JP2005223198A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 膜厚方向の中心付近で窒素濃度が最大になる絶縁膜を有する半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 ゲート絶縁膜10は、第1主面111及びその第1主面111に対向する第2主面112を有する第1の酸窒化膜11と、第1主面111上の、窒素濃度が1×1021原子/cm3以上の第2の酸窒化膜12と、第2の酸窒化膜12上に配置された第3の酸窒化膜13とを含む。更に、第1の酸窒化膜11及び第3の酸窒化膜13の窒素濃度が、第2の酸窒化膜12の窒素濃度より低い。
【選択図】 図1

Description

本発明は絶縁膜を有する半導体装置及びその製造方法に関する。
電気的書き換え可能な不揮発性半導体記憶装置(EEPROM)では、メモリセルトランジスタの浮遊ゲート電極に電荷を蓄積することによりデータを保持している。データの書き込み、および消去は電界効果(FET)トランジスタのゲート絶縁膜にファウラーノールドハイム(Fowler−Nordheim)トンネル電流(以下において「トンネル電流」という。)を流して行う。したがって、EEPROMのメモリセルトランジスタのゲート絶縁膜には双方向ストレスがかかる。そのため、トンネル電流によるデータの書き込み及び消去を行っても、電流電圧特性の変動の小さいゲート絶縁膜を用いる必要がある。又、浮遊ゲート電極に蓄積された電荷の消失を防止するには、EEPROMの動作時にメモリセル領域に印可される電界でのリーク電流が小さいゲート絶縁膜を用いる必要がある。そのため、ゲート絶縁膜としては、オキシナイトライド(SiOXY)膜が有効であることが知られている。
ところで、酸窒化膜を使用したゲート絶縁膜の膜厚方向の窒素濃度分布が非対称の場合には、電荷をシリコン基板とゲート絶縁膜の界面から注入するか、ゲート電極とゲート絶縁膜の界面から注入するかによりトラップ等の発生の仕方が異なり、ゲート絶縁膜の特性及び特性変動が非対称になる。
又、ゲート絶縁膜にリーク電流が流れやすい場合、EEPROMにおいて浮遊ゲートに蓄えられた電荷が消失し、データ保持特性の劣化が発生する。酸窒化膜を使用したゲート絶縁膜のシリコン基板との界面の窒素濃度が高い場合には、ゲート絶縁膜に熱酸化膜を使用した場合に比べてリーク電流が流れやすくなる。そのため、シリコン基板との界面でのゲート絶縁膜の窒素濃度は低いことが望ましい。したがって、酸窒化膜を使用したゲート絶縁膜の膜厚方向の窒素濃度分布を対称として、ゲート絶縁膜の膜厚方向の中心付近で窒素濃度が最大となるようにする必要がある。
膜厚方向の中心付近で窒素濃度が最大になるように酸窒化膜をゲート絶縁膜として形成する方法として、シリコン基板を熱酸化して第1の熱酸化膜を形成した後、シリコン基板側に酸窒化膜を形成し、更にシリコン基板を酸化して第2の熱酸化膜を形成する方法がある(例えば、特許文献1参照。)。
特開平6−268234号公報
しかしながら、特許文献1で提案された方法を用いてゲート絶縁膜を形成する場合は、第2の熱酸化膜を形成する際に酸窒化膜中の窒素濃度が変動する等して、酸窒化膜中の窒素濃度分布を適正に制御することが難しい。
上記問題点を鑑み、本発明は、膜厚方向の中心付近で窒素濃度が最大になる絶縁膜を有する半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の特徴は、(イ)第1主面及びその第1主面に対向する第2主面を有する第1の酸窒化膜と、(ロ)第1主面上の、窒素濃度が1×1021原子/cm3以上の第2の酸窒化膜と、(ハ)第2の酸窒化膜上に配置された第3の酸窒化膜とを含む絶縁膜を備え、第1の酸窒化膜及び第3の酸窒化膜の窒素濃度が、第2の酸窒化膜の窒素濃度より低い半導体装置であることを要旨とする。
本発明の第2の特徴は、(イ)第1の酸化膜を形成するステップと、(ロ)第1の酸化膜上に、窒素ラジカル法により酸窒化膜を形成するステップと、(ハ)酸窒化膜上に化学気相成長法により第2の酸化膜を形成するステップと、(ニ)加熱処理により酸窒化膜から第1の酸化膜及び第2の酸化膜に窒素を拡散するステップとを含む半導体装置の製造方法であることを要旨とする。
本発明によれば、膜厚方向の中心付近で窒素濃度が最大になる絶縁膜を有する半導体装置及びその製造方法を提供することができる。
次に、図面を参照して、本発明の第1及び第2の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
また、以下に示す第1及び第2の実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置は、図1に示すように、半導体基板1と、半導体基板1に下部を埋め込まれた素子分離絶縁膜2と、半導体基板1の主面の近傍の半導体基板1内部に配置されたドレイン領域3及びソース領域4と、半導体基板1上に配置されたゲート絶縁膜10とを備える。更に、ゲート絶縁膜10上に配置された第1導電層(浮遊ゲート電極)20と、第1導電層20上に配置された導電層間絶縁膜30と、導電層間絶縁膜30上に配置された第2導電層(制御ゲート電極)40を備える。
又、ゲート絶縁膜10は、第1主面111及びその第1主面111に対向する第2主面112を有する第1の酸窒化膜11と、第1主面111上の、窒素濃度が1×1021原子/cm3以上の第2の酸窒化膜12と、第2の酸窒化膜12上に配置された第3の酸窒化膜13とを含む絶縁膜である。更に、第1の酸窒化膜11及び第3の酸窒化膜13の窒素濃度が、第2の酸窒化膜12の窒素濃度より低い。
図1に示した半導体装置は、EEPROMのメモリセルトランジスタ等に適用可能である。
一般に酸窒化膜が熱酸化膜よりゲート絶縁膜として高品質であるのは以下の理由による。即ち、酸窒化膜中に窒素が含まれることによって正孔のトラップ準位が増加し、この増加した正孔のトラップ準位により、高電界やホットキャリアなどの電気的ストレスに対して、熱酸化膜中に発生する電子捕獲による負電荷が相殺される。その結果、全体としてゲート絶縁膜の特性変動が抑制される。更に、酸窒化膜の窒素濃度が低いと、後工程での熱処理によるサーマルバジェットにより酸化膜の寿命が短くなる、あるいは電子のトラップサイトが酸化膜中に形成される。そのために、図1に示す第2の酸窒化膜12の窒素濃度は1×1021原子/cm3程度以上であることが好ましい。第2の酸窒化膜12の窒素濃度は2次イオン質量分析法等により測定可能である。
しかし、窒素の含有量が多くなり、正孔のトラップ準位が増加しすぎると特性劣化が生じる。又、半導体基板からシリコン窒化膜へ電子を注入する際の障壁は約2eVであるのに対して、半導体基板から熱酸化膜へ電子を注入する際の障壁は約3.2eVである。したがって、半導体基板から流れるゲート絶縁膜のリーク電流を抑制するためには、半導体基板との界面におけるゲート絶縁膜の窒素面密度は低いほど好ましい。図1に示した半導体装置がゲート絶縁膜10でのリーク電流の影響を受けないようにするために、第1の酸窒化膜11の第2主面112の窒素面密度は、3×1014原子/cm2程度以下であることが好ましい。第1の酸窒化膜11の第2主面112の窒素面密度は、2次イオン質量分析法等により測定可能である。
ところで、後述の図1に示す半導体装置の製造方法で説明するように、図1に示す半導体装置の第1の酸窒化膜11の窒素は第2の酸窒化膜12から拡散される。そのため、第1の酸窒化膜11の第2主面112の窒素面密度を抑制するために、第2の酸窒化膜の窒素濃度の上限は5×1021原子/cm3程度である。
図2に示す測定構成図は、半導体基板1a上に絶縁膜10a、及びリン(P)ドープのポリシリコン等からなる導電層20aが順次積層された構造である。更に、半導体基板1に接続した電極端子101と、導電層20aに接続した電極端子102を備える。電極端子101−電極端子102間に電圧印加或いは電流印加を行い、絶縁膜10aの特性測定を行うことができる。
図3に示すように、絶縁膜10aに第1の実施の形態に係る半導体装置のゲート絶縁膜10の絶縁膜を適用した場合の界面準位密度は、従来技術の絶縁膜を適用した場合より低く、SiO2膜を適用した場合と同程度である。即ち、図1に示した半導体基板1とゲート絶縁膜10との界面において、従来技術の絶縁膜を適用した場合の界面準位密度の増加や固定準位の増加等による界面特性劣化が改善されている。
又、図4に示すように、絶縁膜10aに第1の実施の形態に係る半導体装置のゲート絶縁膜10を適用した場合のフラットバンドシフト量(ΔVfb)が最も小さい。即ち、図2に示した半導体基板1aと絶縁膜10aとの界面、及び絶縁膜10aと導電層20aとの界面における絶縁膜10aの窒素濃度が微量であるため、絶縁膜10aの双方向ストレスに対するΔVfbが小さい。そのため、第1の実施の形態に係る半導体装置のゲート絶縁膜10をEEPROMのメモリセルトランジスタに適用した場合に、EEPROMの信頼性が向上する。
更に、図5に示すように、従来技術を用いて作成した絶縁膜より、第1の実施の形態に係る半導体装置のゲート絶縁膜10のリーク電流が小さい。そのため、例えば第1の実施の形態に係る半導体装置のゲート絶縁膜10をEEPROMのメモリセルトランジスタに適用した場合は、浮遊ゲート電極となる第1導電層20に蓄積された電荷の消失を抑制することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置によれば、ゲート絶縁膜10の窒素濃度が膜厚方向の中心付近で最大になるように制御することにより、ゲート絶縁膜10の特性劣化を抑制し、高い信頼性を実現することができる。
図6〜図13を用いて、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を説明する。なお、以下に述べる半導体装置の製造方法は一例であり、この変形例を含めて、これ以外の種々の製造方法により実現可能であることは勿論である。
(イ)先ず、p型シリコンからなる半導体基板1上に全面にシリコン窒化膜51を形成し、次にフォトレジスト膜61をシリコン窒化膜51上に塗布する。フォトリソグラフィ技術によりフォトレジスト膜61を露光現像することで、素子分離絶縁膜2を形成する領域上のフォトレジスト膜61を除去する。次いで、フォトレジスト膜61をエッチングマスクとして、熱燐酸(H3PO4)等を用いるウェットエッチングにより選択的にシリコン窒化膜51を除去し、図6に示すように素子分離絶縁膜2を形成する領域の半導体基板1の表面を露出させる。
(ロ)次に、フォトレジスト膜61を除去した後、露出させた半導体基板1の表面を選択的に熱酸化して素子分離絶縁膜2を形成する。その後、シリコン窒化膜51を除去し、図7の構造断面図を得る。この工程により、素子分離絶縁膜2に囲まれて、いわゆる「活性領域」が半導体基板1に定義される。
(ハ)図8に示すように、ラジカル酸化法により、例えば瞬時熱プロセス(RTP)装置により、温度1100℃、圧力1.5kPa、水素(H2)ガス流量0.017Pa・m3/s 、酸素(O2)ガス流量0.034Pa・m3/s程度の雰囲気中で、第1の酸化膜11aを半導体基板1の活性領域上に4nm程度形成する。なお、第1の酸化膜11aは、通常の拡散炉で形成される熱酸化膜でもよい。
(ニ)図9に示すように、ラジカル窒化法により、例えば、温度450℃でRFプラズマ発生源に窒素を導入して窒素ラジカルを発生させ、窒素ラジカル雰囲気中で、約5×1014〜5×1015原子/cm2程度の窒化を行い、第1の酸化膜11a上に酸窒化膜12aを形成する。
(ホ)図10に示すように、減圧化学気相成長(LP−CVD)法により、例えば、温度875℃、圧力0.2kPa、四塩化珪素(SiCl4)ガス流量8.5×10-3Pa・m3/s、亜酸化窒素(N2O)ガス流量0.85Pa・m3/s程度の条件で、酸窒化膜12a上に第2の酸化膜13aを4nm程度形成する。
(ヘ)次に、例えばRTP装置により温度900℃、圧力1.3kPa、H2ガス流量1.7Pa・m3/s、O2ガス流量17Pa・m3/s程度のラジカル酸化雰囲気中で5〜30秒程度アニールする。このアニール工程を以下において「改質アニール」という。改質アニールによって、酸窒化膜12a中の窒素を第1の酸化膜11a及び、第2の酸化膜13aに拡散する。その結果、第1の酸窒化膜11、第2の酸窒化膜12、第3の酸窒化膜13からなるゲート絶縁膜10が形成される。又、第2の酸化膜13aは熱酸化法によって形成される酸化膜に比べてリーク電流が多いため、改質アニールによってリーク電流を減少させる。更に、例えば1×1015〜5×1015原子/cm2程度のラジカル窒化が行われている場合では、酸窒化膜12aの表面近傍でシリコン原子と結合状態が弱い窒素が存在しているため、改質アニールが必要である。より詳しい改質アニールの効果等については後述する。
(ト)CVD法によってPドープのポリシリコン等の第1導電層20を半導体基板1上の全面に200nm程度形成する。続いて、拡散炉にて、例えば、温度859℃、O2雰囲気中で熱処理することにより第1導電層20の表面を酸化する。次いで、CVD法によってシリコン窒化膜を全面に堆積した後、このシリコン窒化膜の表面を拡散炉において酸化することにより、図11に示すように、第1導電層20上に導電層間絶縁膜(ONO膜)30を20nm程度形成する。
(チ)次に、導電層間絶縁膜30上にCVD法によってPドープのポリシリコン等の第2導電層40を400nm程度形成する。次いで、フォトレジスト膜62を第2導電層40上に塗布する。フォトリソグラフィ技術によりフォトレジスト膜62を露光現像することで、ゲート電極を形成する領域以外のフォトレジスト膜62を除去し、図12に示す構造断面図を得る。
(リ)図13に示すように、フォトレジスト膜62をエッチングマスクとして、反応性イオンエッチング(RIE)法等の技術により、ゲート絶縁膜10に達するまで選択的エッチングを行い、第1導電層20、導電層間絶縁膜30、第2導電層40をそれぞれ分離する。
(ヌ)フォトレジスト膜62を除去した後、第2導電層40をマスクとした自己整合的なヒ素(As)イオン注入、熱処理等を行ってn型ドレイン領域3、n型ソース領域4を半導体基板1の活性領域に形成する。以上により、図1に示す半導体装置が完成する。
以上に説明したように、酸窒化膜12aはラジカル窒化雰囲気中で形成されるが、窒素ラジカル発生源として、マイクロ波プラズマ、電子サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマ、高周波(RF)プラズマ、ラジアルスロットルアンテナプラズマ等を用いることが可能である。
又、上記の製造方法の説明では、SiCl4ガスとN2Oのガス流量比を1対100の条件で第2の酸化膜13aを形成する場合を説明したが、温度750℃〜800℃、且つ圧力30Pa〜50Paの条件で、ジクロロシラン(SiH2Cl4)ガスとN2Oガスのガス流量比が1対2の条件で第2の酸化膜13aを形成してもよい。更に、第2の酸化膜13aは、SiH4ガスとN2Oガスを用いて形成したCVD酸化膜、Si2Cl6ガスとN2Oガスを用いて形成したCVD酸化膜又はCVD−TEOS膜であってもよい。しかし、第2の酸化膜13aは、SiCl4ガスとN2Oガスを用いて形成したCVD酸化膜が、リーク電流が小さいため好ましい。
上記の製造方法の説明で、酸窒化膜12aの表面近傍にシリコン原子と結合状態が弱い窒素が存在するため改質アニールが必要であると述べた。図14に示すように、第2の酸窒化膜12のX線光電子分光(XPS)分析によって改質アニール前に観測されたN1sのサブピークが、改質アニール後には観測されない。改質アニールによってシリコン原子と窒素の結合状態が良質になる。
又、図15に示す2次イオン質量分析法の結果から、改質アニールによって、第2の酸窒化膜12中の窒素が第1の酸窒化膜11及び第3の酸窒化膜13に拡散していることがわかる。又、図15に示ように、図1に示す半導体装置のゲート絶縁膜10の窒素濃度は、従来技術を用いて形成したゲート絶縁膜に比べて、窒素濃度を高くすることができる。更に、図1に示す半導体装置のゲート絶縁膜10の窒素濃度は1×1021原子/cm2以上である。尚、図15に示したグラフは、照射イオンとしてセシウム(Cs)を使用した測定結果を示しており、Cs+Si及びCs+Oの濃度分布が図15に示されている。
なお、改質アニールは窒素雰囲気中で行ってもよいが、酸化性雰囲気中で行った方が第2の酸化膜13aのリーク電流が低減するため好ましい。又、上記の製造方法の説明では、改質アニールをラジカル酸化雰囲気中で行う例を説明したが、第2の酸化膜13aの形成温度より高い温度条件でのN2O雰囲気中やウェット酸化雰囲気中又はドライ酸化雰囲気中で改質アニールを行ってもよい。ただし、高温長時間の酸化雰囲気中での改質アニールを行う場合には、ラジカル窒化法により形成された酸窒化膜12aから窒素が外方拡散するため、改質アニールは第2の酸化膜13aの形成温度より高い温度、且つ1150℃以下程度で行うことが望ましい。更に好ましくは、900℃〜1000℃程度の温度で改質アニールを行うことが、サーマルバジェット、第2の酸化膜13aのリーク電流改善等により効率的である。又、改質アニールを酸化性雰囲気中で行う場合は、例えば、酸素、オゾン、酸素ラジカル、H2O、塩化水素(HCl)、N2O、一酸化窒素等のうちいずれか1つを含むガス、或いはその混合ガスが使用可能である。
なお、ゲート絶縁膜10は、7nm〜15nm程度であることが望ましい。15nm程度より厚くなるとトンネル電流が流れにくくなり、7nm程度より薄くなるとダイレクトトンネリングが発生するためである。
上記のような本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法によれば、ゲート絶縁膜10の窒素濃度が膜厚方向の中心付近で最大になるように制御することにより、特性劣化の少ない信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係わる半導体装置は、半導体基板1と、半導体基板1に下部を埋め込まれた素子分離絶縁膜2と、半導体基板1の主面の近傍の半導体基板1内部に配置されたドレイン領域3及びソース領域4と、半導体基板1上に配置されたゲート絶縁膜10bと、ゲート絶縁膜10b上に配置された第1導電層20と、第1導電層20上に配置された導電層間絶縁膜30bと、導電層間絶縁膜30b上に配置された第2導電層40とを備える。
又、導電層間絶縁膜30bは、第1主面311及びその第1主面311に対向する第2主面312を有する第1の酸窒化膜31と、第1の酸窒化膜31の第1主面311上の、窒素濃度が1×1021原子/cm3以上の第2の酸窒化膜32と、第2の酸窒化膜32上に配置された第3の酸窒化膜33とを含む絶縁膜である。更に、第1の酸窒化膜31及び第3の酸窒化膜33の窒素濃度が、第2の酸窒化膜32の窒素濃度より低い。ゲート絶縁膜10bが多層構造の絶縁膜ではなく、導電層間絶縁膜30bが多層構造の絶縁膜である点が、図1に示した半導体装置と異なる。
図16に示した半導体装置は、EEPROMのメモリセルトランジスタ等に適用可能である。
図17に示すように、第2の実施の形態に係る半導体装置のリーク電流密度は、例えば印加電界が6MV/cm付近の場合で比較すると、導電層間絶縁膜を30bを従来技術のONO膜(SiO2膜厚/Si34膜厚/SiO2膜厚=5mn/5nm/5nm)で作成した半導体素子のリーク電流密度の半分程度に改善される。
絶縁膜に電圧を印加したり電流を流した場合に絶縁破壊に至るまでの経時特性を測定する試験を「経時的絶縁破壊(TDDB)試験」という。図18に示す定電圧TDDB試験結果から、第2の実施形態に係る半導体装置は、従来技術の絶縁膜を有する半導体装置よりも寿命が約1.3倍長いことがわかる。
本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置によれば、導電層間絶縁膜30bのリーク電流を低減することができ、高い信頼性を得ることができる。更に、導電層間絶縁膜30bのリーク電流及び半導体装置の信頼性の要求が同じ場合には、導電層間絶縁膜30bの薄膜化が可能である。導電層間絶縁膜30bの薄膜化によって半導体装置の電源電圧を下げることができ、省電力化に有効である。
図19〜図22を用いて、本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を説明する。なお、以下に述べる半導体装置の製造方法は一例であり、この変形例を含めて、これ以外の種々の製造方法により実現可能であることは勿論である。
(イ)先ず、第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を説明したのと同様な方法で(図6及び図7参照。)、図19に示す構造断面図を得る。
(ロ)次に、例えば拡散炉にて温度850℃、酸素雰囲気中で熱処理(ウェット酸化)することによって、半導体基板1の活性領域上にゲート絶縁膜10bを8nm程度形成する。
(ハ)図20に示すように、CVD法によってPドープのポリシリコン等の第1導電層20を半導体基板1上の全面に20nm程度形成する。
(ニ)次に、ラジカル酸化法により、第1導電層20の表面に第1の酸化膜31aを9nm程度形成する。次いで、第1の酸化膜31aの表面をラジカル窒化法を用いて3×1015〜5×1015原子/cm2程度の窒素面密度になるように窒化を行い、酸窒化膜32aを形成する。その後、CVD法により、例えば、温度875℃、圧力0.2kPa、SiCl4ガス流量8.5×10-3Pa・m3/s、N2Oガス流量0.85Pa・m3/s程度の条件で、酸窒化膜32a上にCVD酸化膜を5nm程度堆積して、図21に示すように第2の酸化膜33aを形成する。
(ホ)次に、例えばRTP装置により温度900℃、圧力1.3kPa、H2ガス流量1.7Pa・m3/s、O2ガス流量17Pa・m3/s程度のラジカル酸化雰囲気中で30秒程度改質アニールを行い、酸窒化膜32a中の窒素を第1の酸化膜31a及び第2の酸化膜33a中に拡散させる。その結果、第1の酸窒化膜31、第2の酸窒化膜32、第3の酸窒化膜33からなる導電層間絶縁膜30bが形成される。次いで、図22に示すように、導電層間絶縁膜30b上にCVD法によってPドープのポリシリコン等の第2導電層40を400nm程度形成する。
(ヘ)その後、第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を説明したのと同様な方法で(図12及び図13参照。)、第1導電層20、導電層間絶縁膜30b、第2導電層40をそれぞれ分離し、ドレイン領域3、ソース領域4を半導体基板1の活性領域に形成する。以上により、図16に示す半導体装置が完成する。他は、第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法と実質的に同様であるので、重複した記載を省略する。
本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の製造方法によれば、導電層間絶縁膜30bの窒素濃度が膜厚方向の中心付近で最大になるように制御することにより、導電層間絶縁膜30bのリーク電流を低減した信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1及び第2の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
既に述べた第1及び第2の実施の形態の説明においては、EEPROM等のメモリセルトランジスタのゲート絶縁膜10や導電層間絶縁膜30bに多層構造の絶縁膜を適用する例を説明したが、論理ゲートに使用されるトランジスタのゲート絶縁膜に多層構造の絶縁膜を適用することができる。
又、第1及び第2の実施の形態の説明においては、ゲート絶縁膜10が多層構造の絶縁膜である場合と、導電層間絶縁膜30bが多層構造の絶縁膜である場合をそれぞれ説明したが、ゲート絶縁膜及び導電層間絶縁膜のいずれも多層構造の絶縁膜であってもよい。
更に、第1及び第2の実施の形態の説明においては、素子分離絶縁膜2がフィールド酸化膜である例を示したが、素子分離絶縁膜2がシャロートレンチイソレーション(STI)等であってもよい。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の特性を調査するための測定構成図である。 図2の測定構成図を用いて、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置のゲート絶縁膜と半導体基板との界面準位密度を測定(周波数10k−100kHz)した結果を、熱酸化法で形成したSiO2膜及び特許文献1で提案された方法で形成した従来技術の絶縁膜と半導体基板との界面準位密度と比較したグラフである。 図2の測定構成図を用いて、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置のゲート絶縁膜の、双方向ストレス印加前後でのフラットバンドシフト量を測定した結果を、熱酸化法で形成したSiO2膜及び特許文献1で提案された方法で形成した従来技術の絶縁膜のフラットバンドシフト量と比較したグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置のゲート絶縁膜の電流電圧特性を、特許文献1で提案された方法で形成した従来技術のゲート絶縁膜の電流電圧特性と比較したグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である(その1)。 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である(その2)。 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である(その3)。 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である(その4)。 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である(その5)。 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である(その6)。 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である(その7)。 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である(その8)。 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置のゲート絶縁膜の改質アニール前後のXPS分析結果を示すグラフである。縦軸がゲート絶縁膜の1s軌道の窒素数N1s、横軸が結合エネルギーである。 本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置のゲート絶縁膜の改質アニール前後、及び特許文献1で提案された方法で形成した従来技術のゲート絶縁膜の窒素濃度分布を示すSIMS分析結果のグラフである。 本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の導電層間絶縁膜の電流電圧特性を、特許文献1で提案された方法で形成した従来技術の導電層間絶縁膜の電流電圧特性と比較したグラフである。 本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の導電層間絶縁膜の、印加電界を12MV/cmで行った定電圧TDDB試験での50%Qbd値(累積故障率50%における絶縁破壊までに要する総注入電荷量)を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である(その1)。 本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である(その2)。 本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である(その3)。 本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である(その4)。
符号の説明
1、1a…半導体基板
2…素子分離絶縁膜
3…ドレイン領域
4…ソース領域
10、10b…ゲート絶縁膜
10a…絶縁膜
11、31…第1の酸窒化膜
12、32…第2の酸窒化膜
13、33…第3の酸窒化膜
11a、31a…第1の酸化膜
12a、32a…酸窒化膜
13a、33a…第2の酸化膜
20…第1導電層
20a…導電層
30…、30b…導電層間絶縁膜
40…第2導電層
51…シリコン窒化膜
61、62…フォトレジスト膜
101…電極端子
102…電極端子
111、311…第1の酸窒化膜の第1主面
112、312…第1の酸窒化膜の第2主面

Claims (5)

  1. 第1主面及び該第1主面に対向する第2主面を有する第1の酸窒化膜と、
    前記第1主面上の、窒素濃度が1×1021原子/cm3以上の第2の酸窒化膜と、
    前記第2の酸窒化膜上に配置された第3の酸窒化膜
    とを含む絶縁膜を備え、前記第1の酸窒化膜及び前記第3の酸窒化膜の窒素濃度が、前記第2の酸窒化膜の窒素濃度より低いことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第2主面の窒素面密度が、3×1014原子/cm2以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 第1の酸化膜を形成するステップと、
    前記第1の酸化膜上に、窒素ラジカル法により酸窒化膜を形成するステップと、
    前記酸窒化膜上に化学気相成長法により第2の酸化膜を形成するステップと、
    加熱処理により前記酸窒化膜から前記第1の酸化膜及び前記第2の酸化膜に窒素を拡散するステップ
    とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 前記加熱処理は、前記第2の酸化膜の形成温度以上且つ1150℃以下で行うことを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記加熱処理は、酸素、オゾン、酸素ラジカル、水蒸気、塩化水素、亜酸化窒素、一酸化窒素のうち少なくとも1つを含むガスの雰囲気中で行うことを特徴とする請求項3又は4に記載の半導体装置の製造方法。
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