久性に優れ、かつ、制動性能が良好なブレーキ手段が提供される。
[変形例]
以上で詳述した本発明に係る細隙灯顕微鏡の実施形態の各種変形例について説明する。
上記実施形態では、一対の保持部材(筐体100L、100R)を軸部材102に押圧させる方向に付勢する第2の付勢手段と、第1の付勢手段(ねじりバネ103)よりも弱い付勢力で、一対のスリット形成部材(スリット刃107L、107R)を互いに離反させる方向に一対の保持部材を付勢する第3の付勢手段とを、U字型バネ106に兼用させる構成を採用して、装置の省スペース化や構成の単純化などを図るようになっているが、第2及び第3の付勢手段を別個とする構成とすることができる。例えば、第2の付勢手段として、U字型バネ106を軸部材102の横位置に固定するとともに、第3の付勢手段として、ねじりバネを軸部材102の上方横位置に取り付けるような構成とすることができる。
また、本発明の第1の付勢手段は、上述のようにねじりバネであることが好ましいが、必要に応じて例えばU字型バネ等の他のバネ部材を用いるようにしてもよい。更に、第1の付勢手段はバネ部材に限定されるものではなく、例えばゴム部材等を用いて目的の付勢力を作用させるように構成することができる。
また、本発明の第2の付勢手段は、上述のようにU字型バネであることが好ましいが、必要に応じて例えばねじりバネ等の他のバネ部材を用いるようにしてもよい。更に、第2の付勢手段はバネ部材に限定されるものではなく、例えばゴム部材等を用いて目的の付勢力を作用させるように構成してもよい。
また、本発明の第3の付勢手段についても、U字型バネのようなバネ部材に限定されるものではなく、例えばゴム部材等を用いて目的の付勢力を作用させるように構成してもよい。
以上で詳細に説明した構成は、本発明の細隙灯顕微鏡を実施するための一構成例に過ぎないものである。したがって、本発明の要旨の範囲内において、各種の変形を適宜加えることができる。
本発明に係る細隙灯顕微鏡の実施の形態の部分的外観構成の一例を示す概略斜視図である。 本発明に係る細隙灯顕微鏡の実施の形態のスリット形成手段の構成の一例を示す概略側面図である。 本発明に係る細隙灯顕微鏡の実施の形態のスリット形成手段の構成の一例を示す概略斜視図である。 本発明に係る細隙灯顕微鏡の実施の形態のスリット形成手段の構成の一例を示す概略斜視図である。 図5(A)及び図5(B)は、それぞれ、本発明に係る細隙灯顕微鏡の実施の形態のスリット形成手段を構成する部材の一例を示す概略側面図である。 本発明に係る細隙灯顕微鏡の実施の形態のスリット形成手段を構成する部材の一例を示す概略斜視図である。 本発明に係る細隙灯顕微鏡の実施の形態のブレーキ手段の構成の一例を示す概略斜視図である。 従来の細隙灯顕微鏡の外観構成の一例を示す概略側面図である。 従来の細隙灯顕微鏡の光学的構成の一例を示す概略側面図である。 従来の細隙灯顕微鏡のスリット形成手段の構成の一例を示す概略斜視図である。 従来の細隙灯顕微鏡のスリット形成手段の構成の一例を示す概略上面図である。
符号の説明
1 細隙灯顕微鏡
6 観察系
8 照明系
54 スリット
81L、81R 操作ノブ
84 昇降軸
85 昇降テーブル
86 昇降軸
87 筐体間隔変更部材
100L、100R 筐体
100L′、100R′ 突出部
101L、101R ベアリング
102 軸部材
103 ねじりバネ
105 リング部材
106 U字型バネ
107L、107R スリット刃

Claims (5)

  1. 照明光を発する光源と、相互に間隔を介して配置されることにより前記照明光の一部を通過させるスリットを形成する一対のスリット形成部材とを有し、被検眼にスリット光を照射する照明系と、
    前記一対のスリット形成部材を各々保持する一対の保持部材と、この一対の保持部材を互いに反対方向に回動可能に支持する軸部材と、前記一対の保持部材の間に配置されてそれぞれに係合する係合部とを有し、前記係合部を上下方向に移動可能とし、この上下方向の変位を前記係合部を介して前記一対の保持部材の前記軸部材を中心とする前記反対方向の変位に変換することにより、前記一対の保持部材の前記反対方向への変位に応じて前記スリットの開口幅を変更させるスリット幅変更手段と、
    被検眼に照射された前記スリット光の反射光を受光する観察系と、
    を有する細隙灯顕微鏡であって、
    前記一対のスリット形成部材を互いに近接させる方向に前記一対の保持部材を付勢する第1の付勢手段と、
    前記一対の保持部材を前記軸部材に押圧させる方向に付勢する第2の付勢手段と、
    を備えていることを特徴とする細隙灯顕微鏡。
  2. 前記第2の付勢手段はバネ部材であることを特徴とする請求項1に記載の細隙灯顕微鏡。
  3. 前記バネ部材は、その両端が前記一対の保持部材に各々に固定されたU字型バネであることを特徴とする請求項2に記載の細隙灯顕微鏡。
  4. 前記一対のスリット形成部材は、前記一対の保持部材の底面に保持され、
    前記軸部材は、前記一対のスリット形成部材よりも上方で前記一対の保持部材を支持し、
    前記U字型バネの前記両端は、前記軸部材の軸中心よりも上方の位置、又は、前記軸中心の横位置で、前記一対の保持部材に固定されていることを特徴とする請求項3に記載の細隙灯顕微鏡。
  5. 照明光を発する光源と、相互に間隔を介して配置されることにより前記照明光の一部を通過させるスリットを形成する一対のスリット形成部材とを有し、被検眼にスリット光を照射する照明系と、
    前記一対のスリット形成部材を各々保持する一対の保持部材と、この一対の保持部材を互いに反対方向に回動可能に支持する軸部材と、前記一対の保持部材の間に配置されてそれぞれに係合する係合部とを有し、前記係合部を上下方向に移動可能とし、この上下方向の変位を前記係合部を介して前記一対の保持部材の前記軸部材を中心とする前記反対方向の変位に変換することにより、前記一対の保持部材の前記反対方向への変位に応じて前記スリットの開口幅を変更させるスリット幅変更手段と、
    被検眼に照射された前記スリット光の反射光を受光する観察系と、
    を有する細隙灯顕微鏡であって、
    前記一対のスリット形成部材を互いに近接させる方向に前記一対の保持部材を付勢する第1の付勢手段と、
    前記第1の付勢手段よりも弱い付勢力で、前記一対のスリット形成部材を互いに離反させる方向に前記一対の保持部材を付勢する第3の付勢手段と、
    備えていることを特徴とする細隙灯顕微鏡。

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