JP2005220881A - プランジャポンプ用バルブ - Google Patents

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Abstract

【課題】 吐出弁座が流体圧力で押し出されず、またバルブ本体の開口部に被せられる蓋は静加重に対抗するボルト締結で密封保持できるプランジャポンプ用バルブを提供する。
【解決手段】 プランジャにより脈動が加えられた流体を吸入口7から吐出口5へ進行させるように弁作用する弁体9と、弾性力が付勢された前記弁体9が密着可能であり前記弁作用を補完するシール部材と、前記弁体および前記シール部材が前記弁作用するのに必要とされる位置関係で保持される筒状のバルブ本体101と、前記吐出口を確保して前記バルブ本体101の開口部6を封じる蓋2と、を備えたプランジャポンプ用バルブ100において、前記筒状のバルブ本体101の内部で前記蓋2の近くに密嵌され前記弁体を前記弁作用自在に支持する吐出弁座のプランジャ側直径Aよりも吐出側直径Bを大きくした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、往復運動するプランジャによって脈動を付勢された流体に対して、進行方向を規制する弁作用を施すことにより、ポンプとして動作させるようにしたプランジャポンプ用バルブに関する。
図6は、従来のプランジャポンプ用バルブを示す断面図であり、(a)筒形タイプ、(b)三分割タイプを示している。これらの構成および利害得失について両者の特徴を比較できるように説明する。
図6(a)に示す筒形タイプのプランジャポンプ用バルブ300は、筒形のバルブ本体301の一方の開口部306から、吸入弁30および吐出弁40の構成部品が、カラー35,36を介在して嵌入され、バルブ本体301の底部から順次積層し、構成部品の最上部にはシール部材33が開口部306の口元から数ミリメートルはみ出すような寸法および位置関係になるように設定されている。その数ミリメートルはみ出したシール部材33を、開口部306の外側からバルブ本体301の底部に向かって押し込むように、蓋32が4本(図では2本を省略)のボルト4で締結されている。ただし、ボルト4の螺合部分は図から省略している。
蓋32は図示せぬ吐出口を確保してバルブ本体301の開口部306を封じ、バルブ本体301の中央部には、プランジャ接続口38があり、図示せぬプランジャが密封を保持して接続され、そのプランジャの往復動作が、流体に対して心臓の拍動のような脈動エネルギーを付勢するように構成されている。
バルブ本体301には、その胴体底部に近い側面に吸入口37が穿設され、図示せぬ流体供給部、例えばタンク等に配管接続されている。また、吸入口37から吐出口(図示せず)に至るまでの流体経路には、吸入弁30および吐出弁40がバルブ本体301の内部の所定位置に配設されている。吐出口の先には、当該プランジャポンプにより加圧された流体が、所望の機能として、例えば「加圧装置」や「高圧洗浄」等を果たすように、図示せぬ配管により接続されている。
すなわち、バルブ本体301の中央部に接続されたプランジャの往復動作により、流体に脈動エネルギーが付勢されるように構成され、吸引と押圧を繰り返すように脈動エネルギーを付勢された流体は、バルブ本体101の胴体底部に近い吸入口37より吸い込まれ、吸入口37のそばにある吸入弁30を通過し、さらに進んで、吐出口の手前に配設された吐出弁40を通過し、吐出口から吐出され、ポンプとして動作をするように配設されている。
そして、プランジャにより脈動が加えられた流体を吸入口37から吐出口へと進行させるように弁作用する吸入弁30および吐出弁40は、図示せぬコイルバネ等により閉弁する方向に弾性力が付勢された弁体39と、これらの弁体39が、密着して密閉可能であり前記弁作用を補完するシール部材である吸入弁座31と、吐出弁座41とにより構成されている。
このように、プランジャポンプ用バルブ300は、筒状のバルブ本体301の内部に、弁体39およびシール部材である吸入弁座31および吐出弁座41が弁作用するのに必要とされる位置関係で保持されており、吐出口を確保してバルブ本体301の開口部306を封じるように、密封を保持し、かつ機構的な完成を得るために蓋32が被せられている。
プランジャポンプ用バルブ300は、数MPaの超高圧ポンプとして用いた場合、大気圧との圧力差によりバルブ本体301の内側から外側へと流体を噴出し、または破断しようとする内部応力に対してプランジャポンプ用バルブ300の機構構成を維持し、かつ密封状態を維持するために、流体噴出圧力および/または内部応力に勝るボルト締結力で、蓋32がシール部材33を挟みながらボルト4で締結されている。このようにボルト締結力を担保するために「しめしろ」として、シール部材33が開口部306の口元から数ミリメートルはみ出すように寸法および位置関係が設定されている。
なお、図6(a)に示す縦方向に長いカラー35,36が弾性変形しているのは、カラー35,36の剛性に勝るボルト締結力で、蓋32が締結されたためであり、相当の締結力で強固に締結する必要がある一方で、限度を超えて締め過ぎると、カラー35,36の剛性が負けて、図の高さ寸法が縮むため、ボルト締結力を担保する「しめしろ」がなくなり、結果的にボルト締結の効力がなくなるという現象を示している。
図6(b)は、従来例を示す三分割タイプのプランジャポンプ用バルブの断面図である。図6(b)に示すように、プランジャポンプ用バルブ500は、三方に開口端を有するT字分岐管で、横向きに寝かせた形状のバルブ本体501を中心にして、一方の開口端には、プランジャ接続口58が形成され、残る二方の開口端には吸入弁50および吐出弁60が取り付けられている。
吸入弁50および吐出弁60は、シール部材である吸入弁座51および吐出弁座61を基盤とし、それぞれの基盤の中心に植設された傘形の弁ガイド62の傘下で、摺動自在に支承された弁体9により構成されている。
詳しくは、図示せぬプランジャにより脈動が付勢された流体を、吸入口57から図示せぬ吐出口へと、図の上向きに進行させるように弁作用する弁体9は、その弁作用を補完するように、シール部材である吸入弁座51および吐出弁座61と弁体9が弾性的に密着可能となるように、図の下向きにコイルバネ13によって弾性力が付勢されている。
上蓋52は図示せぬ吐出口を確保し、吐出弁座61を挟んでバルブ本体501の開口部506を封じ、底蓋53は吸入口57との接続を確保し、吸入弁座51を挟んでバルブ本体501の開口部507を封じ、バルブ本体501の胴体の中央部にはプランジャ接続口58があり、図示せぬプランジャが密封を保持して接続され、そのプランジャの往復動作が、流体に脈動エネルギーを付勢するように構成されている。(特許文献1参照)
特開平9−236080号公報(段落[0008〜0010]図1)
しかしながら、図6(a)に示す、筒形タイプのプランジャポンプ用バルブ300は、構造が簡素で、小型軽量にまとめられ、組み立て容易な長所がある反面、図示するような縦長の構成部品が弾性変形して、機構上の狂いが生じやすく、その機構上の狂いによりボルト締結力が担保されず、密封保持が保証できない欠点がある。
また、蓋32をバルブ本体301の開口部306にボルト締めするボルト4およびそのボルト締結力は、当該プランジャポンプの最高圧力に応じた静加重に対抗する強度では足りず、当該プランジャポンプの脈動する圧力差による変形応力等のストレスに耐える必要があった。
そして、蓋32は、吐出弁座41からカラー36によって位置(図の高さ方向)規制され、バルブ本体301の開口部306に固定されているので、吐出弁座41の寸法精度に厳密さを要求されるという問題点もあった。詳しくは、吐出弁座41の周辺で厚み方向、すなわち筒状のバルブ本体301の内部構成物に、奥行き方向の寸法誤差があると、その寸法誤差に影響され、バルブ本体301の開口部306および、その開口部306に被せられる蓋32の密着面の密封精度を悪化させる。
さらに、各機構の剛性限界を超えるボルト締結力により、ボルト4を締め込むと、筒状のバルブ本体301の内部構成物を、弾性変形により奥行き方向に押しつぶして寸法誤差を生じ、その寸法誤差に影響されて、バルブ本体301の開口部306に被せられる蓋32の密着面の密封精度を一層悪化させる。
しかるに、プランジャポンプ用バルブの密封保持に、耐久性等の点で特別な高品質を要求される超高圧の利用に適格とされるためには、吐出弁座41が、筒状のバルブ本体301の所定位置から、流体圧力により押し出される故障がなく、位置関係を良好に保持できることが求められていた。
また、図6(b)に示す、三分割タイプのプランジャポンプ用バルブ500は、吐出弁座61が流体の圧力により押し出され、機構上の狂いが生じるという故障が少ないという長所がある反面、図示する大物部品として、上蓋52、バルブ本体501および底蓋53の三点が必要で、大掛かりな構成になり、しかも底蓋53を底面からボルト締めする作業に、困難を伴うという欠点がある。
そこで、本発明は、これらの問題点を解決するために創案されたものであり、吐出弁座41が、筒状のバルブ本体301の所定位置から、流体圧力により押し出される故障をなくし、また、シール部材である吐出弁座41と弁体39をはじめとする各構成部品の位置関係も良好に保持する。
さらに、蓋32をバルブ本体301の開口部306にボルト締めするボルト4およびそのボルト締結力は、当該プランジャポンプの最高圧力に応じた静加重に対抗する強度で足りるものとする。
そして、蓋32は、吐出弁座41の寸法精度に厳密さを要求されず、筒状のバルブ本体301の内部構成物に、奥行き方向の寸法誤差があっても、その寸法誤差に影響されることなく、バルブ本体301の開口部306および、その開口部306に被せられる蓋32の密着面の精度と、静加重に対抗するボルト締結だけに依存して密封できるような、そして、密封保持に優れ超高圧の利用に適するように、密封保持をより確実にできるプランジャポンプ用バルブを提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、プランジャにより脈動が加えられた流体を吸入口7から吐出口5へ進行させるように弁作用する弁体9と、弾性力が付勢された前記弁体9が密着可能であり前記弁作用を補完するシール部材と、前記弁体および前記シール部材が前記弁作用するのに必要とされる位置関係で保持される筒状のバルブ本体101と、前記吐出口5を確保して前記バルブ本体101の開口部6を封じる蓋2と、を備えたプランジャポンプ用バルブ100において、前記筒状のバルブ本体101の内部で前記蓋2の近くに密嵌され前記弁体を前記弁作用を自在に支持する吐出弁座21のプランジャ側直径Aよりも吐出側直径Bを大きくしたことを特徴とするプランジャポンプ用バルブ100である。
請求項1に記載の発明によれば、プランジャの押圧で発生する流体圧力は、吐出弁20の弁作用によりプランジャ側から吐出側へと伝達され、吐出側に吐出抵抗が負荷された状態であるならば、すなわち開放状態でないならば、吐出弁座21の表裏に対し常時ほぼ均等な流体圧力が印加される。
ここで、吐出弁座21のプランジャ側直径Aよりも吐出側直径Bが大きく構成されており、吐出弁座の表裏の面積差に応じて表裏の受容圧力に偏りが生じる。このとき、「密閉容器中の流体はある一点に受けた圧力をそのままの大きさで、すべての部分に伝達する」というパスカルの原理により、表裏の面積差と流体圧力に比例した力で、吐出弁座21が、バルブ本体101に収納される(図1の下向き)方向の押圧力が得られる。
つまり、プランジャの押圧で加圧された流体は、プランジャ側から吐出側へと吐出弁20を通過し、吐出弁座21の裏側に回り込み、吐出弁座21の裏側から表側に向けて、吐出弁座21をバルブ本体101に収納する方向に押圧を発生する。
請求項2に記載の発明は、吸入弁10を構成する吸入弁座11と吐出弁20を構成する吐出弁座21の間に、前記吸入弁座11と前記吐出弁座21の離隔距離を規定するディスタンスリング1を介在させたことを特徴とする請求項1に記載のプランジャポンプ用バルブ100である。
吐出弁座21が、(図1の下向き方向に)押し下げられると、吐出弁座21に当接するディスタンスリング1も押し下げられ、このディスタンスリング1を介して吸入弁座11までも押さえつけられる。この作用により、当該プランジャポンプが稼動状態であれば、吸入に伴って浮き上がろうとする吸入弁座11を、バルブ本体101の所定位置に鎮座させるので、機構の安定性を高める効果がある。
請求項3に記載の発明は、前記吐出弁座21の周面に刻設された複数のOリング溝22,23に、それぞれ嵌装されるOリング24,25の直径は、プランジャ側よりも吐出側を大きくしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプランジャポンプ用バルブ100である。
請求項4に記載の発明は、前記吐出弁座21と非接触を保持して前記蓋2を前記バルブ本体101の開口部6にボルト締めすることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のプランジャポンプ用バルブ100である。
請求項4に記載の発明によれば、プランジャの往復動作で発生する脈動的な流体圧力も、吐出弁20の弁作用によりプランジャ側から吐出側へと伝達され、吐出側に吐出抵抗が負荷された状態であるならば、すなわち開放状態でないならば、吐出弁座21の表裏に対し常時ほぼ均等な流体圧力が印加されており、その流体圧力を受容する蓋2には、常時ほぼ均等な押圧力による静加重のみが付勢され、前記吐出弁座21と非接触を保持して無関係なため、脈動的な破壊力および繰り返し応力による金属疲労を生じない。
したがって、蓋2をバルブ本体101の開口部6にボルト締めするボルト4およびそのボルト締結力は、当該プランジャポンプの最高圧力に応じた静加重に対抗する強度で足りる。
そして、蓋2は、吐出弁座21と非接触を保持しながら、バルブ本体101の開口部6に固定されているので、吐出弁座21の寸法精度に厳密さを要求されず、吐出弁座21の周辺で厚み方向、すなわち筒状のバルブ本体101の内部構成物に、奥行き方向の寸法誤差があっても、その寸法誤差に影響されることなく、バルブ本体101の開口部6および、その開口部6に被せられる蓋2の密着面の精度と、静加重に対抗するボルト締結だけに依存して密封できる。
したがって、密封保持に優れ超高圧の利用に適するプランジャポンプ用バルブ100を提供できる。
請求項5に記載の発明は、前記バルブ本体101の開口部と前記蓋2の間にシール部材3を挟んでボルト締めすることを特徴とする請求項4に記載のプランジャポンプ用バルブ100である。
請求項5に記載の発明によれば、密封保持をより確実にできる。
請求項6に記載の発明は、前記バルブ本体101を前記開口部6から奥行き方向へ向かって内径が大径Bから小径Aに縮径する内径の段部26と、奥行き方向を摺動自在かつ密封に嵌挿された前記吐出弁座21の奥行き方向に向かって外径が大径Bから小径Aに縮径する外径の段部27と、を設け、前記内径の段部26と前記外径の段部27より囲まれて生じる密閉空間28から、前記バルブ本体101の外部へ通じる貫通穴29を穿設したことを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載のプランジャポンプ用バルブ100である。
請求項6に記載の発明によれば、密閉空間28から、バルブ本体101の外部へ通じる貫通穴29を穿設したことにより、以下の作用効果がある。
直径の異なる大小2つのOリング24,25のそれぞれに吐出水の圧力が均等に加わるが、直径の異なる大小2つのOリング24,25の間の部分、すなわち前記内径の段部26と前記外径の段部27より囲まれて生じる密閉空間28は、貫通穴29により大気圧の環境である外部と通じているため、吐出水圧力の影響は及ばず、2つのOリング24,25のそれぞれにより形成される面積の差分、すなわち吐出弁座21の表裏の面積差と液圧に比例した押圧力が、バルブ本体101の開口部6に近い方に配設された大きい外径BのOリング25から、奥部に配設された小さい外径AのOリング24の方向へと確実に発生する。
したがって、請求項1に係る発明に開示した、吐出弁座21の表裏の面積差と液圧に比例した力で、吐出弁座21をバルブ本体101に収納する方向に押圧力を確実に発生する。
このような作用により、吐出弁座21は、筒状のバルブ本体101の所定位置から、流体圧力により押し出される故障はなくなり、また、前記弁体と前記シール部材による弁作用に必要とされる位置関係も良好に保持できる。
請求項7に記載の発明は、プランジャにより脈動が加えられた流体を吸入口47から吐出口45へ進行させるように弁作用する弁体9と、弾性力が付勢された前記弁体9が密着可能であり前記弁作用を補完するシール部材と、前記弁体9および前記シール部材が前記弁作用するのに必要とされる位置関係で保持される筒状のバルブ本体401と、前記吐出口45を確保して前記バルブ本体401の開口部406を封じる蓋32と、を備えたプランジャポンプ用バルブ400において、吸入弁70を構成する吸入弁座71と吐出弁80を構成する吐出弁座81の間に支持軸65を配設したことを特徴とするプランジャポンプ用バルブ400である。
請求項8に記載の発明は、前記支持軸65の軸頭部66が密嵌されるように前記吐出弁座81の中心に凹部90を設け、前記凹部90には前記吐出口45と通じる貫通穴59を穿設したことを特徴とする請求項7に記載のプランジャポンプ用バルブ400である。
請求項7および請求項8に記載の発明によれば、円筒形の吐出弁座81の中心に穿設された凹部90に、支持軸65の軸頭部66が嵌入され、軸頭部66が嵌入された先は、凹部90に穿設された貫通穴59により吐出口と通じている。そのため、軸頭部66には、吐出側と同じ圧力が加わり、その圧力が支持軸65を通じて吸入弁座71を押えている。
つまり、当該プランジャポンプが稼動状態であれば、吐出口45につながる流体の触れる全ての面に対して、吐出圧力が作用するので、軸頭部66にもその面積に応じた押圧が加わり、支持軸65を通じて、浮き上がろうとする吸入弁座71を押さえつけることができる。
請求項1に記載の発明によれば、吐出弁座21が、筒状のバルブ本体101の所定位置から、流体圧力により押し出される故障をなくし、構造上の位置関係も良好に保持できる。
請求項2に記載の発明によれば、吐出弁座21が、ディスタンスリング1を介して吸入弁座11までも押さえつける構造のため、吸入弁座11をバルブ本体101の所定位置に鎮座させるので、機構の安定性を高める効果がある。
請求項3に記載の発明によれば、吐出弁座21のプランジャ側直径Aよりも吐出側直径Bを確実に大きくできる。
請求項4に記載の発明によれば、蓋2をバルブ本体101の開口部6にボルト締めするボルト4およびそのボルト締結力は、当該プランジャポンプの最高圧力に応じた静加重に対抗する強度で足りる。
したがって、密封保持に優れ超高圧の利用に適するプランジャポンプ用バルブ100を提供できる。
そして、蓋2は、吐出弁座21と非接触を保持しながら、バルブ本体101の開口部6に固定されているので、吐出弁座21の寸法精度に厳密さを要求されず、吐出弁座21の周辺で厚み方向、すなわち筒状のバルブ本体101の内部構成物に、奥行き方向の寸法誤差があっても、その寸法誤差に影響されることなく、バルブ本体101の開口部6および、その開口部6に被せられる蓋2の密着面の精度と、静加重に対抗するボルト締結だけに依存して密封できる。
請求項5に記載の発明によれば、密封保持をより確実にできる。
請求項6に記載の発明によれば、吐出弁座が、筒状のバルブ本体の所定位置から、流体圧力により押し出される故障はなくなり、また、前記弁体と前記シール部材による弁作用に必要とされる位置関係も良好に保持できる。
請求項7および請求項8に記載の発明によれば、当該プランジャポンプが稼動状態であれば、吐出口45につながる流体の触れる全ての面に対して、吐出圧力が作用するので、軸頭部66にも、その面積に応じた押圧力が加わり、支持軸65を通じて、浮き上がろうとする吸入弁座71を押さえつけることができる。したがって、吸入弁座71がバルブ本体401の底部から浮き上がる故障を阻止できる。さらに、ボルト4による蓋32のボルト締結力は、プランジャが流体を押圧したときの最高圧力に耐えられるだけの強度で済む。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明のプランジャポンプ用バルブ100の断面図であり、筒形のバルブ本体101の上方の開口部6には、蓋2がシール部材3を挟み、ボルト4により、締結されている。蓋2は吐出口5を確保してバルブ本体101の開口部6を封じ、バルブ本体101の胴体の中腹の側面には、プランジャ接続口8があり、図示せぬプランジャが密封状態を保持して接続され、そのプランジャの往復動作が、流体に脈動エネルギーを付勢するように構成されている。
バルブ本体101の胴体底部に近い側面には、吸入口7が配設され、図示せぬ流体供給部、例えばタンク等に配管接続されている。また、吸入口7から吐出口5に至るまでの流体経路には、吸入弁10および吐出弁20が、バルブ本体101の内部の所定位置に配設され、それぞれの吸入弁座11および吐出弁座21は、両者の間に介在するディスタンスリング1で離隔距離を保持されている。吐出口5の先には、当該プランジャポンプにより加圧された流体が、所望の機能として、例えば「加圧装置」や「高圧洗浄」等を果たすように、図示せぬ配管が接続されている。
すなわち、バルブ本体101の胴体の中腹の側面から、プランジャの往復動作が、流体に脈動エネルギーを付勢するように構成され、脈動エネルギーを付勢された流体は、バルブ本体101の胴体底部に近い吸入口7より吸い込まれ、吸入口7のそばにある吸入弁10を通過し、さらに進んで、吐出口5の手前に配設された吐出弁20を通過して、吐出口5から吐出されるように、ポンプとしての動作を可能とするように配設されている。
そして、プランジャにより脈動が加えられた流体を吸入口7から吐出口5へとの進行させるように弁作用する吸入弁10および吐出弁20には、それぞれの中心部に傘形の弁ガイド12がネジ止めにより植設され、それら弁ガイド12の傘下で、摺動自在に支承され、コイルバネ13により閉弁する方向に弾性力が付勢された弁体9と、これらの弁体9が、密着して密閉可能であり前記弁作用を補完するシール部材である吸入弁座11および吐出弁座21により構成されている。
このように、プランジャポンプ用バルブ100は、筒状のバルブ本体101の内部に、弁体9およびシール部材である吸入弁座11および吐出弁座21が、弁作用するのに必要とされる位置関係で保持されており、吐出口5を確保してバルブ本体101の開口部6を封じるように、密封を保持し、かつ機構的な完成を得るために蓋2が被せられている。
また、各嵌合部の密封を確実ならしめるため、各嵌合面にOリング溝を刻設し、Oリングが嵌め込まれている。すなわち、吸入弁座11の外周面にはOリング溝14を刻設し、Oリング15が嵌め込まれている。また、吐出弁座21の外周面にはOリング溝22,23を刻設し、Oリング溝22にはOリング24が嵌め込まれ、Oリング溝23にはOリング25が嵌め込まれている。また、シール部材3の外周面にはOリング溝16を刻設し、Oリング17が嵌め込まれ、シール部材3と蓋2の密着面にはOリング溝18を刻設し、Oリング19が嵌め込まれている。
吐出弁座21の外周の形状は、筒状のバルブ本体101の内周の形状に、密嵌するようにほぼ円筒に精密加工して形成されているが、プランジャ側直径Aよりも吐出側直径Bを僅かに大きく形成しているので、それに対応するOリング24とOリング25の直径も異なる。また、Oリング24とOリング25の中間位置に対応するバルブ本体101の中央部から内外を貫通する貫通穴29が穿設されている。これらの理由については、後ほど説明する。
つぎに、図2および図3に沿って本発明のプランジャポンプ用バルブの動作を説明するが、図1、図2および図3に示すプランジャポンプ用バルブは同一のものであり、弁作用の状態が異なるにすぎないので、説明に不要な部位の符号を、図によって省略しているが、基本的は従来例も含めた全図面にわたり、同一効果の部位には同一符号を付して、説明の重複を避けることとする。
図2は、プランジャ吸引時の弁作用と流体進路の説明図であり、図示せぬプランジャがプランジャポンプ用バルブ100から離れる方向に後退し、流体を吸引したために、流体進路Cを呼び起こして吸引する状態を模式的に示している。ここで、吐出弁20は、吐出弁座21にコイルバネ13で押圧され、閉弁状態を維持しており、吐出口5へと進行し、または逆流する流体はない。
また、弁体9は、吸入弁座11にコイルバネ13で押圧されているが、その弾性力に打ち勝つ流体の流れが、流体進路Cに示す方向に生ずるので、プランジャの吸引力により、吸入口7から流体を吸入する。
図3は、プランジャ押圧時の弁作用と流体進路の説明図であり、図示せぬプランジャがプランジャポンプ用バルブ100に近づく方向に進出して流体を押圧したために、流体進路Dを呼び起して押し出された状態を模式的に示している。ここで、弁体9は、吸入弁座11にコイルバネ13で押圧され、閉弁状態を維持しており、吸入口7へと逆行する流体はない。
また、弁体9は、吐出弁座21にコイルバネ13で押圧されているが、その弾性力に打ち勝つ流体の流れが、流体進路Dに示す方向に生ずるので、プランジャの押圧力により、吐出口5から流体を吐出する。このとき、プランジャの押圧で発生する流体圧力は、吐出弁20の弁作用によりプランジャ側から吐出側へと伝達され、吐出側に吐出抵抗が負荷された状態であるならば、すなわち吐出口5が開放状態でないならば、吐出弁座21の表裏に対し常時ほぼ均等な流体圧力が印加される。
ここで、吐出弁座21のプランジャ側直径Aよりも吐出側直径Bが大きく構成されており、吐出弁座21の表裏の面積差に応じて表裏の受容圧力に偏りが生じる。このとき、「密閉容器中の流体はある一点に受けた圧力をそのままの大きさで、すべての部分に伝達する」というパスカルの原理により、表裏の面積差と流体圧力に比例した力で、吐出弁座21が、バルブ本体101に収納される方向に押圧が得られる。
つまり、プランジャの押圧で加圧された流体は、プランジャ側から吐出側へと吐出弁20を通過し、吐出弁座21の裏側に回り込み、吐出弁座21の裏側から表側に向けて、下式計算による押圧力が作用する。
表裏の面積差=π(B2−A2)/4だから、
表裏の面積差と流体圧力に比例した力、例えば、
流体圧力×π(B2−A2)/4=50MPa×π(6.22−6.02)cm2/4
=約9.6×103N(0.98t)の力で吐出弁座21をバルブ本体101に収納する方向に押圧を発生する。
なお、約9.6×103Nは、1MPa=10.2kgf/cm2
また、1kgf=9.8Nとして略算した理論値であり、実測結果も理論値に近似した約1tの力が有効に作用していることが検証された。
このように、流体圧力により、吐出弁座21の裏側から表側に向けて、吐出弁座21がバルブ本体101に収納される方向に押圧され、筒状のバルブ本体101の所定位置に固定されるので、流体圧力により吐出弁座21が押し出される故障はなくなる。
また、ディスタンスリング1が、吸入弁座11および吐出弁座21の間に介在して離隔距離を保持するので、吐出弁座21がバルブ本体101に収納される方向、すなわち図の下向きに押圧されることにより、筒状のバルブ本体101の底部に位置する吸入弁座11は図の下向きに押圧されて、安定的に鎮座するので、吸入時に吸入弁座11が浮き上がる不具合も防止できる。
つまり、吐出行程の際、最高圧力50MPa時、約1tの力で吐出弁座21を押さえつけるが、この力によりディスタンスリング1を通じて吸入弁座11も押えている。
同様の目的で、吐出弁座21の周面に刻設された複数のOリング溝22,23に、それぞれ嵌装されるOリング24,25の直径は、プランジャ側のOリング24よりも吐出側のOリング25を大きくしている。そうすることにより、吐出弁座21のプランジャ側直径Aよりも吐出側直径Bを確実に大きくできる。
そして、吐出弁座21と非接触を保持して蓋2をバルブ本体101の開口部6にボルト締めされているが、プランジャの往復動作で発生する脈動的な流体圧力も、吐出弁20の弁作用によりプランジャ側から吐出側へと伝達され、吐出側に吐出抵抗が負荷された状態であるならば、すなわち吐出口が開放状態でないならば、吐出弁座21の表裏に対し常時ほぼ均等な流体圧力が印加されており、その流体圧力を受容する蓋2には、常時ほぼ均等な押圧力による静加重のみが付勢され、脈動的な破壊力および繰り返し応力による金属疲労を生じない。
したがって、蓋2をバルブ本体101の開口部6にボルト締めするボルト4およびそのボルト締結力は、当該プランジャポンプの最高圧力に応じた静加重に対抗する強度で足りる。そして、蓋2は、吐出弁座21と非接触を保持しながら、バルブ本体101の開口部6に固定されているので、吐出弁座21の寸法精度に厳密さを要求されず、吐出弁座21の周辺で厚み方向、すなわち筒状のバルブ本体101の内部構成物に、奥行き方向の寸法誤差があっても、その寸法誤差に影響されることなく、バルブ本体101の開口部6および、その開口部6に被せられる蓋2の密着面の精度と、静加重に対抗するボルト締結だけに依存して密封できる。
さらに、バルブ本体101の開口部と蓋2の間にシール部材を挟んでボルト締めしているので、密封保持をより確実にできる。このようなわけで、密封保持に優れ超高圧の利用に適するプランジャポンプ用バルブ100を提供できる。
以下に、図1〜図3に図4も加えてバルブ本体101の内部を詳細に説明する。
図4は、密閉空間から外部へ通じる貫通穴の説明図である。
図4に示すように、吐出弁座21の段部27が、バルブ本体101の内径の段部26に当接せずに、内径の段部26と外径の段部27より囲まれて生じる密閉空間28が常に生じ、規定限度内で存在する。この密閉空間28に関し、吸入弁座11および吐出弁座21の間に介在するディスタンスリング1が、両者の離隔距離を保持し(図1参照)、吐出弁座21の位置が必要以上に下がることはないので、密閉空間28がなくなることもない。
バルブ本体101には、図3,4に示すように、その開口部6から奥行き方向へ向かって内径が大径(吐出側直径)Bから小径(プランジャ側直径)Aに縮径する内径の段部26と、奥行き方向を摺動自在かつ密封に嵌挿された吐出弁座21の奥行き方向に向かって外径が大径Bから小径Aに縮径する外径の段部27が形成されている。
このとき、直径の異なる大小2つのOリング24,25のそれぞれに吐出水の圧力が均等に加わるが、直径の異なる大小2つのOリング24,25の間の部分、すなわち前記内径の段部26と前記外径の段部27より囲まれて生じる密閉空間28は、貫通穴29により大気圧の環境である外部と通じているため、吐出水圧力の影響は及ばず、2つのOリング24,25のそれぞれにより形成される面積の差分、すなわち吐出弁座21の表裏の面積差と液圧に比例した押圧力が、バルブ本体101の開口部6に近い方に配設された大きい外径BのOリング25から、奥部に配設された小さい外径AのOリング24の方向へと確実に発生する。
したがって、吐出弁座21の表裏の面積差と液圧に比例した力で、吐出弁座21をバルブ本体101に収納する方向へと確実に押圧力を発生する。
その結果、吐出弁座21の表裏の面積差と液圧に比例した力で、吐出弁座21が、筒状のバルブ本体101の所定位置から、吐出弁座21をバルブ本体に収納する方向に押圧を発生し、シール部材である弁座21と弁体9による弁作用に必要とされる位置関係も良好に保持できる。
このことは、請求項6に記載したように、バルブ本体101を開口部6から奥行き方向へ向かって内径が大径Bから小径Aに縮径する内径の段部26と、奥行き方向を摺動自在かつ密封に嵌挿された吐出弁座21の奥行き方向に向かって外径が大径Bから小径Aに縮径する外径の段部27と、を設け、内径の段部26と外径の段部27より囲まれて生じる密閉空間28から、バルブ本体101の外部へ通じる貫通穴29を穿設したことにより、直径の異なる大小2つのOリング24,25の間の部分、すなわち前記内径の段部26と前記外径の段部27より囲まれて生じる密閉空間28は、貫通穴29により大気圧の環境である外部と通じているため、吐出水圧力の影響が及ばないためである。
このようにして、流体圧力により吐出弁座21が押し出される故障はなくなり、また、吸入時に吸入弁座11が浮き上がる不具合も防止できる。実験の結果、当該プランジャポンプが、最高圧力50MPa時、約1tの力で吐出弁座21を押さえつけるが、この力によりディスタンスリング1を通じて吸入弁座11も押えられている。
図5は、本発明を軸支持タイプで実施したプランジャポンプ用バルブの断面図であり、図1に示したプランジャポンプ用バルブ100との相違点は、吐出弁座81が吸入弁座71と支持軸65により連結されている点である。以下、構成と作用および効果的の説明をする。
プランジャポンプ用バルブ400の上方に開口部406を開口した筒状のバルブ本体401の周面には、底部に吸入口47、中央部にプランジャ接続口48、上部に吐出口45が穿設され、それぞれに流体圧力を発生させ、加圧流体を送出するのに必要な配管等が接続されており、図1および図6に沿って説明したとおりである。
プランジャポンプ用バルブ400は、バルブ本体401の開口部406から、内部を構成する数点の部品を嵌入し、底から順に吸入弁70、支持軸65、吐出弁80と積み上げて、最後にシール部材43を嵌入し、シール部材43の上面が開口部406から数ミリメートルはみ出した状態で、開口部406に蓋32を被せ、ボルト4によりボルト締結されて密封構造が維持されている。
バルブ本体401の内部では、底から順に積み上げられて所定位置に配設された、吸入弁70、支持軸65、吐出弁80およびシール部材43には、それらの周面にOリング溝85,86,87,88が刻設され、それぞれにOリング75,76,77,78が嵌着され、密着する相手との密封を維持している。
そして、吸入弁座71の底面の外周近傍は、バルブ本体401の内周の底部近傍に設けられた段部91に当接して嵌合する。円筒形の吸入弁座71の中心に図の上方から植設され、ネジ止め固定された支持軸65の中央部にフランジ状の突起を備えた弁ガイド63のフランジ下にはコイルバネ13が下向きの弾性力を弁体9に付勢し、弁作用(図2参照)するように構成されている。
また、円筒形の吐出弁座81の中心に穿設された凹部90に、支持軸65の軸頭部66が嵌入され、軸頭部66が嵌入された先は、凹部90の中心に穿設された貫通穴59により吐出口45と通じている。そのため、弁ガイド64と軸頭部66との間の空間には、吐出側の圧力と同圧となり、その圧力が支持軸65を通じて吸入弁座71を押えている。
つまり、当該プランジャポンプが稼動状態であれば、吐出口45につながる流体の触れる全ての面に対して、吐出圧力が作用するので、軸頭部66にもその面積に応じた押圧が加わり、支持軸65を通じて図の下向きに押し下げる応力が作用し、浮き上がろうとする吸入弁座71を押さえつけることができる。
なお、支持軸65の周面で軸頭部66の近傍にはOリング溝88が刻設され、そのOリング溝88にはOリング78が嵌着されているので、貫通穴59および凹部90に嵌入された軸頭部66、吐出弁座81の表裏の密封が維持されている。
吐出弁座81の底面の外周近傍は、バルブ本体401の内周の中央部近傍に設けられた段部92に当接して嵌合する。このため、吐出弁座81に、図の下向きの応力が加えられても、ずれることはない。円筒形の吸入弁座71の中心に図の上方から植設され、ネジ止め固定された傘形の弁ガイド64の傘下にはコイルバネ93が下向きの弾性力を弁体9に付勢し、弁作用(図3参照)するように構成されている。
吐出口45を確保したカラー状のシール部材43の下端が、吐出弁座81の上面の外周近傍に当接して、ボルト4により蓋32と共にボルト締結されているので、ボルト締結力が、吐出弁座81の底面の外周近傍が段部92に圧接され、吐出弁座81の飛び出しを防止するようになっている。つまり、図示せぬプランジャが流体を押圧するときには、蓋32を密封しながら固定するボルト4のボルト締結力により、吐出弁座81の飛び出しを防止している。
ここで、吐出弁80と吸入弁70の間にある流体が、図示せぬプランジャにより吸引されたときには、吸入弁座71と吐出弁座81を近づけようとする応力と、吐出弁80の先にある蓋32をバルブ本体401の内部へ引き込もうとする応力が作用した場合、吐出弁座81は段部92により支持されており、図の下向き方向には微動することもなく、また、吸引時にも吐出水圧が支持軸65の軸頭部66に作用して図の下向き方向の押圧力を生じて吸入弁座71を常時押さえつけている。
さらに、Oリング78のシール効果により吐出弁80の吐出側に対するプランジャの吸引力はおよばないから、蓋32をバルブ本体401の内部へ引き込む方向の脈動応力は発生しない。
このような作用により、吸入弁座71がバルブ本体401の底部から浮き上がる故障を阻止できる。さらに、ボルト4による蓋32のボルト締結力は、プランジャが流体を押圧したときの最高圧力に耐えられるだけの強度で済む。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されることはなく、適宜変更して実施することが可能である。例えば、弁体は円盤形に限らず、鋼球を用いたものでも適用できる。
本発明のプランジャポンプ用バルブの断面図である。 プランジャ吸引時の弁作用と流体進路の説明図である。 プランジャ押圧時の弁作用と流体進路の説明図である。 密閉空間から外部へ通じる貫通穴の説明図である。 本発明を軸結合タイプで実施したプランジャポンプ用バルブの断面図である。 従来のプランジャポンプ用バルブを示す断面図である。 (a)筒形タイプ (b)三分割タイプ
符号の説明
1 ディスタンスリング
2,32 蓋
3,33,43 シール部材
4 ボルト
5,45 吐出口
6,406,306 開口部
7,37,47,57 吸入口
8,38,48,58 プランジャ接続口
9,39 弁体
10,30,50,70 吸入弁
11,31,51,71 吸入弁座
12,62,63,64 弁ガイド
13,93 コイルバネ
14,16,18,22,23,85,86,87,88 Oリング溝
15,17,19,24,25,75,76,77,78 Oリング
20,40,50,60,80 吐出弁
21,41,51,61,81 吐出弁座
26,27 段部
28 密閉空間
29,59 貫通穴
35,36 カラー
48,49 流体
52 上蓋
53 底蓋
65 支持軸
90 凹部
100,300,400,500 プランジャポンプ用バルブ
101,301,401,501 バルブ本体
A 吐出弁座のプランジャ側直径
B 吐出弁座の吐出側直径
C,D 流体進路

Claims (8)

  1. プランジャにより脈動が加えられた流体を吸入口(7)から吐出口(5)へ進行させるように弁作用する弁体(9)と、
    弾性力が付勢された前記弁体(9)が密着可能であり前記弁作用を補完するシール部材と、
    前記弁体(9)および前記シール部材が前記弁作用するのに必要とされる位置関係で保持される筒状のバルブ本体(101)と、
    前記吐出口(5)を確保して前記バルブ本体(101)の開口部(6)を封じる蓋(2)と、を備えたプランジャポンプ用バルブ(100)において、
    前記筒状のバルブ本体(101)の内部で前記蓋(2)の近くに密嵌され前記弁体(9)を前記弁作用を自在に支持する吐出弁座(21)のプランジャ側直径(A)よりも吐出側直径(B)を大きくしたことを特徴とするプランジャポンプ用バルブ(100)。
  2. 吸入弁(10)を構成する吸入弁座(11)と吐出弁(20)を構成する吐出弁座(21)の間に、前記吸入弁座(11)と前記吐出弁座(21)の離隔距離を規定するディスタンスリング(1)を介在させたことを特徴とする請求項1に記載のプランジャポンプ用バルブ(100)。
  3. 前記吐出弁座(21)の周面に刻設された複数のOリング溝(22)(23)に、それぞれ嵌装されるOリング(24)(25)の直径は、プランジャ側よりも吐出側を大きくしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプランジャポンプ用バルブ(100)。
  4. 前記吐出弁座(21)と非接触を保持して前記蓋(2)を前記バルブ本体(101)の開口部(6)にボルト締めすることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のプランジャポンプ用バルブ(100)。
  5. 前記バルブ本体(101)の開口部と前記蓋(2)の間にシール部材(3)を挟んでボルト締めすることを特徴とする請求項4に記載のプランジャポンプ用バルブ(100)。
  6. 前記バルブ本体(101)を前記開口部(6)から奥行き方向へ向かって内径が大径(B)から小径(A)に縮径する内径の段部(26)と、
    奥行き方向を摺動自在かつ密封に嵌挿された前記吐出弁座(21)の奥行き方向に向かって外径が大径(B)から小径(A)に縮径する外径の段部(27)と、を設け、
    前記内径の段部(26)と前記外径の段部(27)より囲まれて生じる密閉空間(28)から、前記バルブ本体(101)の外部へ通じる貫通穴(29)を穿設したことを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載のプランジャポンプ用バルブ(100)。
  7. プランジャにより脈動が加えられた流体を吸入口(47)から吐出口(45)へ進行させるように弁作用する弁体(9)と、
    弾性力が付勢された前記弁体(9)が密着可能であり前記弁作用を補完するシール部材と、
    前記弁体(9)および前記シール部材が前記弁作用するのに必要とされる位置関係で保持される筒状のバルブ本体(401)と、
    前記吐出口(45)を確保して前記バルブ本体(401)の開口部(406)を封じる蓋(32)と、を備えたプランジャポンプ用バルブ(400)において、吸入弁(70)を構成する吸入弁座(71)と吐出弁(80)を構成する吐出弁座(81)の間に支持軸(65)を配設したことを特徴とするプランジャポンプ用バルブ(400)。
  8. 前記支持軸(65)の軸頭部(66)が密嵌されるように前記吐出弁座(81)の中心に凹部(90)を設け、前記凹部(90)には前記吐出口(45)と通じる貫通穴(59)を穿設したことを特徴とする請求項7に記載のプランジャポンプ用バルブ(400)。
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